JP2018132115A - ラジアルころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】ころが保持器のポケットから離脱してしまうことを抑止することができるラジアルころ軸受を提供する。
【解決手段】ラジアルころ軸受1は、円筒状の本体部20の両端から径方向内方に突出した一対の鍔部21,22を有する外輪2と、複数のころ3と、保持器4とを備える。保持器4は、一対の鍔部21,22の内側に配置される一対の環状部41,42と、一対の環状部41,42を軸方向に連結する複数の柱部43とを有し、複数の柱部43の間に複数のころ3がそれぞれ収容されている。柱部43は、一対の環状部41,42よりも径方向の厚みが厚い厚肉部430と、厚肉部430と一対の環状部41,42との間にそれぞれ設けられた一対の連結部431,432とを有する。一対の連結部431,432は、径方向の剛性が厚肉部430よりも低く、厚肉部430における保持器4の外径Dは一対の環状部41,42における保持器4の外径Dよりも大きい。
【選択図】図4

Description

本発明は、径方向へのラジアル荷重が負荷される回転部材を支持するためのラジアルころ軸受に関する。
従来、径方向へのラジアル荷重を受けることができるラジアルころ軸受が、例えば自動車のトランスミッション等における回転部材を支持するために用いられている。このようなラジアルころ軸受は、複数のころと、複数のころを保持する保持器と、複数のころが転動する軌道面が内周に形成された外輪とを有して構成されている。外輪の軸方向両端部には、径方向内方に突出する一対の鍔部が設けられており、この一対の鍔部によって複数のころ及び保持器が外輪に対して抜け止めされている。(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のラジアルころ軸受は、外輪の両端部における鍔部が鋼板のプレス加工によりU字状に形成されたシェル形針状ころ軸受であり、複数の針状ころが外輪の軸方向において一対の鍔部の間に配置されている。保持器は、軸方向両端部に設けられた一対の環状部を軸方向に延びる複数の柱部によって連結してなり、複数の柱部の間に形成された複数のポケットにそれぞれ針状ころが収容されている。このシェル形針状ころ軸受の組立て時には、針状ころが柱部を弾性変形させて保持器の内側からポケットに挿入される。
特開2009−168173号公報
上記のように構成されたラジアルころ軸受(シェル形針状ころ軸受)は、外輪の鍔部内径(特許文献1の図1(a)におけるD1)が、保持器外径(特許文献1の図1(a)におけるD2)よりも大きく形成されており、この径差による隙間によって保持器が外輪に対して摩擦抵抗を生じさせることなく回転可能である。しかし、トランスミッション等の取付対象装置にラジアルころ軸受を取り付ける前の状態では、外輪に対する針状ころの位置が支持対象である回転部材によって規制されないため、保持器は環状部の外周面が鍔部の内周面に当接するまで外輪に対して径方向に移動可能である。このため、保持器の環状部が外輪の鍔部に当接した際、その当接位置の反対側にあたる部位において保持器の外周面と外輪の内周面との間の距離が広がり、当該部位における針状ころがポケットから外輪側に離脱して、離脱した針状ころが保持器の柱部と外輪との間に挟まってしまう乗り上げ現象が発生するおそれがある。
このような乗り上げ現象は、特に針状ころの直径に対する外輪の軌道面の内径の割合が大きい大径のラジアルころ軸受において発生しやすい。また、乗り上げ現象が発生したラジアルころ軸受は、そのままでは取付対象装置に取り付けられないため、手作業によって針状ころをポケット内に戻すか、あるいはそのラジアルころ軸受を廃棄しなければならない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ころが保持器のポケットから離脱してしまうことを抑止することができるラジアルころ軸受を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、内周面に軌道面が形成された円筒状の本体部、及び前記本体部の軸方向両端から径方向内方に突出した一対の鍔部を有する外輪と、前記外輪の前記軌道面を転動する複数のころと、前記複数のころを保持する円筒状の保持器とを備え、前記保持器は、前記一対の鍔部の径方向内方側にそれぞれ配置される一対の環状部と、前記一対の環状部を軸方向に連結する複数の柱部とを有し、前記複数の柱部の間に形成された複数のポケットに前記複数のころがそれぞれ収容され、前記柱部は、前記一対の環状部よりも径方向の厚みが厚い厚肉部と、前記厚肉部の軸方向両端部と前記一対の環状部との間にそれぞれ設けられた一対の連結部とを有し、前記厚肉部は、その外径側の一部が前記一対の鍔部の間に配置され、前記連結部は、径方向の剛性が厚肉部よりも低い、ラジアルころ軸受を提供する。
本発明に係るラジアルころ軸受によれば、ころが保持器のポケットから離脱してしまうことを抑止することができる。
本発明の実施の形態に係るラジアルころ軸受を示す斜視図である。 保持器の一部を示す斜視図である。 ラジアルころ軸受の一部を軸方向に直交する断面で示す部分断面図である。 ラジアルころ軸受の一部を軸方向に沿った断面で示す部分断面図である。 (a)〜(d)は、ラジアルころ軸受の組み立て手順を示す説明図である。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係るラジアルころ軸受を示す斜視図である。このラジアルころ軸受1は、外輪2と、複数のころ3と、外輪2の内側で複数のころ3を保持する円筒状の保持器4とを有して構成されている。また、ラジアルころ軸受1は、例えば自動車のトランスミッションのケース部材(トランスミッションケース)に外輪2が固定され、保持器4の内側に挿通される回転部材を径方向へのラジアル荷重を受けながら回転可能に支持するために用いられる。図1では、保持器4の中心軸Oを一点鎖線で示している。以下、中心軸Oに平行な方向を軸方向という。
図2は、保持器4の一部を示す斜視図である。図3は、ラジアルころ軸受1の一部を軸方向に直交する断面で示す部分断面図である。図4は、ラジアルころ軸受1の一部を軸方向に沿った断面で示す部分断面図である。図3では、ラジアルころ軸受1によって支持される回転部材5の一部の断面を示している。また、図4では、ころ3の一部を破断して、ころ3の図面奥側における保持器4を破線で示している。なお、図3及び図4では、外輪2の中心軸と保持器4の中心軸Oとが一致した状態を示している。
本実施の形態では、外輪2及びころ3が鋼材からなり、保持器4は射出成型された樹脂からなる。保持器4の材質として、具体的にはポリアミド66を好適に用いることができる。ただし、保持器4を鋼材によって形成することも可能である。また、保持器4は、保持器4の中心軸Oに直交して保持器4を軸方向に二等分する仮想平面に対して対称な形状を有している。
外輪2は、鋼板のプレス成形によって形成され、図4に示すように、円筒状の本体部20と、本体部20の軸方向両端から径方向内方側に突出した一対の鍔部21,22とを一体に有している。以下、一対の鍔部21,22のうち、一方を第1の鍔部21といい、他方を第2の鍔部22という。第1の鍔部21は、本体部20の軸方向の一端部から径方向内方側に延出された円環板状の端壁部211、及び端壁部211の径方向内方側の端部から軸方向他方側(第2の鍔部22側)に折り返された短円筒状の折り返し片212からなる。同様に、第2の鍔部22は、本体部20の軸方向の他端部から径方向内方側に延出された円環板状の端壁部221、及び端壁部221の径方向内方側の端部から軸方向一方側(第1の鍔部21側)に折り返された短円筒状の折り返し片222からなる。
ころ3は、外輪2の軸方向と平行な方向が長手方向となるように保持器4に保持された円柱状(針状)の転動体であり、その周方向の一部が第1の鍔部21と第2の鍔部22との間に配置されている。外輪2の本体部20は、その内周面の一部が複数のころ3を転動させる軌道面20aとして形成されている。複数のころ3は、図3に示すように、被支持体である回転部材5の外周面5aと外輪2の本体部20との間に配置され、軌道面20aを転動することで回転部材5を外輪2に対して円滑に回転させる。
保持器4は、軸方向両端部に設けられた一対の環状部41,42と、一対の環状部41,42を軸方向に連結する複数の柱部43とを一体に有している。一対の環状部41,42は、外輪2における第1及び第2の鍔部21,22の径方向内方側に配置されている。以下、一対の環状部41,42のうち、第1の鍔部21の径方向内方側に配置された一方の環状部41を第1の環状部41といい、第2の鍔部22の径方向内方側に配置された他方の環状部42を第2の環状部42という。
第1の環状部41は、第1の鍔部21の内径よりも小さい外径を有する短円筒状であり、第2の環状部42は、第2の鍔部22の内径よりも小さい外径を有する短円筒状である。本実施の形態では、第1の鍔部21の内径と第2の鍔部22の内径が互いに等しい。第1の環状部41の外径及び内径と、第2の環状部42の外径及び内径とが互いに等しく、第1及び第2の環状部41,42における保持器4の径方向の厚みが同一である。図4では、外輪2における第1及び第2の鍔部21,22の内径(折り返し片212,222の内径)をDで示している。保持器4における第1及び第2の環状部41,42の外径及び内径をそれぞれD,Dで示している。保持器4は、第1及び第2の環状部41,42の外径Dと第1及び第2の鍔部21の内径Dとの差分に相当する距離だけ、外輪2に対して径方向に移動可能である。
複数の柱部43は、第1の環状部41と第2の環状部42との間で軸方向に延在し、周方向に隣り合う2つの柱部43の間には、複数のころ3をそれぞれ収容する複数のポケット40が形成されている。保持器4の径方向におけるポケット40の厚み(後述する柱部43の厚肉部430の厚み)はころ3の直径よりも小さく、ころ3の一部がポケット40から保持器4の径方向外側に突出すると共に、ころ3の他の一部がポケット40から保持器4の径方向内方側に突出している。複数のころ3は、保持器4のポケット40にそれぞれ1つずつ収容され、ポケット40内で転動可能である。
柱部43は、第1及び第2の環状部41,42よりも径方向の厚みが厚い厚肉部430と、厚肉部430の軸方向両端部と第1及び第2の環状部41,42との間にそれぞれ設けられた一対の連結部431,432とを有している。以下、一対の連結部431,432のうち、厚肉部430の一端と第1の環状部41とを連結する一方の連結部431を第1の連結部431といい、厚肉部430の他端と第2の環状部42とを連結する他方の連結部432を第2の連結部432という。
図4では、保持器4の厚肉部430における外径及び内径をそれぞれD,Dで示している。厚肉部430における保持器4の外径Dは、第1及び第2の環状部41,42における保持器4の外径Dよりも大きく、保持器4は外径が軸方向の中央部で大きくなる二段形状である。また、厚肉部430における保持器4の外径Dは、第1及び第2の鍔部21の内径Dよりも大きい。このため、厚肉部430は、その外径側の一部が外輪2の第1の鍔部21と第2の鍔部22との間に配置されている。またさらに、保持器4の厚肉部430の内径Dは、第1及び第2の環状部41,42の内径Dよりも大きく形成されている。これら各部の径方向寸法D〜Dは、次の不等式(1)を満たす関係を有している。
<D<D<D<D…(1)
厚肉部430は、保持器4の径方向における厚みが一定の棒状であり、その軸方向両端部には、ころ3をポケット40から抜け止めする突起44が厚肉部430と一体に設けられている。突起44は、ポケット40の内面を構成する厚肉部430の両側面430aにおける径方向内方側の端部に設けられ、両側面430aから保持器4の周方向に沿って突出している。隣接する2つの柱部43において互いに向かい合う突起44の先端部間の距離d(図3参照)は、隣接する2つの柱部43の間のポケット40に収容されるころ3の直径Dよりも小さい。これにより、ころ3がポケット40から保持器4の内側に脱落することが抑止されている。
また、ころ3の直径Dは、保持器4の厚肉部430における外径D及び内径Dの差の2分の1の寸法よりも大きい。すなわち、保持器4の厚肉部430における外径D及び内径Dと、ころ3の直径Dとは、次の不等式(2)を満たす関係を有している。
D>(D−D)/2…(2)
第1及び第2の連結部431,432は、保持器4の径方向の剛性が厚肉部430の剛性よりも低い。すなわち、第1及び第2の連結部431,432は、柱部43における脆弱部として形成されており、厚肉部430よりも保持器4の径方向に弾性変形しやすくなっている。本実施の形態では、保持器4の径方向における第1及び第2の連結部431,432の厚みが厚肉部430の同方向の厚みよりも薄いことにより、第1及び第2の連結部431,432の剛性が厚肉部430の剛性よりも低くなっている。
保持器4における第1の連結部431の外周面431aは、厚肉部430側に向かうほど外径が大きくなるテーパ状である。この外周面431aは、その一部が外輪2の第1の鍔部21と軸方向に向かい合い、かつ外輪2の本体部20と径方向に向かい合う。また、保持器4における第1の連結部431の内周面431bは、厚肉部430側の一方が厚肉部430の内径Dと同径である円筒面からなり、第1の環状部41側の他方が第2の環状部42に近づくにつれて徐々に外径が小さくなる円すい面からなる。
同様に、保持器4における第2の連結部432の外周面432aは、厚肉部430側に向かうほど外径が大きくなるテーパ状である。この外周面432aは、その一部が外輪2の第2の鍔部22と軸方向に向かい合い、かつ外輪2の本体部20と径方向に向かい合う。また、保持器4における第2の連結部432の内周面432bは、厚肉部430側の一方が厚肉部430の内径Dと同径である円筒面からなり、第2の環状部42側の他方が第2の環状部42に近づくにつれて徐々に外径が小さくなる円すい面からなる。
第1の連結部431の外周面431aには、第1の連結部431の剛性を低下させる凹部431cが形成されている。本実施の形態では、3つの凹部431cが第1の連結部431の外周面431aに形成されている。それぞれの凹部431cは、保持器4の周方向に延在する溝状であり、その断面形状は、図4に示すように半円状である。
同様に、第2の連結部432の外周面432aには、第2の連結部432の剛性を低下させる凹部432cが形成されている。本実施の形態では、3つの凹部432cが第2の連結部432の外周面432aに形成されている。それぞれの凹部432cは、保持器4の周方向に延在する溝状であり、その断面形状は半円状である。
保持器4の周方向における凹部431c,432cの長さL(図2参照)は、第1及び第2の連結部431,432の周方向の幅W(図2参照)よりも短く、凹部431c,432cはポケット40に連通していない。凹部431c,432cの形状は、上記したものに限らず、例えば軸方向に沿って延びる溝状であってもよい。内周面431b,432bに第1及び第2の連結部431,432の剛性を低下させる凹部を形成してもよい。
(ラジアルころ軸受1の組み立て方法)
次に、図5を参照してラジアルころ軸受1の組み立て方法を説明する。図5は、ラジアルころ軸受1の組み立て手順を示す説明図である。
ラジアルころ軸受1は、外輪2の内方側に保持器4を組み付けた後、保持器4の内方側からポケット40に複数のころ3を挿入することにより行われる。図5では、(a)〜(c)に保持器4を外輪2に組み付ける工程を示し、(d)に複数のころ3を保持器4に装着する行程を示している。
外輪2に保持器4を組み付ける際には、外輪2と保持器4とを軸方向に並べて配置し、保持器4を弾性変形により縮径させながら外輪2の本体部20の内方側に挿入する。なお、以下の説明では、保持器4を外輪2の第2の鍔部22側から挿入する場合について説明するが、これに限らず、第1の鍔部21側から保持器4を挿入してもよい。
図5(a)では、保持器4の第1の連結部431の外周面431aが第2の鍔部22における端壁部221と折り返し片222との間の角R部22aに当接した状態を示している。保持器4は、第1の連結部431の外周面431aが角R部22aに当接することにより、第1の連結部431が径方向内方に弾性変形して縮径する。角R部22aは、軸方向に沿った断面において円弧状に形成されている。
図5(b)では、保持器4の柱部43における厚肉部430の外周面430bが第2の鍔部22における折り返し片222の内周面222aに当接した状態を示している。このとき、保持器4は、第1及び第2の連結部431,432の弾性変形により、複数の柱部43の厚肉部430における外径が第2の鍔部22の内径Dと等しくなるように縮径している。
図5(c)では、保持器4の柱部43が第2の鍔部22の内方側を通過した状態を示している。この状態では、保持器4が外輪2によって圧縮されない自然状態となり、複数の柱部43の厚肉部430における外径が変形前の大きさ(図4に示すD)となる。
図5(d)では、ころ3が保持器4に装着された状態を示している。ころ3の保持器4への装着は、保持器4が外輪2の内方側に配置された状態で、柱部43の弾性変形によって保持器4の周方向におけるポケット40の幅を押し拡げて行われる。この際、保持器4の周方向に向かい合う2つの突起44の先端部間の距離dがころ3の直径Dと同等となるまで柱部43が弾性変形し、ころ3が2つの突起44の間を通過した後に、突起44の先端部間の距離dが変形前の状態に復元する。そして、全てのころ3が保持器4に装着されると、ラジアルころ軸受1が完成する。なお、図5(d)では、ポケット40への挿入前のころ3を二点鎖線で示し、ポケット40に挿入されたころ3を実線で示している。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した本実施の形態によれば、次に述べる作用及び効果が得られる。
(1)本実施の形態では、柱部43の厚肉部430における保持器4の外径Dが第1及び第2の環状部41,42における保持器4の外径Dよりも大きい。これにより、例えば従来のラジアルころ軸受のように柱部における外径と環状部における外径が同一である場合に比べ、保持器4の径方向におけるポケット40の厚みが厚くなる。これにより、外輪2の軌道面20aと保持器4との間隔が狭くなり、ころ3が保持器4のポケット40から径方向外方側(外輪2側)に離脱してしまうことを抑止することができる。このため、離脱したころ3が保持器4の柱部43と外輪2との間に挟まってしまう乗り上げ現象の発生を防ぐことが可能となる。
(2)柱部43の第1及び第2の連結部431,432は、厚肉部430よりも保持器4の径方向の厚みが薄く、厚肉部430よりも剛性が低いので、外輪2の内方側に保持器4を挿入する際に複数の柱部43を容易に径方向内方側に撓ますことができ、結果、厚肉部430を縮径させることができる。これにより、ラジアルころ軸受1の組み立て時における作業性を良好にすることが可能となる。また、第1及び第2の連結部431,432には、保持器4の径方向の剛性をさらに低下させる凹部431c,432cが形成されているので、複数の柱部43をさらに容易に変形させることが可能となる。
(3)厚肉部430における保持器4の外径Dが外輪2の第1及び第2の鍔部21,22の内径Dよりも大きい。したがって、保持器4に複数のころ3を装着する際に、外輪2から保持器4が抜け出してしまうことがなく、複数のころ3を装着する作業を容易に行うことが可能となる。
(4)保持器4における第1及び第2の連結部431,432の外周面431a,432aが厚肉部430ほど外径が大きくなるテーパ状である。したがって、外輪2に対して保持器4を軸方向に相対移動させることによって保持器4を縮径させることができ、外輪2の内方側に保持器4を挿入する作業を容易に行うことが可能となる。
(5)保持器4の柱部43には、ころ3を抜け止めするための突起44が比較的剛性の高い厚肉部430の内径側の端部に設けられているので、ころ3が保持器4の内方側に抜け出してしまうことをより確実に防ぐことが可能となる。
(6)保持器4は、第1及び第2の環状部41,42と複数の柱部43とが一体の樹脂からなるので、保持器4を外輪2の内方側に挿入する際、及び複数のころ3をポケット40に挿入して保持器4に装着する際に保持器4を容易に弾性変形させることが可能である。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、ころ3の数や外輪2及び保持器4の内外径の寸法あるいは材質は、要求される耐荷重や支持すべき回転部材の大きさ等によって適宜定めることができる。
1…ラジアルころ軸受 2…外輪
20…本体部 20a…軌道面
21…第1の鍔部 22…第2の鍔部
3…ころ 4…保持器
40…ポケット 41…第1の環状部
42…第2の環状部 43…柱部
430…厚肉部 431…第1の連結部
432…第2の連結部 431a,432a…外周面
431c,432c…凹部 44…突起

Claims (7)

  1. 内周面に軌道面が形成された円筒状の本体部、及び前記本体部の軸方向両端から径方向内方に突出した一対の鍔部を有する外輪と、
    前記外輪の前記軌道面を転動する複数のころと、
    前記複数のころを保持する円筒状の保持器とを備え、
    前記保持器は、前記一対の鍔部の径方向内方側にそれぞれ配置される一対の環状部と、前記一対の環状部を軸方向に連結する複数の柱部とを有し、前記複数の柱部の間に形成された複数のポケットに前記複数のころがそれぞれ収容され、
    前記柱部は、前記一対の環状部よりも径方向の厚みが厚い厚肉部と、前記厚肉部の軸方向両端部と前記一対の環状部との間にそれぞれ設けられた一対の連結部とを有し、
    前記一対の連結部は、径方向の剛性が厚肉部よりも低く、
    前記厚肉部における前記保持器の外径が前記一対の環状部における前記保持器の外径よりも大きい、
    ラジアルころ軸受。
  2. 前記ころの直径は、前記保持器の前記厚肉部における外径及び内径の差の2分の1の寸法よりも大きい、
    請求項1に記載のラジアルころ軸受。
  3. 前記厚肉部における前記保持器の外径が、前記外輪の前記一対の鍔部の内径よりも大きい、
    請求項1又は2に記載のラジアルころ軸受。
  4. 前記保持器における前記連結部の外周面が、前記厚肉部側に向かうほど外径が大きくなるテーパ状である、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載のラジアルころ軸受。
  5. 前記連結部には、凹部が形成されている、
    請求項1乃至4の何れか1項に記載のラジアルころ軸受。
  6. 隣接する2つの前記柱部には、それぞれ径方向内方側の端部に互いに向かい合う突起が設けられ、
    隣接する2つの前記柱部の前記突起の間の距離は、当該隣接する2つの前記柱部の間の前記ポケットに収容される前記ころの直径よりも小さい、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載のラジアルころ軸受。
  7. 前記保持器は、前記柱部と前記一対の環状部とが一体の樹脂からなる、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載のラジアルころ軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102019127663A1 (de) * 2019-10-15 2020-10-01 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Rollenhülse
DE102020129548B3 (de) 2020-11-10 2021-12-23 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Außenringbefestigte Rollenhülse

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