JP2018137932A - 電動機制御装置、制御方法、および画像形成装置 - Google Patents

電動機制御装置、制御方法、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回生駆動による電源電圧の上昇を従来よりも確実に抑える。
【解決手段】1つの電源装置1Bに接続された複数の電動機3を制御する電動機制御装置20は、電動機3をそれぞれベクトル制御するベクトル制御部25と、電動機3の回生電流による電源装置1Bの電圧V1の上昇を検出する電圧上昇検出部212と、複数の電動機3の中から所定の条件にしたがって電動機3を選択する選択部214と、電圧上昇検出部212により電源装置1Bの電圧V1の上昇が検出されたときに、選択部214によって選択された電動機3に対し、当該電動機3の内部で熱として消費される電流を流すようベクトル制御部25に指令ΔId*を与える電流制御指令部216と、を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、電動機制御装置、制御方法、および画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、およびファクシミリ機などの画像形成装置において、用紙を搬送するローラなどを回転させる駆動源として、永久磁石同期電動機(PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)が用いられている。
一般に、永久磁石同期電動機は、捲線を有する固定子と永久磁石を用いた回転子とを有し、捲線に交流電流を流して回転磁界を発生させることにより、回転子をそれに同期して回転させる。交流電流をd−q座標系のベクトルの成分として制御を行うベクトル制御によると、効率よく滑らかに回転させることができる。
回転を減速しまたは停止させるときに、回転方向と反対の方向のトルクを発生させる回生駆動を行うと、そのようなトルクを発生させない場合と比べて早く減速または停止させることができる。
しかし、回生駆動を行うと、回生電流が電源に流入することにより電源電圧が上昇することがある。電源電圧が上昇すると、電源の保護回路が動作して電源の動作が停止したり電源内の回路が破損したりするおそれがある。
回生電流の流入による電源電圧の上昇を抑えるための先行技術として、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、q軸電流を調整してブレーキトルクを制御するとともに、d軸電流を調整して回生エネルギーを制御することが開示されている。
特開2002−84780号公報
上に述べた特許文献1の技術には、電動機に流すことができるd軸電流に上限があることから、電源電圧を上昇させる回生エネルギーを十分に熱として消費させることができないことがある、という問題があった。例えば、d軸電流による発熱が電動機の耐熱条件を満たす範囲内となるようd軸電流量を抑える必要がある。特に電動機が高温であるときには許容される発熱量が少ないので、このときのd軸電流の上限値は小さい。また、駆動回路の許容電流量によりd軸電流の上限が決まる。さらに、回転速度の制御に高精度が求められる電動機については、回転速度に影響しない程度の僅かなd軸電流しか流すことができず、実質的に回生エネルギーを消費させることができない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、回生駆動による電源電圧の上昇を従来よりも確実に抑えることのできる電動機制御装置および電動機制御方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る電動機制御装置は、1つの電源装置に接続された複数の電動機を制御する電動機制御装置であって、前記電動機をそれぞれベクトル制御するベクトル制御部と、前記電動機の回生電流による前記電源装置の電圧の上昇を検出する電圧上昇検出部と、複数の前記電動機の中から所定の条件にしたがって電動機を選択する選択部と、前記電圧上昇検出部により前記電源装置の電圧の上昇が検出されたときに、前記選択部によって選択された前記電動機に対し、当該電動機の内部で熱として消費される電流を流すよう前記ベクトル制御部に指令を与える電流制御指令部と、を有する。
本発明によると、回生駆動による電源電圧の上昇を従来よりも確実に抑えることができる。
本発明の一実施形態に係るモータ制御装置を備えた画像形成装置の構成の概要を示す図である。 モータ制御装置の構成の概要を示す図である。 モータの構成の例を示す図である。 モータの駆動の4つの態様を示す図である。 モータのd−q軸モデルを示す図である。 モータ制御装置における主制御部および駆動・制御回路の機能的構成を示す図である。 駆動・制御回路における駆動部および電流検出部の構成の例を示す図である。 駆動・制御回路におけるベクトル制御部の構成の例を示す図である。 駆動・制御回路の機能的構成の変形例を示す図である。 モータ制御装置における処理の流れを示す図である。
図1には本発明の一実施形態に係るモータ制御装置20を備えた画像形成装置1の構成の概要が、図2にはモータ制御装置20の構成の概要が、それぞれ示されている。
図1において、画像形成装置1は、タンデム型のプリンタエンジン1Aおよび商用交流を直流に変換する電源装置1Bを備えた電子写真式のカラープリンタである。
プリンタエンジン1Aは、トナー像を形成するための4個のイメージングステーション4Y,4M,4C,4Kを中心に構成される。カラー印刷モードにおいて、4個のイメージングステーション4Y,4M,4C,4Kは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(ブラック)の4色のトナー像を並行して形成する。イメージングステーション4Y,4M,4C,4Kは、それぞれ筒状の感光体5、帯電ローラ6、プリントヘッド7、および現像器8などを有している。
イメージングステーション4Y〜4Kにより形成されたトナー像は、感光体5から転写ベルト16に1次転写される。1次転写されたトナー像は、2次転写ローラ14のニップ部で、用紙カセット10から給紙ローラ12によって引き出されてレジストローラ13を経て搬送されてきた用紙2に2次転写される。トナー像が2次転写された用紙2は、定着器17の内部を通過する。定着器17は、定着ローラ17A,17Bにより用紙2を搬送しながら熱と圧力とを加える。これにより、トナー像が用紙2に定着する。定着器17を通過した用紙2は、排紙ローラ18により排紙トレイ19へ送り出される。
画像形成装置1は、回転駆動源として複数のブラシレスモータを備えている。例えば、図2に示すように、給紙モータ3a、排紙モータ3b、定着モータ3c、感光体モータ3d,3e,3f,3g、および転写体モータ3hなどが画像形成装置1に備わっている。
給紙モータ3aは、給紙ローラ12を駆動する。排紙モータ3cは、排紙ローラ18を駆動する。定着モータ3bは、定着ローラ17A,17Bを駆動する。感光体モータ3d,3e,3f,3gは、それぞれ対応するイメージングステーション4Y,4M,4C,4Kの感光体5を駆動する。そして、転写体モータ3hは、転写ベルト16が巻回されたローラを駆動する。
ただし、モータによる駆動系は、これに限らず種々異なったものとできる。例えば、各イメージングステーション4Y〜4Kに個別に感光体モータ3d,3e,3f,3gを設けた例としたが、共通の1つのモータで駆動する構成とし、または1つのモータで転写ベルト16も共通に駆動する構成とし、またはブラックとカラーとでそれぞれ1つのモータで駆動する構成とするなど、種々の構成とすることが可能である。
なお、以下において、これらのモータ3a〜3hを区別せずに全体またはそれぞれを「モータ3」と記すことがある。
複数のモータ3は、モータ制御装置20により制御される。モータ制御装置20は、複数の駆動・制御回路22a,22b,22c,22d,22e,22f,22g,22hと、これらの駆動・制御回路22a〜22hに回転の開始(起動)または停止などの指令を与える主制御部21とから構成される。
駆動・制御回路22a〜22hのそれぞれは、対応する1つのモータ3をベクトル制御する。複数のモータ3は、駆動・制御回路22a〜22hを介して1つの電源装置1Bに接続されている。以下において、これらの駆動・制御回路22a〜22hを区別せずに全体またはそれぞれを「駆動・制御回路22」と記すことがある。
主制御部21は、画像形成装置1の全体の制御を受け持つコントローラであり、制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit) およびその周辺デバイスを有している。主制御部21は、画像形成装置1をウォームアップするとき、プリントジョブを実行するとき、節電モードに移行するときなどに駆動・制御回路22に指令を発する。
図3にはモータ3の構成の例が、図4にはモータ3の駆動の4つの態様が、それぞれ模式的に示されている。
図3において、モータ3は、センサレス型の永久磁石同期電動機(PMSM:Permanent Magnet Synchronous Motor)である。モータ3は、回転磁界を発生させる電機子としての固定子31と、永久磁石を用いた回転子32とを備えている。固定子31は、120度間隔で配置されたU相、V相、W相のコア36,37,38、およびY結線された3つの捲線(コイル)33,34,35を有している。U相、V相およびW相の3相交流電流を捲線33〜35に流してコア36,37,38を順に励磁することによって回転磁界が生じる。回転子32は、この回転磁界に同期して回転する。
図3に示す例では、回転子32の磁極数は2である。ただし、回転子32の磁極数は2に限らず、4、6またはそれ以上であってもよい。回転子32は、アウター式でもよく、インナー式でもよい。また、固定子31のスロット数は3に限らない。いずれにしても、モータ3に対して、d−q座標系を基本とした制御モデルを用いて磁極位置および回転速度の推定を行うベクトル制御(センサレスベクトル制御)が、モータ制御装置20により行われる。
なお、以下において、回転子32のS極およびN極のうちの黒丸で示すN極の回転角度位置を、回転子32の「磁極位置PS」ということがある。
図4において、モータの速度制御は、モータ速度の方向(回転方向)とベクトル制御により発生させるトルクの方向の関係から4つの態様に分けられる(4象限駆動)。すなわち、正転時(例えばCW)および逆転時(例えばCCW)のそれぞれについて、モータ速度とトルクの方向が一致している力行駆動の態様と、2つの方向が一致していない回生駆動の態様とがある。
回生駆動によると、回生駆動によらない場合と比べて、モータ3を早く減速させることができる。しかし、回生駆動を行うと、他のモータ3の状態によっては、回生駆動中のモータ3で生じる回生電流が駆動・制御回路22を介して電源装置1Bに流入する場合がある。例えば、電源装置1Bから他のモータ3に流れる電流が小さい場合には、回生電流の流入により電源装置1Bにおける電圧(電源電圧)が上昇する。電源電圧の上昇が許容範囲の上限を超えると、電源装置1Bの回路や負荷に悪影響を及ぼし、場合によっては破損に至ることがある。
そこで、モータ制御装置20には、モータ2からの回生電流の流入による電源電圧の上昇を抑える機能が設けられている。以下、この機能を中心に画像形成装置1の構成および動作を説明する。
図5にはモータ3のd−q軸モデルが示されている。モータ3のベクトル制御では、モータ3の捲線33〜35に流れる3相の交流電流を、回転子32である永久磁石と同期して回転している2相の捲線に流す直流電流に変換して制御を簡単化する。
永久磁石の磁束方向(N極の方向)をd軸とし、d軸から電気角でπ/2[rad](90°)進んだ方向をq軸とする。d軸およびq軸はモデル軸である。U相の捲線33を基準とし、これに対するd軸の進み角をθと定義する。この角度θは、U相の捲線33に対する磁極の角度位置(磁極位置PS)を示す。d−q座標系は、U相の捲線33を基準としてこれより角度θだけ進んだ位置にある。
モータ3は回転子32の角度位置(磁極位置)を検出する位置センサを有していないので、モータ制御装置20は、回転子32の磁極位置PS、すなわち角度θを推定し、その推定した角度θである推定角度θmを用いて回転子32の回転を制御する。
捲線33〜35に流す電流のうち、q軸の方向に流れるq軸成分は、誘起電圧定数に応じてモータ3を正転または逆転させる方向のトルクに変換される。これに対して、d軸の方向に流れるd軸成分(d軸電流)は、トルクには変換されず、捲線33〜35において熱として消費される。
図6にはモータ制御装置20における主制御部21および駆動・制御回路22の機能的構成が示されている。図6では、駆動・制御回路22の代表として、給紙モータ3a、排紙モータ3b、および定着モータ3cをそれぞれ制御する3つの駆動・制御回路22a,22b,22cが描かれている。駆動・制御回路22a,22b,22cの構成は、互いに同じである。
駆動・制御回路22は、モータ3の捲線33〜35に電流を流して回転子32を駆動する駆動部26と、捲線33〜35に流れる電流を検出する電流検出部27と、駆動部26を制御するベクトル制御部25と、を有している。そして、ベクトル制御部25は、当該ベクトル制御部25が制御するモータ3が回生動作を行っているか否かを検出する回生検出部58を有する。
主制御部21は、モータ制御装置20の構成要素として、速度指令部210、電圧上昇検出部212、モータ選択部214、およびd軸電流制御指令部216を有している。これらの機能は、主制御部20のハードウェア構成により、および制御プログラムがCPUによって実行されることにより実現される。
速度指令部210は、各駆動・制御回路22に対し、モータ3の回転速度の指令値を与える。起動時には回転方向を指定する。
電圧上昇検出部212は、モータ3の回生電流による電源装置1Bの電圧の上昇を検出する。電圧上昇検出部212には、電源装置1Bの出力電圧V1が入力される。電圧上昇検出部212は、出力電圧V1の検出値に基づいて、電源装置1Bの電圧の上昇を検出する。ただし、出力電圧V1を検出せずに、後に述べるように各モータ3に流れる電流の検出値または各モータ3の回転速度の推定値に基づいて、電源装置1Bの電圧の上昇を検出することも可能である。その場合には、あらかじめ各モータ3の電流または回転速度がどのような状態のときに電源装置1Bの電圧が上昇するかを示すデータを実験などに基づいて作成して記憶しておき、そのデータの示す状態であるか否かを判定することにより検出すればよい。
電圧上昇検出部212は、電源装置1Bの電圧の上昇として、出力電圧V1の電圧値の定格電圧値(例えば24ボルト)に対する増加量または検出周期(例えば1ms)における増加率がそれぞれのしきい値以上である電圧変化を検出する。例えば、定格電圧値の10%を増加量のしきい値とし、または定格電圧値の5%を増加率のしきい値とする。
モータ選択部214は、複数のモータ3の中から所定の条件にしたがって、回生電流の消費の役割を担うモータ3を選択する。
選択の条件として、複数のモータ3により回転駆動される負荷に応じて定められた優先順位がある。感光体5および転写ベルト16は、回転速度の乱れが画質に影響しやすい。このため、これらの負荷を回転駆動する感光体モータ3d〜3gおよび転写体モータ3hは、優先順位が低い順位に定められる。給紙、定着、および定着における回転速度の乱れの影響は比較的に小さい。したがって、給紙モータ3a、排紙モータ3b、および定着モータ3cは、優先順位が高い順位に定められる。モータ選択部214は、優先順位の高い順にモータ3を選択する。
選択の条件として、モータ3が停止していることを定めてもよい。モータ選択部214は、停止しているモータ3がある場合において、その停止しているモータ3の中から1以上のモータ3を選択する。
選択の条件として、モータ3a,3b,3cにそれぞれ備わる温度センサ70a,70b,70cにより検出された温度を定めることができる。この場合には、モータ選択部214に、温度センサ70a〜70cから検出温度を示す信号STa,STb,STcが入力される。モータ選択部214は、信号STa〜STcが示す温度の低い順にモータ3を選択する。温度が低いほど、耐熱の制約を満たす範囲内において熱として消費させる電流を大きくすることができる。
d軸電流制御指令部216は、電圧上昇検出部213により電源装置1Bの電圧の上昇が検出されかついずれかの回生検出部58が回生動作を検出したときに、選択されたモータ3に対し、熱として消費される電流を流すようベクトル制御部25に指令を与える。その際、d軸電流制御指令部216は、電源装置1Bの出力電圧V1の増加量または増加率が大きいほど、より多くd軸電流を増大するように、d軸電流増加指令値ΔId*を決定してベクトル制御部25に与える。
図7には駆動・制御回路22における駆動部26および電流検出部27の構成の例が示されている。
モータ駆動部26は、モータ3の捲線33〜35に電流を流して回転子32を駆動するためのインバータである。モータ駆動部26は、3つのデュアル素子261,262,263、およびプリドライブ回路265などを有する。
各デュアル素子261〜263は、特性の揃った2つのトランジスタ(例えば、電界効果トランジスタ:FET)を直列接続してパッケージに収めた回路部品である。
デュアル素子261〜263によって、直流電源ライン211から接地ラインへ捲線33〜35を介して流れる電流Iが制御される。詳しくは、デュアル素子261のトランジスタQ1,Q2によって、捲線33を流れる電流Iuが制御され、デュアル素子262のトランジスタQ3,Q4によって、捲線34を流れる電流Ivが制御される。そして、デュアル素子263のトランジスタQ5,Q6によって、捲線35を流れる電流Iwが制御される。
プリドライブ回路265は、ベクトル制御部25から入力される制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−を、各トランジスタQ1〜Q6に適した電圧レベルに変換する。変換後の制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−が、トランジスタQ1〜Q6の制御端子(ゲート)に入力される。
電流検出部27は、U相電流検出部271およびV相電流検出部272を有し、捲線33,34に流れる電流Iu,Ivを検出する。Iu+Iv+Iw=0であるので、検出した電流Iu,Ivの値から計算によって電流Iwを求めることができる。なお、W相電流検出部を有してもよい。
U相電流検出部271およびV相電流検出部272は、電流Iu,Ivの流路に挿入されているシャント抵抗による電圧降下を増幅してA/D変換し、電流Iu,Ivの検出値として出力する。すなわち、2シャント方式の検出を行う。シャント抵抗の抵抗値は1/10Ωオーダーの小さい値である。
図8には駆動・制御回路22におけるベクトル制御部25の構成の例が示されている。
ベクトル制御部25は、速度制御部51、電流制御部52、出力座標変換部53、PWM変換部54、入力座標変換部55、速度・位置推定部56、電圧検出部57、および回生検出部58を有する。これらの各部は、d軸電流制御指令部216からのd軸電流増加指令値ΔId*が与えられない場合において、つまり、電源装置1Bの電圧の上昇が検出されていない場合において、次の処理を行う。
速度制御部51は、速度指令部210からの速度指令値ω*と速度・位置推定部56から速度推定値ωmとに基づいて、速度推定値ωmが速度指令値ω*に近づくようにd−q座標系の電流指令値Id*,Iq*を決定する。速度推定値ωmは周期的に入力される。速度制御部51は、速度推定値ωmが入力されるごとに電流指令値Id*,Iq*を決定する。
電流制御部52は、電流指令値Id*,Iq*に基づいて、d−q座標系の電圧指令値Vd*,Vq*を決定する。
出力座標変換部53は、速度・位置推定部25からの推定角度θmおよび電圧検出回路57からの検出電圧値V1に基づいて、電圧指令値Vd*,Vq*をU相、V相、およびW相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換する。つまり、電圧について2相から3相への変換を行う。
PWM変換部54は、電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づいて制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−のパターンを生成し、駆動部26へ出力する。制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−は、モータ3に供給する3相交流電力の周波数および振幅をパルス幅変調(PWM: Pulse Width Modulation )により制御するための信号である。
入力座標変換部55は、電流検出部27により検出されたU相の電流IuおよびV相の電流Ivの各値からW相の電流Iwの値を算出する。そして、速度・位置推定部56からの推定角度θmと3相の電流Iu,Iv,Iwの値とに基づいて、d−q軸座標系の推定電流値Id,Iqを算出する。つまり、電流について3相から2相への変換を行う。
速度・位置推定部56は、入力座標変換部55からの推定電流値Id,Iqと電流制御部52からの電圧指令値Vd*,Vq*とに基づいて、いわゆる電圧電流方程式に従って速度推定値ωmおよび推定角度θmを求める。
求められた速度推定値ωmは、速度制御部51へ出力される。求められた推定角度θmは、出力座標変換部53および入力座標変換部55に入力される。
電圧検出部57は、電源装置1Bの出力電圧V1を検出する。
回生検出部58は、当該ベクトル制御部25が制御するモータ3の回転速度および当該モータ3に流れる電流の少なくとも一方に基づいて、回生動作を行っているか否かを検出する。その際に、モータ3の回転速度として速度・位置推定部56による速度推定値ωmを用い、モータ3に流れる電流として入力座標変換部55による推定電流値Id,Iqを用いる。回生検出部58は、回生動作を行っていることを検出したときに、その旨をd軸電流制御指令部216に通知する。
さて、当該ベクトル制御部25が制御するモータ3が上に述べたモータ選択部214により選択された場合には、d軸電流制御指令部216からd軸電流増加指令値ΔId*が電流制御部52に与えられる。この場合に、電流制御部52は、速度制御部51からのd軸の電流指令値Id*にd軸電流増加指令値ΔId*を加算し、得られた値(Id*+ΔId*)と速度制御部51からのq軸の電流指令値Iq*とに基づいて電圧指令値Vd*,Vq*を決定する。
このようにして決定された電圧指令値Vd*,Vq*に基づいて、上に述べたように電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*および制御信号U+,U−,V+,V−,W+,W−のパターンが順に生成されて、駆動部26によりモータ3が駆動される。
d軸電流増加指令値ΔId*を加算することにより、当該モータ3に流れるd軸電流が増加する。これに伴って電源装置1Bから流出する電流により、電源装置1Bに流入する回生電流が打ち消される。つまり、いずれかのモータ3に流れる回生電流が当該モータ3の内部で熱として消費される。したがって、電源電圧の上昇した状態が定格電圧の状態へ戻る。電源電圧の異常が完全には解消されない場合であっても、少なくとも電源電圧のさらなる上昇は抑制される。
図9には駆動・制御回路22の機能的構成の変形例が示されている。この変形例では、温度センサによらずに、各モータ3の温度を推定する。
図9の例において、モータ制御装置20bは、主制御部21と、複数のモータ3をそれぞれ制御する複数の駆動・制御回路23とを有する。図9では、駆動・制御回路23の代表として、給紙モータ3a、排紙モータ3b、および定着モータ3cをそれぞれ制御する3つの駆動・制御回路23a,23b,23cが描かれている。駆動・制御回路23a,23b,23cの構成は同様である。また、主制御部21の構成は、上に述べた通りである。
駆動・制御回路23は、ベクトル制御部25b、駆動部26、および電流検出部27を有している。駆動部26および電流検出部27の構成は、上に述べた通りである(図7参照)。
ベクトル制御部25bは、図8に示したベクトル制御部25の構成要素に加えて、パラメータ推定部61、および温度推定部62を有している。
パラメータ推定部61は、モータ3に流れる電流に基づいて当該モータ3のパラメータの値を推定する。モータ3に流れる電流として、電流検出部27により検出された電流Iu,Ivを用いる。パラメータは、温度に依存するものであればよい。例えば、捲線33〜35の抵抗値、または誘起電圧定数などがある。
温度推定部62は、パラメータの値に対応する温度を特定するあらかじめ記憶しているルックアップテーブルまたは演算式を用いて、パラメータ推定部61により推定されたパラメータの値に対応する温度を推定する。そして、推定した温度を示す信号STma,STmb,STmcを出力する。
信号STma,STmb,STmcは、主制御部21のモータ選択部214に入力される。モータ選択部214は、信号STma,STmb,STmcが示す温度を各モータ3の温度として取り込み、モータ3の選択に用いる。
図10にはモータ制御装置20,20bにおける処理の流れが示されている。
電源電圧の上昇を検出する(#11)。電源電圧の増加量または増加率がそれぞれのしきい値未満であれば(#12でNO)、回生電流を強制的に消費する必要はないと判断しする。この場合には、d軸電流の増加量(すなわちd軸電流増加指令値ΔId*)を零(0)に設定する(#13)。
電源電圧の増加量または増加率がそれぞれのしきい値以上である場合には(#12でYES)、回生動作中のモータ3があるか否かをチェックする。回生動作中のモータ3がなければ(#14でNO)、電源電圧の上昇の原因が回生電流の流入ではないので、d軸電流の増加量を零に設定する(#13)。
回生動作中のモータ3がある場合に(#14でYES)、回生電流を消費する役割を負わせるモータ3を選択する(#15)。そして、選択したモータ3に流すd軸電流を増加させる(#16)。
以上の実施形態によると、回生動作中のモータ3において回生電流を熱として消費させることが困難である場合にも、他のモータ3において消費させることができる。したがって、回生駆動による電源電圧の上昇を従来よりも確実に抑えることができる。
上に述べた実施形態によると、回転駆動の対象に応じて定められた優先順位の高い順にモータ3を選択してd軸電流を増加させるので、d軸電流の増加が好ましくないモータ3についてはできるだけd軸電流を増加させないようにすることができる。例えば、画質を良好にするために高い回転精度が要求される感光体モータ3d〜3fについては優先順位を低くし、または選択肢から除くことにより、回転精度の要求を満たした上で他のモータ3により回生電流を熱として消費させることができる。
回生電流を消費する役割を負わせるモータ3を選択する条件として、回転精度の要求を満たすための優先順位、温度、および停止中を適宜組み合わせることができる。例えば、停止中のモータ3があればそれを選択し、停止中のモータ3がなければ、優先順位が所定順位よりも高いモータ3のうちの温度がしきい値以下のモータ3を温度が低い順に選択することができる。複数のモータ3の間で耐熱温度が異なる場合には、耐熱温度が高いものを優先的に選択するようにしてもよい。
上に述べた実施形態において、画像形成装置1およびモータ制御装置20のそれぞれの全体または各部の構成、電源電圧V1の上昇を検出する方法、上昇しているか否かの判断の基準(しきい値)、モータ3の選択の条件、処理の内容、順序、またはタイミングなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 画像形成装置
1B 電源装置
2 用紙
3 モータ(電動機
20 モータ制御装置(電動機制御装置)
12 給紙ローラ(ローラ)
17A,17B 定着ローラ(ローラ)
18 排紙ローラ(ローラ)
25,25b ベクトル制御部
58 回生検出部
61 パラメータ推定部
62 温度推定部
70 温度センサ
212 電圧上昇検出部
214 モータ選択部(選択部)
216 d軸電流制御指令部(電流制御指令部)
Id* 電流指令値(熱として消費される電流)
ΔId* d軸電流増加指令値(指令)
Iu,Iv 電流(電動機に流れる電流の検出値)
V1 電圧検出値(電源装置の電圧の検出値)
ωm 推定速度(回転速度の推定値)

Claims (12)

  1. 1つの電源装置に接続された複数の電動機を制御する電動機制御装置であって、
    前記電動機をそれぞれベクトル制御するベクトル制御部と、
    前記電動機の回生電流による前記電源装置の電圧の上昇を検出する電圧上昇検出部と、
    複数の前記電動機の中から所定の条件にしたがって電動機を選択する選択部と、
    前記電圧上昇検出部により前記電源装置の電圧の上昇が検出されたときに、前記選択部によって選択された前記電動機に対し、当該電動機の内部で熱として消費される電流を流すよう前記ベクトル制御部に指令を与える電流制御指令部と、
    を有することを特徴とする電動機制御装置。
  2. 前記電流制御指令部は、前記ベクトル制御部におけるd軸電流を増大するように指令を与える、
    請求項1記載の電動機制御装置。
  3. 前記電圧上昇検出部は、前記電源装置の電圧の上昇として、電圧値の増加量または増加率がそれぞれのしきい値以上である電圧変化を検出し、
    前記電流制御指令部は、前記増加量または増加率が大きいほど前記d軸電流の増大量を多くするよう前記指令を与える、
    請求項2記載の電動機制御装置。
  4. それぞれの前記ベクトル制御部は、それぞれのベクトル制御部が制御する電動機が回生動作を行っているか否かを検出する回生検出部を有し、
    前記電源装置の電圧の上昇が検出されかついずれかの前記回生検出部が回生動作を検出したときに、前記電流制御指令部が前記ベクトル制御部に指令を与える、
    請求項1ないし3のいずれかに記載の電動機制御装置。
  5. 前記回生検出部は、当該ベクトル制御部が制御する電動機の回転速度または当該電動機に流れる電流に基づいて回生動作を行っているか否かを検出する、
    請求項4記載の電動機制御装置。
  6. 前記電圧上昇検出部は、前記電源装置の電圧の検出値、前記各電動機に流れる電流の検出値、または前記各電動機の回転速度の推定値に基づいて、前記電源装置の電圧の上昇を検出する、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の電動機制御装置。
  7. 前記選択部は、前記複数の電動機により回転駆動される負荷に応じて定められた優先順位を前記条件として当該優先順位の高い順に電動機を選択する、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の電動機制御装置。
  8. 前記選択部は、停止していることを前記条件として電動機を選択する、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の電動機制御装置。
  9. 前記選択部は、前記複数の電動機にそれぞれ備わる温度センサにより検出された温度を前記条件として当該温度の低い順に電動機を選択する、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の電動機制御装置。
  10. それぞれの前記ベクトル制御部は、前記電動機に流れる電流に基づいて当該電動機のパラメータを推定するパラメータ推定部と、推定されたパラメータに基づいて前記電動機の温度を推定する温度推定部と、を有し、
    前記選択部は、前記温度推定部により推定された温度を前記条件として当該温度の低い順に電動機を選択する、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の電動機制御装置。
  11. 用紙に画像を形成する画像形成装置であって、
    複数の電動機と、
    前記複数の電動機が接続された電源装置と、
    前記電動機によりそれぞれ回転駆動されて前記用紙を搬送する複数のローラと、
    前記複数の電動機を制御する電動機制御装置と、を有しており、
    前記電動機制御装置は、
    前記電動機をそれぞれベクトル制御するベクトル制御部と、
    前記電動機の回生電流による前記電源装置の電圧の上昇を検出する電圧上昇検出部と、
    前記複数の電動機の中から所定の条件にしたがって電動機を選択する選択部と、
    前記電圧上昇検出部により前記電源装置の電圧の上昇が検出されたときに、前記選択部によって選択された前記電動機に対し、当該電動機の内部で熱として消費される電流を流すよう前記ベクトル制御部に指令を与える電流制御指令部と、を有する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  12. 1つの電源装置に接続された複数の電動機のそれぞれをベクトル制御する電動機制御方法であって、
    前記電動機の回生電流による前記電源装置の電圧の上昇を検出したときに、前記複数の電動機の中から所定の条件にしたがって1以上の電動機を選択し、選択した前記電動機にに流すd軸電流を増加させる、
    ことを特徴とする電動機制御方法。
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