JP2018139686A - 超音波画像処理装置及び超音波画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波画像に対して着目画素のエッジ情報を精度良く算出可能な超音波画像処理装置を提供すること。【解決手段】対象物に送信された超音波の走査方向に対応する第1軸の方向及び前記超音波が伝搬する距離方向に対応する第2軸の方向に並ぶ複数の画素を含み、前記複数の画素の各々は、前記超音波の反射位置に基づく座標と前記超音波の反射波の強度に基づく画素値とを有する超音波画像を処理する超音波画像処理装置であって、前記超音波画像に含まれる着目画素を通り、前記着目画素を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定し、前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と前記第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分を計算し、複数の前記差分の計算値に基づいて、前記着目画素に対するエッジ情報を算出するエッジ情報算出部を備える、超音波画像処理装置。【選択図】図7
Description
本発明は、超音波画像処理装置及び超音波画像処理方法に関する。
超音波画像では、被検体組織に関する情報以外に、各種ノイズや超音波受信信号の干渉現象により発生するスペックルが存在する。そのため、各種ノイズやスペックルを除去するためにぼかし処理を行うと、被検体組織の境界位置や形状を不明瞭にしてしまうという問題がある。この問題に対して、特許文献1には、超音波の送受波により得られた超音波画像データと、前記超音波画像データ上に注目画素を通過する互いに異なる向きをもった複数の線分を設定すると共に、各線分について当該線分上の画素列が有する複数の画素値に基づいて分散値を演算する手段と、前記複数の線分について演算された複数の分散値に基づいて、境界の法線方向に相当する第1の方向を特定する第1の特定手段と、前記第1の方向に垂直であり且つ前記注目画素を通過する方向として、前記境界に沿った第2の方向を特定する手段と、前記第2の方向に並んだ画素列が有する複数の画素値に基づいて前記注目画素の平滑化画素値を演算する平滑化演算手段と、を含む超音波画像データ処理装置が開示されている。この超音波画像データ処理装置によれば、着目画素からのさまざまな方向の線分の分散値を用い、その分散値が大きい方向の垂直方向をエッジの方向としているため、組織同士の境界のボケを低減することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の超音波画像データ処理装置は、線分上の画素列の複数の画素値のみから分散値を算出しているため、算出される分散値は線分上にあるノイズなどの影響を大きく受けることになり、スペックルノイズ領域等の平坦部に対してもエッジを抽出してしまう。そのため、特許文献1に記載の超音波画像データ処理装置では、被検体組織の境界位置や形状を明確にするために、特定されたエッジ方向に基づいてエッジ強調処理を行うと、ノイズも強調されてしまうという問題がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、超音波画像に対して着目画素のエッジ情報を精度良く算出可能な超音波画像処理装置及び超音波画像処理方法を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る超音波画像処理装置は、対象物に送信された超音波の走査方向に対応する第1軸の方向及び前記超音波が伝搬する距離方向に対応する第2軸の方向に並ぶ複数の画素を含み、前記複数の画素の各々は、前記超音波の反射位置に基づく座標と前記超音波の反射波の強度に基づく画素値とを有する超音波画像を処理する超音波画像処理装置であって、前記超音波画像に含まれる着目画素を通り、前記着目画素を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定し、前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と前記第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分を計算し、複数の前記差分の計算値に基づいて、前記着目画素に対するエッジ情報を算出するエッジ情報算出部を備える。
本適用例に係る超音波画像処理装置は、対象物に送信された超音波の走査方向に対応する第1軸の方向及び前記超音波が伝搬する距離方向に対応する第2軸の方向に並ぶ複数の画素を含み、前記複数の画素の各々は、前記超音波の反射位置に基づく座標と前記超音波の反射波の強度に基づく画素値とを有する超音波画像を処理する超音波画像処理装置であって、前記超音波画像に含まれる着目画素を通り、前記着目画素を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定し、前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と前記第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分を計算し、複数の前記差分の計算値に基づいて、前記着目画素に対するエッジ情報を算出するエッジ情報算出部を備える。
本適用例に係る超音波画像処理装置は、着目画素を通る複数の線分の各々に対して、その両側にある第1領域及び第2領域のそれぞれについて複数の画素値の加算値を求めてその差分を計算し、複数の差分の計算値に基づいて、着目画素に対するエッジ情報(エッジ(対象物内部の組織間の境界)に関する情報)を算出する。すなわち、本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、着目画素に対して、その周辺にある多くの画素の画素値を用いてエッジ情報を算出するので、ノイズの影響が低減され、エッジ情報を精度良く算出することができる。
[適用例2]
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記複数の線分のうち前記差分の絶対値が最大となる線分の方向をエッジの方向としてもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記複数の線分のうち前記差分の絶対値が最大となる線分の方向をエッジの方向としてもよい。
本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、ノイズの影響を低減しながら、着目画素に対するエッジの方向を精度良く算出することができる。
[適用例3]
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記差分の絶対値の最大値に基づいて、エッジの強度を算出してもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記差分の絶対値の最大値に基づいて、エッジの強度を算出してもよい。
本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、ノイズの影響を低減しながら、着目画素に対するエッジの強度を精度良く算出することができる。
[適用例4]
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域と前記第2領域とで係数値の符号が異なるフィルターを設定し、当該フィルターを用いてフィルター処理を行うことにより前記差分を計算してもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域と前記第2領域とで係数値の符号が異なるフィルターを設定し、当該フィルターを用いてフィルター処理を行うことにより前記差分を計算してもよい。
本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、フィルター処理により、着目画素のエッジ情報を容易に算出することができる。
[適用例5]
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記着目画素の前記第2軸の座標に応じて、前記フィルターのサイズを設定してもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記着目画素の前記第2軸の座標に応じて、前記フィルターのサイズを設定してもよい。
本適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記着目画素の前記第2軸の座標に応じて、前記フィルターの前記第2軸の方向のサイズを設定してもよい。また、本適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記着目画素の前記第2軸の座標に応じて、前記フィルターの前記第1軸の方向のサイズを設定してもよい。
超音波は、その伝搬に伴って非線形成分が発生して波形が鈍るとともに減衰(低周波化)するため、超音波画像において、第2軸の座標に応じてスペックルパターンの大きさが変化する。本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、着目画素に対して、超音波が伝搬する距離方向に対応する第2軸の座標に応じてフィルターのサイズを設定してフィルター処理を行うので、スペックルパターンの大きさに応じた適切なサイズのフィルターを用いてスペックルパターンの影響を効果的に低減させながらエッジ情報を精度良く算出することができる。
[適用例6]
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、第1の前記着目画素に対する前記フィルターのサイズを、前記第1の着目画素よりも前記第2軸の座標が小さい第2の前記着目画素に対する前記フィルターのサイズ以上に設定してもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、第1の前記着目画素に対する前記フィルターのサイズを、前記第1の着目画素よりも前記第2軸の座標が小さい第2の前記着目画素に対する前記フィルターのサイズ以上に設定してもよい。
本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、超音波画像において、着目画素に対して、第2軸の座標が大きいほどフィルターのサイズを大きく設定してより多くの画素の画素値を用いてエッジ情報を算出するので、第2軸の座標が大きいほど大きくなるスペックルパターンの影響を効果的に低減させながらエッジ情報を精度良く算出することができる。
[適用例7]
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記着目画素の前記第2軸の座標、前記超音波の送信周波数、前記超音波の送信開口径、前記超音波の送信フォーカス位置及び前記超音波の走査角度の少なくとも1つに基づいて、前記フィルターの係数値を設定してもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記着目画素の前記第2軸の座標、前記超音波の送信周波数、前記超音波の送信開口径、前記超音波の送信フォーカス位置及び前記超音波の走査角度の少なくとも1つに基づいて、前記フィルターの係数値を設定してもよい。
超音波画像は、超音波が伝搬する距離、送信周波数、送信開口径、送信フォーカス位置及び走査角度に応じて、画像のボケ具合が変化する。本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、着目画素の第2軸の座標(超音波が伝搬する距離)、送信周波数、送信開口径、送信フォーカス位置及び走査角度の少なくとも1つに基づいて、エッジ情報の算出に用いられるフィルターの係数値を設定するので、着目画素に対するエッジ情報の算出精度を向上させることができる。
[適用例8]
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記走査角度に垂直な方向に重み付けがされるように前記フィルターの係数値を設定してもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置において、前記エッジ情報算出部は、前記走査角度に垂直な方向に重み付けがされるように前記フィルターの係数値を設定してもよい。
超音波画像は、走査角度と垂直な方向にスペックルパターンが伸びやすく画像がボケやすいという特徴がある。本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、フィルターの係数値が走査角度に垂直な方向に重み付けされるので、走査角度に垂直な方向に着目画素から離れた位置にある画素の画素値の影響を受けにくくなり、着目画素に対するエッジ情報の算出精度を向上させることができる。
[適用例9]
上記適用例に係る超音波画像処理装置は、前記対象物に送信された前記超音波の反射波に基づいて、前記超音波画像を生成する超音波画像生成部をさらに備えてもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置は、前記対象物に送信された前記超音波の反射波に基づいて、前記超音波画像を生成する超音波画像生成部をさらに備えてもよい。
本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、対象物に送信された超音波の反射波に基づいて生成した超音波画像において、着目画素に対して、ノイズの影響を低減しながらエッジ情報を精度良く算出することができる。
[適用例10]
上記適用例に係る超音波画像処理装置は、前記エッジ情報に基づいて、前記超音波画像を補正する画像補正部をさらに備えてもよい。
上記適用例に係る超音波画像処理装置は、前記エッジ情報に基づいて、前記超音波画像を補正する画像補正部をさらに備えてもよい。
本適用例に係る超音波画像処理装置によれば、着目画素に対して精度良く算出されたエッジ情報に基づいて超音波画像を補正することにより、エッジを含む領域(エッジ領域)の鮮鋭性が強調されたより鮮明な超音波画像を生成することができる。
[適用例11]
本適用例に係る超音波画像処理方法は、対象物に送信された超音波の走査方向に対応する第1軸の方向及び前記超音波が伝搬する距離方向に対応する第2軸の方向に並ぶ複数の画素を含み、前記複数の画素の各々は、前記超音波の反射位置に基づく座標と前記超音波の反射波の強度に基づく画素値とを有する超音波画像を処理する超音波画像処理方法であって、前記超音波画像に含まれる着目画素を通り、前記着目画素を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定する工程と、前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と前記第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分を計算する工程と、複数の前記差分の計算値に基づいて、前記着目画素に対するエッジ情報を算出する工程と、を備える。
本適用例に係る超音波画像処理方法は、対象物に送信された超音波の走査方向に対応する第1軸の方向及び前記超音波が伝搬する距離方向に対応する第2軸の方向に並ぶ複数の画素を含み、前記複数の画素の各々は、前記超音波の反射位置に基づく座標と前記超音波の反射波の強度に基づく画素値とを有する超音波画像を処理する超音波画像処理方法であって、前記超音波画像に含まれる着目画素を通り、前記着目画素を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定する工程と、前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と前記第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分を計算する工程と、複数の前記差分の計算値に基づいて、前記着目画素に対するエッジ情報を算出する工程と、を備える。
本適用例に係る超音波画像処理方法では、着目画素を通る複数の線分の各々に対して、その両側にある第1領域及び第2領域のそれぞれについて複数の画素値の加算値を求めてその差分を計算し、複数の差分の計算値に基づいて、着目画素に対するエッジ情報を算出する。すなわち、本適用例に係る超音波画像処理方法によれば、着目画素に対して、その周辺にある多くの画素の画素値を用いてエッジ情報を算出するので、ノイズの影響が低減され、エッジ情報を精度良く算出することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.第1実施形態
1−1.超音波画像装置の構成
図1は、本実施形態の超音波画像装置の外観の一例を示す図である。本実施形態の超音波画像装置1は、超音波プローブ10と超音波画像処理装置20とを含んで構成されている。超音波プローブ10と超音波画像処理装置20とは、ケーブル15によって接続されている。超音波画像処理装置20は、携帯型の装置でもよいし、固定型(据え置き型)の装置でもよい。また、超音波プローブ10は超音波画像処理装置20に内蔵されていてもよい。
1−1.超音波画像装置の構成
図1は、本実施形態の超音波画像装置の外観の一例を示す図である。本実施形態の超音波画像装置1は、超音波プローブ10と超音波画像処理装置20とを含んで構成されている。超音波プローブ10と超音波画像処理装置20とは、ケーブル15によって接続されている。超音波画像処理装置20は、携帯型の装置でもよいし、固定型(据え置き型)の装置でもよい。また、超音波プローブ10は超音波画像処理装置20に内蔵されていてもよい。
超音波プローブ10は、超音波トランスデューサーデバイス11を有する。超音波トランスデューサーデバイス11は、対象物を走査(スキャン)しながら、対象物に対して所定の面(送受信面11a)において、超音波を送信するとともに反射された超音波(反射波)を受信する。
図2は、超音波トランスデューサーデバイス11を底面(測定面)から透視した内部構成の概略図である。図2に示すように、超音波トランスデューサーデバイス11は、マトリックス状に配置された複数の超音波トランスデューサー素子12を有する。より詳細には、超音波トランスデューサーデバイス11は、走査方向(スキャン方向)に沿って並んで配置されるN個の超音波トランスデューサー素子群TG−1〜TG−Nを有しており、超音波トランスデューサー素子群TG−1〜TG−Nは、それぞれ、走査方向と直交する方向(スライス方向)に沿って配置される複数の超音波トランスデューサー素子12を有している。超音波トランスデューサー素子12は、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)、チタン酸鉛(PbTiO3)、ジルコン酸鉛(PbZrO3)、チタン酸鉛ランタン((Pb、La)TiO3)などを材料とする圧電素子を用いて構成可能であり、例えば、薄手の圧電素子と金属板(振動膜)とを張り合わせたモノモルフ(ユニモルフ)構造を有する。
超音波トランスデューサー素子群TG−1〜TG−Nは、それぞれ、超音波の送信において駆動される1つのチャンネルを構成する。従って、以下では、超音波トランスデューサー素子群TG−1〜TG−Nを、それぞれ、「チャンネル1」〜「チャンネルN」と呼ぶことにする。
このような構造の超音波トランスデューサーデバイス11を用いて対象物を走査(スキャン)する方法としては、例えば、リニアスキャンやセクタスキャンが可能である。
リニアスキャンは、Nチャンネルのうち、チャンネルをずらしながら複数のチャンネル(例えば、8チャンネル)から超音波を送信するものである。また、セクタスキャンは、所定のチャンネル(例えば、Nチャンネル全部)から、方向(角度)を変えながら超音波を送信するものである。
図3はリニアスキャンにおいて順番に送信される超音波の様子を示す図であり、図4はセクタスキャンにおいて順番に送信される超音波の様子を示す図である。なお、図3及び図4は、超音波トランスデューサーデバイス11を側面から視た図である。各超音波トランスデューサー素子12から送信される超音波は球面波であり、複数のチャンネルから送信された複数の超音波が相互に干渉し、合成される。その結果、合成されたm個の超音波UW−1〜UW−mが順番に送信されることになる。
図3に示すように、超音波トランスデューサーデバイス11は、リニアスキャンでは、チャンネルを変えながら超音波UW−1〜UW−mを順番に送信する。例えば、超音波UW−1はチャンネル1〜8から送信された複数の超音波の合成波である、また、超音波UW−2は、超音波UW−1の送信から所定時間後にチャンネル2〜9から送信された複数の超音波の合成波である。
また、図4に示すように、超音波トランスデューサーデバイス11は、セクタスキャンでは、チャンネルを固定し、走査角度を変えながら超音波UW−1〜UW−mを順番に送信する。例えば、超音波UW−1は、チャンネル1から離れたチャンネルほど早く、複数のチャンネルから時間差をもって送信された複数の超音波の合成波であり、走査角度が−45°である。また、超音波UW−k(k=N/2)は、チャンネルkから離れたチャンネルほど早く、複数のチャンネルから時間差をもって送信された複数の超音波の合成波であり、走査角度が0°である。また、超音波UW−mは、チャンネルNから離れたチャンネルほど早く、複数のチャンネルから時間差をもって送信された複数の超音波の合成波であり、走査角度が+45°である。
なお、超音波トランスデューサーデバイス11は、チャンネル及び走査角度の両方を変えながら超音波UW−1〜UW−mを順番に送信してもよい。
実際には、超音波UW−1〜UW−mは、それぞれ、複数の超音波の合成波であるから幅(ビーム幅)を有しており、超音波UW−1〜UW−mのビーム幅はその伝搬距離に応じて変わる。図5は、図4の超音波UW−kをより詳細に示す図である。図5に示すように、超音波UW−kのビーム幅は、送信開始位置(発生位置)では駆動される複数のチャンネルに対応する幅であり、その伝搬距離が大きくなるにつれて狭くなった後、広がっていく。以下では、このビーム幅が最小となる位置(超音波トランスデューサーデバイス11の送受信面11aからの焦点距離)を「送信フォーカス位置」と呼ぶことにする。送信フォーカス位置Focusは、駆動される複数のチャンネルから超音波を送信するタイミングを調整することで調整可能である。また、以下では、超音波の送信開始位置(発生位置)におけるビーム幅を「送信開口径」と呼ぶことにする。送信開口径Dは、超音波を送信するチャンネルの数や超音波トランスデューサー素子12の幅等によって決まる。
超音波UW−1〜UW−mは、対象物の内部において反射し、反射波は超音波プローブ10の送受信面11aに入射し、超音波トランスデューサー素子12によって電気信号に変換される。
超音波画像処理装置20は、超音波トランスデューサーデバイス11からの電気信号を受信し、超音波を送信したチャンネルや走査角度の情報、受信信号の強度等から超音波の反射位置(距離)を算出し、横軸を走査方向(「方位方向」ともいう)、縦軸を距離方向(「深さ方向」ともいう)とする超音波画像を生成する。そして、超音波画像処理装置20は、生成した超音波画像に対して画像補正処理や画像調整処理を行い、表示部21に超音波画像を表示させる。
1−2.超音波画像処理装置の構成
図6は、超音波画像処理装置20の構成例を示す図である。図6に示すように、超音波画像処理装置20は、表示部21、処理部22、プローブインターフェース(I/F)部23、操作部24、記憶部25、情報記憶媒体26及び通信部27を含んで構成されている。超音波画像処理装置20は、例えば、パーソナルコンピューターであってもよい。
図6は、超音波画像処理装置20の構成例を示す図である。図6に示すように、超音波画像処理装置20は、表示部21、処理部22、プローブインターフェース(I/F)部23、操作部24、記憶部25、情報記憶媒体26及び通信部27を含んで構成されている。超音波画像処理装置20は、例えば、パーソナルコンピューターであってもよい。
処理部22は、情報記憶媒体26に格納されるプログラムやデータ、記憶部25に記憶されている各種の設定情報、操作部24から入力される信号等に基づいて、各種の処理を行う。本実施形態では、処理部22は、超音波プローブ10に対して駆動信号(パルス信号)を送信する処理、超音波プローブ10から信号を受信して超音波画像を生成する処理、生成した超音波画像に対する画像処理等を行う。
プローブインターフェース部23は、処理部22と超音波プローブ10との間での信号の送受信を成立させるためのインターフェース部である。
操作部24は、ユーザーの操作等をデータとして入力するためのものであり、その機能は、例えばキーボードやマウス等のハードウェアにより実現できる。
記憶部25は、処理部22のワーク領域となるもので、その機能はRAMなどのハードウェアにより実現できる。また、記憶部25には、処理部22の動作を制御するための各種の設定情報等が記憶される。
情報記憶媒体26(コンピューターにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD等)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリー(ROM)などのハードウェアにより実現できる。
表示部21は、処理部22が生成・処理した超音波画像等を出力するものであり、その機能は、CRTディスプレイ、LCD(液晶ディスプレイ)、OELD(有機ELディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、タッチパネル型ディスプレイなどのハードウェアにより実現できる。
通信部27は、外部装置(例えば、サーバ装置や端末装置)との間で通信を行うための各種の制御を行うものである。
なお、処理部22が実行する各種プログラムは、サーバー装置等が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部27を介して情報記憶媒体26(記憶部25)に配信されてもよい。
図7は、処理部22の機能構成の一例を示すブロック図である。図7の例では、処理部22は、送受信制御部100、送信パルス発生部110、受信処理部120、超音波画像生成部130、超音波画像処理部140、デジタルスキャンコンバーター(DSC:Digital Scan Converter)150及び制御部160を含んで構成されている。なお、図7に示す処理部22の少なくとも一部の構成は、超音波プローブ10に設けられていてもよい。
送信パルス発生部110は、超音波プローブ10が有する超音波トランスデューサーデバイス11を駆動するパルス信号を発生させる。
送受信制御部100は、超音波を発生させるチャンネルを選択し、プローブインターフェース部23を介して、送信パルス発生部110が発生させたパルス信号を選択されたチャンネルに送信する。そして、選択されたチャンネルに含まれる各超音波トランスデューサー素子12が、当該パルス信号に応じた送信周波数及び送信波数の超音波を発生させる。図8に、送信周波数Freq(周期1/Freq)、送信波数が2の超音波の音圧波形を示す。また、送受信制御部100は、各チャンネルへのパルス信号の送信タイミングをチャンネル毎に設定された遅延時間だけ遅らせて、チャンネル間の送信タイミングをずらすことにより、超音波の送信フォーカス位置(焦点距離)や走査角度を制御する。
また、送受信制御部100は、パルス信号を送信した後、プローブインターフェース部23を介して、超音波トランスデューサーデバイス11の各チャンネルから受信信号(超音波の反射波に応じた電気信号)を受信し、各受信信号を受信処理部120に出力する。
受信処理部120は、チャンネル毎の受信信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換し、帯域通過フィルターなどによるフィルター処理を行って雑音を低減させ、記憶部25(図6参照)に記憶させる。
超音波画像生成部130は、ハーモニック処理部131、MVB(Minimum Variance Beamforming)処理部132、検波処理部133及び対数変換部134を含んで構成されている。
ハーモニック処理部131は、記憶部25に記憶されている受信信号を取得し、チャンネル毎にハーモニック成分(高調波成分ともいう)の信号を抽出する。ハーモニック処理部131は、例えば、2次高調波のみを抽出する。
MVB処理部132は、ハーモニック処理部131により抽出されたチャンネル毎のハーモニック成分の信号に基づいて、方向に拘束を付けた適応型ビームフォーミングであるMVB処理を行う。具体的には、MVB処理部132は、各チャンネルのハーモニック成分の信号を遅延させて、各チャンネルの位相が揃った信号に変換し、当該各チャンネルの信号を重み付けして加算する。ここで、各チャンネルの重みは、重み付け加算の結果の分散値が最小になるように動的に変更される。つまり、MVB処理とは、各チャンネルの重みを受信信号に応じて変えることで動的に感度特性を変化させ、不要波に関して感度を持たないようにする処理である。
検波処理部133は、MVB処理部132によりMVB処理がされたチャンネル毎の信号に対して、絶対値(整流)処理を行った後、低域通過フィルターによるフィルター処理を行い、信号強度を抽出する。
対数変換部134は、検波処理部133により抽出されたチャンネル毎の信号強度に対してLog圧縮を行い、信号強度の最大値と最小値との差を小さくした信号に変換する。そして、対数変換部134から出力される信号(受信信号の信号強度)は、対象物の走査方向(方位方向)の位置座標及び対象物の内部の距離方向(深さ方向)の位置座標と対応づけて、記憶部25(図6参照)に記憶される。この記憶部25に記憶されるデータに基づき、対象物に送信された超音波の走査方向(方位方向)に対応する横軸(「第1軸」の一例)の方向及び超音波が伝搬する距離方向(深さ方向)に対応する縦軸(「第2軸」の一例)の方向に並ぶ複数の画素を含む超音波画像を描くことができる。この超音波画像に含まれる複数の画素の各々は、超音波の反射位置に基づく座標と超音波の反射波の強度に基づく画素値とを有する。すなわち、超音波画像生成部130は、対象物に送信された超音波の反射波に基づいて、超音波画像を生成するということができる。図9は、超音波画像生成部130により生成される超音波画像の一例を示す図である。図9において、横軸(x軸)は走査方向(方位方向)に対応し、縦軸(z軸)は距離方向(深さ方向)に対応する。例えば、x座標をi,z座標をjとする画素p(i,j)の画素値Pi,jは、対象物内部の座標(i,j)に対応する位置で反射した反射波の強度に対応して0〜255の範囲の整数値である。この画素値は、例えば輝度値であり、図9では、画素値(反射波の強度)が大きい画素ほど白く描画されている。
超音波画像処理部140は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像に対して所定の画像処理を行う。具体的には、超音波画像処理部140は、エッジ情報算出部142、画像補正部143及び画像調整部144を含んで構成されている。
エッジ情報算出部142は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像に含まれる各画素(着目画素)に対して、エッジの強度や方向等を含むエッジ情報を算出する処理(エッジ情報算出処理)を行う。特に、本実施形態では、エッジ情報算出部142は、まず、超音波画像に含まれる各画素(着目画素)を通り、各画素(着目画素)を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定する。次に、エッジ情報算出部142は、設定した複数の線分の各々に対して、第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分を計算する。そして、エッジ情報算出部142は、複数の差分の計算値に基づいて、各画素(着目画素)に対するエッジ情報を算出する。例えば、エッジ情報算出部142は、各画素(着目画素)に対して設定された複数の線分のうち、差分の絶対値が最大となる線分の方向をエッジの方向としてもよいし、差分の絶対値の最大値に基づいて、エッジの強度を算出してもよい。また、例えば、エッジ情報算出部142は、各画素(着目画素)に対して設定された複数の線分の各々に対して、第1領域と第2領域とで係数値の符号が異なるフィルターを設定し、当該フィルターを用いてフィルター処理を行うことにより差分を計算してもよい。このエッジ情報算出処理の詳細については後述する。
画像補正部143は、エッジ情報算出部142により画素(着目画素)毎に算出されたエッジ情報に基づいて、超音波画像生成部130により生成された超音波画像を補正する処理(画像補正処理)を行う。具体的には、画像補正部143は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像の各画素に対して、他の複数の画素の画素値を用いてフィルター処理を行って平滑化する(ぼかす)平滑化処理を行う。また、画像補正部143は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像の各画素に対して、他の複数の画素の画素値を用いてフィルター処理を行ってエッジを鮮鋭化(強調)するエッジ鮮鋭化処理(エッジ強調処理ともいう)を行う。さらに、画像補正部143は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像の各画素に対して、平滑化処理がされた当該画素の画素値とエッジ鮮鋭化処理がされた当該画素の画素値とを、エッジ情報算出部142により算出されたエッジ情報に応じた比率で加算する画像合成処理を行う。この画像補正処理(平滑化処理、エッジ鮮鋭化処理、画像合成処理)の詳細については後述する。
画像調整部144は、画像補正部143により補正された超音波画像に対して、ゲインやダイナミックレンジを調整する処理、各画素値を深さに応じて補正して画像全体で一様な明るさになるように調整する処理等の画像調整処理を行う。
デジタルスキャンコンバーター(DSC)150は、超音波画像処理部140より画像処理された超音波画像に対して、表示部21の走査線に合わせた補完処理等を行ってビデオ映像信号に変換し、表示部21に出力する。これにより、表示部21に超音波のBモード画像が表示される。
制御部160は、あらかじめ記憶部25に記憶されている各種の設定情報や操作部24から入力される各種の設定信号に基づいて、送受信制御部100、送信パルス発生部110、受信処理部120、超音波画像生成部130、超音波画像処理部140及びデジタルスキャンコンバーター(DSC)150の各動作を制御する。
このように、超音波画像処理装置20は、超音波の反射波に基づいて生成した超音波画像に含まれる各画素に対して、複数の線分を設定し、第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分に基づいてエッジ情報を算出することにより、各種のノイズの外縁がエッジとして認識されにくくなるため、エッジ情報を用いた画像補正処理により得られる超音波画像がより鮮明になる。
1−3.超音波画像処理
1−3−1.超音波画像処理の手順
図10は、超音波画像処理部140による超音波画像処理(本実施形態の超音波画像処理方法)の手順を示すフローチャート図である。図10に示すように、まず、超音波画像処理部140は、エッジ情報算出部142により、超音波画像生成部130により生成された超音波画像の各画素に対するエッジ情報を算出するエッジ情報算出処理を行う(工程S20)。
1−3−1.超音波画像処理の手順
図10は、超音波画像処理部140による超音波画像処理(本実施形態の超音波画像処理方法)の手順を示すフローチャート図である。図10に示すように、まず、超音波画像処理部140は、エッジ情報算出部142により、超音波画像生成部130により生成された超音波画像の各画素に対するエッジ情報を算出するエッジ情報算出処理を行う(工程S20)。
次に、超音波画像処理部140は、画像補正部143により、超音波画像生成部130により生成された超音波画像を平滑化する平滑化処理を行う(工程S30)。
次に、超音波画像処理部140は、画像補正部143により、超音波画像生成部130により生成された超音波画像に対するエッジを鮮鋭化するエッジ鮮鋭化処理を行う(工程S40)。
最後に、超音波画像処理部140は、画像補正部143により、工程S20で算出されたエッジ情報に基づいて、工程S30で平滑化処理がされた超音波画像と工程S40でエッジ鮮鋭化処理がされた超音波画像とを合成する画像合成処理を行う(工程S50)。
なお、図10のフローチャートにおいて、可能であれば工程の順番を適宜変更してもよい。例えば、工程S30(平滑化処理)と工程S40(エッジ鮮鋭化処理)は順番が入れ替わってもよい。
1−3−2.エッジ情報算出処理
本実施形態では、エッジ情報算出部142は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像の各画素(着目画素)に対するエッジ情報(エッジの強度及び方向)を算出する処理として、以下の処理を行う。
本実施形態では、エッジ情報算出部142は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像の各画素(着目画素)に対するエッジ情報(エッジの強度及び方向)を算出する処理として、以下の処理を行う。
まず、エッジ情報算出部142は、着目画素p(w,h)を通り、着目画素p(w,h)を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定する。具体的には、エッジ情報算出部142は、着目画素p(w,h)を通り、着目画素p(w,h)を中心とするq×qのサイズの計算対象領域(q2個の画素を含む領域)を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる2q−2本の線分を設定する。図11に、着目画素p(w,h)を中心とする9×9のサイズの領域(81個の画素を含む領域)を計算対象領域とした場合に、着目画素p(w,h)を通る16本の線分L1〜L16を示す。9×9のサイズの計算対象領域は、16本の線分L1〜L16の各々により第1領域(例えば、線分の下側又は右側の領域)と第2領域(例えば、線分の上側又は左側の領域)に分けられる。
次に、エッジ情報算出部142は、着目画素p(w,h)に対して設定された2q−2本の線分に対して、第1領域と第2領域とで係数値の符号が異なるフィルターを設定し、当該フィルターを用いてフィルター処理を行う。例えば、第1領域の係数が正の値であり、かつ、第2領域の係数が負の値であってもよいし、第1領域の係数が負の値であり、かつ、第2領域の係数が正の値であってもよい。このフィルター処理により、各線分Liに対する第1領域の画素値の加算値と第2領域の画素値の加算値との差分F(i)が算出される。図12に、図11に示した線分L5(45°の線分)に対して設定される9×9のフィルターの一例を示す。図12の例では、線分L5上の画素に対応する係数値は0であり、第1領域に含まれる画素に対応する係数値は1であり、第2領域に含まれる画素に対応する係数値は−1である。
そして、エッジ情報算出部142は、下記の式(1)により、2q−2本の線分に対して算出された差分F(1)〜F(2q−2)の絶対値の最大値をエッジ強度G(φ)として算出する。
また、エッジ情報算出部142は、差分F(i)の絶対値が最も大きい線分Liの方向をエッジ方向とする。なお、エッジ情報算出部142は、差分F(i)の絶対値が最も小さい線分Liの方向と垂直な方向をエッジ方向としてもよい。
図13は、エッジ情報算出部142によるエッジ情報算出処理(図10の工程S20の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。
図13の例では、エッジ情報算出部142は、まず、着目画素p(w,h)を選択する(工程S201)。例えば、この工程S201では、着目画素p(0,0)(x座標とz座標がともに0の画素)が選択される。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S201で選択された着目画素p(w,h)を通り、着目画素p(w,h)を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定する(工程S202)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S202で設定したいずれかの線分Liを選択し、フィルター(係数値)を設定する(工程S203)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S203で設定したフィルターを用いて、フィルター処理を行い、第1領域の画素値の加算値と第2領域の画素値の加算値との差分F(i)を計算する(工程S204)。
次に、エッジ情報算出部142は、すべての線分Liを選択したか否かを判断する(工程S205)。そして、エッジ情報算出部142は、未選択の線分Liがあれば(工程S205のN)、次の線分Liを選択してフィルターを設定し(工程S203)、工程S204の処理を再び行う。
そして、エッジ情報算出部142は、未選択の線分Liがなくなれば(工程S205のY)、次に、式(1)により、工程S204で計算した差分F(i)の絶対値の最大値をエッジ強度G(φ)として算出する(工程S206)。
次に、エッジ情報算出部142は、差分F(i)の絶対値が最大となる線分Liの方向をエッジ方向とする(工程S207)。
次に、エッジ情報算出部142は、着目画素p(w,h)として超音波画像のすべての画素を選択したか否かを判断する(工程S208)。そして、エッジ情報算出部142は、未選択の画素があれば(工程S208のN)、次の着目画素p(w,h)を選択し(工程S201)、工程S202以降の処理を再び行い、未選択の画素がなくなれば(工程S208のY)、エッジ情報算出処理を終了する。
1−3−3.平滑化処理
本実施形態では、画像補正部143は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像に対する平滑化処理として、移動平均フィルター、ガウシアンフィルター、メディアンフィルター等の平滑化フィルターを用いたフィルター処理を行うことができる。
本実施形態では、画像補正部143は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像に対する平滑化処理として、移動平均フィルター、ガウシアンフィルター、メディアンフィルター等の平滑化フィルターを用いたフィルター処理を行うことができる。
図14は、画像補正部143による平滑化処理(図10の工程S30の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。
図14の例では、画像補正部143は、まず、着目画素p(w,h)を選択する(工程S301)。例えば、この工程S301では、着目画素p(0,0)(x座標とz座標がともに0の画素)が選択される。
次に、画像補正部143は、工程S301で選択された着目画素p(w,h)に対する平滑化フィルター(サイズ及び係数値)を設定する(工程S302)。工程S302において、画像補正部143は、着目画素p(w,h)に対するエッジ方向により強く平滑化がかかるような平滑化フィルターを設定してもよい。
次に、画像補正部143は、工程S302で設定された平滑化フィルターを用いて、着目画素p(w,h)に対してフィルター処理を行う(工程S303)。
次に、画像補正部143は、着目画素p(w,h)として超音波画像のすべての画素を選択したか否かを判断する(工程S304)。そして、画像補正部143は、未選択の画素があれば(工程S304のN)、次の着目画素p(w,h)を選択し(工程S301)、工程S302以降の処理を再び行い、未選択の画素がなくなれば(工程S304のY)、平滑化処理を終了する。
1−3−4.エッジ鮮鋭化処理
本実施形態では、画像補正部143は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像に対するエッジ鮮鋭化処理として、エッジ部分の画素は画素値が大きくなり、エッジを含まない領域(平坦な領域)の画素は画素値が小さくなるようなエッジ鮮鋭化フィルターを用いたフィルター処理を行うことができる。図15に、エッジ鮮鋭化処理に用いられる3×3のフィルターの一例を示す。
本実施形態では、画像補正部143は、超音波画像生成部130により生成された超音波画像に対するエッジ鮮鋭化処理として、エッジ部分の画素は画素値が大きくなり、エッジを含まない領域(平坦な領域)の画素は画素値が小さくなるようなエッジ鮮鋭化フィルターを用いたフィルター処理を行うことができる。図15に、エッジ鮮鋭化処理に用いられる3×3のフィルターの一例を示す。
図16は、画像補正部143によるエッジ鮮鋭化処理(図10の工程S40の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。
図16の例では、画像補正部143は、まず、着目画素p(w,h)を選択する(工程S401)。例えば、この工程S401では、着目画素p(0,0)(x座標とz座標がともに0の画素)が選択される。
次に、画像補正部143は、工程S401で選択された着目画素p(w,h)に対するエッジ鮮鋭化フィルター(サイズ及び係数値)を設定する(工程S402)。工程S402において、画像補正部143は、着目画素p(w,h)に対するエッジ方向と垂直な方向により強く鮮鋭化がかかるようなエッジ鮮鋭化フィルターを設定してもよい。
次に、画像補正部143は、工程S402で設定されたエッジ鮮鋭化フィルターを用いて、着目画素p(w,h)に対してフィルター処理を行う(工程S403)。
次に、画像補正部143は、着目画素p(w,h)として超音波画像のすべての画素を選択したか否かを判断する(工程S404)。そして、画像補正部143は、未選択の画素があれば(工程S404のN)、次の着目画素p(w,h)を選択し(工程S401)、工程S402以降の処理を再び行い、未選択の画素がなくなれば(工程S404のY)、エッジ鮮鋭化処理を終了する。
1−3−5.画像合成処理
本実施形態では、画像補正部143は、画像合成処理として、超音波画像生成部130により生成された超音波画像(元の超音波画像)の各画素(着目画素p(w,h))の画素値に、平滑化処理(図10の工程S30の処理)がされた後の画素値とエッジ鮮鋭化処理(図10の工程S40の処理)がされた後の画素値とを、エッジ強度G(φ)に応じて合成する処理を行うことができる。着目画素p(w,h)の合成後の画素値Pcw,hは、例えば、下記の式(2)により算出される。
本実施形態では、画像補正部143は、画像合成処理として、超音波画像生成部130により生成された超音波画像(元の超音波画像)の各画素(着目画素p(w,h))の画素値に、平滑化処理(図10の工程S30の処理)がされた後の画素値とエッジ鮮鋭化処理(図10の工程S40の処理)がされた後の画素値とを、エッジ強度G(φ)に応じて合成する処理を行うことができる。着目画素p(w,h)の合成後の画素値Pcw,hは、例えば、下記の式(2)により算出される。
式(2)において、Pw,hは、超音波画像生成部130により生成された超音波画像(元の超音波画像)における着目画素p(w,h)の画素値である。また、Prw,hは、平滑化処理(図10の工程S30の処理)がされた着目画素p(w,h)の画素値であり、Pew,hは、エッジ鮮鋭化処理(図10の工程S40の処理)がされた着目画素p(w,h)の画素値である。また、G(φ)’は、着目画素p(w,h)に対するエッジ強度G(φ)を0〜1.0の範囲の値に正規化したものである。また、Iは平滑化処理の強度を示す0〜1.0の範囲の値を有する係数であり、Jはエッジ鮮鋭化処理の強度を示す0〜1.0の範囲の値を有する係数である。係数I,Jは、例えば、超音波画像処理装置20の表示部21に表示されるユーザーインターフェース画面からユーザーによって設定される。
図17は、画像補正部143による画像合成処理(図10の工程S50の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。
図17の例では、画像補正部143は、まず、着目画素p(w,h)を選択する(工程S501)。例えば、この工程S501では、着目画素p(0,0)(x座標とz座標がともに0の画素)が選択される。
次に、画像補正部143は、工程S501で選択された着目画素p(w,h)に対して、式(2)により、元の画素値に、エッジ強度G(φ)に応じて、平滑化処理後の画素値とエッジ鮮鋭化処理後の画素値とを合成する(工程S502)。
次に、画像補正部143は、着目画素p(w,h)として超音波画像のすべての画素を選択したか否かを判断する(工程S503)。そして、画像補正部143は、未選択の画素があれば(工程S503のN)、次の着目画素p(w,h)を選択し(工程S501)、工程S502以降の処理を再び行い、未選択の画素がなくなれば(工程S503のY)、画像合成処理を終了する。
1−4.超音波画像装置(超音波画像処理装置)の作用及び効果
第1実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)は、各画素を通る複数の線分の各々に対して、その両側にある第1領域及び第2領域のそれぞれについて複数の画素値の加算値を求めてその差分を計算し、複数の差分の計算値に基づいて、各画素に対するエッジ情報を算出する。すなわち、第1実施形態の超音波画像処理装置によれば、各画素に対して、その周辺にある多くの画素の画素値を用いてエッジ情報を算出するので、ノイズの影響が低減され、エッジ情報(エッジの強度や方向)を精度良く算出することができる。従って、第1実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)によれば、画素毎に算出された精度の高いエッジ情報を用いて画像補正処理を行うことにより、エッジ領域の鮮鋭性が強調されたより鮮明な超音波画像を生成し、表示させることができる。
第1実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)は、各画素を通る複数の線分の各々に対して、その両側にある第1領域及び第2領域のそれぞれについて複数の画素値の加算値を求めてその差分を計算し、複数の差分の計算値に基づいて、各画素に対するエッジ情報を算出する。すなわち、第1実施形態の超音波画像処理装置によれば、各画素に対して、その周辺にある多くの画素の画素値を用いてエッジ情報を算出するので、ノイズの影響が低減され、エッジ情報(エッジの強度や方向)を精度良く算出することができる。従って、第1実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)によれば、画素毎に算出された精度の高いエッジ情報を用いて画像補正処理を行うことにより、エッジ領域の鮮鋭性が強調されたより鮮明な超音波画像を生成し、表示させることができる。
2.第2実施形態
以下、第2実施形態の超音波画像装置1について、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して第1実施形態と重複する説明を省略し、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。
以下、第2実施形態の超音波画像装置1について、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して第1実施形態と重複する説明を省略し、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。
超音波画像は、超音波は、その伝搬に伴って非線形成分が発生して波形が鈍るとともに減衰(低周波化)するため、浅い領域(z座標が相対的に小さい領域)ではスペックルパターンは小さく、深い領域(z座標が相対的に大きい領域)ではスペックルパターンが大きくなるという特徴を有している。例えば、図9に示した超音波画像では、z座標が大きいほど(深いほど)スペックルパターンが横方向(x軸方向)に伸びており、スペックルパターンが大きくなっている。そこで、第2実施形態では、エッジ情報算出部142は、相対的に浅い領域にある各画素に対しては、当該画素が含まれる相対的に狭い領域を算出対象領域としてエッジ情報を算出し、相対的に深い領域にある各画素に対しては、当該画素が含まれる相対的に広い領域を算出対象領域としてエッジ情報を算出する。すなわち、エッジ情報算出部142は、各画素(着目画素)について、z座標値が小さいほどフィルターのサイズを小さくし、z座標値が大きいほどフィルターのサイズを大きくしてフィルター処理を行う。これにより、深さによらずスペックルパターンの外縁がエッジとして認識されにくくなり、エッジ情報の算出精度が向上する。
図18に、超音波画像の各領域と適用されるフィルターサイズとの関係の一例を示す。図18の例では、超音波画像において、最も浅い領域R1では3×3のサイズ(9画素分のサイズ)のフィルターが用いられ、最も深い領域R3では7×7(49画素分のサイズ)のサイズのフィルターが用いられ、その間の領域R2では5×5のサイズ(25画素分のサイズ)のフィルターが用いられる。なお、図18の例では、各フィルターは、距離方向(z方向)と走査方向(x方向)のサイズが同じであるが、異なっていてもよい。
例えば、エッジ情報算出部142は、着目画素に対するフィルターの距離方向(z方向)のサイズAFsize及び走査方向(x方向)のサイズLFsizeを、それぞれ、下記の式(3)、式(4)に基づいて決定することができる。
式(3)、式(4)において、Miは超音波画像生成方法であり、エッジ情報算出処理の入力となる超音波画像がどのような処理によって生成されたかを示す。α(Mi)はMiに応じて可変の設定係数である。例えば、入力となる超音波画像に既に平滑化処理がされている場合には、平滑化が弱くなるようにα(Mi)が設定される。Freqは超音波プローブ10から送信される超音波の送信周波数であり、nは送信波数である。Dは送信開口径であり、Focusは送信フォーカス位置である(図5参照)。Zは着目画素の深さ(距離)である。dpiは超音波画像の画像解像度である。Mpはフィルター処理方法(例えば、フィルターの種類)であり、A(Mp),B(Mp),C(Mp)はMpに応じて可変の補正係数である。
式(3)に示されるように、距離方向(z方向)のサイズAFsizeは、超音波の分解能を基に設定され、深さZによる減衰などを考慮して補正される。具体的には、まず、距離方向の分解能を基に基準となるフィルターサイズが設定される(A(Mp)×α(Mi)×n/Freqの項)。詳細には、送信周波数Freqが低いほど、また、送信波数nが大きいほど、距離方向の分解能が低くなってスペックルパターンが大きくなるため、フィルターサイズが大きくなるように設定される。次に、超音波の伝搬に伴い、非線形成分が発生して波形が鈍ってしまうため、着目画素の深さZによりフィルターサイズが補正される(B(Mp)×Zの項)。詳細には、着目画素が深い(深さZが大きい)ほど、波形が鈍ってスペックルパターンが大きくなるため、フィルターサイズが大きくなるように補正される。さらに、超音波は伝搬に伴い減衰(低周波化)するため、着目画素の深さZの2乗によりフィルターサイズが補正される(C(Mp)×Z2/Freqの項)。詳細には、送信周波数Freqが低いほど、また、着目画素が深い(深さZが大きい)ほど、超音波が減衰(低周波化)してスペックルパターンが大きくなるため、フィルターサイズが大きくなるように補正される。そして、画像解像度dpiを用いてフィルターサイズが超音波画像に適したサイズに変更される。
また、式(4)に示されるように、走査方向(x方向)のサイズLFsizeは、超音波画像の生成方法を基に設定され、超音波の深さZによる分解能(ビーム幅)と減衰を考慮して補正される。具体的には、まず、超音波画像生成方法Miにより、基準となるフィルターサイズが設定される(A(Mp)×α(Mi)の項)。次に、送信フォーカス位置Focusから外れることにより、超音波のビーム幅は広くなってしまうため、着目画素の深さZによりフィルターサイズが補正される(B(Mp)×|Z−Focus|/(D×Freq)の項)。詳細には、送信フォーカス位置Focusからの距離方向(深さ方向)のずれが大きいほど、また、送信開口径Dや送信周波数Freqが小さいほど超音波のビーム幅が広くなってスペックルパターンが大きくなるため、フィルターサイズが大きくなるように補正される。さらに、超音波は伝搬に伴い減衰(低周波化)するため、深さZの2乗によりフィルターサイズが補正される(C(Mp)×Z2/Freqの項)。詳細には、送信周波数Freqが低いほど、また、着目画素が深い(深さZが大きい)ほど、超音波が減衰(低周波化)してスペックルパターンが大きくなるため、フィルターサイズが大きくなるように補正される。そして、画像解像度dpiを用いてフィルターサイズが超音波画像に適したサイズに変更される。
式(3)及び式(4)において、係数α(Mi),送信周波数Freq、送信波数n、送信開口径D、送信フォーカス位置Focus、画像解像度dpi及び補正係数A(Mp),B(Mp),C(Mp)は、エッジ情報算出処理が行われる前に設定されているため、距離方向(z方向)のサイズAFsize及び走査方向(x方向)のサイズLFsizeは、着目画素の深さ(距離)Zに依存し、Zが大きいほど大きくなる。
なお、実際には、フィルターサイズは整数値であるので、AFsize及びLFsizeが整数値に丸められたものが、それぞれ、距離方向(z方向)のサイズ及び走査方向(x方向)のサイズとして決定される。
このように、第2実施形態では、エッジ情報算出部142は、超音波画像に含まれる各画素(着目画素)のz軸の座標(距離方向(深さ方向)の座標)に応じてフィルターのサイズを設定し、当該フィルターを用いてフィルター処理を行う。例えば、エッジ情報算出部142は、各画素(着目画素)のz軸の座標に応じて、フィルターのz軸の方向のサイズを設定してもよいし、各画素(着目画素)のz軸の座標に応じて、フィルターのx軸の方向のサイズを設定してもよい。また、例えば、エッジ情報算出部142は、第1の画素(第1の着目画素)に対するフィルターのサイズを、第1の画素(第1の着目画素)よりもz軸の座標が小さい(距離(深さ)が小さい)第2の画素(第2の着目画素)に対するフィルターのサイズ以上に設定してもよい。
図19は、第2実施形態におけるエッジ情報算出部142によるエッジ算出処理(図10の工程S20の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。
図19の例では、エッジ情報算出部142は、まず、着目画素p(w,h)を選択する(工程S211)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S211で選択された着目画素p(w,h)の深さZを算出する(工程S212)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S212で算出された深さZに応じて、着目画素p(w,h)に対するフィルターのサイズを算出する(工程S213)。フィルターのサイズは、例えば、式(3)、式(4)を用いて算出される。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S211で選択された着目画素p(w,h)を通り、着目画素p(w,h)を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定する(工程S214)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S214で設定したいずれかの線分Liを選択し、フィルター(サイズ及び係数値)を設定する(工程S215)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S215で設定したフィルターを用いて、フィルター処理を行い、第1領域の画素値の加算値と第2領域の画素値の加算値との差分F(i)を計算する(工程S216)。
次に、エッジ情報算出部142は、すべての線分Liを選択したか否かを判断する(工程S217)。そして、エッジ情報算出部142は、未選択の線分Liがあれば(工程S217のN)、次の線分Liを選択してフィルターを設定し(工程S215)、工程S216の処理を再び行う。
そして、エッジ情報算出部142は、未選択の線分Liがなくなれば(工程S217のY)、次に、式(1)により、工程S216で計算した差分F(i)の絶対値の最大値をエッジ強度G(φ)として算出する(工程S218)。
次に、エッジ情報算出部142は、差分F(i)の絶対値が最大となる線分Liの方向をエッジ方向とする(工程S219)。
次に、エッジ情報算出部142は、着目画素p(w,h)として超音波画像のすべての画素を選択したか否かを判断する(工程S220)。そして、エッジ情報算出部142は、未選択の画素があれば(工程S220のN)、次の着目画素p(w,h)を選択し(工程S211)、工程S212以降の処理を再び行い、未選択の画素がなくなれば(工程S220のY)、エッジ情報算出処理を終了する。
なお、第2実施形態におけるその他の構成は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上に説明した第2実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)は、エッジ情報算出処理において、z座標が大きい(超音波が伝搬する距離(深さ)が大きい)画素ほど、フィルターのz軸方向のサイズ及びx軸方向のサイズをより大きく設定し、より多くの画素の画素値を用いてエッジ情報を算出する。すなわち、本実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)によれば、画素毎にスペックルパターンの大きさに応じた適切なサイズのフィルターを用いてエッジ情報算出処理を行うことにより、スペックルパターンを効果的に低減させながらエッジ情報を精度良く算出することができる。従って、本実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)によれば、画素毎に算出された精度の高いエッジ情報を用いて画像補正処理を行うことにより、エッジ領域の鮮鋭性が強調されたより鮮明な超音波画像を生成し、表示させることができる。
3.第3実施形態
以下、第3実施形態の超音波画像装置1について、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して第1実施形態と重複する説明を省略し、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。
以下、第3実施形態の超音波画像装置1について、第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付して第1実施形態と重複する説明を省略し、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。
超音波画像は、着目画素の深さ(z座標値)、送信周波数、送信開口径、送信フォーカス位置、走査角度などの各種設定情報に対して、ボケ具合が異なるという特徴がある。そこで、第3実施形態では、エッジ情報算出部142は、各画素(着目画素)のz軸の座標、超音波の送信周波数、超音波の送信開口径、超音波の送信フォーカス位置及び超音波の走査角度の少なくとも1つに基づいて、フィルターの係数値を設定する。特に、超音波画像は、走査角度と垂直な方向にスペックルパターンが伸びやすく画像がボケやすいという特徴がある。そのため、エッジ情報算出部142は、超音波の走査角度と垂直な方向に重み付けがされるようにフィルターの係数値を設定してもよい。例えば、エッジ情報算出部142は、エッジ情報算出処理に用いるフィルターとしてガウシアンフィルターを設定し、下記の式(5)により、フィルターの各係数値δを算出する。ただし、エッジ情報算出部142は、例えば、設定された線分上の位置に対応する係数値は0とし、計算対象領域が分割された第1領域と第2領域とでは係数値δの符号を一方が正、他方が負となるように変更する。
式(5)において、αは定数値である。また、θsは着目画素に対する走査角度であり、Zは着目画素の深さ(距離)である。また、nは走査方向(x方向)のスケーリング係数であり、mは距離方向(z方向)のスケーリング係数である。スケーリング係数n,mは、送信周波数Freq、超音波の送信開口径D及び超音波の送信フォーカス位置Focusの少なくとも1つに基づいて設定される。
そして、式(5)より、係数値δは、走査角度θsと垂直な方向に、着目画素に近い位置ほど大きくなるように重み付けされる。また、フィルター処理に用いられる画素領域は、n=mの場合は着目画素を中心とする円形状になり、n>mの場合は、着目画素を中心として走査角度θsを長軸とする楕円状になる。
図20に、着目画素に対する走査角度θsが0°の場合に、図11に示した線分L5(45°の線分)に対して設定される9×9のフィルターの一例を示す。図20の例では、線分L5上の画素に対応する係数値は0であり、第1領域に含まれる画素に対応する係数値は1,2、8,12のいずれかであり、第2領域に含まれる画素に対応する係数値は−1,−2、−8,−12のいずれかである。走査角度θsが0°の場合、超音波画像は、z軸方向と垂直なx軸方向に画像がボケやすいため、図20の例では、着目画素からx軸方向に離れた位置の画素の画素値の影響を受けにくくするために、x軸方向に対して、中心(着目画素に対応する位置)に近い位置の係数値ほど絶対値が大きくなるように、フィルターの係数値が重み付けされている。このような走査角度と垂直な方向に係数値が重み付けされたフィルターを用いることにより、画像のボケを打ち消してエッジ情報が精度良く算出される。
図21は、第3実施形態におけるエッジ情報算出部142によるエッジ算出処理(図10の工程S20の処理)の手順の一例を示すフローチャート図である。
図21の例では、エッジ情報算出部142は、まず、着目画素p(w,h)を選択する(工程S231)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S231で選択された着目画素p(w,h)の深さZを算出する(工程S232)。
次に、エッジ情報算出部142は、式(5)により、着目画素p(w,h)に対するフィルターの係数値を算出する(工程S233)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S231で選択された着目画素p(w,h)を通り、着目画素p(w,h)を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定する(工程S234)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S234で設定したいずれかの線分Liを選択し、フィルター(係数値)を設定する(工程S235)。
次に、エッジ情報算出部142は、工程S235で設定したフィルターを用いて、フィルター処理を行い、第1領域の画素値の加算値と第2領域の画素値の加算値との差分F(i)を計算する(工程S236)。
次に、エッジ情報算出部142は、すべての線分Liを選択したか否かを判断する(工程S237)。そして、エッジ情報算出部142は、未選択の線分Liがあれば(工程S237のN)、次の線分Liを選択してフィルターを設定し(工程S235)、工程S236の処理を再び行う。
そして、エッジ情報算出部142は、未選択の線分Liがなくなれば(工程S237のY)、次に、式(1)により、工程S236で計算した差分F(i)の絶対値の最大値をエッジ強度G(φ)として算出する(工程S238)。
次に、エッジ情報算出部142は、差分F(i)の絶対値が最大となる線分Liの方向をエッジ方向とする(工程S239)。
次に、エッジ情報算出部142は、着目画素p(w,h)として超音波画像のすべての画素を選択したか否かを判断する(工程S240)。そして、エッジ情報算出部142は、未選択の画素があれば(工程S240のN)、次の着目画素p(w,h)を選択し(工程S231)、工程S232以降の処理を再び行い、未選択の画素がなくなれば(工程S240のY)、エッジ情報算出処理を終了する。
なお、第3実施形態におけるその他の構成は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上に説明した第3実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)によれば、各画素のz軸の座標(超音波が伝搬する距離)、送信周波数、送信開口径、送信フォーカス位置及び走査角度の少なくとも1つに基づいて、エッジ情報の算出に用いられるフィルターの係数値を設定するので、各画素に対するエッジ情報の算出精度を向上させることができる。さらに、第3実施形態の超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)によれば、フィルターの係数値が走査角度に垂直な方向に重み付けされたフィルターを用いることにより、走査角度に垂直な方向に各画素から離れた位置にある画素の画素値の影響を受けにくくなり、各画素に対するエッジ情報の算出精度を向上させることができる。
4.変形例
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上記の各実施形態では、超音波トランスデューサー素子12は、圧電素子を用いた構成であるが、これに限定されず、例えば、c−MUT(Capacitive Micro-machined Ultrasonic Transducer)等の容量性素子を用いるものでもよいし、バルクタイプのものでもよい。
また、例えば、上記の各実施形態では、超音波トランスデューサーデバイス11において、複数の超音波トランスデューサー素子12がマトリックス状に配置されているが(図2参照)、これに限られず、例えば、隣接する2列の超音波トランスデューサー素子12が互い違いに(いわゆる千烏状に)配置される構成等でもよい。
また、例えば、上記の第2実施形態では、エッジ情報算出処理で用いられるフィルターの距離方向(深さ方向)のサイズと走査方向(方位方向)のサイズは、式(3)、式(4)に基づき別々に算出されるが、これに限られず、例えば、式(3)、式(4)のいずれか一方のみに基づき、距離方向(深さ方向)のサイズと走査方向(方位方向)のサイズが常に同じになるように算出されてもよい。
また、例えば、上記の各実施形態では、エッジ情報算出部142によるエッジ情報算出処理は、対数変換部134による処理の次に行われているが、検波処理部133による処理の次に行われてもよい。また、エッジ情報算出部142によるエッジ情報算出処理及び画像補正部143による画像補正処理は、画像調整部144による画像調整処理の次に行われてもよいし、デジタルスキャンコンバーター(DSC)150の処理の後に行われてもよい。
また、例えば、上記の第2実施形態と第3実施形態を組み合わせてもよい。すなわち、エッジ情報算出部142は、各画素(着目画素)のz軸の座標に応じて、フィルターのサイズを設定するとともに、各画素(着目画素)のz軸の座標、超音波の送信周波数、超音波の送信開口径、超音波の送信フォーカス位置及び超音波の走査角度の少なくとも1つに基づいて、フィルターの係数値を設定してもよい。
また、例えば、上記の各実施形態では、本発明に係る超音波画像処理装置として超音波画像処理装置20を例に挙げて説明したが、本発明に係る超音波画像処理装置は、超音波プローブ10と超音波画像処理装置20とを含む構成であってもよい。
また、例えば、上記の各実施形態では、超音波画像装置1(超音波画像処理装置20)は、2次元の超音波画像を生成及び処理して表示させているが、3次元の超音波画像を生成及び処理して表示させるようにしてもよい。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…超音波画像装置、10…超音波プローブ、11…超音波トランスデューサーデバイス、11a…送受信面、12…超音波トランスデューサー素子、15…ケーブル、20…超音波画像処理装置、21…表示部、22…処理部、23…プローブインターフェース(I/F)部、24…操作部、25…記憶部、26…情報記憶媒体、27…通信部、100…送受信制御部、110…送信パルス発生部、120…受信処理部、130…超音波画像生成部、131…ハーモニック処理部、132…MVB処理部、133…検波処理部、134…対数変換部、140…超音波画像処理部、142…エッジ情報算出部、143…画像補正部、144…画像調整部、150…デジタルスキャンコンバーター(DSC)、160…制御部、TG−1〜TG−N…超音波トランスデューサー素子群、UW−1〜UW−m…超音波
Claims (11)
- 対象物に送信された超音波の走査方向に対応する第1軸の方向及び前記超音波が伝搬する距離方向に対応する第2軸の方向に並ぶ複数の画素を含み、前記複数の画素の各々は、前記超音波の反射位置に基づく座標と前記超音波の反射波の強度に基づく画素値とを有する超音波画像を処理する超音波画像処理装置であって、
前記超音波画像に含まれる着目画素を通り、前記着目画素を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定し、前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と前記第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分を計算し、複数の前記差分の計算値に基づいて、前記着目画素に対するエッジ情報を算出するエッジ情報算出部を備える、超音波画像処理装置。 - 前記エッジ情報算出部は、
前記複数の線分のうち前記差分の絶対値が最大となる線分の方向をエッジの方向とする、請求項1に記載の超音波画像処理装置。 - 前記エッジ情報算出部は、
前記差分の絶対値の最大値に基づいて、エッジの強度を算出する、請求項1又は2に記載の超音波画像処理装置。 - 前記エッジ情報算出部は、
前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域と前記第2領域とで係数値の符号が異なるフィルターを設定し、当該フィルターを用いてフィルター処理を行うことにより前記差分を計算する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波画像処理装置。 - 前記エッジ情報算出部は、
前記着目画素の前記第2軸の座標に応じて、前記フィルターのサイズを設定する、請求項4に記載の超音波画像処理装置。 - 前記エッジ情報算出部は、
第1の前記着目画素に対する前記フィルターのサイズを、前記第1の着目画素よりも前記第2軸の座標が小さい第2の前記着目画素に対する前記フィルターのサイズ以上に設定する、請求項5に記載の超音波画像処理装置。 - 前記エッジ情報算出部は、
前記着目画素の前記第2軸の座標、前記超音波の送信周波数、前記超音波の送信開口径、前記超音波の送信フォーカス位置及び前記超音波の走査角度の少なくとも1つに基づいて、前記フィルターの係数値を設定する、請求項4乃至6のいずれか1項に記載の超音波画像処理装置。 - 前記エッジ情報算出部は、
前記走査角度に垂直な方向に重み付けがされるように前記フィルターの係数値を設定する、請求項7に記載の超音波画像処理装置。 - 前記対象物に送信された前記超音波の反射波に基づいて、前記超音波画像を生成する超音波画像生成部をさらに備える、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の超音波画像処理装置。
- 前記エッジ情報に基づいて、前記超音波画像を補正する画像補正部をさらに備える、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の超音波画像処理装置。
- 対象物に送信された超音波の走査方向に対応する第1軸の方向及び前記超音波が伝搬する距離方向に対応する第2軸の方向に並ぶ複数の画素を含み、前記複数の画素の各々は、前記超音波の反射位置に基づく座標と前記超音波の反射波の強度に基づく画素値とを有する超音波画像を処理する超音波画像処理方法であって、
前記超音波画像に含まれる着目画素を通り、前記着目画素を含む計算対象領域を第1領域と第2領域に分割する互いに向きの異なる複数の線分を設定する工程と、
前記複数の線分の各々に対して、前記第1領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値と前記第2領域に含まれる複数の画素の画素値の加算値との差分を計算する工程と、
複数の前記差分の計算値に基づいて、前記着目画素に対するエッジ情報を算出する工程と、を備える、超音波画像処理方法。
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