JP2018154294A - 車体前部構造 - Google Patents

車体前部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2018154294A
JP2018154294A JP2017054490A JP2017054490A JP2018154294A JP 2018154294 A JP2018154294 A JP 2018154294A JP 2017054490 A JP2017054490 A JP 2017054490A JP 2017054490 A JP2017054490 A JP 2017054490A JP 2018154294 A JP2018154294 A JP 2018154294A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle body
deformation control
control unit
sub
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017054490A
Other languages
English (en)
Inventor
敬丈 宮崎
Noritake Miyazaki
敬丈 宮崎
龍明 川原
Tatsuaki Kawahara
龍明 川原
亮 時實
Ryo Tokizane
亮 時實
山下 貴弘
Takahiro Yamashita
貴弘 山下
瞬 鈴木
Shun Suzuki
瞬 鈴木
利次 三崎
Toshiji Misaki
利次 三崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp, Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2017054490A priority Critical patent/JP2018154294A/ja
Publication of JP2018154294A publication Critical patent/JP2018154294A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】オーバーラップ量が小さいオフセット前面衝突を考慮した車体前部構造を提供する。【解決手段】サイドメンバ20よりも低い位置に、サスペンションクロスメンバ27から車体前方に向けて延びるサブフレーム50が設けられている。サブフレーム50はサブフレーム本体52と、サブフレーム本体52の前端部に設けられた荷重伝達部材70とを含んでいる。荷重伝達部材70はサイドメンバ20の車体外側の面よりも外側に突き出ている。サブフレーム本体52の長手方向の一部で荷重伝達部材70の後側に、変形制御部130が形成されている。変形制御部130の車体幅方向に沿う断面は、荷重伝達部材70の前方から入力する衝突荷重が変形制御部130に伝達されたときに、変形制御部130がパワープラント38と干渉する方向に変形可能な断面形状としている。【選択図】図4

Description

この発明は、車両の前部を構成する車体前部構造に係り、特にオーバーラップ量の小さなオフセット衝突を考慮した車体前部構造に関する。
車両に衝突荷重が入力する場合を想定して、乗員を保護するための車体前部構造が提案されている。車両の前面衝突には、衝突相手物が自車のサイドメンバの車体外側の面に沿って前方から移動してくるようなオーバーラップ量の小さなオフセット衝突(スモールオーバーラップ衝突と呼ぶ)がある。このような衝突形態の場合、衝突相手物を骨格部材であるサイドメンバで受けることができないため、衝突相手物がキャビン(車室)側へ侵入してくる可能性がある。
例えば特許文献1に記載されているように、サイドメンバの車体外側の面にガゼットを設け、このガゼットによって衝突荷重をサイドメンバに伝達するようにした車体前部構造が提案されている。あるいは特許文献2に示されるように、バンパビームの端部とサイドメンバとの間にガゼットを設け、このガゼットによって衝突荷重をサイドメンバに伝達する車体前部構造も提案されている。特許文献1,2の車体前部構造は、衝突荷重によってサイドメンバを屈曲変形させ、エンジンを押圧することで、車体同士を遠ざけてキャビンを保護するようにしている。
特開2015−137080号公報 特開2015−189408号公報
特許文献1,2のように衝突荷重をサイドメンバに伝達させてエンジンを押圧する方向に変形させる構成の場合、例えば車高が高い車両と車高が低い車両とが互いに正面方向から衝突するスモールオーバーラップ衝突の際に、車高が高い方の車両はサイドメンバに衝突せず、サイドメンバがエンジンを押圧する方向に変形しない可能性がある。
従ってこの発明は、オーバーラップ率が小さいオフセット衝突で、かつ、サイドメンバよりも低い位置から衝突相手物が衝突してくるような場合でも、車体前部を衝突相手物から離す方向に移動させることができる車体前部構造を提供することにある。
1つの実施形態の車体前部構造は、車体の前後方向に延びるサイドメンバと、前記サイドメンバよりも低い位置に配置されかつ前記車体の幅方向に延びるサスペンションクロスメンバとを備えた車体前部構造であって、前記サイドメンバよりも低い位置に配置され、前記サスペンションクロスメンバから車体前方に向けて延びるサブフレーム本体と、前記サブフレーム本体の前端部に設けられた荷重伝達部材とを有している。荷重伝達部材は、前記サイドメンバの車体外側の面よりも外側に突き出る前端と、前記前端から後端に向かって前記サブフレーム本体に近付く斜辺部とを有している。また前記サブフレーム本体の長手方向の一部に変形制御部が形成されている。この変形制御部は、前記荷重伝達部材の前記後端の後側に形成され、前記荷重伝達部材に車体前方からの荷重が入力したときに前記荷重伝達部材に押されることによりエンジンルーム内の構造物と干渉する方向に変形可能な断面形状としている。
前記荷重伝達部材の一例は、上方から見て、前記サイドメンバの車体外側の面よりも車体外側に突き出る前端と、この前端から車体後方に延びる前記斜辺部とを有する三角形をなし、該荷重伝達部材の前記後端が前記変形制御部の前側に接続されている。また前記変形制御部の一例は、前記サブフレーム本体の長手方向の一部の車体外側の面に、車体内側にへこむ形状のくびれ部を有している。
前記変形制御部は、車体幅方向に沿う断面に関し、車体の外上側から車体の内下側に向かう第1の軸まわりの断面係数と比較して、車体の外下側から車体の内上側に向かう第2の軸まわりの断面係数が大きくてもよい。さらに前記サブフレーム本体が下側パネル部材と上側パネル部材とを有し、前記下側パネル部材は、前記変形制御部の車体幅方向に沿う断面において前記第2の軸上に位置する稜線部を有し、前記上側パネル部材は、前記断面において車体の外上側から車体の内下側に向かって傾斜した形状の上面壁を前記第2の軸上に有していてもよい。前記変形制御部が車体内側に突き出る第1フランジを有していてもよいし、前記変形制御部が上方に突き出る第2フランジを有していてもよい。
本発明の車体前部構造によれば、衝突相手物が車両前方からサイドメンバの車体外側の面に沿ってサイドメンバよりも低い位置から衝突してくるようなオーバーラップ率が小さいオフセット衝突の際に、荷重伝達部材に入力した衝突荷重が変形制御部に伝わり、変形制御部がエンジンルーム内の剛性の大きい構造物(例えばパワープラント)と干渉する方向に変形することにより、車体を衝突相手物から離れる方向(車体幅方向)に移動させることができる。
1つの実施形態に係る車体前部構造を備えた車体の一部の平面図。 図1に示された車体の一部の側面図。 図1に示された車体の一部を前方から見た正面図。 図1に示された車体の一部を上方から見た平面図。 図1に示された車体の一部をなすサブフレームの斜視図。 図5に示されたサブフレームの分解斜視図。 図5に示されたサブフレームの平面図。 図7中のF8−F8線に沿うサブフレームの断面図。 図7中のF9−F9線に沿うサブフレームの断面とパワープラントを示す断面図。
以下に1つの実施形態に係る車体前部構造を備えた車両10について、図1から図9を参照して説明する。図1は車両10の車体11の前部(車体前部11aと称す)を構成する骨格部材等を模式的に表した平面図である。図2は車体前部11aの側面図である。図3は車体前部11aの一部の正面図、図4は車体前部11aの一部を上方から見た平面図である。
図1に示すように車体11は一対のサイドメンバ20,21を含んでいる。サイドメンバ20,21は車体の骨格をなすフレーム部材の一例であり、それぞれ車体11の前後方向(車両10の前後方向)に延びている。図1,図5,図7中の矢印X1は車体の前方、矢印X2は車体の後方を示している。図1中の矢印Yは車体の幅方向を示している。また図3,図5,図7,図8中の矢印Z1は車体外側、矢印Z2は車体内側を示している。
図2に示されるようにサイドメンバ20,21の前端側に設けられたプレート22とクラッシュカン23とを介してバンパビーム26が設けられている。サイドメンバ20,21の下側に、車体の幅方向に延びるサスペンションクロスメンバ27が配置されている。サスペンションクロスメンバ27の一端27aと他端27bは、それぞれ、連結部材28(図2に一方のみ示す)を介してサイドメンバ20,21に固定されている。
サスペンションクロスメンバ27の車体幅方向の一端27aと他端27bとに、それぞれ、フロントサスペンションの一部をなすサスペンションアーム30,31が設けられている。サスペンションアーム30,31は、サイドメンバ20,21に対し上下方向に揺動可能に支持されている。サスペンションアーム30,31は、それぞれナックル部材を介して前輪32,33を支持している。
車体11の下部には、サイドメンバ20,21に沿ってサイドシル34,35(図1に示す)が設けられている。サイドシル34,35間の床部に配置されたフロア部材の上方に、乗員のためのキャビン(車室)36が形成されている。キャビン36の前方にエンジンルーム37が形成されている。エンジンルーム37には、パワープラント38をはじめとして、走行に必要な構造物が配置されている。キャビン36内の操縦席にステアリングホィール39が配置されている。
サイドメンバ20,21の前端部の下面に、それぞれブラケット40,41が固定されている。一方のブラケット40とサスペンションクロスメンバ27の一端27aとの間に第1のサブフレーム50が設けられている。他方のブラケット41とサスペンションクロスメンバ27の他端27bとの間に第2のサブフレーム51が設けられている。これらサブフレーム50,51の前端部間に、車体の幅方向に延びるフロントエンドクロスメンバ25が設けられている。
以下に一方のサブフレーム50の構成と作用について説明する。
図5はサブフレーム50の斜視図、図6はサブフレーム50の分解斜視図、図7はサブフレーム50の平面図である。図6等に示されるようにサブフレーム50は、サブフレーム本体52を構成する下側パネル部材60と、下側リンフォース部材61と、上側リンフォース部材62と、上側パネル部材63と、荷重伝達部材70とを含んでいる。これら各部材は、例えば板金のプレス成形品である。荷重伝達部材70は、第1部材71と第2部材72とによって構成されている。
下側パネル部材60と、下側リンフォース部材61と、上側リンフォース部材62と、上側パネル部材63とを、適宜位置にてスポット溶接等によって結合することにより、4枚の部材60,61,62,63からなる積層構造のサブフレーム本体52が構成されている。サブフレーム本体52は車体前側に位置する前端52a(図7に示す)と、車体後側に位置する後端52bとを有している。サブフレーム本体52の前端部の車体外側の面に、荷重伝達部材70が溶接によって固定されている。荷重伝達部材70については後に詳しく説明する。
下側パネル部材60は、底壁60aと、底壁60aの車体外側の側部から立ち上がるフランジ部60bとを有している。底壁60aの後端部には、ボルト80,81(図5に示す)を挿入する筒部82,83が配置される孔84,85が形成されている。底壁60aの前端部には、ボルト86(図5に示す)を挿入する孔87が形成されている。フランジ部60bには、ボルト88,89(図5に示す)を挿入する孔90,91が形成されている。
下側リンフォース部材61は、下側パネル部材60の底壁60aの上面に重なる第1の補強部61aと、下側パネル部材60のフランジ部60bに重なる第1のフランジ補強部61bとを有している。図7に示されるように下側リンフォース部材61は、サブフレーム本体52の後端52bから長さL1にわたって設けられている。
上側リンフォース部材62は、下側リンフォース部材61の第1の補強部61aの上面に重なる第2の補強部62aと、下側リンフォース部材61の第1のフランジ補強部61bに重なる第2のフランジ補強部62bとを有している。図7に示されるように上側リンフォース部材62は、サブフレーム本体52の後端52bから長さL2にわたって設けられている。上側リンフォース部材62の長さL2は、下側リンフォース部材61の長さL1よりも小さい。
上側パネル部材63は、下側パネル部材60の底壁60aと同等の長さの上面壁63aと、上面壁63aの車体外側の側部から立ち上るフランジ部63bとを有している。上面壁63aは、上側リンフォース部材62に重なる後半部分63cと、下側パネル部材60に重なる前半部分63dとを含んでいる。上面壁63aの後端部には、下側パネル部材60の孔84,85と対応した位置に孔95,96が形成されている。上面壁63aの前端部には、下側パネル部材60の孔87と対応した位置に孔97が形成されている。フランジ部63bには、下側パネル部材60の孔90,91と対応した位置に孔98,99が形成されている。
荷重伝達部材70は、第1部材71と第2部材72とを互いに結合することによって、上方から見た形状が略三角形となるように形成されている。荷重伝達部材70の前端70aはサイドメンバ20の車体外側の面よりも外側に突き出ている。第1部材71は、上方から見て略三角形の上板部100および下板部101と、これら上板部100および下板部101同士を互いにつなぐ第1の斜辺部102と、上板部100に形成された折曲縁部103とを含んでいる。
第2部材72は、第1の斜辺部102に沿う第2の斜辺部110と、第2の斜辺部110の前端から車体内側に向かって延びる端板部111と、第2の斜辺部110の後端から車体後方に延びる延長部112とを有している。図8に示すように第1部材71と第2部材72とを互いに溶接部120等によって固定することにより、第1部材71と第2部材72とからなる剛性の高い荷重伝達部材70が構成されている。
図8は、図7中のF8−F8線に沿うサブフレーム50の車体幅方向に沿う断面を表している。図8に示されるように、第1部材71の折曲縁部103が溶接部121等によって下側パネル部材60のフランジ部60bに固定される。また第1部材71の下板部101の先端が溶接部122等によって下側パネル部材60の底壁60aに固定される。さらに第2部材72の延長部112が下側パネル部材60のフランジ部60bに溶接される。こうして荷重伝達部材70がサブフレーム本体52に固定されることにより、サブフレーム(サブフレームアセンブリとも称す)50が構成されている。
車体11に対するサブフレーム50の取付けは、サブフレーム50の後端側をボルト80,81(図5に示す)によってサスペンションクロスメンバ27に固定し、また、サブフレーム50の前端側をボルト86,88,89(図5に示す)によってサイドメンバ20の下面のブラケット40に固定する。
図9は、図7中のF9−F9線に沿うサブフレーム50の断面と、エンジンルーム37に配置される構造物の一例であるパワープラント38の一部を模式的に表している。パワープラント38はエンジンとトランスミッション等の駆動系を含み、比較的剛性が大きく実質的に剛体である。図9には構造物の一例として、パワープラント38の一部をなすエンジンやトランスミッション38aの一部とオイルパン38bの一部が示されている。図9に示されるようにサブフレーム本体52は、パワープラント38に向かって水平方向に突き出る第1フランジFL1と、上方に突き出る第2フランジFL2とを有している。
本実施形態のサブフレーム50は、サブフレーム本体52の長手方向の中間部(前端52aと後端52bとの間)に変形制御部130を有している。変形制御部130の一例は、サブフレーム本体52の長手方向の中間部の車体外側の面に形成されたくびれ部131を有している。そしてこの変形制御部130は、荷重伝達部材70の後端70bの後側に形成されている。
図7に示されるようにサブフレーム50を上方から見て、くびれ部131は、サブフレーム50の長手方向の中間部の車体外側の面が車体内側にへこむ形状の凹曲面132を有している。このような凹曲面132を有するくびれ部131は、前輪32の操舵角が最大となった状態(図4に2点鎖線L3で示す)において、前輪32の先端部32aがサブフレーム50と干渉することを防ぐための空間を確保する上で有利である。
図9に変形制御部130のくびれ部131の断面(車体幅方向に沿う断面)が示されている。図9において、変形制御部130の断面の中心(図心P1)まわりに、45°ごとに、車体上側〜車体外側〜車体下側〜車体内側と、数字(1〜8)が表示されている。この断面において、[1−5軸]は図心P1を通って車体の上下方向に延びている。[2−6軸]は[1−5軸]に対して45°の角度をなし、車体の外上側から車体の内下側に向かって、図心P1を通って斜め方向に延びている。[3−7軸]は図心P1を通って水平方向に延びている。[4−8軸]は[3−7軸]に対して45°の角度をなし、車体の外下側から車体の内上側に向かって、図心P1を通って斜め方向に延びている。[4−8軸]方向は、パワープラント38に向かう方向である。
この明細書では断面係数に関与する前記[2−6軸]を第1の軸と称し、[4−8軸]を第2の軸と称している。変形制御部130は、第1の軸[2−6軸]まわりの断面係数が、第2の軸[4−8軸]まわりの断面係数よりも小さくなるように、図心P1から断面各部までの距離が設定されている。一例として、図9に示された変形制御部130の断面において、上側リンフォース部材62の第2の補強部62aと、上側パネル部材63の上面壁63aとを、それぞれ第1の軸[2−6軸]と同じ方向に傾けた形状としている。
このような断面形状とすることにより、第1の軸[2−6軸]まわりの断面係数を第2の軸[4−8軸]まわりの断面係数をよりも小さくしている。さらに下側パネル部材60と下側リンフォース部材61とは、それぞれ、第2の軸[4−8軸]上に位置する稜線部60c,61cを有している。このような断面形状の変形制御部130は、第2の軸[4−8軸]まわりと比較して、第1の軸[2−6軸]まわりすなわちパワープラント38と干渉する方向に変形しやすくなる。
荷重伝達部材70の第1の斜辺部102と第2の斜辺部110とは、それぞれ、荷重伝達部材70の前端70aから後端70bに向かって、サブフレーム本体52に近付いてゆく斜めの形状となっている。しかも荷重伝達部材70の後端70bに設けられた延長部112が変形制御部130の方向に延び、変形制御部130の前側に接続されている。この延長部112は、くびれ部131の前側の位置において、下側リンフォース部材61の前端と上側リンフォース部材62の前端に重なることにより、オーバーラップ部140(図7に示す)をなしている。このため変形制御部130を安定した曲げモードの起点とすることができる。すなわち荷重伝達部材70の前端70aから入力した衝突荷重が荷重伝達部材70を介して変形制御部130付近に伝達されたときに、変形制御部130がパワープラント38と干渉する方向に変形することが可能である。
以下に、本実施形態のサブフレーム50を備えた車体前部構造の作用の一例について説明する。
図1はスモールオーバーラップ衝突を想定した場合であり、衝突相手物(インパクタ)Bが運転席側の車両前方から車体11に衝突する直前の状態を示している。この明細書で言うスモールオーバーラップ衝突とは、衝突相手物Bが車両10の前方からサイドメンバ20(または21)の車体外側の面に沿ってキャビン36の方向に移動してくる衝突のことで、衝突相手物Bとのオーバーラップ量が比較的小さいオフセット前面衝突である。
車両10の前方から移動してくる衝突相手物Bは、最初にバンパビーム26の端部を変形させ、さらにキャビン36に向かって移動してくる。ここで衝突相手物Bが荷重伝達部材70の前端70aと接する位置まで移動すると、荷重伝達部材70が車体後方(図7に矢印F1で示す方向)に押されるため、衝突荷重が荷重伝達部材70を介してサブフレーム50の変形制御部130付近に向かって矢印F2で示す方向に伝達される。
この衝突荷重が図7に矢印F3で示す方向のモーメントに基く力として作用し、変形制御部130を車体外側から押すため、変形制御部130が図9に矢印F4で示すように車体の外下側から車体の内上側に向かって、第1の軸[2−6軸まわり]に変形することにより、変形制御部130がパワープラント38と干渉する方向に移動する。
このため変形制御部130が2点鎖線L5で示すようにパワープラント38等の剛性の大きい構造物と干渉するとともに、例えば変形制御部130の第1フランジFL1がトランスミッション38aの突起物38c等に引っかかることにより、変形制御部130の過剰な移動が抑制される。パワープラント38の側壁に車体外側に突き出る凸部38dが存在する場合には、この凸部38dの下面側から第2フランジFL2が突き当たることなどにより、変形制御部130の上方への過剰な移動が抑制される場合もある。
このように変形制御部130が変形することにより、変形したサブフレーム50によってパワープラント38が車体外側から押される。その結果、車体前部11aが非衝突側(衝突相手物Bから離れる側)すなわち車体幅方向に移動することにより、キャビン36の変形量が低減される。以上の説明は一方のサブフレーム50についてであるが、他方のサブフレーム51も一方のサブフレーム50と同様に構成されていてもよい。
なお本発明を実施するに当たり、サイドメンバやサスペンションクロスメンバ、サブフレーム等の車体前部構造を構成する各要素の形状や配置等をはじめとして、サブフレーム本体や荷重伝達部材、変形制御部等の具体的な態様を種々に変更して実施できることは言うまでもない。
10…車両、11…車体、11a…車体前部、20,21…サイドメンバ、27…サスペンションクロスメンバ、50,51…サブフレーム、52…サブフレーム本体、60…下側パネル部材、61…下側リンフォース部材、62…上側リンフォース部材、63…上側パネル部材、70…荷重伝達部材、70a…前端、70b…後端、102,110…斜辺部、130…変形制御部、131…くびれ部、FL1…第1フランジ、FL2…第2フランジ。

Claims (6)

  1. 車体の前後方向に延びるサイドメンバと、
    前記サイドメンバよりも低い位置に配置されかつ前記車体の幅方向に延びるサスペンションクロスメンバとを備えた車体前部構造であって、
    前記サイドメンバよりも低い位置に配置され、前記サスペンションクロスメンバから車体前方に向けて延びるサブフレーム本体と、
    前記サブフレーム本体の前端部に設けられ、前記サイドメンバの車体外側の面よりも外側に突き出る前端を有し、かつ、前記前端から後端に向かって前記サブフレーム本体に近付く斜辺部を有した荷重伝達部材と、
    前記サブフレーム本体の長手方向の一部で前記荷重伝達部材の前記後端の後側に形成され、前記荷重伝達部材に車体前方からの荷重が入力したときに前記荷重伝達部材に押されることによりエンジンルーム内の構造物と干渉する方向に変形する変形制御部と、
    を具備したことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記変形制御部は、前記サブフレーム本体の長手方向の一部の車体外側の面に、車体内側にへこむ形状のくびれ部を有したことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記変形制御部は、車体幅方向に沿う断面に関し、車体の外上側から車体の内下側に向かう第1の軸まわりの断面係数と比較して、車体の外下側から車体の内上側に向かう第2の軸まわりの断面係数が大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の車体前部構造。
  4. 前記サブフレーム本体が下側パネル部材と上側パネル部材とを有し、前記下側パネル部材は、前記変形制御部の車体幅方向に沿う断面において前記第2の軸上に位置する稜線部を有し、前記上側パネル部材は、前記断面において車体の外上側から車体の内下側に向かって傾斜した形状の上面壁を前記第2の軸上に有したことを特徴とする請求項3に記載の車体前部構造。
  5. 前記変形制御部が、車体内側に突き出る第1フランジを有している請求項1から4のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  6. 前記変形制御部が、上方に突き出る第2フランジを有している請求項5に記載の車体前部構造。
JP2017054490A 2017-03-21 2017-03-21 車体前部構造 Pending JP2018154294A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017054490A JP2018154294A (ja) 2017-03-21 2017-03-21 車体前部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017054490A JP2018154294A (ja) 2017-03-21 2017-03-21 車体前部構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018154294A true JP2018154294A (ja) 2018-10-04

Family

ID=63715931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017054490A Pending JP2018154294A (ja) 2017-03-21 2017-03-21 車体前部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018154294A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003127893A (ja) * 2001-10-29 2003-05-08 Nissan Motor Co Ltd 車体前部構造
JP2006347348A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Honda Motor Co Ltd 構造体
JP2016037242A (ja) * 2014-08-08 2016-03-22 トヨタ自動車株式会社 車両前部構造

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003127893A (ja) * 2001-10-29 2003-05-08 Nissan Motor Co Ltd 車体前部構造
JP2006347348A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Honda Motor Co Ltd 構造体
JP2016037242A (ja) * 2014-08-08 2016-03-22 トヨタ自動車株式会社 車両前部構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6063063B2 (ja) 車両用サブフレーム
CN103328309B (zh) 车体前部结构
CN110171477B (zh) 车身结构
JP4539366B2 (ja) 車体の前部構造
CN107922015B (zh) 车辆的框架结构
CN104619579A (zh) 车辆前部结构
US10479409B2 (en) Vehicle-body front structure
CN110920755B (zh) 车辆的前部车身结构
JP6511885B2 (ja) 自動車の前部構造
JP4794985B2 (ja) 車両用フレーム構造
CN111746648A (zh) 车辆用副车架
JP5064291B2 (ja) 車体後部構造
JP5040343B2 (ja) フレーム付き車両の車体下部構造
CN109641623B (zh) 车身构造
US11242091B2 (en) Vehicle body front structure
JP6618211B2 (ja) 車体構造
JP2014040209A (ja) 車両の車体下部構造
US20180251157A1 (en) Vehicle rear structure
JP2018154294A (ja) 車体前部構造
JP7449155B2 (ja) 車体前部構造
JP2023124579A (ja) 車体前部構造
JP6605561B2 (ja) 自動車の車体構造
JP2021054389A (ja) 車体前部構造
WO2020170501A1 (ja) 車両前部構造
JP6597731B2 (ja) 車両の前部車体構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210817