JP2018132411A - 成分測定装置、及び成分測定装置の点検実施方法 - Google Patents

成分測定装置、及び成分測定装置の点検実施方法 Download PDF

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Abstract

【課題】衝撃時の点検の表示に、過去の点検の情報を含めて表示する成分測定装置を提供する。【解決手段】血糖計10(成分測定装置)は、点検制御部60と、衝撃力を検出するショックセンサ52と、衝撃力に基づき衝撃時点検の必要性を判定する衝撃判定処理部50とを備える。点検制御部60は、衝撃時点検の実施に伴い衝撃時表示画面94を生成してモニタ26に表示させる。衝撃時表示画面94には、今回点検値TIと、過去点検値BIとが含まれている。これにより、ユーザは、血糖計10が衝撃力の影響を受けたか否かを容易に判断することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、液体中の成分の成分量を測定する成分測定装置、及び成分測定装置の点検実施方法に関する。
成分測定装置として、例えば、血液中のグルコース成分の成分量(血糖値)を測定する血糖計が知られている。この種の血糖計は、携帯可能に構成されることで、様々なユーザが血糖値を簡易に測定することができる。また、携帯型の血糖計は、採血、検査及び測定値確認までを患者近傍で行う病棟用検査(POCT:Point Of Care Testing)の医療機器としても使用される。
このような血糖計(特にPOCT器)は、測定精度の安定化のために、QC(Quality Control)点検を定期的に実施することが求められる。これにより、QC点検合格と判定された時点から次のQC点検合格判定までの期間の測定精度が確保される。また、血糖計は、その取扱時に落下等の大きな衝撃力を受けることで、測定精度の低下が生じるおそれがあり、大きな衝撃力を受けた際にもQC点検を実施することが望ましい。例えば、特許文献1に開示の血糖計(バイオセンサ)は、血糖計にかかる衝撃を検出し、また異常波形を測定値に検出した場合に、その異常値を除外するように構成されている。
国際公開第2008/013224号
ところで、血糖計は、衝撃後のQC点検でその点検値が合格範囲内にあったとしても、合格範囲の境界近くに点検値があるかもしれず、また過去の点検値に対して衝撃後の点検値が大きく変化しているかもしれない。すなわち、たとえ点検値が合格範囲にあっても、血糖計が衝撃の影響を受けている場合には、血糖計の使用中に測定精度が落ちるおそれがある。
しかしながら、従来は、QC点検の結果に関し、通常時又は衝撃時のQC点検でも、血糖計のモニタに点検値と合否判定結果を同じように表示していた。そのため、血糖計が衝撃の影響を受けているのか否かをユーザが判断することが難しいという問題があった。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、衝撃時の点検の表示に過去の点検の情報を含めて報知することで、その取扱性を一層高めることが可能な成分測定装置、及び成分測定装置の点検実施方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、液体中の成分の成分量を測定する成分測定装置であって、前記成分測定装置の測定精度の点検を制御する点検制御部と、前記成分測定装置にかかる衝撃力を検出する衝撃力検出部と、前記衝撃力に基づいて衝撃時点検の必要性を判定する衝撃判定処理部と、を備え、前記点検制御部は、前記衝撃時点検が実施された場合に、今回の衝撃時点検の結果に係る情報である今回点検結果情報と、過去の点検の結果に係る情報である過去点検結果情報とを報知部を介して報知することを特徴とする。
上記によれば、成分測定装置は、衝撃時点検の実施に伴い今回点検結果情報と過去点検結果情報とを、報知部を介して報知する。これにより、報知を受けたユーザは、今回点検結果情報と過去点検結果情報とを比較することができる。例えば、衝撃時点検が合格であったとしても、過去点検結果情報に対し今回点検結果情報が変動していれば、衝撃の影響を受けていると認識して、必要な対処をとることができる。従って、成分測定装置は、その取扱性が一層高められる。
また、前記報知部は、モニタを含み、前記点検制御部は、前記衝撃時点検が必要であると判定されてない通常状態で通常時点検を実施した場合に、過去点検結果情報を含まない通常時表示画面を前記モニタに表示し、前記衝撃時点検が実施された場合に、前記今回点検結果情報及び前記過去点検結果情報を含む衝撃時表示画面を前記モニタに表示するとよい。
通常時点検を実施した場合に、過去点検結果情報を含まない通常時表示画面を表示することで、ユーザに今回の点検の結果を良好に知らせることができる。一方、衝撃時点検を実施した場合に、衝撃時表示画面を表示することで、点検の状況が異なることをユーザに簡単に知らせることができる。
上記構成に加えて、前記点検制御部は、前記今回点検結果情報と前記過去点検結果情報を前記モニタの一画面中に同時に表示することが好ましい。
今回点検結果情報と過去点検結果情報がモニタの一画面中に同時に表示されることで、ユーザは、今回点検結果情報と過去点検結果情報をより容易に比較することができる。
また、前記衝撃時表示画面は、前記今回点検結果情報である今回点検値と、前記過去点検結果情報である過去点検値と、を一つのグラフに併記していることが好ましい。
成分測定装置は、今回点検値と過去点検値とを一つのグラフに併記していることで、点検値の変化をより一層容易に認識させることができる。
上記構成に加えて、前記グラフは、前記点検において使用した点検液の濃度に応じた合格許容範囲に係る情報を含むとよい。
成分測定装置は、合格許容範囲に係る情報をグラフに含むことで、点検値が合格許容範囲に含まれるか否かを、ユーザに図形的に認識させることができる。
さらに、前記衝撃時表示画面及び前記通常時表示画面は、前記今回点検結果情報である今回点検値を数値として表示すると共に、前記今回点検値の合否に係る情報を表示することが好ましい。
成分測定装置は、衝撃時表示画面及び通常時表示画面に衝撃時点検及び通常時点検の数値と合否に係る情報を表示することで、点検の合否をより確実に知らせることができる。
また、前記衝撃時表示画面は、前記過去点検結果情報として前記過去の点検の統計情報を表示することが好ましい。
過去に行った複数の点検の統計情報を表示することで、ユーザは、今回の衝撃時点検と統計情報とを比較することができる。よって、成分測定装置は、衝撃の影響を受けているか否かをより良好に認識させることができる。
上記構成に加えて、前記統計情報は、複数の前記過去の点検についての平均値、中央値、標準偏差のうち少なくとも1つを含むとよい。
統計情報が平均値、中央値、標準偏差の少なくとも1つを含むことで、ユーザは、今回の衝撃時点検と、含まれている平均値、中央値、標準偏差の指標とを比較して、成分測定装置の状態を判断することができる。
そして、前記点検制御部は、前記衝撃判定処理部の判定に伴う前記衝撃時点検について所定期間毎に実施を促すとよい。
成分測定装置は、衝撃時点検の実施を所定期間毎に促すことで、衝撃により電子回路の端子や配線の損傷等が進行して測定精度が低下する状態を、ユーザに認識させることができる。
さらに、前記点検制御部は、前記衝撃時点検が実施される状態を、前記成分測定装置に情報通信可能に接続される管理装置の指示に基づき解除する構成であるとよい。
これにより、成分測定装置は、大きな衝撃力を受けた後、成分の測定に問題ないことが確実に分かった段階で、管理装置によって衝撃時点検の実施状態を解除することができる。
またさらに、前記成分測定装置は、血液中のグルコースの成分量を測定する血糖計であるとよい。
これにより、血糖計は、大きな衝撃力を受けた場合でも血糖値の測定精度を良好に維持することができる。
また本発明は、前記目的を達成するために、液体中の成分の成分量を測定する成分測定装置の点検実施方法であって、前記成分測定装置の測定精度を点検する点検工程と、前記成分測定装置にかかる衝撃力を検出する検出工程と、前記衝撃力に基づいて衝撃時点検の必要性を判定する衝撃判定工程と、を有し、前記点検工程では、前記衝撃時点検が実施された場合に、今回の衝撃時点検の結果に係る情報である今回点検結果情報と、過去の点検の結果に係る情報である過去点検結果情報とを報知部を介して報知することを特徴とする。
本発明によれば、成分測定装置、及び成分測定装置の点検実施方法は、衝撃時の点検の表示に過去の点検の情報を含めて表示することで、その取扱性を一層高めることができる。
本発明の一実施形態に係る血糖計の全体構成を示す斜視図である。 図1の血糖計における制御回路の機能ブロック図である。 図1の血糖計がQC点検を行う際の点検液の濃度と合格許容範囲の関係を概念的に示す説明図である。 図4Aは、通常時表示画面を示す説明図であり、図4Bは、衝撃時表示画面を示す説明図である。 図1の血糖計における点検実施方法を示すフローチャートである。 図6Aは、第1変形例に係る衝撃時表示画面を示す説明図であり、図6Bは、第2変形例に係る衝撃時表示画面を示す説明図である。
以下、本発明に係る成分測定装置、及び成分測定装置の点検実施方法について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る成分測定装置10は、図1に示すように、血液中のグルコース成分の成分量(血糖値)を測定する血糖値測定装置として構成されている(以下、血糖計10ともいう)。また、血糖計10は、医療施設内で医師や看護士等の医療従事者(以下、ユーザという)が使用するPOCT器として構成されている。なお、血糖計10は、患者自身が自己の血糖値を測定するSMBG(Self-Monitoring of Blood Glucose)器として使用されてもよい。
血糖計10は、患者の血液を直接取り込むチップ12と、チップ12に取り込まれた血液の血糖値を光学的に測定する装置本体14とを有する。チップ12は、1回の測定毎に廃棄するディスポーザブルタイプに構成される一方で、装置本体14は、血糖値の測定を繰り返し実施可能な機器に構成される。
チップ12は、少量の血液でも点着しやすく、かつ装置本体14が血液に直接触れないように細いノズル16を有し、装置本体14の先端部に着脱自在に装着される。例えば、チップ12は、ノズル16の先端(先端開口)から血液を取り込んで、毛細管現象により基端側の取付部18内に導く。取付部18内には図示しない試験紙が収容されており、この試験紙は、導かれた血液を深さ方向及び平面方向に迅速に展開させる。例えば、試験紙は、血液を吸収可能な多孔性膜等の担体に、試薬(発色試薬)を含浸することにより構成される。血液は、試薬と反応することで、血液内に含まれたグルコース量に応じた色濃度で呈色する。
一方、装置本体14は、ユーザが携帯可能なサイズの筐体20を備える。筐体20は、ユーザが片手で把持し易いようにやや細長く、その先端部が先端方向に向かって細くなりつつ下側に若干屈曲している。筐体20の先端部には、チップ12を着脱自在に装着可能な円筒型の被装着部22が設けられている。また、筐体20の上面には、被装着部22からチップ12を取り外すイジェクタ24、モニタ26及び操作ボタン群28が設けられ、筐体20の基端面にはバーコードリーダ30が設けられる。
装置本体14に設けられるモニタ26は、液晶や有機EL等により構成され、血糖値、日時又はその他の情報(例えば、エラーや測定手順)等、血糖値の測定においてユーザに提供する各種情報を表示する報知部25となっている。なお、装置本体14の報知部25は、モニタ26以外にも、種々の色で点灯又は点滅するLED報知部27や装置本体14内に設けられる図示しないスピーカ等が含まれる。
操作ボタン群28は、例えば、電源ボタン28a、上移動ボタン28b、下移動ボタン28c、左移動ボタン28d、右移動ボタン28e、選択ボタン28f、データ読取ボタン28g等を含む。各移動ボタン28b〜28eは、モニタ26に表示される項目に対し選択枠(不図示)を移動させる、或いは操作に伴い画面をスクロールさせる機能を有する。選択ボタン28fは、ユーザの押圧操作に伴い、モニタ26上において選択枠が位置する項目の機能を選択する、又は選択を解除して選択前の画面に戻る等の機能を有する。データ読取ボタン28gは、モニタ26と被装着部22との間に設けられ、バーコードリーダ30の読み取りを操作する。
バーコードリーダ30は、図示しないバーコードをレーザスキャンによって読み取る。読み取られるバーコードは、患者、医療従事者及びチップ12の包装体、後記の点検液の容器等に予め装着又は貼り付けられている。血糖計10は、それぞれのバーコードを読み取ることで、患者識別データ、計測者識別データ、チップ識別データ及び点検液識別データ等を取得して、所定のデータベース(制御回路34のメモリ)に保存する。
また、装置本体14の内部には、検出部32及び制御回路34が設けられる。検出部32は、図示しない発光素子及び受光素子を有し、試験紙内で拡がった血液に対し発光素子から照射光を照射して、その反射光を受光素子により検出する光学系測定器として構成されている。検出部32により検出した反射光の検出値は、A/D変換や増幅等の処理がなされて制御回路34に送信される。
なお、本実施形態では、血液中の血糖値を光学的に検出する比色式の血糖計10を例に説明するが、本発明は、他の測定方式の血糖計にも適用し得ることは勿論である。例えば、他の血糖計としては、電極の周辺に試薬を塗布して血液導入に伴う電気的変化、つまり検出電極と対極の間に生じた電流を検出する電極式の装置があげられる。
制御回路34は、図示しないプロセッサ、メモリ及び入出力インタフェースを有するコンピュータ(制御部)として構成され、血糖計10による血糖値の測定を制御する機能を有している。プロセッサは、メモリに記憶された制御プログラム(不図示)を実行処理することで、図2に示すように血糖値を測定する機能ブロック部を構築する。具体的には、制御回路34内には、血糖値測定制御部40、衝撃判定処理部50及び点検制御部60が設けられる。
血糖値測定制御部40は、血糖値を測定する際の装置本体14の動作を制御する機能部であり、その内部には、測定案内部42、検出部制御部44及び測定値処理部46が形成されている。また、血糖値測定制御部40には、血糖値の測定に必要な情報、測定した血糖値及び他の測定情報を記憶する血糖値測定記憶部48(メモリの記憶領域)が設けられている。
測定案内部42は、血糖値の測定時に、報知部25を利用して血糖値の測定手順を案内する。例えば、測定案内部42は、装置本体14にチップ12を装着するように指示し、チップ12の装着を検出すると、ノズル16の先端開口に患者の血液を点着するように要求する。また血糖値の測定後は、イジェクタ24の操作によりチップ12を取り外すように促す。
検出部制御部44は、測定案内部42によるチップ12の装着案内や血液の点着案内に伴い検出部32の動作を制御する。これにより検出部32は、試験紙の血液に対し光学的測定を行い、検出した検出信号(血糖値の情報)を制御回路34に出力する。
測定値処理部46は、検出部32が検出した検出値(色濃度)に基づき血糖値を算出する。この際、測定値処理部46は、グルコース濃度値に近い計算値となるように、血液濃度(ヘマトクリット値)、測定温度、試験紙ロット、患者の服用薬等を考慮した補正を行う。そして、測定値処理部46は、算出した血糖値を測定日時、患者識別データ等に紐付けて血糖値測定記憶部48に記憶し、さらにこの血糖値をモニタ26に表示する。
また、血糖値測定制御部40は、装置本体14の起動状態で、血糖値測定記憶部48の血糖値測定許可フラグ49を定常的に監視している。血糖値測定許可フラグ49は、例えば、点検制御部60や外部の管理装置82の指示に基づきレジスタ内の状態(0又は1)が変更される。血糖値測定制御部40は、血糖値測定許可フラグ49が1の場合に血糖値の測定を許容する一方で、血糖値測定許可フラグ49が0の場合に血糖値の測定を禁止する。なお報知部25は、禁止時に、測定禁止の状況や原因等を報知するとよい。
例えば、ユーザ等が装置本体14を誤って床に落とすことで大きな衝撃力を受けた場合には、血糖計10の測定精度が低下するおそれがある。従って、血糖計10(制御回路34)は、衝撃に基づく点検(測定精度を確認するQC点検)を実施するまで血糖値の測定を禁止することが好ましい。これにより、測定精度を担保できない状態での血糖値の測定を抑止することができる。そのため、衝撃判定処理部50は、血糖計10に設けられたショックセンサ52(衝撃力検出部)の信号を受信して、血糖計10にかかる衝撃力を判定処理する機能を有している。
ショックセンサ52は、装置本体14が受ける衝撃力を検出する検出機器であり、例えばMEMS(微小電子機械システム)技術を利用した加速度センサを適用することができる。詳細には、ショックセンサ52は、圧電セラミックスの梁にかかる加速度に比例した電荷を発生し、この電荷を電圧に変換及び増幅してさらにデジタル変換することで衝撃力の検出値とし、制御回路34に出力する。なお、ショックセンサ52は、上記構造に限らず、適宜のものを採用してよい。
衝撃判定処理部50は、ショックセンサ52の信号に基づきQC点検の必要性を判定する。具体的には、衝撃力閾値Thsを記憶した衝撃判定記憶部54(メモリの記憶領域)を有し、ショックセンサ52が検出した衝撃力と衝撃力閾値Thsの比較を行う。例えば、1mの落下高さから装置本体14を落下させた場合の衝撃力の範囲は151〜90[G]程度であり、衝撃力閾値Thsは、最小値の90[G]に設定するとよい。なお、落下時に装置本体14に加わる衝撃力は装置本体14の重量等により変化するので、衝撃力閾値Thsは、装置本体14の設計に応じて適宜の値であるとよい。
衝撃判定処理部50は、衝撃力の検出値が衝撃力閾値Thsよりも大きい場合に、QC点検が必要であると判定し、衝撃力フラグ55を立てる(フラグレジスタを0から1とする)。逆に、衝撃力の検出値が衝撃力閾値Ths以下の場合には、衝撃力フラグ55を倒したままとし、QC点検の不要を判定する。なお、ショックセンサ52及び衝撃判定処理部50は、血糖計10の電源がオフのときでも微量の電力供給を受ける待機状態となっており、衝撃を検知するように構成されている。
一方、制御回路34の点検制御部60は、血糖値の測定精度を確認するQC点検の実施及び管理を行う。血糖計10は、上述したように、大きな衝撃力を受けた場合にQC点検(以下、衝撃時点検ともいう)を実施させると共に、大きな衝撃力を受けていない通常状態でも、QC点検(以下、通常時点検ともいう)を定期的に促すように構成されている。これにより通常時でも、血糖値の測定精度が維持される。
このため、点検制御部60は、点検実施時制御部62、インターバル設定部64及び点検報知部66を有している。また、点検制御部60内には、QC点検に用いられる各種パラメータ、QC点検により測定された点検値及び点検に関わる他の情報等を記憶するためのQC点検記憶部68(メモリの記憶領域)が設けられている。
点検実施時制御部62は、QC点検を実際に行う際の制御を担当する機能部であり、その内部には点検案内部72、検出部制御部74及び点検値処理部76が設けられている。血糖計10のQC点検の内容としては、点検用に提供されている図示しないコントロール液(点検液)を使用して、血糖値の測定と同様の測定を行う方法があげられる。通常時点検と衝撃時点検は、QC点検の実施を促すタイミングや血糖値の測定禁止等の条件が異なり、点検実施時制御部62が実際に行うQC点検では基本的に同一の処理を行う。また点検液は、糖分の濃度が異なるものが複数種類(例えば、低濃度用、標準用、高濃度用)用意されて、ユーザにより適当なものが選択される。
点検案内部72は、ユーザによる操作ボタン群28の操作において、QC点検の実施が選択されることをトリガに、モニタ26又は図示しないスピーカを介してQC点検の手順を案内する。例えば、点検案内部72は、装置本体14にチップ12を装着するように指示し、チップ12の装着を検出すると、ノズル16の先端開口に点検液を点着するように要求する。この案内に応じて、ユーザは点検液を点着することになり、ノズル16の先端開口に取り込まれた点検液がチップ12内を移動して試験紙において拡がる。また点検案内部72は、QC点検後、イジェクタ24の操作によりチップ12を取り外すように促す。
検出部制御部74は、点検案内部72の点着案内に伴って、検出部32を駆動する。すなわち、発光素子により照射光を照射して、試験紙を反射した反射光を受光して検出値(点検液中の糖分濃度情報)を制御回路34に出力する。
そして、点検値処理部76は、検出値に対して所定の演算を実施して点検値を算出し、この点検値を、QC点検記憶部68に記憶すると共に、モニタ26に表示する。また、点検値処理部76の内部には、点検値の合否(つまり、QC点検の合否)を判定するQC点検判定部78と、点検値及びQC点検の合否等を表示する結果生成部80とが設けられている。
QC点検判定部78は、点検値の判定時に、QC点検記憶部68に予め記憶されている点検液の合格許容範囲78aを読み出して、算出された点検値が合格許容範囲78aにあるか否かを判定する。
ここで、点検値は、装置本体14が検出した点検液中の糖分濃度を表す数値として算出されるため、図3に示すように、合格許容範囲78aも、点検液の濃度に応じた数値範囲の情報として記憶される。例えば、合格許容範囲78aは、点検液の濃度毎に、中央値を有すると共にこの中央値を基準にプラスマイナス所定の割合(%)を上限値及び下限値としている。つまり、点検値が上限値と下限値の間にある場合には、装置本体14の測定精度が保たれていると見なすことができ、点検値が上限値を上回る又は下限値を下回る場合には、装置本体14の測定精度が低下していると見なすことができる。また、この合格許容範囲78aを複数段階に分けて設定してもよく、合格範囲のうち中央値に近い段階ではより高い精度の測定が行われると判断でき、中央値から離れた段階では、合格ではあるが注意の必要な段階であると判定できる。このように複数段階で判断することで、合格範囲であって測定値に現状で問題はなくとも、管理上は優先的にQC点検を実施するべき機器であることを測定者や管理者に知らせることもできる。
なお、点検実施時制御部62は、QC点検判定部78がQC点検の不合格を判定した場合に、報知部25を介して必要な対応を講じるように促すとよい。この場合の必要な対応とは、QC点検を再度実施する、装置本体14のメンテナンスを促す、メーカへの問い合わせを促す等があげられる。またQC点検不合格の場合には、血糖値測定許可フラグ49を倒す(0とする)ことで、血糖値の測定を禁止してもよい。
また、点検値処理部76は、通常時点検と衝撃時点検とで異なる処理を行ってもよい。例えば、通常時点検と衝撃時点検とで互いに異なる合格許容範囲78aを設定することも可能であり、より範囲が狭い合格許容範囲78aをセットすれば、点検精度を厳しくすることができる。
図2に戻り、結果生成部80は、QC点検の結果をモニタ26に表示するための表示情報90(図4A及び図4B参照)を生成する。これによりユーザは、QC点検の結果を直ちに認識することができる。そして、本実施形態に係る結果生成部80は、生成する表示情報90を通常時点検と衝撃時点検とで変える構成となっている。すなわち、結果生成部80は、衝撃力フラグ55の状態(0又は1)を参照して、異なる表示情報90を生成する。
具体的に、通常時点検を表示する場合は、表示情報90として、例えば図4Aに示すような通常時表示画面92を生成する。通常時表示画面92は、モニタ26の上下方向(筐体20の長手方向)中心位置に、通常時点検の点検値を大きく表示する点検値表示部92aを配置している。また通常時表示画面92は、モニタ26の右上の角部寄りにQC点検の合否を表示する合否表示部92bを配置している。すなわち、通常時表示画面92は、点検値表示部92aと合否表示部92bのみを表示するシンプルな表示形態とすることで、通常時点検の結果をユーザに分かり易くしている。
一方、衝撃時点検を表示する場合は、表示情報90として、例えば図4Bに示すような衝撃時表示画面94を生成する。衝撃時表示画面94は、モニタ26の上下方向中心位置に統計表示部94aを配置している。統計表示部94aは、今回の衝撃時点検の結果に係る情報である今回点検結果情報(今回点検値TI)と、過去の点検の結果に係る情報である過去点検結果情報(過去点検値BI)と、過去のQC点検の統計情報SDとを併せて表示している。つまり今回点検結果情報、過去点検結果情報が一画面中に同時に表示されている。
また、衝撃時表示画面94は、統計表示部94aの上側に点検値表示部94bを配置すると共に、点検値表示部94bの右側(モニタ26の右上の角部寄り)に合否表示部94cを配置している。点検値表示部94bは、通常時表示画面92の点検値表示部92aよりもサイズが小さい一方で、合否表示部94cは、合否表示部92bと同サイズとしている。
統計表示部94aは、図4B中に示すように、点検液の点検値(濃度)を表すグラフとして形成されるとよい。例えば、グラフは、上下方向の軸を点検液(点検値)の濃度とし、左右方向の軸を時間軸とし、その一部を枠95で囲って切り取った表示形態で表示される。この場合、枠95の上下位置の横線95aは、点検値の合格許容範囲78aの上限値及び下限値を示している。つまり上下の横線95a間には、QC点検を合格した点検値が表示される。なお、QC点検が不合格の場合、統計表示部94aに点検値が表示されないが、ユーザは、点検値表示部94bや合否表示部94c等の表示により今回のQC点検の結果を認識することができる。
また、枠95の左右位置の縦線95bは、所定の時間範囲を示している。所定の時間範囲とは、今回のQC点検の結果に加えて過去のQC点検(通常時点検を含む)の結果を1以上表すことが可能な時間間隔である。図示例では、今回点検値TIと、過去2回の過去点検値BIをまとめて表示する時間範囲としている。なお、衝撃力を検出した時点を縦線等により表示するようにしてもよい。
そして、統計表示部94aは、枠95の内側に、過去のQC点検の点検値を平均化した平均値を示す平均値指標線96(図4B中の太線参照)を表示するとよい。平均値指標線96と衝撃時点検の点検値とを併せて表示することで、ユーザは、衝撃時点検の点検値がどの程度ずれているのか(すなわち偏差)を簡単に視認することができる。なお平均値は、過去のQC点検の点検値のうち合格許容範囲78aに含まれるものだけを用いて算出することが好ましい。
さらに、統計表示部94aは、枠95の内側に、過去のQC点検の点検値から算出した標準偏差を示す標準偏差指標線97(図4B中の点線参照)を表示するとよい。これにより例えば、上下の標準偏差指標線97の間に点検値が含まれている場合に、ユーザは、衝撃による測定精度の変化がないと判断することができる。
このように、衝撃時点検の実施時に、統計表示部94aによって統計情報SDを表示することで、ユーザは、今回の点検値について、過去の点検値又は過去の点検値の統計情報SDと比較した相対的な位置関係を良好に認識することができる。
図2に戻り、インターバル設定部64は、今回のQC点検から次回のQC点検を実施するまでの期間(インターバル)を設定する機能部である。なお、インターバルは、通常時点検と衝撃時点検とで互いに異なる期間が設定されるとよい。つまりインターバル設定部64は、衝撃力フラグ55が0の場合に通常時インターバルUIを設定し、衝撃力フラグ55が1の場合に衝撃時インターバルSIを設定する。
また、点検報知部66は、内部に図示しないタイマを有し、インターバル設定部64がセットしたインターバル(通常時インターバルUI又は衝撃時インターバルSI)の時間を計測してQC点検の実施をユーザに報知する。これにより、ユーザは、QC点検を適切なタイミングで実施することができる。また、衝撃時インターバルSIの設定は、受けた衝撃力の大きさに応じて複数設けられていてもよく、ショックセンサ52の受けた衝撃力の大きさが120[G]より強い場合はより短い衝撃時インターバルSIに設定され、衝撃力閾値100[G]以下の場合には比較的長い衝撃時インターバルSIに設定することも可能である。
本実施形態に係る血糖計10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その処理フロー(血糖計10の点検実施方法)及び効果について説明する。
血糖計10は、医療施設内の適宜の保管場所に保管されつつ充電がなされている。そして、ユーザの必要に応じて持ち出されて、患者の血糖値の測定に使用される。血糖値の測定においては、血糖値測定制御部40により検出部32の動作が制御されて、患者の血糖値の測定が行われる。
また、点検制御部60は、インターバル設定部64による通常時インターバルUIの設定、及び点検報知部66による時間計測に基づき、QC点検(通常時点検)の実施タイミングをユーザに報知している。ユーザは、この報知に基づき通常時点検を適宜のタイミングで実施する。
さらに、血糖計10は、ショックセンサ52により、装置本体14にかかる衝撃力を継続的に検出している(検出工程)。そして、衝撃判定処理部50は、ショックセンサ52から送信される信号(検出値)が衝撃力閾値Thsを越えたか否かを判定している(衝撃判定工程)。衝撃力が衝撃力閾値Thsを越えた場合には、衝撃力フラグ55を立てると共に、QC点検(衝撃時点検)の実施を報知する。ユーザは、この報知に基づき衝撃時点検を実施する。なお、血糖計10は、大きな衝撃力を検出した直後にユーザに衝撃時点検を実施させるため、検出に伴い血糖値の測定を禁止してもよい。
QC点検(通常時点検及び衝撃時点検)において、点検実施時制御部62は、図5に示すような処理フロー(点検工程)を実施する。具体的には、点検実施時制御部62は、ユーザによるQC点検の実施操作を継続的に判定している(ステップS10)。
そして、ユーザによりQC点検の実施操作がなされると、点検案内部72によりQC点検の案内を行い、また検出部制御部74を制御してQC点検を実施する(ステップS11)。さらに、QC点検の実施時には、点検値処理部76が点検液の検出値を適宜処理して点検値を算出し、QC点検判定部78により点検値の合否判定が行われる。その後、点検値処理部76は、算出した点検値、合否判定の結果を、実施日時及び患者の識別情報等と共にQC点検記憶部68に記憶する(ステップS12)。
また、点検値処理部76の上記動作時に、結果生成部80(点検実施時制御部62)は、衝撃力フラグ55が0か1かを判定する(ステップS13)。そして、衝撃力フラグ55が0の場合には、今回のQC点検が通常時点検であることを識別してステップS14に進み、衝撃力フラグ55が1の場合には、今回のQC点検が衝撃時点検であることを識別してステップS15に進む。
ステップS14において、結果生成部80は、通常時点検に応じて通常時表示画面92(図4A参照)を生成し、モニタ26を介して点検結果を報知する。これにより、ユーザは、通常時点検の結果を良好に認識することができる。
ステップS15において、結果生成部80は、QC点検記憶部68に記憶されている過去のQC点検の点検値を読み出して、統計表示部94aに表示するための統計情報SD(過去のQC点検の平均値及び標準偏差)を算出する。なお、結果生成部80は、QC点検の実施に伴い統計情報SDを算出して、QC点検記憶部68に記憶しておき、記憶した統計情報SDを読み出す構成でもよい。
ステップS15の後、結果生成部80は、衝撃時点検に応じて衝撃時表示画面94(図4B参照)を生成し、モニタ26を介して点検結果を報知する(ステップS16)。これにより、ユーザは、衝撃時点検の結果を良好に認識することができる。
なお、血糖計10は、衝撃力フラグ55が1の場合に、管理装置82に接続して管理装置82からリセット処理がなされることで、衝撃力フラグ55を倒す(0から1にする)。これにより、表示情報90は、衝撃時表示画面94を表示する状態から、通常時表示画面92を表示する状態に移行することができる。
以上のように、本実施形態に係る血糖計10及び血糖計10の点検実施方法は、衝撃時点検で生成する衝撃時表示画面94に今回点検値TIと、過去点検値BIとを少なくとも含むことで、その取扱性を一層高めることができる。例えば、ユーザは、衝撃時表示画面94を確認することで、衝撃時点検が合格であったとしても、過去点検値BIに対して今回点検値TIが変動していれば、衝撃の影響を受けていると認識することができる。また、通常時表示画面92と衝撃時表示画面94が異なっていることで、点検の状況が異なることをユーザに簡単に知らせることも可能となる。
血糖計10は、今回点検値TIと、複数の過去点検値BIとを一つのグラフ(統計表示部94a)に併記していることで、点検値の変化をユーザに容易に認識させることができる。これに加えて、血糖計10は、合格許容範囲78aを統計表示部94aに含むことで、点検値が合格許容範囲78aに含まれるか否かを、ユーザに図形的に認識させることができる。血糖計10は、通常時表示画面92及び衝撃時表示画面94に衝撃時点検及び通常時点検の合否に係る情報を表示することで、ユーザに対し点検の合否についてより一層簡易に知らせることができる。
さらに、統計表示部94aに過去の点検値の統計情報SDを表示することで、ユーザは、今回点検値TIと統計情報SDとを比較することができる。よって、血糖計10は、衝撃の影響を受けているか否かをより良好に認識させることができる。この場合、統計情報SDが平均値指標線96、標準偏差指標線97(又は中央値指標線)の少なくとも1つを含むことで、ユーザは、今回点検値TIと指標とを比較して、血糖計10の状態を判断することができる。
血糖計10は、衝撃時点検の実施を衝撃時インターバルSI毎に促すことで、衝撃により電子回路の端子や配線の損傷等が進行して測定精度が低下する状態を、ユーザに認識させることができる。そして、血糖計10は、大きな衝撃力を受けた後、成分の測定に問題ないことが確実に分かった段階で、管理装置82によって衝撃時点検の実施状態を容易に解除することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されず、種々の応用例又は変形例をとり得る。例えば、血糖計10は、通常時点検及び衝撃時点検の実施結果について、図示しないスピーカにより音声出力を行ってもよい。なお、音声による報知では、今回点検値TIと、所定数の過去点検値BIもしくは統計情報SDとを順に出力すればよい。
また例えば、血糖計10は、衝撃力フラグ55が1の状態(衝撃時表示画面94が表示される状態)を管理装置82の指令に基づきリセットする(0とする)構成としたが、衝撃力フラグ55の状態は他の方法で変更してもよい。一例として、血糖計10は、衝撃時点検を所定回数(例えば、3回)実施して合格した場合に、衝撃力フラグ55を自動的にリセットしてもよい。また他の例として、血糖計10は、衝撃時点検の開始日時から所定期間(例えば、2ヶ月)の経過後に実施する衝撃時点検が合格の場合に、衝撃力フラグ55を自動的にリセットしてもよい。
また、統計表示部94aは、上記の表示(枠95、平均値指標線96、標準偏差指標線97)に限定されず、種々の表示形態を採用してよい。例えば、統計表示部94aは、点検液の濃度に応じた中央値を示す線を表示してもよい。また、衝撃時表示画面94は、今回点検値TIと過去点検値BIもしくは統計情報SDを、モニタ26に交互に表示してもよい。
さらに、第1変形例に係る衝撃時表示画面100は、図6Aに示すように、今回の衝撃時点検の点検値と、過去のQC点検の点検値とをまとめた表としての統計表示部100aを有している。例えば、統計表示部100aは、QC点検の実施日、QC点検の点検値(濃度)を表示する。また統計表示部100aには、前回の点検値から今回の点検値が所定以上(例えば5以上)大きく変化したことを示す情報(矢印表記)、過去のQC点検の平均値とのずれ量等が記載されるとよい。このような表示はグラフ表示することに限定されず、過去点検値BIと今回点検値TIとの変化量又は平均値とのずれ量に応じたマークを表示してもよい。マーク表示は、図6Aに示す矢印と同様に増減の方向性を表現したり、マークの数や色により注意表現を変化させたりしてよい。また、マークは注意を促す場合に限らず、再現性のある場合に安心感を持たせる意味で表示してもよい。このようなマーク表示は、点検結果表示時以外にも通常測定時のサブ画面にアイコン表示してもよい。グラフ表示は、過去点検結果情報との比較が可能になるというメリットがあるが、複数ユーザで共有使用する場合には、適切な判断がなされず混乱を招くというデメリットもある。状況に合わせた表示を設定することで、合格範囲内での変動についてユーザに再確認させることが可能となる。
またさらに、第2変形例に係る衝撃時表示画面110は、図6Bに示すように、統計表示部110aとして時間軸と濃度のグラフを生成し、過去のQC点検の点検値から補間線(折線、スプライン曲線等)を算出して、連続した線情報を表示している。これにより、点検値の変化がより分かり易くなる。そして、結果生成部80は、過去の補間線と、今回の点検値とに基づき、今後の点検値の予測線111を算出及び表示してもよい。また、図6B中に示すように、QC点検の点検値は、合格許容範囲78aの上限値を上回る範囲や下限値を下回る範囲(不合格の範囲)を表示してもよい。この際、上移動ボタン28bや下移動ボタン28cの操作によりグラフがスクロールするような構成でもよい。
このようなグラフの生成時には、使用する点検液ロットやチップロットなどのロット情報、測定時温度範囲等の条件を同一とすることで、判断の正確性を向上させることができる。過去の点検値の平均値を算出する際に、同一ロット内での平均値を算出した同一ロットに限定した表記としてもよく、グラフ上の表記でドット形状や色を変えることで複数ロットを区別しつつ同時表記してもよい。複数ロットを同時表記する場合は、各々の複数ロットを中央値で揃えて並行表示してもよく、各々のロットの切り替え区切りを表示してもよい。
また、上記実施形態の説明では、POCT器、特に血液中のグルコース濃度を測定する血糖計10を中心に記述したが、上記の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。医療現場で対象となる試料液としては、血液、尿、間質液、唾液等、実質的に生体から得られるサンプルの溶液が適応され、これは原液であっても化学処理等を行った実験生成物であってもよい。測定対象物としては、糖類、乳酸、各種コレステロール、核酸、抗体、抗原、蛋白質、ホルモン、菌、酵素、薬物、構成物質、医療生成物、組織マーカー、代謝物、化学物質等、サンプル中の発現、定量へ適応可能である。成分測定装置は、測定対象が1種限定のPOCT器に限らず、他項目同時測定を実施可能なPOCT器、及び大型検査装置、或いは、排水や工業用試料等の成分測定を行う成分測定装置に適用することもできる。さらに、簡易型測定装置としては、血液中のグルコース成分の成分量を測定する血糖計10(自己血糖測定用のSMBG器)だけでなく、液体中の所定成分の成分量を測定する種々の装置に適用することができる。また、成分測定装置は、成分量の検出時に光学的手段による検出に限定されず、例えば、電気的手段又は磁気的手段、抗体反応による手段によって成分量の検出値を得てもよい。その一例として、酵素電極法を適用した血糖値測定装置、尿の成分(ケトン体等)の測定する成分測定装置があげられる。また、計算誤差要因に対する補正に関しては、ヘマトクリット値に対する補正計算過程を挙げたが、他の要因であってもよく、複数項目同時測定器の場合には同時測定を行った他項目であってもよい。
10…血糖計 14…装置本体
25…報知部 26…モニタ
28…操作ボタン群 34…制御回路
40…血糖値測定制御部 50…衝撃判定処理部
52…ショックセンサ 55…衝撃力フラグ
60…点検制御部 62…点検実施時制御部
64…インターバル設定部 66…点検報知部
80…結果生成部 82…管理装置
90…表示情報 92…通常時表示画面
92a、94b…点検値表示部 92b、94c…合否表示部
94、100、110…衝撃時表示画面 94a…統計表示部
95a…横線 95b…縦線
96…平均値指標線 97…標準偏差指標線
BI…過去点検値 TI…今回点検値

Claims (12)

  1. 液体中の成分の成分量を測定する成分測定装置であって、
    前記成分測定装置の測定精度の点検を制御する点検制御部と、
    前記成分測定装置にかかる衝撃力を検出する衝撃力検出部と、
    前記衝撃力に基づいて衝撃時点検の必要性を判定する衝撃判定処理部と、を備え、
    前記点検制御部は、
    前記衝撃時点検が実施された場合に、今回の衝撃時点検の結果に係る情報である今回点検結果情報と、過去の点検の結果に係る情報である過去点検結果情報とを報知部を介して報知する
    ことを特徴とする成分測定装置。
  2. 請求項1記載の成分測定装置において、
    前記報知部は、モニタを含み、
    前記点検制御部は、前記衝撃時点検が必要であると判定されてない通常状態で通常時点検を実施した場合に、過去点検結果情報を含まない通常時表示画面を前記モニタに表示し、前記衝撃時点検が実施された場合に、前記今回点検結果情報及び前記過去点検結果情報を含む衝撃時表示画面を前記モニタに表示する
    ことを特徴とする成分測定装置。
  3. 請求項2記載の成分測定装置において、
    前記点検制御部は、前記今回点検結果情報と前記過去点検結果情報を前記モニタの一画面中に同時に表示する
    ことを特徴とする成分測定装置。
  4. 請求項2又は3記載の成分測定装置において、
    前記衝撃時表示画面は、前記今回点検結果情報である今回点検値と、前記過去点検結果情報である過去点検値と、を一つのグラフに併記している
    ことを特徴とする成分測定装置。
  5. 請求項4記載の成分測定装置において、
    前記グラフは、前記点検において使用した点検液の濃度に応じた合格許容範囲に係る情報を含む
    ことを特徴とする成分測定装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載の成分測定装置において、
    前記衝撃時表示画面及び前記通常時表示画面は、前記今回点検結果情報である今回点検値を数値として表示すると共に、前記今回点検値の合否に係る情報を表示する
    ことを特徴とする成分測定装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載の成分測定装置において、
    前記衝撃時表示画面は、前記過去点検結果情報として前記過去の点検の統計情報を表示する
    ことを特徴とする成分測定装置。
  8. 請求項7記載の成分測定装置において、
    前記統計情報は、複数の前記過去の点検についての平均値、中央値、標準偏差のうち少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする成分測定装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の成分測定装置において、
    前記点検制御部は、前記衝撃判定処理部の判定に伴う前記衝撃時点検について所定期間毎に実施を促す
    ことを特徴とする成分測定装置。
  10. 請求項9記載の成分測定装置において、
    前記点検制御部は、前記衝撃時点検が実施される状態を、前記成分測定装置に情報通信可能に接続される管理装置の指示に基づき解除する
    ことを特徴とする成分測定装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の成分測定装置において、
    前記成分測定装置は、血液中のグルコースの成分量を測定する血糖計である
    ことを特徴とする成分測定装置。
  12. 液体中の成分の成分量を測定する成分測定装置の点検実施方法であって、
    前記成分測定装置の測定精度を点検する点検工程と、
    前記成分測定装置にかかる衝撃力を検出する検出工程と、
    前記衝撃力に基づいて衝撃時点検の必要性を判定する衝撃判定工程と、を有し、
    前記点検工程では、
    前記衝撃時点検が実施された場合に、今回の衝撃時点検の結果に係る情報である今回点検結果情報と、過去の点検の結果に係る情報である過去点検結果情報とを報知部を介して報知する
    ことを特徴とする成分測定装置の点検実施方法。
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