以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、実施形態に対して適用可能な各種の変更については、変形例として、一連の実施形態の説明の後に、まとめて説明する。
(構成)
まず、図1、図2A及び図2Bを参照しつつ、本実施形態に係る駐車支援装置100の構成について説明する。なお、自車両VMとは、本実施形態に係る駐車支援装置100を搭載した車両をいう。
以下、説明の簡略化のため、自車両VMの、後退(即ちリバース)以外の走行用シフトポジションでの自走による進行可能方向を「車両進行方向」と称し、車両進行方向側を「前側」又は「前方」と称し、その反対側を「後側」又は「後方」と称する。また、右手系XYZ座標系におけるX軸正方向と自車両VMの車両進行方向とを一致させ、同座標系におけるZ軸正方向を重力作用方向と反対方向に設定した場合の、同座標系におけるY軸正方向側を「左側」又は「左方」と称し、その反対側を「右側」又は「右方」と称する。図2A及び図2Bにおける前後左右の方向概念は、主として、自車両VMを基準として表記される。
本実施形態に係る駐車支援装置100は、自車両VMに搭載されることで、駐車車両PVに隣接する駐車スペースPSへの自車両VMの駐車を支援するように構成されている。具体的には、駐車支援装置100は、FL測距センサ111と、FR測距センサ112と、RL測距センサ113と、RR測距センサ114と、前方カメラ121と、後方カメラ122と、左方カメラ123と、右方カメラ124と、車速センサ131と、舵角センサ132と、シフトポジションセンサ133と、画像表示装置141と、音声出力装置142と、入力装置143と、トルク制御ECU151と、制動制御ECU152と、駐車支援ECU160とを備えている。なお、ECUは、Electronic Control Unitの略である。
測距センサとしての、FL測距センサ111、FR測距センサ112、RL測距センサ113、及びRR測距センサ114は、探査波(例えば超音波)を自車両VMの外側に向けて発信するとともに、自車両VMの外側に存在する物体による探査波の反射に起因する受信波を受信するように設けられている。受信波は、自車両VMと当該物体との距離に応じた強度を有する。
FL測距センサ111は、自車両VMの車幅方向に沿って探査波を自車両VMの左側に発信するように、自車両VMの側面における左前部に装着されている。FR測距センサ112は、自車両VMの車幅方向に沿って探査波を自車両VMの右側に発信するように、自車両VMの側面における右前部に装着されている。RL測距センサ113は、自車両VMの車幅方向に沿って探査波を自車両VMの左側に発信するように、自車両VMの側面における左後部に装着されている。RR測距センサ114は、自車両VMの車幅方向に沿って探査波を自車両VMの右側に発信するように、自車両VMの側面における右後部に装着されている。
撮像部としての、前方カメラ121、後方カメラ122、左方カメラ123、及び右方カメラ124は、CCD等のイメージセンサを備えたデジタルカメラ装置であって、自車両VMの周囲の画像に対応する画像情報を取得するように設けられている。
前方カメラ121は、自車両VMの前方の画像に対応する画像情報を取得するように、自車両VMの前面部に装着されている。後方カメラ122は、自車両VMの後方の画像に対応する画像情報を取得するように、自車両VMの後面部に装着されている。左方カメラ123は、自車両VMの左方の画像に対応する画像情報を取得するように、自車両VMにおける左側のドアミラーに装着されている。右方カメラ124は、自車両VMの右方の画像に対応する画像情報を取得するように、自車両VMにおける右側のドアミラーに装着されている。
車速センサ131は、自車両VMの走行速度に対応する信号を発生して、駐車支援ECU160に送信するように設けられている。舵角センサ132は、自車両VMの操舵角に対応する信号を発生して、駐車支援ECU160に送信するように設けられている。シフトポジションセンサ133は、自車両VMのシフトポジションに対応する信号を発生して、駐車支援ECU160に送信するように設けられている。車速センサ131、舵角センサ132、及びシフトポジションセンサ133の構成については既に周知であるので、本明細書においては、これらについての、これ以上の詳細については、説明を省略する。
画像表示装置141、音声出力装置142、及び入力装置143は、自車両VMにおける車室内に配置されている。画像表示装置141は、液晶表示パネルであって、駐車支援ECU160の制御下で、駐車支援動作に伴う画像表示を行うように設けられている。音声出力装置142は、スピーカ装置であって、駐車支援ECU160の制御下で、駐車支援動作に伴う音声出力を行うように設けられている。入力装置143は、画像表示装置141に重畳されたタッチパネル、画像表示装置141の周囲に配置された操作スイッチ、運転席近傍に配置された音声マイク、等のうちの少なくともいずれか一つを含み、駐車支援動作に伴うユーザー入力を受け付けるように設けられている。
トルク制御ECU151は、駐車支援ECU160から受信した信号に基づいて不図示のインジェクタ等の動作を制御することで、駐車支援動作時に自車両VMにおけるエンジン出力を制御するように設けられている。制動制御ECU152は、駐車支援ECU160から受信した信号に基づいて不図示のブレーキアクチュエータ等を駆動することで、駐車支援動作時に自車両VMにおける制動力を制御するように設けられている。
駐車支援ECU160は、上記の各部に電気接続されている。即ち、駐車支援ECU160は、FL測距センサ111、FR測距センサ112、RL測距センサ113、RR測距センサ114、前方カメラ121、後方カメラ122、左方カメラ123、右方カメラ124、車速センサ131、舵角センサ132、シフトポジションセンサ133、等から受信した信号及び情報に基づいて、駐車支援動作用の信号及び情報を生成し、生成した信号及び情報を画像表示装置141、音声出力装置142、トルク制御ECU151、制動制御ECU152、及び駐車支援ECU160に送信することで、駐車支援動作を実行するように構成されている。
駐車支援ECU160は、いわゆる車載マイクロコンピュータであって、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性RAM、入出力インタフェース、等を備えている。不揮発性RAMは、例えば、フラッシュROM等である。駐車支援ECU160は、CPUがROM又は不揮発性RAMからプログラムを読み出して実行することで、各種の制御動作を実現可能に構成されている。このプログラムには、後述の各ルーチンに対応するものが含まれる。また、ROM又は不揮発性RAMには、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータが、予め格納されている。各種のデータには、例えば、初期値、ルックアップテーブル、マップ、車両規格値、自車両VMの車両諸元、等が含まれる。
駐車支援ECU160は、内部の機能として、種別判定部161と、目標位置設定部162と、目標位置補正部163とを有している。種別判定部161は、駐車車両PVの外形又は外観に関する認識結果に基づいて、駐車車両PVの車両種別を判定するようになっている。目標位置設定部162は、種別判定部161により判定された車両種別に基づいて、駐車スペースPS内における自車両VMの目標駐車位置TPを設定するようになっている。目標位置補正部163は、自車両VMの駐車スペースPSへの進入中における、駐車車両PVの外形又は外観に関する認識結果に基づいて、自車両VMの駐車スペースPSへの進入中に目標駐車位置TPを補正するようになっている。
なお、駐車支援ECU160は、いわゆるSFM技術により、自車両VMの外側に存在する物体等の特徴形状を三次元的に認識可能に構成されている。SFMはStructure From Motionの略である。SFM技術については、本願の出願時において、すでに周知である。例えば、特許第5012615号、特許第5714940号、等参照。故に、本明細書においては、SFM技術又はSFM処理についての詳細な説明は省略する。
(動作概要)
以下、本実施形態に係る駐車支援装置100、即ち駐車支援ECU160による、動作の概要について、図1、図2A及び図2Bを参照しつつ説明する。
図2Aは並列駐車の場合を示し、図2Bは縦列駐車の場合を示す。並列駐車とは、駐車車両PVと自車両VMとが自車両VMにおける車幅方向に沿って配列するように、自車両VMを駐車する駐車態様である。説明の簡略化のため、この動作概要説明においては、並列駐車は、図2Aに示されているように、駐車ゾーンPZにおける駐車車両PV及び駐車スペースPSの配列方向と、駐車車両PV及び駐車スペースPSにおける車両全長方向とが、互いに略直交するような駐車態様を指すものとする。一方、縦列駐車とは、駐車車両PVと自車両VMとが自車両VMにおける車両全長方向に沿って配列するように、自車両VMを駐車する駐車態様である。
説明の簡略化のため、この動作概要説明においては、図2A及び図2Bに示されているように、自車両VMが、車両通路VP(例えば一般道路)を進行中に、自車両VMの左側にて車両通路VPに隣接する駐車ゾーンPZ内に駐車スペースPSを検出して、同駐車スペースPSへの並列駐車又は縦列駐車を実行する場合について説明する。また、この動作概要説明においては、駐車スペースPSが、第一駐車車両PV1と第二駐車車両PV2との間に、車両一台分設けられている場合について説明する。第一駐車車両PV1は、駐車スペースPSよりも後方にて駐車している車両である。第二駐車車両PV2は、駐車スペースPSよりも前方にて駐車している車両である。なお、第一駐車車両PV1又は第二駐車車両PV2が存在しない場合についても、以下の動作例の説明において、適宜、補充説明がなされている。
図2Aに示されている並列駐車の場合、通常、自車両VMは、いわゆる後退駐車により、駐車スペースPSに駐車される。同様に、駐車車両PVにおいても、通常、後退駐車により駐車されている。故に、説明の簡略化のため、駐車車両PV(即ち第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2を含む)における、自車両VMと近接する側の端及び端面を、「前端」及び「前端面」と称する。これに対し、駐車車両PVにおける、自車両VMから最も離隔する側の端及び端面を、「後端」及び「後端面」と称する。なお、一部の駐車車両PVは、前進駐車により駐車されている可能性がある。しかしながら、この場合の、駐車車両PVにおける後端及び後端面は、自車両VMの駐車支援動作に際しては、自車両VMと近接する側の端及び端面であるため、これらを便宜上「前端」及び「前端面」として取り扱っても不都合はない。
上記のような、駐車車両PVにおける「前端」及び「後端」の定義は、駐車スペースPSにも適用される。即ち、平面視にて矩形状の駐車スペースPSにおける、自車両VMと近接する側の辺を、駐車スペースPSの「前端」と称する。同様に、駐車スペースPSにおける自車両VMからと近接する側の辺を、駐車スペースPSの「後端」と称する。
さらに、この動作概要説明においては、以下の条件を設定する。自車両VMの車両種別は、道路交通法上の普通自動車であって、車両全長4000〜5300mm程度、車幅1650〜1950mm程度である。また、駐車スペースPSは、上記サイズの普通自動車と軽自動車との二種類の車両種別を対象とするサイズ(例えば5500mm×2600mm程度)を有するものとする。即ち、この動作概要説明においては、駐車スペースPSは、いわゆる小型貨物車、大型貨物車、バス等の、道路交通法上の中型自動車及び大型自動車は対象外であるものとする。但し、後述するように、本発明は、上記の条件に限定されるものではない。即ち、上記の条件は、本発明の一具体例を簡潔に説明するための便宜上のものであるにすぎない。
この動作概要説明において、駐車支援装置100は、自車両VMの左側面に装着されたFL測距センサ111及びRL測距センサ113を用いて、公知又は周知の方法で、駐車車両PVにおける前端面と、駐車車両PVが存在しない駐車スペースPSとを検出する。また、駐車支援装置100は、FL測距センサ111、RL測距センサ113、前方カメラ121、後方カメラ122、及び左方カメラ123を用いて、公知又は周知の方法で、駐車車両PVの外形又は外観を認識する。
「外形」は、駐車車両PVの車両全長、車幅、タイヤ、前後輪位置、ナンバープレート位置、等を含む。「外観」は、ナンバープレート色、ナンバープレート文字、タイヤ舵角、等を含む。即ち、駐車車両PVの外形又は外観に関する認識結果は、FL測距センサ111及びRL測距センサ113における受信波、及び/又は、前方カメラ121、後方カメラ122、及び左方カメラ123により取得された画像情報に基づいて取得される。
駐車支援装置100(即ち種別判定部161)は、駐車車両PVの外形又は外観に関する認識結果に基づいて、駐車車両PVの車両種別を判定する。即ち、例えば、認識結果は、駐車車両PVにおけるナンバープレートの画像認識結果である。あるいは、例えば、認識結果は、駐車車両PVにおけるタイヤの画像認識結果である。あるいは、例えば、認識結果は、受信波又は画像情報に基づいて取得された、駐車車両PVにおける車両全長、車幅、タイヤ位置、前後輪間隔、等である。
具体的には、例えば、ナンバープレートにおける文字色又は文字周囲の色が黄色である場合、駐車車両PVが軽自動車であることが判定される。あるいは、車幅が所定値未満であって、且つナンバープレート位置が車幅方向における中心位置よりもオフセットされている場合、駐車車両PVが軽自動車であることが判定される。あるいは、前後輪間隔が所定値未満である場合、駐車車両PVが軽自動車であることが判定される。
駐車支援装置100(即ち目標位置設定部162)は、判定した第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2の車両種別に基づいて、第一駐車車両PV1と第二駐車車両PV2の間の駐車スペースPS内における自車両VMの目標駐車位置TPを設定する。駐車支援装置100は、設定した目標駐車位置TPへの自車両VMの誘導経路を、公知又は周知の方法で算出する。
駐車支援装置100は、設定した目標駐車位置TPと、算出した誘導経路とに基づいて、自車両VMの目標駐車位置TPへの誘導処理を実行する。これにより、自車両VMの駐車スペースPSへの進入が開始する。このとき、例えば、駐車支援ECU160は、自車両VMのエンジン出力トルクを上昇又は下降させる必要があると判定した場合、トルク制御ECU151にトルク制御指令を出力する。一方、駐車支援ECU160は、自車両VMを減速又は停止させる必要があると判定した場合、ブレーキ制御指令を制動制御ECU152に出力する。
ところで、駐車支援処理実行時の、自車両VMの周囲の条件は、様々である。例えば、夜間等で自車両VMの周囲が暗い場合、あるいは、自車両VMの周囲の駐車車両PVに泥又は雪等が大量に付着している場合等、駐車車両PVのナンバープレート認識が困難となる場合がある。あるいは、正常なナンバープレート認識によって、駐車車両PVが軽自動車ではないことが判定されても、普通自動車である駐車車両PVの実際の車体サイズが軽自動車並みである場合がある。
上記のような場合、判定した車両種別に基づく目標駐車位置TPが、適切ではなくなり得る。そこで、駐車支援装置100(即ち目標位置補正部163)は、自車両VMの駐車スペースPSへの進入中における、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2の外形又は外観に関する認識結果に基づいて、自車両VMの駐車スペースPSへの進入中に目標駐車位置TPを補正する。
(動作例)
以下、本実施形態の構成による具体的な動作例(これを「具体例」と称することがある)、及び本実施形態の構成により奏される効果について、フローチャートを用いて説明する。なお、図面及び明細書中の以下の説明において、「ステップ」を単に「S」と略記する。また、以下のフローチャートの説明において、駐車支援ECU160のCPU、ROM、RAM及び不揮発性RAMを、それぞれ、単に「CPU」、「ROM」、「RAM」及び「不揮発性RAM」と略称する。
CPUは、所定の開始トリガを検出した場合に、図3に示されている駐車支援処理ルーチンに対応するプログラムを、ROM又は不揮発性RAMから読み出して起動する。開始トリガは、例えば、入力装置143における、図示しない駐車支援開始スイッチをオンにする入力操作等である。
このルーチンが起動されると、まず、S301にて、CPUは、駐車ゾーンPZ内にて、自車両VMが駐車可能な空間である駐車スペースPSを検出する。S301における、駐車スペースPSの検出処理は、周知又は公知(例えば特許文献1参照)であるので、その詳細な説明については省略する。S301の処理の後、CPUは、処理をS302に進行させる。
S302にて、CPUは、駐車スペースPSが検出されたか否かを判定する。駐車スペースPSが検出された場合(即ちS302=YES)、CPUは、処理をS303に進行させる。一方、駐車スペースPSが検出されなかった場合(即ちS302=NO)、CPUは、処理をS301に戻す。即ち、CPUは、駐車スペースPSを検出するまで、S301の処理を繰り返し実行する。
S303にて、CPUは、今回検出された駐車スペースPSへの自車両VMの駐車が、並列駐車であるのか縦列駐車であるのかを判定する。この駐車態様判定は、例えば、入力装置143における入力操作の結果に基づいて行われ得る。あるいは、駐車態様判定は、例えば、FL測距センサ111、FR測距センサ112、RL測距センサ113、RR測距センサ114、前方カメラ121、後方カメラ122、左方カメラ123、及び右方カメラ124を用いた認識結果に基づいて、CPUにより自動判定され得る。
具体的には、例えば、特開2007−290433号公報、特許第5126069号公報、等に記載されているように、画像認識結果に基づいて、駐車態様が自動判定され得る。あるいは、例えば、FL測距センサ111等の測距センサを用いて検出された、駐車車両PVにおける自車両VMと近接する側の端面の長さが、所定値未満である場合、今回の駐車が並列駐車であると判定され得る。
今回の駐車が並列駐車である場合(即ちS303=YES)、CPUは、処理をS304に進行させる。一方、今回の駐車が縦列駐車である場合(即ちS303=NO)、CPUは、処理をS305に進行させる。S304にて、CPUは、並列駐車用の目標駐車位置設定処理を実行する。一方、S305にて、CPUは、縦列駐車用の目標駐車位置設定処理を実行する。これらの目標駐車位置設定処理については後述する。
S303における判定結果に応じてS304又はS305の処理を実行した後、CPUは、S306にて、経路算出処理を実行する。経路算出処理は、S304又はS305にて設定した目標駐車位置TPへの、自車両VMの誘導経路を算出する処理である。この処理は周知又は公知(例えば特許文献1参照)であるので、その詳細な説明については省略する。また、S306にて、CPUは、算出した誘導経路を、RAM又は不揮発性RAMに格納する。
S306の処理の後、CPUは、処理をS307に進行させる。S307にて、CPUは、設定した目標駐車位置TPと、算出した誘導経路とに基づいて、自車両VMの目標駐車位置TPへの誘導処理を実行する。S307の処理が完了すると、CPUは、本ルーチンの一連の処理を終了する。
図4に示されているフローチャートは、図3のフローチャートにおけるS304に対応する、並列駐車用の目標駐車位置設定処理の一例を示す。この目標駐車位置設定処理において、まず、CPUは、S401にて、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2におけるナンバープレート画像を抽出する。次に、CPUは、S402にて、抽出したナンバープレート画像に基づいて、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれか一方が軽自動車であるか否かを判定する。即ち、S402の処理は、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2の車両種別が、自車両VMよりも車両全長が短くなる車両種別である短尺種別であるか否かを判定する処理に相当する。
第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれもが軽自動車ではない場合(即ちS402=NO)、CPUは、S403及びS404の処理を実行した後、目標駐車位置設定処理を終了する。具体的には、S403にて、CPUは、普通自動車である、駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVの、前端位置(即ち車両通路VP側の端部位置)を取得する。この前端位置の取得は、例えば、FL測距センサ111又はRL測距センサ113における受信波に基づいて行われる。
図2Aに示されている並列駐車において、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2の双方が普通自動車である場合、あるいは、例えば、一方が普通自動車であって他方が存在しない場合、駐車スペースPS内における目標駐車位置TPは、普通自動車である、駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVの、前端位置を基準として設定することができる。そこで、S404にて、CPUは、目標駐車位置TPの前端位置が、S403にて取得した前端位置と一致するように、目標駐車位置TPを設定する。また、S404にて、CPUは、設定した目標駐車位置TPを、RAM又は不揮発性RAMに格納する。
第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれか一方が軽自動車である場合(即ちS402=YES)、CPUは、S405の処理を実行する。S405にて、CPUは、今回の駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVが軽自動車のみであるか否かを判定する。
駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVが軽自動車のみである場合(即ちS405=YES)、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2の双方が軽自動車であるか、あるいは、一方が軽自動車であって他方が存在しない場合である。この場合、軽自動車である駐車車両PVの前端位置と目標駐車位置TPの前端位置とを一致させると、目標駐車位置TPの後端が駐車スペースPSからはみ出る可能性がある。そこで、この場合、CPUは、S406〜S408の処理を実行して、S403及びS404によるものとは異なる目標駐車位置TPを設定した後、目標駐車位置設定処理を終了する。
具体的には、S406にて、CPUは、軽自動車である駐車車両PVの前端位置を取得する。次に、S407にて、CPUは、軽自動車である駐車車両PVの後端位置を、S406にて取得した前端位置と、ROM又は不揮発性RAMに格納された軽自動車の規格情報とに基づいて推定する。S407にて推定された後端位置を、以下「推定後端位置」と称する。続いて、S408にて、CPUは、推定後端位置と目標駐車位置TPの後端位置とが一致するように、目標駐車位置TPを設定する。また、S408にて、CPUは、設定した目標駐車位置TPを、RAM又は不揮発性RAMに格納する。
第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうちの一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合(即ちS405=NO)、普通自動車である駐車車両(例えば図2Aの例では第二駐車車両PV2)の前端位置を基準として目標駐車位置TPを設定することが適切である。そこで、この場合、CPUは、S403及びS404の処理を実行した後、目標駐車位置設定処理を終了する。
上記の通り、本具体例においては、目標位置設定部162は、駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVの車両種別が短尺種別であり、且つ並列駐車の場合、駐車車両PVの車両全長方向における自車両VMに近接する側の端部の車両全長方向における位置と、短尺種別における車両全長規格値とに基づいて、目標駐車位置TPを設定する。これにより、目標駐車位置TPの後端が駐車スペースPSからはみ出る等の不具合の発生が、良好に抑制され得る。即ち、本具体例によれば、目標駐車位置TPの設定精度が、従来よりも向上する。
また、図2Aに示されているように、駐車スペースPSが、普通自動車である第二駐車車両PV2と、普通自動車よりも車両全長が短い規格となる軽自動車である第一駐車車両PV1との間に位置する場合がある。この場合、軽自動車である第一駐車車両PV1における、自車両VMに近接する側の端部に基づいて、目標駐車位置TPを設定すると、目標駐車位置TPの後端が駐車スペースPSからはみ出る等の不具合が発生し得る。この点、本具体例においては、目標位置設定部162は、軽自動車である第一駐車車両PV1ではなく、普通自動車である第二駐車車両PV2における、自車両VMに近接する側の端部に基づいて、目標駐車位置TPを設定する。したがって、上記の不具合の発生が、良好に抑制され得る。即ち、本具体例によれば、目標駐車位置TPの設定精度が、従来よりも向上する。
図5に示されているフローチャートは、図3のフローチャートにおけるS305に対応する、縦列駐車用の目標駐車位置設定処理の一例を示す。この目標駐車位置設定処理において、まず、CPUは、S501にて、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2における前後輪位置を抽出する。次に、CPUは、S502にて、抽出した前後輪位置に基づいて、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれか一方が軽自動車であるか否かを判定する。即ち、S502の処理内容は、判定の基礎となる情報が異なる以外は、S402の処理内容と同様である。
第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれもが軽自動車ではない場合(即ちS502=NO)、CPUは、S503及びS504の処理を実行した後、目標駐車位置設定処理を終了する。具体的には、S503にて、CPUは、普通自動車である、駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVの、手前側側面(即ち車両通路VP側の側面)の位置を取得する。この手前側側面位置の取得は、例えば、FL測距センサ111又はRL測距センサ113における受信波に基づいて行われる。
図2Bに示されている縦列駐車において、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2の双方が普通自動車である場合、あるいは、例えば、一方が普通自動車であって他方が存在しない場合、駐車スペースPS内における目標駐車位置TPは、普通自動車である、駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVの、手前側側面位置を基準として設定することができる。そこで、S504にて、CPUは、目標駐車位置TPの手前側端部(即ち図2Bに示された目標駐車位置TPにおける車両通路VP側の辺)の位置が、S503にて取得した手前側側面位置と一致するように、目標駐車位置TPを設定する。また、S504にて、CPUは、設定した目標駐車位置TPを、RAM又は不揮発性RAMに格納する。
第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれか一方が軽自動車である場合(即ちS502=YES)、CPUは、S505の処理を実行する。S505にて、CPUは、今回の駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVが軽自動車のみであるか否かを判定する。即ち、S505の処理内容は、S405の処理内容と同様である。
駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVが軽自動車のみである場合(即ちS505=YES)、この駐車車両PVの手前側側面位置と目標駐車位置TPの手前側端部位置とを一致させると、目標駐車位置TPの奥側端部が、駐車スペースPSから奥側にはみ出て、駐車ゾーンPZの奥側の障害物B(例えば側溝等)と干渉する可能性がある。そこで、この場合、CPUは、S506〜S508の処理を実行して、S503及びS504によるものとは異なる目標駐車位置TPを設定した後、目標駐車位置設定処理を終了する。
具体的には、S506にて、CPUは、軽自動車である駐車車両PVの手前側側面位置を取得する。次に、S507にて、CPUは、軽自動車である駐車車両PVの奥側側面位置を、S506にて取得した手前側側面位置と、ROM又は不揮発性RAMに格納された軽自動車の規格情報とに基づいて推定する。続いて、S508にて、CPUは、S507にて推定した奥側側面位置と目標駐車位置TPの奥側端部の位置とが一致するように、目標駐車位置TPを設定する。また、S508にて、CPUは、設定した目標駐車位置TPを、RAM又は不揮発性RAMに格納する。
第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうちの一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合(即ちS505=NO)、普通自動車である駐車車両(例えば図2Bの例では第二駐車車両PV2)の手前側側面位置を基準として目標駐車位置TPを設定することが適切である。そこで、この場合、CPUは、S503及びS504の処理を実行した後、目標駐車位置設定処理を終了する。
上記の通り、本具体例においては、目標位置設定部162は、駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVの車両種別が短尺種別であり、且つ縦列駐車の場合、駐車車両PVの車幅方向における自車両VMに近接する側の端部の車幅方向における位置と、短尺種別における車幅規格値とに基づいて、目標駐車位置TPを設定する。これにより、目標駐車位置TPの奥側端部が駐車スペースPSからはみ出る等の不具合の発生が、良好に抑制され得る。即ち、本具体例によれば、目標駐車位置TPの設定精度が、従来よりも向上する。
また、図2Bに示されているように、駐車スペースPSが、普通自動車である第二駐車車両PV2と、普通自動車よりも車両全長が短い規格となる軽自動車である第一駐車車両PV1との間に位置する場合がある。この場合、軽自動車である第一駐車車両PV1における、自車両VMに近接する側の端部に基づいて、目標駐車位置TPを設定すると、目標駐車位置TPの奥側端部が駐車スペースPSからはみ出る等の不具合が発生し得る。この点、本具体例においては、目標位置設定部162は、軽自動車である第一駐車車両PV1ではなく、普通自動車である第二駐車車両PV2における、自車両VMに近接する側の端部に基づいて、目標駐車位置TPを設定する。したがって、上記の不具合の発生が、良好に抑制され得る。即ち、本具体例によれば、目標駐車位置TPの設定精度が、従来よりも向上する。
図6に示されているフローチャートは、図3のフローチャートにおけるS307に対応する、誘導処理の一例を示す。この誘導処理において、まず、CPUは、S601にて、S304又はS305にて設定した今回の目標駐車位置TPと、S306にて算出した誘導経路とを、RAM又は不揮発性RAMから読み出すことにより取得する。
次に、S602にて、CPUは、自車両VMの後退が開始したか否かを、シフトポジションセンサ133の出力に基づいて判定する。後退が開始するまでは(即ちS602=NO)、CPUは、S603への処理進行を待機する。後退が開始すると(即ちS602=YES)、CPUは、処理をS603に進行させる。S603にて、CPUは、今回の目標駐車位置TPが、軽自動車である駐車車両PVの端面位置に基づいて設定されたものであるか否か(即ちS408又はS508によるものであるか否か)を判定する。
今回の目標駐車位置TPが軽自動車基準のものである場合(即ちS603=YES)、CPUは、処理をS604に進行させる。S604にて、CPUは、自車両VMが目標駐車位置TPに到達したか否か、即ち、自車両VMが目標駐車位置TP内に完全に収まったか否かを判定する。自車両VMが目標駐車位置TPに到達するまでは(即ちS604=NO)、CPUはS605への処理進行を待機するため、自車両VMはそのまま後退を継続する。自車両VMが目標駐車位置TPに到達すると(即ちS604=YES)、CPUは、処理をS605に進行させ、自車両VMを停止させる処理を実行する。これにより、駐車支援処理が終了する。
今回の目標駐車位置TPが普通自動車基準のものである場合(即ちS603=NO)、CPUは、処理をS606に進行させる。この場合、CPUは、RL測距センサ113等の測距センサ、又は後方カメラ122等の撮像部を用いて、自車両VMの後退中に、目標駐車位置TPの設定の基準となった駐車車両PV(以下「基準車両」という)のタイヤを検出する。
S606にて、CPUは、基準車両の後輪が検出されたか否かを判定する。なお、基準車両が想定とは逆向き(即ち図2Aに示されている並列駐車の場合は前進駐車)である場合、S606にて検出されたタイヤは実際には「前輪」である。しかしながら、今回の自車両VMの誘導処理においては、S606にて検出されたタイヤは、自車両VMの後退方向側のタイヤであるので、今回の処理において「後輪」として取り扱っても差し支えない。
基準車両の後輪が検出されるまでは(即ちS606=NO)、CPUは、S607への処理進行を待機するため、自車両VMはそのまま後退を継続する。基準車両の後輪が検出されると(即ちS606=YES)、CPUは、処理をS607に進行させる。
車両種別判定(即ちS402等)にて、基準車両が普通自動車と判定されたとしても、上記の通り、実際の基準車両の車体サイズが軽自動車並みであったり、異物付着等により車両種別判定が正常に行われなかったりする場合がある。これらのような場合、このまま自車両VMを現在の目標駐車位置TPまで誘導すると、自車両VMが駐車スペースPSからはみ出る等の不具合が生じる可能性がある。
そこで、S607にて、CPUは、目標駐車位置TPを補正する必要があるか否かを、基準車両におけるタイヤの認識結果に基づいて判定する。具体的には、CPUは、例えば、検出した前後輪間隔が所定値未満である場合に、目標駐車位置TPを補正する必要があると判定する。
目標駐車位置TPを補正する必要がある場合(即ちS607=YES)、CPUは、S608にて目標駐車位置TPを補正した後、処理をS609に進行させる。目標駐車位置TPの補正は、例えば、目標駐車位置TPを、所定量、車両通路VP側に移動させることによって行われ得る。あるいは、目標駐車位置TPの補正は、例えば、目標駐車位置TPを、軽自動車基準のものに変更することによって行われ得る。目標駐車位置TPを補正する必要がない場合(即ちS607=NO)、CPUは、S608の処理をスキップして、処理をS609に進行させる。
S609にて、CPUは、自車両VMが目標駐車位置TPに到達したか否かを判定する。即ち、S609の処理は、S604の処理と同様である。自車両VMが目標駐車位置TPに到達するまでは(即ちS609=NO)、CPUはS605への処理進行を待機するため、自車両VMはそのまま後退を継続する。自車両VMが目標駐車位置TPに到達すると(即ちS609=YES)、CPUは、処理をS605に進行させ、自車両VMを停止させる処理を実行する。これにより、駐車支援処理が終了する。
図6のフローチャート、特に、S603及びS606〜S608の処理が、目標位置補正部163の動作に対応する。上記の通り、本具体例においては、目標位置補正部163は、自車両VMの駐車スペースPSへの進入中における、駐車車両PVの外形又は外観に関する認識結果に基づいて、自車両VMの駐車スペースPSへの進入中に目標駐車位置TPを補正する。これにより、自車両VMが駐車スペースPSからはみ出る等の不具合の発生が、良好に抑制され得る。即ち、本具体例によれば、目標駐車位置TPの設定精度が、従来よりも向上する。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態と異なる部分についてのみ説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、互いに同一又は均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾又は特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な装置構成に限定されない。即ち、例えば、自車両VM及び駐車車両PVは、四輪自動車に限定されない。具体的には、自車両VMは、三輪自動車であってもよいし、貨物トラック等の六輪又は八輪自動車でもよい。また、自車両VMの種類は、内燃機関のみを備えた自動車であってもよいし、内燃機関を備えない電気自動車又は燃料電池車であってもよいし、ハイブリッド自動車であってもよい。
測距センサが超音波センサである場合の、測距センサの配置及び個数は、上記の具体例に限定されない。即ち、例えば、FL測距センサ111及びFR測距センサ112は、省略され得る。あるいは、RL測距センサ113及びRR測距センサ114は、省略され得る。あるいは、FL測距センサ111、FR測距センサ112、RL測距センサ113、及びRR測距センサ114のうちの全部又は一部に代えて、あるいはこれらとともに、いわゆるコーナーセンサが設けられ得る。
測距センサは、超音波センサに限定されない。即ち、例えば、測距センサは、レーザレーダセンサ、又はミリ波レーダセンサであってもよい。
撮像部としてのカメラの配置、装着位置、及び個数は、上記の具体例に限定されない。即ち、左方カメラ123及び右方カメラ124は、ドアミラー以外の箇所に装着され得る。また、前方カメラ121、後方カメラ122、左方カメラ123、及び右方カメラ124の一部は、省略されたり、他のカメラに代替されたりし得る。
撮像部を構成するイメージセンサは、CCDセンサに限定されない。即ち、例えば、CCDセンサに代えて、CMOSセンサが用いられ得る。CMOSはComplementary MOSの略である。
上記実施形態においては、駐車支援ECU160は、CPUがROM等からプログラムを読み出して起動する構成であった。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。即ち、例えば、駐車支援ECU160は、上記のような動作を可能に構成されたデジタル回路、例えばゲートアレイ等のASICであってもよい。ASICはAPPLICATION SPECIFIC INTEGRATED CIRCUITの略である。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な動作例及び処理態様に限定されない。例えば、自車両VMがバス等の大型自動車である場合、駐車車両の車両種別が、自車両VMよりも車両全長が短くなる短尺種別であるか否かの判定(例えばS402等)は、「第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれか一方が普通自動車又は軽自動車であるか否か」の判定となり得る。
S404にて、CPUは、目標駐車位置TPの前端位置が、S403にて取得した前端位置から車両全長方向に所定量オフセットした位置と一致するように、目標駐車位置TPを設定してもよい。同様に、S408にて、CPUは、目標駐車位置TPの後端位置が、S407にて取得した推定後端位置から車両全長方向に所定量オフセットした位置と一致するように、目標駐車位置TPを設定してもよい。
S504にて、CPUは、目標駐車位置TPの手前側端部の位置が、S503にて取得した手前側側面位置から車幅方向に所定量オフセットした位置と一致するように、目標駐車位置TPを設定してもよい。同様に、S508にて、CPUは、目標駐車位置TPの奥側端部の位置が、S507にて取得した奥側側面位置から車幅方向に所定量オフセットした位置と一致するように、目標駐車位置TPを設定してもよい。
目標駐車位置TPは、ユーザーによる選択操作に基づいて設定されてもよい。図7及び図8は、図4及び図5の動作例を、ユーザーによる選択操作に対応するように、一部改変したものである。
図7のフローチャートにおいて、S401及びS402の処理は図4の場合と同様であり、S402の判定がNOである場合の、それ以降の処理についても、図4の場合と同様である。また、S402の判定がYESであって且つS405の判定がYESである場合の、それ以降の処理についても、図4の場合と同様である。本変形例においては、S402の判定がYESであって且つS405の判定がNOである場合、即ち、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうちの一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合の処理が、図4の場合と異なる。
本変形例においては、目標駐車位置TPは、普通自動車を基準とする第一目標駐車位置候補(即ち補正後候補)と、軽自動車を基準とする第二目標駐車位置候補(即ち補正前候補)とのうちから、ユーザーによる操作に基づいて選択される。具体的には、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうちの一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合(即ちS405=NO)、CPUは、処理をS711〜S716に進行させた後、目標駐車位置設定処理を終了する。
S711にて、CPUは、S403と同様に、普通自動車である駐車車両PVの前端位置を取得する。S712にて、CPUは、S404と同様の処理により、普通自動車を基準とする第一目標駐車位置候補を設定し、設定した第一目標駐車位置候補をRAM又は不揮発性RAMに格納する。
S713にて、CPUは、S406と同様に、軽自動車である駐車車両PVの前端位置を取得する。S714にて、CPUは、S407と同様の処理により、軽自動車である駐車車両PVの後端位置を推定する。S715にて、CPUは、S408と同様の処理により、軽自動車を基準とする第二目標駐車位置候補を設定し、設定した第二目標駐車位置候補をRAM又は不揮発性RAMに格納する。
S716にて、CPUは、第一目標駐車位置候補及び第二目標駐車位置候補をRAM又は不揮発性RAMから読み出して画像表示装置141に表示させ、入力装置143を介してユーザー入力を受け付ける。また、CPUは、受け付けたユーザー入力に基づいて、第一目標駐車位置候補及び第二目標駐車位置候補のうちの一方を目標駐車位置TPとして選択し、選択した目標駐車位置TPをRAM又は不揮発性RAMに格納する。
図8のフローチャートにおいて、S501及びS502の処理は図5の場合と同様であり、S502の判定がNOである場合の、それ以降の処理についても、図5の場合と同様である。また、S502の判定がYESであって且つS505の判定がYESである場合の、それ以降の処理についても、図5の場合と同様である。本変形例においては、S502の判定がYESであって且つS505の判定がNOである場合、即ち、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうちの一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合の処理が、図5の場合と異なる。
本変形例においては、目標駐車位置TPは、普通自動車を基準とする第一目標駐車位置候補と、軽自動車を基準とする第二目標駐車位置候補とのうちから、ユーザーによる操作に基づいて選択される。具体的には、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうちの一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合(即ちS505=NO)、CPUは、処理をS811〜S816に進行させた後、目標駐車位置設定処理を終了する。
S811にて、CPUは、S503と同様に、普通自動車である駐車車両PVの手前側側面位置を取得する。S812にて、CPUは、S504と同様の処理により、普通自動車を基準とする第一目標駐車位置候補を設定し、設定した第一目標駐車位置候補をRAM又は不揮発性RAMに格納する。
S813にて、CPUは、S506と同様に、軽自動車である駐車車両PVの手前側側面位置を取得する。S814にて、CPUは、S507と同様の処理により、軽自動車である駐車車両PVの奥側側面位置を推定する。S815にて、CPUは、S508と同様の処理により、軽自動車を基準とする第二目標駐車位置候補を設定し、設定した第二目標駐車位置候補をRAM又は不揮発性RAMに格納する。
S816にて、CPUは、第一目標駐車位置候補及び第二目標駐車位置候補をRAM又は不揮発性RAMから読み出して画像表示装置141に表示させ、入力装置143を介してユーザー入力を受け付ける。即ち、S816の処理は、S716の処理と同様である。また、CPUは、受け付けたユーザー入力に基づいて、第一目標駐車位置候補及び第二目標駐車位置候補のうちの一方を目標駐車位置TPとして選択し、選択した目標駐車位置TPをRAM又は不揮発性RAMに格納する。
本変形例によれば、普通自動車を基準とする第一目標駐車位置候補と、軽自動車を基準とする第二目標駐車位置候補とのうちの一方が、ユーザーによる画像表示装置141上での確認及び入力装置143での入力操作を介して選択されることによって、目標駐車位置TPが設定される。これにより、車両種別判定の不具合等に起因する、目標駐車位置TPが駐車スペースPSからはみ出る等の不具合の発生が、良好に抑制され得る。即ち、本変形例によれば、目標駐車位置TPの設定精度が、従来よりも向上する。
図9は、図4のフローチャートを一部変更した変形例を示す。即ち、図9のフローチャートは、図4におけるS407及びS408を、S907及びS908に変更した以外は、図4のフローチャートと同様である。
S907において、CPUは、軽自動車である駐車車両PVの、車両全長方向における中心位置を、S406にて取得した前端位置と、ROM又は不揮発性RAMに格納された軽自動車の規格情報とに基づいて推定する。S907にて推定された後端位置を、以下「推定中心位置」と称する。続いて、S908にて、CPUは、推定中心位置と目標駐車位置TPの中心位置とが一致するように目標駐車位置TPを設定し、設定した目標駐車位置TPをRAM又は不揮発性RAMに格納する。
上記の通り、図9に示されている本変形例は、目標駐車位置TPの設定に、駐車車両PVの推定中心位置を用いる点で、駐車車両PVの推定後端位置を用いる上記具体例(即ち図4の例)と異なる。かかる変形例によっても、上記具体例と同様の効果が奏される。なお、本変形例は、上記のユーザー選択に対応する変形例に対しても適用され得る。即ち、図7におけるS407及びS408に代えて図9におけるS907及びS908が適用され、且つ、図7におけるS713、S714及びS715は、図9におけるS406、S907及びS908の処理内容に準じて適宜変更され得る。
図10は、図4のフローチャートを一部変更した他の変形例を示す。図10のフローチャートにおいて、S401及びS402の処理は図4の場合と同様であり、S402の判定がNOである場合の、それ以降の処理についても、図4の場合と同様である。また、S402の判定がYESであって且つS405の判定がNOである場合の、それ以降の処理についても、図4の場合と同様である。本変形例においては、S402の判定がYESであって且つS405の判定がYESである場合、即ち、今回の駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVが軽自動車のみである場合の処理が、図4の場合と異なる。
図1及び図2Aを参照すると、本変形例においては、目標位置設定部162は、駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVの車両種別が短尺種別(即ち軽自動車)であり、且つ並列駐車の場合、駐車車両PVの前端から車両全長方向に沿って自車両VM側に所定の縦オフセット量Vo分オフセットした位置を、目標駐車位置TPの前端位置として設定する。
具体的には、図10を参照すると、駐車スペースPSに隣接する駐車車両PVが軽自動車のみである場合(即ちS405=YES)、CPUは、処理をS406に進行させる。S406にて、CPUは、図4の場合と同様に、軽自動車である駐車車両PVの前端位置を取得する。次に、CPUは、処理をS1007に進行させる。
S1007にて、CPUは、縦オフセット量Voを取得する。具体的には、縦オフセット量Voは、例えば、普通自動車及び軽自動車における車両全長の規格情報に基づいて予め設定された値であって、ROM又は不揮発性RAMに予め格納され得る。即ち、CPUは、S1007にて、縦オフセット量Voを、ROM又は不揮発性RAMから読み出すことによって取得し得る。あるいは、例えば、CPUは、S1007にて、縦オフセット量Voを、軽自動車における車両全長の規格情報と、ROM又は不揮発性RAMに格納された自車両VMの車両全長情報とを用いて算出し得る。
S1007の処理の後、CPUは、処理をS1009に進行させる。S1009にて、CPUは、S406にて取得した前端位置を、S1007にて取得した縦オフセット量Voで補正する。その後、CPUは、処理をS404に進行させる。この場合、S404においては、縦オフセット量Voで補正された前端位置に基づいて、目標駐車位置TPが設定される。設定した目標駐車位置TPは、RAM又は不揮発性RAMに格納される。
図11は、図10のフローチャートを一部変更した変形例を示す。図11のフローチャートにおいては、S402の判定がYESであって且つS405の判定がNOである場合、即ち、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうちの一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合の処理が、図10の場合と異なる。
本変形例においては、図2Aに示されているように、今回の駐車スペースPSを挟んで第一駐車車両PV1と第二駐車車両PV2とが配列している状況を前提とする。このとき、軽自動車である第一駐車車両PV1と目標駐車位置TPとの間隔をG1とし、普通自動車である第二駐車車両PV2と目標駐車位置TPとの間隔をG2とする。G1は、第一駐車車両PV1における目標駐車位置TP側の側面と、目標駐車位置TPにおける第一駐車車両PV1側の辺との距離である。G2は、第二駐車車両PV2における目標駐車位置TP側の側面と、目標駐車位置TPにおける第二駐車車両PV2側の辺との距離である。
図2Aに示されているように、今回の駐車スペースPSに隣接する第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうち、第一駐車車両PV1が軽自動車であって第二駐車車両PV2が普通自動車である場合があり得る。この場合、仮に、軽自動車である第一駐車車両PV1と目標駐車位置TPとの間隔G1と、普通自動車である第二駐車車両PV2と目標駐車位置TPとの間隔G2とを同一とすると、その後に第一駐車車両PV1が軽自動車から普通自動車に入れ替わったときに不都合が生じ得る。具体的には、第一駐車車両PV1が軽自動車から普通自動車に入れ替わると、間隔G1が間隔G2よりも狭くなる。この場合、間隔G1が乗員の乗降に際して狭すぎる一方で、間隔G2は乗員の乗降に際して充分すぎる広さとなる事態が生じ得る。
そこで、図1及び図2Aを参照すると、本変形例においては、目標位置設定部162は、並列駐車の場合、短尺種別ではない駐車車両PV(即ち図2Aの例では第二駐車車両PV2)と目標駐車位置TPとの間隔G2を、短尺種別である駐車車両PV(即ち図2Aの例では第一駐車車両PV1)と目標駐車位置TPとの間隔G1よりも狭く設定する。以下、図11のフローチャートによる処理内容を、図10と異なる部分についてのみ説明する。
第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうちの一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合(即ちS405=NO)、CPUは、処理をS1111に進行させる。S1111にて、CPUは、今回の駐車スペースPSの幅(即ち車幅方向寸法)を検出する。S1111における駐車スペースPSの幅の検出は、例えば、後方カメラ122による画像認識結果に基づいて行われ得る。
S1111の処理の後、CPUは、処理をS1112に進行させる。S1112にて、CPUは、横オフセット量Hoを取得する。横オフセット量Hoは、例えば、S1111にて検出した駐車スペースPSの幅と、ROM又は不揮発性RAMに格納された軽自動車における車幅の規格情報とを用いて算出され得る。その後、CPUは、処理をS403に進行させる。
S404の処理の後、CPUは、S1113の処理を実行する。S1113にて、CPUは、横オフセット量Hoの取得があったか否かを判定する。
S405の判定がNOであった場合、S1112にて横オフセット量Hoの取得がなされている。よって、この場合(即ちS1113=YES)、CPUは、S1114の処理を実行した後、目標駐車位置設定処理を終了する。S1114にて、CPUは、横オフセット量Hoを用いて、目標駐車位置TPの車幅方向位置を補正し、補正後の目標駐車位置TPをRAM又は不揮発性RAMに格納する。
S402の判定がNOであった場合、及び、S405の判定がYESであった場合、いずれも、目標駐車位置TPの車幅方向位置補正は必要ない。故に、この場合、S1112による横オフセット量Hoの取得がなされていない。したがって、この場合(即ちS1113=NO)、CPUは、S1114の処理をスキップして、目標駐車位置設定処理を終了する。
上記の通り、本変形例においては、今回の駐車スペースPSに隣接する第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のうち、一方が軽自動車であって他方が普通自動車である場合に、目標駐車位置TPの車幅方向位置が適切に設定される。したがって、本変形例によれば、自車両VMの駐車完了後に、隣接する軽自動車が普通自動車に入れ替わった場合にも、自車両への乗員の乗降に支障が生じないように、目標駐車位置TPが良好に設定され得る。
図10及び図11のフローチャートも、適宜変更され得る。即ち、例えば、図10及び図11のフローチャートは、縦列駐車用にも変容され得る。
また、図10及び図11のフローチャートにおいて、CPUは、目標駐車位置TPの設定前に、縦オフセット量Vo及び/又は横オフセット量Hoによる補正後の第一目標駐車位置候補と、補正前の第二目標駐車位置候補をRAMとを画像表示装置141に表示して、入力装置143を介してユーザー入力を受け付け得る。この場合、CPUは、受け付けたユーザー入力に基づいて、第一目標駐車位置候補及び第二目標駐車位置候補のうちの一方を、目標駐車位置TPとして選択する。かかる変形例によれば、図7及び図8の変形例と同様の効果が奏され得る。
図12A及び図12Bは、それぞれ、図7〜図11の変形例に対応する、並列駐車時及び縦列駐車時における目標駐車位置候補の選択用画面表示の一例を示す。図中、TP1は第一目標駐車位置候補を示し、TP2は第二目標駐車位置候補を示す。なお、図12A及び図12Bは、いわゆるアラウンドビューモニター形式で、目標駐車位置候補及びその周囲を表示している。しかしながら、本発明は、かかる表示態様に限定されない。即ち、図12A及び図12Bにおける、アラウンドビューモニター形式の画面表示は、バックモニター形式の画面表示に変更され得る。
図13は、車両種別判定の変形例を示す。この変形例は、S401によるナンバープレート画像の抽出に不具合があった場合に、測距センサ等による前後輪間隔の検出結果を、補充的に車両種別判定に用いる例である。
具体的には、図13のフローチャートを参照すると、S401にて抽出したナンバープレート画像に基づき、S402にて、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれもが軽自動車ではないと判定された場合(即ちS402=NO)、CPUは、処理をS1321に進行させる。
S1321にて、CPUは、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2における前後輪位置を抽出する。次に、CPUは、S1322にて、抽出した前後輪位置に基づいて、第一駐車車両PV1及び第二駐車車両PV2のいずれか一方が軽自動車であるか否かを判定する。即ち、S1322の処理内容は、S502の処理内容と同様である。
S1322の判定がYESである場合、CPUは、処理をS405に進行させる。一方、S1322の判定がNOである場合、CPUは、処理を、S405の判定がNOである場合と同様に進行させる。本変形例によれば、車両種別判定のロバスト性が向上する。
各判定処理における不等号は、等号付きであってもよいし、等号無しであってもよい。即ち、例えば、「所定値未満」は、「所定値以下」に変更され得る。
変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。更に、上記実施形態の全部又は一部と、変形例の全部又は一部とが、互いに組み合わされ得る。