JP2018107606A - 制御システム及び車載機 - Google Patents

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将昭 水野
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Abstract

【課題】電装品を制御するために行われる車載機及び携帯機間の通信の競合を防ぐことができる制御システムを提供する。【解決手段】制御システムは、互いに独立した操作をトリガにして第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信を行う車載機及び携帯機を備える。第1方式は車両に対する操作が行われた場合に車載機が要求信号を送信し、携帯機が要求信号に対して応答信号を送信する方式であり、第2方式は携帯機に対する操作が行われた場合に携帯機が車載機へ制御信号を送信する方式である。車載機は、第1方式又は第2方式の通信の結果に応じて、車両に設けられた電装品の動作を制御する。車載機は、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する混信判定部と、第1方式に係る通信に失敗し、混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する再通信処理部とを備える。【選択図】図11

Description

本発明は、制御システム及び車載機に関する。
メカニカルキーを用いずに車両ドアの施解錠、エンジン始動を行う制御システムがある。例えば、携帯機のボタンを操作するだけで車両ドアの施解錠が行われるキーレスエントリシステム、携帯機を所持した使用者が車両のリクエストボタンを操作するだけで車両ドアの施解錠が行われるスマートエントリー(登録商標)システム等が実用化されている。また、携帯機を所持した使用者がエンジンスタートスイッチを押すだけでエンジンの始動が行われるスマートスタート(登録商標)システムが実用化されている。更に、携帯機のボタンを長押しする等の操作によって、車両の窓ガラスの自動昇降が行われるキーレスパワーウィンドウシステム、携帯機を所持した使用者が車両から離れるだけで、車両ドアの施錠が行われる自動施錠システムもある。
特開2010−236346号公報
しかしながら、車両に設けられた各種電装品の動作を制御するために行われる車載機及び携帯機間の通信は、同じ周波数帯の電波を用いて行われるため、車両及び携帯機に対して競合関係にある操作が同時的に行われた場合、各制御が競合し、電装品が全く動作しないおそれがあった。
本発明の目的は、電装品を制御するために行われる車載機及び携帯機間の通信の競合を防ぐことができる制御システム及び車載機を提供することにある。
本態様に係る制御システムは、互いに独立した操作をトリガにして第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信を行う車載機及び携帯機を備え、該車載機は、第1方式又は第2方式に係る通信の結果に応じて、車両に設けられた電装品の動作を制御する制御システムであって、第1方式は車両に対する操作が行われた場合に前記車載機が要求信号を送信し、前記携帯機が要求信号に対して応答信号を送信するものであり、第2方式は前記携帯機に対する操作が行われた場合に前記携帯機が前記車載機へ制御信号を送信するものであり、前記車載機は、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する混信判定部と、第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する再通信処理部とを備える。
本態様に係る車載機は、車両に設けられた電装品の動作を制御するために、携帯機との間で、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信を行う車載機であって、第1方式は要求信号を送信し、前記携帯機が要求信号に対して応答信号を送信するものであり、第2方式は前記携帯機に対する操作が行われた場合に前記携帯機が前記車載機へ制御信号を送信するものであり、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する混信判定部と、第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する再通信処理部とを備える。
なお、本願は、このような特徴的な処理部を備える制御システム及び車載機として実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする制御方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現したりすることができる。また、制御システム又は携帯機の一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、制御システム又は携帯機を含むその他のシステムとして実現したりすることができる。
上記によれば、電装品を制御するために行われる車載機及び携帯機間の通信の競合を防ぐことができる制御システム及び車載機を提供することが可能となる。
本実施形態に係る制御システムの一構成例を示す模式図である。 本実施形態に係る車載機の一構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係る携帯機の一構成例を示すブロック図である。 キーレス通信制御の一例を示すタイミングチャートである。 キーレス通信制御に係る処理手順の一例を示すフローチャートである。 制御信号の一例を概念的に示す説明図である。 スマート通信制御の一例を示すタイミングチャートである。 スマート通信制御に係る処理手順の一例を示すフローチャートである。 スマート通信及びキーレス通信の競合が生じ得る状態を示す模式図である。 スマート通信及びキーレス通信に係る携帯機の状態遷移図である。 キーレス通信の停止処理の一例を示すタイミングチャートである。 キーレス通信の停止処理の一例を示すタイミングチャートである。 キーレス通信の停止処理の一例を示すタイミングチャートである。 状態遷移に係る携帯機の処理手順の一例を示すフローチャートである。 スマート通信及びキーレス通信の競合が生じ得る状態を示す模式図である。 スマート通信及びキーレス通信に係る車載機の状態遷移図である。 スマート通信のリトライ処理の一例を示すタイミングチャートである。 スマート通信のリトライ処理の一例を示すタイミングチャートである。 スマート通信のリトライ処理の一例を示すタイミングチャートである。 スマート通信のリトライ回数を示す概念図である。 状態遷移に係る車載機の処理手順の一例を示すフローチャートである。 状態遷移に係る車載機の処理手順の一例を示すフローチャートである。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本態様に係る制御システムは、互いに独立した操作をトリガにして第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信を行う車載機及び携帯機を備え、該車載機は、第1方式又は第2方式に係る通信の結果に応じて、車両に設けられた電装品の動作を制御する制御システムであって、第1方式は車両に対する操作が行われた場合に前記車載機が要求信号を送信し、前記携帯機が要求信号に対して応答信号を送信するものであり、第2方式は前記携帯機に対する操作が行われた場合に前記携帯機が前記車載機へ制御信号を送信するものであり、前記車載機は、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する混信判定部と、第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する再通信処理部とを備える。
本態様にあっては、車載機及び携帯機は、第1方式に係る通信又は第2方式に係る通信を行い、車載機は通信結果に応じて電装品の動作を制御する。
車両に対する操作が行われた場合、要求信号を携帯機へ送信し、携帯機は要求信号に応じた応答信号を携帯機へ返信する第1方式に係る通信を行う。例えば、車載機はかかる通信によって、携帯機の位置を算出し、携帯機の位置に応じて、車両ドアの施解錠に係る制御を行う。
一方、携帯機に対する操作が行われた場合、携帯機は車載機へ制御信号を送信し、車載機は携帯機から送信される制御信号を受信する第2方式に係る通信を行う。例えば、車載機はかかる通信によって、車両ドアの施解錠に係る制御を行う。
第1方式及び第2方式の通信は、互いに独立した操作をトリガにして開始されるため、第1方式に係る通信期間と、第2方式に係る通信期間とが重複するおそれがある。そこで、車載機は、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する。第1方式に係る通信に失敗し、混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する。
従って、第1方式に係る通信と、第2方式に係る通信とが競合した場合であっても、少なくとも第1方式に係る通信を救済し、当該通信に係る電装品の制御を行うことができる。
(2)前記混信判定部は、前記応答信号に係る通信期間中に前記制御信号を受信した場合、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信があると判定する構成が好ましい。
本態様にあっては、携帯機から応答信号が送信される第1方式に係る通信と、携帯機から制御信号が送信される第2方式に係る通信とが競合した場合であっても、少なくとも第1方式に係る通信を救済し、車両に対する操作による電装品の制御を行うことができる。
(3)前記制御信号は、所定パターンの信号を含み、前記混信判定部は、前記所定パターンの有無に基づいて、前記制御信号を受信したことを確認し、混信の有無を判定する構成が好ましい。
本態様にあっては、車載機は、携帯機から送信される制御信号に含まれる所定パターンを受信したか否かに基づいて、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する。
従って、外部環境に存在するノイズによる通信の失敗と、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信による通信の失敗とを判別することができ、当該混信の原因に応じた再通信を実行することができる。
(4)前記再通信処理部は、第1方式に係る通信中に前記混信判定部にて混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を開始してから所定時間が経過したとき、再度、第1方式に係る通信を実行する構成が好ましい。
本態様にあっては、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信が発生した場合、第1方式に係る通信を開始してから所定時間の間は、携帯機から応答信号が送信される可能性がある。そこで、車載機は、第1方式に係る通信を開始してから所定時間が経過した後に、第1方式に係る通信を再度実行する。
従って、車載機は、再び混信が発生しない状況で第1方式に係る通信を再度実行することができる。
(5)前記携帯機は複数であり、複数の前記携帯機は、前記車載機から送信された前記要求信号を受信した場合、前記携帯機毎に異なるタイミングで前記応答信号を送信するように構成されており、前記所定時間は、前記車載機から前記要求信号が送信された後、複数の前記携帯機による前記応答信号の送信が完了するまでの時間である構成が好ましい。
本態様にあっては、複数の携帯機があり、要求信号を受信した携帯機は、互いに異なるタイミングで応答信号を送信する。車載機は、全ての携帯機による応答信号の送信が完了するのを待って、第1方式に係る通信を再度実行する。
従って、車載機は、再び混信が発生しない状況で第1方式に係る通信を再度実行することができる。
(6)前記車載機は、第2方式の通信に係る前記制御信号の終端を検出する終端検出部を備え、前記再通信処理部は、第1方式に係る通信中に前記混信判定部にて混信があると判定された場合、前記終端検出部にて前記制御信号の終端が検出されたとき、再度、第1方式に係る通信を実行する構成が好ましい。
本態様にあっては、車載機は、混信が発生した場合、制御信号の終端を検出した後に、第1方式に係る通信を再度実行する。
従って、車載機は、再び混信が発生しない状況で第1方式に係る通信を再度実行することができる。
(7)前記車載機は、第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信が無いと判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する第2の再通信処理部を備える構成が好ましい。
本態様にあっては、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信が無い状況で第1方式に係る通信に失敗した場合、つまり、外部環境のノイズにより通信に失敗した場合、混信発生時の再通信処理部とは別に、第1方式に係る通信を再度実行する。
従って、第1方式に係る通信と、第2方式に係る通信とが競合した場合であって、しかも外部環境のノイズで通信に2回失敗したときでも、少なくとも第1方式に係る通信を効果的に救済し、当該通信に係る電装品の制御を行うことができる。
(8)前記車載機は、第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信が無いと判定された場合に実行された再通信回数を計数する計数部を備え、前記第2の再通信処理部は、第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信が無いと判定された場合、所定回数を上限として第1方式に係る通信を再度実行する構成が好ましい。
本態様にあっては、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信が無い状況で第1方式に係る通信に失敗した場合、所定回数を上限として第1方式に係る通信を再度実行する。
例えば、所定回数が2回で、外部環境のノイズで通信に失敗した場合、車載機は、第1方式に係る通信は最大2回実行される。ただし、更に第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信が生じて通信に失敗した場合、所定回数の2回とは別に、第1方式に係る通信が再度実行される。つまり、この場合、第1方式に係る通信は3回実行される。
従って、外部環境のノイズが原因で失敗した通信を所定回数の再通信によって救済し、かつ、第1方式に係る通信と、第2方式に係る通信との競合が原因で失敗した通信も別途救済することができ、しかも第1方式に係る通信の再実行回数を適正に抑えることができる。
(9)前記携帯機は、第1方式に係る通信期間と、第2方式に係る通信期間とが重複するか否かを判定する重複判定部と、該重複判定部にて重複すると判定された場合、第1方式に係る通信期間が終了するまで、第2方式に係る通信を停止させる停止処理部と、第1方式に係る通信期間が終了した場合、前記停止処理部によって停止した第2方式に係る通信を再開させる再開処理部とを備え、前記車載機は、前記再通信処理部にて第1方式に係る通信を再度実行する前に、第2方式に係る通信の有無を判定する判定部を備え、前記再通信処理部は、第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信があると判定され、かつ前記判定部にて第2方式に係る通信が有ると判定された場合、該通信の終了を待って再度、第1方式に係る通信を実行する構成が好ましい。
本態様にあっては、第1方式及び第2方式の通信は、互いに独立した操作をトリガにして開始されるため、第1方式に係る通信期間と、第2方式に係る通信期間とが重複するおそれがある。そこで、携帯機は、第1方式に係る通信期間と、第2方式に係る通信期間とが重複するか否かを判定し、重複すると判定された場合、第1方式に係る通信を優先的に行い、第1方式に係る通信が終了するまで、第2方式に係る通信を停止させる。
従って、第1方式に係る通信と、第2方式に係る通信とが競合し、両操作に係る電装品の制御が行われない状態を回避することができる。
しかし、第1方式に係る通信が終了した時点で、車載機が第1方式に係る通信を再度実行すると同時に、別途停止していた第2方式に係る通信を携帯機が再開させる可能性があり、混信が発生する可能性がある。そこで、車載機は、第1方式に係る通信を再度実行する前に、第2方式に係る通信の有無を判定し、第2方式に係る通信が無いことを確認した上で、第1方式に係る通信を再度実行する。
従って、上記のように第1方式に係る通信と、第2方式に係る通信とが競合した場合であっても、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信を救済し、当該通信に係る電装品の制御を行うことができる。
(10)前記要求信号は、前記携帯機の位置を検出する処理を開始させる処理開始信号を含む構成が好ましい。
本態様にあっては、携帯機の操作に応じた通信と、車載機の操作に応じた携帯機の位置検出に係る通信との競合を回避することができる。
(11)前記要求信号は、前記携帯機の位置を検出する処理を開始させる処理開始信号及び前記携帯機の位置を検出するための位置検出用信号を含み、前記携帯機は、前記処理開始信号によって起動し、受信した前記位置検出用信号に応じた該携帯機の位置検出に係る前記応答信号を前記車載機へ送信する構成が好ましい。
本態様にあっては、携帯機の操作に応じた通信と、車載機の操作に応じた携帯機の位置検出に係る通信との競合を回避することができる。
(12)本態様に係る車載機は、車両に設けられた電装品の動作を制御するために、携帯機との間で、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信を行う車載機であって、第1方式は要求信号を送信し、前記携帯機が要求信号に対して応答信号を送信するものであり、第2方式は前記携帯機に対する操作が行われた場合に前記携帯機が前記車載機へ制御信号を送信するものであり、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する混信判定部と、第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する再通信処理部とを備える。
本態様にあっては、態様(1)と同様、第1方式に係る通信と、第2方式に係る通信とが競合した場合であっても、少なくとも第1方式に係る通信を救済し、当該通信に係る電装品の制御を行うことができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る制御システムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本実施形態に係る制御システムの一構成例を示す模式図である。本実施形態に係る制御システムは、車両Cに設けられた複数のLF送信アンテナ3及びRF受信アンテナ4を用いて各種信号を送受信する車載機1と、該車載機1との間で該信号を送受信する複数の携帯機2とを備える。車載機1は、携帯機2との間で行われた通信結果に基づいて、車両Cに設けられた電装品の動作を制御する。
複数のLF送信アンテナ3は、例えば、それぞれ運転席側のピラー及び助手席側のピラーに配された第1LF送信アンテナ31及び第2LF送信アンテナ32、車両Cの前部に設けられた第3LF送信アンテナ33、車両Cの後部に配された第4LF送信アンテナ34、車両Cのバックドアに配された第5LF送信アンテナ35を備える。
なおLF帯は、LF送信アンテナ3から信号を送信する電波帯域の一例であり、必ずしもこれに限定されない。また、本実施形態に係る制御システムにおいては、図1に示すように、最大6個の携帯機2が存在し得る。
図2は、本実施形態に係る車載機1の一構成例を示すブロック図である。車載機1は、該車載機1の各構成部の動作を制御する車載制御部11を備える。車載制御部11は、例えば一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、マルチコアCPU、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、計時部11a等を有するマイコンである。計時部11aは、各種信号の送信タイミングを計るためのものである。車載制御部11には、車載受信部12、車載送信部13、車載機側記憶部14及び出力部15が設けられている。
車載制御部11は、車載機側記憶部14に記憶されている後述の制御プログラムを実行することにより、各構成部の動作を制御し、携帯機2との間で、車両ドアの施解錠に係る通信を行う。車載制御部11は、携帯機2との通信結果に応じて、車両ドアの施錠又は解錠を制御する。車載機1及び携帯機2との間で行われる通信には、少なくとも第1方式に係る通信と、第2方式に係る通信とが含まれる。第1方式に係る通信は、スマートエントリー(登録商標)システムを実現するためのスマート通信、第2方式に係る通信は、キーレスエントリシステムを実現するためのキーレス通信である。スマート通信及びキーレス通信の詳細は後述する。
車載機側記憶部14は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。車載機側記憶部14は、車載制御部11が車載機1の各構成部の動作を制御することにより、携帯機2との間で通信を行い、車両ドアを施解錠させるための制御プログラムを記憶している。
車載受信部12はRF受信アンテナ4に接続されており、携帯機2からUHF帯の電波を用いて送信された各種信号を受信し、受信して得た情報を車載制御部11へ出力する。例えば、車載受信部12は、スマート通信において携帯機2から送信される応答信号、キーレス通信において携帯機2から送信される制御信号を受信し、受信して得た情報を車載制御部11へ出力する。
なお、UHF帯の電波で通信可能な領域は広いため、車両CにおけるRF受信アンテナ4の配置は特に限定されない。
車載送信部13は複数のLF送信アンテナ3に接続されており、車載制御部11の制御に従って、携帯機2の位置を特定するための各種信号を送信する。例えば、車載送信部13は、スマート通信において、携帯機2を起動させる起動信号等を含む処理開始信号、携帯機2の位置を検出するための位置検出用信号を送信する。位置検出用信号は、携帯機2における当該位置検出用信号の受信信号強度に基づいて、携帯機2の位置を特定するための信号である。位置検出用信号は、例えば無変調の搬送波である。複数のLF送信アンテナ3から送信される位置検出用信号の強度は、車内及び車外の周辺にある携帯機2が、各LF送信アンテナ3から送信される位置検出用信号を受信できるような強度である。処理開始信号及び位置検出用信号は、車両Cに対する操作に応じて送信される要求信号の一例である。
なお以下の説明では、位置検出用信号を全てのLF送信アンテナ3から送信する例を説明するが、状況に応じて一部の複数のLF送信アンテナ3から検出用信号を送信する構成が本発明から排除されるものでは無い。
出力部15にはドアECU6が接続されており、出力部15は、車載制御部11の制御に従って、車両ドアの施錠を指示する施錠信号をドアECU6へ出力する。車両Cには、車両ドアを施解錠させる公知の施解錠機構61と、施解錠機構61を駆動させるアクチュエータ62とが設けられている。ドアECU6には、アクチュエータ62が接続されており、車載機1の出力部15から出力された施錠信号又は解錠信号に従って、アクチュエータ62を動作させ、車両ドアを施解錠させる。
車載制御部11には、ドアスイッチ(リクエストスイッチ)5が接続されており、該ドアスイッチ5の操作状態に対応したドア信号が車載制御部11に入力する。車載制御部11はドアスイッチ5のドア信号に基づいて、ドアスイッチ5の操作状態を認識することができる。車載制御部11は、ドアスイッチ5が操作された場合、スマート通信において携帯機2の位置を確認するために、処理開始信号及び位置検出用信号を送信する処理を実行する。車載制御部11は、車両ドアが解錠されている状態でドアスイッチ5が操作され、正規の携帯機2が車外にあることが確認された場合、施錠信号を出力部15にてドアECU6へ出力し、車両ドアを施錠させる。また、車載制御部11は、車両ドアが施錠されている状態でドアスイッチ5が操作され、正規の携帯機2が車外にあることが確認された場合、解錠信号を出力部15にてドアECU6へ出力し、車両ドアを解錠させる。
また、車載制御部11には、車両ドアの開閉状態を検出するための開閉検出スイッチ7が接続されている。開閉検出スイッチ7は、車両ドアの開閉に応じてオンオフする開閉信号が車載制御部11に入力する。車載制御部11は、入力した開閉信号に基づいて、車両ドアの開閉状態を認識することができる。
図3は、本実施形態に係る携帯機2の一構成例を示すブロック図である。複数の携帯機2の構成は同一であるため、一の携帯機2の構成を説明し、他の携帯機2の構成の説明を省略する。携帯機2は、該携帯機2の各構成部の動作を制御する携帯制御部21を備える。携帯制御部21は、例えば一又は複数のCPU、マルチコアCPU、ROM、RAM、計時部21a等を有するマイコンである。計時部21aは、各種信号の送信タイミングを計るためのものである。携帯制御部21には、携帯側受信部22、携帯側送信部23、携帯側記憶部24、受信信号強度測定部25及び操作部26が設けられている。
携帯制御部21は、携帯側記憶部24に記憶されている後述の制御プログラムを読み出し、各構成部の動作を制御することにより、各構成部の動作を制御し、車両ドアの施解錠に係る信号を車載機1へ送信する処理を実行する。
携帯側記憶部24は、車載機側記憶部14と同様の不揮発性メモリである。携帯側記憶部24は、携帯制御部21が携帯機2の各構成部の動作を制御することにより、スマート通信において、携帯機2の位置を算出するための情報を含む応答信号等を車載機1へ送信する処理を実行するための制御プログラムを記憶している。また、携帯側記憶部24は、キーレス通信において、車両ドアを施錠又は解錠させるための制御信号を車載機1へ送信する処理を実行するための制御プログラムを記憶している。
携帯側受信部22はLF受信アンテナ22aに接続されており、車載機1からLF帯の電波を用いて送信された各種信号を受信し、受信して得た情報を携帯制御部21へ出力する。LF受信アンテナ22aは例えば3軸アンテナであり、車両Cに対する携帯機2の向き又は姿勢に拘わらず、一定の受信信号強度が得られる。
受信信号強度測定部25は、LF受信アンテナ22aが受信した位置検出用信号の受信信号強度を検出し、検出した受信信号強度を携帯制御部21へ出力する回路である。
携帯側送信部23はRF送信アンテナ23aに接続されており、携帯制御部21の制御に従って、UHF帯の電波を用いて各種信号を送信する。例えば、携帯側送信部23は、スマート通信において、車載機1から送信された位置検出用信号に応じた応答信号を送信する。また、携帯側送信部23は、キーレス通信において、車両ドアの施錠又は解錠を制御するための制御信号を送信する。なおUHF帯は信号を送信する電波帯域の一例であり、必ずしもこれに限定されない。
操作部26は、車両ドアを施錠するための操作ボタン、車両ドアを解錠するための操作ボタン、車両ドアを自動開扉させるためのボタン等を含み、携帯制御部21は、操作部26の操作状態を監視している。携帯制御部21は、操作部26が操作された場合、キーレス通信において車両ドアの解錠又は施錠を制御するための制御信号を送信する処理を実行する。
<第2方式:キーレス通信>
携帯機2に設けられた操作部26に対する操作に応じて、車両ドアの施解錠を行うためのキーレス通信について説明する。キーレス通信は、携帯機2から車載機1への単方向通信であり、第2方式に係る通信の一例である。
図4は、キーレス通信制御の一例を示すタイミングチャートである。図4中、横軸は時間を示している。図4中、[キーレス通信]の「携帯機:操作部」は、携帯機2に対する操作状態を示し、「携帯機:RF送信アンテナ」は、携帯機2から制御信号が送信されるタイミングを示している。
[携帯機の状態]は、携帯機2がキーレス通信及びスマート通信のいずれを行っているかを示している。「キーレス通信」と記載された矩形部分は、キーレス通信が行われる期間であり、「スマート通信」と記載された矩形部分(図7参照)は、スマート通信が行われる期間である。空白の矩形部分は、通信が行われていないことを示している。
[スマート通信]の「車載機:ドアスイッチ」は、車両Cに設けられたドアスイッチ5の操作状態を示し、「車載機:LF送信アンテナ」は、車両Cに設けられたLF送信アンテナ3から送信される処理開始信号及び位置検出用信号の送信タイミングを示し、「車載機1:RF送信アンテナ」は、位置検出用信号に応じて携帯機2から応答信号が送信されるタイミングを示す(図7参照)。なお、図4では、ドアスイッチ5が操作されていないため、スマート通信に係る信号は図示されていない。
図5は、キーレス通信制御に係る処理手順の一例を示すフローチャートである。キーレス通信は、携帯機2の操作部26に対する操作をトリガにして開始される。まず、携帯機2は、車両ドアを施錠又は解錠させるための制御情報を、携帯側送信部23に送信させる(ステップS11)。車載機1は、携帯機2から送信された制御信号を車載受信部12にて受信する(ステップS12)。
図6は、制御信号の一例を概念的に示す説明図である。携帯制御部21は、操作部26が操作された場合、第1制御信号及び第2制御信号を連続的に送信する。第1制御信号及び第2制御信号は同一内容の情報を含む。同一内容の第1制御信号及び第2制御信号を送信することによって、通信の信頼性を向上させることができる。第1制御信号は、プリアンブル、開始パターン、施解錠コマンドデータ、終了パターン等によって構成されている。プリアンブルは、携帯機2から送信された制御情報であることを車載機1に認識させるための情報であり、所定の繰り返しパターン情報である。開始パターン及び終了パターンは、実データである施解錠コマンドデータの開始位置及び終了位置を示す情報である。施解錠コマンドデータは、車両ドアの施錠又は解錠を命令する情報を含む。また、実データには、携帯機2の操作部26が操作される都度、更新されるローリングコードが含まれる。車載機1は、正規に更新されたローリングコードを含む制御信号を受信した場合、制御信号に含まれる施解錠コマンドデータに従って、車両ドアの施解錠を行う。適正に更新されていないローリングコードを受信した場合、受信した当該制御信号を破棄する。
制御信号を受信した車載制御部11は、受信した制御信号に含まれるローリングコードが適正なコードであるか否かを判定する(ステップS13)。通常の動作では、携帯機2が操作される都度、異なるローリングコードを有する制御信号が送信されるところ、本実施形態では、キーレス通信の中断及び再開が行われる際、同一のローリングコードを有する制御信号が複数送信されることがある。車載制御部11は、過去に送信されたローリングコードと同一のローリングコードを不適正なコードと判定する。
適正なローリングコードであると判定された場合(ステップS13:YES)、車載制御部11は、制御信号の内容に従って、車両ドアの施錠を指示する施錠信号、又は車両ドアの解錠を指示する解錠信号をドアECU6へ出力することによって、車両ドアの施解錠を制御し(ステップS14)、処理を終える。適正なローリングコードで無いと判定された場合(ステップS13:NO)、車載制御部11は、受信した制御信号を破棄し(ステップS15)、処理を終える。
<第1方式:スマート通信>
車両Cに設けられたドアスイッチ5に対する操作に応じて、車両ドアの施解錠を行うためのスマート通信について説明する。スマート通信は、車載機1及び携帯機2間の双方向通信であり、第1方式に係る通信の一例である。
図7は、スマート通信制御の一例を示すタイミングチャートである。図7に示すタイミングチャートの内容は、図4と同様である。ハッチングが付された矩形部分は、車載機1から送信される処理開始信号を示している。密接して並んだ複数の縦棒は、複数のLF送信アンテナ3からそれぞれ送信される位置検出用信号を示している。「ALL」と記載された矩形部分は、処理開始信号を受信した複数の携帯機2から共通のタイミングで送信される応答信号を示している。「1」、「2」、…、「6」は、第1の携帯機2、第2の携帯機2、…、第6の携帯機2から、携帯機2毎に異なるタイミングで送信される応答信号を示している。以下、共通のタイミングで送信される応答信号を第1応答信号、異なるタイミングで送信される応答信号を第2応答信号と呼ぶ。
特に図7に示す例においては、車両Cの周辺に1個の携帯機2のみが存在しているため、「ALL」及び「1」が記載された実線の矩形部分で示すように、第1の携帯機2から第1応答信号及び第2応答信号が送信される。他の携帯機2は、車両C近傍に存在していないため、当該携帯機2から応答信号は送信されない。破線で表された矩形部分は、車両周辺にこれらの携帯機2が存在していた場合に送信される応答信号の送信タイミングを示している。なお、図7では、携帯機2の操作部26が操作されていないため、キーレス通信に係る信号は図示されていない。
図8は、スマート通信制御に係る処理手順の一例を示すフローチャートである。車両Cのドアスイッチ5が操作された場合、車載制御部11は、処理開始信号を車載送信部13に送信させる(ステップS31)。
処理開始信号は、携帯機2を起動させ、携帯機2の位置検出を行うための応答信号を送信させる処理を開始させるための信号であり、LF送信アンテナ3からLF帯の電波を用いて送信される。処理開始信号は、操作されたドアスイッチ5に近いLF送信アンテナ3から送信すれば良い。なお、複数のLF送信アンテナ3から処理開始信号を送信する場合、複数のLF送信アンテナ3から、LF送信アンテナ3毎に異なるタイミングで連続的に順次送信させると良い。
携帯制御部21は、車載機1から送信された処理開始信号を携帯側受信部22にて受信する(ステップS32)。処理開始信号を受信した携帯制御部21は、後にLF送信アンテナ3から送信される位置検出用信号の受信信号強度を測定し、受信信号強度を含む応答信号を送信する処理を開始する。携帯制御部21は、処理開始信号を受信したときからの経過時間の計時を計時部21aに開始させる。
処理開始信号を送信した車載制御部11は、処理開始信号の送信に引き続き、位置検出用信号を車載送信部13に送信させる(ステップS33)。位置検出用信号は、複数のLF送信アンテナ3から、LF送信アンテナ3毎に異なるタイミングで連続的に順次送信される。具体的には、第1LF送信アンテナ31から位置検出用信号が送信され、次いで第2LF送信アンテナ32から位置検出用信号が送信され、以下同様にして各LF送信アンテナ3から位置検出用信号が送信される。各LF送信アンテナ3からの位置検出用信号の送信は、携帯機2からの応答を待つこと無く行われる。なお、位置検出用信号は、全てのLF送信アンテナ3から送信される構成であっても良いし、必要に応じて一部の複数のLF送信アンテナ3から送信される構成であっても良い。
携帯制御部21は、各LF送信アンテナ3から送信された位置検出用信号の受信信号強度を、受信信号強度測定部25にて測定する(ステップS34)。そして、携帯制御部21は、処理開始信号を受信してから第1所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS35)。第1所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS35:NO)、携帯制御部21は処理をステップS35へ戻す。第1所定時間が経過したと判定した場合(ステップS35:YES)、携帯制御部21は、複数のLF送信アンテナ3から送信された位置検出用信号の受信信号強度を含む第1応答信号を、携帯側送信部23にて車載機1へ送信させる(ステップS36)。
次いで、携帯制御部21は、処理開始信号を受信してから第2所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS37)。第2所定時間が経過していないと判定した場合(ステップS37:NO)、携帯制御部21は処理をステップS37へ戻す。第2所定時間が経過したと判定した場合(ステップS37:YES)、携帯制御部21は、第1応答信号と同内容の第2応答信号を、携帯側送信部23にて車載機1へ送信させる(ステップS38)。
処理開始信号及び位置検出用信号を送信した車載制御部11は、携帯機2から送信される第1応答信号及び第2応答信号を携帯受信部にて受信し(ステップS39)、受信した第1応答信号及び第2応答信号に含まれる受信信号強度に基づいて、車両Cに対する携帯機2の位置を算出する(ステップS40)。そして、車載制御部11は、携帯機2の位置に応じて、車両ドアの施錠又は解錠を制御し(ステップS41)、処理を終える。例えば車載制御部11は、操作されたドアスイッチ5を中心にした車外の所定範囲内に携帯機2がある場合、施錠信号又は解錠信号をドアECU6へ出力することによって、車両ドアの施解錠を制御する。
<停止処理>
次に、キーレス通信及びスマート通信の期間が重複する場合の処理について説明する。
図9は、スマート通信及びキーレス通信の競合が生じ得る状態を示す模式図である。破線で示す楕円は、LF送信アンテナ3から送信される信号を携帯機2が復調して正常に受信できる範囲を示している。二人の使用者が、当該範囲内に位置しており、一の使用者が携帯機2を所持している。一の使用者によって携帯機2の操作部26が操作されると共に、他の使用者によってドアスイッチ5が操作された場合、キーレス通信の期間と、スマート通信の期間が重複することになり、キーレス通信による施解錠操作と、スマート通信による施解錠操作とが競合することになる。
そこで、本実施形態に係る携帯機2は、スマート通信に係る通信期間と、キーレス通信に係る通信期間とが重複した場合、スマート通信を優先的に実行し、スマート通信を終えた後、キーレス通信を実行する。
図10は、スマート通信及びキーレス通信に係る携帯機2の状態遷移図、図11、図12及び図13は、キーレス通信の停止処理の一例を示すタイミングチャートである。図11、図12及び図13に示すタイミングチャートの内容は、図4と同様である。
図10に示す「停止状態」は、携帯機2が信号の送受信を行っていない状態を示している。「キーレス通信状態」は、携帯機2の操作部26が操作され、キーレス通信が行われている状態を示している。「スマート通信状態(キューイング無し)」は、車両Cのドアスイッチ5が操作され、スマート通信が行われている状態を示している。「スマート通信状態(キューイング有り)」は、キーレス通信を停止させ、スマート通信を優先的に行っている状態を示している。
停止状態において、携帯機2の操作部26が操作された場合、停止状態からキーレス通信状態へ遷移し、車載機1及び携帯機2はキーレス通信を開始する。キーレス通信が行われている間に、車両Cのドアスイッチ5が操作されることがなかった場合、通信の競合が生ずることは無く、図4に示すように、通常のキーレス通信が行われ、車両ドアの施解錠が行われる。キーレス通信が完了した場合、キーレス通信状態から停止状態へ遷移する。
停止状態において、車両Cのドアスイッチ5が操作された場合、停止状態からスマート通信状態へ遷移し、車載機1及び携帯機2はスマート通信を開始する。スマート通信が行われている間に、携帯機2の操作部26が操作されることがなかった場合、通信の競合が生ずることは無く、図7に示すように、通常のスマート通信が行われ、車両ドアの施解錠が行われる。携帯機2が処理開始信号を受信してから所定時間が経過した場合、停止状態へ遷移する。
キーレス通信状態において、処理開始信号を受信した場合であって、初回の第1制御信号の送信が完了していない場合、キーレス通信状態からスマート通信状態(キューイング有り)へ遷移する。具体的には、図11に示すように、キーレス通信を中断し、スマート通信が完了するまで、つまり処理開始信号を受信してから所定時間が経過するまで、制御信号の送信を停止する。その間、携帯機2は車載機1との間でスマート通信を実行する。「携帯機:RF送信アンテナ」に図示された制御信号の内、破線で描かれた部分は、本来であれば、携帯機2から送信される制御信号を示しており、処理開始信号の受信によって、制御信号の送信を停止していることを示している。
一方、処理開始信号を受信したときに、第1制御信号の送信が完了している場合、キーレス通信を優先させ、制御信号の送信を継続する。具体的には、図12に示すように、携帯機2はキーレス通信を優先し、制御信号の送信を継続する。この場合、車載制御部11は、第2制御信号の終了パターンを受信するまで、処理開始信号の送信を停止すると良い。破線で描かれた処理開始信号及び位置検出用信号は、本来であれば、車載機1から送信される信号を示しており、キーレス通信に係る制御信号の受信によって、処理開始信号及び位置検出用信号の送信を停止していることを示している。
スマート通信状態(キューイング無し)において、携帯機2の操作部26が操作された場合、スマート通信状態(キューイング無し)からスマート通信状態(キューイング有り)へ遷移する。具体的には、図13に示すように、キーレス通信を開始せず、スマート通信が完了するまで制御信号の送信を停止する。その間、携帯機2は車載機1との間でスマート通信を実行する。
スマート通信状態(キューイング有り)において、スマート通信が完了した場合、つまり処理開始信号を受信してから所定時間が経過した場合、キーレス通信状態へ遷移し、キーレス通信に係る制御信号の送信を再開させる。なお、携帯機2は、中断した箇所から制御信号の送信を再開するのでは無く、制御信号の送信をやり直して、最初から制御信号の送信を行う。また、制御信号の送信を再開する場合、ローリングコードの更新は行わず、中断した際に使用したローリングコードを用いて制御信号の送信を再開する。
図14は、状態遷移に係る携帯機2の処理手順の一例を示すフローチャートである。携帯制御部21は、施解錠に係る操作部26が操作されたか否かを判定する(ステップS51)。施解錠に係る操作部26が操作されたと判定した場合(ステップS51:YES)、携帯制御部21は、スマート通信中であるか否かを判定する(ステップS52)。スマート通信中で無いと判定した場合(ステップS52:NO)、携帯制御部21はキーレス通信を開始する(ステップS53)。ここで開始されるキーレス通信の処理内容は、図5で説明した処理内容の通りである。ただし、制御信号の送信処理中に、携帯機2が処理開始信号を受信した場合、当該送信処理が一次中断されることがある。スマート通信中であると判定した場合(ステップS52:YES)、携帯制御部21は、キーレス通信を停止させる(ステップS54)。
ステップS51にて施解錠に係る操作部26が操作されていないと判定した場合(ステップS51:NO)、ステップS53又はステップS54の処理を終えた場合、携帯制御部21は、車載機1から送信される処理開始信号を受信したか否かを判定する(ステップS55)。処理開始信号を受信したと判定した場合(ステップS55:YES)、携帯制御部21は、キーレス通信中であるか否かを判定する(ステップS56)。キーレス通信中で無いと判定された場合(ステップS56:NO)、携帯制御部21は、スマート通信を開始する(ステップS57)。ここで開始されるスマート通信の処理内容は、図8で説明した処理内容の通りである。
キーレス通信中であると判定した場合(ステップS56:YES)、携帯制御部21は、第1制御信号の受信を完了しているか否かを判定する(ステップS58)。第1制御信号の受信を完了していないと判定した場合(ステップS58:NO)、携帯制御部21は、キーレス通信を停止する(ステップS59)。ステップS56で処理開始信号を受信していないと判定した場合(ステップS55:NO)、第1制御信号の受信を完了していると判定した場合(ステップS58:YES)、ステップS57又はステップS59の処理を終えた場合、携帯制御部21は、スマート通信を終了したか否かを判定する(ステップS60)。具体的には、携帯制御部21は、処理開始信号を受信したときからの経過時間を計時部21aにて計時しており、処理開始信号を受信してから所定時間が経過した場合、スマート通信を終了したと判定する。所定時間は、処理開始信号が送信された後、複数の携帯機2による応答信号の送信が完了するまでの時間である。
スマート通信を終了したと判定した場合(ステップS60:YES)、制御部は、キーレス通信を停止した状態にあるか否かを判定する(ステップS61)。キーレス通信を停止した状態にあると判定した場合(ステップS61:YES)、携帯制御部21は、キーレス通信を再開させる(ステップS62)。携帯制御部21は、制御信号の送信途中で当該送信を中断している場合、送信を中断した制御信号に含まれるローリングコードと同一のローリングコードを有する制御信号を用いて、制御信号の送信を再開する。スマート通信を終了していないと判定した場合(ステップS60:NO)、キーレス通信を停止していないと判定した場合(ステップS61:NO)、携帯制御部21は処理を終える。
<再通信処理>
次に、上記停止処理が機能せず、キーレス通信及びスマート通信の混信が生じる場合の処理について説明する。
図15は、スマート通信及びキーレス通信の競合が生じ得る状態を示す模式図である。破線で示す楕円は、LF送信アンテナ3から送信される信号を携帯機2が復調して正常に受信できる範囲を示している。二人の使用者の内、一の使用者は当該範囲外にいて第1の携帯機2を所持し、他の使用者は当該範囲内にいて第2の携帯機2を所持している。一の使用者によって携帯機2の操作部26が操作されると共に、他の使用者によってドアスイッチ5が操作された場合、キーレス通信の期間と、スマート通信の期間が重複することになり、キーレス通信による施解錠操作と、スマート通信による施解錠操作とが競合することになる。しかも、一の使用者は上記範囲外にいるため、車載機1から送信される処理開始信号を受信することができず、当該携帯機2はキーレス通信を停止させる処理を実行しない。この場合、第1の携帯機2は制御信号を送信し続ける。従って、上記停止処理によっても、スマート通信及びキーレス通信の混信を避けることができない。
そこで、本実施形態に係る車載機1は、スマート通信中に、スマート通信と、キーレス通信との混信を検出した場合、スマート通信を再度実行する。
図16は、スマート通信及びキーレス通信に係る車載機1の状態遷移図、図17〜図19は、スマート通信のリトライ処理の一例を示すタイミングチャートである。
図16に示す「停止状態」は、車載機1が信号の送受信を行っていない状態を示している。「キーレス通信状態」は、携帯機2から送信された制御信号を受信し、車載機1がキーレス通信を行っている状態を示している。「スマート通信状態」は、車両Cのドアスイッチ5が操作され、スマート通信が行われている状態を示している。
停止状態において、携帯機2の操作部26が操作され、当該携帯機2から送信された
制御信号のプリアンブルを車載機1が受信した場合、停止状態からキーレス通信状態へ遷移し、車載機1及び携帯機2はキーレス通信を開始する。キーレス通信が行われている間に、車両Cのドアスイッチ5が操作されることがなかった場合、通信の競合が生ずることは無く、図4に示すように、通常のキーレス通信が行われ、車両ドアの施解錠が行われる。キーレス通信が完了した場合、キーレス通信状態から停止状態へ遷移する。
停止状態において、車両Cのドアスイッチ5が操作された場合、停止状態からスマート通信状態へ遷移し、車載機1及び携帯機2はスマート通信を開始する。スマート通信が行われている間に、携帯機2の操作部26が操作され、キーレス通信との混信が生じなければ、図7に示すように、通常のスマート通信が行われ、車両ドアの施解錠が行われる。車載機1が処理開始信号を送信してから所定時間が経過した場合、停止状態へ遷移する。
キーレス通信状態において、ドアスイッチ5が操作された場合であって、初回の第1制御信号の受信が完了していない場合、キーレス通信状態からスマート通信状態へ遷移する。一方、ドアスイッチ5が操作されたときに、第1制御信号の受信が完了している場合、車載機1は、キーレス通信を優先させ、制御信号の送信を継続し、スマート通信を停止させる。また、キーレス通信を終えたときに、停止中のスマート通信処理がある場合、キーレス通信状態からスマート通信状態へ遷移し、車載機1はスマート通信を実行する。
スマート通信に失敗して終了した場合、車載機1は、図17に示すように、スマート通信を終えた後、スマート通信を再度実行する。つまり、車載機1は、処理開始信号を送信してから所定時間が経過した後、スマート通信を再度実行する。ただし、スマート通信を開始してから所定時間経過した時点で混信に係るキーレス通信が継続している場合、当該キーレス通信の終了を待って、スマート通信を再度実行する。
また、一般的に混信に係るキーレス通信が終了し、スマート通信を終えた場合であっても、上記停止処理によってキーレス通信の停止中にあった別の携帯機2から制御信号が送信されている可能性がある。このため、図18に示すように、車載機1は、スマート通信終了後一定時間の間、携帯機2から送信される制御信号を監視し、携帯機2から制御信号が送信されていないことを確認した上で、スマート通信を再度実行する。
もし、携帯機2から送信される制御信号を受信した場合、図19に示すように車載機1は、当該携帯機2とのキーレス通信を優先的に実行し、当該キーレス通信の終了後、スマート通信の再送信を実行する。
停止処理を実行している携帯機2は、車載機1、その他の携帯機2の通信状況を把握しておらず、停止後に行われる制御信号は1回のみである。このため、当該携帯機2から停止処理後に送信される制御信号を車載機1が受信しなかった場合、携帯機2に対する操作は無効になる。従って、この場合、車載機1は、携帯機2とのキーレス通信を優先的に実行し、当該キーレス通信後に、スマート通信を再度実行する。
図20は、スマート通信のリトライ回数を示す概念図である。車載機1は、車両ドアが操作された場合、スマート通信を実行するが、キーレス通信との混信とは別に、外部環境のノイズによって、スマート通信に失敗することがある。この場合、車載機1は、図20A及び図20Bに示すように所定回数を上限にして、スマート通信を再度実行する。所定回数は例えば2回である。スマート通信を所定回数実行しても、通信に失敗した場合、処理を終了する。図20Aは、1回目のスマート通信は外部環境のノイズによって、通信に失敗したが、2回目のスマート通信に成功した状態を示している。図20Bは、2回のスマート通信を行った結果、外部環境のノイズによっていずれも通信に失敗した状態を示している。
一方、車載機1は、外部環境のノイズとは異なる要因として、キーレス通信の制御信号によって、スマート通信に失敗することがある。この場合も、図20Cに示すように、スマート通信を再度実行する。
ただし、スマート通信及びキーレス通信の混信時に実行するスマート通信の再実行は、上記所定回数として計数されない。従って、図20Dに示すように、1回目のスマート通信は、キーレス通信との混信が原因で失敗し、2回目のスマート通信は外部環境のノイズが原因で失敗した場合、図20Bに示す状況とは異なり、3回目のスマート通信が実行される。なお、3回目のスマート通信もノイズが原因で失敗した場合、図20Eに示すように車載機1は処理を終了する。
このように、本実施形態では、外部環境に存在するノイズによる通信の失敗と、スマート通信及びキーレス通信の混信による通信の失敗とを区別し、通信失敗の原因に応じた適正回数だけスマート通信の再実行が行われる。
図21及び図22は、状態遷移に係る車載機1の処理手順の一例を示すフローチャートである。車載制御部11は、車載受信部12にて制御信号のプリアンブルを受信したか否かを判定する(ステップS71)。制御信号のプリアンブルを受信したと判定した場合(ステップS71:YES)、車載制御部11は、キーレス通信を開始する(ステップS72)。ここで開始されるキーレス通信の処理内容は、図5で説明した処理内容の通りである。
ステップS72の処理を終えた場合、又は制御信号のプリアンブルを受信していないと判定した場合(ステップS71:NO)、車載制御部11は、ドアスイッチ5が操作されたか否かを判定する(ステップS73)。ドアスイッチ5が操作されたと判定した場合(ステップS73:YES)、車載制御部11は、キーレス通信中であるか否かを判定する(ステップS74)。キーレス通信中で無いと判定された場合(ステップS74:NO)、車載制御部11は、スマート通信を開始すると共に、キーレス信号の混信を監視する処理を実行する(ステップS75)。ここで開始されるスマート通信の処理内容は、図8で説明した処理内容の通りである。また、車載制御部11は、スマート通信中に受信する信号に、キーレス信号のプリアンブルに係る所定パターンの信号が含まれているか否かを監視しており、スマート通信中にプリアンブルに係る所定パターンの信号を受信した場合、キーレス信号の混信があったと判定する。
キーレス通信中であると判定した場合(ステップS74:YES)、車載制御部11は、第1制御信号の受信を完了しているか否かを判定する(ステップS76)。第1制御信号の受信を完了していないと判定した場合(ステップS76:NO)、車載制御部11は、スマート通信を停止する(ステップS77)。
ステップS73においてドアスイッチ5が操作されていないと判定された場合(ステップS73:NO)、ステップS75又はステップS77の処理を終えた場合、車載制御部11は、キーレス通信を終了したか否かを判定する(ステップS78)。具体的には、車載制御部11は、制御信号の終端に含まれる終了パターンを用いて、キーレス通信の終了を判定する。
キーレス通信を終了したと判定した場合(ステップS78:YES)、車載制御部11は、スマート通信を停止させた停止状態にあるか否かを判定する(ステップS79)。停止状態にあると判定した場合(ステップS79:YES)、車載制御部11は、スマート通信を開始すると共に、キーレス信号の混信を監視する処理を実行する(ステップS80)。
ステップS80の処理を終えた場合、ステップS78においてキーレス通信を終了していないと判定した場合、又はステップS79においてスマート通信を停止させた停止状態に無いと判定した場合(ステップS79:NO)、車載制御部11は、スマート通信を終了したか否かを判定する(ステップS81)。具体的には、車載制御部11は、処理開始信号を送信したときからの経過時間を計時部11aにて計時しており、処理開始信号を送信してから所定時間が経過した場合、スマート通信を終了したと判定する。所定時間は、処理開始信号が送信された後、複数の携帯機2による応答信号の送信が完了するまでの時間である。
スマート通信を終了していないと判定した場合(ステップS81:NO)、車載制御部11は処理を終える。スマート通信を終了したと判定した場合(ステップS81:YES)、当該スマート通信に失敗したか否かを判定する(ステップS82)。スマート通信に失敗していないと判定した場合(ステップS82:NO)、車載制御部11は処理を終える。
スマート通信に失敗したと判定した場合(ステップS82:YES)、車載制御部11は、スマート通信及びキーレス通信の混信があったか否かを判定する(ステップS83)。混信が無かったと判定した場合(ステップS83:NO)、車載制御部11は、スマート通信及びキーレス通信の混信では無いその他の原因でスマート通信に失敗し、スマート通信を再度実行した回数が所定回数未満であるか否かを判定する(ステップS84)。所定回数未満であると判定した場合(ステップS84:YES)、車載制御部11は、スマート通信を再度実行し、スマート通信の再実行回数を加算することによって計数する(ステップS85)。所定回数以上であると判定した場合(ステップS84:NO)、車載制御部11は処理を終える。
ステップS83において、混信有りと判定した場合(ステップS83:YES)、車載制御部11は、混信に係るキーレス通信を終了した状態にあるか否かを判定する(ステップS86)。混信に係るキーレス通信がまだ継続している場合(ステップS86:NO)、車載制御部11は、キーレス通信が終了するまで停止する。
混信に係るキーレス通信を終了したと判定した場合(ステップS86:YES)、車載制御部11は、上記停止処理後の制御信号のプリアンブルを受信したか否かを判定する(ステップS87)。プリアンブルを受信していないと判定した場合(ステップS87:NO)、車載制御部11は、スマート通信を再度実行する(ステップS85)。
プリアンブルを受信したと判定した場合(ステップS87:YES)、車載制御部11は、スマート通信の再実行を停止し(ステップS88)、キーレス通信を開始させる(ステップS89)。
このように構成された制御システム及び携帯機2によれば、施解錠を制御するために行われる車載機1及び携帯機2間の通信の競合を防ぎ、少なくとも競合した一方の制御に応じて施解錠を制御することができる。
具体的には、車載機1は、スマート通信中に、キーレス通信の混信を検出した場合、スマート通信終了後に、スマート通信を再度実行することにより、少なくとも車両Cに対する操作に応じた施解錠を制御することができる。
より具体的には、車載機1は、スマート通信及びキーレス通信の混信が発生した場合、少なくとも処理開始信号を送信してから所定時間が経過してからスマート通信を再実行する。所定時間は、処理開始信号を送信してから、複数の携帯機2からの応答信号の送信が全て完了するまでの時間である。また、車載機1は、スマート通信終了後、混信に係るキーレス通信が終了しているか否かを判定し、混信に係るキーレス通信の終了を待って、スマート通信を再度実行する。従って、車載機1は、再び混信が発生しない状況でスマート通信に係る通信を再度実行することができる。
また、車載機1は、携帯機2から送信される制御信号に含まれる所定パターンに基づいて、スマート通信及びキーレス通信の混信を判定する。従って、車載機1は、外部環境に存在するノイズによる通信の失敗と、スマート通信及びキーレス通信の混信による通信の失敗とを判別することができ、通信の失敗の原因に応じた回数のスマート通信を実行することができる。
具体的には、車載機1は、ノイズが原因でスマート通信に失敗した場合に、スマート通信を所定回数再実行することができ、スマート通信及びキーレス通信の混信時に行うスマート通信の再実行回数は、当該所定回数に計数しない。従って、外部環境のノイズが原因で失敗したスマート通信を所定回数の再通信によって救済し、かつ、スマート通信及びキーレス通信の混信が原因で失敗した通信も別途救済することができ、しかもスマート通信の再実行回数を適正に抑えることができる。
一方、携帯機2の停止制御によって、スマート通信と、キーレス通信とが競合しないように制御し、車両ドアの施解錠を制御することができる。具体的には、携帯機2は、制御信号の送信中に、処理開始信号を受信した場合、スマート通信を優先し、応答信号の送信処理を実行する。また、携帯機2は、スマート通信中に、携帯機2の操作部26が操作された場合、スマート通信を優先し、応答信号の送信処理を実行する。この場合、車両Cに対する操作に応じた施解錠制御と、携帯機2に対する操作に応じた施解錠制御の双方を救済し、各施解錠制御を実行することができる。
更に、複数の携帯機2が異なるタイミングで応答信号を送信する制御システムにおいても、スマート通信及びキーレス通信の競合を防ぎ、車両ドアの施解錠を制御することができる。
更にまた、キーレス通信の停止の前後で、同一の制御信号を車載機1が受信した場合であっても、車載機1は、一方の制御信号に基づいて、車両ドアの施解錠を制御することができる。つまり重複した施解錠が実行されることを防ぐことができる。
更にまた、キーレス通信中に処理開始信号を受信した場合であっても、第1制御信号の受信が完了している場合、キーレス通信を優先させ、車両Cの施解錠を制御する構成であるため、施解錠制御の応答性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、スマート通信及びキーレス通信の競合を解消する例を説明したが、競合の調整対象はスマート通信及びキーレス通信に限定されるものでは無く、制御対象は車両ドアの施解錠に限定されるものでは無い。例えば、スマート通信及びキーレス通信による制御対象は、自動スライドドア等、車両ドアの自動開扉機構等の他の電装品であっても良い。また、スマート通信及びキーレス通信の制御対象が異なるものであっても良い。例えば、スマート通信の制御対象が車両ドアの自動開扉であって、キーレス通信の制御対象が車両ドアの施解錠であっても良い。
1 車載機
2 携帯機
3 LF送信アンテナ
4 RF受信アンテナ
5 ドアスイッチ
6 ドアECU
7 開閉検出スイッチ
11 車載制御部
11a 計時部
12 車載受信部
13 車載送信部
14 車載機側記憶部
15 出力部
21 携帯制御部
21a 計時部
22 携帯側受信部
22a LF受信アンテナ
23 携帯側送信部
23a RF送信アンテナ
24 携帯側記憶部
25 受信信号強度測定部
26 操作部
31 第1LF送信アンテナ
32 第2LF送信アンテナ
33 第3LF送信アンテナ
34 第4LF送信アンテナ
35 第5LF送信アンテナ
61 施解錠機構
62 アクチュエータ
C 車両

Claims (12)

  1. 互いに独立した操作をトリガにして第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信を行う車載機及び携帯機を備え、該車載機は、第1方式又は第2方式に係る通信の結果に応じて、車両に設けられた電装品の動作を制御する制御システムであって、
    第1方式は車両に対する操作が行われた場合に前記車載機が要求信号を送信し、前記携帯機が要求信号に対して応答信号を送信するものであり、
    第2方式は前記携帯機に対する操作が行われた場合に前記携帯機が前記車載機へ制御信号を送信するものであり、
    前記車載機は、
    第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する混信判定部と、
    第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する再通信処理部と
    を備える制御システム。
  2. 前記混信判定部は、
    前記応答信号に係る通信期間中に前記制御信号を受信した場合、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信があると判定する
    請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記制御信号は、所定パターンの信号を含み、
    前記混信判定部は、
    前記所定パターンの有無に基づいて、前記制御信号を受信したことを確認し、混信の有無を判定する
    請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記再通信処理部は、
    第1方式に係る通信中に前記混信判定部にて混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を開始してから所定時間が経過したとき、再度、第1方式に係る通信を実行する
    請求項2又は請求項3に記載の制御システム。
  5. 前記携帯機は複数であり、
    複数の前記携帯機は、
    前記車載機から送信された前記要求信号を受信した場合、前記携帯機毎に異なるタイミングで前記応答信号を送信するように構成されており、
    前記所定時間は、
    前記車載機から前記要求信号が送信された後、複数の前記携帯機による前記応答信号の送信が完了するまでの時間である
    請求項4に記載の制御システム。
  6. 前記車載機は、
    第2方式の通信に係る前記制御信号の終端を検出する終端検出部を備え、
    前記再通信処理部は、
    第1方式に係る通信中に前記混信判定部にて混信があると判定された場合、前記終端検出部にて前記制御信号の終端が検出されたとき、再度、第1方式に係る通信を実行する
    請求項1〜請求項5までのいずれか一項に記載の制御システム。
  7. 前記車載機は、
    第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信が無いと判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する第2の再通信処理部を備える
    請求項1〜請求項6までのいずれか一項に記載の制御システム。
  8. 前記車載機は、
    第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信が無いと判定された場合に実行された再通信回数を計数する計数部を備え、
    前記第2の再通信処理部は、
    第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信が無いと判定された場合、所定回数を上限として第1方式に係る通信を再度実行する
    請求項7に記載の制御システム。
  9. 前記携帯機は、
    第1方式に係る通信期間と、第2方式に係る通信期間とが重複するか否かを判定する重複判定部と、
    該重複判定部にて重複すると判定された場合、第1方式に係る通信期間が終了するまで、第2方式に係る通信を停止させる停止処理部と、
    第1方式に係る通信期間が終了した場合、前記停止処理部によって停止した第2方式に係る通信を再開させる再開処理部と
    を備え、
    前記車載機は、
    前記再通信処理部にて第1方式に係る通信を再度実行する前に、第2方式に係る通信の有無を判定する判定部を備え、
    前記再通信処理部は、
    第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信があると判定され、かつ前記判定部にて第2方式に係る通信が有ると判定された場合、該通信の終了を待って再度、第1方式に係る通信を実行する
    請求項1〜請求項8までのいずれか一項に記載の制御システム。
  10. 前記要求信号は、
    前記携帯機の位置を検出する処理を開始させる処理開始信号を含む
    請求項1〜請求項9までのいずれか一項に記載の制御システム。
  11. 前記要求信号は、
    前記携帯機の位置を検出する処理を開始させる処理開始信号及び前記携帯機の位置を検出するための位置検出用信号を含み、
    前記携帯機は、
    前記処理開始信号によって起動し、受信した前記位置検出用信号に応じた該携帯機の位置検出に係る前記応答信号を前記車載機へ送信する
    請求項1〜請求項9までのいずれか一項に記載の制御システム。
  12. 車両に設けられた電装品の動作を制御するために、携帯機との間で、第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信を行う車載機であって、
    第1方式は要求信号を送信し、前記携帯機が要求信号に対して応答信号を送信するものであり、
    第2方式は前記携帯機に対する操作が行われた場合に前記携帯機が前記車載機へ制御信号を送信するものであり、
    第1方式に係る通信及び第2方式に係る通信の混信の有無を判定する混信判定部と、
    第1方式に係る通信に失敗し、前記混信判定部にて混信があると判定された場合、第1方式に係る通信を再度実行する再通信処理部と
    を備える車載機。
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