JP2018160214A - ペン入力装置、ペン入力装置用基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は入力ペンによる書き味が優れるペン入力装置用基板などを提供する。【解決手段】ペン入力装置におけるディスプレイ装置の前面側に配置されるペン入力装置用基板であって、少なくとも一方の主面に複数の窪み部を有し、前記各々の窪み部の最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、前記各々の窪み部の円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である。【選択図】図1
Description
本発明は、ペン入力装置、ペン入力装置用ガラス基板及びその製造方法に関する。
従来より、入力ペンを用いて文字及び図形等の入力を行うことができるペン入力装置が知られている。
このようなペン入力装置においては、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置の前面側にガラス基板等で構成される透明なカバー部材が配置されており、このカバー部材に対して入力ペンを接触及び移動させることで、様々な入力操作を行うことが可能となっている。ペン入力装置のカバー部材としてガラス基板を用いた場合、一般的にガラス基板の表面は凹凸が小さく滑らかに形成されているため、ガラス基板の表面に入力ペンを接触させて移動した場合にペン先が滑ってしまい、書き心地が悪いという問題が生じていた。
このようなペン入力装置においては、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置の前面側にガラス基板等で構成される透明なカバー部材が配置されており、このカバー部材に対して入力ペンを接触及び移動させることで、様々な入力操作を行うことが可能となっている。ペン入力装置のカバー部材としてガラス基板を用いた場合、一般的にガラス基板の表面は凹凸が小さく滑らかに形成されているため、ガラス基板の表面に入力ペンを接触させて移動した場合にペン先が滑ってしまい、書き心地が悪いという問題が生じていた。
例えば特許文献1には、ペン入力装置における入力ペンの書き味を高めるために、マンテンス硬さが2000N/mm2〜4000N/mm2の範囲であり、表面において、150gfの荷重を受けた移動部材を、室温で10mm/秒の速度で一方向に移動させたとき、動摩擦力Fk(N)と時間の関係が直線で近似される領域における動摩擦係数μkが0.14以上0.50以下であり、標準偏差σ(N)が0.03以下であるカバーガラスが開示されている。
しかし、カバーガラス表面の硬さや動摩擦係数を所定の範囲にする方法では、書き味を向上させるにも限界があった。
本発明は、入力ペンによる書き味が優れるペン入力装置、ペン入力装置用基板及びその製造方法を提供するものである。
上記課題を解決するペン入力装置、ペン入力装置用基板及びその製造方法は、以下の特徴を有する。
即ち、本発明に係るペン入力装置用基板は、ペン入力装置におけるディスプレイ装置の前面側に配置されるペン入力装置用基板であって、少なくとも一方の主面に複数の窪み部を有し、前記各々の窪み部の最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、前記各々の窪み部の円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である。
このような構成により、ペン入力装置に対する入力を行う入力ペンの書き味を優れたものとすることができる。
即ち、本発明に係るペン入力装置用基板は、ペン入力装置におけるディスプレイ装置の前面側に配置されるペン入力装置用基板であって、少なくとも一方の主面に複数の窪み部を有し、前記各々の窪み部の最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、前記各々の窪み部の円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である。
このような構成により、ペン入力装置に対する入力を行う入力ペンの書き味を優れたものとすることができる。
また、前記窪み部のアスペクト比(窪み部の最大谷深さ/窪み部の円相当平均直径)の平均値が0.01〜1である。
これにより、ペン入力装置に対する入力を行う入力ペンの書き味を優れたものとすることができるとともに、ディスプレイ装置の高解像度を保持することができる。
これにより、ペン入力装置に対する入力を行う入力ペンの書き味を優れたものとすることができるとともに、ディスプレイ装置の高解像度を保持することができる。
また、ヘイズが、可視光の波長域において10%未満である。
これにより、基板の透明度を保持することができ、ディスプレイ装置の高解像度を保持することができる。
これにより、基板の透明度を保持することができ、ディスプレイ装置の高解像度を保持することができる。
また、ペン入力装置は、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載されるペン入力装置用基板、ディスプレイ装置、及びペン入力を検出する検出回路を備える。
これにより、ペン入力装置に対する入力を行う入力ペンの書き味を優れたものとすることができる。
これにより、ペン入力装置に対する入力を行う入力ペンの書き味を優れたものとすることができる。
また、ペン入力装置は、前記ペン入力装置用基板の主面に接触しながら移動することにより、ペン入力装置に対するペン入力を行う入力ペンを備える。
このような構成により、入力ペンの書き味を優れたものとすることができる。
このような構成により、入力ペンの書き味を優れたものとすることができる。
また、ペン入力装置におけるディスプレイ装置の前面側に配置されるペン入力装置用基板の製造方法であって、ガラス基板の少なくとも一方の主面にパターン形成処理を施したのち、エッチング処理を施す。
これにより、ペン入力装置における入力ペンの書き味の良いペン入力装置用基板を得ることができる。
これにより、ペン入力装置における入力ペンの書き味の良いペン入力装置用基板を得ることができる。
また、前記パターン形成処理及びエッチング処理を施すことにより、前記ペン入力装置用基板の少なくとも一方の主面に、最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である複数の窪み部を形成する。
これにより、ペン入力装置における入力ペンの書き味が優れたペン入力装置用ガラス基板を得ることができる。
これにより、ペン入力装置における入力ペンの書き味が優れたペン入力装置用ガラス基板を得ることができる。
本発明によれば、ペン入力装置に対する入力を行う入力ペンの書き味を優れたものとすることができる。
次に、本発明に係るペン入力装置、ペン入力装置用基板及びその製造方法を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1に示すペン入力装置10は、本発明に係るペン入力装置用基板を備えたペン入力装置の一実施形態である。
ペン入力装置10は、映像を表示するディスプレイ装置30と、ディスプレイ装置30の前面側に配置されるペン入力装置用基板としてのガラス基板20と、ディスプレイ装置30の背面側に配置されるデジタイザ回路40と、入力ペン50とを備える。ガラス基板20は、本発明に係るペン入力装置用基板の一例であり、デジタイザ回路40は、本発明に係るペン入力を検出する検出回路の一例である。
なお、ディスプレイ装置30の「前面側」とは、映像が表示される側をいい、ディスプレイ装置30の「背面側」とは、映像が表示される側の反対側をいう。
ペン入力装置10は、映像を表示するディスプレイ装置30と、ディスプレイ装置30の前面側に配置されるペン入力装置用基板としてのガラス基板20と、ディスプレイ装置30の背面側に配置されるデジタイザ回路40と、入力ペン50とを備える。ガラス基板20は、本発明に係るペン入力装置用基板の一例であり、デジタイザ回路40は、本発明に係るペン入力を検出する検出回路の一例である。
なお、ディスプレイ装置30の「前面側」とは、映像が表示される側をいい、ディスプレイ装置30の「背面側」とは、映像が表示される側の反対側をいう。
ペン入力装置10は、ガラス基板20に対して入力ペン50を接触させた状態で移動させることにより、文字及び図形などの入力を行うことが可能となっている。
ペン入力装置10は、例えばタブレット端末である。このタブレット端末は、表示機能とペン入力機能とを備えたペン入力用表示装置を広く意味する。タブレット端末は、タブレットPC、モバイルPC、スマートフォン、及びゲーム機などの機器を含む。
ペン入力装置10は、例えばタブレット端末である。このタブレット端末は、表示機能とペン入力機能とを備えたペン入力用表示装置を広く意味する。タブレット端末は、タブレットPC、モバイルPC、スマートフォン、及びゲーム機などの機器を含む。
ガラス基板20は、少なくとも一方の主面20aに窪み部が形成された透明なガラス板により形成されている。ガラス基板20としては、例えばアルミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等からなるガラス板を用いることができる。ガラス基板20がアルカリガラスからなるガラス板である場合、ガラス基板20は、表面に化学強化層を有していても良い。ガラス基板20の厚みは、例えば、0.1mm〜2mm程度が好ましい。なお、ガラス基板20の詳細については後述する。
ディスプレイ装置30は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイなどの公知の表示パネルにて構成されている。ディスプレイ装置30においては、ガラス基板20は、窪み部が形成された主面20aが入力ペン50が接触する側の面となるように配置されている。
デジタイザ回路40は、入力ペン50による入力を検出する検出センサを備えている。
入力ペン50は、鉛筆やボールペンなどの筆記具に似た形状の入力具であり、ガラス基板20と接触するペン先51は、エラストマー、ポリアセタール樹脂などの合成樹脂材、又はフェルトなどで構成されている。これらの部材により構成されたペン先51は、窪み部に対して引っかかりやすい。従って、入力ペン50のペン先51を、窪み部が形成されたガラス基板20の主面20aに接触させて移動させた場合の書き味が特に優れる。
入力ペン50は、鉛筆やボールペンなどの筆記具に似た形状の入力具であり、ガラス基板20と接触するペン先51は、エラストマー、ポリアセタール樹脂などの合成樹脂材、又はフェルトなどで構成されている。これらの部材により構成されたペン先51は、窪み部に対して引っかかりやすい。従って、入力ペン50のペン先51を、窪み部が形成されたガラス基板20の主面20aに接触させて移動させた場合の書き味が特に優れる。
次に、ガラス基板20について説明する。
図2に示すように、ガラス基板20の主面20aには、複数の窪み部20bが形成されている。そして、窪み部20bの最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、窪み部20bの円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である。
図2に示すように、ガラス基板20の主面20aには、複数の窪み部20bが形成されている。そして、窪み部20bの最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、窪み部20bの円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である。
ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの最大谷深さの平均値及び窪み部20bの円相当平均直径の平均値が、このような範囲であることにより、ペン入力装置10においては、入力ペン50の書き味を向上させることが可能となっている。
また、形成された窪み部20bによる散乱光の干渉による、スパークリングと呼ばれるギラつきの発生を抑えることができる。
また、形成された窪み部20bによる散乱光の干渉による、スパークリングと呼ばれるギラつきの発生を抑えることができる。
また、ガラス基板20の主面20aは、上述のエラストマー、ポリアセタール樹脂などの樹脂材、及びフェルトなどといった窪み部に対して引っかかりを生じやすい部材で構成されているペン先51に対して書き味が特に優れたものとなっている。
本実施形態の場合、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの最大谷深さの平均値の下限値は0.1μmに設定されているが、0.5μmに設定することが好ましく、1μmに設定することがさらに好ましい。
また、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの最大谷深さの平均値の上限値は10μmに設定されているが、9μmに設定することが好ましく、8μmに設定することがさらに好ましい。
また、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの最大谷深さの平均値の上限値は10μmに設定されているが、9μmに設定することが好ましく、8μmに設定することがさらに好ましい。
また、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの最大谷深さの平均値の標準偏差は、0.01以上かつ1以下であることが好ましい。
本実施形態の場合、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの円相当平均直径の平均値の下限値は0.5μmに設定されているが、1μmに設定することが好ましい。
本実施形態の場合、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの平均直径の平均値の上限値は100μmに設定されているが、90μmに設定することが好ましい。
本実施形態の場合、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの平均直径の平均値の上限値は100μmに設定されているが、90μmに設定することが好ましい。
また、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bの最円相当平均直径の平均値の標準偏差は、0.05以上かつ10以下であることが好ましい。
また、(窪み部の最大谷深さ/窪み部の円相当平均直径)であるアスペクト比の平均値は、0.01〜1であることが好ましい。
このように、ペン入力装置10においては、ガラス基板20の主面20aにおける窪み部20bのアスペクトの平均値が上述の範囲内となっているため、ペン入力装置10に対する入力を行う入力ペン50の書き味を優れたものとすることができるとともに、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bによる散乱光の干渉による、スパークリングと呼ばれるぎらつきの発生を抑えることができる。また、ディスプレイ装置30の高解像度を保持することができる。
本実施形態の場合、ガラス基板20の主面20aにおけるアスペクト比の平均値の下限値は0.01に設定されているが、0.05に設定することが好ましい。
本実施形態の場合、ガラス基板20の主面20aにおけるアスペクト比の平均値の上限値は1に設定されているが、0.9に設定することが好ましい。
本実施形態の場合、ガラス基板20の主面20aにおけるアスペクト比の平均値の上限値は1に設定されているが、0.9に設定することが好ましい。
窪み部20bの最大谷深さの平均値及び円相当平均直径の平均値は以下の通り定義される。図3は、ガラス基板20の主面20aに3つの窪み部20bを有する。各々の窪み部20b最大谷深さは、それぞれ、D1、D2、D3であり、最大谷深さの平均値は、(D1+D2+D3)/3である。なお、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bの数が1mm2あたり10個以上と多い場合、各々の窪み部20bの最大谷深さを求めて最大谷深さの平均値を求めることは困難であるため、主面20a、1mm2あたりにおいて、任意の5個の窪み部20bの最大谷深さを求め、これらの平均値を、最大谷深さの平均値とする。
図4は、主面20aに3つの窪み部20bを有するガラス基板20を示している。両端側の窪み部20bの周縁部は、平面視で円形であり、中央の窪み部20bの周縁部は、平面視で楕円形である。窪み部20bが平面視で円形である場合、円相当平均直径は、円の直径となり、それぞれL1、L3である。一方、窪み部20bが平面視で円形でない場合、円相当平均直径は、ガラス基板20の主面20aの平面視における当該窪み部20bの面積を求め、その面積を有する円を想定した場合における、当該円の直径を表す。図3の中央の窪み部20bの場合、点線で示した円が、当該窪み部20bの面積と等しい円であり、この円の直径L2が円相当平均直径である。円相当平均直径の平均値は、(L1+L2+L3)/3である。なお、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bの数が1mm2あたり10個以上と多い場合、各々の窪み部20bの円相当平均直径を求めて円相当平均直径の平均値を求めることは困難であるため、主面20a、1mm2あたりにおいて、任意の5個の窪み部20bの円相当平均直径を求め、これらの平均値を、円相当平均直径の平均値とする。
窪み部20bの最大谷深さの平均値及び円相当平均直径の平均値は、以下のように測定される。窪み部20bの円相当平均直径の平均値は、ガラス基板20の主面20aを、走査型電子顕微鏡で観察し(観察倍率200〜3000倍、任意の5個の窪み部20bの円相当直径を測定することにより求められる。例えば、図5の場合、窪み部20bの円相当平均直径は約70μmである。窪み部20bの最大谷深さの平均値は、ガラス基板20を任意に切断し、当該切断面を、走査型電子顕微鏡で観察し(観察倍率200〜3000倍、任意の5個の窪み部20bの円相当直径を測定することにより求められる。
ガラス基板20は、ディスプレイ装置30の映像をガラス基板20を介して見たときの映像の解像度の観点から、透明性に関する指標で曇度を表すヘイズが、可視光の波長域(380nm〜780nm)において10%未満となるように形成されている。
ガラス基板20のヘイズを10%未満とすることで、ガラス基板20の透明度を保持することができ、ディスプレイ装置30の高解像度を保持することができる。
ガラス基板20のヘイズを10%未満とすることで、ガラス基板20の透明度を保持することができ、ディスプレイ装置30の高解像度を保持することができる。
本実施形態の場合、ガラス基板20のヘイズは10%未満に設定されているが、7%未満であることが好ましく、5%未満であることがより好ましく、4%未満であることがさらに好ましい。
また、ガラス基板20の主面20aには、入力ペンが接触する側の反射率を低下させるための反射防止膜、又は指紋の付着を防止し、撥水性、撥油性を付与するための防汚膜を形成することができる。
反射防止膜は、ガラス基板20をペン入力装置10のカバーガラスとして使用する場合には、少なくともガラス基板20の表側(入力ペン50が接触する側)の主面20aに有する。また、ガラス基板20とディスプレイ装置30との間に隙間がある場合には、ガラス基板20の裏側(ディスプレイ装置30側)の主面20aにも反射防止膜を有することが好ましい。
反射防止膜としては、例えばガラス基板20よりも屈折率が低い低屈折率膜、又は相対的に屈折率が低い低屈折率膜と相対的に屈折率が高い高屈折率膜とが交互に積層された誘電体多層膜が用いられる。反射防止膜は、スパッタリング法、又はCVD法などにより形成することができる。
反射防止膜としては、例えばガラス基板20よりも屈折率が低い低屈折率膜、又は相対的に屈折率が低い低屈折率膜と相対的に屈折率が高い高屈折率膜とが交互に積層された誘電体多層膜が用いられる。反射防止膜は、スパッタリング法、又はCVD法などにより形成することができる。
ガラス基板20の主面20aに反射防止膜を有する場合、反射防止膜の表面の窪み部20bが上述の窪み部20bの平均深さ及び平均直径が上述の範囲となるように、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bが形成される。
また、ガラス基板20の主面20aに反射防止膜を有する場合、反射防止膜を有するガラス基板20のヘイズが上述の範囲となるように、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bが形成される。
また、ガラス基板20の主面20aに反射防止膜を有する場合、反射防止膜を有するガラス基板20のヘイズが上述の範囲となるように、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bが形成される。
防汚膜は、ガラス基板20をペン入力装置10のカバーガラスとして使用する場合には、ガラス基板20の表側(入力ペン50が接触する側)の主面20aに有する。
防汚膜は、主鎖中にケイ素を含む含フッ素重合体を含むことが好ましい。含フッ素重合体としては、例えば、主鎖中に、−Si−O−Si−ユニットを有し、かつ、フッ素を含む撥水性の官能基を側鎖に有する重合体を用いることができる。含フッ素重合体は、例えばシラノールを脱水縮合することにより合成することができる。
ガラス基板20の表側の主面20aに反射防止膜と防汚膜とを有する場合には、ガラス基板20の主面20a上に反射防止膜を形成し、反射防止膜上に防汚膜が形成される。
防汚膜は、主鎖中にケイ素を含む含フッ素重合体を含むことが好ましい。含フッ素重合体としては、例えば、主鎖中に、−Si−O−Si−ユニットを有し、かつ、フッ素を含む撥水性の官能基を側鎖に有する重合体を用いることができる。含フッ素重合体は、例えばシラノールを脱水縮合することにより合成することができる。
ガラス基板20の表側の主面20aに反射防止膜と防汚膜とを有する場合には、ガラス基板20の主面20a上に反射防止膜を形成し、反射防止膜上に防汚膜が形成される。
ガラス基板20の主面20aに防汚膜を有する場合、又はガラス基板20の主面20aに反射防止膜と防汚膜とを有する場合、防汚膜の表面の窪み部20bの平均深さ及び平均直径が上述の範囲となるように、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bが形成される。
また、ガラス基板20の主面20aに防汚膜を有する場合、防汚膜を形成した後のガラス基板20のヘイズが上述の範囲となるように、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bが形成される。
また、ガラス基板20の主面20aに防汚膜を有する場合、防汚膜を形成した後のガラス基板20のヘイズが上述の範囲となるように、ガラス基板20の主面20aの窪み部20bが形成される。
次に、ガラス基板20の製造方法について説明する。
ガラス基板20の少なくとも一方の主面に形成される窪み部20bは、当該主面にパターン形成処理及びエッチング処理を施すことにより形成される。
パターン形成処理工程は、まず、図6(a)に示すように、ガラス原板60の表面60aに、フォトレジスト70を塗布する。次に、フォトレジスト70の上部にマスク80を配置する。当該マスク80には、一辺の長さ0.1μmかつ50μm以下である正方形または長方形、あるいは直径が0.1μm以上かつ50μm以下である円形の開口80aが複数形成されており、開口80aを含むマスクの面積に対する開口面積の割合は、10〜90%に設定されている。なお、図6(a)では、フォトレジスト70とマスク80が接しているが、必ずしも接している必要はない。その後、図6の(b)に示すように、マスク80側より光Lを照射することにより、開口80aに対応する部分のフォトレジスト70での光反応を進行させる。光を照射し、光反応が十分に完了した後、現像処理により、フォトレジストパターンを得る。フォトレジスト70としては、例えば、ポジ型、ネガ型が挙げられ、光反応を進行させる光は、例えば、波長150〜900nm、照射エネルギー50〜1000mJ/cm2、照射時間は5〜50秒である。現像処理に用いる液としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム水溶液、珪酸ナトリウム水溶液等が挙げられる。なお、ポジ型のフォトレジスト70を用いた場合、現像処理により、図6(c)に示すように、光反応が進行した部分のフォトレジストが除去される。
ガラス基板20の少なくとも一方の主面に形成される窪み部20bは、当該主面にパターン形成処理及びエッチング処理を施すことにより形成される。
パターン形成処理工程は、まず、図6(a)に示すように、ガラス原板60の表面60aに、フォトレジスト70を塗布する。次に、フォトレジスト70の上部にマスク80を配置する。当該マスク80には、一辺の長さ0.1μmかつ50μm以下である正方形または長方形、あるいは直径が0.1μm以上かつ50μm以下である円形の開口80aが複数形成されており、開口80aを含むマスクの面積に対する開口面積の割合は、10〜90%に設定されている。なお、図6(a)では、フォトレジスト70とマスク80が接しているが、必ずしも接している必要はない。その後、図6の(b)に示すように、マスク80側より光Lを照射することにより、開口80aに対応する部分のフォトレジスト70での光反応を進行させる。光を照射し、光反応が十分に完了した後、現像処理により、フォトレジストパターンを得る。フォトレジスト70としては、例えば、ポジ型、ネガ型が挙げられ、光反応を進行させる光は、例えば、波長150〜900nm、照射エネルギー50〜1000mJ/cm2、照射時間は5〜50秒である。現像処理に用いる液としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム水溶液、珪酸ナトリウム水溶液等が挙げられる。なお、ポジ型のフォトレジスト70を用いた場合、現像処理により、図6(c)に示すように、光反応が進行した部分のフォトレジストが除去される。
次に、エッチング処理を施す。エッチング処理は、フォトレジストパターンが形成された、ガラス原板60の表面をエッチング液に浸漬することで行われる。これにより、図6(d)に示すように、フォトレジストパターンに対応したガラス原板60の表面のエッチングを行うことができる。
エッチング液としては、フッ酸水溶液、硝酸水溶液、硫酸水溶液、塩酸水溶液、塩化第二鉄水溶液、シュウ酸水溶液およびこれらの混合溶液が挙げられる。
エッチング処理は、エッチング液にガラス原板60を所定時間浸漬させ、ガラス原板60の一部をエッチング液により除去することにより行われる。なお、エッチング液に浸漬する方法以外にも、ブラシ、刷毛、ローラ、スプレー等でエッチング液を部分的に塗布してエッチングしたり、フッ素含有化合物(例えば、四フッ化水素)などのプラズマ中でエッチングする方法を採用してもよい。
エッチング処理は、エッチング液にガラス原板60を所定時間浸漬させ、ガラス原板60の一部をエッチング液により除去することにより行われる。なお、エッチング液に浸漬する方法以外にも、ブラシ、刷毛、ローラ、スプレー等でエッチング液を部分的に塗布してエッチングしたり、フッ素含有化合物(例えば、四フッ化水素)などのプラズマ中でエッチングする方法を採用してもよい。
最後に、残ったフォトレジスト70を、水酸化ナトリウム水溶液等に浸漬して除去した。その後、純水で洗浄し、水分を乾燥させることにより、図6(e)のようなガラス基板20を得た。
これにより、最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である窪み部20bを主面20aに備えたガラス基板20が得られる。
次に、フォトリソグラフィ処理及びエッチング処理により主面20aに窪み部20bを形成したガラス基板20の実施例について説明する。但し、ガラス基板20はこれに限定されるものではない。
[試料の作製]
本実施例においては、ガラス基板20の実施例として試料1を作製し、比較例として試料2を作製した。
試料1及び2に用いたガラス原板60としては、厚さが0.5mmの無アルカリガラスを使用した。
本実施例においては、ガラス基板20の実施例として試料1を作製し、比較例として試料2を作製した。
試料1及び2に用いたガラス原板60としては、厚さが0.5mmの無アルカリガラスを使用した。
実施例となる試料1のガラス原板60に対して、フォトリソグラフィ処理及びエッチング処理を施すことにより、一方の主面に窪み部20bを形成した。
具体的には、試料1のガラス原板60に対し、ポジ型フォトレジスト(PMER P−7130PM:東京応化工業社製)をスピンコーターで、ガラス基板の主面の全面に塗布した。スピンコーターの回転数は、3000rpm、コーティング時間は20秒とした。その後、ガラス原板60をホットプレート上に置き、100℃、300秒間加熱した。これにより、ガラス原板60の表面に、厚さ2mmのフォトレジスト70層を形成した。
具体的には、試料1のガラス原板60に対し、ポジ型フォトレジスト(PMER P−7130PM:東京応化工業社製)をスピンコーターで、ガラス基板の主面の全面に塗布した。スピンコーターの回転数は、3000rpm、コーティング時間は20秒とした。その後、ガラス原板60をホットプレート上に置き、100℃、300秒間加熱した。これにより、ガラス原板60の表面に、厚さ2mmのフォトレジスト70層を形成した。
次に、フォトレジスト上に、マスク80を置き、波長365nm、照射エネルギー400mJ/cm2の光を10秒間照射した。その後、マスクを除去し、フォトレジスト40を、濃度5wt%、温度25℃の水酸化ナトリウム水溶液に10秒間浸漬し、現像を行った。その後、純水で洗浄し、水分を乾燥させた。
次に、ガラス原板60を、濃度5wt%、温度25℃のフッ酸水溶液に10分間浸漬し、エッチングを行った。その後、純水で洗浄し、水分を乾燥させた。
最後に、残ったフォトレジスト70を、濃度10wt%、温度60℃の水酸化ナトリウム水溶液に10分間浸漬して除去した。その後、純水で洗浄し、水分を乾燥させることにより、主面20aに複数の窪み部20bを有するガラス基板20を得た。
比較例となる試料2のガラス基板20の主面20aには処理を施していない。つまり試料2のガラス基板20は未処理である。
[表面窪み部の測定]
試料1、2のガラス基板20における主面20aの窪み部20bの最大谷深さの平均値と窪み部20bの円相当平均直径を測定した。これらの値の測定は、日立ハイテクノロジーズ社製 走査型電子顕微鏡 S−4300SEを用いた観察により行った。また、測定により得られた値から、アスペクト比の平均値を求めた。
試料1、2のガラス基板20における主面20aの窪み部20bの最大谷深さの平均値と窪み部20bの円相当平均直径を測定した。これらの値の測定は、日立ハイテクノロジーズ社製 走査型電子顕微鏡 S−4300SEを用いた観察により行った。また、測定により得られた値から、アスペクト比の平均値を求めた。
[表面窪み部の測定結果]
試料1、2について行った窪み部の測定結果を表1に示す。
試料1、2について行った窪み部の測定結果を表1に示す。
[解像度の評価]
ペン入力装置10におけるディスプレイ装置30の前面側に試料1、2のガラス基板20を載置した場合の、ディスプレイ装置30に表示される映像の解像度について評価を行った。評価方法としては、ディスプレイ装置30に表示される映像に滲みが見られるか否かを以下に示す2段階で評価を行った。〇:鮮明な映像が見え、像に滲みが見られない、×:映像が不鮮明であり、かつ像の滲みが目立つ。
ペン入力装置10におけるディスプレイ装置30の前面側に試料1、2のガラス基板20を載置した場合の、ディスプレイ装置30に表示される映像の解像度について評価を行った。評価方法としては、ディスプレイ装置30に表示される映像に滲みが見られるか否かを以下に示す2段階で評価を行った。〇:鮮明な映像が見え、像に滲みが見られない、×:映像が不鮮明であり、かつ像の滲みが目立つ。
[解像度の評価結果]
表1に示すように、映像の解像度は、実施例である試料1、未処理の比較例である試料2ともに〇となった。
表1に示すように、映像の解像度は、実施例である試料1、未処理の比較例である試料2ともに〇となった。
[書き味の評価]
ガラス基板20に対して入力ペン50により文字及び図形等の入力を行った際の書き味を官能試験により評価した。評価方法としては、入力ペン50としてワコム社製プロペン(KP−503E)を使用し、ガラス基板20上での書き味が、紙上でのHBのシャープペンシルの書き味と感覚的に近い場合を〇とし、当該書き味よりも滑りやすい、滑りにくいなど感覚的に異なる場合を×として、書き味の判定を行った。
ガラス基板20に対して入力ペン50により文字及び図形等の入力を行った際の書き味を官能試験により評価した。評価方法としては、入力ペン50としてワコム社製プロペン(KP−503E)を使用し、ガラス基板20上での書き味が、紙上でのHBのシャープペンシルの書き味と感覚的に近い場合を〇とし、当該書き味よりも滑りやすい、滑りにくいなど感覚的に異なる場合を×として、書き味の判定を行った。
[書き味の評価結果]
表1に示すように、書き味は、試料1は〇となり、試料2は×となった。
表1に示すように、書き味は、試料1は〇となり、試料2は×となった。
10 ペン入力装置
20 ガラス基板
20a 主面
30 ディスプレイ装置
40 デジタイザ回路
50 入力ペン50
20 ガラス基板
20a 主面
30 ディスプレイ装置
40 デジタイザ回路
50 入力ペン50
Claims (7)
- ペン入力装置におけるディスプレイ装置の前面側に配置されるペン入力装置用基板であって、
少なくとも一方の主面に複数の窪み部を有し、
前記各々の窪み部の最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、前記各々の窪み部の円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である、
ことを特徴とするペン入力装置用基板。 - 前記窪み部のアスペクト比(窪み部の最大谷深さ/窪み部の円相当平均直径)の平均値が0.01〜1である、
ことを特徴とする請求項1に記載のペン入力装置用基板。 - ヘイズが、可視光の波長域において10%未満である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のペン入力装置用基板。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載されるペン入力装置用基板、ディスプレイ装置、及びペン入力を検出する検出回路を備える、
ことを特徴とするペン入力装置。 - 前記ペン入力装置用基板の主面に接触しながら移動することにより、ペン入力装置に対するペン入力を行う入力ペンを備える、
ことを特徴とする請求項4に記載のペン入力装置。 - ペン入力装置におけるディスプレイ装置の前面側に配置されるペン入力装置用基板の製造方法であって、
ガラス基板の少なくとも一方の主面にパターン形成処理を施したのち、エッチング処理を施す、
ことを特徴とするペン入力装置用基板の製造方法。 - パターン形成処理及びエッチング処理を施すことにより、
前記ペン入力装置用基板の少なくとも一方の主面に、最大谷深さの平均値が0.1μm以上かつ10μm以下であり、円相当平均直径の平均値が0.5μm以上かつ100μm以下である複数の窪み部を形成する、
ことを特徴とする請求項6に記載のペン入力装置用基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017058459A JP2018160214A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | ペン入力装置、ペン入力装置用基板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017058459A JP2018160214A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | ペン入力装置、ペン入力装置用基板及びその製造方法 |
Publications (1)
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JP2018160214A true JP2018160214A (ja) | 2018-10-11 |
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ID=63795194
Family Applications (1)
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JP2017058459A Pending JP2018160214A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | ペン入力装置、ペン入力装置用基板及びその製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018160214A (ja) |
-
2017
- 2017-03-24 JP JP2017058459A patent/JP2018160214A/ja active Pending
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