JP2018148059A - 熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法 - Google Patents

熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018148059A
JP2018148059A JP2017042346A JP2017042346A JP2018148059A JP 2018148059 A JP2018148059 A JP 2018148059A JP 2017042346 A JP2017042346 A JP 2017042346A JP 2017042346 A JP2017042346 A JP 2017042346A JP 2018148059 A JP2018148059 A JP 2018148059A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
multilayer ceramic
shrinkable tube
metal terminal
electronic component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017042346A
Other languages
English (en)
Inventor
佑輔 桜井
Yusuke Sakurai
佑輔 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2017042346A priority Critical patent/JP2018148059A/ja
Publication of JP2018148059A publication Critical patent/JP2018148059A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

【課題】人の手で実装が行われる場合であっても、信頼性の高い実装を容易に行うことができる、熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】コンデンサ本体30、第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bを含む積層セラミックコンデンサ20と、T方向に見て積層セラミックコンデンサ20を包囲するように取り付けられる熱収縮チューブ100と、を備え、熱収縮チューブ100は、第1の金属端子80aの端子接合部82を第1の外部電極70aに押さえ付け、且つ第2の金属端子80bの端子接合部82を第2の外部電極70bに押さえ付ける押圧部110を含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品に関する。
チップ型の積層セラミック電子部品(例えば、積層セラミックコンデンサ)は、一般に、一対の外部電極それぞれを配線基板上のランド部に直接半田付けする表面実装方式により実装される。しかしながら、配線基板と積層セラミック電子部品との熱膨張係数差や配線基板の撓みなどに起因して生じる応力により、電子部品本体にクラックが発生したり、電子部品本体から一対の外部電極が剥離したりしてしまう可能性があった。また、チップ型の積層セラミックコンデンサは、一般に、誘電率の比較的高い強誘電体材料(例えば、チタン酸バリウムなど)を用いて形成されるが、強誘電体材料は、圧電性や電歪性を有するため、電界が加わった際に電子部品本体に応力や機械的歪みが生じてしまう。さらに、このような応力や機械的歪みは、電子部品本体から一対の外部電極を経て配線基板へと振動となり伝わる。そして、配線基板全体が音響反射面となり、雑音となる振動音(いわゆる「鳴き」)が発生してしまうという問題があった。このような問題を解決することを目的とした積層セラミック電子部品として、例えば、特許文献1の積層セラミックコンデンサがある。
特許文献1において、積層セラミックコンデンサの素子を構成するコンデンサ素子の両端部それぞれには、金属材によりそれぞれ形成された一対の金属端子が当接されている。コンデンサ素子の左側の端子電極に金属端子が対向して配置され、また、コンデンサ素子の右側の端子電極に金属端子が対向して配置されている。すなわち、特許文献1の積層セラミックコンデンサは、一対の外部電極それぞれに弾性を有する金属端子が接合され、当該金属端子を配線基板上のランド部に半田付けすることにより実装が行われる。これにより、特許文献1の積層セラミックコンデンサは、電子部品本体に生じる応力や、それが配線基板に伝わることにより生じる振動音などが抑制され得る。
特開2005−64377号公報
特許文献1のように一対の金属端子を備える積層セラミック電子部品は、一般に、実装機を用いて配線基板に実装される。しかしながら、工場出荷後にユーザー側で行われる感触評価などの際に、半田ごてなどを用いて人の手で実装される場合もある。このような場合、半田を溶融させるための熱(例えば、半田ごてなどの熱)により、電子部品本体と金属端子とを接合する溶融させてはいけない接合材(半田など)も一緒に溶融させてしまう可能性がある。その結果、電子部品本体と金属端子との間でずれが生じたり、電子部品本体から金属端子が外れ落ちたりしてしまう問題があった。また、実装用半田を供給しすぎてしまう場合があるため、電子部品本体と金属端子とを接合する接合材と、実装用半田とが一体化してしまい、一対の金属端子が奏し得る本来の効果が失われてしまうことがあった。
それゆえに、この発明の目的は、人の手で実装が行われる場合であっても、信頼性の高い実装を容易に行うことができる、熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法を提供することである。
この発明に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサは、複数のセラミック層、複数の第1の内部電極および複数の第2の内部電極が積層されることにより直方体状に形成され、高さ方向において相対する第1の主面および第2の主面、高さ方向に直交する幅方向において相対する第1の側面および第2の側面、並びに高さ方向および幅方向に直交する長さ方向において相対する第1の端面および第2の端面を含む積層体と、第1の端面に形成されることにより、複数の第1の内部電極に電気的に接続される第1の外部電極と、第2の端面に形成されることにより、複数の第2の内部電極に電気的に接続される第2の外部電極と、を有する電子部品本体と、第1の外部電極に接合材を用いて接合される端子接合部と、実装されたとき配線基板と電子部品本体との間に隙間を形成するように端子接合部から延長されて高さ方向に延びる延長部と、延長部の配線基板側の縁部から屈曲して長さ方向に延びる実装部と、を有する第1の金属端子と、第2の外部電極に接合材を用いて接合される端子接合部と、実装されたとき配線基板と電子部品本体との間に隙間を形成するように端子接合部から延長されて高さ方向に延びる延長部と、延長部の配線基板側の縁部から屈曲して長さ方向に延びる実装部と、を有する第2の金属端子と、を含む積層セラミック電子部品と、高さ方向に見て積層セラミック電子部品を包囲するように取り付けられる熱収縮チューブと、を備え、熱収縮チューブは、第1の金属端子の端子接合部を第1の外部電極に押さえ付け、且つ第2の金属端子の端子接合部を第2の外部電極に押さえ付ける押圧部を含むことを特徴とする。
好ましくは、熱収縮チューブは、押圧部と一体的に形成され、且つ延長部が延びる方向と相対する方向に突き出るように形成される突出部をさらに含む。
前述したいずれかに記載の熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品を配線基板に実装するための実装方法であって、熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品を準備する第1の工程と、第1のランド部および第2のランド部を備える配線基板を準備する第2の工程と、第1の金属端子の実装部を第1のランド部に当接させ、且つ第2の金属端子の実装部を第2のランド部に当接させる第3の工程と、第1の金属端子の実装部を第1のランド部に半田を用いて接合し、且つ第2の金属端子の実装部を第2のランド部に半田を用いて接合する第4の工程と、積層セラミック電子部品から熱収縮チューブを取り外す第5の工程と、を備える。
好ましくは、第3の工程は、突出部を把持して積層セラミック電子部品を移動させることにより行われる。
この発明によれば、人の手で実装が行われる場合であっても、信頼性の高い実装を容易に行うことができる、熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法を提供し得る。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。 この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサの図1に示すII−II断面図である。 この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサを配線基板上の第1のランド部および第2のランド部に当接させる様子を示す概略図である。 この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサを配線基板上の第1のランド部および第2のランド部に接合する様子を示す概略図である。 この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサを配線基板に実装した後、熱収縮チューブを取り外す様子を示す概略図である。
1.熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ
以下、この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ(熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品)について、図1および図2に基づいて説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサの外観斜視図である。図2は、この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサの図1に示すII−II断面図である。
この実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10は、積層セラミックコンデンサ20と、積層セラミックコンデンサ20に取り付けられる略円筒形状の熱収縮チューブ100とを備える。熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10の全体的な寸法(すなわち、積層セラミックコンデンサ20および熱収縮チューブ100の両方を含む寸法)は、後述するL方向の寸法をL寸法とし、同W方向の寸法をW寸法とし、且つ同T方向の寸法をT寸法としたとき、特に限定されないが、L寸法が1.0mm以上8.0mm以下であり、W寸法が0.5mm以上7.0mm以下であり、且つT寸法が3.0mm以上30mm以下であることが好ましい。
(1)積層セラミックコンデンサ20
積層セラミックコンデンサ20は、コンデンサ本体30(電子部品本体)と、コンデンサ本体30に接合される第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bとを備える。
(コンデンサ本体30)
コンデンサ本体30は、直方体状に形成される積層体40と、積層体40の表面に形成される第1の外部電極70aおよび第2の外部電極70bとを備える。コンデンサ本体30の寸法は、特に限定されないが、例えば、次のような寸法A、寸法Bまたは寸法Cなどとすることが好ましい。
・寸法A:L方向の寸法1.85mm以上2.2mm以下、W方向の寸法1.1mm以上1.45mm以下、T方向の寸法1.1mm以上1.45mm以下
・寸法B:L方向の寸法3.2mm以上3.5mm以下、W方向の寸法1.5mm以上1.9mm以下、T方向の寸法1.5mm以上1.9mm以下
・寸法C:L方向の寸法5.65mm以上6.2mm以下、W方向の寸法4.8mm以上5.2mm以下、T方向の寸法1.75mm以上2.7mm以下
(積層体40)
積層体40は、複数の誘電体層50(複数のセラミック層)と、複数の第1の内部電極60aと、複数の第2の内部電極60bとが積層されることにより直方体状に形成される。積層体40は、高さ方向(以下「T方向」という)において相対する第1の主面42aおよび第2の主面42bと、T方向に直交する幅方向(以下「W方向」という)において相対する第1の側面44aおよび第2の側面44bと、T方向およびW方向に直交する長さ方向(以下「L方向」という)において相対する第1の端面46aおよび第2の端面46bとを含む。積層体40は、その角部および稜線部に丸みを付けられることが好ましい。また、積層体40の主面、側面および端面の一部または全部に凹凸などが形成されてもよい。
(誘電体層50)
誘電体層50は、第1の内部電極60aと第2の内部電極60bとの間に挟まれて積層される。誘電体層50は、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3またはCaZrO3などの誘電体セラミックを主成分とする誘電体材料(セラミック材料)を用いて形成することができる。また、前述したような主成分に、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加してもよい。なお、副成分は主成分よりも含有量が少ない。誘電体層50の1層あたりの厚さは、0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。
(第1の内部電極60aおよび第2の内部電極60b)
第1の内部電極60aは、誘電体層50の表面を平板状に延在し、その端部が積層体40の第1の端面46aに露出することにより、第1の外部電極70aと電気的に接続される。一方、第2の内部電極60bは、誘電体層50の表面を平板状に延在し、その端部が積層体40の第2の端面46bに露出することにより、第2の外部電極70bと電気的に接続される。
第1の内部電極60aは、誘電体層50を介して第2の内部電極60bに対向する対向部と、対向部から第1の端面46a側に引き出される引出し部と、第1の端面46aから露出する露出部とを有する。同様に、第2の内部電極60bは、誘電体層50を介して第1の内部電極60aに対向する対向部と、対向部から第2の端面46b側に引き出される引出し部と、第2の端面46bから露出する露出部とを有する。この実施の形態では、第1の内部電極60aの対向部と第2の内部電極60bの対向部とが誘電体層50を介して対向することにより、静電容量が発生する。その結果、この実施の形態に係るコンデンサ本体30は、コンデンサとして機能する。
第1の内部電極60aおよび第2の内部電極60bは、例えば、Ni、Cu、Ag、PdおよびAuなどの金属や、これらの金属のうちの少なくとも一種を含む合金(例えば、Ag−Pd合金など)の適宜の導電材料を用いて形成することができる。また、第1の内部電極60aおよび第2の内部電極60bの1層あたりの厚さは、それぞれ、0.2μm以上2.0μm以下程度であることが好ましい。
(第1の外部電極70aおよび第2の外部電極70b)
第1の外部電極70aは、第1の端面46aに形成されることにより、第1の内部電極60aと電気的に接続される。第1の外部電極70aは、第1の端面46aに形成された部分から延長されて、第1の主面42a、第2の主面42b、第1の側面44aおよび第2の側面44bそれぞれの一部まで至るように形成されることが好ましい。なお、第1の外部電極70aは、第1の端面46aにのみ形成されてもよい。一方、第2の外部電極70bは、第2の端面46bに形成されることにより、第2の内部電極60bと電気的に接続される。第2の外部電極70bは、第2の端面46bに形成された部分から延長されて、第1の主面42a、第2の主面42b、第1の側面44aおよび第2の側面44bそれぞれの一部まで至るように形成されることが好ましい。なお、第2の外部電極70bは、第2の端面46bにのみ形成されてもよい。
第1の外部電極70aおよび第2の外部電極70bそれぞれは、第1の端面46aまたは第2の端面46bに形成される下地電極層と、下地電極層の表面に形成されるめっき層とを含む。
(下地電極層)
下地電極層は、焼付け層、樹脂層および薄膜層などから選ばれる少なくとも1つを含む。
焼付け層は、第1の端面46aまたは第2の端面46bに直接形成される。焼付け層は、ガラスおよび金属を含む。焼付け層のガラスは、例えば、Si、Pd、Li、NaおよびKなどから選ばれる少なくとも1つを含む。また、焼付け層の金属は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金およびAuなどから選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体40の表面に塗布して焼き付けることにより形成することができる。焼付け層は、第1の内部電極60aおよび第2の内部電極60bと同時焼成することにより形成されてもよいし、第1の内部電極60aおよび第2の内部電極60bを焼成した後で焼き付けることにより形成されてもよい。なお、焼付け層は複数層構造であってもよい。焼付け層の最も厚い部分の厚さは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
樹脂層は、焼付け層の表面に形成されてもよいし、焼付け層を形成せずに第1の端面46aおよび第2の端面46bの表面に直接形成されてもよい。樹脂層は、例えば、導電性粒子および熱硬化性樹脂を含んでもよい。なお、樹脂層は、複数層構造であってもよい。樹脂層の最も厚い部分の厚さは、20μm以上150μm以下であることが好ましい。
薄膜層は、スパッタ法または蒸着法などの薄膜形成法により形成される。なお、薄膜層は、金属粒子が堆積した1μm以下の層である。
(めっき層)
めっき層は、例えば、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Ag−Pd合金およびAuなどから選ばれる少なくとも1種の金属または合金を含むことが好ましい。めっき層は複数層構造であってもよい。好ましくは、下層側に形成されるNiめっきと、上層側に形成されるSnめっきとを含んだ2層構造である。下地電極層の表面にNiめっきが形成されることにより、半田による侵食を防止することができる。また、Niめっきの表面にさらにSnめっきが形成されることにより、半田の濡れ性を向上させることができる。これにより、実装作業を容易に行うことができる。めっき層の1層あたりの厚みは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
(めっき電極)
第1の外部電極70aおよび第2の外部電極70bそれぞれは、積層体40の表面に直接形成され、第1の内部電極60aまたは第2の内部電極60bに電気的に接続されるめっき電極を含んだ構造であってもよい。このような場合、前処理として積層体40の表面に触媒を配設した後で、めっき電極が形成されてもよい。好ましくは、めっき電極は、積層体40の表面に形成される下層めっき電極と、下層めっき電極の表面に形成される上層めっき電極とを含んだ2層構造である。下層めっき電極および上層めっき電極それぞれは、例えば、Cu、Ni、Sn、Pb、Au、Ag、Pd、BiおよびZnなどから選ばれる少なくとも1種の金属または当該金属が含まれる合金を含むことが好ましい。なお、下層めっき電極は、半田バリア性能を有するNiを用いて形成されることが好ましく、上層めっき電極は、半田濡れ性が良好なSnやAuを用いて形成されることが好ましい。また、例えば、第1の内部電極60aおよび第2の内部電極60bがNiを用いて形成される場合、下層めっき電極は、Niと接合性のよいCuを用いて形成されることが好ましい。なお、上層めっき電極は必要に応じて形成されればよく、第1の外部電極70aおよび第2の外部電極70bそれぞれは、下層めっき電極のみから構成されてもよい。また、上層めっき電極を最外層としてもよいし、上層めっき電極の表面にさらに他のめっき電極を形成してもよい。めっき電極に含まれる層の1層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。めっき電極は、ガラスを含まないことが好ましい。めっき電極の単位体積あたりの金属割合は、99体積%以上であることが好ましい。めっき電極は、その厚さ方向に沿って粒成長した柱状である。
(第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80b)
第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bそれぞれは、コンデンサ本体30を配線基板に実装するために設けられる。第1の金属端子80aは、第1の外部電極70aに接合される。また、第2の金属端子80bは、第2の外部電極70bに接合される。なお、第1の金属端子80aと第2の金属端子80bは互いに同じ構造を有するため、以下では特に必要な場合を除いて、第1の金属端子80aについてのみ説明し、第2の金属端子80bについての同様となる説明は繰り返さない。
第1の金属端子80aは、第1の外部電極70aに接合材90を用いて接合される内面(すなわち、コンデンサ本体30側の面)と、内面に相対する外面(すなわち、コンデンサ本体30とは反対側の面)と、内面と外面を互いに接続する周囲面(すなわち、第1の金属端子80aの厚さを形成する面)とを有する。
第1の金属端子80aは、第1の外部電極70aに接合材90を用いて接合される端子接合部82と、端子接合部82から延長されてT方向に延びる延長部84と、延長部84のT方向の縁部から屈曲してL方向に延びる実装部86とを含む。端子接合部82と延長部84とは、同一平面(TW平面)上を延在する一枚の平板状に形成され、実装部86は、WL平面上を延在する平板状に形成される。すなわち、第1の金属端子80aは、断面L字形状である。このように、第1の金属端子80a(および第2の金属端子80b)が断面L字形状であることにより、配線基板の撓みに対する積層セラミックコンデンサ20の耐性を向上させることができる。なお、延長部84と実装部86とが交わる角部には丸みが付けられてもよい。また、配線基板の撓みに対する耐性を向上させることができる形状であれば、第1の金属端子80a(および第2の金属端子80b)は、断面L字形状以外の形状であってもよい。
端子接合部82は、第1の端面46aに形成された第1の外部電極70aに接合材90を用いて接合される。端子接合部82は、例えば、平板状に形成され、その厚さ方向に見て四角形状である。端接合部82の各種寸法は、特に限定されないが、第1の外部電極70aと同等のW方向の寸法を有することが好ましい。なお、端子接合部82には、切欠きなどが穿設されてもよい。
延長部84は、実装されたとき配線基板とコンデンサ本体30との間に隙間を形成するようにT方向に延びる。延長部84は、例えば、平板状に形成され、その厚さ方向に見て四角形状である。延長部84の内面は、端子接合部82の内面と同一平面上を延在するように形成され、且つ延長部84の外面は、端子接合部82の外面と同一平面上を延在するように形成される。延長部84の各種寸法は、特に限定されないが、端子接合部82と同等のW方向の寸法を有してもよいし、または端子接合部82よりも小さい若しくは大きいW方向の寸法を有してもよい。なお、延長部84には、切欠きなどが穿設されてもよい。
延長部84は、コンデンサ本体30を配線基板から浮かせるために設けられる。これにより、電子部品本体20と配線基板との熱膨張係数差や、配線基板の撓みなどに起因して内部応力が生じたとき、および電圧が印加されることで誘電体層50に機械的な歪みが生じたとき、第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bが弾性変形し、これらを吸収することができる。その結果、コンデンサ本体30にクラックが発生すること、第1の外部電極70aおよび第2の外部電極70bが積層体40から剥離すること、並びに配線基板全体が音響反射面となり、雑音となる振動音が発生することなどを抑制することができる。
実装部86は、延長部84の配線基板側の縁部から直角に屈曲し、L方向の内側に向かって延びる。すなわち、実装部86は、コンデンサ本体30の第2の主面42bとT方向において対向する。実装部86の各種寸法は、特に限定されないが、積層体40の第2の主面42b側に形成される第1の外部電極70aよりも大きいL方向の寸法を有することが好ましい。これにより、積層セラミックコンデンサ20をマウントする際に各部品の位置を検出する場合、検出ミスを防止することができる。具体的には、積層セラミックコンデンサ20を第2の主面42b側(実装部86側)からカメラを用いて画像認識し、各部品の位置を検出するような場合、第1の金属端子80aの実装部86に第1の外部電極70aが隠れるため、第1の外部電極70aを第1の金属端子80aとして誤認識することを防止することができる。さらに、実装部86のL方向の寸法は、延長部84のT方向の寸法よりも大きく形成されてもよい。なお、実装部86には、切欠きなどが穿設されてもよい。
第1の金属端子80aは、例えば、板状のリードフレームを用いて形成される。第1の金属端子80aは、端子本体と、端子本体の表面に形成されるめっき膜とを含む。
端子本体は、Ni、Fe、Cu、Ag、Crまたはこれらの金属のうちの1種以上の金属を主成分とする合金を含むことが好ましい。具体的には、端子本体の母材には、例えば、Fe−18Cr合金、Fe−42Ni合金またはCu−8Sn合金などを用いることができる。端子本体の厚さは、0.05mm以上0.5mm以下程度であることが好ましい。
めっき膜は、端子本体の表面に形成される下層めっき膜と、下層めっき膜の表面に形成される上層めっき膜とを有することが好ましい。なお、下層めっき膜および上層めっき膜は、それぞれ、複数のめっき膜を含んで構成されてもよい。下層めっき膜は、Ni、Fe、Cu、Ag、Crまたはこれらの金属のうちの1種以上の金属を主成分とする合金を含む。好ましくは、下層めっき膜は、Ni、Fe、Crまたはこれらの金属のうちの1種以上の金属を主成分とする合金からなる。上層めっき膜は、Sn、Ag、Auまたはこれらの金属のうちの1種以上の金属を主成分とする合金を含む。好ましくは、上層めっき膜は、SnまたはSnを主成分とする合金からなることが好ましい。なお、上層めっき膜がSnまたはSnを主成分とする合金を含むことにより、第1の金属端子80aと第1の外部電極70a(および第2の金属端子80bと第2の外部電極70b)の半田付き性を向上させることができる。下層めっき膜の厚さは、0.2μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。上層めっき膜の厚さは、1.0μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。なお、端子本体および下層めっき膜のそれぞれが比較的高融点の金属(例えば、Ni、Fe、Crまたはこれらの金属のうちの1種以上の金属を主成分とする合金)から構成されることにより、第1の外部電極70a(および第2の外部電極70b)の耐熱性を向上させることができる。
めっき膜は、延長部84および実装部86それぞれの周囲面において形成されなくてもよい。これにより、配線基板に半田を用いて熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を実装するとき、第1の金属端子80aに半田が濡れ上がることを抑制することができる。すなわち、コンデンサ本体30と実装部86との間に形成された間隙に半田が充填されてしまうことを防止することができるため、コンデンサ本体30と実装部86との間に十分な大きさの間隙を確保することができる。これにより、配線基板への振動伝達を抑制することができる。その結果、積層セラミックコンデンサ20は、安定して鳴き抑制の効果を奏することが可能になる。なお、めっき膜は、第1の金属端子80a(および第2の金属端子80b)の全周囲面において形成されなくてもよい。
周囲面にめっき膜が形成されていない第1の金属端子80a(および第2の金属端子80b)は、例えば、最初に端子本体の表面全体にめっき膜を形成し、その後で周囲面に形成されためっき膜のみ除去することで形成することができる。周囲面のめっき膜を除去する方法としては、切削や研磨などの機械的に除去する方法、レーザートリミングにより除去する方法、およびめっき剥離剤(例えば、水酸化ナトリウムなど)により除去する方法などが挙げられる。或いは、めっき膜を形成する前に端子本体の周囲面をレジストで覆い、めっき膜を形成した後で当該レジストを取り除くような方法も考えられる。
(接合材90)
接合材90は、第1の金属端子80aを第1の外部電極70aに接合し、且つ第2の金属端子80bを第2の外部電極70bに接合するものである。接合材90は、特に限定されないが、例えば、半田や導電性接着剤などを用いることができる。接合材90として半田を用いる場合、例えば、Sn−Sb系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Cu系またはSn−Bi系などの鉛フリー半田(LF半田)を用いることが好ましい。Sn−Sb系の半田を用いる場合、Sbの含有率は、5%以上15%以下程度であることが好ましい。
(2)熱収縮チューブ100
熱収縮チューブ100は、積層セラミックコンデンサ20の一部を第1の主面42a側から覆うように取り付けられる。熱収縮チューブ100は、T方向に延びる軸線を有した略円筒形状であり、その根元側(積層セラミックコンデンサ20の一部を覆う側)に位置する押圧部110と、押圧部110と一体的に形成され、T方向に延びる突出部120とを含む。なお、押圧部110の内径および外径は、突出部120のそれよりも大きくなる。熱収縮チューブ100の材料としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、エチレンプロピレンゴム、シリコンゴム、ポリフッ化ビニリデンおよびPTFEなどを用いることができる。その中でも、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。熱収縮チューブ100の厚さは、特に限定されないが、0.3mm以上1.0mm以下であることが好ましい。
(押圧部110)
押圧部110は、T方向に見て積層セラミックコンデンサ20を包囲するように配設される。そして、押圧部110は、径方向の内側に向かう収縮力により、第1の金属端子80aの端子接合部82を第1の外部電極70aに押さえ付け、且つ第2の金属端子80bの端子接合部82を第2の外部電極70bに押さえ付ける。具体的には、押圧部110は、第1の端面46aから第2の端面46bに向かうL方向に沿って第1の金属端子80aの端子接合部82を第1の外部電極70aに押さえ付け、且つ第2の端面46bから第1の端面46aに向かうL方向に沿って第2の金属端子80bの端子接合部82を第2の外部電極70bに押さえ付ける。押圧部110は、T方向において、コンデンサ本体30の第2の主面42bまたはその近傍から第1の主面42aに向かって延びるように配設されることが好ましい。押圧部110は、T方向に沿って、積層セラミックコンデンサ20(コンデンサ本体30、第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bそれぞれ)と1.1mm以上1.45mm以下の寸法でオーバーラップすることが好ましい。
(突出部120)
突出部120は、押圧部110と一体的に形成され、且つ延長部84が延びる方向と相対する方向に突き出るように形成される。突出部120の軸線方向の寸法は、特に限定されないが、3mm以上20mm以下であることが好ましい。
(3)効果
この実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10は、積層セラミックコンデンサ20の一部を第1の主面42a側から覆うように取り付けられる熱収縮チューブ100を備える。そして、熱収縮チューブ100は、第1の金属端子80aの端子接合部82を第1の外部電極70aに押さえ付け、且つ第2の金属端子80bの端子接合部82を第2の外部電極70bに押さえ付ける押圧部110を含む。これにより、人の手で実装が行われる場合であっても、半田ごてなどの熱により接合材90を一緒に溶融させてしまい、コンデンサ本体30と第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bとの間でずれが生じたり、コンデンサ本体30から第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bが外れ落ちたりしてしまう問題を抑制することができる。また、実装用半田を供給しすぎた場合であっても、接合材90(すなわち、第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bとコンデンサ本体30との接合箇所)まで実装用半田が到達し得ないため、第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bによって奏し得る鳴き抑制などの効果も失うことがない。その結果、人の手で実装が行われる場合であっても、信頼性の高い実装を容易に行うことができる、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を提供し得る。
この実施の形態に係る熱収縮チューブ100は、押圧部110と一体的に形成され、且つ延長部84が延びる方向と相対する方向に突き出るように形成される突出部120をさらに含む。これにより、人の手で実装が行われる場合であっても、配線基板上において、第1の金属端子80aの実装部86を第1のランド部に当接させ、且つ第2の金属端子80bの実装部86を第2のランド部に当接させる後述する実装方法の第3の工程を、突出部120を把持して行うことができる。その結果、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を移動する際のハンドリングが容易になるため、この発明の効果を一層顕著にすることが可能となる。
2.製造方法
この発明に係る熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品の製造方法の一例について、上記した実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10の製造方法を例にして説明する。
(1)コンデンサ本体の準備
はじめに、上記した実施の形態に係るコンデンサ本体を準備する。具体的な手順は次の通りである。
まず、誘電体シートおよび内部電極用の導電性ペーストを準備する。誘電体シートや内部電極用の導電性ペーストには、バインダおよび溶剤が含まれる。バインダや溶剤としては、公知の有機バインダや有機溶剤を用いることができる。
次に、内部電極用の導電性ペーストを用いて、誘電体シートの表面に内部電極パターンを形成する。当該内部電極パターンの形成は、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより行うことができる。
さらに、内部電極パターンが形成されていない外層用の誘電体シートを所定枚数積層し、その表面に内部電極パターンが形成された内層用の誘電体シートを所定枚数積層し、その表面に内部電極パターンが形成されていない外層用の誘電体シートを所定枚数積層することにより、積層シートを作製する。
そして、積層シートをT方向にプレスすることにより、積層ブロックを作製する。当該プレスの手段としては、静水圧プレスなどを挙げることができる。
次に、積層ブロックを所定の寸法にカットし、積層チップを切り出す。このとき、バレル研磨などにより、積層チップの角部および稜線部に丸みを付けてもよい。
さらに、積層チップを焼成することにより、積層体を作製する。焼成温度は、誘電体や内部電極の材料にも依るが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
最後に、積層体の両端面それぞれに外部電極を形成する。積層体の両端面それぞれに外部電極用の導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより、外部電極の焼付け層を形成することができる。焼付け温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。必要に応じて、焼付け層の表面にめっき層を形成してもよい。なお、焼付け層を形成せずに積層体の表面にめっき電極を直接形成してもよい。このような場合、積層体の表面にめっき処理を施したうえで、内部電極の積層体から露出した部分に下地めっき膜を形成する。めっき処理を施すにあたっては、電解めっきおよび無電解めっきのどちらを採用してもよい。なお、無電解めっきは、めっき析出速度を向上させるために、触媒などによる前処理が必要となり、工程が複雑化するというデメリットがある。したがって、通常は電解めっきを採用することが好ましい。めっき工法としては、バレルめっきを用いることが好ましい。なお、表面導体を形成することもできる。表面導体は、最外層の誘電体シートの表面に予め表面導体パターンを印刷しておき、積層体と同時焼成することにより形成されてもよいし、焼成後の積層体の主面に表面導体パターンを印刷して焼き付けることにより形成されてもよい。必要に応じて、めっき電極の表面にめっき層を形成してもよい。そして、必要に応じて、めっき電極の表面にめっき層を形成してもよい。
上記のようにして、コンデンサ本体を準備することができる。
(2)第1の金属端子および第2の金属端子の接合
つづいて、上記のようにして準備したコンデンサ本体に第1の金属端子および第2の金属端子を接合する。具体的な手順は次の通りである。
まず、上記した実施の形態に係る第1の金属端子および第2の金属端子並びに半田(接合材)を準備する。
次に、第1の外部電極および第1の金属端子の端子接合部のいずれか一方に半田を塗布し、且つ第2の外部電極および第2の金属端子の端子接合部のいずれか一方に半田を塗布する。
さらに、第1の外部電極に第1の金属端子の端子接合部を当接させた状態にし、且つ第2の外部電極に第2の金属端子の端子接合部を当接させた状態にする。
最後に、コンデンサ本体、第1の金属端子および第2の金属端子(並びに接合材)をリフローする。
上記のようにして、コンデンサ本体に第1の金属端子および第2の金属端子を接合することができる。
そして、上記のようにして、積層セラミックコンデンサ20を準備することができる。
(3)熱収縮チューブの取り付け
最後に、上記のようにして準備した積層セラミックコンデンサ20に熱収縮チューブ100を取り付ける。具体的な手順は次の通りである。
まず、上記した実施の形態に係る熱収縮チューブを準備する。
次に、熱収縮チューブを積層セラミックコンデンサに第1の主面側から嵌め込む。
最後に、熱を加えて熱収縮チューブを収縮させる。このときの加熱温度は、熱収縮チューブの材料に合わせて適宜調整することができる。
上記のようにして、積層セラミックコンデンサ20に熱収縮チューブ100を取り付けることができる。
そして、以上のようにして、上記した実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を製造することができる。
3.実装方法
この発明に係る熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品を配線基板に実装するための実装方法の一例について、上記した実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を配線基板150に実装する場合を例に、図3〜5に基づいて説明する。図3は、この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサを配線基板上の第1のランド部および第2のランド部に当接させる様子を示す概略図である。図4は、この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサを配線基板上の第1のランド部および第2のランド部に接合する様子を示す概略図である。図5は、この発明の一実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサを配線基板に実装した後、熱収縮チューブを取り外す様子を示す概略図である。
(1)第1の工程
まず、上記した製造方法にしたがって、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を準備する第1の工程を行う。
(2)第2の工程
次に、第1のランド部152aおよび第2のランド部152bを備える配線基板150を準備する第2の工程を行う。配線基板150の種類は、特に限定されないが、例えば、ガラエポ基板および紙フェノール基板などを用いることができる。また、第1のランド部152aおよび第2のランド部152bの材料は、特に限定されないが、Cuを用いることが好ましい。
(3)第3の工程
さらに、第1の金属端子80aの実装部86を第1のランド部152aに当接させ、且つ第2の金属端子80bの実装部86を第2のランド部152bに当接させる第3の工程を行う。好ましくは、当該第3の工程は、図3に示すように、熱収縮チューブ100の突出部120をピンセットPなどにより把持して熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を移動させることにより行われる。
(4)第4の工程
そして、第1の金属端子80aの実装部86を第1のランド部152aに実装用半田190(半田)を用いて接合し、且つ第2の金属端子80bの実装部86を第2のランド部152bに実装用半田190を用いて接合する第4の工程が行われる。なお、当該第4の工程は、図4に示すように、半田供給部SFから実装用半田190を供給し、供給された実装用半田190に半田ごてSIで熱を加えながら行われる。
(5)第5の工程
最後に、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10から熱収縮チューブ100を取り外す第5の工程が行われる。当該第5の工程は、図5に示すように、熱収縮チューブ100の突出部120をピンセットPなどにより把持して行われることが好ましい。これにより、熱収縮チューブ100の取り外し作業を容易に行うことが可能となる。上記のようにして、積層セラミックコンデンサ20が配線基板150に実装された状態となる。
以上のようにして、上記した実施の形態に係る熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を配線基板150に実装することができる。
(6)効果
この実施の形態に係る実装方法では、熱収縮チューブ100が、第1の金属端子80aの端子接合部82を第1の外部電極70aに押さえ付け、且つ第2の金属端子80bの端子接合部82を第2の外部電極70bに押さえ付ける押圧部110を含む。これにより、人の手で実装が行われる場合であっても、半田ごてSIなどの熱により接合材90を一緒に溶融させてしまい、コンデンサ本体30と第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bとの間でずれが生じたり、コンデンサ本体30から第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bが外れ落ちたりしてしまう問題を抑制することができる。また、実装用半田190を供給しすぎた場合であっても、接合材90(すなわち、第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bとコンデンサ本体30との接合箇所)まで実装用半田190が到達し得ないため、第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bによって奏し得る鳴き抑制などの効果も失うことがない。その結果、人の手で実装が行われる場合であっても、信頼性の高い実装を容易に行うことができる、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサの実装方法を提供し得る。
この実施の形態に係る実装方法では、熱収縮チューブ100が、延長部84が延びる方向と相対する方向に突き出るように形成される突出部120を含む。これにより、人の手で実装が行われる場合であっても、配線基板150上において、第1の金属端子80aの実装部86を第1のランド部152aに当接させ、且つ第2の金属端子80bの実装部86を第2のランド部152bに当接させる第3の工程を、突出部120を把持して行うことができる。その結果、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を移動する際のハンドリングが容易になるため、この発明の効果を一層顕著にすることが可能となる。
4.変形例
上記した実施の形態では、熱収縮チューブ100が突出部120を含む場合について説明したが、これに限定されない。すなわち、熱収縮チューブ100は、突出部120の代わりに、積層セラミックコンデンサ20の第1の主面42aに熱収縮して貼り付くように配設される天面を含んだ中空の略直方体形状に形成されてもよい。これにより、熱収縮させる前の熱収縮チューブ100を積層セラミックコンデンサ20に嵌め込む作業を容易に行うことができる。その結果、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10を容易に製造することができる。また、全体的な寸法が小さくなるため、保管や搬送に適した熱収縮チューブ付きコンデンサ10を提供することができる。
上記した実施の形態に係る第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bそれぞれの端子接合部82には、W方向の第1の側面44a側の縁部からコンデンサ本体30の第1の側面44aと対向して延在するように形成される一方のリブ部と、W方向の第2の側面44b側の縁部からコンデンサ本体30の第2の側面44bと対向して延在するように形成される他方のリブ部とが形成されてもよい。これにより、端子接合部82の剛性を向上させることができる。したがって、例えば、積層セラミックコンデンサ20にL方向に沿った外力などが加わった場合に端子接合部82が変形してしまうことを抑制することができる。また、第1の外部電極70aと第1の金属端子80aとの接合面積、および第2の外部電極70bと第2の金属端子80bとの接合面積を大きくすることができるため、コンデンサ本体30と第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bとの間でずれが生じたり、コンデンサ本体30から第1の金属端子80aおよび第2の金属端子80bが外れ落ちたりしてしまう問題を抑制することができる。
ここで、熱収縮チューブ100の押圧部110は、上記したように、径方向の内側に向かって収縮した状態で、T方向に見て積層セラミックコンデンサ20を包囲するように配設される。すなわち、熱収縮チューブ100は、W方向においても熱収縮した状態で積層セラミックコンデンサ20に取り付けられる。これにより、熱収縮チューブ100は、第1の金属端子80aの一方のリブ部を第1の外部電極70aに押さえ付け、且つ第1の金属端子80aの他方のリブ部を第1の外部電極70aに押さえ付ける。さらに、熱収縮チューブ100は、第2の金属端子80bの一方のリブ部を第2の外部電極70bに押さえ付け、且つ第2の金属端子80bの他方のリブ部を第2の外部電極70bに押さえ付ける。以上の通りであるため、第1の金属端子80aおよび第2の金属端80bそれぞれに上記のようなリブ部を形成することで、この発明の効果を一層顕著にすることが可能となる。
上記した実施の形態では、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10が、コンデンサ本体30を1つのみ備える場合について説明した。しかしながら、この場合に限定されず、熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ10は、T方向に積み重ねられた複数のコンデンサ本体30を備えてもよい。
上記した実施の形態では、実装部86が、延長部84のT方向の縁部から直角に屈曲し、L方向の内側に向かって延びる場合について説明した。しかしながら、この場合に限定されず、実装部86は、延長部84のT方向の縁部から直角に屈曲し、L方向の外側(すなわち、コンデンサ本体30の反対側)に向かって延びるように形成されてもよい。
上記した実施の形態では、複数の誘電体層50と複数の第1の内部電極60aと複数の第2の内部電極60bとが、第1の主面42aおよび第2の主面42bと平行に積層される場合について説明した。しかしながら、この場合に限定されず、複数の誘電体層50と複数の第1の内部電極60aと複数の第2の内部電極60bとは、例えば、第1の主面42aおよび第2の主面42bと垂直に積層されてもよい。
上記では、電子部品本体がコンデンサである場合にして説明したが、これに限定されない。すなわち、電子部品本体は、例えば、圧電部品、サーミスタまたはインダクタなどであってもよい。電子部品本体が圧電部品である場合、セラミック材料として圧電体セラミックを用いることができる。また、電子部品本体がサーミスタである場合、セラミック材料として半導体セラミックを用いることができる。さらに、電子部品本体がインダクタである場合、セラミック材料として磁性体セラミックを用いることができる。なお、電子部品本体がインダクタである場合、第1の内部電極60aおよび第2の内部電極60bはコイル状の導体となる。
なお、この発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形される。
10 熱収縮チューブ付き積層セラミックコンデンサ
20 積層セラミックコンデンサ
30 コンデンサ本体
40 積層体
42a 第1の主面
42b 第2の主面
44a 第1の側面
44b 第2の側面
46a 第1の端面
46b 第2の端面
50 誘電体層
60a 第1の内部電極
60b 第2の内部電極
70a 第1の外部電極
70b 第2の外部電極
80a 第1の金属端子
80b 第2の金属端子
82 端子接合部
84 延長部
86 実装部
90 接合材
100 熱収縮チューブ
110 押圧部
120 突出部
150 配線基板
152a 第1のランド部
152b 第2のランド部
190 実装用半田
P ピンセット
SI 半田ごて
SF 半田供給部

Claims (4)

  1. 複数のセラミック層、複数の第1の内部電極および複数の第2の内部電極が積層されることにより直方体状に形成され、高さ方向において相対する第1の主面および第2の主面、前記高さ方向に直交する幅方向において相対する第1の側面および第2の側面、並びに前記高さ方向および前記幅方向に直交する長さ方向において相対する第1の端面および第2の端面を含む積層体と、前記第1の端面に形成されることにより、前記複数の第1の内部電極に電気的に接続される第1の外部電極と、前記第2の端面に形成されることにより、前記複数の第2の内部電極に電気的に接続される第2の外部電極と、を有する電子部品本体と、
    前記第1の外部電極に接合材を用いて接合される端子接合部と、実装されたとき配線基板と前記電子部品本体との間に隙間を形成するように前記端子接合部から延長されて前記高さ方向に延びる延長部と、前記延長部の前記配線基板側の縁部から屈曲して前記長さ方向に延びる実装部と、を有する第1の金属端子と、
    前記第2の外部電極に接合材を用いて接合される端子接合部と、実装されたとき前記配線基板と前記電子部品本体との間に隙間を形成するように前記端子接合部から延長されて前記高さ方向に延びる延長部と、前記延長部の前記配線基板側の縁部から屈曲して前記長さ方向に延びる実装部と、を有する第2の金属端子と、を含む積層セラミック電子部品と、
    前記高さ方向に見て前記積層セラミック電子部品を包囲するように取り付けられる熱収縮チューブと、を備え、
    前記熱収縮チューブは、前記第1の金属端子の端子接合部を前記第1の外部電極に押さえ付け、且つ前記第2の金属端子の端子接合部を前記第2の外部電極に押さえ付ける押圧部を含むことを特徴とする、熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品。
  2. 前記熱収縮チューブは、前記押圧部と一体的に形成され、且つ前記延長部が延びる方向と相対する方向に突き出るように形成される突出部をさらに含む、請求項1に記載の熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品。
  3. 請求項1または2に記載の熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品を配線基板に実装するための実装方法であって、
    前記熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品を準備する第1の工程と、
    第1のランド部および第2のランド部を備える前記配線基板を準備する第2の工程と、
    前記第1の金属端子の実装部を前記第1のランド部に当接させ、且つ前記第2の金属端子の実装部を前記第2のランド部に当接させる第3の工程と、
    前記第1の金属端子の実装部を前記第1のランド部に半田を用いて接合し、且つ前記第2の金属端子の実装部を前記第2のランド部に半田を用いて接合する第4の工程と、
    前記積層セラミック電子部品から前記熱収縮チューブを取り外す第5の工程と、を備える、熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品の実装方法。
  4. 前記第3の工程は、前記突出部を把持して前記積層セラミック電子部品を移動させることにより行われる、請求項3に記載の熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品の実装方法。
JP2017042346A 2017-03-07 2017-03-07 熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法 Pending JP2018148059A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017042346A JP2018148059A (ja) 2017-03-07 2017-03-07 熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017042346A JP2018148059A (ja) 2017-03-07 2017-03-07 熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018148059A true JP2018148059A (ja) 2018-09-20

Family

ID=63591644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017042346A Pending JP2018148059A (ja) 2017-03-07 2017-03-07 熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018148059A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111952076A (zh) * 2019-05-15 2020-11-17 株式会社村田制作所 电子部件的安装构造体及其制造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111952076A (zh) * 2019-05-15 2020-11-17 株式会社村田制作所 电子部件的安装构造体及其制造方法
CN111952076B (zh) * 2019-05-15 2022-06-28 株式会社村田制作所 电子部件的安装构造体及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10580577B2 (en) Multilayer ceramic electronic component and mounting structure thereof
JP5664574B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP5857847B2 (ja) セラミック電子部品
JP6201900B2 (ja) セラミック電子部品
KR102408016B1 (ko) 칩형 전자 부품
JP2018018938A (ja) 積層セラミック電子部品
WO2018146990A1 (ja) 積層セラミック電子部品
JP2015008270A (ja) セラミック電子部品
JP2018206813A (ja) 積層セラミック電子部品
JP6962305B2 (ja) 積層セラミック電子部品
US10573459B2 (en) Multilayer ceramic electronic component and mounting structure thereof
CN109148156B (zh) 电子组件及其制造方法
JP2014229867A (ja) セラミック電子部品
JP2016225381A (ja) セラミック電子部品
JP2016225380A (ja) セラミック電子部品
JP2016225417A (ja) セラミック電子部品
JP2020004826A (ja) 積層セラミック電子部品
JP2018148059A (ja) 熱収縮チューブ付き積層セラミック電子部品およびその実装方法
JP2014229869A (ja) セラミック電子部品
JP7319133B2 (ja) 積層セラミック電子部品及び電子部品実装基板
JPH1140460A (ja) 積層セラミック電子部品
TWI436389B (zh) Electronic Parts
JP6838346B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法およびそれに用いる組立て冶具
KR20190116163A (ko) 전자 부품 및 그 실장 기판
JP2015088616A (ja) セラミック電子部品