JP2018140367A - NOx吸蔵還元型触媒及びその製造方法 - Google Patents

NOx吸蔵還元型触媒及びその製造方法 Download PDF

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豪 濱口
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Abstract

【課題】硫黄被毒した場合であっても、硫黄を容易に脱離させることができ、それによって、優れたNOx浄化性能を発現することが可能なNOx吸蔵還元型触媒を提供すること。
【解決手段】下記組成式:
MgFe(1−x−y)Al
(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体と、該担体に担持された、貴金属からなる活性金属及び少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材とを備えることを特徴とするNOx吸蔵還元型触媒。
【選択図】なし

Description

本発明は、NOx吸蔵還元型触媒及びその製造方法に関し、より詳しくは、担体として、少なくともアルミニウムを含む複合酸化物を含有するNOx吸蔵還元型触媒及びその製造方法に関する。
従来から、ディーゼルエンジン、燃料消費率の低い希薄燃焼式(リーンバーン)エンジン等の内燃機関から排出される排ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するために、リーン雰囲気でNOxを触媒上の吸着材(BaやK等)に吸蔵し、短時間触媒を還元雰囲気に晒す(間欠的にリッチ雰囲気とする)ことで吸蔵されたNOxを放出して還元して浄化するNOx吸蔵還元型触媒(NSR触媒:NOx Storage Reduction catalysts)等が開発されている。
このようなNOx吸蔵還元型触媒として、特開2016−107260号公報(特許文献1)には、少なくとも亜鉛とアルミニウムとを含む複合酸化物を含有する担体と、前記担体に担持された活性金属及びNOx吸蔵材とを備え、前記複合酸化物が組成式:ZnMg(1−x−y)Al(式中、xは0.02以上0.70以下の数を示し、yは0〜0.60の数を示し、xとyとの和が0.02以上0.70以下となるとの条件を満たし、□は亜鉛及びマグネシウムの欠陥サイトを示す。)で表される複合酸化物であり、前記担体をX線回折測定することにより得られるCuKα線を用いたX線回折パターンから求められる回折ピークのZnMg(1−x−y)Alのメインピーク面積(A)とZnOのメインピーク面積(B)とMgOのメインピーク面積(C)との合計に対する、前記Zn1−xAlのメインピーク面積(A)の比率(A/[A+B+C])の値が0.6以上であり、前記活性金属が貴金属であり、かつ、前記NOx吸蔵材が少なくともバリウム又はカリウムを含んでいる、NOx吸蔵還元型触媒が開示されている。
特開2016−107260号公報
しかしながら、特許文献1に記載のNOx吸蔵還元型触媒は、硫黄被毒すると、硫黄が脱離した後であっても十分なNOx浄化性能が発現しないという問題があることを本発明者らは見出した。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、硫黄被毒(S被毒)した場合であっても、硫黄(S)を容易に脱離させることができ、それによって、優れたNOx浄化性能を発現することが可能なNOx吸蔵還元型触媒及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、少なくともアルミニウムを含む複合酸化物を含有する担体と、前記担体に担持された活性金属及びNOx吸蔵材とを備えるNOx吸蔵還元型触媒において、前記複合酸化物に鉄とマグネシウムとを特定の原子比で含有させることによって、硫黄被毒した場合であっても、硫黄をように脱離させることができ、それによって、優れたNOx浄化性能が発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のNOx吸蔵還元型触媒は、下記組成式:
MgFe(1−x−y)Al
(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体と、該担体に担持された、貴金属からなる活性金属及び少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材とを備えることを特徴とするものである。
このような本発明のNOx吸蔵還元型触媒においては、前記担体の比表面積が60m/g以上であることが好ましい。また、前記組成式中のyが0.10〜0.50であることが好ましい。
本発明のNOx吸蔵還元型触媒の製造方法は、アルミニウムイオンとマグネシウムイオンと鉄イオンとを含有する溶液にアルカリ性化合物を添加して共沈法により沈殿物を生成させ、該沈殿物を焼成することによって、下記組成式:
MgFe(1−x−y)Al
(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体を調製する工程と、
前記担体に、貴金属からなる活性金属、並びに、少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材を担持せしめた後、焼成することにより、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のNOx吸蔵還元型触媒を得る工程と、
を含むことを特徴とする方法である。
このような本発明のNOx吸蔵還元型触媒の製造方法においては、前記アルカリ性化合物がアンモニア水であることが好ましい。
なお、本発明のNOx吸蔵還元型触媒によって、硫黄被毒した場合であっても、硫黄を容易に脱離させることができ、それによって、優れたNOx浄化性能を発現する理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、特許文献1に記載のNOx吸蔵還元型触媒においては、NOx浄化性能を向上させるために、亜鉛とアルミニウムとを含有する複合酸化物にマグネシウムを導入することによって、複合酸化物からなる担体の塩基点量を増加させている。しかしながら、担体の塩基点量が増加すると、硫黄被毒しやすく、また、担体から硫黄が脱離しにくいため、NOx浄化性能が低下すると推察される。
一方、本発明のNOx吸蔵還元型触媒においては、亜鉛とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物において、亜鉛の代わりに鉄を導入して担体の塩基点量を低減することによって、硫黄の脱離性を向上させ、その結果、硫黄被毒した場合であっても、硫黄を容易に脱離させることができ、それによって、NOx浄化性能を向上させることが可能になったと推察される。
本発明によれば、硫黄被毒(S被毒)した場合であっても、硫黄(S)を容易に脱離させることができ、それによって、優れたNOx浄化性能を発現することが可能なNOx吸蔵還元型触媒を得ることが可能となる。
実施例1〜2及び比較例1〜4で得られたNOx吸蔵還元型触媒の硫黄脱離量を示すグラフである。 実施例1〜2及び比較例1〜4で得られたNOx吸蔵還元型触媒の硫黄脱離後のNOx浄化率を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
[NOx吸蔵還元型触媒]
先ず、本発明のNOx吸蔵還元型触媒について説明する。本発明のNOx吸蔵還元型触媒は、下記組成式:
MgFe(1−x−y)Al
(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体と、該担体に担持された、貴金属からなる活性金属及び少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材とを備えるものである。このようなNOx吸蔵還元型触媒は、硫黄被毒した場合であっても、硫黄を容易に脱離させることができ、それによって、優れたNOx浄化性能を発現することができる。
(担体)
本発明のNOx吸蔵還元型触媒における担体は、下記組成式:
MgFe(1−x−y)Al
(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有するものである。
このような複合酸化物において、前記組成式中のxの値、すなわち、マグネシウム(Mg)の原子比は0.02〜0.70である。前記xの値が前記下限未満になると、リーン雰囲気下で結晶構造を保持することが困難となり、他方、前記上限を超えると、硫黄被毒した場合に、硫黄が容易に脱離せず、NOx浄化性能が低下する。このようなxの値としては、リーン雰囲気下で結晶構造を保ち、また、硫黄被毒した場合に、硫黄を容易に脱離させることができ、優れたNOx浄化性能が得られるという観点から、0.10〜0.65が好ましく、0.15〜0.60がより好ましく、0.20〜0.60が特に好ましい。
また、前記複合酸化物において、前記組成式中のyの値、すなわち、鉄(Fe)の原子比は0.02〜0.60である。前記yの値が前記下限未満になると、硫黄被毒した場合に、硫黄が容易に脱離せず、NOx浄化性能が低下し、他方、前記上限を超えると、リーン雰囲気下で結晶構造を保持することが困難となる。このようなyの値としては、硫黄被毒した場合に、硫黄を容易に脱離させることができ、優れたNOx浄化性能が得られ、また、リーン雰囲気下で結晶構造を保つという観点から、0.10〜0.50が好ましく、0.15〜0.40がより好ましく、0.20〜0.30が特に好ましい。
さらに、前記複合酸化物において、前記組成式中のxとyとの和(x+y)は0.04〜0.80である。前記x+yの値が前記下限未満になると、酸化アルミニウムの欠陥サイトへのマグネシウム及び鉄の導入量が少なくなり、NOx吸蔵材の固溶劣化抑制効果が小さくなり、また、担体の酸化アルミニウムとしての性質が顕著に現れるため、NOx浄化性能が低下する。他方、前記x+yの値が前記上限を超えると、比表面積が小さくなるため、NOx浄化性能が低下する。このようなx+yの値としては、NOx浄化性能が向上するという観点から、0.10〜0.80が好ましく、0.30〜0.80がより好ましく、0.40〜0.75が特に好ましい。
なお、このような複合酸化物の組成は、蛍光X線分析装置(XRF:X−ray Fluorescence Analysis)、後誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)発光分析装置、EDX(エネルギー分散型X線検出装置)、XPS(光電子分光分析装置)、SIMS(二次イオン質量分析装置)、HR−TEM(高分解能透過型電子顕微鏡)、FE−STEM(フィールドエミッション−走査透過電子顕微鏡)等、又はそれらを適宜組み合わせた組成分析により確認することができる。具体的には、例えば、蛍光X線分析においては、走査型蛍光X線分析装置(例えば、株式会社リガク製「ZSX PrimusII」)を用いてX線強度を測定することにより組成分析を実施し、複合酸化物の組成分析を行うことができる。
本発明のNOx吸蔵還元型触媒においては、単位質量当たりの表面積が大きく、優れたNOx浄化性能を発現するという観点から、前記組成式で表される複合酸化物が微粒子状粉末であることが好ましい。また、前記組成式で表される複合酸化物の平均結晶子径としては、高温域で使用しても焼結しにくいという観点から、2nm以上が好ましく、5nm以上がより好ましい。また、前記組成式で表される複合酸化物の平均結晶子径の上限としては、大きな比表面積を確保するという観点から、20nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましい。なお、このような複合酸化物の平均結晶子径は、粉末X線回折法による解析や透過型電子顕微鏡(TEM)や走査型電子顕微鏡(SEM)等による観察によって求めることができる。例えば、粉末X線回折法による解析では、先ず、粉末状の前記組成式で表される複合酸化物を粉末X線回折法により分析し、得られたX線回折パターンから所定の結晶面(hkl)の回折線の半値幅Bhkl(ラジアン)を求める。そして、シェラーの式:Dhkl=Kλ/Bhklcosθhklにより、前記複合酸化物粒子の(hkl)結晶面に垂直な方向の結晶子径の平均値Dhkl(nm)を算出する。前記シェラーの式中、定数Kは0.89であり、λはX線の波長(nm)であり、θhklは回折角(゜)である。また、「平均結晶子径」とは、前記粉末X線回折法により求められる値であって、かつ、(311)面に垂直な方向の結晶子径の平均値D311(nm)をいう。
また、本発明のNOx吸蔵還元型触媒においては、前記組成式で表される複合酸化物を含有する担体の比表面積が60m/g以上であることが好ましく、70m/g以上であることがより好ましい。また、前記担体の比表面積の上限としては200m/g以下が好ましい。前記担体の比表面積が前記下限未満になると、活性金属の分散度が低下して十分なNOx浄化性能が発現しにくくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、担体の粒成長が起こりやすい傾向にある。なお、このような比表面積は、吸着等温線からBET等温吸着式を用いてBET比表面積として算出することができる。なお、このようなBET比表面積は、市販の装置を利用して求めることができる。
さらに、本発明のNOx吸蔵還元型触媒においては、NOxの吸蔵量がより多くなり、より優れたNOx浄化性能を発現するという観点から、前記組成式で表される複合酸化物を含有する担体が粉末状であることが好ましい。また、粉末状の前記担体の平均粒子径としては、0.5〜100μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。粉末状の前記担体の平均粒子径が前記下限未満になると、担体の粒成長が起こりやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、比表面積が小さくなり、十分なNOx浄化性能が発現しにくくなる傾向にある。なお、このような平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、電子線マイクロアナライザー(EPMA)等による観察を行い、例えば、無作為に20個以上(好ましくは、100個以上)の担体粒子を抽出して粒子径を測定し、その平均値を算出したり、担体粒子の粒径分布を作成することによって、求めることができる。また、粉末X線回折法による解析によって求めることもできる。
また、本発明のNOx吸蔵還元型触媒においては、前記組成式で表される複合酸化物を含有する担体に、本発明の効果を損なわない範囲において、前記組成式で表される複合酸化物以外のその他の酸化物が含まれていてもよい。このようなその他の酸化物としては、酸化鉄(III)(Fe)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al)等が挙げられる。
(活性金属)
本発明のNOx吸蔵還元型触媒における活性金属は、貴金属からなるものであり、前記担体に担持されている。このような貴金属としては、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)が挙げられる。これらの貴金属は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。また、これらの貴金属の中でも、NOx浄化性能が高くなるという観点から、Pt、Pd、Rhが好ましく、Pt、Pdがより好ましく、PtとPdとを併用することが特に好ましい。
このような貴金属からなる活性金属の担持量としては、前記担体100質量部に対して、金属換算で0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。活性金属の担持量が前記下限未満になると、十分なNOx浄化性能が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えて活性金属を担持しても、NOx浄化性能が飽和するとともにコストが上昇する傾向にある。
また、このような貴金属からなる活性金属の平均粒子径としては0.5〜100nmが好ましく、1〜500nmがより好ましい。活性金属の平均粒子径が前記下限未満になると、粒成長が起こりやすい傾向にあり、他方、前記上限を超えると、NOx浄化性能が低下する傾向にある。このような貴金属の平均粒子径は、従来公知のCO化学吸着法、Cs−STEMを用いたSTEM像の観察等により求めることができる。
(NOx吸蔵材)
本発明のNOx吸蔵還元型触媒におけるNOx吸蔵材は、少なくともBaを含むものであり、前記担体に担持されている。このようなNOx吸蔵材は、少なくともBaを含んでいれば、その他の金属を含んでいても含んでいなくてもよい。前記その他の金属としては、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、セシウム(Cs)等のアルカリ金属;マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属が挙げられる。前記アルカリ金属は高温域におけるNOx吸蔵能が高く、前記アルカリ土類金属は低温域におけるNOx吸蔵能が高い。
このようなNOx吸蔵材の担持量としては、前記担体100g当たり0.01〜0.4モルが好ましく、0.02〜0.2モルがより好ましい。前記NOx吸蔵材の担持量が、前記下限未満になると、十分なNOx吸蔵性能が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、NOx吸蔵材により細孔の閉塞や活性金属の被覆が発生して活性金属の触媒活性やNOx浄化性能が低下する傾向にある。また、NOx吸蔵材としてアルカリ金属とアルカリ土類金属とを併用する場合、担持するアルカリ金属とアルカリ土類金属とのモル比(アルカリ金属:アルカリ土類金属)は5:1〜1:5であることが好ましい。前記アルカリ金属とアルカリ土類金属とのモル比が、前記下限未満になると、高温域におけるNOx吸蔵能が低下する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、低温域においてNOxと酸素との反応性が低下する傾向にある。
(NOx吸蔵還元型触媒)
本発明のNOx吸蔵還元型触媒は、前記組成式で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体と、この担体に担持された、貴金属からなる活性金属及び少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材とを備えるものである。本発明のNOx吸蔵還元型触媒の形態としては特に制限はないが、粉末状のもの(触媒粉末)、ペレット状に成形してもの(ペレット触媒)、基材にコートしたもの(モノリス触媒)等が挙げられる。前記基材としては、パーティキュレートフィルタ基材(DPF基材)、ハニカム状基材、ペレット状基材、プレート状基材等が挙げられる。また、このような基材の材質についても特に制限はないが、例えば、コーディエライト、炭化ケイ素、ムライト等のセラミックスや、クロム及びアルミニウムを含むステンレススチール等の金属が挙げられる。
[NOx吸蔵還元型触媒の製造方法]
次に、本発明のNOx吸蔵還元型触媒の製造方法について説明する。本発明のNOx吸蔵還元型触媒の製造方法は、アルミニウムイオンとマグネシウムイオンと鉄イオンとを含有する溶液にアルカリ性化合物を添加して共沈法により沈殿物を生成させ、該沈殿物を焼成することによって、下記組成式:
MgFe(1−x−y)Al
(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体を調製する工程と、
前記担体に、貴金属からなる活性金属、並びに、少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材を担持せしめることにより、前記本発明のNOx吸蔵還元型触媒を得る工程と、
含んでいる。これにより、硫黄被毒した場合であっても、硫黄を容易に脱離させることができ、それによって、優れたNOx浄化性能を発現することが可能なNOx吸蔵還元型触媒を得ることができる。
(担体調製工程)
本発明のNOx吸蔵還元型触媒の製造方法においては、先ず、アルミニウムイオンとマグネシウムイオンと鉄イオンとを含有する溶液にアルカリ性化合物を添加して共沈法により沈殿物を生成させ、該沈殿物を焼成することによって、下記組成式:
MgFe(1−x−y)Al
(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体を調製する。
この担体調製工程において用いられるアルミニウムイオンとマグネシウムイオンと鉄イオンとを含有する溶液は、アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及び鉄化合物を溶媒に溶解することによって調製することができる。アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及び鉄化合物としては、溶媒に溶解してイオンを形成するものであれば特に制限はなく、例えば、それら金属(アルミニウム、マグネシウム、鉄)の塩(硫酸塩、硝酸塩、塩化物、酢酸塩等)が挙げられる。また、前記溶媒としては水、アルコール等が挙げられる。アルミニウム化合物、マグネシウム化合物及び鉄化合物の各濃度は、得られる複合酸化物中の鉄とマグネシウムとアルミニウムとの原子比に応じて適宜設定される。
このような担体調製工程においては、このようなアルミニウムイオンとマグネシウムイオンと鉄イオンとを含有する溶液にアルカリ性化合物を添加して共沈法により鉄とマグネシウムとアルミニウムとを含有する沈殿物を生成させる。前記アルカリ性化合物としては、共沈法により鉄とマグネシウムとアルミニウムとを含有する沈殿物を生成させることが可能なものであれば特に制限はなく、例えば、アンモニア水、炭酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムが挙げられる。これらのアルカリ性化合物の中でも、沈殿物を焼成したり、複合酸化物を焼成したりする際に揮発により除去されるという観点から、アンモニア水、炭酸アンモニウムが好ましい。
次に、このようにして生成した沈殿物を焼成して、前記組成式で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体を調製する。焼成温度としては、200〜900℃が好ましく、300〜800℃がより好ましい。また、焼成時間としては、0.5〜20時間が好ましく、1〜10時間がより好ましい。焼成温度又は焼成時間が前記下限未満になると、沈殿物が十分に焼成されず、所望の複合酸化物を含有する担体が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、複合酸化物が粒成長するため、十分なNOx浄化性能が得られない傾向にある。また、焼成処理における雰囲気としては特に制限はないが、酸化雰囲気(例えば、大気中)又は不活性ガス(例えば、N)雰囲気が好ましい。
(担持工程)
次に、前記担体調製工程で得られた鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体に、貴金属からなる活性金属、並びに、少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材を担持せしめる。前記組成式で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体に担持された前記NOx吸蔵材は、高原子価状態が保持されやすくなるとともに、固溶劣化が抑制され、優れたNOx浄化性能が発現する。
この担持工程において、前記担体に前記活性金属と前記NOx吸蔵材とを担持させる順序としては特に制限はなく、前記担体に前記活性金属を担持せしめた後、前記NOx吸蔵材を担持せしめる方法;前記担体に前記NOx吸蔵材を担持せしめた後、前記活性金属を担持せしめる方法;前記担体に前記活性金属及び前記NOx吸蔵材を同時に担持せしめる方法等のいずれの方法を採用してもよいが、NOx吸蔵材の水への溶出を防ぐという観点から、前記担体に前記活性金属を担持せしめた後、前記NOx吸蔵材を担持せしめる方法が好ましい。
このような担持工程において、前記担体に前記活性金属を担持せしめる方法としては特に制限はないが、例えば、前記活性金属の塩(例えば、酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩)又はその錯体(例えば、テトラアンミン錯体)を含有する溶液を前記担体に接触させた後、乾燥処理を施す方法が挙げられる。前記活性金属の塩又はその錯体を含有する溶液を前記担体に接触させる方法としては特に制限はないが、例えば、前記活性金属の塩又はその錯体を含有する溶液を前記担体に含浸させる方法、前記活性金属の塩又はその錯体を含有する溶液を前記担体に吸着担持させる方法が挙げられる。
前記活性金属の塩としては、担持されやすさと高分散性の観点から、白金塩を使用する場合にはジニトロジアンミン塩が好ましく、パラジウム塩を使用する場合には硝酸塩やジニトロジアンミン塩が好ましい。また、溶媒としては特に制限はないが、前記活性金属の塩を溶解することによってイオンを形成することが可能な溶媒(例えば、水)が好ましい。
また、このような担持工程において、前記担体に前記NOx吸蔵材を担持せしめる方法としては特に制限はないが、例えば、少なくともバリウム(Ba)を含むNOx吸蔵材の塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、カルボン酸塩、ジカルボン酸塩、硫酸塩)又はその錯体を含有する溶液を前記担体に接触させた後、乾燥処理を施す方法が挙げられる。前記NOx吸蔵材の塩又はその錯体を含有する溶液を前記担体に接触させる方法としては特に制限はないが、例えば、前記NOx吸蔵材の塩又はその錯体を含有する溶液を前記担体に含浸させる方法、前記NOx吸蔵材の塩又はその錯体を含有する溶液を前記担体に吸着担持させる方法が挙げられる。
前記NOx吸蔵材の塩としては、NOx吸蔵材の表面に酸化物被覆層が形成されることを効率よく防止でき、より優れたNOx浄化性能が発現するという観点から、カルボン酸塩(例えば、酢酸塩、酪酸塩、ステアリン酸塩)及びジカルボン酸塩(例えば、シュウ酸塩、マロン酸塩)が好ましく、製造コストの観点から酢酸塩がより好ましい。
本発明のNOx吸蔵還元型触媒の製造方法においては、このようにして前記担体に前記活性金属及び前記NOx吸蔵材を担持させた後、焼成処理を施すことによって、前記本発明のNOx吸蔵還元型触媒を得ることができる。焼成温度としては、200〜800℃が好ましく、300〜700℃がより好ましく、400〜600℃が特に好ましい。また、焼成時間としては、1〜20時間が好ましく、2〜10時間がより好ましい。焼成温度又は焼成時間が前記下限未満になると、焼成が十分に達成されず、十分なNOx浄化性能が得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、前記活性金属や前記NOx吸蔵材が分散担持されず、十分なNOx浄化性能が得られない傾向にある。また、焼成処理における雰囲気としては特に制限はないが、酸化雰囲気(例えば、大気中)又は不活性ガス(例えば、N)雰囲気が好ましい。なお、このような焼成処理は、1回の担持処理毎に行なってもよいし、担持処理を複数回施した後に行なってもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、イオン交換水800gに硝酸アルミニウム9水和物378.88gを溶解した。また、イオン交換水800gに酢酸マグネシウム4水和物26.80g及び硝酸鉄9水和物50.50gを溶解した。これらの溶液を混合して室温で5分間攪拌した後、25質量%のアンモニア水溶液650gを添加し、さらに、30分間攪拌して沈殿物を生成させた。得られた沈殿物を大気中、400℃で5時間仮焼成し、さらに、大気中、800℃で5時間焼成して、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物粉末E1からなる触媒担体を調製した。この複合酸化物粉末E1は、走査型蛍光X線分析装置(株式会社リガク製「ZSX PrimusII」)を用いたX線強度測定により組成分析したところ、組成式:Mg0.25Fe0.250.5Al(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表す。)で表されるものであった。また、前記複合酸化物粉末E1からなる触媒担体の窒素吸着等温線を測定し、BET法により比表面積を求めたところ、159m/gであった。
次に、得られた複合酸化物粉末E1からなる触媒担体10gに、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液及び硝酸パラジウム溶液を用いて白金0.075gとパラジウム0.025gとを担持させた後、大気中、550℃で2時間焼成してPtPd担持触媒を得た。
次に、得られたPtPd担持触媒6.6gをコージェライト製ハニカム基材(直径:30mm、長さ:50mm、容積:35ml、セル数:400セル/inch、壁厚:4ミル)に引抜き法によりコートした。その後、前記ハニカム基材に担持されたPtPd担持触媒に酢酸バリウム水溶液を含浸させてバリウム0.007molを担持させた後、大気中、500℃で5時間焼成して前記ハニカム基材に担持されたNOx吸蔵還元型触媒E1を得た。
(実施例2)
硝酸鉄9水和物の量を75.80gに変更した以外は実施例1と同様にしてNOx吸蔵還元型触媒E2を得た。なお、NOx吸蔵還元型触媒E2中の鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物粉末E2は、組成式:Mg0.25Fe0.50.25Al(式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表す。)で表されるものであった。また、前記複合酸化物粉末E2からなる触媒担体の比表面積は124m/gであった。
(比較例1)
触媒担体として、共沈法により調製したアルミナ−ジルコニア−チタニア複合酸化物粉末(アルミナ/ジルコニア/チタニア(質量比)=50/35/15、比表面積:113m/g)10gを用いた以外は実施例1と同様にしてNOx吸蔵還元型触媒C1を得た。
(比較例2)
酢酸マグネシウム4水和物の量を53.5gに変更し、硝酸鉄9水和物を使用しなかった以外は実施例1と同様にしてNOx吸蔵還元型触媒C2を得た。なお、NOx吸蔵還元型触媒C2中のマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物粉末C2は、組成式:Mg0.50.5Al(式中、□はマグネシウムの欠陥サイトを表す。)で表されるものであった。また、前記複合酸化物粉末C2からなる触媒担体の比表面積は131m/gであった。
(比較例3)
酢酸マグネシウム4水和物の量を80.3gに変更した以外は比較例2と同様にしてNOx吸蔵還元型触媒C3を得た。なお、NOx吸蔵還元型触媒C3中のマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物粉末C3は、組成式:Mg0.750.25Al(式中、□はマグネシウムの欠陥サイトを表す。)で表されるものであった。また、前記複合酸化物粉末C3からなる触媒担体の比表面積は100m/gであった。
(比較例4)
先ず、イオン交換水25mlにクエン酸2gを溶解し、得られたクエン酸溶液に酢酸マグネシウム4水和物4.3gと酢酸亜鉛2水和物6.5gとを溶解して、クエン酸亜鉛錯体とクエン酸マグネシウム錯体とを含有する水溶液を調製した。この水溶液にAl粉末(ローディア社製、商品名「MI307」、比表面積200m/g)10gを添加し、ホットスターラーを用いて水分を蒸発させて粉末を得た。この粉末を、大気中、120℃で12時間乾燥させた後、大気中、500℃で5時間、さらに、大気中、800℃で5時間焼成して亜鉛とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物C4からなる触媒担体を調製した。この複合酸化物粉末C4は、組成式:Mg0.2Zn0.30.5Al(式中、□は亜鉛及びマグネシウムの欠陥サイトを表す。)で表されるものであった。また、前記複合酸化物粉末C4からなる触媒担体の比表面積は126m/gであった。
複合酸化物粉末E1からなる触媒担体の代わりに、この複合酸化物粉末C4からなる触媒担体10gを用いた以外は実施例1と同様にしてNOx吸蔵還元型触媒C4を得た。
実施例1〜2及び比較例1〜4で得られたNOx吸蔵還元型触媒における、複合酸化物の組成式中のx及びyの値、触媒担体の比表面積、担持された貴金属及びNOx吸蔵材を表1にまとめた。
<触媒性能評価試験>
(耐久試験)
得られたNOx吸蔵還元型触媒(ハニカム状触媒)をそれぞれ常圧固定床流通型反応装置(ベスト測器株式会社製「CATA−8000」)に設置した後、750℃の温度下、下記組成のリーンガス(110秒間)及びリッチガス(10秒間)を交互に10L/分の流量で合計5時間流通させて耐久試験を行なった。
リーンガス:O(7質量%)+C(0.06質量%)+CO(0.01質量%)
+NO(0.04質量%)+CO(11質量%)+HO(3質量%)
+N(残部)。
リッチガス:C(0.32質量%)+CO(6質量%)+H(2質量%)
+NO(0.04質量%)+CO(11質量%)+HO(3質量%)
+N(残部)。
(硫黄脱離試験)
耐久試験後の各NOx吸蔵還元型触媒(ハニカム状触媒)に400℃の温度下で二酸化硫黄を流通させ、触媒1L当たり3gの硫黄を被毒させた。次に、硫黄被毒した前記NOx吸蔵還元型触媒に、10℃/分で400℃から650℃まで昇温しながら、下記組成のリッチガスを30L/分の流量で0.5時間流通させ、触媒出ガス中のSOx濃度を測定して硫黄脱離量を求めた。その結果を図1に示す。
リッチガス:CO(0.13質量%)+H(0.09質量%)
+NO(0.04質量%)+CO(10質量%)+HO(5質量%)
+N(残部)。
(NOx浄化試験)
硫黄脱離試験後の各NOx吸蔵還元型触媒(ハニカム状触媒)に、450℃の温度下、下記組成のリーンガス(60秒間)及びリッチガス(3秒間)を交互に15L/分の流量で流通させ、定常状態における触媒出ガス中のNOx濃度を測定してNOx浄化率を求めた。その結果を図2に示す。
リーンガス:O(10質量%)+C(0.01質量%)
+NO(0.04質量%)+CO(10質量%)
+HO(5質量%)+N(残部)。
リッチガス:CO(6質量%)+H(2質量%)+NO(0.04質量%)
+HO(5質量%)+N(残部)。
図1及び図2に示した結果から明らかなように、前記組成式で表される複合酸化物からなる触媒担体を備える本発明のNOx吸蔵還元型触媒(実施例1〜2)は、アルミナ−ジルコニア−チタニア複合酸化物からなる触媒担体を備えるNOx吸蔵還元型触媒(比較例1)、マグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物からなる触媒担体を備えるNOx吸蔵還元型触媒(比較例2〜3)、及び亜鉛とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物からなる触媒担体を備えるNOx吸蔵還元型触媒(比較例4)に比べて、硫黄に被毒された場合の硫黄の脱離が速く、硫黄脱離後のNOx浄化性能も優れていることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、硫黄被毒した場合であっても、硫黄を容易に脱離させることができ、それによって、優れたNOx浄化性能を発現することが可能なNOx吸蔵還元型触媒を得ることが可能となる。
したがって、本発明のNOx吸蔵還元型触媒は、ディーゼルエンジンや燃料消費率の低い希薄燃焼式(リーンバーン)エンジン等の内燃機関から排出される、窒素酸化物(NOx)及び硫黄酸化物(SOx)を含有する排ガス中の窒素酸化物(NOx)を浄化するためのNOx吸蔵還元型触媒として特に有用である。

Claims (5)

  1. 下記組成式:
    MgFe(1−x−y)Al
    (式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
    で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体と、該担体に担持された、貴金属からなる活性金属及び少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材とを備えることを特徴とするNOx吸蔵還元型触媒。
  2. 前記担体の比表面積が60m/g以上であることを特徴とする請求項1に記載のNOx吸蔵還元型触媒。
  3. 前記組成式中のyが0.10〜0.50であることを特徴とする請求項1又は2に記載のNOx吸蔵還元型触媒。
  4. アルミニウムイオンとマグネシウムイオンと鉄イオンとを含有する溶液にアルカリ性化合物を添加して共沈法により沈殿物を生成させ、該沈殿物を焼成することによって、下記組成式:
    MgFe(1−x−y)Al
    (式中、□は鉄及びマグネシウムの欠陥サイトを表し、xは0.02〜0.70であり、yは0.02〜0.60であり、x+yは0.04〜0.80である。)
    で表される、鉄とマグネシウムとアルミニウムとの複合酸化物を含有する担体を調製する工程と、
    前記担体に、貴金属からなる活性金属、並びに、少なくともBaを含んでいるNOx吸蔵材を担持せしめた後、焼成することにより、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のNOx吸蔵還元型触媒を得る工程と、
    を含むことを特徴とするNOx吸蔵還元型触媒の製造方法。
  5. 前記アルカリ性化合物がアンモニア水であることを特徴とする請求項4に記載のNOx吸蔵還元型触媒の製造方法。
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