JP2018124367A - 有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムおよび積層シート - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムおよび積層シート Download PDF

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Abstract

【課題】有機エレクトロルミネッセンス表示装置用として適用された際、耐屈曲性および硬化性樹脂を形成した際の平面性に優れたフィルムおよび、該フィルムに硬化性樹脂層を有する積層シートを提供することにある。【解決手段】長手方向および幅方向の曲げ試験から得られる曲げヒステリシス2HBが共に0.01gf・cm/cm以上0.04gf・cm/cm以下である有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルム。有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムの少なくとも片面に硬化性樹脂を含有する層を有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シート。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムおよび積層シートに関するものであり、曲げ試験における曲げヒステリシス2HBを特定範囲に制御することにより、有機エレクトロルミネッセンス表示装置のカバーフィルムとして特に好適に使用することができるフィルムおよび積層シートに関するものである。
近年、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode)と呼ばれる自発光体を用いた画像表示装置(以下、「有機エレクトロルミネッセンス表示装置」という。)の実用化が進んでいる。この有機エレクトロルミネッセンス表示装置は、従来の液晶表示装置と比較して、自発光体を用いているため、視認性、応答速度の点で優れているだけでなく、バックライトのような補助照明装置を要しないため、表示装置としての薄膜化、フレキシブル化が可能となっている。このため、折り畳みや丸めることが可能なフレキシブル表示装置の開発が加速しており、表示装置表面の傷付きを防止するカバーフィルムについても耐屈曲性が求められている。
例えば、画像表示装置向けに、耐傷性を向上させる手法として、ポリエステルフィルムを含む基材の両面にハードコート層を積層したハードコートフィルムが提案されている(例えば、特許文献1)。また、フレキシブル表示装置向けに、ポリエステルフィルムを含む可撓性を有する透明樹脂フィルムの少なくとも一方の面に反射防止層が設けられた反射防止フィルムが提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2015−61750号公報 特開2016−75869号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の画像表示装置向けに使用されるフィルムは、ハードコート層、反射防止層に特徴があり、基材となるフィルムは耐屈曲性が考慮されておらず、有機エレクトロルミネッセンス表示装置用への適用は困難であった。また、フィルムの耐屈曲性を改善していくと、耐傷付き性層として、フィルムにハードコート層等の硬化性樹脂層を塗布した際の平面性が悪化していく新たな問題が生じることがわかった。
そこで本発明の課題は、上記した問題点を解消することにあり、有機エレクトロルミネッセンス表示装置用として適用された際、耐屈曲性とハードコート層等、硬化性樹脂を設けた際に良好な平面性を両立できるフィルムを提供することにある。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。
(1)長手方向および幅方向の曲げ試験から得られる曲げヒステリシス2HBが共に0.01gf・cm/cm以上0.04gf・cm/cm以下であること。
(2)分光色差計から得られるb値が2.0以下であって、全光線透過率が90%以上であること。
(3)長手方向および幅方向の曲げ硬さが共に0.01gf・cm・cm以上0.1gf・cm・cm以下であること。
(4)フィルム任意の長手方向10cm×幅方向20cm範囲における配向角のバラツキが5°以内であること。
(5)少なくとも幅方向の150℃熱収縮率が1%以下であって、かつ長手方向150℃熱収縮率が幅方向150℃熱収縮率に対して−2%以上、2%以下の範囲であること。
(6)ポリエステルを主たる構成成分とすること。
(7)厚み方向屈折率が1.5以上であること。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載のフィルムの少なくとも片面に硬化性樹脂を含有する層を有する積層シートであること。
本発明によれば、有機エレクトロルミネッセンス表示装置用として、耐屈曲性および硬化性樹脂を設けても平面性に優れたフィルムを提供でき、特に表示装置前面のカバーフィルムとして好適に用いることができる。
マンドレル試験による静的屈曲性の試験を表す概略図である。
以下に、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムについて、実施の形態とともに詳細に説明する。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、長手方向および幅方向の曲げ試験から得られる曲げヒステリシス2HBが共に0.01gf・cm/cm以上0.04gf・cm/cm以下である。曲げヒステリシス2HBが上記範囲であることによって、静的屈曲性およびハードコート等による硬化性樹脂層を設けた際の平面性に優れる。ここで静的屈曲性とは評価方法(12)マンドレル試験による静的屈曲性に記載の方法によって評価し、ハードコート等による硬化性樹脂層を設けた際の平面性は評価方法(13)硬化性樹脂塗布後の外観に記載の方法によって評価する。曲げヒステリシスが0.04gf・cm/cmを超えると静的屈曲性が悪化し、0.01gf/cm/cm未満であると、硬化性樹脂層を設けた際の平面性に劣る。静的屈曲試験を実施した際にフィルムにかかる応力は、フィルム折り曲げ内側は圧縮、折り曲げ外側は引っ張りであり、屈曲に対する耐性を得るにはフィルム面方向、厚み方向いずれの方向にかかる応力に対する耐性を持つことが重要である。曲げヒステリシス2HBを0.04gf・cm/cm以下に制御するにあたり、例えばポリエステルフィルムを用い、面配向を高くさせた場合、面方向に対する耐性、すなわち静的屈曲における折り曲げ外側の引っ張りに対する耐性は得られるものの、厚み方向屈折率の低下を伴ってしまうため、折り曲げ内側の圧縮に対する耐性が得られず、曲げヒステリシス2HBを0.04以下にできないことがある。このため、曲げヒステリシス2HBを0.04以下とするには、厚み方向屈折率を1.5以上とすることが好ましい。また、面方向に対する折り曲げ耐性を得る点から、面方向の配向度を示す、長手方向と幅方向の平均屈折率から厚み方向屈折率を差し引いた面配向係数を0.12以上0.16以下に制御することが好ましい。フィルムの面方向、厚み方向の屈折率および面配向係数は製膜条件における延伸温度や、面積延伸倍率、延伸後の熱処理温度の他、樹脂の結晶性によって調整可能であり、例えば、ポリエステルフィルムの逐次二軸延伸を採用する製造方法において厚み方向屈折率を1.5以上とするには長手方向の延伸温度を樹脂のガラス転移温度以上+20℃以下、幅方向の延伸温度を樹脂のガラス転移温度20℃以上60℃以下として、面積延伸倍率を8倍以上12倍以下とする方法が挙げられる。また、結晶性が高いものほど、延伸後の厚み方向屈折率は小さくなる傾向であり、樹脂の結晶性は共重合成分の導入によって制御可能である。ポリエステルの中でもポリエチレンテレフタレートを用いた場合を例に挙げると、イソフタル酸やシクロヘキサンジメタノールなどを共重合することによって結晶性を低下させることができる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、厚みが35μmを超えると静的屈曲試験におけるフィルムの曲率が大きく、曲げヒステリシス2HBが0.04gf・cm/cm以上となってしまうことがあるため、フィルム全体の厚みを35μm以下とすることが重要である。また、シリコンゴム等、軟質塩化ビニル、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等のいわゆる腰がない柔軟な樹脂についてはフィルム厚みが35μm以上であっても曲げヒステリシスが0.04gf・cm/cmとなることがあるが、0.01gf/cm/cm未満となる懸念や、薄膜化が求められるディスプレイ用途として好ましくない。また、ポリエステル以外における樹脂において、曲げヒステリシス2HBを0.04以下とするにあたっては、機械的強度がポリエステルフィルムと同程度であったとしても曲げヒステリシス2HBが低い樹脂もあり、具体的にはポリフェニレンスルフィドを用いたフィルムは曲げヒステリシス2HBが低い。モノマー構成単位として脂肪族が少ないことに由来していると推定する。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、ハードコート層等の硬化性樹脂層を塗布した際の平面性維持の観点から長手方向および幅方向の曲げ硬さが共に0.01gf・cm・cm以上0.1gf・cm・cm以下であることが好ましい。好ましくは0.04gf・cm・cm以上0.1gf・cm・cm以下である。上記範囲とするためにはフィルムの厚みを15μm以上35μm以下とする方法が挙げられる。また、フィルムの配向を強めることで、曲げ硬さを上昇させることができるため、必要な特性に応じて厚みとフィルムの配向を調整すればよい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、ハードコート層等の硬化性樹脂層塗布加工時の寸法安定性、表示装置としての反り抑制の観点から、幅方向の150℃熱収縮率が1%以下であって、かつ長手方向150℃熱収縮率が幅方向150℃熱収縮率に対して−2%以上、2%以下の範囲であることが好ましい。150℃での熱収縮率を上記範囲とすることで、硬化性樹脂を含有する層を積層する際の乾燥工程での寸法変化、表示装置とした際の反りを低減することができる。ここで、150℃における長手方向および幅方向の熱収縮率とは、評価方法(9)150℃熱収縮率に記載した方法にて実施する。
幅方向の150℃熱収縮率が1%以下であって、かつ長手方向150℃熱収縮率が幅方向150℃熱収縮率に対して−2%以上、2%以下の範囲とする方法としては、製膜条件を調整する方法、オフアニール処理を行う方法などが挙げられるが、製膜条件としては、例えば、延伸後の熱処理を220℃以上250℃以下の高温とすることや、220℃〜250℃の熱処理中に3%以上フィルムを弛緩させる方法が好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、表示装置としての見栄えの観点から、フィルムの10cm×20cm範囲における配向角のバラツキが5度以内であることが好ましい。フィルムの10cm×20cm範囲における配向角のバラツキを5度以内とすることで、表示装置として視認した際の色むらが抑制され良好な見栄えを達成することができる。ここで、本発明において、フィルムの10cm×20cm範囲における配向角のバラツキは、(10)フィルム10cm×20cm範囲における配向角のバラツキに示したとおり、評価した。フィルムの10cm×20cm範囲における配向角のバラツキは4度以内であればより好ましく、3度以内であれば最も好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムにおいて、フィルムの10cm×20cm範囲における配向角のバラツキを5度以内とする方法としては、例えば、延伸後の熱処理を複数のゾーンに分けて段階的に昇温・降温する方法や、熱処理工程で幅方向に微延伸する方法が好ましく採用される。例えば熱処理前半温度を180℃以上210℃以下で幅方向に1%以上10%以下、好ましくは3%以上10%以下微延伸し、熱処理後半温度を200℃以上240℃以下で幅方向に1%以上10%以下、好ましくは3%以上10%以下微延伸する方法が挙げられる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、ハンドリング性、耐傷性、耐屈曲性、硬化性樹脂を塗布した際の平面性の観点より、フィルム厚みは13μm以上35μm以下であることが好ましく、15μm以上35μm以下であればさらに好ましく、15μm以上30μm以下であれば最も好ましい。また、厚み35μm以上であると曲げヒステリシス回復性2HBは、素材によらず非常に高くなる傾向があるため、35μm以下であることが好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、ディスプレイ用に使用される場合などは、分光色差計から得られるb値が2.0以下であって、全光線透過率が90%以上であることが好ましい。b値を2.0以下とするには、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル、ポリアミド、ポリイミド、ナイロンなどを用いることで調整可能であり、全光線透過率が90%以上とすることができる。中でも、本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、ポリエステルを主たる構成成分とすることが、安価で生産性が高いために好ましい。
ポリエステルを与える、グリコールあるいはその誘導体としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジヒドロキシ化合物、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、スピログリコールなどの脂環族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、並びに、それらの誘導体が挙げられる。
また、本発明に用いるポリエステルを与えるジカルボン酸あるいはその誘導体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸、並びに、それらの誘導体を挙げることができる。ジカルボン酸の誘導体としてはたとえばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸2−ヒドロキシエチルメチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、ダイマー酸ジメチルなどのエステル化物を挙げることができる。
本発明におけるポリエステルの組成としては、グリコール単位の80モル%以上がエチレングリコール由来の構造単位であることが好ましく、さらに好ましくは85モル%以上であり、90モル%以上であれば最も好ましい。また、ジカルボン酸単位の80モル%以上がテレフタル酸由来の構造単位であることが好ましく、85モル%以上であればさらに好ましく、90モル%以上であれば最も好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、少なくとも片面に硬化性樹脂を含有する層を有する、有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートとすることが好ましい。少なくとも片面に硬化性樹脂を含有する層を有することで、該硬化性樹脂層側からの衝撃に対する傷付き抑制効果を高めることが可能である。
ここで、硬化性樹脂とは、熱や光を照射することで架橋構造を形成し、硬化する樹脂を指す。硬化性樹脂としては特に限定されないが、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂であることが好ましく、具体的には、有機シリコーン系、ポリオール系、メラミン系、エポキシ系、多官能アクリレート系、ウレタン系、イソシアネート系、有機材料と無機材料の複合材料である有機無機ハイブリット系および硬化性のある官能基を有するシルセスキオキサン系などの樹脂が挙げられる。より好ましくは、エポキシ系、多官能アクリレート系、有機無機ハイブリット系、シルセスキオキサン系の樹脂である。更に好ましくは、多官能アクリレート系、有機無機ハイブリット系、シルセスキオキサン系の樹脂である。
硬化性樹脂として用いる多官能アクリレート系、シルセスキオキサン系樹脂については、多官能アクリレートモノマー、オリゴマー、ウレタンアクリレートオリゴマー、アルコキシシラン、アルコキシシラン加水分解物、アルコキシシランオリゴマー、などが好ましい。多官能アクリレートモノマーの例としては、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能アクリレート及びその変性ポリマー、具体的な例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールトリアクリレートヘキサンメチレンジイソシアネートウレタンポリマーなどを用いることができる。これらの単量体は1種類または2種類以上を混合して使用することができる。
また、本発明において、硬化性樹脂を含有する層には、1種類以上の粒子を含むことが好ましい。ここで、粒子とは無機粒子と有機粒子のどちらでもよいが、表面硬度向上には無機粒子を含有させる方が好ましい。無機粒子は特に限定されないが、金属や半金属の酸化物、珪素化物、窒化物、ホウ素化物、塩化物、炭酸塩などが挙げられる。具体的には、シリカ(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化チタン(TiO)、酸化アンチモン(Sb)及びインジウムスズ酸化物(In)からなる群から選ばれる少なくとも1種の粒子が好ましい。また、表面硬度を向上させる目的で粒子を導入する場合、その粒子径は1nm以上300nm以下であることが好ましい。表面硬度と耐折り曲げ性がより高いレベルで両立する点で、粒子径は、より好ましくは50nm以上200nm以下であり、更に好ましくは100nm以上150nm以下である。なお、粒子には表面処理が施されたものが好ましい。ここでいう表面処理とは、粒子表面に化合物を化学結合(共有結合、水素結合イオン結合、ファンデアワールス結合、疎水結合等を含む)や吸着(物理吸着、化学吸着を含む)によって導入することをいう。
更に、硬化性樹脂と粒子の含有率は、質量比で、粒子/樹脂=20/80〜80/20であることが好ましい。粒子/樹脂=20/80未満の場合、表面硬度が不足することがあり、80/20を超えると耐屈曲性が低下することがある。表面硬度と耐屈曲性がより高いレベルで両立することから、粒子/樹脂の質量比は30/70〜70/30であることがより好ましく、40/60〜60/40であることが更に好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートは、硬化性樹脂を含有する層の表面の平均粗さSRaが1〜10nmであることが好ましい。SRaが1nm未満では、表面の滑り性が悪く、キズが付くことがあり、Raが10nmを超えると突起が削れてキズが発生することがある。平均粗さRaはキズがより付きにくくなることから2〜8nmであることがより好ましく、3〜7nmであることが更に好ましい。硬化層表面の平均粗さRaを1〜10nmとするには、前記した粒径の粒子を前記した含有量で添加することにより達成可能である。
本発明において、耐傷性向上効果をより高める点と、硬化性樹脂層形成により積層シート全体のカールを抑制するために、本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムの両面に硬化性樹脂を含有する層を有する積層構成とすることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂を含有する層は、厚みが1μm以上20μm以下であることが好ましい。硬化性樹脂を含有する層の厚みが1μmより薄いと、十分な表面硬度が得られない場合がある。また、硬化性樹脂を含有する層の厚みが20μmを超えると積層シートを折り曲げた際に、積層された硬化性樹脂を含有する層にクラックが発生することがある。硬化性樹脂を含有する層の厚みは、2μm以上15μm以下であればより好ましく、3μm以上10μm以下であれば最も好ましい。なお、フィルムの両面に硬化性樹脂を含有する層を有する構成の場合は、各面の硬化性樹脂を含有する層の厚みが、それぞれ1μm以上20μm以下であることが好ましい。また、本発明の硬化性樹脂を含有する層は、1層あるいは2層以上で形成されていても構わない。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートは、有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムと硬化性樹脂を含有する層の間に厚み10nm以上500nm以下である易接着樹脂層を有し、該易接着樹脂層の表面自由エネルギーが38mN/m以上であることが好ましい。厚みが10nm以上500nm以下であって、表面自由エネルギーが38mN/m以上である樹脂層を有することで、フィルムと硬化性樹脂を含有する層との密着性が向上し、積層シートの耐屈曲性が向上する。該易接着樹脂層の厚みは20nm以上400nm以下であればより好ましく、30nm以上300nm以下であれば最も好ましい。また、該易接着樹脂層の表面自由エネルギーは、40mN/m以上であればより好ましく、42mN/m以上であれば最も好ましい。
次に本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムおよび有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートの具体的な製造方法の例について記載する。ここではフィルムを構成する樹脂としてポリエチレンテレフタレートを用いて例示するが、本発明はかかる例に限定して解釈されるものではない。
まず、フィルムに用いられる樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂を乾燥、予備結晶化させた後、単軸押出機に供給し、溶融押出する。この際、樹脂温度は265〜295℃に制御することが好ましい。次いで、フィルターやギヤポンプを通じて、異物の除去、押出量の均整化を各々行い、Tダイより冷却ドラム上にシート状に吐出する。その際、高電圧を掛けた電極を使用して静電気で冷却ドラムと樹脂を密着させる静電印加法、キャスティングドラムと押出したポリマーシート間に水膜を設けるキャスト法、キャスティングドラム温度をポリエステル樹脂のガラス転移点〜(ガラス転移点−20℃)にして押出したポリマーを粘着させる方法、もしくは、これらの方法を複数組み合わせた方法により、シート状ポリマーをキャスティングドラムに密着させ、冷却固化し、未延伸フィルムを得る。これらのキャスト法の中でも、ポリエステルを使用する場合は、生産性や平面性の観点から、静電印加する方法が好ましく使用される。
キャスト工程で得られた未延伸フィルムを長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する、あるいは、幅方向に延伸した後、長手方向に延伸する逐次二軸延伸方法により、または、フィルムの長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方法などにより延伸を行うことで得ることができるが、かかる延伸方法における延伸倍率としては、それぞれの方向2〜4倍が採用される。厚みムラの観点から、それぞれの方向に2.5倍以上に延伸することが好ましく、面配向係数を0.12〜0.16とする場合には面積延伸倍率を8倍以上12倍以下とすることが好ましい。また延伸温度は、延伸ムラが生じない程度とすることが好ましく、厚み方向屈折率を1.5以上とする観点から、例えば、長手方向に延伸した後に、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方法を採用する場合は、長手方向の予熱温度は樹脂のガラス転移温度−20℃以上+0℃以下、延伸温度は樹脂のガラス転移温度以上+20℃以下とすることが好ましく、幅方向の予熱温度は樹脂のガラス転移温度以上+20℃以下、延伸温度は樹脂のガラス転移温度+10℃以上+60℃以下とすることが好ましい。また、延伸は各方向に対して複数回行ってもよい。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、幅方向に延伸後に、フィルムの熱処理を行うことが好ましい。熱処理はオーブン中、加熱したロール上など従来公知の任意の方法により行うことができる。熱処理は、160℃〜240℃とすることが好ましく、最も高温の熱処理ゾーンの温度としては220℃以上240℃以下とすることが好ましい。また、熱処理は複数のゾーンに分けて段階的に昇温・降温する方法や、熱処理工程で幅方向に1.01倍〜1.2倍程度に微延伸する方法も用いることができる。また、熱処理時間は特性を悪化させない範囲において任意とすることができ、好ましくは10〜60秒間、より好ましくは15〜30秒間行うのがよい。さらに、熱処理はフィルムを長手方向および/または幅方向に弛緩させて行ってもよい。
また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムは、硬化性樹脂を含有する層との密着性の観点から、少なくとも片面に10nm以上500nm以下であり、表面自由エネルギーが38mN/m以上である易接着樹脂層を積層することが好ましいが、該易接着樹脂層の形成方法としては、易接着樹脂をフィルム表面に被覆(複合溶融押出法、ホットメルトコート法、水以外の溶媒、水溶性および/または水分散性樹脂からのインライン、オフラインコート法など)する方法や、同様組成あるいはそのブレンド品の表面積層法などが挙げられる。なかでも、配向結晶化が完了する前のフィルムの一方の面に被膜塗剤を塗布し、少なくとも一方向に延伸し、熱処理して、配向結晶化を完了させるインラインコーティング法が均一な被膜形成や工業上好ましい。また、コーティングにより易接着樹脂層を設ける場合、易接着樹脂層を付与する樹脂としては、特に限定されるものではないが、たとえば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ビニル系樹脂、塩素系樹脂、スチレン系樹脂、各種グラフト系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂などを使用することができ、これらの樹脂の混合物を使用することもできる。密着性の観点からポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、またはウレタン系樹脂を用いるのが好ましい。ポリエステル樹脂を水系塗液として用いる場合には、水溶性あるいは水分散性のポリエステル樹脂が用いられるが、このような水溶性化あるいは水分散化のためには、スルホン酸塩基を含む化合物や、カルボン酸塩基を含む化合物を共重合させることが好ましい。またアクリル樹脂を水性塗液として用いる場合には、水に溶解あるいは分散された状態にする必要があり、乳化剤として界面活性剤(例えば、ポリエーテル系化合物などが挙げられるが、限定されるものではない。)を使用する場合がある。
また、本発明に用いられる易接着樹脂層には、さらに接着性を向上させるために、樹脂に各種の架橋剤を併用することができる。架橋剤樹脂としては、メラミン系、エポキシ系、オキサゾリン系樹脂が一般に用いられる。本発明の樹脂層に含有される粒子としては、無機系粒子や有機系粒子を挙げることができるが、易滑性や耐ブロッキング性が向上するので、無機粒子がより好ましい。この無機粒子としては、シリカ、アルミナ、カオリン、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、チタンなどを用いることができる。
次に、本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートの製造方法について例示する。
手法としては、フィルム基材上に硬化性樹脂を含有する塗剤を塗布、乾燥、硬化の順で製造することが好ましい。また、硬化性樹脂を含有する層が2層以上の層より構成される場合は、例えば硬化性樹脂Cからなる塗剤Cと硬化性樹脂Dからなる塗剤Dを逐次または同時にフィルム基材上に塗布、乾燥、硬化の順により得られる製造方法を用いることが好ましい。ここで、逐次塗布とは、ディップコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やダイコート法などを用いて、1種類の塗剤を塗布、乾燥、硬化により第1硬化層を形成した後に、1種類目とは異なる塗剤を第1硬化層の上に塗布、乾燥、硬化させることにより第2硬化層を形成する方法である。作成する硬化層の種類および数については、適宜選択可能である。もう一方の製造方法として挙げられる同時塗布とは、多層スリットダイを用いて2種類以上の塗剤を同時に塗布、乾燥、硬化を行い、一度の塗布で2層以上の硬化層を得る方法である。なお、ここでいう乾燥の方法としては伝熱乾燥、熱風による乾燥、赤外線照射による乾燥、マイクロ波照射による乾燥が挙げられ、特に限定されるものではないが、熱風照射による乾燥が好ましい。
また、ここでいう硬化の方法としては、熱による熱硬化と電子線や紫外線などの活性エネルギー線を照射することによる硬化が挙げられる。熱硬化の場合は、室温以上200℃以下の温度で硬化させることが好ましく、より好ましくは80℃以上200℃以下である。紫外線や電子線を照射し硬化させる場合には、酸素濃度をできるだけ低くすることが好ましく、不活性ガス雰囲気下で硬化させることが好ましい。酸素濃度が高い場合は硬化が不十分となる場合がある。また、紫外線を照射する際に用いる紫外線ランプの種類としては、例えば放電ランプ方式、フラッシュ方式、レーザー方式、無電極ランプ方式等が挙げられる。放電ランプ方式である高圧水銀灯を用いて紫外線硬化させる場合、紫外線の照度が100mW/cm以上3,000mW/cm以下であることが好ましく、より好ましくは200mW/cm以上2,000mW/cm以下である。さらに好ましくは、200mW/cm以上1,500mW/cm以下である。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムおよび有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートは、耐屈曲性と硬化性樹脂層塗布後の平面性に優れるため、有機エレクトロルミネッセンス表示装置のカバーフィルムとして特に好適に使用することができる。有機エレクトロルミネッセンス表示装置のカバーフィルムとして適用することで、表示装置のフレキシブル性を損なうことなく、表示装置表面の傷付きを防止することができる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートは、円偏光板を有する表示装置であって、前記積層シートと円偏光板の厚み合計が120μm以下であることが好ましい。前記積層シートと円偏光板の厚み合計を120μm以下とすることで、表示装置としてのフレキシブル性が高まり、折り畳みや丸めることが可能な表示装置となる。前記積層シートと偏光板の厚み合計は110μm以下であればより好ましく、100μm以下であれば最も好ましい。また、本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートを用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置は、前記積層シートと円偏光板と、有機エレクトロルミネッセンス素子より構成されることが好ましい。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートを用いた表示装置における円偏光板は、光学フィルム(λ/4位相差フィルム)を用いて有機エレクトロルミネッセンス表示装置等に適用することにより、可視光の全波長において、有機エレクトロルミネッセンス素子の金属電極の鏡面反射を遮蔽する効果を発現し、観察時の映り込みを防止することができるとともに、黒色表現を向上させることができる。本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートを用いた表示装置における円偏光板は、偏光子を光学フィルム(λ/4位相差フィルム)と保護フィルムによって挟持されることが好ましい。偏光子は、ポリビニルアルコールフィルムを一軸延伸した後、染色するか、又はポリビニルアルコールフィルムを染色した後、一軸延伸して、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理をさらに行って得ることができる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートを用いた有機エレクトロルミネッセンス表示装置の有機エレクトロルミネッセンス素子の構成は、特に限定されないが、例えば、下記(i)〜(vi)の層構造を有していてもよい。また、下記の発光層は、青色発光層、緑色発光層及び赤色発光層からなるものが好ましい。
以下に、有機EL素子の構成の代表例を示す。
(i)陽極/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極
(i)陽極/正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔注入輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔注入輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層/陰極
(iv)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(v)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(vi)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
以下、実施例に沿って本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。なお、諸特性は以下の方法により測定した。
(1)フィルム厚み
フィルムの全体厚みを測定する際は、ダイヤルゲージを用いて、フィルムから切り出した試料の任意の場所5ヶ所の厚みを測定し、平均値を求めた。
(2)硬化性樹脂層、易接着樹脂層の厚み
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて断面を観察することにより、フィルム上の硬化性樹脂層の厚みを測定した。硬化性樹脂層の厚みは、TEMにより10万倍の倍率で撮影した画像から読み取った。合計で10点の硬化性樹脂層および易接着樹脂層の厚みを測定し、平均値を用いた。尚、観察倍率は厚みが測定可能であれば10万倍以外でもよい。
(3)主配向軸
フィルムの任意の点において100mm×100mmの寸法でサンプルを切り出し、KSシステムズ製(現王子計測機器社)のマイクロ波分子配向計MOA−2001A(周波数4GHz)を用い、フィルム面内の主配向軸を求め、長手方向とし、長手方向と直交する方向を幅方向とした。
(4)曲げヒステリシス2HB
カトーテック社製多目的折り曲げ試験機(KES−FB2)を用い、以下の条件にて、長手方向および幅方向の測定を行い、曲げヒステリシス2HBを得た。尚、曲げヒステリシス2HBは、曲率−2.5〜+2.5cm−1を1サイクルとして、5サイクル目(繰り返し数5回)に得られたデータを採用した。
繰り返し数:5回(採用データ5サイクル目)
SENS:2×5
曲率:−2.5〜+2.5cm−1
変形速度:0.50cm−1/sec
サンプルサイズ:長手方向×幅方向=20cm×20cm
(5)曲げ硬さ
カトーテック社製多目的折り曲げ試験機(KES−FB2)を用い、以下の条件にて、長手方向および幅方向の測定を行い、曲げ硬さを得た。尚、曲げ硬さは、曲率−2.5〜+2.5cm−1を1サイクルとして、5サイクル目(繰り返し数5回)に得られたデータを採用した。
繰り返し数:5回(採用データ5サイクル目)
SENS:2×5
曲率:−2.5〜+2.5cm−1
変形速度:0.50cm−1/sec
サンプルサイズ:長手方向×幅方向=20cm×20cm
(6)フィルム屈折率および面配向係数
ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッベ屈折計を用いて、フィルムの長手方向の屈折率(nMD)、幅方向の屈折率(nTD)、厚み方向の屈折率(nZD)を測定し、下記式から面配向係数(fn)を算出した。なお、本発明においてはフィルムの長手方向、幅方向が不明な場合は、主配向軸方向を長手方向、主配向軸方向と直交する方向を長手方向として測定を行った。
fn=(nMD+nTD)/2−nZD
(7)フィルムを構成する樹脂の組成
フィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)に溶解し、H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量する。
(8)樹脂のガラス転移温度
JIS K7121 (1987)に準じて、セイコー電子工業(株)製示差走査熱量測定装置ロボットDSC-RDC220を、データ解析には“ディスクセッション”SSC/5200を用いて、樹脂のガラス転移温度を測定した。
(9)150℃熱収縮率
フィルムを長手方向および幅方向にそれぞれ長さ150mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルとした。サンプルに100mmの間隔(中央部から両端に50mmの位置)で標線を描き、3gの錘を吊して150℃に加熱した熱風オーブン内に30分間設置し加熱処理を行った。熱処理後の標線間距離を測定し、加熱前後の標線間距離の変化から下記式により熱収縮率を算出した。
熱収縮率(%)={(加熱処理前の標線間距離)−(加熱処理後の標線間距離)}/(加熱処理前の標線間距離)×100。
(10)フィルム10cm×20cm範囲における配向角のバラツキ
フィルムの任意の点において、20cm(E方向)×30cm(F方向)のサンプルを準備し、KSシステムズ製(現王子計測機器)のマイクロ波分子配向計MOA−2001A(周波数4GHz)を用いて、サンプルの中心(G点)における主配向軸を求め、基準方向とした。続いて、20cm(E方向)×30cm(F方向)サンプルの4隅からそれぞれ、フィルム中心に向かってE方向に5cm、F方向に5cmの位置(4箇所)において、主配向軸を求め、基準方向となす角度を該位置の配向角とした。該測定位置(4箇所)を結ぶと、G点を中心として、E方向に10cm、F方向に20cmの大きさとなり、該4箇所の測定位置での配向角の中で最も大きい角度を、フィルム10cm×20cm範囲における配向角のバラツキとした。
(11)円偏光板の作製
(円偏光板−I)
厚さ40μmのポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。これをヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g、水100gからなる水溶液に60秒間浸漬した。次いで、ヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100gからなる68℃の水溶液に浸漬した。これを水洗、乾燥して偏光子を得た。得られた偏光子の、一方の面に予めコロナ処理されたλ/4位相差フィルム(環状オレフィンフィルム 23μm)、他方の面に予めケン化処理を施した保護フィルム(トリアセチルセルロールフィルム 25μm)を、接着剤を介して貼合せて、厚さ60μmの円偏光板を作製した。
(円偏光板−II)
ポリビニルアルコールフィルムの厚さを80μm、λ/4位相差フィルムの厚さを33μm、保護フィルムの厚さを40μmとし、円偏光板−Iと同様にして、厚さに95μmの円偏光板を作製した。
(12)有機エレクトロルミネッセンス表示装置の作製
本発明のフィルム/円偏光板/有機エレクトロルミネッセンスパネル(LGディスプレイ製 15EL9500)を、それぞれアクリル系粘着剤(厚さ20μm)を介して有機エレクトロルミネッセンスパネル(LGディスプレイ社製 商品名15EL9500)の視認側に貼り合せて有機エレクトロルミネッセンス表示装置を作製した。
(13)マンドレル試験による静的屈曲性
長手方向×幅方向=15mm×30mmに切り出したフィルムを23℃60%RH条件下にて24時間調湿し、マンドレル試験機(上島製作所製)の台座中央とフィルムの中心が一致するように図1のとおり設置する。φ1.0mmの試験棒を設置して、フィルムを180℃折りたたみ、24時間静置する。その後、フィルムを取り出し、速やかに平らな床に設置し、地面から浮き上がった高さを読み取った。サンプルの切り出し方向を幅方向×長手方向=15mm×30mmとして、同様に浮き上がった高さを読み取る。各方向サンプルにつき、それぞれ5回ずつ測定し、計10回の浮き上がった高さ平均値より、静的屈曲性を以下のように判定した。
0.2mm未満:◎
0.2mm以上0.4mm未満:○
0.4mm以上0.5mm未満:△
0.5mm以上:×
(14)硬化性樹脂塗布後の外観
下記(硬化性樹脂Qの調合)記載の硬化性樹脂Qを、乾燥後の厚みが5μmになるように流量を制御してスロットダイコーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、硬化性樹脂を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cmの紫外線を照射し、積層シートを得た。得られた積層シートの硬化性樹脂層の塗布後の外観として、(a)シワ、(b)カールについて以下のとおり判定した。
(a)シワ
シワなく、シート全体の平面性が良好:◎
僅かにフィルムの歪みがある:○
明らかなフィルムの歪みが散見されるが、実用上問題なし:△
フィルム全体がうねり、使用不可:×
(b)カール
フィルムをA4サイズに切り出し、平面に置いた際、地面からの浮き上がり高さにより、以下のとおりに判定した。
フィルムの浮き上がりがない:◎
フィルムの浮き上がりが地面から10mm未満である:○
フィルムの浮き上がりが地面から10mm以上15mm未満である:△
フィルムの浮き上がりが地面から15mmを超える:×
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
(ポリエステルA)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエチレンテレフタレート樹脂(固有粘度0.65)。
(ポリエステルB)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分として1−4,シクロヘキサンジメタノール成分が12モル%、エチレングリコール成分が80モル%であるポリエステル樹脂(固有粘度0.70)
(ポリエステルC)
ジカルボン酸成分としてイソフタル酸が15モル%、テレフタル酸成分が83モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエステル樹脂(固有粘度0.65)
(ポリフェニレンスルフィド)
オートクレーブ(最高使用圧力:14MPa)に100モルの硫化ナトリウム9水塩、45モルの酢酸ナトリウムおよび25リットルのN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略称する)を仕込み、攪拌しながら徐々に220℃の温度まで昇温して、含有されている水分を蒸留により除去した。脱水の終了した系内に、主成分モノマーとして100モルのp−ジクロロベンゼンを5リットルのNMPと共に添加し、170℃の温度で質素を3Kg/cmで加圧封入後、昇温、270℃にて4時間重合した。重合終了後に冷却し、蒸留水中にポリマーを沈殿させ、150メッシュ目開きを含有する金網によって、小塊状ポリマーを採取した。このようにして得られた小塊状ポリマーを90℃の蒸留水により2回洗浄した後、酢酸ナトリウム水溶液で3回洗浄した後、蒸留水により1回洗浄し、減圧下120℃の温度にて乾燥して融点が280℃のポリアリーレンスルフィド樹脂の顆粒を得た。この顆粒を、320℃に加熱されたベント付き同方向回転式二軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に投入し、滞留時間90秒、スクリュー回転数150回転/分で溶融押出してストランド状に吐出し、温度25℃の水で冷却した後、直ちにカッティングしてチップを作製し、ポリフェニレンスルフィドを得た。
(ポリプロピレンA)
プライムポリマー(株)製、TF850H、MFR:2.9g/10分をポリプロピレンAとして用いた。
(粒子マスターA)
ポリエステルA中に平均粒子径1.2μmの炭酸カルシウム粒子を粒子濃度1質量%で含有したポリエチレンテレフタレート粒子マスター(固有粘度0.65)。
(易接着樹脂Pの調合)
フィルムの表面に積層する易接着樹脂層は以下のように準備した。
樹脂溶液(a):酸成分であるテレフタル酸(88mol%)、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(12mol%)、ジオール成分であるエチレングリコール(100mol%
)の酸成分とジオール成分からなるポリエステル樹脂の水溶性塗液を70重量部と、酸成分であるテレフタル酸(50mol%)、イソフタル酸(49mol%)、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(1mol%)とジオール成分であるエチレングリコール(55mol%)、ネオペンチルグリコール(44mol%)、ポリエチレングリコール(分子量:4000)(1mol%)の酸性分とジオール成分からなるポリエステル樹脂の水分散体30重量部を混合した溶液。
架橋剤(b):メチロール基型メラミン架橋剤
架橋剤(c):オキサゾリン基含有架橋剤
粒子(d):粒子径150nmのコロダイルシリカ粒子の水分散体
粒子(e):粒子径300nmのコロダイルシリカ粒子の水分散体
フッ素系界面活性剤(f):DIC(株)製メガファックF−444
これらを固形分重量比で(a)/(b)/(c)/(d)/(e)/(f)=47重量部
/19重量部/20重量部/4.9重量部/0.7重量部/0.1重量部で混合した。
屈折率は1.57。
(硬化性樹脂Qの調合)
粒径100nmのシリカ粒子(日産化学工業株式会社製 オルガノシリカゾル)と、多官能アクリレート(日本化薬株式会社製 KAYARAD PET30)を、質量比50:50で混合し、トルエン/MEK混合溶媒(質量比50:50)で、希釈して硬化性樹脂を調合した。
(実施例1〜5、7〜11、比較例1、2、4、5)
表1に記載のとおり樹脂種、粒子マスター種を表1に記載の含有量にて混合して押出機に投入した後、表2に記載の押出機温度で溶融させて、Tダイより表2に記載の温度に制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させ未延伸シートを得た。その後、10℃に温度制御した冷却ロールで急冷し、続いて、表2に記載の延伸温度、延伸倍率にて長手方向に延伸し、その後一旦冷却した。次いて、この一軸延伸フィルムの両面にコロナ放電処理を施し、フィルムの濡れ張力を55mN/mとし、そのフィルムの両面に易接着樹脂Pを塗布し、その後、表2に記載の延伸温度、延伸倍率にて幅方向に延伸し、テンター内にて表2に記載の熱処理温度にて熱処理および幅方向に弛緩し、表2に記載のフィルム厚みのフィルムを得た。得られたフィルムの物性は表3に示したとおりであり、実施例については曲げヒステリシスが0.01gf・cm/cm以上0.04gf・cm/cm以下であったため、静的屈曲性および硬化性樹脂塗布後の外観に優れていた。
また、実施例1〜5にて得られたフィルムの両面に硬化性樹脂Qを厚み5μmとなるように塗工し、100℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、硬化性樹脂層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cmの紫外線を照射し、実施例7は実施例1、実施例8は実施例2、実施例9は実施例3、実施例10は実施例4、実施例11は実施例5のフィルムを用いて有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートを得た。実施例8〜12の積層シートについては表4に示したとおり、曲げヒステリシスが0.01gf・cm/cm以上0.04gf・cm/cm以下であるフィルムを用いたため、静的屈曲性および外観に優れていた。
一方、比較例1、2、4、5については曲げヒステリシスが0.04gf・cm/cmを超えていたため、静的屈曲性に劣っていた。
(実施例6、12)
ポリフェニレンスルフィドAを、180℃で3時間減圧乾燥した後、溶融部が320℃に加熱されたフルフライトの単軸押出機に50kg/時間の吐出量で供給した・押出機で溶融した樹脂を温度300℃に加熱した16μmカットフィルターでろ過した後、温度320℃に設定したTダイ(口金)から溶融押出した後、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、厚み400μm未延伸フィルムを得た。次いで、得られた未延伸フィルムを、表面温度90℃に加熱された複数の加熱ロールで予熱した後、表面温度100℃に加熱された加熱ロールと、加熱ロールの次に設けられた収束の異なる30℃の冷却ロールとの間で長手方向(MD方向)に3.7倍延伸した。このようにして得られた1軸延伸シートを、テンターを用いて長手方向と垂直方向(TD方向)に95℃の温度で3.7倍に延伸し、続いて260℃で熱処理し、引き続き260℃にてTD方向に5%の弛緩処理を行った後、室温まで冷却し、厚み25μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性は表3に示したとおりであり、曲げヒステリシスが0.01gf・cm/cm以上0.04gf・cm/cm以下であったため、静的屈曲性および硬化性樹脂塗布後の外観に優れていた。
また、得られたフィルムの両面に硬化性樹脂Qを厚み5μmとなるように塗工し、表2に記載の積層シートを得た。表4に示したとおり、積層シートの曲げヒステリシスが0.02gf・cm/cm以上0.08gf・cm/cm以下であったため、静的屈曲性および外観に優れていた。
(比較例3)
単軸の溶融押出機にポリプロピレンAを供給し、240℃で溶融押出し行い、60μmカットの焼結フィルターで異物を除去後、該溶融シートを80℃に表面を制御したキャストドラムに吐出し、エアーナイフにより密着させ冷却固化し未延伸シートを得た。次いで、複数のセラミックロールを用いて125℃に予熱を行いフィルムの長手方向に125℃で4.6倍延伸を行った。次に、テンター式延伸機に端部をクリップで把持させて導入し、170℃で3秒間予熱後、165℃で8.0倍に延伸した。続く熱処理工程で幅方向に10%の弛緩を与えながら165℃で熱処理を行い、その後、130度で冷却工程を経てテンターの外側へ導き、フィルム端部のクリップを解放し、厚み25μmのフィルムを得た。得られたフィルムの物性は表3に示したとおりであり、曲げヒステリシスが0.01gf・cm/cm未満であったため、静的屈曲性にすぐれていたものの、硬化性樹脂塗布後の外観に劣っていた。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムおよび有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シートは、曲げ変形時の回復性を示す曲げヒステリシス2HBが特定範囲であるため、有機エレクトロルミネッセンス表示装置のカバーフィルムとして特に好適に使用可能である。

Claims (8)

  1. 長手方向および幅方向の曲げ試験から得られる曲げヒステリシス2HBが共に0.01gf・cm/cm以上0.04gf・cm/cm以下である有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルム。
  2. 分光色差計から得られるb値が2.0以下であって、全光線透過率が90%以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルム。
  3. 長手方向および幅方向の曲げ硬さが共に0.01gf・cm・cm以上0.1gf・cm・cm以下である請求項1または2のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルム。
  4. フィルム任意の長手方向10cm×幅方向20cm範囲における配向角のバラツキが5°以内である請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用ポリエステルフィルム。
  5. 少なくとも幅方向の150℃熱収縮率が1%以下であって、かつ長手方向150℃熱収縮率が幅方向150℃熱収縮率に対して−2%以上、2%以下の範囲である請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルム。
  6. ポリエステルを主たる構成成分とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルム。
  7. 厚み方向の屈折率が1.5以上である請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用ポリエステルフィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス表示装置用フィルムの少なくとも片面に硬化性樹脂を含有する層を有する有機エレクトロルミネッセンス表示装置用積層シート。
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