JP2018153891A - ワイヤーハーネス加工装置及びワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

ワイヤーハーネス加工装置及びワイヤーハーネスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロボット装置によってワイヤーハーネスの製造を行う際に、ロボット装置が特異点異常によって作業中断することを抑制することを目的とする。
【解決手段】第1コネクタから延出する第1電線と第2コネクタから延出する第2電線とを寄せ集めるワイヤーハーネス加工装置であって、ロボットハンドとロボットアームとを有するロボット装置と、電線の経路情報を取得する経路情報取得部と、電線の経路情報に基づいて、ロボットハンドが電線を寄せ集める際の把持点を求め、閉じられた第1把持爪及び第2把持爪の間に把持点を配設した状態で、ロボットハンドが取り得る複数の姿勢候補を特定し、複数の姿勢候補のそれぞれに対応するロボットアームの可操作度に基づいて寄せ集める姿勢を決定する寄せ集め姿勢特定部と、ロボットハンドが決定された寄せ集める姿勢に従って電線を寄せ集めるように、ロボット装置を制御するロボット制御部とを備える。
【選択図】図4

Description

この発明は、ワイヤーハーネスをロボット装置によって製造する技術に関する。
特許文献1は、ワーク表面を研削又は研磨により仕上げ加工する加工ロボットの加工軌道を生成する加工軌道生成装置であって、ワーク表面の加工点において、TCP位置と工具軸方向ベクトルを維持したままとりうる、6軸ロボットアームの複数の姿勢から、特異姿勢や外部との干渉のない姿勢を選択する技術を開示している。
特許文献2は、画像取得システムによって、ワイヤーハーネスを構成する電線群を認識するための画像データを取得し、その認識結果に基づいて、ロボットハンドによって複数の電線を寄せ集める動作等を行わせることを開示している。
特開2016−002627号公報 特開2016−192135号公報
ところで、ワイヤーハーネスを構成する電線は、長尺な柔軟物である。このため、一定位置に位置決め保持されたコネクタから延出する電線は、様々な位置に存在し得る。一方、ロボット装置が動作を行うにあたっては、特異点といった制約がある。
このため、特許文献2のように、電線の位置を、画像取得システムによって認識し、その認識結果に基づいて、電線を取扱うロボット装置の動作を制御したとしても、作業途中でロボット装置の動作続行が不可能となってしまう場合がある。
ここで、特許文献1は、ワーク表面の加工点において、TCP位置と工具軸方向ベクトルを維持したままとりうる、6軸ロボットアームの複数の姿勢から、特異姿勢や外部との干渉のない姿勢を選択する技術である。このため、加工対象となる電線自体が様々な位置に存在し得る場合において、特異点を回避する技術としては適用できない。
そこで、本発明は、ロボット装置によってワイヤーハーネスの製造を行う際に、ロボット装置が特異点異常によって作業中断することを抑制することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様は、第1コネクタから延出する第1電線と第2コネクタから延出する第2電線とを寄せ集めるワイヤーハーネス加工装置であって、開閉可能な第1把持爪及び第2把持爪を含むロボットハンドと、前記ロボットハンドを動かす複数の関節を含むロボットアームとを有するロボット装置と、前記第1電線及び前記第2電線の経路情報を取得する経路情報取得部と、前記第1電線及び前記第2電線の経路情報に基づいて、前記ロボットハンドが前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集める際の把持点を求め、閉じられた前記第1把持爪及び前記第2把持爪の間に前記把持点を配設した状態で、前記ロボットハンドが取り得る複数の姿勢候補を特定し、前記複数の姿勢候補のそれぞれに対応する前記ロボットアームの可操作度に基づいて、前記ロボットハンドが前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集める姿勢を決定する寄せ集め姿勢特定部と、前記ロボットハンドが、前記寄せ集め姿勢特定部で決定された寄せ集める姿勢に従って前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集めるように、前記ロボット装置を制御するロボット制御部と、を備える。
第2の態様は、第1の態様に係るワイヤーハーネス加工装置であって、前記寄せ集め姿勢特定部は、前記第1電線及び前記第2電線の経路情報に基づいて、前記第1電線及び前記第2電線を結ぶ面の、前記把持点における法線方向を特定し、閉じられた前記第1把持爪及び前記第2把持爪の間に前記把持点を配設した状態で、前記第1把持爪及び前記第2把持爪の延出方向が前記法線方向と一致し、かつ、前記第1把持爪及び前記第2把持爪の開閉方向が前記第1電線及び前記第2電線が並ぶ方向に一致した姿勢を第1姿勢候補とし、前記第1姿勢候補から前記第1把持爪及び前記第2把持爪の延出方向と前記第1把持爪及び前記第2把持爪の開閉方向とに直交する軸周りに回転させた少なくとも1つの姿勢を少なくとも1つの第2姿勢候補として特定するものである。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネス加工装置であって、3つ以上のコネクタのそれぞれから延出する電線を寄せ集める場合に、前記経路情報取得部は、一方の外側のコネクタから延出する電線を前記第1電線とし、他方の外側のコネクタから延出する電線を前記第2電線として、それらの経路情報を取得するものである。
第4の態様は、第1から第3のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネス加工装置であって、前記ロボット制御部は、前記ロボットハンドにより前記寄せ集め姿勢特定部で決定された寄せ集め姿勢に従って前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集めた後、前記ロボットハンドを前記第1電線及び前記第2電線の延在方向に移動させてそれらをしごくものである。
第5の態様は、第1から第4のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネス加工装置であって、前記ロボットハンドの前記第1把持爪及び前記第2把持爪の把持可能幅が、前記把持点の両側の前記第1電線及び前記第2電線の間隔よりも小さい場合に、前記ロボットハンドの寄せ集め動作を停止させるものである。
第6の態様は、開閉可能な第1把持爪及び第2把持爪を含むロボットハンドと、前記ロボットハンドを動かす複数の関節を含むロボットアームとを有するロボット装置によって、第1コネクタから延出する第1電線と第2コネクタから延出する第2電線とを寄せ集めてワイヤーハーネスを製造する方法であって、(a)前記第1電線及び前記第2電線の経路情報を取得するステップと、(b)前記第1電線及び前記第2電線の経路情報に基づいて、前記ロボットハンドが前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集める際の把持点を求めるステップと、(c)閉じられた前記第1把持爪及び前記第2把持爪の間に前記把持点を配設した状態で、前記ロボットハンドが取り得る複数の姿勢候補を挙げるステップと、(d)前記複数の姿勢候補のそれぞれに対応する前記ロボットアームの可操作度に基づいて、前記ロボットハンドが前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集める姿勢を決定するステップと、(e)前記ロボットハンドが、前記ステップ(d)で決定された寄せ集め姿勢に従って前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集めるステップと、(f)寄せ集められた前記第1電線及び前記第2電線を結束するステップと、を備える。
第1から第6の態様によると、複数の姿勢候補のそれぞれに対応する前記ロボットアームの可操作度に基づいて、前記ロボットハンドが第1電線及び第2電線を寄せ集める姿勢を決定する。可操作度が大きいほど、ロボットハンドは自由に動き得るため、ロボット装置によってワイヤーハーネスの製造を行う際に、ロボット装置が特異点異常によって作業中断することを抑制することができる。
第2の態様によると、閉じられた前記第1把持爪及び前記第2把持爪の間に前記把持点を配設した状態で、前記第1把持爪及び前記第2把持爪の延出方向が前記法線方向と一致し、かつ、前記第1把持爪及び前記第2把持爪の開閉方向が前記第1電線及び前記第2電線が並ぶ方向に一致した姿勢を第1姿勢候補としている。そして、前記第1姿勢候補から前記第1把持爪及び前記第2把持爪の延出方向と前記第1把持爪及び前記第2把持爪の開閉方向とに直交する軸周りに回転させた少なくとも1つの姿勢を少なくとも1つの第2姿勢候補として特定している。このため、複数の姿勢候補として、第1電線及び第2電線を寄せ集めるのに適した第1姿勢候補及び少なくとも1つの第2姿勢候補を特定できる。
第3の態様によると、3つ以上のコネクタのそれぞれから延出する電線を寄せ集めることができる。
第4の態様によると、寄せ集めた第1電線及び第2電線をしごくことができる。
第5の態様によると、ロボットハンドによる把持ミスを抑制できる。
実施形態に係るワイヤーハーネス加工装置を示す概略斜視図である。 ワイヤーハーネスの一例を示す説明図である。 制御ユニットの機能ブロック図である。 寄せ集め姿勢特定処理例を示すフローチャートである。 寄せ集め姿勢特定処理の説明図である。 寄せ集め姿勢特定処理の説明図である。 寄せ集め姿勢特定処理の説明図である。 寄せ集め作業例を示す説明図である。 寄せ集め作業例を示す説明図である。 ロボット制御部による電線の結束処理例を示すフローチャートである。 寄せ集め作業例を示す説明図である。 寄せ集め作業例を示す説明図である。 しごき作業例を示す説明図である。 結束作業例を示す説明図である。 電線の間隔と把持可能幅との関係を示す説明図である。 3本以上の電線を寄せ集める作業例を示す説明図である。 3本以上の電線を順次寄せ集めて結束する作業例を示す説明図である。
以下、実施形態に係るワイヤーハーネス加工装置及びワイヤーハーネスの製造方法について説明する。図1はワイヤーハーネス加工装置20を示す概略斜視図である。
ワイヤーハーネス加工装置20は、複数のコネクタ12から延出する電線14を寄せ集める装置である。複数の電線14は、寄せ集められた後、他のロボット装置46又は人手等によって粘着テープ等の結束部材18を用いて結束される。これにより、複数の電線14を含むワイヤーハーネス10が製造される。
なお、ワイヤーハーネス10は、図2に示すように、端部にコネクタ12が取付けられた複数の電線14を、車両等における配線形態に合わせて分岐及び結束したものである。図2では、2つのコネクタ12から延出する複数の電線14が1つに束ねられて結束部材18によって結束されており、他の2つのコネクタ12から延出する複数の電線14が1つに束ねられて結束部材18によって結束された例を示している。ワイヤーハーネス10は、車両における配線形態に合わせて、より多数に分岐している場合等があり得る。図2では、各コネクタ12から延出する電線14が1本の線で示されているが、実際には、複数の電線14が含まれている。以下では、必要に応じて、2つのコネクタ12のうちの一方を第1コネクタ12A、他方を第2コネクタ12Bと区別し、ワイヤーハーネス加工装置20が当該第1コネクタ12Aから延出する第1電線14Aと、第2コネクタ12Bから延出する第2電線14Bとを寄せ集める例を中心に説明する。
ワイヤーハーネス加工装置20は、作業用支持部21によって支持されたコネクタ12から延出する電線14を寄せ集める装置である。
作業用支持部21は、コネクタ12から電線14が垂れ下がった状態で当該コネクタ12を保持可能に構成されている。より具体的には、作業用支持部21は、支持フレーム22と、コネクタホルダ24とを備える。支持フレーム22は、横フレーム22aと、支柱22bとを備えており、支柱22bによって、横フレーム22aが所定高さ位置で水平姿勢に支持されている。横フレーム22aに、複数のコネクタホルダ24が支持されている。コネクタホルダ24は、コネクタ12のうち電線14が延出する側の背部を外方(ここでは、下方)に露出させた状態で、コネクタ12を着脱可能に支持する。例えば、コネクタホルダ24には、コネクタ12を嵌め込み可能な凹部が形成されており、当該凹部にコネクタ12を着脱可能に嵌め込むことができる。そして、複数のコネクタホルダ24によって支持された複数のコネクタ12から延出する電線14がU字状に垂下がった状態で支持される。
ワイヤーハーネス10を製造するにあたって、複数の電線14が端部のコネクタ12を介して作業用支持部21によって保持される。
ワイヤーハーネス加工装置20は、ロボット装置30と、制御ユニット50とを備える。ロボット装置30は、電線14を寄せ集める動作を行う。ここでは、作業用支持部21の周りに、結束用ロボット装置46が設けられており、ロボット装置30によって寄せ集められた電線14が、結束用ロボット装置46によって結束される。
ロボット装置30は、作業用支持部21の周りに設けられている。ロボット装置30は、ロボットハンド40と、ロボットアーム32とを備える。
ロボットハンド40は、開閉可能な第1把持爪41及び第2把持爪42を含む。より具体的には、ロボットハンド40は、ハンド基部43に対して第1把持爪41及び第2把持爪42が開閉可能に設けられている。第1把持爪41及び第2把持爪42は、エアシリンダ、油圧シリンダ、電磁アクチュエータ、モータ等によって、互いに接近する方向及び互いに離間する方向に開閉駆動される。第1把持爪41及び第2把持爪42が接近することで、複数の電線14を寄せ集めたり、電線14を掴んだりすることができる。また、複数の電線14を軽く掴んだ状態で、ロボットハンド40を電線14の延在方向に移動させることで、当該複数の電線14をしごくことができる。
ロボットアーム32は、上記ロボットハンド40を移動させるものであり、一般的な垂直多関節ロボット用アームにより構成されている。ロボットアーム32の先端部に上記ロボットハンド40が取付けられている。ロボットアーム32は、好ましくは、6軸ロボットアームによって構成されている。ここで、ロボットアーム32は6つの関節を有する6軸ロボットアームである例で説明する。ロボットアーム32において、ベースから先端側に向かう6つの関節角を、それぞれθ(1)、θ(2)、θ(3)、θ(4)、θ(5)、θ(6)とする。
結束用ロボット装置46は、上記ロボットアーム32と同様構成のロボットアーム47の先端部に結束装置48が取付けられた構成とされている。結束装置48としては、例えば、粘着テープを電線14の束に巻付ける周知のテープ巻付装置、又は、結束バンドを電線14の束に巻付けるバンド巻付装置等を用いることができる。ワイヤーハーネス加工装置20が、結束用ロボット装置46を備えていることは必須ではない。例えば、人手によって電線14を結束する作業が実施されてもよい。
また、ワイヤーハーネス加工装置20は、作業用支持部21によって支持されたコネクタ12及び電線14を撮像可能な撮像部39、49を備える。撮像部39、49は、CCDカメラ等によって構成されている。撮像部39、49は、ステレオカメラ等によって構成されており、電線14を3次元的に撮像することができる。撮像部39は、ロボットアーム32の先端部に設けられ、撮像部49は、ロボットアーム47の先端部に設けられている。これにより、ロボットハンド40による作業領域、結束装置48による作業領域を適切に撮像することができる。撮像部39、49が、ロボットアーム32、47に搭載されていることは必須ではなく、支持された全てのコネクタ12、電線14を撮像可能なように、作業用支持部21から離れた位置に設けられていてもよい。
そして、制御ユニット50が予め記憶した作業プログラムに基づいて、ロボット装置30、46の動作制御を行う。この際、制御ユニット50は、撮像部39、49で撮像された画像に基づいて電線14の経路情報を取得し、当該経路情報に基づいてロボットハンド40が電線を寄せ集める際の寄せ集め姿勢を決定する。そして、制御ユニット50が当該寄せ集め姿勢に基づいて電線14を寄せ集めるように、ロボット装置30を制御する。また、寄せ集め後に、制御ユニット50が結束用ロボット装置46を制御して当該寄せ集められた電線14を結束する。
制御ユニット50は、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置等がバスラインを介して相互接続された一般的なコンピュータによって構成されている。ROMは基本プログラム等を格納しており、RAMはCPUが所定の手順に従った処理を行う際の作業領域として供される。外部記憶装置は、フラッシュメモリ或はハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置によって構成されている。外部記憶装置には、OS(オペレーションシステム)、どの電線14同士を寄せ集めるかといった作業指示データ、撮像部39、49で撮像された画像に基づいて電線14の経路情報を認識するプログラム、寄せ集め姿勢を決定するプログラム、寄せ集め姿勢に従って電線14を寄せ集めるプログラム等を含む加工プログラム等が格納されている。加工プログラムに記述された手順に従って、主制御部としてのCPUが演算処理を行うことにより、ロボット装置30、結束用ロボット装置46の動作制御がなされる。例えば、本制御ユニット50からの制御信号が入出力インターフェースを介してロボット装置30、結束用ロボット装置46に与えられ、ロボット装置30、結束用ロボット装置46が動作制御される。
図3は制御ユニット50によって実行される機能を示す機能ブロック図である。同図に示すように、制御ユニット50は、経路情報取得部52と、寄せ集め姿勢特定部64と、ロボット制御部66としての各機能を備える。また、記憶部68には、製造対象となるワイヤーハーネス10の形態に応じた作業箇所、作業内容等を規定した作業指示データ68aが格納されており、寄せ集め姿勢特定部64は、当該作業指示データ68aに規定された所定の電線14を寄せ集める際の寄せ集め姿勢を特定する。また、ロボット制御部66は、ロボット装置30、結束用ロボット装置46を制御して、作業指示データ68aに規定された所定の電線14を寄せ集めて結束する作業を行わせる。
経路情報取得部52は、撮像部39(又は49)で得られた撮像画像から、寄せ集め対象となる第1電線14A、第2電線14Bの経路情報データを取得する。経路情報取得部52は、例えば、ステレオカメラ等によって撮像した画像から寄せ集め対象となる第1電線14A、第2電線14Bの3次元の点群データを取得し、その点群データから各電線14A、14Bの経路を特定していくこと等によって、電線14A、14Bの経路情報データを取得することができる。
寄せ集め姿勢特定部64は、経路情報取得部52で特定された第1電線14A及び第2電線14Bの経路情報に基づいて、ロボットハンド40が第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集める際の把持点Pを求める。そして、寄せ集め姿勢特定部64は、閉じられた第1把持爪41及び第2把持爪42の間に把持点Pを配設した状態で、ロボットハンド40が取り得る複数の姿勢候補を特定する。次に、寄せ集め姿勢特定部64は、当該複数の姿勢候補のそれぞれに対応するロボットアーム32の可操作度wに基づいて、ロボットハンド40が第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集める姿勢を決定する。寄せ集め姿勢特定部64による寄せ集め姿勢の決定手法については、後にさらに詳細に説明する。
ロボット制御部66は、寄せ集め姿勢特定部64によって決定された寄せ集め姿勢に従って、第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集めるように、ロボット装置30を制御する。
また、ロボット制御部66は、ロボット装置30のロボットハンド40によって第1電線14A及び第2電線14Bが寄せ集めた状態で把持されている状態で、結束用ロボット装置46の結束装置48によって第1電線14A及び第2電線14Bの把持箇所のコネクタ側又はその反対側が結束部材18によって結束されるように、結束用ロボット装置46を制御する。
図4は寄せ集め姿勢特定部64における寄せ集め姿勢特定処理を示すフローチャートである。この処理について、図5〜図9を参照しつつ説明する。なお、下記の各処理は、例えば、ロボットアーム32のベースを基準とするXYZ座標系における処理として行うことができる。
まず、ステップS1において、図5に示すように、第1電線14A、第2電線14Bの経路情報に基づいて、電線間連続面Fの2分割線Lを求める。電線間連続面Fは、第1コネクタ12Aから延出する第1電線14Aと第2コネクタ12Bから延出する第2電線14Bとを結ぶ連続的な面である。電線間連続面Fは、例えば、それぞれの端部(第1コネクタ12A又は第2コネクタ12B)から等距離にある、第1電線14A上の各点と、第2電線14B上の各点とを結ぶ線の集合として求めることができる。また、2分割線Lは、電線間連続面Fを第1電線14A、第2電線14Bの間において2分割する線である。2分割線Lは、例えば、それぞれの端部(第1コネクタ12A又は第2コネクタ12B)から等距離にある、第1電線14A上の各点と、第2電線14B上の各点とを結ぶ線の中点の集合として求めることができる。
次ステップS2において、把持点Pと、把持点Pにおける電線間連続面Fの法線ベクトルNを求める。通常、第1電線14Aと第2電線14Bとを寄せ集める際には、第1コネクタ12A又は第2コネクタ12Bを基準とする距離Eによって、第1電線14Aと第2電線14Bとを寄せ集める箇所が特定されている。そこで、把持点Pは、図5に示すように、例えば、第1コネクタ12Aから距離E離れた第1電線14A上の点PAと、第2コネクタ12Bから距離E離れた第2電線14B上の点PBとを結ぶ点の中点として求めることができる。
また、把持点Pにおける電線間連続面Fの法線ベクトルNは、例えば、上記点PAと点PBとを結ぶ線に対して直交し、かつ、把持点Pにおける2分割線Lの方向に直交する法線ベクトルNとして求めることができる。把持点Pにおける2分割線Lの方向は、例えば、第1電線14A上の点PAから第1コネクタ12A側に微小距離近い点(又は微小距離遠い点)と第2電線14B上の点PBから第2コネクタ12B側に微小距離近い点(又は微小距離遠い点)との中点と上記把持点Pとを結ぶ直線の方向として近似的に求めることができる。これにより、第1電線14A及び第2電線14Bの経路情報に基づいて、第1電線14A及び第2電線14Bを結ぶ電線間連続面Fの、把持点Pにおける法線方向を特定することができる。
上記例に限られず、把持点P及び法線ベクトルNは、各種数学的な方法等によって求めることができる。
次ステップS3において、ロボットハンド40のTCP(Tool Center Point)位置、ロボットハンド40の方向D及びロボットハンド40の幅姿勢(ベクトル)Tを特定する。
ここでは、図6に示すように、ロボットハンド40のTCP位置は、開いた第1把持爪41と第2把持爪42の基端部の中央位置、すなわり、ハンド基部43の中央位置であるとする。ロボットハンド40のTCP位置は、上記把持点Pと一致する特定される。
ロボットハンド40の方向Dは、ロボットハンド40の第1把持爪41及び第2把持爪42が向く方向である。ここでは、ロボットハンド40の方向Dを示すベクトルは、上記法線ベクトルNと一致するとして特定される。
ロボットハンド40の幅姿勢Tは、第1把持爪41と第2把持爪42との開閉方向である。ここでは、ロボットハンド40の幅姿勢Tを示すベクトルは、重力方向である鉛直方向に対して直交する水平方向として特定される。通常は、第1電線14A及び第2電線14Bは、第1コネクタ12A及び第2コネクタ12Bから垂下がっている。このため、第1把持爪41と第2把持爪42との開閉方向を水平方向とすれば、第1把持爪41と第2把持爪42とが開く方向と、第1電線14A及び第2電線14Bが並ぶ方向とが一致し、離れた第1電線14Aと第2電線14Bとを、第1把持爪41と第2把持爪42とによって効果的に寄せ集めることができる。このため、通常は、第1電線14A及び第2電線14Bが並ぶ方向が水平方向であるとし、ロボットハンド40の幅姿勢Tを示すベクトルを、重力方向である鉛直方向に対して直交する水平方向として特定すればよい。
もっとも、第1電線14A及び第2電線14Bが重力方向に対して交差する方向に配設される場合等には、ロボットハンド40の幅姿勢Tを示すベクトルは、第1電線14A及び第2電線14Bを結ぶ方向、例えば、点PAと点PBとを結ぶ線の方向と一致しているとして特定されてもよい。
ステップS3では、ロボットハンド40が把持点Pにおいて第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集める姿勢が、上記方向D及び幅姿勢Tによって特定されることになる。
次ステップS4において、複数の姿勢候補を生成する。
まず、ステップS3において特定されたロボットハンド40の姿勢を、第1姿勢候補とする。第1把持爪41と第2把持爪42とを閉じた状態で、把持点P(TCP位置)は、第1把持爪41と第2把持爪42との間に配設される。このため、閉じられた第1把持爪41及び第2把持爪42の間に把持点Pを配設した状態で、第1把持爪41及び第2把持爪42の延出方向(方向D)が法線ベクトルNと一致し、かつ、第1把持爪41及び第2把持爪42の開閉方向(方向T)が第1電線14A及び第2電線14Bが並ぶ方向に一致した姿勢が第1姿勢候補とされる。
また、図7に示すように、第1姿勢候補から、第1把持爪41及び第2把持爪42の延出方向Dと第1把持爪41及び第2把持爪42の開閉方向(ここでは、幅姿勢Tと同じ)とに直交する軸A周りに回転させた少なくとも1つの姿勢を少なくとも1つの第2姿勢候補として特定する。例えば、第1姿勢候補から軸A周りに所定角度ずつ回転させた複数の姿勢を、第2姿勢候補とする。第1姿勢候補から軸A周りに所定角度ずつ回転させるとすると、第2姿勢候補が71個特定され、第1姿勢候補と第2姿勢候補と合わせて72個の候補が定まる。第1姿勢候補と第2姿勢候補は、ロボットハンド40のTCP位置を把持点Pに配置した状態で、ロボットハンド40の幅姿勢Tを水平方向(上記したように幅姿勢Tは点PAと点PBとを結ぶ線の方向と一致していてもよい)に沿わせた姿勢であるため、それぞれ第1電線14A及び第2電線14Bを把持できる姿勢である。第2姿勢候補は、延出方向D及び幅姿勢Tによって定義される。
次ステップS5において、上記複数の姿勢候補(第1姿勢候補及び少なくとも1つの第2姿勢候補)に対する可操作度wを算出する。
すなわち、ロボットハンド40の位置姿勢ベクトルをrとする。位置姿勢ベクトルrは、xyzの各座標によって表されるTCP位置と、ロボットハンド40の初期姿勢に対するXYZの各軸周りの回転角度によって表される姿勢とによって定められる。上記第1姿勢候補及び少なくとも1つの第2姿勢候補は、TCP位置(把持点P)におけるロボットハンド40の姿勢として特定されている。TCP位置(把持点P)はステップS3において一定の位置(xyzの各座標)として特定されている。また、ロボットハンド40の姿勢は、第1姿勢候補と少なくとも1つの第2姿勢候補のそれぞれに対して、延出方向D及び幅姿勢Tによって特定され、これらは、ロボットハンド40の初期姿勢に対するXYZの各軸周りの回転角度として特定され得る。このため、第1姿勢候補及び少なくとも1つの第2姿勢候補のそれぞれに対応する位置姿勢ベクトルrが特定される。
また、ロボットアーム32の各関節間の長さ、関節の相対的位置関係は既知であるから、各関節角度(θ(1)、θ(2)、θ(3)、θ(4)、θ(5)、θ(6))を示すベクトルqから位置姿勢ベクトルrを求める順運動学fが存在し、r=f(q)となる。この逆運動学を解くと、位置姿勢ベクトルrからベクトルqを求めることができる。つまり、第1姿勢候補と少なくとも1つの第2姿勢候補のそれぞれに対して、ロボットアーム32の各関節角度θ(1)、θ(2)、θ(3)、θ(4)、θ(5)、θ(6)を求めることができる。
また、順運動学fをθで偏微分すること等により、順運動学fのヤコビ行列Jを求めることができる。可操作度wは、ヤコビ行列Jの行列式であるから、第1姿勢候補と少なくとも1つの第2姿勢候補のそれぞれに対して、行列式|J|に関節角度θ(1)、θ(2)、θ(3)、θ(4)、θ(5)、θ(6)の値を代入すると、第1姿勢候補と少なくとも1つの第2姿勢候補のそれぞれに対して可操作度wを求めることができる。つまり、第1候補姿勢の可操作度w(1)、少なくとも1つの第2候補姿勢の可操作度w(2)、w(3)、・・・とすると、可操作度w(1)、w(2)、w(3)、・・・のそれぞれの値を求めることができる。
次ステップS6において、可操作度w(1)、w(2)、w(3)、・・・に基づいて、寄せ集め姿勢を特定する。可操作度wは、ロボットハンドの自由度を表す値であり、小さければ小さいほど自由度が小さく、大きければ大きいほど自由度が大きい。そこで、可操作度w(1)、w(2)、w(3)、・・・を比較し、最も大きいものを特定し、最も大きい可操作度w(a)となる位置姿勢ベクトルrを、寄せ集め姿勢として決定する。
ステップS6における寄せ集め姿勢の決定は、上記の通りなされる必要は無い。例えば、第1姿勢候補に応じた可操作度w(1)を求め、この可操作度w(1)が特異点では無く、作業を行うのに適した自由度を示す基準値を超えるか否かを判定し、当該基準値を超える場合には、可操作度w(1)に応じた姿勢を寄せ集め姿勢として決定してもよい。この場合に、可操作度w(1)が基準値を超えない場合には、他の第2候補姿勢の可操作度w(2)、w(3)、w(4)、・・・が基準値を超えるか否かを順次判定し(例えば、第1姿勢候補に近い第2候補姿勢を順次基準値と比較していくとよい)、基準値を超えた場合にその可操作度wに応じた姿勢を寄せ集め姿勢として決定してもよい。可操作度wと基準値が同じである場合には、寄せ集め姿勢として決定する又は決定しないのいずれと判定してもよい。
図8は第1姿勢候補が寄せ集め姿勢として決定された場合におけるロボットハンド40の寄せ集め作業を示す例である。この場合には、ロボットハンド40の方向Dを法線ベクトルNと一致させた姿勢で、ロボットハンド40が第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集めることになる。図9は第2姿勢候補が寄せ集め姿勢として決定された場合におけるロボットハンド40の寄せ集め作業を示す例である。この場合には、ロボットハンド40の方向Dを法線ベクトルNに対して傾けた姿勢で、ロボットハンド40が第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集めることになる。いずれにせよ、第1候補姿勢を基準として、ロボットハンド40をX軸周りに傾けた姿勢を第2候補姿勢とし、これらの候補姿勢のうちから可操作度wが比較的大きいものを寄せ集め姿勢として特定している。このため、ロボットハンド40は、比較的大きい自由度で、第1電線14A及び第2電線14Bの実際の経路に応じて第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集めることができる。
図10は、ロボット制御部66による電線14A、14Bの結束処理を示すフローチャートである。
上記のように寄せ集め姿勢が決定されている状況下で、ステップS11において、ロボット制御部66は、ロボット装置30に対してロボットハンド40により寄せ集め姿勢特定部64で決定された寄せ集め姿勢に従って、図11に示すように、第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集めるように指示を与える。これにより、ロボットハンド40は、図11に示すように、当該寄せ集め姿勢で把持点Pに移動する。そして、図12に示すように、第1把持爪41及び第2把持爪42を閉じて第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集める。
次ステップS12において、ロボット制御部66は、ロボット装置30に対して寄せ集めた第1電線14A及び第2電線14Bをしごくように指示を与える。これにより、図13に示すように、ロボットハンド40は、第1把持爪41と第2把持爪42との間に第1電線14A及び第2電線14Bを把持したまま、第1電線14A及び第2電線14Bの延在方向に沿って第1コネクタ12A及び第2コネクタ12Bから遠ざかる側に移動する。すると、第1電線14A及び第2電線14Bがしごかれて弛みが除去された状態で束となる。
次ステップS13において、ロボット制御部66は、結束用ロボット装置46に対して寄せ集めた第1電線14A及び第2電線14Bを結束するように指示を与える。これにより、図14に示すように、ロボットハンド40が第1コネクタ12A及び第2コネクタ12Bから離れた位置で第1電線14A及び第2電線14Bを把持した状態のまま、当該把持箇所の隣の位置で、結束装置48が第1電線14A及び第2電線14Bを結束する。
上記各処理を、ワイヤーハーネス10において結束が必要となる箇所に対して実施することで、複数の電線14が分岐しつつ結束されたワイヤーハーネス10を製造することができる。
以上のように構成されたワイヤーハーネス加工装置20及びワイヤーハーネス10の製造方法によると、複数の姿勢候補のそれぞれに対応するロボットアーム32の可操作度wに基づいて、ロボットハンド40が第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集める姿勢を決定する。可操作度wが大きいほど、ロボットハンド40は自由に動き得るため、ロボット装置30によってワイヤーハーネス10の製造を行う際井、ロボット装置30が特異点異常によって作業中断することを抑制することができる。
また、第1電線14A及び第2電線14Bの実際の経路に応じて、把持点P及び把持点Pにおけるロボットハンド40の適切な把持姿勢を自動的に特定できるため、ロボット装置30に対する事前教示作業を省略することもできる。
また、複数の姿勢候補を特定する際に、閉じられた第1把持爪41及び第2把持爪42の間に把持点Pを配設した状態で、第1把持爪41及び第2把持爪42の延出方向Dが電線間連続面Fの法線ベクトルNと一致し、かつ、第1把持爪41及び第2把持爪42の開閉方向(D)が、第1電線14A及び第2電線14Bが並ぶ方向に一致した姿勢を第1姿勢候補としている。そして、第1姿勢候補から前記延出方向Dと前記開閉方向(D)とに直交する軸D周りに回転させた少なくとも1つの姿勢を少なくとも1つの第2姿勢候補として特定している。このため複数の姿勢候補として、第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集めるのに適したものを特定することができる。また、これにより、候補となる寄せ集め姿勢をある程度限定することが可能となり、寄せ集め姿勢を決定するための演算処理等をなるべく軽くすることができる。
また、寄せ集め姿勢を決定した後、当該寄せ集め姿勢に従って第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集め、この後、第1電線14A及び第2電線14Bをしごいて結束している。これにより、ロボット装置30の作業中断を抑制しつつ、ワイヤーハーネス10を円滑に製造することができる。
{変形例}
上記実施形態を前提として各種変形例について説明する。
図15に示すように、制御ユニット50の寄せ集め姿勢特定部64等において、第1電線14A及び第2電線14Bの経路情報に基づいて、第1電線14A及び第2電線14Bの間隔C1を特定するようにしてもよい。間隔C1は、例えば、把持点Pにおける第1電線14A及び第2電線14Bの幅C1であり、上記点PAと点PBとの間の距離である。
そして、制御ユニット50において、第1把持爪41及び第2把持爪42の把持可能幅C2が、上記間隔C1よりも小さい場合には、ロボットハンド40による寄せ集め動作を停止させるようにするとよい。把持可能幅C2は、開いた状態での第1把持爪41及び第2把持爪42の距離(特に先端部間の距離)である。
第1電線14A及び第2電線14Bが把持点Pにおいて大きく開いている場合、第1把持爪41及び第2把持爪42が第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集めて把持することができないと、その後のしごき、結束処理を行えない。上記のようにすることで、把持点Pにおけるロボットハンド40の把持ミスを抑制できる。ロボットハンド40による寄せ集め動作を停止させた場合には、警告音、警告表示等を発することが好ましい。
また、上記実施形態では、2つの第1コネクタ12A及び第2コネクタ12Bから延出する第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集める場合について説明したが。3つ以上のコネクタ12から延出する電線14を寄せ集めることもできる。この場合には、図16に示すように、3つ以上のコネクタ12が並ぶ方向において、一方の外側のコネクタ12を第1コネクタ12A、当該第1コネクタ12Aから延出する電線14を第1電線14Aとし、他方の外側のコネクタ12を第2コネクタ12B、当該第2コネクタ12Bから延出する電線14を第2電線14Bとして、第1電線14A及び第2電線14Bの経路情報を取得して、上記と同様に寄せ集め姿勢を特定することができる。そして、ロボットハンド40によって第1電線14A及び第2電線14Bを寄せ集め、その際にそれらの間の電線14を寄せ集めることができる。
また、ワイヤーハーネス10を製造する場合においては、複数のコネクタ12から延出する複数の電線14を順次結束する場合もある。例えば、図17に示すように、第1コネクタ12Aから延出する第1電線14A及び第2電線14Bを結束した後、第1電線14Aと第2電線14Bとの束114Aを、他のコネクタ12から延出する電線14に結束する場合もある。この場合には、第1電線14Aと第2電線14Bとの束114Aを第1電線114Aとし、他のコネクタ12から延出する電線14を第2電線114Bとして、上記と同様に第1電線114A及び第2電線114Bの経路情報を取得して、上記と同様に寄せ集め姿勢を特定することができる。そして、ロボットハンド40によって第1電線114A及び第2電線114Bを寄せ集め、結束等することができる。
また、上記実施形態では、ロボットハンド40は、第1把持爪41及び第2把持爪42が互いに平行な姿勢を保ったまま、接近及び離隔移動して開閉する構成であるが、必ずしもその必要は無い。第1把持爪及び第2把持爪が基端側の軸周りに回転することで、開閉する構成であってもよい。また、第1把持爪及び第2把持爪は、L字状又は弧状を描く形状であってもよい。第1把持爪及び第2把持爪が、L字状又は弧状を描く形状であれば、ロボットハンドの方向Dに沿って第1電線14Aと第2電線14Bとがばらついている場合でも、第1電線14A及び第2電線14Bを1箇所に集約させ易い。また、第1把持爪及び第2把持爪が、その延在方向中間部に関節構造を有していてもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 ワイヤーハーネス
12A 第1コネクタ
12B 第2コネクタ
14A 第1電線
14B 第2電線
18 結束部材
20 ワイヤーハーネス加工装置
30 ロボット装置
32 ロボットアーム
39 撮像部
40 ロボットハンド
41 第1把持爪
42 第2把持爪
46 結束用ロボット装置
48 結束装置
50 制御ユニット
52 経路情報取得部
64 寄せ集め姿勢特定部
66 ロボット制御部
114A 第1電線
114B 第2電線

Claims (6)

  1. 第1コネクタから延出する第1電線と第2コネクタから延出する第2電線とを寄せ集めるワイヤーハーネス加工装置であって、
    開閉可能な第1把持爪及び第2把持爪を含むロボットハンドと、前記ロボットハンドを動かす複数の関節を含むロボットアームとを有するロボット装置と、
    前記第1電線及び前記第2電線の経路情報を取得する経路情報取得部と、
    前記第1電線及び前記第2電線の経路情報に基づいて、前記ロボットハンドが前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集める際の把持点を求め、閉じられた前記第1把持爪及び前記第2把持爪の間に前記把持点を配設した状態で、前記ロボットハンドが取り得る複数の姿勢候補を特定し、前記複数の姿勢候補のそれぞれに対応する前記ロボットアームの可操作度に基づいて、前記ロボットハンドが前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集める姿勢を決定する寄せ集め姿勢特定部と、
    前記ロボットハンドが、前記寄せ集め姿勢特定部で決定された寄せ集める姿勢に従って前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集めるように、前記ロボット装置を制御するロボット制御部と、
    を備えるワイヤーハーネス加工装置。
  2. 請求項1に記載のワイヤーハーネス加工装置であって、
    前記寄せ集め姿勢特定部は、前記第1電線及び前記第2電線の経路情報に基づいて、前記第1電線及び前記第2電線を結ぶ面の、前記把持点における法線方向を特定し、閉じられた前記第1把持爪及び前記第2把持爪の間に前記把持点を配設した状態で、前記第1把持爪及び前記第2把持爪の延出方向が前記法線方向と一致し、かつ、前記第1把持爪及び前記第2把持爪の開閉方向が前記第1電線及び前記第2電線が並ぶ方向に一致した姿勢を第1姿勢候補とし、前記第1姿勢候補から前記第1把持爪及び前記第2把持爪の延出方向と前記第1把持爪及び前記第2把持爪の開閉方向とに直交する軸周りに回転させた少なくとも1つの姿勢を少なくとも1つの第2姿勢候補として特定する、ワイヤーハーネス加工装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネス加工装置であって、
    3つ以上のコネクタのそれぞれから延出する電線を寄せ集める場合に、前記経路情報取得部は、一方の外側のコネクタから延出する電線を前記第1電線とし、他方の外側のコネクタから延出する電線を前記第2電線として、それらの経路情報を取得する、ワイヤーハーネス加工装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス加工装置であって、
    前記ロボット制御部は、前記ロボットハンドにより前記寄せ集め姿勢特定部で決定された寄せ集め姿勢に従って前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集めた後、前記ロボットハンドを前記第1電線及び前記第2電線の延在方向に移動させてそれらをしごく、ワイヤーハーネス加工装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス加工装置であって、
    前記ロボットハンドの前記第1把持爪及び前記第2把持爪の把持可能幅が、前記把持点の両側の前記第1電線及び前記第2電線の間隔よりも小さい場合に、前記ロボットハンドの寄せ集め動作を停止させる、ワイヤーハーネス加工装置。
  6. 開閉可能な第1把持爪及び第2把持爪を含むロボットハンドと、前記ロボットハンドを動かす複数の関節を含むロボットアームとを有するロボット装置によって、第1コネクタから延出する第1電線と第2コネクタから延出する第2電線とを寄せ集めてワイヤーハーネスを製造するワイヤーハーネスの製造方法であって、
    (a)前記第1電線及び前記第2電線の経路情報を取得するステップと、
    (b)前記第1電線及び前記第2電線の経路情報に基づいて、前記ロボットハンドが前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集める際の把持点を求めるステップと、
    (c)閉じられた前記第1把持爪及び前記第2把持爪の間に前記把持点を配設した状態で、前記ロボットハンドが取り得る複数の姿勢候補を挙げるステップと、
    (d)前記複数の姿勢候補のそれぞれに対応する前記ロボットアームの可操作度に基づいて、前記ロボットハンドが前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集める姿勢を決定するステップと、
    (e)前記ロボットハンドが、前記ステップ(d)で決定された寄せ集め姿勢に従って前記第1電線及び前記第2電線を寄せ集めるステップと、
    (f)寄せ集められた前記第1電線及び前記第2電線を結束するステップと、
    を備えるワイヤーハーネスの製造方法。
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