JP2018129419A - 回路基板、電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁層の内部に伝熱体が設けられ、絶縁層の上面に導体が設けられた回路基板において、伝熱体の上方に配置された導体間の放電を抑制する。【解決手段】回路基板10は、上面1aに配線パターン5b、5c、5d、5eが印刷により設けられた第1絶縁層1と、第1絶縁層1の下面1bの一部に接するように設けられた金属製のメタルコア4と、第1絶縁層1の下面1bの他部とメタルコア4の外周面とに接するように設けられた第2絶縁層2とを備える。配線パターン5c、5dは、メタルコア4と上下に重なるように、第1絶縁層1の上面1aに設けられている。回路基板10は、メタルコア4の下面4bを全部覆うように設けられた第3絶縁層3をさらに備える。【選択図】図2

Description

本発明は、上面に導体が印刷により設けられた回路基板と、該回路基板を備えた電子装置に関する。
絶縁層の上面に、導体が印刷により設けられ、かつ電子部品が実装される回路基板がある。絶縁層の上面に設けられた導体としては、たとえば、配線パターン、ランド、パッド、グランドパターン(ベタグランドともいう)、スルーホールの上端部、サーマルビアの上端部などがある。このうち、配線パターン、ランド、グランドパターン、およびスルーホールなどは、電気配線の一例である。
回路基板において、発熱量の多い電子部品で発生した熱や、高電流が流れることにより配線パターン自体で発生した熱などを放熱する構造が種々提案されている。たとえば、特許文献1〜4では、金属製の伝熱体が絶縁層に埋設されていて、その伝熱体の上方に電子部品や配線パターンなどの導体が配置されている。
特許文献1では、絶縁層と伝熱体の上面を覆うように誘電層が設けられ、該誘電層の上面に配線パターンなどの導体が設けられ、該導体上に電子部品の端子が実装されている。特許文献2では、絶縁層と伝熱体の上面を覆うように表面絶縁層が設けられ、該表面絶縁層の上面に導体が設けられ、該導体上に電子部品が実装されている。特許文献3では、絶縁層の上面から表出した伝熱体の上面を覆うように、絶縁性を有する伝熱部材が設けられ、該伝熱部材上に電子部品の本体部(半導体のパッケージ部分)が搭載されている。
特許文献4では、伝熱体を埋設した厚みの厚い絶縁層の上面、下面、および内部に、配線パターンなどの導体が積層されている。絶縁層の上面に設けられた導体と伝熱体の上面とは異種金属間接合され、該導体上に電子部品が実装されている。伝熱体の下面、絶縁層の下面、および絶縁層の下面に設けられた配線パターンやスルーホールの下端部などの導体は、厚みの薄い裏面絶縁層により全部覆われている。裏面絶縁層は、絶縁層と下方に設けられた放熱体とを接合し、電子部品などから伝熱体に伝わった熱を、放熱体に伝える。
一方、回路基板において、実装密度の向上などのため、配線パターンなどの導体が狭い間隔で配置されることがある。この場合、回路基板に形成された電気回路に電流が流れると、その間隔が狭い導体間に寄生容量が生じ易くなる。また、電気回路で発生した高周波成分が、その寄生容量が生じた箇所を通過して、高周波ノイズが生じ易くなる。そして、その高周波ノイズが意図しない電気配線に回り込んで、電気回路の動作不良を引き起すおそれがある。
そのため、回路基板において、導体間の寄生容量を抑制する構造が種々提案されている。たとえば、特許文献5では、コイルパターンの両端部の間に、回路基板の絶縁材料より誘電率が低い空隙部を設けて、コイルパターンの両端部の間の寄生容量を低減している。
特許文献6では、多層回路基板において、内層に設けられた配線パターンと上下に重ならないように、上面層に配線パターンを設けて、内層の配線パターンと上面層の配線パターンとの間の寄生容量を低減している。
特許文献7では、上面層に高周波素子を実装した回路基板において、該高周波素子の直下の部分に、他の部分より誘電率の低い誘電体を設けたり、内層パターンを設けなかったりすることで、上面層とこれより下方にある内層または下表層との間の寄生容量を低減している。
図8は、従来の回路基板50の断面図を示している。回路基板50では、第1絶縁層51の上面に、導体である配線パターン55a〜55dが印刷により設けられている。また、第1絶縁層51の上面には、電子部品が実装される(図示省略)。第1絶縁層51の下面の一部分には、金属製の伝熱体53が設けられている。第1絶縁層51の下方でかつ伝熱体53の周囲には、第2絶縁層52が設けられている。
伝熱体53の上方に設けられた配線パターン55a、55b同士は、所定の間隔で離間していて、電気的に絶縁されている。配線パターン55a、55bにそれぞれ電流が流れると、伝熱体53と、伝熱体53の上方に設けられた配線パターン55a、55bとの間に、寄生容量が生じ易い。このため、回路基板50では、図9に示すような等価回路が想定される。
図9に示す等価回路では、伝熱体53と配線パターン55a、55bとの間にある第1絶縁層51で、それぞれ寄生容量Cd、Ceが生じている。寄生容量Cd、Ceは、伝熱体53と配線パターン55a、55bとの間にある第1絶縁層51の絶縁抵抗Rd、Reに対して、それぞれ並列に接続されている。そして、一方の寄生容量Ceおよび絶縁抵抗Reに対して、他方の寄生容量Cdおよび絶縁抵抗Rdは、配線パターン55a、55bの間の空気の絶縁抵抗Rcと伝熱体53とを介して、並列に接続されている。また、一方の寄生容量Ceおよび絶縁抵抗Reに対して、仮想交流電源60が直列に接続されている。
特開平6−244303号公報 特開2014−179416号公報 特開2006−49887号公報 特開2007−36050号公報 特開2015−118987号公報 特開2015−207693号公報 特開平7−147521号公報
図9において、配線パターン55a、55bに電流が流れることで、配線パターン55a、55bと伝熱体53との間に生じた寄生容量Cd、Ceにより、仮想交流電源60から配線パターン55a、55bの間に交流電圧が印加された状態となる。この配線パターン55a、55bの間の印加電圧が高くなると、配線パターン55a、55bの間に存在する空気が絶縁破壊されて、配線パターン55a、55bの間で放電が生じる。このように、意図せず配線パターン55a、55bの間で放電が生じると、回路基板50に形成された電子回路の動作不良を招く結果となる。
そこで、本発明の課題は、絶縁層の内部に伝熱体が設けられ、絶縁層の上面に導体が設けられた回路基板において、伝熱体の上方に配置された導体間の放電を抑制することである。
本発明による回路基板は、上面に導体が印刷により設けられた第1絶縁層と、第1絶縁層の下面の一部に接するように設けられた金属製の伝熱体と、第1絶縁層の下面の他部と伝熱体の外周面とに接するように設けられた第2絶縁層とを備えている。本発明では、導体は、伝熱体と上下に重なるように、第1絶縁層の上面に複数設けられ、伝熱体の下面を全部覆うように設けられた第3絶縁層がさらに備わっている。
また、本発明による電子装置は、上記回路基板と、上記回路基板の第1絶縁層の上面に設けられた実装領域に実装された電子部品と、上記回路基板の伝熱体の下方に設けられ、当該伝熱体と熱的に接続される放熱体とを備える。
本発明によると、回路基板の第2絶縁層の内部に伝熱体が設けられ、伝熱体と上下に重なるように、第1絶縁層の上面に複数の導体が設けられているが、伝熱体の下面が第3絶縁層により全部覆われている。このため、当該複数の導体に電流が流れることで、該各導体と伝熱体との間にある第1絶縁層で寄生容量が生じるとともに、伝熱体の下方にある第3絶縁層でも寄生容量が生じる。そして、第1絶縁層の寄生容量および絶縁抵抗に対して、第3絶縁層の寄生容量および絶縁抵抗が直列に接続された状態となり、分圧作用によって伝熱体の上方に配置された導体間の空気の絶縁抵抗に印加される電圧が低減されるので、該導体間の放電を抑制することができる。
本発明では、上記回路基板において、第1絶縁層の上面には、電子部品を実装する実装領域が設けられ、伝熱体は、実装領域と上下に重なるように第1絶縁層の下方に設けられ、導体のうち少なくとも1つは、実装領域に実装される電子部品の端子と電気的に接続される電気配線であってもよい。
また、本発明では、上記回路基板において、第1絶縁層、第3絶縁層、および伝熱体の各熱伝導率は、第2絶縁層の熱伝導率より高いことが好ましい。
また、本発明では、上記回路基板において、伝熱体は、第1絶縁層の下面の一部に接するように設けられた第1伝熱体と、第1伝熱体の下方に設けられた第2伝熱体とから成り、第3絶縁層は、第1伝熱体の下面を全部覆うように、第1伝熱体と第2伝熱体の間に設けられてもよい。
さらに、本発明では、上記回路基板において、第1絶縁層と第3絶縁層の各硬度は、第2絶縁層の硬度より高く、第3絶縁層の側面より外側にあって第1絶縁層と第2絶縁層とが積層された部分を貫通する貫通導体をさらに備えてもよい。
本発明によれば、絶縁層の内部に伝熱体が設けられ、絶縁層の上面に導体が設けられた回路基板において、伝熱体の上方に配置された導体間の放電を抑制することが可能となる。
本発明の第1実施形態による電子装置の平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1の回路基板の断面図である。 図3の回路基板の等価回路を示した図である。 本発明の第2実施形態による電子装置の断面図である。 図5の回路基板の等価回路を示した図である。 本発明の他の実施形態による回路基板の断面図である。 従来の回路基板の断面図である。 図8の回路基板の等価回路を示した図である。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一部分および対応する部分には同一符号を付している。
まず、第1実施形態の電子装置100および回路基板10の構造を、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1は、第1実施形態の電子装置100の平面図である。図1では、電子装置100を上方から見た状態を示している。図2は、図1のA−A断面図である。図3は、第1実施形態の回路基板10の断面図である。図3に示す回路基板10の断面は、図2に示す回路基板10の断面と同一平面である。これら各図では、便宜上、回路基板10および電子装置100の一部のみ図示している(後述する図4〜図7も同様である)。
図1および図2に示す電子装置100は、たとえば電気自動車またはハイブリッドカーに搭載されるDC−DCコンバータから成る。電子装置100は、回路基板10、FET(電界効果トランジスタ)9a、9b、およびヒートシンク8を備えている。
図3などに示すように、回路基板10は、上面1aに上表層L1が設けられ、下面2bに下表層L5が設けられ、内部に複数の内層L2、L3、L4が設けられた多層の回路基板である。回路基板10には、第1絶縁層1、第2絶縁層2、第3絶縁層3、およびメタルコア4が備わっている。
また、回路基板10の上表層L1、内層L2〜L4、および下表層L5には、配線パターン5a〜5j”が印刷により設けられている。配線パターン5a〜5j”は、導電性と熱伝導性を有する銅箔で形成された導体である。配線パターン5a〜5j”は、回路基板10に形成された電気回路(図示省略)の電気配線である。
さらに、回路基板10を貫通するように、スルーホール6が設けられている。スルーホール6の上下端部6a、6bは、銅箔で形成されている。スルーホール6の内周面6cに銅めっきが施されることで、スルーホール6内に銅が充填されている。スルーホール6は、導体であり、かつ回路基板10に形成された電気回路の電気配線である。
回路基板10の第1絶縁層1は、高熱伝導性のプリプレグから構成されている。高熱伝導性のプリプレグは、たとえば、アルミナをエポキシに混ぜ込むなどして生成された、高熱伝導性と絶縁性を有するプリプレグである。第1絶縁層1は、所定の厚みを有する平板状に形成されている。
第1絶縁層1の上面1aは、外部に表出している。図1に示すように、第1絶縁層1の上面1aには、FET9a、9bを実装する実装領域Ya、Ybが設けられ、かつ配線パターン5a〜5fが設けられている。
実装領域Ya、Ybには、FET9a、9bがそれぞれ実装されている。FET9a、9bは、発熱量の多い表面実装型の電子部品である。各FET9a、9bには、ソース端子s1、s2、ゲート端子g1、g2、およびドレイン端子d1、d2が備わっている。
第1絶縁層1の上面1aに設けられた配線パターン5a〜5fは、FET9a、9bの端子s1、g1、d1、s2、g2、d2と電気的に接続される電気配線である。配線パターン5a〜5fの一部は、端子s1、g1、d1、s2、g2、d2をはんだ付けするランドとして機能している。
詳しくは、FET9aのソース端子s1は、配線パターン5a上にはんだ付けされている。FET9aのゲート端子g1は、配線パターン5b上にはんだ付けされている。FET9aのドレイン端子d1は、配線パターン5c上にはんだ付けされている。FET9bのソース端子s2は、配線パターン5e上にはんだ付けされている。FET9bのゲート端子g2は、配線パターン5f上にはんだ付けされている。FET9bのドレイン端子d2は、配線パターン5d上にはんだ付けされている。
図2および図3に示すように、第1絶縁層1の下面1bの一部に接するように、メタルコア4が設けられている。メタルコア4は、導電性と熱伝導性を有する銅などの金属板から成る。メタルコア4は、図1に示すように、回路基板10の上方から見ると、矩形状であり、回路基板10より小さく形成されている。
図2および図3に示すように、第1絶縁層1の下面1bとメタルコア4の上面4aとは、たとえば加熱により圧着されている。メタルコア4は、図2に示すように、第1絶縁層1の上面1aに設けられた複数の実装領域Ya、Ybの一部と上下に重なるように、第1絶縁層1の下面1bに設けられている。
詳しくは、図1に示すように、回路基板10の上方から見て、長い破線で示すメタルコア4の領域には、第1絶縁層1の上面1aの実装領域Ya、Ybに実装されたFET9a、9bの、少なくとも本体部(半導体パッケージ部分)9c、9dとドレイン端子d1、d2とが含まれている。また、FET9a、9bのドレイン端子d1、d2がはんだ付けされた配線パターン5c、5dの一部も、上記領域に含まれている。
図2に示すように、メタルコア4の上面4aは、第1絶縁層1で覆われている。このため、第1絶縁層1の上面1aに設けられた配線パターン5a〜5fおよびFET9a、9bに対して、メタルコア4は第1絶縁層1により絶縁されている。メタルコア4は、本発明の「伝熱体」の一例である。
第1絶縁層1の下面1bの他部(メタルコア3が接しない部分)と、メタルコア4の外周面とに接するように、第2絶縁層2が設けられている。図3に示すように、第2絶縁層2は、合成樹脂を含浸させた通常のプリプレグ2cの上下両面に、銅張積層板2dをそれぞれ接着することにより構成されている。通常のプリプレグとは、一般的なプリント基板の材料となるプリプレグのことである。銅張積層板2dは、ガラス繊維を含んだエポキシなどの合成樹脂から成る板材の上下両面に、銅箔を貼り付けたものである。第2絶縁層2は、第1絶縁層1より厚みが厚い平板状に形成されていて、積層構造を有している。
第2絶縁層2には、通常のプリプレグ2cと銅張積層板2dのコア(合成樹脂製)2eという、2種類の絶縁部分がある。これらの絶縁部分2c、2eの材質は異なっている。各絶縁部分2c、2eの厚みは、第1絶縁層1の厚みとほぼ同等になっている。
第2絶縁層2の上面2aと第1絶縁層1の下面1bとは、たとえば加熱により圧着されている。第2絶縁層2はメタルコア4の周面に対しても、たとえば加熱により圧着されている。第2絶縁層2の厚みと、メタルコア4の厚みとは同一である。
第2絶縁層2の各銅張積層板2dの銅箔部分を用いて、第1絶縁層1と第2絶縁層2の間に内層L2が設けられ、第2絶縁層2の内部に内層L3、L4が設けられ、第2絶縁層2の下面2bに下表層L5が設けられている。内層L2には、配線パターン5i、5jが設けられている。内層L3には、配線パターン5i’、5j’が設けられている。内層L4には、配線パターン5i”、5j”が設けられている。下表層L5には、配線パターン5g、5hが設けられている。
メタルコア4の下面4bを全部覆うように、第3絶縁層3が設けられている。第3絶縁層3は、たとえば、第1絶縁層1と同一の高熱伝導性のプリプレグから構成されている。第3絶縁層3の厚みは、第1絶縁層1の厚みと同等になっている。第3絶縁層3は、所定の厚みを有する平板状に形成されている。第3絶縁層3は、図1に短い破線で示すように、回路基板10の上方から見ると、矩形状であり、回路基板10より小さくて、メタルコア4より大きく形成されている。
図3に示すように、メタルコア4の周囲近傍にある第2絶縁層2の下面2bの一部も、第3絶縁層3により覆われている。この第2絶縁層2の下面2bの一部およびメタルコア4の下面4bに対して、第3絶縁層3の上面3aは、たとえば加熱により圧着されている。
メタルコア4の周囲近傍にない第2絶縁層2の下面2bの他部は、第3絶縁層3により覆われていない。この第3絶縁層3により覆われていない下面2bの他部の面積は、第3絶縁層3により覆われている下面2bの一部の面積より大きい。第3絶縁層3により覆われていない下面2bの他部には、配線パターン5g、5h、スルーホール6の下端部6b、および実装領域Yc(図2)が設けられている。実装領域Ycには、電子部品9eが実装されている。電子部品9eは、たとえば、表面実装型のチップコンデンサから成る。電子部品9eは、配線パターン5hのランド部分にはんだ付けされている。

第3絶縁層3の側面より外側にあって第1絶縁層1と第2絶縁層2とが積層された部分には、スルーホール6が設けられている。スルーホール6は、第1絶縁層1、第2絶縁層2、および配線パターン5e、5j、5j’、5j”、5gを貫通している。スルーホール6の上端部6aは、上表層L1に設けられた配線パターン5eと接続されている。スルーホール6の下端部6bは、下表層L5に設けられた配線パターン5gと接続されている。スルーホール6の内周面6cは、内層L2〜L4に設けられた配線パターン5j、5j’、5j”と接続されている。
つまり、スルーホール6は、異なる層L1〜L5にある配線パターン5e、5j、5j’、5j”、5g同士を接続している。また、配線パターン5e、5j、5j’、5j”、5gの一部は、スルーホール6を接続するランドとして機能している。本例では、スルーホール6は、図1に示すように、7つで一群を構成するように、回路基板10に設けられている。スルーホール6は、本発明の「貫通導体」の一例である。
第1絶縁層1と第3絶縁層3の各熱伝導率は、第2絶縁層2の熱伝導率より高くなっている。メタルコア4の熱伝導率は、第1絶縁層1と第3絶縁層3の各熱伝導率より高くなっている。具体的には、たとえば、第2絶縁層2の熱伝導率が0.3〜0.5W/mK(mK:メートル・ケルビン)であるのに対して、第1絶縁層1の熱伝導率は3〜5W/mKである。また、メタルコア4を銅製にした場合、メタルコア4の熱伝導率は約400W/mKである。
第1絶縁層1および第3絶縁層3は、アルミナ等が混入された高熱伝導性のプリプレグから構成され、第2絶縁層2は、通常のプリプレグ2cと銅張積層板2dとから構成されている。このため、第1絶縁層1と第3絶縁層3の各硬度は、第2絶縁層2の硬度より高くなっている。
図2に示すように、第3絶縁層3と第2絶縁層2の下方には、ヒートシンク8が設けられている。ヒートシンク8は、アルミニウムなどの金属製である。ヒートシンク8は、ねじなどの固定具により、回路基板10の下方に固定されている(詳細図示省略)。第2絶縁層2の下面2bおよび該下面2bに設けられた配線パターン5g、5hなどの導体は、ヒートシンク8の上面8aから離間している。また、配線パターン5hの表面に実装された電子部品9eと絶縁するために、ヒートシンク8には、電子部品9eとの接触を避ける凹部8kが形成されている。
ヒートシンク8の上面8aには、高熱伝導性を有するサーマルグリス(図示省略)が塗布されている。第3絶縁層3の下面3bとヒートシンク8の上面8aとは、サーマルグリスを介して接している。このため、メタルコア4は、第3絶縁層3とサーマルグリスを介して、下方に設けられたヒートシンク8と熱的に接続されている。また、第3絶縁層3とヒートシンク8の間に介在するサーマルグリスにより、ヒートシンク8に対する第3絶縁層3の密着性が高められ、第3絶縁層3からヒートシンク8への熱伝導性も高められている。
回路基板10の上面1aに設けられたFET9a、9bから発生して配線パターン5c、5dに伝わった熱や、大電流が流れることで配線パターン5c、5d自体で発生した熱などは、第1絶縁層1、メタルコア4、および第3絶縁層3などによりヒートシンク8に伝えられて、ヒートシンク8から外部へ放出される。つまり、ヒートシンク8は、回路基板10で生じた熱を外部に放出して、回路基板10を冷却する。ヒートシンク8は、本発明の「放熱体」の一例である。
他の例として、第2絶縁層2の下面2bに設けられた配線パターン5g、5hおよびスルーホール6の下端部6bと、ヒートシンク8の上面8aとの間に、熱伝導性を有する絶縁シートを挟持して、配線パターン5g、5hおよびスルーホール6を、絶縁シートを介してヒートシンク8と熱的に接続してもよい。この場合、たとえば、配線パターン5g、5hの熱が、絶縁シートによりヒートシンク8に伝えられて、ヒートシンク8から外部へ放出される。また、スルーホール6により接続された層L1〜L4の配線パターン5e、5j、5j’、5j”の熱も、絶縁シートによりヒートシンク8に伝えられて、ヒートシンク8から外部へ放出される。
回路基板10の上面1aに設けられたFET9a、9bや配線パターン5c、5dの熱は、第1絶縁層1、メタルコア4、サーマルグリス、および第3絶縁層3によりヒートシンク8に伝えられて、ヒートシンク8から外部へ放出される。また、回路基板10の他の配線パターン5a、5b、5e、5f、5g、5h、5i、5j、5i’、5j’、5i”、5j”の熱は、第1絶縁層1、第2絶縁層2、メタルコア4、サーマルグリス、第3絶縁層3、または絶縁シート(図示省略)によりヒートシンク8に伝えられて、ヒートシンク8から外部へ放出される。つまり、ヒートシンク8は、回路基板10で生じた熱を外部に放出して、回路基板10を冷却する。
図1に示すように、回路基板10の上方から見て、第1絶縁層1の上面1aにおける、メタルコア4の領域Zには、複数の配線パターン5c、5d、複数の実装領域Ya、Yb、および該実装領域Ya、Ybに実装された複数のFET9a、9bの一部がそれぞれ設けられている。また、当該領域Zの周囲近傍には、複数の配線パターン5a、5b、5e、5fの一端部がそれぞれ設けられている。各配線パターン5a〜5fは、それぞれ所定の間隔で離間している。
配線パターン5a〜5cには、FET9aの各端子s1、g1、d1がそれぞれ実装されているが、配線パターン5a〜5c自体は相互に所定の間隔で離間して、電気的に絶縁されている。図示しない制御素子から配線パターン5bを介してFET9aのゲート端子g1に制御信号が入力されることで、FET9aがオン状態になり、ドレイン端子d1とソース端子s1とを介して配線パターン5cから配線パターン5aへと電流が流れる。つまり、FET9aがオン状態に切り替わることで、配線パターン5aと配線パターン5cとが電気的に接続される。
また、配線パターン5d〜5fには、FET9bの各端子s2、g2、d2がそれぞれ実装されているが、配線パターン5d〜5f自体も相互に所定の間隔で離間して、電気的に絶縁されている。図示しない制御素子から配線パターン5fを介してFET9bのゲート端子g2に制御信号が入力されることで、FET9bがオン状態になり、ドレイン端子d2とソース端子s2とを介して配線パターン5dから配線パターン5eへと電流が流れる。つまり、FET9bがオン状態に切り替わることで、配線パターン5eと配線パターン5dとが電気的に接続される。
たとえば、メタルコア4の上方に配置された配線パターン5c、5dにそれぞれ電流が流れると、メタルコア4と配線パターン5c、5dとの間に、それぞれ寄生容量が生じ易い。このため、回路基板10には、図4に示すような等価回路が想定される。
図4は、回路基板10の等価回路を示した図である。図4に示す等価回路では、メタルコア4と配線パターン5c、5dとの間にある第1絶縁層1で、それぞれ寄生容量Ca、Cbが生じている。寄生容量Ca、Cbは、第1絶縁層1の絶縁抵抗Ra、Rbに対して、それぞれ並列に接続されている。また、メタルコア4の下方にある第3絶縁層3でも、寄生容量Cgが生じている。寄生容量Cgは、第3絶縁層3の絶縁抵抗Rgに対して並列に接続されている。
そして、第1絶縁層1の一方の寄生容量Cbおよび絶縁抵抗Rbに対して、他方の寄生容量Caおよび絶縁抵抗Raは、配線パターン5c、5dの間の空気の絶縁抵抗Rcとメタルコア4とを介して、並列に接続されている。また、第1絶縁層1の一方の寄生容量Cbおよび絶縁抵抗Rbに対して、第3絶縁層3の寄生容量Cgおよび絶縁抵抗Rgは、メタルコア4を介して直列に接続されている。さらに、第1絶縁層1の一方の寄生容量Cbおよび絶縁抵抗Rbと、第3絶縁層3の寄生容量Cgおよび絶縁抵抗Rgとに対して、仮想交流電源60が直列に接続されている。
そのため、配線パターン5c、5dに電流が流れることで、配線パターン5c、5dとメタルコア4との間にある第1絶縁層1で生じた寄生容量Ca、Cbと、第3絶縁層3で生じた寄生容量Cgにより、仮想交流電源60から配線パターン5c、5dの間に交流電圧が印加された状態となる。この配線パターン5c、5dの間の印加電圧が高くなると、配線パターン5c、5dの間に存在する空気が絶縁破壊されて、配線パターン5c、5dの間で放電が生じる。このように、意図せず配線パターン5c、5dの間で放電が生じた場合、回路基板10に設けられた電気回路やFET9a、9cの動作不良を招く結果となる。
上記のような放電現象は、回路基板10のメタルコア4の鉛直方向の範囲だけでなく、メタルコア4の周囲近傍でも想定される。
上述した第1実施形態では、回路基板10の第2絶縁層2の内部に、金属製の伝熱体であるメタルコア4が設けられ、メタルコア4と上下に重なるように、第1絶縁層1の上面1aに複数の配線パターン5c、5dが設けられているが、メタルコア4の下面4bが第3絶縁層3により全部覆われている。このため、配線パターン5c、5dに電流が流れることで、各配線パターン5c、5dとメタルコア4との間にある第1絶縁層1で寄生容量Ca、Cbが生じるとともに、メタルコア4の下方にある第3絶縁層3でも寄生容量Cgが生じる。そして、第1絶縁層1の寄生容量Caおよび絶縁抵抗Raに対して、第3絶縁層3の寄生容量Cgおよび絶縁抵抗Rgが直列に接続された状態となり、分圧作用によってメタルコア4の上方に配置された配線パターン5c、5d間の空気の絶縁抵抗Rcに印加される電圧が低減されるので、該配線パターン5c、5d間の放電を抑制することができる。
また、第1絶縁層の上面1aにおける、メタルコア4と上下に重なる領域Zに、複数のFET9a、9bを実装する場合、当該領域Zや領域Zの周囲近傍に設ける配線パターン5a〜5fの数が多くなるので、配線パターン5a〜5f同士の間隔を狭く設計しがちになる。配線パターン5a〜5f同士の間隔を狭くすると、上述した放電現象が配線パターン5a〜5f同士で生じ易くなる。然るに、上述した第1実施形態では、メタルコア4の下面4bを第3絶縁層3により全部覆っているので、各配線パターン5a〜5fとメタルコア4との間にある第1絶縁層1で生じた寄生容量に対して、第3絶縁層3で生じた寄生容量Cgが直列に接続された状態となる。そして、上述した分圧作用により配線パターン5a〜5f間に印加される電圧が低減されて、配線パターン5a〜5f同士の放電を抑制することができる。
つまり、メタルコア4の上方にある配線パターン5c、5d同士で得られる放電抑制効果は、メタルコア4の周囲近傍に設けられた隣り合う配線パターン5a、5b、5e、5f同士や、配線パターン5a〜5fのうち隣り合ういずれか2つの間でも得ることができる。
また、上述した第1実施形態では、メタルコア4の上方にFET9a、9bと配線パターン5c、5dが設けられ、メタルコア4が第3絶縁層3を介して、下方に設けられたヒートシンク8と熱的に接続されている。このため、メタルコア4の上方に設けられたFET9a、9bから発生して配線パターン5c、5dに伝わった熱や、大電流が流れることで配線パターン5c、5d自体で発生した熱などを、第1絶縁層1とメタルコア4と第3絶縁層3などによりヒートシンク8に効率良く伝えて、ヒートシンク8から放熱させることができる。また、FET9a、9bから発生してメタルコア4の周囲近傍にある配線パターン5a、5b、5e、5fに伝わった熱や、大電流が流れることでこれらの配線パターン自体で発生した熱なども、第1絶縁層1とメタルコア4と第3絶縁層3などによりヒートシンク8に効率良く伝えて、ヒートシンク8から放熱させることができる。
また、上述した第1実施形態では、第1絶縁層1、第3絶縁層3、およびメタルコア4の各熱伝導率が、第2絶縁層2の熱伝導率より高いので、FET9a、9bや配線パターン5a〜5fの熱を、第1絶縁層1とメタルコア4と第3絶縁層3によりヒートシンク8に伝わり易くして、ヒートシンク8から効率良く放熱させることができる。
また、第1絶縁層1と第3絶縁層3の各硬度は、第2絶縁層2の硬度より高くなっている。このため、たとえば、第1絶縁層1と第2絶縁層2と第3絶縁層3とを積層した場合、該積層部分が硬くなるので、該積層部分を貫通するようにスルーホールを形成するのが困難になる。然るに、上述した第1実施形態では、第3絶縁層3の側面より外側にあって、第1絶縁層1と第2絶縁層2と該各層1、2に設けられた配線パターン5e、5j、5j’、5j”、5gとが積層された部分に、スルーホール6を形成している。この積層部分には、硬度の高い第3絶縁層3が存在しないため、スルーホール6用の孔を容易に穿孔して、スルーホール6を形成し易くすることができる。
さらに、上述した第1実施形態では、第3絶縁層3がメタルコア4の下面4bと、該下面4bの近傍にある第2絶縁層2の下面2bの一部だけを覆っていて、該下面2bの大部分と該大部分に設けられた配線パターン5g、5hを覆っていない。このため、配線パターン5hの表面に、実装領域Ycを容易に設けて、該実装領域Ycに電子部品9eを容易に実装することができる。
次に、第2実施形態の電子装置100’と回路基板10’の構造を、図5を参照しながら説明する。
図5は、第2実施形態の電子装置100’の断面図である。電子装置100’の平面図は、図1と同様であるので、図示を省略する。
電子装置100’の回路基板10’では、メタルコア4’が、第1メタルコア41と第2メタルコア42とから構成されている。第1メタルコア41と第2メタルコア42は、導電性と熱伝導性を有する銅などの金属板から成る。メタルコア4’は、本発明の「伝熱体」の一例であり、第1メタルコア41は、本発明の「第1伝熱体」の一例であり、第2メタルコア42は、本発明の「第2伝熱体」の一例である。
第1メタルコア41は、第1絶縁層1の下面1bの一部に接するように設けられている。第2メタルコア42は、第1メタルコア41の下方に重なるように設けられている。上方から見た場合の第1メタルコア41と第2メタルコア42の外形は同一である。
第1メタルコア41と第2メタルコア42の間には、第3絶縁層3’が設けられている。第3絶縁層3’は、第1メタルコア41の下面41bを全部覆っている。第3絶縁層3’の材質や性能は、第1実施形態の第3絶縁層3と同様である。
第1絶縁層1の下面1bの他部とメタルコア41、42の周囲と第3絶縁層3’の周囲には、第2絶縁層2が設けられている。第3絶縁層3’は、メタルコア41、42より側方へ突き出ていて、第2絶縁層2の内部に食い込んでいる。第2絶縁層2の下面2bおよび該下面2bに設けられた下表層L5は、第3絶縁層3’で覆われていない。
回路基板10’の、第3絶縁層3’の側面より外側にあって第1絶縁層1と第2絶縁層2が積層された部分には、スルーホール6が設けられている。スルーホール6は、第1絶縁層1、第2絶縁層2、および配線パターン5e、5j、5j’、5j”、5gを貫通し、異なる層L1〜L5にある配線パターン5e、5j、5j’、5j”、5g同士を接続している。
第2メタルコア42の下面42bとヒートシンク8’の上方へ突出した上面8a’とは、サーマルグリスを介して接している。メタルコア4’は、第3絶縁層3’やサーマルグリスを介して、下方に設けられたヒートシンク8’と熱的に接続されている。
第2実施形態の回路基板10’では、図6に示すような等価回路が想定される。図6に示す等価回路では、第1メタルコア41と配線パターン5c、5dとの間にある第1絶縁層1で、それぞれ寄生容量Ca’、Cb’が生じている。寄生容量Ca’、Cb’は、第1絶縁層1の絶縁抵抗Ra、Rbに対して、それぞれ並列に接続されている。また、第1メタルコア41の下方にある第3絶縁層3’でも、寄生容量Cg’が生じている。寄生容量Cg’は、第3絶縁層3’の絶縁抵抗Rgに対して並列に接続されている。
そして、第1絶縁層1の一方の寄生容量Cb’および絶縁抵抗Rbに対して、他方の寄生容量Ca’および絶縁抵抗Raは、配線パターン5c、5dの間の空気の絶縁抵抗Rcと第1メタルコア41とを介して、並列に接続されている。また、第1絶縁層1の一方の寄生容量Cb’および絶縁抵抗Rbに対して、第3絶縁層3’の寄生容量Cg’および絶縁抵抗Rgは、第1メタルコア41を介して直列に接続されている。さらに、第1絶縁層1の一方の寄生容量Cb’および絶縁抵抗Rbと、第3絶縁層3’の寄生容量Cg’および絶縁抵抗Rgとに対して、仮想交流電源60が、第2メタルコア42を介して直列に接続されている。
このような第2実施形態の回路基板10’においても、配線パターン5c、5dに電流が流れることで、各配線パターン5c、5dと第1メタルコア41との間にある第1絶縁層1で寄生容量Ca’、Cb’が生じるとともに、第1メタルコア41の下方にある第3絶縁層3’でも寄生容量Cg’が生じる。そして、第1絶縁層1の寄生容量Ca’および絶縁抵抗Raに対して、第3絶縁層3’の寄生容量Cg’および絶縁抵抗Rgが直列に接続された状態となり、分圧作用によってメタルコア4’の上方に配置された配線パターン5c、5d間の空気の絶縁抵抗Rcに印加される電圧が低減されるので、該配線パターン5c、5d間の放電を抑制することができる。また、このような放電抑制効果は、第1メタルコア41の周囲近傍に設けられた隣り合う配線パターン5a、5b、5e、5f同士や、配線パターン5a〜5fのうち隣り合ういずれか2つの間でも得ることができる。
また、上記第2実施形態では、メタルコア4’の上方にFET9a、9bと配線パターン5c、5dが設けられ、第1メタルコア41が第3絶縁層3’および第2メタルコア42を介してヒートシンク8’と熱的に接続され、第2メタルコア42が直接ヒートシンク8’と熱的に接続されている。このため、メタルコア4’の上方に設けられたFET9a、9bや配線パターン5a〜5fの熱を、第1絶縁層1、第1メタルコア41、第3絶縁層3’、第2メタルコア42などによりヒートシンク8’に効率良く伝えて、ヒートシンク8’から放熱させることができる。
また、上記第2実施形態では、第3絶縁層3’の側面より外側にあって、第1絶縁層1と第2絶縁層2と該各層1、2に設けられた配線パターン5e、5j、5j’、5j”、5gとが積層された部分に、スルーホール6を形成している。この積層部分には、硬度の高い第3絶縁層3’が存在しないため、スルーホール6用の孔を容易に穿孔して、スルーホール6を形成し易くすることができる。
また、上記第2実施形態では、第2メタルコア42の下面42bが、硬度の高い第3絶縁層3’で覆われておらず、第2絶縁層2の下面2bから表出している。このため、たとえば、回路基板10’の製造時に、第2絶縁層2を構成するプリプレグの溶解物などの不要物が、第2メタルコア42の下面42bや第2絶縁層2の下面2bに付着しても、該不要物を除去する研磨などの作業を容易に行うことができる。
さらに、上記第2実施形態では、第2絶縁層2の下面2bが第3絶縁層3’で覆われていないので、該下面2bに設けられた配線パターン5hの表面に、実装領域Ycを容易に設けて、該実装領域Ycに電子部品9eを容易に実装することができる。
本発明では、以上述べた以外にも、種々の実施形態を採用することができる。たとえば、以上の実施形態では、上下表層L1、L5と内層L2〜L4に配線パターン5a〜5j”やスルーホール6の上下端部6a、6bといった導体が設けられた多層の回路基板10、10’に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。たとえば、図7に示すように、内層がなく、上下表層L1、L5に配線パターン5b〜5hやスルーホール6の上下端部6a、6bなどの導体が設けられた両面の回路基板10”に対しても、本発明は適用することが可能である。また、たとえば、第1絶縁層の上面にのみ導体が設けられた単層の回路基板(図示省略)に対しても、本発明は適用が可能である。
また、以上の実施形態では、第3絶縁層3、3’を高熱伝導性のプリプレグから構成した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば、熱伝導性を有する絶縁シートなどの絶縁体で、第3絶縁層を構成してもよい。また、第3絶縁層の硬度は、第2絶縁層の硬度と同等かそれより低くてもよい。この場合、回路基板の第1絶縁層、第2絶縁層、および第3絶縁層が積層された部分にスルーホールやビアなどの貫通導体を形成し易くすることができる。また、スルーホール内に、銅などの金属製のピンなどの導体を埋設してもよい。
また、以上の実施形態では、第1絶縁層1の上面1aに導体として、配線パターン5a〜5fとスルーホール6の上端部6aだけを設けた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。たとえば、回路基板の複数の層を貫通するビアなどの他の貫通導体の上端部や、ランド、パッド、またはグランドパターンなどの他の電気配線や、これら以外の導体も第1絶縁層の上面に設けてよい。
また、以上の実施形態では、メタルコア4、4’をFET9a、9bの一部と上下に重なるように設けた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。メタルコア4、4’をFET9a、9bの全部と上下に重なるように設けてもよい。
また、以上の実施形態では、第1絶縁層1の上面1aに、電子部品としてFET9a、9bを設けた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。その他の表面実装型の電子部品や、ディスクリート型の電子部品などを設けてもよい。また、第1絶縁層1の上面1aにおける、第2絶縁層2と上下に重なる範囲にも、実装領域や電子部品を設けてもよい。さらに、第2絶縁層2の下面2aの外部に表出する部分にも、実装領域や各種の電子部品を設けてもよい。
また、以上の実施形態では、伝熱体として銅製のメタルコア4、4’を設けた例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではなく、他の金属で形成された伝熱体を用いてもよい。
また、以上の実施形態では、上方から見た場合のメタルコア4、4’の形状を矩形状にした例を示したが、これに限らず、発熱する電子部品の配置位置や形状に合わせて、上方から見たときのメタルコアの形状は、任意の形にすることができる。
また、第2実施形態では、上方から見た場合の第1メタルコア41と第2メタルコア42の外形を同一にした例を示したが、これに限らず、第1メタルコア41と第2メタルコア42の外形を異ならせてもよい。たとえば、放熱性能を高めるため、第1絶縁層1と接する第1メタルコア41の外形より、ヒートシンク8’と接する第2メタルコア42の外形を大きくしてもよい。また、第1メタルコア41と第2メタルコア42の間に設ける第3絶縁層3’においては、上方から見た場合の外形を、第1メタルコア41または第2メタルコア42と同一にしてもよい。
また、以上の実施形態では、放熱体として、ヒートシンク8、8’を用いた例を示したが、これに代えて、空冷式や水冷式の放熱器、または冷媒を用いた放熱器などを用いてもよい。また、金属製の放熱体だけでなく、熱伝導性の高い樹脂で形成された放熱体を用いてもよい。
さらに、以上の実施形態では、電子装置100として、電気自動車やハイブリッドカーに搭載されるDC−DCコンバータを例に挙げたが、本発明は、回路基板と、発熱する電子部品と、放熱体とを備えた、他の電子装置にも適用することができる。
1 第1絶縁層
1a 第1絶縁層の上面
1b 第1絶縁層の下面
2 第2絶縁層
3、3’ 第3絶縁層
3b 第3絶縁層の下面
4、4’ メタルコア(伝熱体)
4b メタルコアの下面
5a〜5f 配線パターン(導体、電気配線)
6 スルーホール(導体、電気配線、貫通導体)
8、8’ ヒートシンク(放熱体)
9a、9b FET(電子部品)
10、10’ 回路基板
41 第1メタルコア(第1伝熱体)
41b 第1メタルコアの下面
42 第2メタルコア(第2伝熱体)
42b 第2メタルコアの下面
100、100’ 電子装置
d1、d2 FETのドレイン端子
g1、g2 FETのゲート端子
s1、s2 FETのソース端子
Ya、Yb 実装領域

Claims (6)

  1. 上面に導体が印刷により設けられた第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層の下面の一部に接するように設けられた金属製の伝熱体と、
    前記第1絶縁層の下面の他部と前記伝熱体の外周面とに接するように設けられた第2絶縁層と、を備えた回路基板において、
    前記導体は、前記伝熱体と上下に重なるように、前記第1絶縁層の上面に複数設けられ、
    前記伝熱体の下面を全部覆うように設けられた第3絶縁層をさらに備えた、ことを特徴とする回路基板。
  2. 請求項1に記載の回路基板において、
    前記第1絶縁層の上面には、電子部品を実装する実装領域が設けられ、
    前記伝熱体は、前記実装領域と上下に重なるように前記第1絶縁層の下方に設けられ、
    前記導体のうち少なくとも1つは、前記実装領域に実装される前記電子部品の端子と電気的に接続される電気配線である、ことを特徴とする回路基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回路基板において、
    前記第1絶縁層、前記第3絶縁層、および前記伝熱体の各熱伝導率は、前記第2絶縁層の熱伝導率より高い、ことを特徴とする回路基板。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の回路基板において、
    前記伝熱体は、
    前記第1絶縁層の下面の一部に接するように設けられた第1伝熱体と、
    前記第1伝熱体の下方に設けられた第2伝熱体と、から成り、
    前記第3絶縁層は、前記第1伝熱体の下面を全部覆うように、前記第1伝熱体と前記第2伝熱体の間に設けられている、ことを特徴とする回路基板。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の回路基板において、
    前記第1絶縁層と前記第3絶縁層の各硬度は、前記第2絶縁層の硬度より高く、
    前記第3絶縁層の側面より外側にあって前記第1絶縁層と前記第2絶縁層とが積層された部分を貫通する貫通導体をさらに備えた、ことを特徴とする回路基板。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の回路基板と、
    前記回路基板の第1絶縁層の上面に設けられた実装領域に実装された電子部品と、
    前記回路基板の伝熱体の下方に設けられ、当該伝熱体と熱的に接続される放熱体と、を備えたことを特徴とする電子装置。
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