JP2018152943A - 制御装置、制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】再生可能エネルギー発電装置の出力変動を平滑化し、蓄電池の充電残量を適切な値に維持する蓄電池の制御装置を提供する。【解決手段】再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得する出力電力取得部と、蓄電池の充電残量を取得する充電残量取得部と、充電残量と蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、再生可能エネルギー発電装置および蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出する合成出力目標算出部と、合成出力目標に基づいて、蓄電池の充放電を制御する充放電制御部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、蓄電池の制御装置、制御方法およびコンピュータプログラムに関し、特に、再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するための蓄電池の制御装置、制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
近年、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置(以下、「再生可能エネルギー発電装置」という)の利用が進められている。しかし、再生可能エネルギー発電装置は、出力電力が不安定であり、連系する電力系統の電圧変動や周波数変動を引き起こす恐れがある。
そこで、再生可能エネルギー発電装置の出力変動を補償するために蓄電池に電力を充放電させ、電力系統に変動が平滑化された電力を供給するシステムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のシステムでは、再生可能エネルギー発電装置の出力変動を平滑化しつつ、蓄電池の充電残量(SOC:State of Charge)を適切な値に維持するように、蓄電池の充放電が制御される。
つまり、特許文献1では、発電電力を平滑化した値と、充電残量の測定値と充電残量の目標値との偏差を所定のゲインで増幅した値(以下、「充電残量調整値」という)との和を合成出力目標とし、再生可能エネルギー発電装置および蓄電池の出力電力の合計値が合成出力目標に近づくように、蓄電池の充放電を制御している。特許文献1では、特に、充電残量の測定値と充電残量の目標値との偏差が大きいほど上記ゲインを大きくして、蓄電池の充放電を制御している。
特開2010−22122号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、ゲインを適切に調整するのが困難な場合がある。つまり、該システムでは、充電残量の測定値と充電残量の目標値との偏差が大きい場合には、ゲインが大きくなるため、充電残量調整値が大きくなり過ぎ、合成出力目標の発電電力を平滑化した値からのずれが大きくなりすぎてしまう。これにより、該偏差が大きい場合には、発電電力の平滑化よりも蓄電池の充電残量の調整を優先した制御が実施されることになる。
このため、例えば、深夜など再生可能エネルギー発電装置の出力が少ないにもかかわらず、充電残量調整値が大きくなってしまう状況が発生する。このような状況では、電力系統から蓄電池への充電(買電)や蓄電池による電力系統への逆潮流を引き起こす場合があるため、再生可能エネルギー発電装置の出力変動を平滑化するという本来の目的からは望ましくない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、再生可能エネルギー発電装置の出力変動を平滑化しつつ、蓄電池の充電残量を適切な値に維持することのできる蓄電池の制御装置、制御方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施態様に係る制御装置は、再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するための前記蓄電池の制御装置であって、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得する出力電力取得部と、前記蓄電池の充電残量を取得する充電残量取得部と、前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出する合成出力目標算出部と、前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部とを備える。
本発明の他の実施態様に係る制御方法は、再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するための前記蓄電池の制御方法であって、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得するステップと、前記蓄電池の充電残量を取得するステップと、前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出するステップと、前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御するステップとを含む。
本発明の他の実施態様に係るコンピュータプログラムは、再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得する出力電力取得部と、前記蓄電池の充電残量を取得する充電残量取得部と、前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出する合成出力目標算出部と、前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部として機能させるためのコンピュータプログラムである。
なお、本発明に係るコンピュータプログラムを、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)等のコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体やインターネット等の通信ネットワークを介して流通させることができるのは、言うまでもない。また、本発明は、制御装置の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、制御装置を含むシステムとして実現したりすることもできる。
本発明によると、再生可能エネルギー発電装置の出力変動を平滑化しつつ、蓄電池の充電残量を適切な値に維持することができる。
本発明の実施の形態1に係る電力システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るパワーコンディショナーの機能的な構成を示すブロック図である。 図2に示すパワーコンディショナーによる蓄電池の充放電制御を示す制御ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るパワーコンディショナーの処理手順を示すフローチャートである。 従来の制御装置による蓄電池の充放電制御を示す制御ブロック図である。 従来の制御装置によるシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るパワーコンディショナーによるシミュレーション結果を示す図である。 従来の制御装置によるシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るパワーコンディショナーによるシミュレーション結果を示す図である。 従来の制御装置によるシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るパワーコンディショナーによるシミュレーション結果を示す図である。 従来の制御装置によるシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るパワーコンディショナーによるシミュレーション結果を示す図である。 蓄電池の充電残量の時間的変化の一例を示す図である。
[本願発明の実施形態の概要]
最初に本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
(1)本発明の一実施形態に係る制御装置は、再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するための前記蓄電池の制御装置であって、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得する出力電力取得部と、前記蓄電池の充電残量を取得する充電残量取得部と、前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出する合成出力目標算出部と、前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部とを備える。
この構成によると、発電目標と充電残量調整値とに基づいて合成出力目標が算出され、合成出力目標に基づいて、蓄電池の充放電が制御される。発電目標は、再生可能エネルギー発電装置の出力変動を平滑化するために用いられる値である。一方、充電残量調整値は、充電残量を目標充電残量に近づけるために用いられる値である。また、充電残量調整値は、充電残量と目標充電残量との偏差を出力電力に基づくゲインで増幅した値である。つまり、充電残量調整値は、発電装置の出力電力に応じて算出される値である。このため、発電装置の出力電力が小さいにもかかわらず、充電残量調整値が大きくなるのを防止することができ、再生可能エネルギーを利用した発電電力を平滑化するという本来の目的を達成することができる。よって、再生可能エネルギー発電装置の出力変動を平滑化しつつ、蓄電池の充電残量を適切な値に維持することができる。
(2)好ましくは、上述の制御装置は、さらに、前記出力電力取得部が取得した前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を平滑化した値を前記発電目標として取得する発電目標取得部を備え、前記合成出力目標算出部は、前記充電残量と前記目標充電残量との偏差を前記発電目標に基づく前記所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記発電目標とに基づいて、前記合成出力目標を算出する。
この構成によると、再生可能エネルギー発電装置の出力電力を平滑化した値を発電目標としている。また、充電残量調整値は、発電目標に応じて算出される値である。このため、発電装置の出力電力が小さいにもかかわらず、充電残量調整値が大きくなるのを防止することができ、再生可能エネルギーを利用した発電電力を平滑化するという本来の目的を達成することができる。
(3)さらに好ましくは、前記所定のゲインは、前記発電目標に比例した値に設定される。
この構成によると、発電目標が大きいほど充電残量調整値を大きくすることができる。つまり、再生可能エネルギー発電装置の出力電力を平滑化した値が大きいほど充電残量調整値を大きくすることができる。これにより、再生可能エネルギー発電装置の出力変動を平滑化しつつ、蓄電池の充電残量を適切な値に維持することができる。
(4)また、前記合成出力目標算出部は、前記充電残量が前記目標充電残量を含む目標充電残量範囲に含まれている場合には、前記発電目標を前記合成出力目標として算出してもよい。
この構成によると、充電残量が目標充電残量範囲に含まれている場合には、充電残量調整値を0にしたのと同じである。つまり、蓄電池の充電残量を目標充電残量に維持するための制御は行われない。これにより、充電残量が目標充電残量範囲に含まれている場合には、再生可能エネルギー発電装置の出力の平滑化を優先的に行うことができる。
(5)好ましくは、前記目標充電残量範囲の上限値および下限値の少なくとも一方は、ヒステリシス性を有する。
この構成によると、目標充電残量範囲の上限値および下限値の少なくとも一方がヒステリシス性を有している。このため、充電残量が当該上限値または当該下限値の付近で推移した場合であっても、蓄電池の充電残量を目標充電残量に維持するための制御の実行および非実行の切り替えが頻繁に起こるのを防ぐことができる。
(6)本発明の他の実施形態に係る制御方法は、再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するための前記蓄電池の制御方法であって、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得するステップと、前記蓄電池の充電残量を取得するステップと、前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出するステップと、前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御するステップとを含む。
この制御方法は、上述の制御装置が備える各処理部に対応するステップを構成要素として含む。このため、上述の制御装置と同様の作用および効果を奏することができる。
(7)本発明の他の実施形態に係るコンピュータプログラムは、再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得する出力電力取得部と、前記蓄電池の充電残量を取得する充電残量取得部と、前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出する合成出力目標算出部と、前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部として機能させるためのコンピュータプログラムである。
このコンピュータプログラムによると、コンピュータを、上述の制御装置が備える各処理部として機能させることができる。このため、上述の制御装置と同様の作用および効果を奏することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
また、同一の構成要素には同一の符号を付す。それらの機能および名称も同様であるため、それらの説明は適宜省略する。
(実施の形態1)
[電力システムの全体構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力システム1の構成を示す図である。
電力システム1は、太陽光発電装置10で発電された電力を、電力システム1に連系する電力系統30に逆潮流するためのシステムである。電力システム1は、太陽光発電装置10と、パワーコンディショナー11と、蓄電池20と、パワーコンディショナー21とを含む。
太陽光発電装置10は、再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の一例であり、太陽光エネルギーを直流の電力に変換する。太陽光発電装置10は、パワーコンディショナー11を介して配電線40に接続されている。
パワーコンディショナー11は、太陽光発電装置10が出力する直流を交流に変換し、配電線40に出力する。
蓄電池20は、例えば、レドックスフロー(RF)電池、リチウムイオン電池、溶融塩電池、鉛蓄電池などの二次電池を含む。蓄電池20は、太陽光発電装置10が発電した電力を蓄積する。蓄電池20は、パワーコンディショナー21を介して配電線に接続されている。なお、これらの二次電池に代えてフライホイールバッテリーや揚水発電機などが用いられてもよい。
パワーコンディショナー21は、配電線40を流れる交流を直流に変換して、直流の電力を蓄電池20に充電する。また、パワーコンディショナー21は、蓄電池20から放電される直流を交流に変換して配電線40に出力する。
太陽光発電装置10および蓄電池20から出力される電力の合成出力は、電力システム1に連系する電力系統30に逆潮流される。
なお、電力システム1の構成は、図1に示したものに限定されるものではなく、ガス発電装置や燃料電池などのその他の発電装置を含んでいてもよい。また、電力システム1には、風力発電装置や、潮力発電装置などの他の再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置を含んでいてもよい。また、電力システム1には、電力を消費する工場等の施設が含まれていてもよい。
[パワーコンディショナー21の構成]
図2は、本発明の実施の形態1に係るパワーコンディショナー21の機能的な構成を示すブロック図である。
パワーコンディショナー21は、蓄電池20の制御装置として機能する。制御装置は、太陽光発電装置10の出力変動を平滑化するために、蓄電池20の充放電を制御する。なお、パワーコンディショナー21は、図2に示す構成以外にも、本来のパワーコンディショナーの機能である双方向のAC/DC変換器の機能を有する。
図2を参照して、制御装置として機能するパワーコンディショナー21は、有効電力検出器22と、平滑化処理部23と、目標充電残量取得部24と、充電残量検出器25と、合成出力目標算出部26と、充放電制御部27と、AC−DC変換器28とを備える。
有効電力検出器22は、出力電力取得部として機能し、パワーコンディショナー11から、太陽光発電装置10の時刻tにおける有効電力を、出力電力p(t)[kW]として検出する。
平滑化処理部23は、発電目標取得部として機能し、時刻tにおける太陽光発電装置10の出力電力の目標値である発電目標ptarget(t)[kW]を取得する。具体的には、平滑化処理部23は、有効電力検出器22が検出した太陽光発電装置10の出力電力p(t)を平滑化した値を、発電目標として算出する。例えば、現在時刻をtとした場合、時刻(t−T)から時刻tまでの間の太陽光発電装置10の出力電力p(t−T)〜p(t)の平均値を、時刻tにおける太陽光発電装置10の発電目標ptarget(t)として算出する。
目標充電残量取得部24は、蓄電池20の充電残量の目標値である目標充電残量qtarget[kWh]を取得する。蓄電池20が完全放電または満充電するのをさけた運用や、蓄電池20の劣化を遅らせ、蓄電池20の寿命を確保するためには、蓄電池20の充電残量を一定の範囲内に収める必要がある。このため、該範囲内の値が目標充電残量qtargetとして事前に決定されている。目標充電残量取得部24は、目標充電残量qtargetを、図示しない記憶装置などから読み出すことにより取得してもよい。なお、目標充電残量qtargetは時刻に関わらず一定の値であるが、時刻とともに変化するとしてもよい。
充電残量検出器25は、充電残量取得部として機能し、蓄電池20の時刻tにおける充電残量q(t)[kWh]を取得する。
合成出力目標算出部26は、太陽光発電装置10の出力変動を平滑化し、かつ、蓄電池20の充電残量を目標充電残量qtargetに近づけるために、太陽光発電装置10および蓄電池20の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出する。
つまり、合成出力目標算出部26は、蓄電池20の充電残量q(t)と目標充電残量qtargetとの偏差(qtarget−q(t))を太陽光発電装置10の出力電力に基づく所定のゲインkで増幅することにより得られる充電残量調整値k(qtarget−q(t))と、発電目標ptarget(t)とに基づいて、太陽光発電装置10および蓄電池20の合成出力電力の目標値である合成出力目標u(t)を算出する。
例えば、時刻tにおける合成出力目標u(t)は、以下の式1により算出することができる。
u(t)=ptarget(t)−k(qtarget−q(t)) …(式1)
ここで、ゲインkは、以下の式2で定義される。ただし、ゲインk1は、予め定められた定数である。
k=k1×ptarget(t) …(式2)
つまり、ゲインkは、太陽光発電装置10の発電目標ptarget(t)に比例する。これにより、太陽光発電装置10の出力電力が大きい場合には、充電残量調整値の重みを大きくし、太陽光発電装置10の出力電力が小さい場合には、充電残量調整値の重みを小さくした上で、合成出力目標u(t)を算出することができる。
充放電制御部27は、合成出力目標算出部26が決定した合成出力目標u(t)に基づいて、蓄電池20の充放電を制御する。つまり、充放電制御部27は、太陽光発電装置10の出力電力p(t)と蓄電池20の出力との和が、合成出力目標u(t)になるように蓄電池20の充放電を制御する。
詳細には、充放電制御部27は、u(t)>p(t)の場合には、(u(t)−p(t))[kW]の電力を蓄電池20からパワーコンディショナー21を介して配電線40に放電させる。これにより、太陽光発電装置10の出力する電力p(t)と蓄電池20が放電する電力(u(t)−p(t))の合成出力u(t)が、配電線40を介して、連系する電力系統30に逆潮流するように制御が行われる。
また、充放電制御部27は、u(t)<p(t)の場合には、(p(t)−u(t))[kW]の電力を蓄電池20に充電させる。これにより、太陽光発電装置10の出力する電力p(t)から蓄電池20に充電される電力(p(t)−u(t))を除いた合成出力u(t)が、配電線40を介して、連系する電力系統30に逆潮流するように制御が行われる。
AC−DC変換器28は、充放電制御部27からの指示に従って、配電線40を流れる交流を直流に変換して、直流の電力を蓄電池20に充電する。また、AC−DC変換器28は、蓄電池20から放電される直流を交流に変換して配電線40に出力する。
[制御ブロック図]
図3は、図2に示すパワーコンディショナー21による蓄電池20の充放電制御を示す制御ブロック図である。
図3の制御ブロック図では、図2に示すパワーコンディショナー21の構成のうち、合成出力目標算出部26および充放電制御部27が実行する処理を制御ブロック図で示している。
図3を参照して、パワーコンディショナー21は、有効電力検出器22と、平滑化処理部23と、充電残量検出器25と、AC−DC変換器28と、減算器26Aと、乗算器26Bと、比例器26Cと、減算器26Dと、合成出力値指令器26Eと、減算器27Aと、充放電指令器27Bとを備える。
有効電力検出器22、平滑化処理部23、充電残量検出器25、およびAC−DC変換器28は、図2に示したものと同様である。このため、その詳細な説明はここでは繰り返さない。
また、図3では、図2に示した目標充電残量取得部24の図示を省略している。
減算器26A、乗算器26B、比例器26C、減算器26Dおよび合成出力値指令器26Eが、合成出力目標算出部26を構成する。
また、減算器27Aおよび充放電指令器27Bが、充放電制御部27を構成する。
減算器26Aは、充電残量検出器25が検出した蓄電池20の充電残量q(t)と目標充電残量qtargetとの偏差(qtarget−q(t))を算出する。
乗算器26Bは、減算器27Aが算出した偏差と、平滑化処理部23が算出した発電目標ptarget(t)との乗算を行い、乗算結果ptarget(t)(qtarget−q(t))を出力する。
比例器26Cは、乗算器26Bの乗算結果に比例した値を出力する。つまり、比例器26Cは、乗算結果に予め定められたゲインk1を乗じた値k1×ptarget(t)(qtarget−q(t))を出力する。
減算器26Dは、平滑化処理部23が算出した発電目標ptarget(t)から、比例器26Cの出力値k1×ptarget(t)(qtarget−q(t))を減算した値(ptarget(t)−k1×ptarget(t)(qtarget−q(t)))を出力する。この値は、上述した式1および式2から、合成出力目標u(t)と等しい値であることが分かる。
合成出力値指令器26Eは、減算器26Dの出力値を、合成出力目標u(t)として出力する。
減算器27Aは、合成出力値指令器26Eが出力する合成出力目標u(t)から有効電力検出器22が検出した太陽光発電装置10の出力電力p(t)を減算した値(p(t)−u(t))を出力する。
充放電指令器27Bは、AC−DC変換器28に対して、減算器27Aの出力値(p(t)−u(t))に基づいた蓄電池20の充放電の指令を送信する。
つまり、充放電指令器27Bは、(p(t)−u(t))<0であれば、(u(t)−p(t))の電力を蓄電池20に放電させるための指令をAC−DC変換器28に送信する。AC−DC変換器28は、該指令に基づいて、蓄電池20に(u(t)−p(t))の電力を放電させ、放電した電力を直流から交流に変換した後に、配電線40に流す。
また、充放電指令器27Bは、(p(t)−u(t))>0であれば、(p(t)−u(t))の電力を蓄電池20に充電させるための指令をAC−DC変換器28に送信する。AC−DC変換器28は、該指令に基づいて、配電線40から(p(t)−u(t))の電力を取得し、取得した電力を交流から直流に変換した後、配電線40に蓄積する。
また、充放電指令器27Bは、p(t)−u(t)=0であれば何もしない。
[パワーコンディショナー21の処理フロー]
図4は、本発明の実施の形態1に係るパワーコンディショナー21の処理手順を示すフローチャートである。
有効電力検出器22は、パワーコンディショナー11から、太陽光発電装置10の時刻tにおける有効電力を、出力電力p(t)として検出する(S1)。
平滑化処理部23は、有効電力検出器22が検出した太陽光発電装置10の出力電力p(t)を時間方向に平滑化した値(移動平均した値)を発電目標ptarget(t)として算出する(S2)。
充電残量検出器25は、蓄電池20の出力電力bを監視し、現在時刻tまでの出力電力bの積算値から蓄電池20の充電残量q(t)を算出する(S3)。
目標充電残量取得部24は、記憶装置などから、蓄電池20の充電残量の目標値である目標充電残量qtargetを取得する(S4)。
合成出力目標算出部26は、発電目標ptarget(t)と、蓄電池20の充電残量q(t)と、目標充電残量qtargetとに基づいて、合成出力目標u(t)を算出する(S5)
充放電制御部27およびAC−DC変換器28は、合成出力目標u(t)に基づいて、蓄電池20の充放電を制御する(S6)。
[比較実験の結果]
従来の制御装置による出力調整結果と、実施の形態1に係るパワーコンディショナー21の出力調整結果とについて説明する。
図5は、従来の制御装置による蓄電池20の充放電制御を示す制御ブロック図である。
従来の制御装置21Aは、有効電力検出器22と、平滑化処理部23と、充電残量検出器25と、AC−DC変換器28と、減算器26Aと、比例器26Fと、減算器26Dと、合成出力値指令器26Eと、減算器27Aと、充放電指令器27Bと、AC−DC変換器28とを備える。
以下、図3に示す制御ブロック図と異なる点を主に説明する。
減算器26Aは、充電残量検出器25が検出した蓄電池20の充電残量q(t)と目標充電残量qtargetとの偏差(qtarget−q(t))を算出する。
比例器26Fは、偏差(qtarget−q(t))に所定のゲインkを乗じた値k×(qtarget−q(t))を出力する。ここで、所定のゲインkは、(qtarget−q(t))が大きいほど大きな値に設定される。
減算器26Dは、平滑化処理部23が算出した発電目標ptarget(t)から、比例器26Fの出力値k(qtarget−q(t))を減算した値(ptarget(t)−k(qtarget−q(t)))を出力する。
制御装置21Aでは、減算器26Dが出力する値が、合成出力目標u(t)とされる。
制御装置21Aは、パワーコンディショナー21と、ゲインkの決定方法が異なる。つまり、パワーコンディショナー21では、太陽光発電装置10の出力電力p(t)(発電目標ptarget(t))に比例してkが大きくなる。これに対し、従来の制御装置21Aでは、偏差(qtarget−q(t))に比例してkが大きくなる。
制御装置21Aは、太陽光発電装置10の出力電力p(t)と蓄電池20の出力との和が、合成出力目標u(t)になるように蓄電池20の充放電制御を行う。
次に、シミュレーション結果について説明する。
まず、シミュレーションの条件を説明する。
つまり、目標充電残量qtargetを蓄電池20の満充電残量の50%の値とする。蓄電池20の充放電効率は80%とする。合成出力値指令器26Eによる合成出力目標u(t)の出力頻度は、1回/10秒とする。太陽光発電装置10の最大定格出力は125kWとする。蓄電池の容量は125kW×4hとする。平滑化処理部23による出力電力p(t)の平滑化は、1200秒間のp(t)の移動平均を算出することにより実行される。図3に示す比例器26Cが乗ずるゲインk1(式2のk1)は、k1=0.004とする。図5に示す比例器26Fが乗ずるゲインkは、k=0.1とする。ただし、該kは、(qtarget−q(t))の値に応じて調整される。
図6〜図13は、上記条件下で行ったシミュレーションの結果を示す図である。
各図において、上段のグラフは、太陽光発電装置10の出力電力p(t)、発電目標ptarget(t)、蓄電池20の出力電力b(t)、太陽光発電装置10および蓄電池20の合成出力の時間変化を示すグラフであり、横軸が時間を示し、縦軸が電力を示す。また、下段のグラフは、蓄電池20のSOCの時間変化を示し、横軸が上段のグラフの横軸と共通の時間を示し、縦軸がSOC(%)を示す。なお、出力電力b(t)の正は放電を表し、負は充電を表す。
(第1のシミュレーション)
第1のシミュレーションでは晴天時で、太陽光発電装置10のランプアップおよびランプダウンが多い状況を想定する。また、シミュレーション開始時の蓄電池20のSOCは30%とする。
図6は、従来の制御装置21Aによるシミュレーション結果を示す図であり、図7は、実施の形態1に係るパワーコンディショナー21によるシミュレーション結果を示す図である。
図6に示すように、従来の制御装置21Aによると、時間帯0〜2500において、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が正にも関わらず、合成出力が負となっている。これは、この時間帯において、蓄電池20の充電残量q(t)が目標充電残量qtargetから大幅に乖離しているため、蓄電池20の充電が優先されるためである。また、時間帯35000〜40000において、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が0に近いにもかかわらず、SOCが上昇しており、蓄電池20の充電が行われていることが分かる。
これに対し、図7に示すように、実施の形態1に係るパワーコンディショナー21によると、時間帯3000〜8000のように、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が大きい時間帯において、蓄電池20の充電量が多くなり、SOCの調整が優先的に行われる。その一方、時間帯35000〜40000のように、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が0に近い場合には、SOCの調整はあまり行われない。
(第2のシミュレーション)
第2のシミュレーションでは、シミュレーション開始時の蓄電池20のSOCを70%とする。それ以外の条件は、第1のシミュレーションと同じである。
図8は、従来の制御装置21Aによるシミュレーション結果を示す図であり、図9は、実施の形態1に係るパワーコンディショナー21によるシミュレーション結果を示す図である。
図8に示すように、従来の制御装置21Aによると、時間帯35000〜40000において、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が0に近いにもかかわらず、SOCが減少しており、蓄電池20の放電が行われていることが分かる。
これに対し、図9に示すように、実施の形態1に係るパワーコンディショナー21によると、時間帯35000〜40000において、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が0に近い場合には、SOCの調整はあまり行われない。
(第3のシミュレーション)
第3のシミュレーションでは曇天時を想定し、シミュレーション開始時の蓄電池20のSOCは30%とする。
図10は、従来の制御装置21Aによるシミュレーション結果を示す図であり、図11は、実施の形態1に係るパワーコンディショナー21によるシミュレーション結果を示す図である。
図10に示すように、従来の制御装置21Aによると、時間帯0〜1000のように、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が小さい時間帯であっても、蓄電池20の充電残量q(t)が目標充電残量qtargetから大幅に乖離しているため、蓄電池20の充電が積極的に実施される。そのため、合成出力が負となっている。
これに対し、図11に示すように、実施の形態1に係るパワーコンディショナー21によると、時間帯0〜1000のように、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が小さい時間帯では、SOCの調整(蓄電池20の充電)があまり行われない。
(第4のシミュレーション)
第4のシミュレーションでは、シミュレーション開始時の蓄電池20のSOCを70%とする。それ以外の条件は、第3のシミュレーションと同じである。
図12は、従来の制御装置21Aによるシミュレーション結果を示す図であり、図13は、実施の形態1に係るパワーコンディショナー21によるシミュレーション結果を示す図である。
第4のシミュレーションにおいても、第3のシミュレーションと同様に適切にSOCの調整が実施される。
これら第1〜第4のシミュレーションの結果、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が小さい場合に蓄電池20の充電残量の調整を積極的には行わないようにしても、蓄電池20の充電残量q(t)が目標充電残量qtargetから大きく乖離しないことを確認することができた。
[実施の形態1の効果]
以上説明したように、本発明の実施の形態1によると、式1に示したように、発電目標ptarget(t)と充電残量調整値k(qtarget−q(t))とに基づいて合成出力目標u(t)が算出される。また、算出された合成出力目標u(t)に基づいて、蓄電池20の充放電が制御される。発電目標ptarget(t)は、太陽光発電装置10の出力電力p(t)を平滑化するために用いられる値である。一方、充電残量調整値k(qtarget−q(t))は、充電残量q(t)を目標充電残量qtargetに近づけるために用いられる値である。また、充電残量調整値k(qtarget−q(t))は、充電残量q(t)と目標充電残量qtargetとの偏差を出力電力p(t)に基づくゲインkで増幅した値である。つまり、太陽光発電装置10の出力電力p(t)に応じて充電残量調整値k(qtarget−q(t))が算出される。このため、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が小さいにもかかわらず、充電残量調整値k(qtarget−q(t))が大きくなるのを防止することができ、再生可能エネルギーを利用した発電電力を平滑化するという本来の目的を達成することができる。よって、太陽光発電装置10の出力電力p(t)を平滑化しつつ、蓄電池20の充電残量q(t)を適切な値に維持することができる。
また、平滑化処理部23は、太陽光発電装置10の出力電力p(t)を平滑化した値を発電目標ptarget(t)として算出している。さらに、式2に示すようにゲインkは発電目標ptarget(t)に比例するため、充電残量調整値k(qtarget−q(t))は、発電目標ptarget(t)に応じて変化する。このため、太陽光発電装置10の出力電力p(t)が小さいにもかかわらず、充電残量調整値k(qtarget−q(t))が大きくなるのを防止することができ、再生可能エネルギーを利用した発電電力を平滑化するという本来の目的を達成することができる。
また、ゲインkは発電目標ptarget(t)に比例するため、発電目標ptarget(t)が大きいほど充電残量調整値k(qtarget−q(t))を大きくすることができる。つまり、太陽光発電装置10の出力電力p(t)を平滑化した値が大きいほど充電残量調整値k(qtarget−q(t))を大きくすることができる。これにより、太陽光発電装置10の出力電力p(t)を平滑化しつつ、蓄電池20の充電残量q(t)を適切な値に維持することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、蓄電池20の充電残量q(t)が目標充電残量qtargetに近づくように、蓄電池20の充放電制御が行われた。実施の形態2では、蓄電池20の充電残量q(t)が一定の範囲内に収まっている場合には、蓄電池20の充放電制御を行わない例について説明する。
実施の形態2に係るパワーコンディショナー21の構成は、図2に示したものと同様である。
図14は、蓄電池20の充電残量q(t)の時間的変化の一例を示す図であり、横軸は時間を示し、縦軸は充電残量q(t)[kWh]を示す。ここで、目標充電残量qtargetを250kWhとする。
目標充電残量取得部24は、目標充電残量を含む目標充電残量範囲を取得する。例えば、目標充電残量取得部24は、図示しない記憶装置などから目標充電残量範囲の情報を読み出すことにより、目標充電残量範囲200〜300kWhを取得する。
合成出力目標算出部26は、蓄電池20の充電残量q(t)が目標充電残量範囲に含まれている場合には、平滑化処理部23が算出した発電目標ptarget(t)を合成出力目標u(t)として出力する。つまり、合成出力目標算出部26は、蓄電池20の充電残量q(t)が200〜300kWhの範囲に含まれている場合には、発電目標ptarget(t)を合成出力目標u(t)として出力する。このような合成出力目標u(t)を、以下では範囲内目標電力と言う。
一方、合成出力目標算出部26は、蓄電池20の充電残量q(t)が200kWh未満または300kWhよりも大きい場合には、式1で示される合成出力目標u(t)を出力する。このような合成出力目標u(t)を、以下では範囲外目標電力と言う。
例えば、図14の例では、時刻t1、t3、t5−t7、t10、t11において、蓄電池20の充電残量q(t)が200〜300kWhの範囲に含まれているため、合成出力目標算出部26は、当該時刻において、範囲内目標電力を出力する。
一方、時刻t2、t4、t8、t9、t12においては、蓄電池20の充電残量q(t)が200kWh未満または300kWhよりも大きいため、合成出力目標算出部26は、当該時刻において、範囲外目標電力を出力する。
実施の形態2によると、充電残量q(t)が目標充電残量範囲に含まれている場合には、充電残量調整値k(qtarget−q(t))を0にしたのと同じである。つまり、蓄電池20の充電残量q(t)を目標充電残量qtargetに維持するための制御は行われない。これにより、充電残量q(t)が目標充電残量範囲に含まれている場合には、太陽光発電装置10の出力電力p(t)の平滑化を優先的に行うことができる。
(実施の形態2の変形例)
実施の形態2で説明した目標充電残量範囲の上限値および下限値の少なくとも一方は、ヒステリシス性を有していてもよい。
例えば、目標充電残量範囲200〜300kWhの上限値について、290kWhおよび310kWhの2つの閾値を設定する。また、目標充電残量範囲200〜300kWhの下限値について、190kWhおよび210kWhの2つの閾値を設定する。
合成出力目標算出部26が範囲内目標電力を出力している場合には、充電残量q(t)が閾値310kWhを超えるか、閾値190kWhを下回らない限り、合成出力目標算出部26は範囲内目標電力を出力し続ける。合成出力目標算出部26は、充電残量q(t)が閾値310kWhを超えたか、閾値190kWhを下回った場合に、範囲外目標電力を出力する。
一方、合成出力目標算出部26が範囲外目標電力を出力している場合には、充電残量q(t)が、210kWh以上かつ290kWh以下となった場合に、合成出力目標算出部26は範囲内目標電力を出力する。充電残量q(t)が210kWh未満か290kWhを超える場合には、合成出力目標算出部26は範囲外目標電力を出力し続ける。
この変形例によると、目標充電残量範囲の上限値および下限値がそれぞれヒステリシス性を有している。このため、充電残量q(t)が当該上限値または当該下限値の付近で推移した場合であっても、蓄電池20の充電残量q(t)を目標充電残量qtargetに維持するための制御の実行および非実行の切り替えが頻繁に起こるのを防ぐことができる。
[付記]
上記のパワーコンディショナー21(制御装置)は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などから構成されるコンピュータシステムを含んで構成されてもよい。RAMまたはHDDには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、制御装置は、その機能を達成する。
さらに、制御装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSIから構成されているとしてもよい。
また、本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、本発明は、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよい。
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムをコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、HDD、CD−ROM、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。
また、本発明は、上記コンピュータプログラムを、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、制御装置は、複数のコンピュータにより実現されてもよい。
また、制御装置の一部または全部の機能がクラウドコンピューティングによって提供されてもよい。つまり、制御装置の一部または全部の機能がクラウドサーバにより実現されていてもよい。
さらに、上記実施の形態および上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力システム
10 太陽光発電装置
11、21 パワーコンディショナー
20 蓄電池
21A 制御装置
22 有効電力検出器
23 平滑化処理部
24 目標充電残量取得部
25 充電残量検出器
26 合成出力目標算出部
26A、26D、27A 減算器
26B 乗算器
26C 比例器
26E 合成出力値指令器
27 充放電制御部
27B 充放電指令器
28 AC−DC変換器
30 電力系統
40 配電線

Claims (7)

  1. 再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するための前記蓄電池の制御装置であって、
    前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得する出力電力取得部と、
    前記蓄電池の充電残量を取得する充電残量取得部と、
    前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出する合成出力目標算出部と、
    前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と
    を備える制御装置。
  2. さらに、
    前記出力電力取得部が取得した前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を平滑化した値を前記発電目標として取得する発電目標取得部を備え、
    前記合成出力目標算出部は、前記充電残量と前記目標充電残量との偏差を前記発電目標に基づく前記所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記発電目標とに基づいて、前記合成出力目標を算出する
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記所定のゲインは、前記発電目標に比例した値に設定される
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記合成出力目標算出部は、前記充電残量が前記目標充電残量を含む目標充電残量範囲に含まれている場合には、前記発電目標を前記合成出力目標として算出する
    請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記目標充電残量範囲の上限値および下限値の少なくとも一方は、ヒステリシス性を有する
    請求項4に記載の制御装置。
  6. 再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するための前記蓄電池の制御方法であって、
    前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得するステップと、
    前記蓄電池の充電残量を取得するステップと、
    前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出するステップと、
    前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御するステップと
    を含む制御方法。
  7. 再生可能エネルギーを利用して発電する再生可能エネルギー発電装置の出力変動を、前記再生可能エネルギー発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電池の充放電により平滑化するためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータを、
    前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力を取得する出力電力取得部と、
    前記蓄電池の充電残量を取得する充電残量取得部と、
    前記充電残量と前記蓄電池の充電残量の目標値である目標充電残量との偏差を前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力に基づく所定のゲインで増幅した充電残量調整値と、前記再生可能エネルギー発電装置の出力電力の目標値である発電目標とに基づいて、前記再生可能エネルギー発電装置および前記蓄電池の合成出力電力の目標値である合成出力目標を算出する合成出力目標算出部と、
    前記合成出力目標に基づいて、前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と
    して機能させるためのコンピュータプログラム。
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