JP2018144088A - スライドプレート耐火物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のスライドプレート耐火物は、耐火骨材およびカーボン質原料からなる耐火材料、およびアルミニウム−クロム−シリコン系金属添加物を含有してなることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
また、特許文献2には、耐火性原料、フェノール系レジン及び球状のアトマイズ粉からなるアルミニウム粉末の配合物を混練、成形した後、550〜650℃の温度で加熱処理することを特徴とするスライドゲート用プレートの製造方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、(A)一種もしくは二種以上の耐火性無機材料から成る耐火物骨材が73重量%以上、96重量%以下、(B)ファイバー状金属アルミニウムが0.1重量%以上、0.5重量%以下、(C)フレーク状の金属アルミニウム粉末が、1重量%以上、5重量%以下、(D)炭素質粉末が2重量%以上、10重量%以下、(E)金属シリコン粉末が0.1重量%以上、5重量%以下の原料から成る混合物100重量%に対して、バインダーとして、外配で熱硬化性樹脂を3重量%以上、10重量%以下添加し、混練、成型、焼成して得られた焼成耐火物より成ることを特徴とするスライドゲート用プレートが開示されている。
また、特許文献4には、アルミナを主成分とする耐火性骨材、炭素粉末及び金属アルミニウム粉末を含む耐火材料100重量部に対し、少なくとも1種類以上の熱硬化性樹脂1〜10重量部と,窒化硼素0.3〜6重量部を外掛けで添加してなるスライディングノズル用不焼成れんがが開示されている。
さらに、特許文献5には、MgO含量が30〜70重量%、Al2O3+MgOの合計量が95重量%以上のマグネシア・アルミナ質スピネル原料5〜25重量%、Al2O3含量が80重量%以上のアルミナ原料60〜85重量%、カーボン質原料3〜15重量%、金属アルミニウム粉1〜6重量%及び金属シリコン、炭化硼素、炭化珪素及び窒化珪素からなる群から選択される1種または2種以上を10重量%以下含有してなることを特徴とするスライドバルブプレートれんがが開示されている。
また、特許文献6には、耐火性無機材料および炭素質原料と、アルミニウム−マグネシウム合金及びアルミニウムの内の少なくとも1種と、有機質結合剤と、有機アルミニウム化合物0.1〜5重量%からなることを特徴とする不焼成スライディングノズル用プレート耐火物が開示されている。
さらに、金属シリコンは、スライドプレート耐火物の使用中にシリカへ変化するため、溶鋼、特に、カルシウム処理鋼、高酸素鋼や高マンガン鋼などの鋼種に対するスライドプレート耐火物の耐食性は大幅に低下する。この理由は、これらの鋼種に対するシリカの耐食性は極めて低く、また、生成するシリカは、主として、気孔率が大きく、溶損が生じやすいスライドプレート耐火物組織のマトリックスの部分に存在するためである。
また、特許文献2に開示されているような球状のアルミニウム粉末の使用によって、アルミニウム粉末とカーボンの接触面積が小さくなり、炭化アルミニウムの生成量をある程度抑制することができるが、炭化アルミニウム生成の抑制効果は限定的である。
さらに、特許文献3では、ファイバー状およびフレーク状の金属アルミニウムと、金属シリコンを併用するものであるが、アルミナ−シリコン合金を使用する場合と同様にスライドプレート耐火物の耐水和性が不十分であり、また、金属シリコンに起因するスライドプレート耐火物の耐食性が低下する問題がある。
また、特許文献4では、金属アルミニウムと窒化硼素を併用し、金属アルミニウムと窒化硼素の反応によって窒化アルミニウムを生成させ、その結果として、炭化アルミニウムは生成せず、スライドプレート耐火物の耐水和性を向上させることができるとしている。しかしながら、アルミニウムと窒化硼素の反応によって最終的にはスライドプレート耐火物の耐食性を低下させる酸化硼素も生成する。また、金属アルミニウムを窒化アルミニウムに変化させるには、多量の窒化硼素の添加が必要となり、それに伴って、酸化硼素も多量に生成し、スライドプレート耐火物の耐食性が大幅に低下するという問題点がある。
さらに、特許文献5は、金属アルミニウムおよび金属シリコンの他、炭化硼素、炭化珪素や窒化珪素からなる群から選択される1種または2種以上を併用するものであるが、上記と同様に、金属シリコンや炭化硼素、窒化硼素に起源するシリカおよび酸化硼素によりスライドプレート耐火物の耐食性が大幅に低下するという問題点がある。
また、特許文献6は、アルミニウム−マグネシウム合金またはアルミニウムを用いたものであるが、アルミニウム−マグネシウム合金を配合する場合においても、マグネシウムの存在は炭化アルミニウムの生成を阻止できない。また、マグネシウムの蒸気圧が非常に高く、高温でマグネシウムの蒸発によるスライドプレート耐火物組織の崩壊が生じやすいという問題点がある。
アルミニウム−クロム−シリコン系金属添加物を配合したスライドプレート耐火物は、800〜1500℃の高温で焼成したものでも、耐水和性が非常に高かった。また、還元雰囲気中で焼成したスライドプレート耐火物の微組織を調べたところ、その中にアルミニウム、クロム、シリコンおよびカーボンから構成される相(以下、「アルミニウム−クロム−シリコン−カーボン系複合炭化物」と称する)および少量のアルミナが生成するが、炭化アルミニウムは生成しないことが判明した。炭化物の水和テストにおいて、炭化アルミニウムが速やかに水和したが、アルミニウム−クロム−シリコン−カーボン系複合炭化物はまったく水和しなかった。これが、アルミニウム−クロム−シリコン系金属添加物を配合したスライドプレート耐火物の耐水和性が高かった理由であると考えられる。
本発明者らは、以上得られた知見を基に本発明を完成した。
以下の表に記載する種々の組成のスライドプレート耐火物の試料を作製し、耐水和性評価テストおよび耐食性評価テストを行った。なお、試料は、非酸化雰囲気、1000℃で5時間焼成したものである。
「耐水和性評価テスト」は、オートクレーブ装置を用い、0.51MPaの加圧条件において154℃で試料を3時間保持し、テスト前後の試料の質量増加率を測定したものである。質量増加率が小さいほど、試料の水和程度が小さく、耐水和性が高いことを示す;
「耐食性評価テスト」は、高周波炉にてアルゴン雰囲気中で、カルシウム処理鋼を溶解し、1560℃で、試料を3時間浸漬した。テスト後の試料の浸漬部の幅を測定し、テスト前後の試料の幅の変化を溶損量とした。溶損量が小さいほど、耐食性が高いことを示す。
「総合判断」は、耐水和性評価テストと耐食性評価テストから総合的に判断した。耐水和性評価テストと耐食性評価テストいずれもが優れている場合を◎、そのいずれかが若干劣る傾向にあるものを○、これら両評価テスト結果の一部に劣るものの、許容範囲内にあるものを△、これら両評価テストのいずれか、あるいは双方に劣る場合を×とした。
テストの結果を以下の表に併記する。
表1の本発明品4を取鍋用スライドプレートとして実機の鋳造に使用した。比較品4よりなる取鍋用スライドプレートの使用寿命が5chであったのに対し、本発明品4よりなる取鍋用スライドプレートの使用寿命は12chに達した。
Claims (4)
- 耐火骨材およびカーボン質原料からなる耐火材料、およびアルミニウム−クロム−シリコン系金属添加物を含有してなることを特徴とするスライドプレート耐火物。
- アルミニウム−クロム系金属添加物の組成が、クロムの質量割合を「a」、アルミニウムの質量割合を「b」、シリコンの質量割合を「c」とし、クロムの質量割合、アルミニウムの質量割合およびシリコンの質量割合の合計を100、すなわち、a+b+c=100とした時、a/bが0.1〜5.0の範囲内にあり、且つc/(a+b)が0.1〜2.0の範囲内にある、請求項1記載のスライドプレート耐火物。
- アルミニウム−クロム−シリコン系金属添加物の粒度が、180μm以下である、請求項1または2記載のスライドプレート耐火物。
- アルミニウム−クロム−シリコン系金属添加物の含有量が、耐火材料100質量%に対して外掛けで1〜15質量%の範囲内である、請求項1ないし3のいずれか1項記載のスライドプレート耐火物。
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