JP2018144192A - 切削工具切れ刃再生装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドライアイスを圧縮空気により工具表面にブラストすることで、工具を損傷させること無く、溶着物を剥離除去する切れ刃再生方法及び装置を提供する。
【解決手段】切れ刃に加工材料が溶着することにより切削能力が低下した切削工具7に、ドライアイスを供給するドライアイス供給部12と、ドライアイス供給部12に連通されたドライアイスを噴射するための圧縮空気を供給するエアーコンプレッサと、工具切れ刃にドライアイスをブラストする噴射ノズル2から構成される切削工具切れ刃再生装置。
【選択図】図4
【解決手段】切れ刃に加工材料が溶着することにより切削能力が低下した切削工具7に、ドライアイスを供給するドライアイス供給部12と、ドライアイス供給部12に連通されたドライアイスを噴射するための圧縮空気を供給するエアーコンプレッサと、工具切れ刃にドライアイスをブラストする噴射ノズル2から構成される切削工具切れ刃再生装置。
【選択図】図4
Description
旋削加工および転削加工、とりわけ切削液を使用しないドライ加工、セミドライ加工において、工具切れ刃に加工材料が溶着することにより切削性能が低下するが、工具切れ刃を損傷させること無く該工具切れ刃の溶着物をきれいに除去し、切削性能を新品に近い状態に再生させるため、ドライアイスを前記工具切れ刃にブラストする機能を付加したことを特徴とする工具切れ刃再生装置に関する。
アルミニウム及びアルミニウム合金は軟質であるため、切削加工を行うと次第に工具切れ刃部に溶着物が付着し、構成刃先となり加工面を悪化させてしまう問題がある。また溶着物が生じたまま加工を繰り返すと溶着物が更に大きく成長して、脱離する際に正常な切れ刃と一緒にこぼれ落ち工具寿命を短くする問題がある。
工具切れ刃に被削材が溶着することを抑制する技術として大多数を占めるのが、工具形状を最適化し耐溶着性を向上させる方法である(文献1〜3参照)。また工具切れ刃部に付着した溶着物を除去して切削能力を再生する方法としては、軸付砥石を使用して溶着物を削り取り再生する方法(文献4参照)や、液体金属脆化を応用し溶着物を脆化させて削り落とす方法(文献5参照)がある。
また、加工現場では、酸性やアルカリ性の溶液に浸漬させ溶着物を溶解させ再生している。
豊田敦史、吉村博仁、アルミニウム合金のニアドライ加工に関する研究、2015年精密工学会春季大会学術講演会講演論文集、(2015),p.p.141−142
杉原達哉、榎本俊之、液体金属脆化作用を援用した切削工具の機上再生、2014年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集、(2014),p.p.551−552
しかし、文献1〜3の切削インサートには被削材溶着抑制効果があるものの、工具上の溶着物をはがして工具を再生することを考慮していないため、いったん溶着が生じてしまうと加工を繰り返すことでやがては工具の破損や加工面の悪化などの問題が引き起こされる。最終的に、溶着が原因で欠損等が発生した工具は廃棄するしかない。
文献4の再生方法では多様な工具形状への対応が難しく、更に砥石が目詰まりすると除去効果が低下してしまう。更に工具を研磨する工程で工具母材に疵が付く。
また、文献5の再生方法では溶着物を脆化させる工程と除去する工程が複数あり煩雑である。しかも液体金属として用いられるガリウムは高価である。
また、酸性やアルカリ性の液に工具を浸漬させる再生方法では、作業環境の悪化、工具母材の減耗や安全面に問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、既存の工作機械に簡単に付加させることができて、容易に工具切れ刃から溶着物を除去でき、且つ除去過程で工具母材に疵を付けない工具切れ刃再生装置および工具切れ刃再生方法を提案することにある。
上記課題について検討した結果、本発明では溶着物が付着した工具にドライアイスブラストを行うことで課題解決可能であることを見出し、これを基礎として本発明を完成するに至った。則ち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下のとおりである。
[1]切削加工で工具切れ刃に加工材料が溶着することにより切削能力が低下した工具について、ドライアイスを供給するドライアイス供給装置と、該ドライアイス供給装置に連通されたドライアイスを噴射するための圧縮空気を供給するエアーコンプレッサと、該工具切れ刃にドライアイスをブラストするノズルから構成されるドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[2]前記ドライアイスは工具の長軸方向に対し5〜40°の角度でノズルが配置されることを特徴とする[1]に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[3]前記ノズルは工具から5〜40mmの距離に配置され、噴射圧力0.2〜0.8MPaでドライアイスをブラストすることを特徴とする[1]または[2]に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[4]前記ノズルは磁石により既存の工作機械に着脱可能で、加工空間に干渉しない任意の位置に取り付けられることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[5]前記ノズルに取り付けられ、ブラスト位置を決めるためのポインタが取り付けられていることを特徴とする[1]〜[4]に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置を用い、切削加工で工具切れ刃に加工材料が溶着することにより切削能力が低下した工具について、ドライアイスを前記工具にブラストして、工具切れ刃を損傷させること無く該工具表面の溶着物を除去することを特徴とするドライアイスブラストによる工具切れ刃の再生方法。
[7]工具切れ刃を損傷させること無く該工具表面の溶着物を除去し、切削抵抗の差が未使用工具に対し5%以内の状態にまで再生することを特徴とする[6]記載の切削工具切れ刃再生方法。
[8]加工材料は特定しないが、特にアルミニウム及びアルミニウム合金に対して有効である。
[2]前記ドライアイスは工具の長軸方向に対し5〜40°の角度でノズルが配置されることを特徴とする[1]に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[3]前記ノズルは工具から5〜40mmの距離に配置され、噴射圧力0.2〜0.8MPaでドライアイスをブラストすることを特徴とする[1]または[2]に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[4]前記ノズルは磁石により既存の工作機械に着脱可能で、加工空間に干渉しない任意の位置に取り付けられることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[5]前記ノズルに取り付けられ、ブラスト位置を決めるためのポインタが取り付けられていることを特徴とする[1]〜[4]に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置を用い、切削加工で工具切れ刃に加工材料が溶着することにより切削能力が低下した工具について、ドライアイスを前記工具にブラストして、工具切れ刃を損傷させること無く該工具表面の溶着物を除去することを特徴とするドライアイスブラストによる工具切れ刃の再生方法。
[7]工具切れ刃を損傷させること無く該工具表面の溶着物を除去し、切削抵抗の差が未使用工具に対し5%以内の状態にまで再生することを特徴とする[6]記載の切削工具切れ刃再生方法。
[8]加工材料は特定しないが、特にアルミニウム及びアルミニウム合金に対して有効である。
本発明の溶着除去による工具再生方法は上述の様に構成されるため、これによれば、従来技術の問題点であった溶着が生じた工具の寿命低下、加工面の悪化、工具の使い捨て、工具再生手順の煩雑さ、工具再生過程における工具の損傷を解消することが可能な発明である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態のマシニングセンタにおける工具再生部の概略図を示し、当該工具再生装置は図2に示すようにマシニングセンタに取り付けられ、当該マシニングセンタ内で切削工具にドライアイスをブラストし付着した溶着物を除去して、工具の切削能力を回復させる再生装置である。
もちろん、マシニングセンタ以外の工作機械でも適用できる。図3に本発明の実施形態の旋盤における工具再生部の概略図を示し、図4に当該工具再生装置を示すが、前記のマシニングセンタと同様に工具再生が行われる。
以下、マシニングセンタの場合を例に説明する。
図1は本発明の実施形態のマシニングセンタにおける工具再生部の概略図を示し、当該工具再生装置は図2に示すようにマシニングセンタに取り付けられ、当該マシニングセンタ内で切削工具にドライアイスをブラストし付着した溶着物を除去して、工具の切削能力を回復させる再生装置である。
もちろん、マシニングセンタ以外の工作機械でも適用できる。図3に本発明の実施形態の旋盤における工具再生部の概略図を示し、図4に当該工具再生装置を示すが、前記のマシニングセンタと同様に工具再生が行われる。
以下、マシニングセンタの場合を例に説明する。
ドライアイスを圧縮空気でブラストすると、まずその衝撃でほとんどの溶着物は除去される。この時、ドライアイスによる溶着物の急激な局所的温度低下に起因する工具との熱収縮率の差によっても、溶着物が剥がれやすくなる。以上の機構により工具表面の溶着物は効果的に除去される。
溶着が生じた工具に対する前記ブラスト材としては、砂や金属粉を初めとしたショットブラストに適した硬度を有する固体であれば限定無く用いることができる。ドライアイスは、あらゆる工具よりも軟らかくブラストによって工具母材を傷付けることが無く、また、加工時の摩擦熱やせん断熱により高温になった工具を冷却する効果がある。のみならず、ブラスト後に気体(二酸化炭素)へと昇華し消えてなくなり、ブラスト後のブラスト材除去処理が不要となるため、処理後の掃除が不要となる点でも有利である。従って、以下の説明ではドライアイスをブラスト材として用いる場合に限定する。
図1における工具再生装置は、図2におけるマシニングセンタ外のドライアイスブラスト装置、当該ドライアイスブラスト装置と連結され、当該ドライアイスブラスト装置から噴出されるドライアイスの経路となるブラストホース1、ドライアイスの噴出口である噴射ノズル2、ブラスト位置を指し示すポインタ3から構成される。ブラストホース1、噴射ノズル2ならびに位置決めポインタ3は前記マシニングセンタ内に引き込まれ、前記切削工具に向かってドライアイス4を噴射できるよう当該噴射ノズルが固定されていることを主たる構成とする。
マシニングセンタ内部にある切削加工領域5において、回転主軸に装着された工具ホルダ6と当該工具ホルダ6に保持された切削工具7が回転し、加工材料8の除去加工が行われる。除去加工により切削工具7の切れ刃に加工材料8が溶着し、除去加工が進むにつれ徐々に溶着物が成長して切れ刃の切削性能が低下し、切削抵抗が増大する。
切削中の切削抵抗は、切削抵抗の差が未使用工具に対し5%以内であれば正常な加工がなされている範囲内である。しかし工具表面に溶着物が生じたまま加工を繰り返し、切削抵抗が5%を超えると工具の異常損傷や加工面の悪化を引き起こす可能性が著しく増大することが鋭意研究した過程でわかっている。例えば図5は、マシニングセンタを使用して、アルミニウム合金A6061の加工を行った結果である。切削工具は直径10mmの超硬スクエアエンドミルとし、切削条件は乾式で切削速度200m/min、送り速度400mm/min、切込深さ10mm、切込幅2mmとした。切削工具の切削能力は水晶圧電式3成分動力計により切削抵抗を測定することにより監視した。従って、以下の説明ではドライアイスショットブラストによる工具再生を行う必要がある点を、既存の工作機械10に取り付けた切削動力計11により測定した切削抵抗の差が未使用工具を用いた場合の5%を越えた時点に限定する。尚、切削動力計は高価であるため、切削抵抗の評価は工作機械10に取り付けてある主軸モータ負荷の監視で行なってもよい。
マシニングセンタ内部にある再生処理領域9は加工材料8から離れた場所に位置し、当該加工材料8に前記切削工具7が衝突したり、工具再生のため噴出されたドライアイスブラストで傷付いたりしないような範囲である。溶着により切削性能が低下した切削工具7を、切削加工領域5から再生処理領域9に移動し、所定の位置で噴射ノズル2から噴出されるドライアイスを当該切削工具7にブラストし、切削工具切れ刃の再生処理を行なう。尚、ドライアイス供給部12は噴射圧力が0.2〜0.8MPaであればどの様な装置を用いても構わない。
再生処理領域において、噴射ノズル2に併設して取り付けられた位置決めポインタ3により、ブラスト位置に工具を移動させた場合に目視で確認することが可能である。
前記噴射ノズル2は、工具端点から5〜40mmの位置に置き、マシニングセンタの場合は工具を回転させている状態でブラストを行う。ノズルが工具端点から5mm未満の位置にある場合は工具にあたってしまう可能性と、ブラストされたドライアイスが飛散する範囲が狭く工具全体にブラストされない可能性がある。ノズルが工具端点から40mmを超える位置にある場合は、工具に当たるブラスト圧力が小さくなり溶着除去が充分に行われない可能性がある。従って、ノズルの位置は工具端点から5〜40mmの位置に限定する。
前記噴射ノズル2は、工具の長軸方向から5〜40 °の角度をなす方向に向いている。ノズル角度が工具長軸方向から5°未満の場合はブラストされたドライアイスの工具への衝突が弱くなり、充分除去できないためである。またノズル角度が工具長軸方向から40 °を超える場合は工具すくい面から衝突するので、溶着物を剥ぎ取る力が弱くなり溶着物を充分除去できない。従って、ドライアイスブラストに用いるノズル角度は、工具長手方向から5〜40°に限定する。
以下、本発明を実施例によって更に詳しく説明するが、本発明がかかる実施例に限定されるものではない。
<1.装置>
図1〜2に示す構造のドライアイスブラストによる再生装置を製作した。工作機械のマシニングセンタにおいて、加工時に工具及び被削材に干渉せず且つ工具へのブラストが可能な位置にマグネットで噴射ノズル及びポインタを取り付けた。
<2.加工条件(その1)>
工作機械のマシニングセンタを使用して、アルミニウム合金A6061の加工を行った。切削工具は直径10mmの超硬スクエアエンドミルとし、切削条件は乾式で切削速度200m/min、送り速度400mm/min、切込深さ10mm、切込幅2mmとした。切削工具の切削能力は水晶圧電式3成分動力計により切削抵抗を測定することにより監視した。
<1.装置>
図1〜2に示す構造のドライアイスブラストによる再生装置を製作した。工作機械のマシニングセンタにおいて、加工時に工具及び被削材に干渉せず且つ工具へのブラストが可能な位置にマグネットで噴射ノズル及びポインタを取り付けた。
<2.加工条件(その1)>
工作機械のマシニングセンタを使用して、アルミニウム合金A6061の加工を行った。切削工具は直径10mmの超硬スクエアエンドミルとし、切削条件は乾式で切削速度200m/min、送り速度400mm/min、切込深さ10mm、切込幅2mmとした。切削工具の切削能力は水晶圧電式3成分動力計により切削抵抗を測定することにより監視した。
図6は加工距離と切削抵抗の変化を示した図である。加工開始後の切削抵抗は101Nであったが、加工距離が900mで切削抵抗が158N (未使用工具に対する切削抵抗の差56.4%) まで著しく大きくなったため、切削加工を中断し、工作機械内再生範囲14においてドライアイスブラストによる再生処理を行なった。切削工具を120rpmで回転させながら、粒径10〜50μmのドライアイスブラストを当該切削工具に向けて噴出圧力0.40MPaで30秒間吹き付けた。
ドライアイスブラストを行なった後の工具は、未使用時の切削抵抗との差が5%以下(106.1N以下)となることを確認した上で、未使用工具を用いた平均的な加工面粗さ0.5μm以下となったものを再生されたとみなした。
実施例1〜4は本発明に基づく例である。いずれも、再生処理後、工作機械内加工領域5に戻し、前記切削条件で加工を再開したところ、未使用工具に対する切削抵抗の差が5 %以下となった。また、1800m加工後の加工面粗さはいずれも0.5μm以下であり、切れ刃の切削能力が再生されたことを確認した。また工具表面をマイクロスコープを用いて観察した結果、ブラスト後に傷付いた跡は全く観察されなかった。
比較1及び2はブラスト距離が40mmよりも長かったために、噴射圧力が下がり溶着が充分除去されず、加工面粗さが大きくなった。
比較3はブラスト角度が5°よりも小さく、ブラストされたドライアイスの工具への衝突が弱かったため、溶着物が充分除去されず、加工面粗さが大きくなった。
比較4はブラスト角度が40°よりも大きく、溶着物を剥ぎ取る力が弱くなったため、溶着物が充分除去されず、加工面粗さが大きくなった。
<3.加工条件(その2)>
2.の実験によって、切削抵抗の差が未使用工具に対して5%以内となり、かつ加工面の表面粗さが0.5μm以下となるための条件の一部を実証することができたので、これらの結果に基づいて更に確認実験を勧めた。則ち、ブラスト距離を20mm、 ブラスト角度を工具長手方向に対し7°、工具を回転させた状態で、工作機械のマシニングセンタを使用して、被削材のアルミニウム合金、工具材質、工具径の各条件における工具再生効果を、切削抵抗及び加工後の加工面粗さによって評価した。表2に、各実施例及び比較例における条件及び測定結果を示す。
2.の実験によって、切削抵抗の差が未使用工具に対して5%以内となり、かつ加工面の表面粗さが0.5μm以下となるための条件の一部を実証することができたので、これらの結果に基づいて更に確認実験を勧めた。則ち、ブラスト距離を20mm、 ブラスト角度を工具長手方向に対し7°、工具を回転させた状態で、工作機械のマシニングセンタを使用して、被削材のアルミニウム合金、工具材質、工具径の各条件における工具再生効果を、切削抵抗及び加工後の加工面粗さによって評価した。表2に、各実施例及び比較例における条件及び測定結果を示す。
実施例1〜8はいずれもブラスト後の切削抵抗の差が未使用工具に対して5%以下となっており、目標である1800m加工後の加工面の粗さが0.5μm以下を達成していた。また同じく工具表面をマイクロスコープで観察した結果、ブラスト後に傷付いた跡は全く観察されなかった。
1 ブラストホース
2 噴射ノズル
3 位置決めポインタ
4 ドライアイス
5 切削加工領域
6 工具ホルダ
7 切削工具
8 加工材料
9 再生処理領域
10 既存の工作機械
11 切削動力計
12 ドライアイス供給部
2 噴射ノズル
3 位置決めポインタ
4 ドライアイス
5 切削加工領域
6 工具ホルダ
7 切削工具
8 加工材料
9 再生処理領域
10 既存の工作機械
11 切削動力計
12 ドライアイス供給部
Claims (8)
- 切削加工で工具切れ刃に加工材料が溶着することにより切削能力が低下した工具について、ドライアイスを供給するドライアイス供給装置と、該ドライアイス供給装置に連通されたドライアイスを噴射するための圧縮空気を供給するエアーコンプレッサと、該工具切れ刃にドライアイスをブラストするノズルから構成されるドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
- 前記ドライアイスは工具の長軸方向に対し5〜40°の角度でノズルが配置されることを特徴とする請求項1に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
- 前記ノズルは工具から5〜40mmの距離に配置され、噴射圧力0.2〜0.8MPaでドライアイスをブラストすることを特徴とする請求項1または2に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
- 前記ノズルは磁石により既存の工作機械に着脱可能で、加工空間に干渉しない任意の位置に取り付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
- 前記ノズルに取り付けられ、ブラスト位置を決めるためのポインタが取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生装置を用い、切削加工で工具切れ刃に加工材料が溶着することにより切削能力が低下した工具について、ドライアイスを前記工具にブラストして、工具切れ刃を損傷させること無く該工具表面の溶着物を除去することを特徴とする工具切れ刃の再生方法。
- 工具切れ刃を損傷させること無く該工具表面の溶着物を除去し、切削抵抗の差が未使用工具に対し5%以内の状態にまで再生することを特徴とする請求項6に記載のドライアイスブラストによる切削工具切れ刃再生方法。
- 加工材料はアルミニウム及びアルミニウム合金であることを特徴とする請求項6または7に記載の工具切れ刃の再生方法。
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---|---|---|---|---|
CN109676530A (zh) * | 2019-01-24 | 2019-04-26 | 锑玛(苏州)精密工具股份有限公司 | 一种铰刀刃口的处理工艺 |
JP2021079536A (ja) * | 2019-11-14 | 2021-05-27 | 住友化学株式会社 | 積層体を加工する方法、加工フィルムの製造方法、および、積層体加工装置 |
CN113681244A (zh) * | 2021-09-16 | 2021-11-23 | 攀时(上海)高性能材料有限公司 | 合金触头的干加工方法 |
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2017
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JP6997844B2 (ja) | 2019-11-14 | 2022-01-18 | 住友化学株式会社 | 積層体を加工する方法、加工フィルムの製造方法、および、積層体加工装置 |
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