JP2018158567A - 印刷装置及び印刷物の製造方法 - Google Patents

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旭基 若浪
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Abstract

【課題】印刷版の上面の流動体の状態を直接センサー等で検出する場合と比較し、印刷版の上面の流動体の状態を容易に検出する。
【解決手段】印刷装置10は、複数の貫通孔42が形成され下面がプリント基板80に接触するメタルマスク40と、メタルマスク40の上面40Aを摺動しクリームはんだ20を貫通孔42に挿入させてプリント基板80に印刷するスキージ54と、メタルマスク40の上面40Aからスキージ54を離間させた際にメタルマスク40とスキージ54との間に形成されるクリームはんだ20の膜22を含む撮像画像を撮像するカメラ110と、カメラ110が撮像した撮像画像基にづいて膜22の状態を検出する検出部と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置及び印刷物の製造方法に関する。
特許文献1には、メタルマスクを使用してクリーム半田をプリント基板に印刷し、所定回数印刷する毎にメタルマスクをクリーニングするクリーム半田印刷機に関する技術が開示されている。この先行技術では、クリーニング後に、撮像手段によりメタルマスクに残存しているクリーム半田の画像データを取り込み、画像データを処理してメタルマスクに残存しているクリーム半田の状態を示すデータを求めている。そして、データを判定基準と比較して適・不適を判定し、適の場合にはクリーム半田印刷を続けて行い、不適の場合には再度クリーニングを行っている。
特開平09−201953号公報
被印刷物に流動体を印刷する印刷装置では、印刷版の上面の流動体の残量及び粘度等の状態が変化すると、印刷不良が発生する虞がある。しかし、印刷中に印刷版の上面の流動体を直接センサー等で残量及び粘度等の状態の変化を検出することは困難である。
本発明は、印刷版の上面の流動体の状態を自動的に検出することが目的である。
請求項1の発明は、複数の貫通孔が形成され、下面が被印刷物に接触する印刷版と、該印刷版の上面を摺動し、該上面に載せられた流動体を該貫通孔に挿入させて該被印刷物に該流動体を印刷する摺動部材と、該印刷版の上面から該摺動部材を離間させた際に該印刷版と該摺動部材との間に形成される該流動体の膜が撮像画像に含まれるように撮像する撮像部と、該撮像部が撮像した該撮像画像に基づいて該膜の状態を検出する検出部と、を備えた印刷装置である。
請求項2の発明は、該撮像部は、該印刷版の上面から該摺動部材を離間させた際に、予め定めた時間をあけて二回以上撮像する、請求項1に記載の印刷装置である。
請求項3の発明は、該検出部は、該撮像画像における該膜の予め定めた検出範囲に基づいて該膜の状態を検出する、請求項1又は請求項2に記載の印刷装置である。
請求項4の発明は、該検出部は、該検出範囲の輝度値ヒストグラムを用いて該膜の状態を検出する、請求項3に記載の印刷装置である。
請求項5の発明は、該検出部は、該輝度値ヒストグラムにおける予め定められた閾値以下の階調の度数の総数を検出する、請求項4に記載の印刷装置である。
請求項6の発明は、該検出部は、該撮像部と該膜との距離に応じて、該検出範囲を設定する、請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の印刷装置である。
請求項7の発明は、該撮像画像には、該摺動部材又は該摺動部材と一体となって移動する部材の長手方向の両端部に設けられた印が含まれており、該検出部は、該撮像画像における該印の距離によって、該検出範囲を設定する、請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の印刷装置である。
請求項8の発明は、該印が三以上検出された場合は、面積が大きい上位二つを用いる、請求項7に記載の印刷装置である。
請求項9の発明は、該検出部は、該膜の全体を該検出範囲として、該膜の状態を検出する、請求項3〜請求項8のいずれか1項に記載の印刷装置である。
請求項10の発明は、該検出部は、該膜の下方部分を該検出範囲として、該膜の状態を検出する、請求項3〜請求項8のいずれか1項に記載の印刷装置である。
請求項11の発明は、該検出部は、該検出範囲を複数の分割部に分割し、該分割部毎に該膜の状態を検出する、請求項10に記載の印刷装置である。
請求項12の発明は、複数の貫通孔が形成され、下面が被印刷物に接触する印刷版と、該印刷版の上面を摺動し、該上面に載せられた流動体を該貫通孔に挿入させて該被印刷物に該流動体を印刷する摺動部材と、該印刷版の上面から該摺動部材を離間させた際に、該印刷版に落下した該流動体又は該摺動部材に残った該流動体が、撮像画像に含まれるように撮像する撮像部と、該撮像部が撮像した該撮像画像に基づいて該流動体の状態を検出する検出部と、を備えた印刷装置である。
請求項13の発明は、該検出部は、該印刷版に落下した該流動体又は該摺動部材に残った該流動体の長さのヒストグラムの度数における最大度数を含む予め定めた範囲の長さ度数の総数である第一値と、該第一値以外の度数の総数である第二値と、を比較し、該流動体の状態を検出する、請求項12に記載の印刷装置である。
請求項14の発明は、該撮像画像を二値化した二値化画像を用いて該ヒストグラムを作成する、請求項13に記載の印刷装置である。
請求項15の発明は、複数の貫通孔が形成された印刷版を被印刷物に載せて該印刷版の下面を前記被印刷物に接触させる工程と、該印刷版の上面を摺動部材で摺動し、該上面に載せた流動体を、該貫通孔に挿入させて該被印刷物を該流動体で印刷する工程と、印刷後の該印刷版と該摺動部材とを離間させ、該印刷版と該摺動部材との間に形成された該流動体の膜が撮像画像に含まれるように撮像する工程と、該撮像画像に基づいて該膜の状態を検出する工程と、検出結果を報知する工程と、を備えた印刷物の製造方法である。
請求項16の発明は、該撮像する工程では、印刷後の該印刷版と該摺動部材とを離間させたのち、予め定めた時間をあけて二回以上撮像する、請求項15に記載の印刷物の製造方法である。
請求項17の発明は、複数の貫通孔が形成された印刷版を被印刷物に載せて該印刷版の下面を該被印刷物に接触させる工程と、該印刷版の上面を摺動部材で摺動し、該上面に載せた流動体を、該貫通孔に挿入させて該被印刷物を該流動体で印刷する工程と、印刷後の該印刷版と該摺動部材とを離間させ、該印刷版に落下した該流動体又は該摺動部材に残った該流動体が、撮像画像に含まれるように撮像する工程と、該撮像画像に基づいて該流動体の状態を検出する工程と、検出結果を報知する工程と、を備えた印刷物の製造方法である。
請求項1に記載の発明によれば、印刷版の上面の流動体の状態を自動的に検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、撮像部が一回のみ撮像する場合と比較し、印刷版の上面の流動体の状態をより正確に検出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、撮像画像全体基づいて膜の状態を検出する場合と比較し、膜の状態の検出精度が向上する。
請求項4に記載の発明によれば、膜の形状を検出する場合と比較し、画像処理の時間が短縮する。
請求項5に記載の発明によれば、検出範囲の全ての階調の度数を用いる場合と比較し、画像処理が容易である。
請求項6に記載の発明によれば、検出範囲が固定されている場合と比較し、膜の状態の検出精度が向上する。
請求項7に記載の発明によれば、検出範囲が固定されている場合と比較し、膜の状態の検出精度が向上する。
請求項8に記載の発明によれば、印が三以上検出された場合において、形状から二つ選択する場合と比較し、検出範囲を容易に正確に設定することができる。
請求項9に記載の発明によれば、膜の一部のみを検出範囲に設定する場合と比較し、膜の不完全形成の検出精度が向上する。
請求項10に記載の発明によれば、膜の全体を検出範囲に設定する場合と比較し、膜の下端部の欠けの検出精度が向上する。
請求項11の発明は、検出範囲を分割しない場合と比較し、膜の下端部の欠けの検出精度が向上する。
請求項12に記載の発明によれば、流動体の劣化状態を自動で検出することができる。
請求項13に記載の発明によれば、印刷版に落下した流動体又は摺動部材に残った流動体の形状を検出する場合と比較し、画像処理の時間が短縮する。
請求項14に記載の発明によれば、撮像画像をそのまま用いる場合と比較し、ヒストグラムを作成する画像処理の時間が短縮する。
請求項15に記載の発明によれば、印刷中の印刷版の上面の流動体の状態の変化を自動的に検出し報知することができる。
請求項16に記載の発明によれば、撮像部が一回のみ撮像する場合と比較し、印刷版の上面の流動体の状態をより正確に検出することができる。
請求項17に記載の発明によれば、流動体の状態を自動で検出することができる。
本発明の一実施形態の印刷装置を模式的に示すと共に印刷装置による印刷工程を(A)〜(E)へと順番に示す工程図ある。 クリームはんだの残量が十分である場合の撮像画像を示す図である。 クリームはんだの残量が不足している場合の撮像画像を示す図である。 クリームはんだの残量が十分である場合の輝度値ヒストグラムである。 クリームはんだの残量が不足している場合の輝度値ヒストグラムである。 (A)は撮像距離LAの場合の撮像画像であり、(B)は撮像距離LBの場合の撮像画像であり、(C)は撮像距離LCの場合の撮像画像である。 クリームはんだが高粘度化した場合の撮像画像を示す図である。 本発明の一実施形態の印刷装置のブロック図である。 ゴーストの印材が映っている状態の撮像画像である。 クリームはんだが劣化してない場合の補充時にスキージが高く上がった状態の撮像画像である。 図10の撮像画像を二値化した二値化画像である。 図11の二値化画像から求めた落下はんだの長さのヒストグラムである。 クリームはんだが劣化している場合の補充時にスキージが高く上がった状態の撮像画像である。 図13の撮像画像を二値化した二値化画像である。 図14の二値化画像から求めた落下はんだの長さのヒストグラムである。
本発明の一実施形態に係る印刷装置について説明する。
<構成>
まず、印刷装置10の構成について説明する。なお、鉛直方向を矢印Zで示し、直交する水平方向の二方向を矢印X及びY方向とする。
図1に示すように、本実施形態の印刷装置10は、印刷機12と検出機100とを含んで構成されている。
印刷機12は、被印刷体物の一例としてのプリント基板80の印刷面80Aのランド(図示略)上に、流動体の一例としてのクリームはんだ20を印刷するクリームはんだ印刷装置である。
なお、クリームはんだは、はんだの粉末にフラックス等を加えて適当な粘度にしたものである。また、クリームはんだ20を印刷する前のプリント基板80は被印刷体物であり、クリームはんだ20を印刷面80Aに印刷した後のプリント基板80は印刷物である。
図1及び図8に示すように、印刷装置10の印刷機12は、下受台30(図1参照)と、印刷版の一例としてのメタルマスク40(図1参照)と、移動部材50(図1参照)と、移動部材50を移動させる駆動部60(図8参照)と、検出機100を含め印刷装置10全体を制御する制御装置62(図8参照)と、を有している。
図1に示すように、メタルマスク40には、印刷箇所、つまりプリント基板80の印刷面80Aのランド(図示略)に対応する部位に貫通孔42が形成されている。
図1及び図2に示すように、移動部材50は、Y方向を長手方向とする形状であり、スキージ54と、スキージ54を固定する固定部材52と、を含んで構成されている。摺動部材の一例としてのスキージ54は、へら状の部材であり、図1(A)〜図1(D)に示すように、先端部54Aがメタルマスク40の上面40AをX方向に摺動する。また、図2に示すように、固定部材52の長手方向の両端部には、印の一例としての、赤い円形の印材56が貼られている。
検出機100は、図1(D)に示すように、メタルマスク40とスキージ54とが離間した際に形成されるクリームはんだ20の膜22及びその周囲を撮像し、膜22の状態を検出する装置である。なお、膜22の状態を検出することで、メタルマスク40のクリームはんだ20の状態を検出している。
図1及び図8に示すように、検出機100は、撮像部の一例としてのカメラ110と検出部112(図8参照)とを有している。検出部112は、図8に示すように、制御装置62と電気的に接続されている。
図1(D)に示すように、カメラ110は、メタルマスク40とスキージ54とが離間した際に形成されるクリームはんだ20の膜22及びその周囲を撮像する。言い換えると、カメラ110は、撮像画像120(図2及び図3参照)に膜22が含まれるように撮像する。
図8に示す検出部112は、カメラ110が撮像した撮像画像120(図2及び図3参照)における膜22(図1(D)、図2及び図3参照)の状態(異常の有無)を検出する。具体的には、撮像画像120(図2及び図3参照)における膜22の検出範囲122、124(図2、図3及び図6参照)の画像解析を行い膜22(図1(D)、図2及び図3参照)の状態(異常の有無)の検出を行う。なお、画像解析については後述する。
<印刷工程>
次に、プリント基板80の印刷面80Aのランド(図示略)上に、クリームはんだ20を印刷する印刷工程の一例について説明する。
図1(A)に示すように、図示していない作業者は、印刷装置10の印刷機12の下受台30の上面30Aにプリント基板80の印刷面80Aが上面となるように設置する。そして、プリント基板80の印刷面80Aにメタルマスク40を載せて、メタルマスク40の下面40Bをプリント基板80の印刷面80Aに接触させる。
図1(B)及び図1(C)に示すように、駆動部60(図8参照)によって移動部材50がX方向に移動する。これにより、スキージ54は、先端部54Aがメタルマスク40の上面40Aに接触した状態で、X方向に摺動し、上面40Aに載せたクリームはんだ20が貫通孔42に挿入され、プリント基板80の印刷面80Aが印刷される。
図1(D)に示すように、駆動部60(図8参照)は、印刷後に移動部材50(スキージ54)を上方に上げて、スキージ54の先端部54Aをメタルマスク40の上面40Aから離間させる。
このとき、スキージ54の先端部54Aとメタルマスク40の上面40Aとの間にクリームはんだ20の膜22が形成される(図2も参照)。
検出機100は、カメラ110で膜22及びその周囲を撮像する。検出機100は、検出部112で撮像画像120(図2及び図3参照)を画像解析し、膜22の状態を検出する(膜22の画像解析については後述する)。
図1(E)に示すように、異常が検出されない場合は、作業者は、メタルマスク40を上げて、プリント基板80を取り外し、新しいプリント基板80を設置し、印刷を繰り返す。
異常が検出されれば、検出機100は、異常内容を図示していないモニターに表示すると共に、検出機100の検出部112から情報が伝達された制御装置62が印刷機12による印刷を一時停止する。そして、作業者は、クリームはんだ20を補充又は交換を行い、印刷を再開する。
なお、本実施形態の印刷装置10の印刷機12は、大きさが異なる複数種類のプリント基板80に印刷する。よって、図1(D)に示すように、スキージ54が摺動する摺動距離が、プリント基板80の大きさによって異なる。
印刷が繰り返され、印刷回数が予め定めた回数(例えば、15回〜20回)に達すると、消費されたメタルマスク40上にクリームはんだ20を補充する。
このとき、図1(D)の後に、図10及び図13に示すように、駆動部60(図8参照)は、移動部材50(スキージ54)を更に上方に上げて、スキージ54の先端部54Aをメタルマスク40の上面40Aから大きく離間させる(移動部材50(スキージ54)を図1(D)よりも高い位置にする)。そして、メタルマスク40上にクリームはんだ20を補充する。
この補充の際に、メタルマスク40上のクリームはんだ20が高粘度化等で劣化している場合は、メタルマスク40上に残っているクリームはんだ20を取り除き、新しいクリームはんだ20に入れ替える(以降「クリームはんだ20の入れ替え」とする)。
一方、メタルマスク40上のクリームはんだ20が劣化していない場合は、メタルマスク40上に残っているクリームはんだ20に、新しいクリームはんだ20を追加する(以降「クリームはんだ20の追加」とする)。
ここで、図10及び図13に示すように、スキージ54の先端部54Aをメタルマスク40の上面40Aから大きく離間させた際に(移動部材50(スキージ54)を図1(D)よりも高い位置にした際に)、メタルマスク40の上面40Aに落下したクリームはんだ20及びその周囲を、カメラ110(図1及び図8参照)で撮像する。なお、メタルマスク40の上面40Aに落下したクリームはんだ20を落下はんだRHとする。また、スキージ54に残るクリームはんだ20を残留はんだZHとする。
検出機100(図1及び図8参照)は、検出部112(図8参照)で撮像画像121を画像解析し、メタルマスク40の上面40Aに落下した落下はんだRHの劣化状態を検出する(落下はんだRHの画像解析については後述する)。そして、この落下はんだRHの劣化状態に基づいて、「クリームはんだ20の入れ替え」と「クリームはんだ20の追加」とのどちらにするかの判定を行う。
<膜の画像解析>
次に、撮像画像120の膜22の状態を画像解析による検出について説明する。本実施形態における膜22の画像解析による異常検出は、メタルマスク40のクリームはんだ20の残量不足及びクリームはんだ20の高粘度化である。また、後述すように、撮像画像120の膜22の検出範囲122、124を印材56の距離から設定し、検出範囲122、124の画像解析を行う。
(クリームはんだの残量不足の検出)
図2に示すように、クリームはんだ20の残量が十分であり、印刷不良が発生しない場合は、スキージ54の先端部54Aとメタルマスク40の上面40Aとの間に、クリームはんだ20(図1参照)の膜22が、隙間無くきれいに形成される。
しかし、図3に示すように、クリームはんだ20の残量が不足し、印刷不良が発生する場合は、スキージ54の先端部54Aとメタルマスク40の上面40Aとの間のクリームはんだ20(図1参照)の膜22が十分に形成されないで、大きな隙間24が多数発生する。よって、このように十分に形成されない膜22の状態(膜22の不完全形成の状態)を検出することで、クリームはんだ20(図1参照)の残量不足による印刷不良を検出することができる。
本実施形態では、撮像画像120における膜22の全体を検出範囲122として設定されている。そして、膜22全体に設定された検出範囲122を画像処理し、図4及び図5に示す輝度値ヒストグラムを作成する。
図2に示すように、スキージ54の先端部54Aとメタルマスク40の上面40Aとの間にクリームはんだ20(図1参照)の膜22が形成された場合は、図4に示すように輝度ヒストグラムは高階調(明るい)の度数が多くなる。
これに対して、図3に示すように、残量不足のため膜22が十分に形成されないで、大きな隙間24が多数発生している場合は、奥の部分が映り暗くなるため、図5に示すように輝度ヒストグラムは低階調(暗い)の度数が多くなる。
よって、本実施形態では、輝度値ヒストグラムの予め定めた閾値以下、本実施形態では階調60以下の度数の総数が、予め定めた総数4000を越えると、図3のように、膜22が十分に形成されないで、大きな隙間24が多数発生している不完全形成の状態と判定(検出)している。つまり、クリームはんだ20の残量が不足し、印刷不良が発生する、と判定(検出)している。
なお、予め定める閾値及び度数の総数は、クリームはんだ20の残量が不足し、印刷不良が発生することが確実に検出できるように、設定されている。
なお、膜22と検出範囲122とが完全に一致していなくてもよい。膜22よりも検出範囲122が若干小さくてもよいし、膜22よりも検出範囲122が若干広くてもよい。別の言い方をすれば、膜22の一部が検出範囲122からはみ出ていてもよいし、検出範囲122の一部に膜22が入っていなくてもよい。要は、検出範囲122は、クリームはんだ20の残量不足により印刷不良が発生する膜22の状態が検出できる範囲が設定されていればよい。
(クリームはんだの高粘度化の検出)
図7に示すように、クリームはんだ20(図1参照)が高粘度化し、印刷不良が発生する場合は、スキージ54の先端部54Aとメタルマスク40の上面40Aとの間に形成されるクリームはんだ20の膜22の下端部分に、欠け26が発生する。よって、欠け26を検出することで、クリームはんだ20の高粘度化による印刷不良を検出することができる。
本実施形態では、撮像画像120における膜22の下方部分(本実施形態では、膜22の下側1/3)が検出範囲124として設定されている。また、検出範囲124を複数に分割(本実施形態では16分割)し、分割部126毎に輝度値ヒストグラム(図4及び図5を参照)を作成する。そして、分割部126毎に輝度値ヒストグラムが予め定めた閾値以下、本実施形態では階調60以下の度数の総数が、予め定めた総数150を越えた分割部126が一つでもあると、この分割部126に欠け26があると判定(検出)している。つまり、クリームはんだ20が高粘度化し、印刷不良が発生する、と判定(検出)している。
なお、下方部分の範囲、分割数、予め定める検出範囲、閾値及び度数の総数は、クリームはんだ20の高粘度化により印刷不良が発生することが確実に検出できるように、設定されている。
(検出範囲の調整)
撮像画像120における膜22の予め定めた検出範囲122、124を画像処理して、膜22の状態(クリームはんだ20の状態)を検出している。
前述したように、本実施形態の印刷装置10では、大きさが異なる複数種類のプリント基板80に印刷するので、図1(D)に示すように、スキージ54が摺動する摺動距離が、プリント基板80の大きさによって異なる。
スキージ54が摺動する摺動距離が変わると、それに応じてカメラ110とスキージ54との距離も変化する。よって、カメラ110と、スキージ54とメタルマスク40との間に形成される膜22と、の撮像距離が変化する(図における撮像距離LA、撮像距離LB及び撮像距離LCを参照))。
カメラ110と膜22との撮影距離が変化すると、撮像画像120における膜22の検出範囲122、124が変化する。なお、以降の説明では、撮像画像120における膜22の全体の検出範囲122の場合で説明するが、膜22の下方部分(本実施形態では下側1/3)の検出範囲124の場合も同様である。
図6(A)は撮像距離LA(図1(D)参照)の場合の撮像画像120であり、図6(B)は撮像距離LB(図1(D)参照)の場合の撮像画像120であり、図6(C)は撮像距離LC(図1(D)参照)の場合の撮像画像120である。
このように、カメラ110と膜22との撮影距離が近くなると検出範囲122は左右及び上下方向に大きくなり、遠くなると検出範囲122は左右及び上下方向に小さくなる。
また、本実施形態では、検出範囲122はカメラ110と膜22との撮影距離が近くなると検出範囲122は下方になり、遠くなると検出範囲122は上方になる。
このように、プリント基板80の大きさによってカメラ110と膜22との撮影距離が変化し、これにより検出範囲122、124が変化する。
本実施形態の印刷装置10では、スキージ54を固定しスキージ54と一体となって移動する固定部材52の長手方向(Y方向)の両端部にそれぞれ設けられた赤丸の印材56によって、検出範囲122、124を設定している。具体的には、図6に示すように、二つの印材56の二点間距離Mは、カメラ110と膜22との撮影距離に応じて変化する。つまり、カメラ110と膜22との撮影距離が近くなると二点間距離Mが広くなり、遠くなると二点間距離Mが狭くなる。よって、本実施形態では、撮像画像120における印材56の二点間距離Mを画像処理にて測定し、測定した二点間距離Mに応じて、検出範囲122、124を設定している。
(ゴーストの印材)
次に、印材56がメタルマスク40に反射し、メタルマスク40に印材56のゴーストが映る場合について、説明する。
図9は、左右の真の印材56A及び印材56Bの一方が、メタルマスク40に反射し、ゴーストの印材56Cとなって映っている場合を図示している。
この場合、真の印材56Aと印材56Bとを用いた二点間距離MAに基づいた検出範囲は、検出範囲122Aである。しかし、真の印材56Aとゴーストの印材56Cとを用いた場合は、二点間距離MBとなり、実際よりもスキージ54(固定部材52)が近いと誤判定し、その結果、検出範囲は誤った検出範囲122Bとなる。
ここで、ゴーストの印材56Cは、メタルマスク40に反射して映っているので、真の印材56A、56Bよりも面積が小さい。ここで言う面積とは、撮像画像120におけるそれぞれの面積である。
よって、本実施形態の印刷装置10では、三つ以上の印材56(本実施形態では56A、56B、56Cの三つ)を認識した場合、面積の大きい印材56の上位二つを真の印材56A、56Bとして用いるようになっている。
したがって、メタルマスク40に反射したゴーストの印材56Cがあっても、正確に検出範囲122を設定することができる。
また、本実施形態の印材56は、赤色の丸印である。よって、本実施形態の印刷装置10では、赤色を印材56と認識し、その赤色の面積の大きい印材56の上位二つを真の印材56と判定している。
なお、検出範囲124(図7参照)の設定も同様である。また、印材56は、赤色以外であってもよい。
<膜の検出工程>
次に、検出機100による膜22の状態を検出する工程(制御)の一例について説明する。
図1(D)に示すように、印刷後にスキージ54を上方に上げて、スキージ54の先端部54Aをメタルマスク40の上面40Aから離間すると、制御装置62は、検出機100のカメラ110で撮像する。
次に、撮像画像120における印材56の二点間距離Mを画像処置にて求め、二点間距離Mに応じて、検出範囲122及び検出範囲124を設定する。
撮像画像120における膜22全体である検出範囲122を画像処理して輝度値ヒストグラムを作成する。そして、輝度値ヒストグラムの階調60以下の度数の総数が、4000を越えると、クリームはんだ20の残量不足をモニターに表示すると共に、印刷機12を停止する。
また、撮像画像120における膜22の下方部分である検出範囲124を16分割し、分割部126毎に輝度値ヒストグラムを作成する。そして、輝度値ヒストグラムが階調60以下の度数の総数が、150を越えた分割部126が一つでもあると、クリームはんだ20の高粘度化をモニターに表示すると共に、印刷機12を停止する。
クリームはんだ20に残量不足及び高粘度化が検出されなかった場合は、印刷を続ける。
<落下はんだの画像解析>
次に、図10及び図13のメタルマスク40の上面40Aに落下した落下はんだRHを含む撮像画像121の画像解析による検出について説明する。
図13に示すように、クリームはんだ20(図1参照)が高粘度化等によって劣化している場合(「クリームはんだ20の入れ替え」が必要な場合)は、スキージ54からすぐに切り離される部分と、スキージ54に引っ張られてから切り離される部分と、が発生するため、メタルマスク40の上面40A上に落下した落下はんだRHの形状が歪で不規則になる。つまり、落下はんだRHの鉛直方向の長さHのばらつきが大きい。
これに対して、図10に示すように、クリームはんだ20(図1参照)が劣化していない場合(「クリームはんだ20の追加」で十分な場合)は、クリームはんだ20はスキージ54からすぐに一斉に切り離されるので、メタルマスク40の上面40A上に落下した落下はんだRHは縁部が直線状の形状になる。つまり、落下はんだRHの鉛直方向の長さHのばらつきが小さい。
検出部112(図8参照)における画像処理は、落下はんだRHの長さHのばらつきが閾値以上の場合、クリームはんだ20が劣化しており「クリームはんだ20の入れ替え」が必要と判定している。よって、次にこの検出部112(図8参照)が行う落下はんだRHの長さHのばらつきの判定方法の一例について説明する。
図11は、図10に示すクリームはんだ20が劣化していない場合(「クリームはんだ20の追加」で十分な場合)の撮像画像121を二値化した二値化画像123である。図12は、この図11の二値化画像123における落下はんだRHの長さHのヒストグラムである。
図14は、図13に示すクリームはんだ20が劣化している場合(「クリームはんだ20の入れ替え」が必要な場合)の二値化した二値化画像123である。図15は、この図11の二値化画像123における落下はんだRHの長さHのヒストグラムである。
そして、図12及び図15の落下はんだRHの長さHのヒストグラムの度数における最大度数を含む予め定めた範囲の長さ度数の総数である第一値と、第一値以外の度数の総数である第二値と、を比較し、クリームはんだ20の劣化状態を検出する。
具体的には、本実施形態では、図12及び図14の長さHのヒストグラムの度数における最大度数の前後の長さHを含む範囲の長さ度数の総数を第一値(図12及び図15の一点鎖線で囲った囲部分K)とし、第一値以外の度数の総数を第二値とする。そして、第一値と第二値とを比較し、第一値が予め定めた割合以上大きい場合に、クリームはんだ20が劣化しておらず「クリームはんだ20の追加」で十分であると判定している。本実施形態では、
第一値:第二値=6:4
以上であれば、クリームはんだ20が劣化しておらず「クリームはんだ20の追加」で十分であると判定している。
<落下はんだの検出工程>
次に、検出機100による落下はんだRHの状態を検出する工程(制御)の一例について説明する。
図10及び図13に示すように、印刷回数が予め定めた回数(例えば、15回〜20回)に達すると、スキージ54を大きく上方に上げ、スキージ54の先端部54Aをメタルマスク40の上面40Aから大きく離間すると、図8に示す制御装置62は、検出機100のカメラ110で撮像する。
次に、検出機100は、図10及び図13に示す撮像画像121を二値化し、図11及び図14に示す二値化画像123にする。
次に、図11及び図14に示す二値化画像123を画像処理して、図12及び図15に示す落下はんだRHの長さHのヒストグラムを作成する。そして、ヒストグラムの度数における最大度数の前後の長さHを含む範囲の長さ度数の総数である第一値(図13及び図15の一点鎖線が囲った囲部分K)と、第一値以外の度数の総数である第二値と、を比較し、第一値が予め定めた割合以上であれば、「クリームはんだ20の追加」で十分と判定し、そうで無い場合は、クリームはんだ20が劣化しており「クリームはんだ20の入れ替え」が必要と判定し、そのことを図示していないモニターに表示する。
作業者は、このモニターに表示された判定結果に基づき、「クリームはんだ20の入れ替え」又は「クリームはんだ20の追加」を行う。
<作用>
次に本実施形態の作用について説明する。
スキージ54の先端部54Aとメタルマスク40の上面40Aとの間のクリームはんだ20の膜22を含む撮像画像120基づいてクリームはんだ20の残量不足及び高粘度化を検出する。よって、印刷中にクリームはんだ20の残量不足及び高粘度化を自動的に検出し、これらに起因する印刷不良を防止することができる。
また、膜22の検出範囲122、124の輝度値ヒストグラムで膜22の状態を検出するので、膜22の検出範囲122、124の形状で膜22の状態を検出する場合と比較し、画像処理が容易である。
また、輝度値ヒストグラムの階調60以下の度数の総数が、予め定めた総数を越えるか否かで膜22の状態を検出しているので、輝度値ヒストグラムの全ての階調を用いる場合よりも、単純化されており、画像処理が容易であり、画像処理時間が短縮する。
また、印材56の二点間距離Mに応じて、検出範囲122、124を調整するので、検出範囲122、124が固定されている場合と比較し、膜22の状態の検出精度が向上する。また、検出範囲122、124の調整が容易である。
また、印材56A、56Bがメタルマスク40に反射してゴーストの印材56Cが映ったとしても、面積が大きい上位二つの真の印材56A、56Bを用いて、検出範囲122、124を正確に求めることができる。また、真の印材56A、56Bとゴーストの印材56Cとは、面積の大きさで判定(選択)するので、真の印材56A、56Bとゴーストの印材56Cとを形状の違いで判定(選択)する場合と比較し、判定(選択)が容易である。
また、膜22の全体を検出範囲122とすることで、膜22の不完全形成の検出精度が向上する。
また、膜22の下方部分を検出範囲122とし、更に複数に分割(本実施形態では16)して、分割部126毎に検出することで、膜22の下端部の欠け26の検出精度が向上する。
また、メタルマスク40にクリームはんだ20の補充する際に、落下はんだRHを含む撮像画像121に基づいて、クリームはんだ20の劣化状態を検出する。よって、メタルマスク40にクリームはんだ20の補充する際における「クリームはんだ20の入れ替え」と「クリームはんだ20の追加」とを自動で判定(選択)することができる。
また、落下はんだRHの鉛直方向の長さHのヒストグラムの度数における最大度数を含む予め定めた範囲の長さ度数の総数である第一値と、この第一値以外の度数の総数である第二値と、を比較し、クリームはんだ20の状態を検出するので、落下はんだRHの形状を画像解析する場合と比較し、画像処理が容易であり、画像処理の時間が短縮する。
また、撮像画像121を二値化した二値化画像123を用いてヒストグラムを作成するので、撮像画像121をそのまま用いる場合と比較し、画像処理が更に容易であり、画像処理の時間が更に短縮する。
<検出範囲の設定の他の例>
次に、検出範囲の設定の他の例について説明する。
上記実施形態では、スキージ54を固定しスキージ54と一体となって移動する固定部材52の長手方向(Y方向)の両端部にそれぞれ設けられた赤丸の印材56の二点間距離Mに応じて、検出範囲122、124を設定(調整)していた。しかし、他の方法で、検出範囲122、124を設定(調整)してもよい。
カメラ110と膜22との撮像距離に基づいて、検出範囲122、124を設定(調整)してもよい。カメラ110と膜22との撮像距離は、印材56の二点間距離Mから算出してもよいし、スキージ54(移動部材50)の摺動距離及び位置等の情報を、制御装置62又は検出部112が算出して求めてもよい。
なお、検出範囲122、124は固定されていてもよい。例えば、大きさが同じプリント基板80のみを印刷し、スキージ54の摺動距離が一定の場合は、検出範囲122、124は固定であってもよい。
また、クリームはんだ20の残量不足の検出は膜22全体の検出範囲122に設定し、クリームはんだ20の高粘度化の検出は膜22下方部分の検出範囲124に設定したが、これに限定されない。検出範囲122及び検出範囲124のいずれか一方で残量不足及び高粘度化の両方を検出してもよい。或いは、検出範囲122及び検出範囲124以外の検出範囲を設定してもよい。例えば、膜22のX方向の中間部を検出範囲としてもよい。
<異常検出の他の例>
次に、異常検出の設定の他の例について説明する。
上記実施形態では、輝度値ヒストグラムの予め定めた閾値以下の度数の総数が、予め定めた総数を越えると、膜22が異常(クリームはんだ20の残量不足及び高粘度化)とした。しかし、他の方法で異常を検出してもよい。
例えば、閾値以下の階調の度数の最高値が予め定めた数値を超えることで検出してもよい。或いは、閾値以下の階調の度数の総数と、閾値を越える階調の度数の総数と、の比率で検出してもよい。
また、輝度値ヒストグラム以外の方法で異常を検出してもよい。例えば、膜22の形状を画像分析で求め、形状から膜22の異常(クリームはんだ20の残量不足及び高粘度化)を検出してもよい。
また、検出範囲122、124を設定せずに、撮像画像120全体を画像処理し、膜22の状態を検出してもよい。
<複数回、撮像することによる検出精度の向上>
次に、複数回、撮像することによる検出精度の向上について説明する。
上記実施形態の膜22の状態の検出では、図1(D)に示すように、印刷後にスキージ54を上方に上げて、スキージ54の先端部54Aをメタルマスク40の上面40Aから離間すると、図8に示す制御装置62は、検出機100のカメラ110で一回撮像し、その撮像画像120の画像解析を行って、クリームはんだ20の残量不足及び高粘度化を自動的に検出し、異常が検出されると、異常が検出されたことをモニターに表示すると共に、印刷機12を停止した。
しかし、印刷後にスキージ54を上方に上げて、スキージ54の先端部54Aをメタルマスク40の上面40Aから離間した際に、予め定めた時間をあけて二回以上撮像し、クリームはんだ20の残量不足及び高粘度化を自動的に検出てもよい。なお、撮像画像120のクリームはんだ20の残量不足及び高粘度化を検出する画像解析の検出方法は上記実施形態と同様である。
例えば、印刷後にスキージ54を上方に上げて、スキージ54の先端部54Aをメタルマスク40の上面40Aから離間した直後に撮像し、予め定めた時間、例えば、14秒後にもう一度撮像する。一回目の撮像画像120でクリームはんだ20の残量不足及び高粘度化を自動的に検出し、更に二回目の撮像画像120でクリームはんだ20の残量不足及び高粘度化を自動的に検出する。そして、一回目及び二回目の両方共にクリームはんだ20の残量不足又は高粘度化が検出されると、異常が検出されたことをモニターに表示すると共に印刷機12を停止する。
なお、上記例では、二回撮像し、一回目及び二回目の両方共に異常が検出されると、異常が検出されたことをモニターに表示すると共に印刷機12を停止したが、これに限定されない。
例えば、一回目の撮像画像に異常が検出されなかった場合は、二回目は撮像しなくてもよい。
また、例えば、一回目及び二回目のいずれか一方に異常が検出されると、異常が検出されたことをモニターに表示すると共に印刷機12を停止してもよい。
また、例えば、三回以上撮像してもよい。この場合、全ての撮像画像に異常が検出されると、異常が検出されたことをモニターに表示すると共に印刷機12を停止してもよいし、例えば、撮像画像に異常が検出されなかった場合は、それ以降の撮像しないようにしてもよい。また、予め定めた数以上、例えば、二以上の撮像画像に異常が検出されると、異常が検出されたことをモニターに表示すると共に印刷機12を停止してもよい。また、この場合、予め定めた数以上、例えば、二つの撮像画像に異常が検出されるとそれ以降は撮像しないようにしてもよい。
要は、間隔をあけて二回以上撮像することで、検出精度が向上すればよい。
<クリームはんだの劣化状態の検出の他の例>
上記実施形態では、図10及び図13に示すメタルマスク40の上面40Aに落下した落下はんだRHで劣化状態を検出した。しかし、スキージ54に残る残留はんだZHで劣化状態を検出してもよい。
図13に示すように、クリームはんだ20(図1参照)が高粘度化等によって劣化している場合(「クリームはんだ20の入れ替え」が必要な場合)は、スキージ54からすぐに切り離される部分と、スキージ54に引っ張られてから切り離される部分と、が発生するため、スキージ54に残る残留はんだZHの形状が歪で不規則になる。つまり残留はんだZHの鉛直方向の長さNのばらつきが大きい。
これに対して、図10に示すように、クリームはんだ20(図1参照)が劣化していない場合(「クリームはんだ20の追加」で十分な場合)は、クリームはんだ20はスキージ54からすぐに一斉に切り離されるので、スキージ54の残る残留はんだZHは縁部が直線状の形状になる。つまり、残留はんだZHの鉛直方向の長さNのばらつきが小さい。
よって、検出部112(図8参照)における画像処理は、残留はんだZHの長さNのばらつきが閾値以上の場合、クリームはんだ20が劣化しており「クリームはんだ20の入れ替え」が必要と判定している。なお、検出部112が行う残留はんだZHの長さNのばらつきの判定方法は、落下はんだRHと同様であるので、説明を省略する。
<その他>
尚、本発明は、上記実施形態に限定されない。
例えば、赤丸の印材56は、スキージ54を固定し一体となって移動する固定部材52に設けていたが、これに限定されない。スキージ54に印材56を設けてもよい。また、赤丸以外の印であってもよい。例えば、縦線の印でもあってもよい。
また、例えば、上記実施形態では、プリント基板80の印刷面80Aにクリームはんだ20を印刷するクリームはんだ印刷装置に本発明を適用したが、これに限定されない。例えば、基板にパターンを印刷するプリント基板印刷装置及びインクを用いるスクリーン印刷装置にも本発明を適用できる。
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
10 印刷装置
12 印刷機
20 クリームはんだ(流動体の一例)
22 膜
40 メタルマスク(印刷版の一例)
40A 上面
42 貫通孔
50 移動部材
52 固定部材(摺動部材と一体となって移動する部材の一例)
54 スキージ(摺動部材の一例)
56 印材(印の一例)
80 プリント基板(被印刷物の一例)
100 検出機
110 カメラ(撮像部の一例)
112 検出部
122 検出範囲
124 検出範囲
126 分割部
RH 落下はんだ(印刷版に落下した流動体の一例)
ZH 残留はんだ(摺動部材に残った流動体の一例)

Claims (17)

  1. 複数の貫通孔が形成され、下面が被印刷物に接触する印刷版と、
    該印刷版の上面を摺動し、該上面に載せられた流動体を該貫通孔に挿入させて該被印刷物に該流動体を印刷する摺動部材と、
    該印刷版の上面から該摺動部材を離間させた際に該印刷版と該摺動部材との間に形成される該流動体の膜が撮像画像に含まれるように撮像する撮像部と、
    該撮像部が撮像した該撮像画像に基づいて該膜の状態を検出する検出部と、
    を備えた印刷装置。
  2. 該撮像部は、該印刷版の上面から該摺動部材を離間させた際に、予め定めた時間をあけて二回以上撮像する、
    請求項1に記載の印刷装置。
  3. 該検出部は、該撮像画像における該膜の予め定めた検出範囲に基づいて該膜の状態を検出する、請求項1又は請求項2に記載の印刷装置。
  4. 該検出部は、該検出範囲の輝度値ヒストグラムを用いて該膜の状態を検出する、
    請求項3に記載の印刷装置。
  5. 該検出部は、該輝度値ヒストグラムにおける予め定められた閾値以下の階調の度数の総数を検出する、
    請求項4に記載の印刷装置。
  6. 該検出部は、該撮像部と該膜との距離に応じて、該検出範囲を設定する、
    請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 該撮像画像には、該摺動部材又は該摺動部材と一体となって移動する部材の長手方向の両端部に設けられた印が含まれており、
    該検出部は、該撮像画像における該印の距離によって、該検出範囲を設定する、
    請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の印刷装置。
  8. 該印が三以上検出された場合は、面積が大きい上位二つを用いる、
    請求項7に記載の印刷装置。
  9. 該検出部は、該膜の全体を該検出範囲として、該膜の状態を検出する、
    請求項3〜請求項8のいずれか1項に記載の印刷装置。
  10. 該検出部は、該膜の下方部分を該検出範囲として、該膜の状態を検出する、
    請求項3〜請求項8のいずれか1項に記載の印刷装置。
  11. 該検出部は、該検出範囲を複数の分割部に分割し、該分割部毎に該膜の状態を検出する、
    請求項10に記載の印刷装置。
  12. 複数の貫通孔が形成され、下面が被印刷物に接触する印刷版と、
    該印刷版の上面を摺動し、該上面に載せられた流動体を該貫通孔に挿入させて該被印刷物に該流動体を印刷する摺動部材と、
    該印刷版の上面から該摺動部材を離間させた際に、該印刷版に落下した該流動体又は該摺動部材に残った該流動体が、撮像画像に含まれるように撮像する撮像部と、
    該撮像部が撮像した該撮像画像に基づいて該流動体の状態を検出する検出部と、
    を備えた印刷装置。
  13. 該検出部は、該印刷版に落下した該流動体又は該摺動部材に残った該流動体が長さのヒストグラムの度数における最大度数を含む予め定めた範囲の長さ度数の総数である第一値と、該第一値以外の度数の総数である第二値と、を比較し、該流動体の状態を検出する、
    請求項12に記載の印刷装置。
  14. 該撮像画像を二値化した二値化画像を用いて該ヒストグラムを作成する、
    請求項13に記載の印刷装置。
  15. 複数の貫通孔が形成された印刷版を被印刷物に載せて該印刷版の下面を前記被印刷物に接触させる工程と、
    該印刷版の上面を摺動部材で摺動し、該上面に載せた流動体を、該貫通孔に挿入させて該被印刷物を該流動体で印刷する工程と、
    印刷後の該印刷版と該摺動部材とを離間させ、該印刷版と該摺動部材との間に形成された該流動体の膜が撮像画像に含まれるように撮像する工程と、
    該撮像画像に基づいて該膜の状態を検出する工程と、
    検出結果を報知する工程と、
    を備えた印刷物の製造方法。
  16. 該撮像する工程では、
    印刷後の該印刷版と該摺動部材とを離間させたのち、予め定めた時間をあけて二回以上撮像する、
    請求項15に記載の印刷物の製造方法。
  17. 複数の貫通孔が形成された印刷版を被印刷物に載せて該印刷版の下面を該被印刷物に接触させる工程と、
    該印刷版の上面を摺動部材で摺動し、該上面に載せた流動体を、該貫通孔に挿入させて該被印刷物を該流動体で印刷する工程と、
    印刷後の該印刷版と該摺動部材とを離間させ、該印刷版に落下した該流動体又は該摺動部材に残った該流動体が、撮像画像に含まれるように撮像する工程と、
    該撮像画像に基づいて該流動体の状態を検出する工程と、
    検出結果を報知する工程と、
    を備えた印刷物の製造方法。
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