JP2018137919A - 振動モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】バックヨークはダンパーに急速に引き寄せられ、バックヨークはダンパーに衝突する。このときに衝突音としてのノイズが発生する問題があった。そこで、ノイズの発生を抑制することが可能となる振動モータを提供する。
【解決手段】磁石部M1、M2の横方向の長さLmは、第1おもり部65と第2おもり部66との間の横方向における間隔Lwよりも短く、第1おもり部65と第1磁石62A、62Bとの間に隙間S1、S2が配置され、第2おもり部66と第2磁石63A、63Bとの間に隙間S3、S4が配置され、コイル部材3の横方向の長さは、磁石部M1、M2の横方向の長さLmよりも短い。
【選択図】図2
【解決手段】磁石部M1、M2の横方向の長さLmは、第1おもり部65と第2おもり部66との間の横方向における間隔Lwよりも短く、第1おもり部65と第1磁石62A、62Bとの間に隙間S1、S2が配置され、第2おもり部66と第2磁石63A、63Bとの間に隙間S3、S4が配置され、コイル部材3の横方向の長さは、磁石部M1、M2の横方向の長さLmよりも短い。
【選択図】図2
Description
本発明は、振動モータに関する。
従来、スマートフォン等の各種機器には、振動モータが備えられる。この振動モータには、横方向に振動体が振動する所謂、横リニア型の振動モータが存在する。このような従来の振動モータの一例は、特許文献1に開示される。
特許文献1の振動モータは、筐体と、横方向に振動する振動体と、一対の弾性部材と、を有する。図6は、特許文献1の振動モータの一部を示す平面断面図である。図6において、横方向をX方向、縦方向をY方向として示す。コイル部材50は、筐体に含まれるベースプレート上に固定される。ダンパー51、52は、コイル部材50の横方向各端部に固定される。振動体53は、第1磁石531A、531Bと、第2磁石532A、532Bと、第3磁石533A、533Bと、バックヨーク534A、534Bと、おもり535A、535Bと、を含む。
第1磁石531A、第2磁石532A、第3磁石533Aからなる組は、縦方向の一方側に配置される。第3磁石533Aは、第1磁石531Aと第2磁石532Aにより横方向両側から挟まれる。第1磁石531Aは、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。第2磁石532Aは、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。第3磁石533Aは、縦方向一方側にS極を有し、縦方向他方側にN極を有する。
同様に、第1磁石531B、第2磁石532B、第3磁石533Bからなる組は、縦方向の他方側に配置される。第3磁石533Bは、第1磁石531Bと第2磁石532Bにより横方向両側から挟まれる。第1磁石531Bは、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。第2磁石532Bは、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。第3磁石533Bは、縦方向一方側にN極を有し、縦方向他方側にS極を有する。
おもり535A、535Bは、上記横方向に配列される3つの磁石からなる組の2組を、横方向両側から挟む位置に配置される。おもり535Aと第1磁石531A、531Bの間には、バックヨーク534Aが配置される。おもり535Bと第2磁石532A、532Bの間には、バックヨーク534Bが配置される。
このように、第1磁石531A、第2磁石532A、第3磁石533A、バックヨーク534A、534Bにより所謂、ハルバッハ配列構造が構成され、コイル部材50側に磁束を集中させる磁路が形成される。第1磁石531B、第2磁石532B、第3磁石533B、バックヨーク534A、534Bについても同様である。
振動体53の横方向一方側端部には、弾性部材54が固定され、横方向他方側端部には、弾性部材55が固定される。弾性部材54、55は、それぞれ筐体に含まれるカバーに固定される。これにより、振動体53は、弾性部材54、55により、横方向に振動可能に支持される。
上記特許文献1の振動モータでは、コイル部材50は、電流が流されることで、横方向一方側をN極、横方向他方側をS極とする状態と、横方向一方側をS極、横方向他方側をN極とする状態とを切替える。
ここで、図6に示すように、コイル部材50の横方向一方側にN極を、他方側にS極を発生させた場合、おもり535Aおよびバックヨーク534Aは、ダンパー51側に引き寄せられる。そして、バックヨーク534Aがダンパー51に接近すると、図6に破線矢印で示す磁束のループによって、バックヨーク534Aはダンパー51に急速に引き寄せられ、バックヨーク534Aはダンパー51に衝突する。このときに衝突音としてのノイズが発生する問題があった。また、図6とは逆にコイル部材50に磁極を発生させた場合でも、バックヨーク534Bがダンパー52に衝突し、ノイズが発生する問題があった。
上記状況に鑑み、本発明は、ノイズの発生を抑制することが可能となる振動モータを提供することを目的とする。
本発明の例示的な振動モータは、
筐体およびコイル部を有する静止部と、
第1おもり部と第2おもり部と磁石部を含み、前記静止部に対して、横方向に振動可能に支持される振動体と、
前記静止部と前記振動体との間に位置する弾性部材と、を備え、
前記第1おもり部と前記第2おもり部は、前記磁石部を横方向両側から挟む位置に配置され、
前記磁石部は、互いに逆の横方向における磁束の方向を有する第1磁石および第2磁石と、前記第1磁石と前記第2磁石に横方向両側から挟まれて横方向に直交する縦方向に磁束の方向を有する第3磁石と、を有し、
前記磁石部と前記コイル部は、縦方向に対向して配置され、
前記コイル部に含まれるコイル部材は、横方向の磁束を発生し、
前記磁石部の横方向の長さは、前記第1おもり部と前記第2おもり部との間の横方向における間隔よりも短く、
前記第1おもり部と前記第1磁石との間に隙間が配置され、
前記第2おもり部と前記第2磁石との間に隙間が配置され、
前記コイル部材の横方向の長さは、前記磁石部の横方向の長さよりも短い、構成としている。
筐体およびコイル部を有する静止部と、
第1おもり部と第2おもり部と磁石部を含み、前記静止部に対して、横方向に振動可能に支持される振動体と、
前記静止部と前記振動体との間に位置する弾性部材と、を備え、
前記第1おもり部と前記第2おもり部は、前記磁石部を横方向両側から挟む位置に配置され、
前記磁石部は、互いに逆の横方向における磁束の方向を有する第1磁石および第2磁石と、前記第1磁石と前記第2磁石に横方向両側から挟まれて横方向に直交する縦方向に磁束の方向を有する第3磁石と、を有し、
前記磁石部と前記コイル部は、縦方向に対向して配置され、
前記コイル部に含まれるコイル部材は、横方向の磁束を発生し、
前記磁石部の横方向の長さは、前記第1おもり部と前記第2おもり部との間の横方向における間隔よりも短く、
前記第1おもり部と前記第1磁石との間に隙間が配置され、
前記第2おもり部と前記第2磁石との間に隙間が配置され、
前記コイル部材の横方向の長さは、前記磁石部の横方向の長さよりも短い、構成としている。
例示的な本発明の振動モータによれば、ノイズの発生を抑制することが可能となる。
以下に本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の図面において、振動体が振動する方向である横方向をX方向で表す。具体的に、横方向一方側をX1方向、横方向他方側をX2方向で表す。また、横方向に対して、直交する方向である縦方向をY方向として表す。具体的に、縦方向一方側をY1方向、縦方向他方側をY2方向として表す。また、横方向および縦方向に直交する方向である上下方向をZ方向として表す。具体的に、上側をZ1方向、下側をZ2方向として表す。但し、この方向の定義は、実際の機器に組み込まれたときの位置関係および方向を示すものではない。
<1.第1実施形態>
<1−1.振動モータの全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動モータ100の上方から視た全体斜視図である。但し、図1では、カバー12の天面部の図示を省略して、カバー12の内部を可視状態とした図であり、実際の製品としてはカバー12の天面部により内部構成は視えない。図2は、振動モータ100をカバー12の上下方向途中位置で切断した状態の上面視での平面断面図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動モータ100の上方から視た全体斜視図である。但し、図1では、カバー12の天面部の図示を省略して、カバー12の内部を可視状態とした図であり、実際の製品としてはカバー12の天面部により内部構成は視えない。図2は、振動モータ100をカバー12の上下方向途中位置で切断した状態の上面視での平面断面図である。
振動モータ100は、大きく分けると、静止部Sと、振動体6と、一対の弾性部材7、8と、を備える。静止部Sは、筐体1と、基板2と、コイル部Lと、を有する。
筐体1は、ベースプレート11と、カバー12と、を含む。ベースプレート11は、横方向に延びる板状部材であり、横方向他方側端部には突出基台部11Aを有する。カバー12は、不図示の天面部と、当該天面部の四辺からそれぞれ下方へ延びる側面部を有する。カバー12は、ベースプレート11に上方から取り付けられる。筐体1は、基板2、コイル部L、振動体6、および弾性部材7、8を内部に収容する。
基板2は、ベースプレート11の上面に固定され、FPC(フレキシブルプリント基板)により構成される。なお、基板2は、リジッド基板でもよい。基板2は、横方向に延び、横方向他方側端部が突出基台部11A上に配置される。基板2の当該端部には、端子21A、21Bが設けられる。
コイル部Lは、コイル部材3と、ダンパー部材4、5と、を含む。コイル部材3は、横方向に延びる軸周りにコイル線が巻き回されることで構成される。コイル線により囲まれる空間内には横方向に延びる鉄心が配置される。この鉄心により、コイル線により囲まれる空間内の磁束密度を高めることができる。コイル部材3は、ベースプレート11の上面に固定される。コイル部材3から引き出される各引出線は、基板2の各端子22A、22Bに電気的接続される。端子21Aと端子22Aが導通し、端子21Bと端子22Bが導通する。これにより、振動モータ100の外部から端子21A、21Bに電圧を印加することで、コイル部材3に電流を流して、コイル部材3を駆動させることができる。コイル部材3に流す電流を制御することで、コイル部材3は、横方向一方側にN極、横方向他方側にS極を発生する状態と、横方向一方側にS極、横方向他方側にN極を発生する状態と、を切替える。すなわち、コイル部材3は、横方向の磁束を発生する。
コイル部材3の横方向一方側端部にはダンパー部材4が固定され、横方向他方側端部にはダンパー部材5が固定される。
振動体6は、保持部61と、第1磁石部M1と、第2磁石部M2と、第1おもり部65と、第2おもり部66と、を有する。保持部61は、天板部610と、天板部610の四辺からそれぞれ下方へ突出する側板部611〜614と、を有する。横方向に延びる側板部611と側板部613は、縦方向に対向する。縦方向に延びる側板部612は、側板部611の横方向一方側端部と連接される。縦方向に延びる側板部614は、側板部613の横方向他方側端部と連接される。
第1磁石部M1は、側板部611の内面に固定される。第2磁石部M2は、側板部613の内面に固定される。第1おもり部65、第2おもり部66は、それぞれ側板部611の内面および側板部613の内面に固定される。これにより、第1磁石部M1、第2磁石部M2、第1おもり部65、および第2おもり部66は、保持部61に保持される。
第1磁石部M1は、第1磁石62Aと、第2磁石63Aと、第3磁石64Aと、を含む。第3磁石部64Aは、第1磁石62Aと第2磁石63Aにより横方向両側から挟まれて配置される。
第1磁石62Aは、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。第2磁石63Aは、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。すなわち、第1磁石62Aおよび第2磁石63Aは、互いに逆の横方向における磁束の方向を有する。
第3磁石64Aは、縦方向一方側にS極を有し、縦方向他方側にN極を有する。すなわち、第3磁石64Aは、縦方向に磁束の方向を有する。
第1磁石部M1とコイル部Lは、縦方向に対向して配置される。上記のような第1磁石部M1における磁極の配置により、所謂ハルバッハ配列構造が構成される。これにより、磁束をコイル部L側に集中させる磁路を形成できる。
第2磁石部M2は、第1磁石部M1とコイル部Lを挟んで縦方向に対向して配置され、第1磁石62Bと、第2磁石63Bと、第3磁石64Bと、を含む。第3磁石部64Bは、第1磁石62Bと第2磁石63Bにより横方向両側から挟まれて配置される。
第1磁石62Bは、横方向一方側にS極を有し、横方向他方側にN極を有する。第2磁石63Bは、横方向一方側にN極を有し、横方向他方側にS極を有する。すなわち、第1磁石62Bおよび第2磁石63Bは、互いに逆の横方向における磁束の方向を有する。
第3磁石64Bは、縦方向一方側にN極を有し、縦方向他方側にS極を有する。すなわち、第3磁石64Bは、縦方向に磁束の方向を有する。
第2磁石部M2とコイル部Lは、縦方向に対向して配置される。上記のような第2磁石部M2における磁極の配置により、ハルバッハ配列構造が構成される。これにより、磁束をコイル部L側に集中させる磁路を形成できる。
なお、第1磁石部M1と第2磁石部M2は、いずれか一方のみを設けてもよい。
第1おもり部65は、第1おもり部材651を含む。本実施形態では、第1おもり部65は、第1おもり部材651以外の部材は有さない。第2おもり部66は、第2おもり部材661を含む。本実施形態では、第2おもり部66は、第2おもり部材661以外の部材は有さない。
第1おもり部65と第2おもり部66は、第1磁石部M1および第2磁石部M2を横方向両側から挟む位置に配置される。第1磁石部M1および第2磁石部M2の横方向長さLmは、第1おもり部6と第2おもり部66との間の横方向における間隔Lwよりも短い。第1おもり部65と第1磁石部M1、第2磁石部M2との間には、隙間S1、S2が配置される。第2おもり部66と第1磁石部M1、第2磁石部M2との間には、隙間S3、S4が配置される。また、コイル部材3の横方向長さは、第1磁石部M1、第2磁石部M2の横方向長さよりも短い。
弾性部材7は、板バネ部材であり、1つの第1屈曲部71と、2つの第2屈曲部72と、4つの平板部73と、固定部74と、を有する。第1屈曲部71は、縦方向一方側に屈曲する。第2屈曲部72は、縦方向他方側に屈曲する。各平板部73は、振動体6の静止状態で縦方向に延びる形状であり、湾曲する部分を有さない。なお、振動体6の静止状態とは、コイル部材3に通電されておらず、振動体6が振動していない非稼働状態を示す。平板部73は、第1屈曲部71の両端および第2屈曲部72の両端にそれぞれ接続される。第1屈曲部71と第2屈曲部72は、平板部73によって交互に連結される。
固定部74は、複数の平板部73のうち横方向他方側端に配置される平板部73から湾曲して横方向に延びて設けられる。固定部74は、保持部61の側板部611の内面に固定される。横方向他方側端に配置される平板部73は、側板部612の内面に固定される。これにより、弾性部材7の一端部は、振動体6に固定される。横方向一方側端に配置される平板部73は、カバー12の内面に固定される。これにより、弾性部材7の他端部は、筐体1に固定される。
弾性部材8は、板バネ部材であり、1つの第1屈曲部81と、2つの第2屈曲部82と、4つの平板部83と、固定部84と、を有する。第1屈曲部81は、縦方向他方側に屈曲する。第2屈曲部82は、縦方向一方側に屈曲する。各平板部83は、振動体6の静止状態で縦方向に延びる形状であり、湾曲する部分を有さない。平板部83は、第1屈曲部81の両端および第2屈曲部82の両端にそれぞれ接続される。第1屈曲部81と第2屈曲部82は、平板部83によって交互に連結される。
固定部84は、複数の平板部83のうち横方向一方側端に配置される平板部83から湾曲して横方向に延びて設けられる。固定部84は、保持部61の側板部613の内面に固定される。横方向一方側端に配置される平板部83は、側板部614の内面に固定される。これにより、弾性部材8の一端部は、振動体6に固定される。横方向他方側端に配置される平板部83は、カバー12の内面に固定される。これにより、弾性部材8の他端部は、筐体1に固定される。
これにより、振動体6は、弾性部材7、8によって筐体1に対して横方向に振動可能に支持される。
<1−2.振動モータの動作>
次に、上記で説明したような構成の振動モータ100の動作について説明する。図2の状態は、コイル部材3に通電されておらず振動体6が静止した状態である。この状態から、コイル部材3に発生する磁極を切替える制御を通電制御によって行うことにより、振動体6を横方向に振動させることができる。
次に、上記で説明したような構成の振動モータ100の動作について説明する。図2の状態は、コイル部材3に通電されておらず振動体6が静止した状態である。この状態から、コイル部材3に発生する磁極を切替える制御を通電制御によって行うことにより、振動体6を横方向に振動させることができる。
振動体6の振動中において、第1磁石62A、62BのS極の位置が、コイル部材3の横方向一方側端より更に横方向一方側にずれた位置となる状態で、コイル部材3の横方向一方側端にN極を発生させた場合、第1磁石62A、62BのS極とコイル部材3のN極との引き合いによって、振動体6には横方向他方側に向かう力が作用する。これにより、第1おもり部65がダンパー部材4に近づく方向へ振動体6は移動する。
隙間S1、S2の配置により、振動体6の移動によって、第1おもり部65がダンパー部材4に接触する前に第1磁石62A、62BのS極の位置は、コイル部材3の横方向一方側端のN極の位置より横方向他方側に位置することができる。この状態のとき、第1磁石62A、62BのS極とコイル部材3のN極との引き合いによって、振動体6には移動する方向とは反対方向である横方向一方側に向かう力が作用する。
これにより、振動体6は減速され、図3に示すように、第1おもり部65がダンパー部材4に接触する前に振動体6を停止させることができる。図3に示す白抜きの矢印は、振動体6に作用する上記横方向一方側に向かう力である。すなわち、磁気ダンパー効果によって、振動体6の最大変位時に、第1おもり部65がダンパー部材4に接触しない。これにより、第1おもり部65とダンパー部材4の衝突により生じる衝突音としてのノイズの発生を抑制することができる。
また、コイル部材3の横方向他方側端にN極を発生させた場合も上記と同様に、横方向一方側に移動する振動体6は、第2磁石63A、63BのS極とコイル部材3のN極との引き合いによって、移動方向とは反対側の横方向他方側に向かう力が作用する。このような磁気ダンパー効果により、第2おもり部66がダンパー部材5に接触する前に振動体6を停止できる。従って、振動体6の最大変位時に第2おもり部66はダンパー部材5に接触せず、第2おもり部66とダンパー部材5との衝突によるノイズが発生することを抑制できる。
このように、本実施形態の振動モータ100は、筐体1およびコイル部Lを有する静止部Sと、第1おもり部65と第2おもり部66と磁石部M1、M2を含み、前記静止部Sに対して、横方向に振動可能に支持される振動体6と、前記静止部Sと前記振動体6との間に位置する弾性部材7、8と、を備える。
前記第1おもり部65と前記第2おもり部66は、前記磁石部M1、M2を横方向両側から挟む位置に配置される。前記磁石部M1、M2は、互いに逆の横方向における磁束の方向を有する第1磁石62A、62Bおよび第2磁石63A、63Bと、前記第1磁石62A、62Bと前記第2磁石63A、63Bに横方向両側から挟まれて横方向に直交する縦方向に磁束の方向を有する第3磁石64A、64Bと、を有する。
前記磁石部M1、M2と前記コイル部Lは、縦方向に対向して配置される。前記コイル部Lに含まれるコイル部材3は、横方向の磁束を発生する。前記磁石部M1、M2の横方向の長さLmは、前記第1おもり部65と前記第2おもり部66との間の横方向における間隔Lwよりも短い。前記第1おもり部65と前記第1磁石62A、62Bとの間に隙間S1、S2が配置され、前記第2おもり部66と前記第2磁石63A、63Bとの間に隙間S3、S4が配置される。前記コイル部材3の横方向の長さは、前記磁石部M1、M2の横方向の長さよりも短い。
このような構成によれば、振動体6の振動時に、振動体6が移動する方向と逆方向に振動体6を引き戻す力をコイル部材3から振動体6に作用させることができ、磁気ダンパー効果によって、第1おもり部65または第2おもり部66がコイル部Lに接触する前に振動体6を停止することができる。すなわち、振動体6の最大変位時におもり部65、66がコイル部Lに衝突することを回避し、衝突音によるノイズが発生することを抑制できる。
また、本実施形態では、前記第1おもり部65および前記第2おもり部66はそれぞれ、おもり部材651、661を有し、前記第1おもり部65および前記第2おもり部66はそれぞれ、前記おもり部材651、661より前記磁石部M1、M2側に部材を有さない。
これにより、第1おもり部65、第2おもり部66の可動範囲が広がり、第1おもり部65、第2おもり部66とコイル部Lとが衝突することを、より抑制できる。
また、本実施形態では、前記コイル部Lは、前記コイル部材3の横方向両端部より横方向外側に配置されるダンパー部材4、5を有する。ダンパー部材4、5は、振動モータ100の落下時などの場合に、第1おもり部65または第2おもり部66が過剰に移動した場合でも、おもり部がダンパー部材4、5に接触することで、弾性部材7、8の過剰な変形を抑制できる。そして、通常稼働時には、上記磁気ダンパー効果により、おもり部65、66がダンパー部材4、5に衝突することが抑制される。
<2.第2実施形態>
次に、上記第1実施形態の一変形例としての本発明の第2実施形態について説明する。図4は、第2実施形態に係る振動モータ101の構成を示す平面断面図である。図4は、第1実施形態の図2に対応する図である。
次に、上記第1実施形態の一変形例としての本発明の第2実施形態について説明する。図4は、第2実施形態に係る振動モータ101の構成を示す平面断面図である。図4は、第1実施形態の図2に対応する図である。
ここでは、第1実施形態との相違点について主に述べる。振動モータ101は、振動体601を有する。振動体601は、第1磁石部M11と、第2磁石部M12と、第1おもり部65と、第2おもり部66と、を有する。
第1磁石部M11は、第1磁石62A、第2磁石63A、第3磁石64A、バックヨーク67A、およびバックヨーク68Aを有する。第1磁石62A、第2磁石63A、および第3磁石64Aの構成は、第1実施形態と同様であるが、バックヨーク67Aは、第1磁石62Aの横方向一方側端に固定され、バックヨーク68Aは、第2磁石63Aの横方向他方側端に固定される。バックヨーク67A、68Aは、磁性体を有する。
第1磁石部M11の横方向長さは、第1おもり部65と第2おもり部66との間の間隔よりも短い。バックヨーク67Aと第1おもり部65との間には隙間S11が配置され、バックヨーク68Aと第2おもり部66との間には隙間S13が配置される。
第2磁石部M12は、第1磁石62B、第2磁石63B、第3磁石64B、バックヨーク67B、およびバックヨーク68Bを有する。第1磁石62B、第2磁石63B、および第3磁石64Bの構成は、第1実施形態と同様であるが、バックヨーク67Bは、第1磁石62Bの横方向一方側端に固定され、バックヨーク68Bは、第2磁石63Bの横方向他方側端に固定される。バックヨーク67B、68Bは、磁性体を有する。
第2磁石部M12の横方向長さは、第1おもり部65と第2おもり部66との間の間隔よりも短い。バックヨーク67Bと第1おもり部65との間には隙間S12が配置され、バックヨーク68Bと第2おもり部66との間には隙間S14が配置される。
このような構成の振動モータ101では、例えばコイル部材3の横方向一方側にN極を発生させた場合、振動体601が横方向他方側に移動する。このとき、隙間S11、S12の配置により、第1おもり部65がダンパー部材4に接触する前にバックヨーク67A、67Bは、コイル部材3の横方向一方側端のN極の位置より横方向他方側にずれた位置に位置することができる。これにより、コイル部材3のN極とバックヨーク67A、67Bとの引き合いによって、振動体601には移動方向と逆である横方向一方側に向かう力が作用する。従って、磁気ダンパー効果により振動体601は減速し、第1おもり部65がダンパー部材4に接触する前に振動体601を停止させることができる。すなわち、図4に示すように、振動体601の最大変位時に第1おもり部65とダンパー部材4が接触することを回避することができ、衝突によるノイズの発生を抑制できる。
また、コイル部材3の横方向他方側にN極を発生させた場合も、振動体601が横方向一方側に移動するときに、コイル部材3のN極とバックヨーク68A、68Bとの引き合いによって、振動体601に横方向他方側に引き戻す力が作用する。これにより、第2おもり部66がダンパー部材5に接触する前に振動体601を停止させることができる。すなわち、振動体601の最大変位時に第2おもり部66とダンパー部材5が接触することを回避することができ、衝突によるノイズの発生を抑制できる。
このように本実施形態の振動モータ101は、磁石部M11、M12は、第1磁石62A、62Bと第2磁石63A、63Bのそれぞれ横方向外側に配置されるバックヨーク67A、67B、68A、68Bをさらに有する。
これにより、より大きな移動方向と逆方向に引き戻す力を振動体601に作用させることが可能となる。従って、第1おもり部65、第2おもり部66とコイル部Lとが衝突することを効果的に抑制できる。
<3.第3実施形態>
次に、上記第1実施形態の別変形例である第3実施形態について説明する。図5は、第3実施形態に係る振動モータ102の構成を示す平面断面図である。図5は、第1実施形態の図2に対応する図である。
次に、上記第1実施形態の別変形例である第3実施形態について説明する。図5は、第3実施形態に係る振動モータ102の構成を示す平面断面図である。図5は、第1実施形態の図2に対応する図である。
ここでは、第1実施形態との相違点について主に述べる。振動モータ102は、振動体602を有する。振動体602は、第1磁石部M1と、第2磁石部M1と、第1おもり部65Aと、第2おもり部66Aと、を有する。
本実施形態では、第1おもり部65Aは、第1おもり部材651の他にバックヨーク652を有する。バックヨーク652は、磁性体を有し、第1おもり部材651の横方向他方側端に固定される。また、第2おもり部66Aは、第2おもり部材661の他にバックヨーク662を有する。バックヨーク662は、磁性体を有し、第2おもり部材661の横方向一方側端に固定される。
第1磁石部M1の横方向長さは、第1おもり部65Aと第2おもり部66Aとの間の間隔よりも短い。バックヨーク652と第1磁石62A、62Bとの間には隙間S21、S22が配置され、バックヨーク662と第2磁石63A、63Bとの間には隙間S23、S24が配置される。
このような構成の振動モータ102では、例えばコイル部材3の横方向一方側にN極を発生させた場合、振動体602が横方向他方側に移動する。このとき、隙間S21、S22の配置により、バックヨーク652がダンパー部材4に接触する前に第1磁石62A、62Bは、コイル部材3の横方向一方側端のN極の位置より横方向他方側にずれた位置に位置することができる。これにより、コイル部材3のN極と第1磁石62A、62Bとの引き合いによって、振動体602には移動方向と逆である横方向一方側に向かう力が作用する。従って、磁気ダンパー効果により振動体602は減速し、バックヨーク652がダンパー部材4に接触する前に振動体602を停止させることができる。すなわち、図5に示すように、振動体602の最大変位時にバックヨーク652とダンパー部材4が接触することを回避することができ、衝突によるノイズの発生を抑制できる。
また、コイル部材3の横方向他方側にN極を発生させた場合も、振動体602が横方向一方側に移動するときに、コイル部材3のN極と第2磁石63A、63Bとの引き合いによって、振動体602に横方向他方側に引き戻す力が作用する。これにより、バックヨーク662がダンパー部材5に接触する前に振動体602を停止させることができる。すなわち、振動体602の最大変位時にバックヨーク662とダンパー部材5が接触することを回避することができ、衝突によるノイズの発生を抑制できる。
このように本実施形態の振動モータ102では、第1おもり部65Aおよび第2おもり部66Aはそれぞれ、おもり部材651、661と、前記おもり部材651、661より磁石部M1、M2側に配置されるバックヨーク652、662と、を有する。
これにより、第1おもり部65Aまたは第2おもり部66Aをそれぞれコイル部L側に引き寄せる力を大きくすることができる。その上で、磁気ダンパー効果によって第1おもり部65A、第2おもり部66Aとコイル部Lとが衝突することを効果的に抑制できる。
<4.その他>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
例えば、コイル部Lにおいて、ダンパー部材4、5は必須ではない。また、弾性部材7、8の形態は、上述した板バネ部材に限らず、例えば巻きバネで構成してもよい。
本発明は、例えばスマートフォンまたはゲームパッドなどに備えられる振動モータに利用することができる。
100、101、102・・・振動モータ、S・・・静止部、1・・・筐体、11・・・ベースプレート、12・・・カバー、2・・・基板、L・・・コイル部、3・・・コイル部材、4・・・ダンパー部材、5・・・ダンパー部材、6・・・振動体、61・・・保持部、M1、M11・・・第1磁石部、M2、M12・・・第2磁石部、62A、62B・・・第1磁石、63A、63B・・・第2磁石、64A、64B・・・第3磁石、65、65A・・・第1おもり部、651・・・第1おもり部材、652・・・バックヨーク、66、66A・・・第2おもり部、661・・・第2おもり部材、662・・・バックヨーク、67A、67B、68A、68B・・・バックヨーク、7、8・・・弾性部材
Claims (5)
- 筐体およびコイル部を有する静止部と、
第1おもり部と第2おもり部と磁石部を含み、前記静止部に対して、横方向に振動可能に支持される振動体と、
前記静止部と前記振動体との間に位置する弾性部材と、を備え、
前記第1おもり部と前記第2おもり部は、前記磁石部を横方向両側から挟む位置に配置され、
前記磁石部は、互いに逆の横方向における磁束の方向を有する第1磁石および第2磁石と、前記第1磁石と前記第2磁石に横方向両側から挟まれて横方向に直交する縦方向に磁束の方向を有する第3磁石と、を有し、
前記磁石部と前記コイル部は、縦方向に対向して配置され、
前記コイル部に含まれるコイル部材は、横方向の磁束を発生し、
前記磁石部の横方向の長さは、前記第1おもり部と前記第2おもり部との間の横方向における間隔よりも短く、
前記第1おもり部と前記第1磁石との間に隙間が配置され、
前記第2おもり部と前記第2磁石との間に隙間が配置され、
前記コイル部材の横方向の長さは、前記磁石部の横方向の長さよりも短い、
振動モータ。 - 前記第1おもり部および前記第2おもり部はそれぞれ、おもり部材を有し、
前記第1おもり部および前記第2おもり部はそれぞれ、前記おもり部材より前記磁石部側に部材を有さない、請求項1に記載の振動モータ。 - 前記磁石部は、前記第1磁石と前記第2磁石のそれぞれ横方向外側に配置されるバックヨークをさらに有する、請求項1または請求項2に記載の振動モータ。
- 前記第1おもり部および前記第2おもり部はそれぞれ、おもり部材と、前記おもり部材より前記磁石部側に配置されるバックヨークと、を有する、請求項1に記載の振動モータ。
- 前記コイル部は、前記コイル部材の横方向両端部より横方向外側に配置されるダンパー部材を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の振動モータ。
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