JP2018102825A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の***口にフィットさせることができる吸収性物品を提供する。【解決手段】互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向を備え、液体吸収性繊維を有する吸収体(10)と、厚さ方向において、吸収体より非肌側に配置された非肌側シート(30)と、を有する吸収性物品(1)であって、吸収体(10)は、非肌側面の幅方向における中央領域のうちの、着用時に少なくとも股間部に位置する股間部位に、長手方向に沿った凹部(15)を有しており、厚さ方向において凹部(15)に肌側から隣接する肌側部位(H)の繊維密度は、幅方向において凹部(15)に外側から隣接する外側部位(L)の繊維密度よりも高く、股間部位における凹部(15)の最も深い最深部(15m)と、非肌側シート(30)とは離間しており、最深部(15m)の深さ(L2)は、最深部(15m)から吸収体(10)の肌側面(10t)までの厚さ(L1)より大きい。【選択図】図8

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
経血等の***液を吸収する吸収性物品として生理用ナプキンが知られている。このような生理用ナプキンの例として、特許文献1には、液透過性の表面シート3と液不透過性の裏面シート2との間に、液吸収層4を有する生理用ナプキン1が記載され、生理用ナプキン1を装着すると、後方中央領域20Dが凸状に変形して、着用者の臀部に密着しやすくなることが開示されている。
特開2004−181085号公報
しかし、通常、生理用ナプキン等の吸収性物品は、使用者の膣口等(会陰部)から排出される***物の吸収を目的としており、生理用ナプキン1のように着用者の臀部に密着させただけでは、使用者の身体の膣口等の***口に生理用ナプキン1をフィットさせることができず、***液が吸収性物品の表面上で広がってしまったりして、使用者に不快感を生じさせる恐れがあった。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、着用者の***口にフィットさせることができる吸収性物品を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向を備え、液体吸収性繊維を有する吸収体と、前記厚さ方向において、前記吸収体より非肌側に配置された非肌側シートと、を有する吸収性物品であって、前記吸収体は、非肌側面の前記幅方向における中央領域のうちの、着用時に少なくとも股間部に位置する股間部位に、前記長手方向に沿った凹部を有しており、前記厚さ方向において前記凹部に肌側から隣接する肌側部位の繊維密度は、前記幅方向において前記凹部に外側から隣接する外側部位の繊維密度よりも高く、前記股間部位における前記凹部の最も深い最深部と、前記非肌側シートとは離間しており、前記最深部の深さは、前記最深部から前記吸収体の肌側面までの厚さより大きいことを特徴とする吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、少なくとも股間部位に凹部を設けることで、臀部だけに誘導部を設けた場合よりも、着用時に、凹部によって肌側に突出するように変形させやすくすることができ、吸収体を***口に対応する部分にフィットさせることができる。その結果、***物が広がってしまうことを軽減し、***物をより速く吸収することができる。また、最深部の深さが最深部から吸収体の肌側面までの厚さより大きく、最深部と非肌側シートが離間しているため、非肌側シートによって肌側へ***する変形が妨げられてしまう恐れを軽減し、より肌側に***する変形させやすくなる。
図1は、生理用ナプキン1を厚さ方向の肌側から見た正面図である。 図2は、ナプキン1を厚さ方向の非肌側から見た平面図である。 図3は、図1中のA−A矢視で示す概略断面である。 図4は、ナプキン1の吸収体10を厚さ方向の非肌側から見た平面図である。 図5Aは、図1中のB−B矢視で示す部分において、加工前の吸収体10に吸収体点状圧搾部ED10を形成した概略断面図である。図5Bは、図5Aの吸収体10に凹部15を形成した概略断面図である。図5Cは、図5Bの吸収体10にトップシート20を積層した概略断面図である。図5Dは、図5Cのナプキン1に本体点状圧搾部ED20を形成した概略断面図である。 図6は、一対のロール部50の概略拡大図である。 図7は、ナプキン1の使用態様について説明する図である。 図8は、図5Dにおける凹部15の概略断面図である。 図9Aは、使用前のナプキン1の凹部15を説明する図である。図9Bは、着用状態のナプキン1の凹部15を説明する図である。 図10Aは、股間部位における凹部15の概略断面図である。図10Bは、後方部位における凹部15の概略断面図である。 図11は、一対のロール部50の変形例である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向を備え、液体吸収性繊維を有する吸収体と、前記厚さ方向において、前記吸収体より非肌側に配置された非肌側シートと、を有する吸収性物品であって、前記吸収体は、非肌側面の前記幅方向における中央領域のうちの、着用時に少なくとも股間部に位置する股間部位に、前記長手方向に沿った凹部を有しており、前記厚さ方向において前記凹部に肌側から隣接する肌側部位の繊維密度は、前記幅方向において前記凹部に外側から隣接する外側部位の繊維密度よりも高く、前記股間部位における前記凹部の最も深い最深部と、前記非肌側シートとは離間しており、前記最深部の深さは、前記最深部から前記吸収体の肌側面までの厚さより大きいことを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、少なくとも股間部位に凹部を設けることで、臀部だけに誘導部を設けた場合よりも、着用時に、凹部によって肌側に突出するように変形させやすくすることができ、吸収体を***口に対応する部分にフィットさせることができる。その結果、***物が広がってしまうことを軽減し、***物をより速く吸収することができる。また、最深部の深さが最深部から吸収体の肌側面までの厚さより大きく、最深部と非肌側シートが離間しているため、非肌側シートによって肌側へ***する変形が妨げられてしまう恐れを軽減し、より肌側に***する変形させやすくなる。
かかる吸収性物品において、前記吸収体と前記非肌側シートは、接着剤で接着されており、前記最深部には、前記接着剤が付着していないことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、最深部に非肌側シートが接着されていないので、非肌側シートによって肌側面に***することが妨げられてしまう恐れを軽減することができる。
かかる吸収性物品において、前記凹部の前記幅方向における端部と、前記非肌側シートが接着しており、前記非肌側シートの、前記凹部の前記端部より前記幅方向の内側に位置する部分には、前記接着剤が付着していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、吸収性物品を使用する前の凹部は、幅方向の端部より内側が、非肌側シートと接着していないが、吸収性物品を使用すると、凹部に沿って吸収性本体が肌側に***し、非肌側シートも同様に肌側に***するため、非肌側シートと接する凹部の領域が増える。非肌側シートに塗布された接着剤によって、非肌側シートの、凹部の端部より内側の部分が、新たに凹部と接着するため、肌側に***した吸収性物品の形状を維持しやすくなる。
かかる吸収性物品において、前記幅方向において前記最深部と重なる位置における前記吸収体の前記厚さ方向の中央は、前記幅方向において前記外側部位と重なる位置における前記吸収体の前記厚さ方向の中央より、前記肌側に位置することが望ましい。
このような吸収性物品によれば、着用時に肌側に***するように折れ曲がりやすくなり、***口にフィットしやすくなり、***物をより速く吸収しやすくなる。
かかる吸収性物品において、前記肌側部位が前記肌側に突出していることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、着用者は使用前の時点で凹部が形成されていることを知ることができるため、着用時にフィットするものであることを認識することができる。また、使用前に凹部が形成された中央領域の位置を認識することができるため、吸収性物品の中央位置を下着の中央に合わせやすくなる。
かかる吸収性物品において、前記凹部は、着用時に少なくとも臀部に位置する後方部位まで設けられており、前記股間部位における前記最深部から前記非肌側シートまでの距離は、前記後方部位における前記最深部から前記非肌側シートまでの距離より大きいことが望ましい。
このような吸収性物品によれば、股間部位の凹部15は、深い溝であり、溝を深くすることによって、着用時にしっかりと肌側に突出させた山型形状にすることができて、肌側へ突出する変形をして***口にフィットしやすくなり、後方部位の凹部15は、着用時には股間部位ほど山型形状にする必要性が少ないため、溝の深さを浅くして、吸収体が緩やかに変形させることができ、臀部の形状に沿いやすくなる。
かかる吸収性物品において、前記吸収体と前記非肌側シートは、接着剤で接着されており、前記凹部の前記幅方向における端部と、前記非肌側シートが接着しており、前記非肌側シートの前記非肌側面を露出させた状態において、前記凹部は前記非肌側シートを通して視認可能であることが望ましい。
このような吸収性物品によれば、非肌側シートが、凹部の幅方向の端部と接着していることで、凹部の幅方向の端部部分に位置する非肌側シートの形状が凹部の形状に沿うように変化し、凹部以外の領域と、凹部の幅方向の端部と、凹部の肌方向の端部より内側の領域とで、見え方が異なり、使用前においても凹部の存在を視認することができるため、フィット性が向上していることを認識することができる。
===第1実施形態===
<生理用ナプキン1の基本的構成>
本実施形態に係る吸収性物品の一例として生理用ナプキン1(以下、「ナプキン1」という。)について説明する。なお、以下の説明では、吸収性物品の例として生理用ナプキンについて説明するが、本実施形態の吸収性物品には、所謂おりものシート(例えば、パンティーライナー)等も含まれており、生理用ナプキンに限定されるものではない。
図1は、生理用ナプキン1を厚さ方向の肌側から見た正面図である。図2は、ナプキン1を厚さ方向の非肌側から見た平面図である。図3は、図1中のA−A矢視で示す概略断面である。また、以下の説明では、ナプキン1の製品長手方向に沿った「長手方向」と、ナプキン1の製品短手方向に沿って長手方向と直交する「幅方向」と、長手方向及び幅方向とそれぞれ直交する「厚さ方向」と定義する。長手方向は、ナプキン1の使用時において着用者の腹側となる「前側」と、着用者の背側となる「後側」とを有する。厚さ方向は、ナプキン1の着用時に着用者の肌と当接する側(図3において上側)である「肌側」(「上側」ともいう。)と、その反対側(図3において下側)である「非肌側」(「下側」ともいう。)とを有する。また、図中のX−X線は幅方向における中心線である。
ナプキン1は、平面視縦長形状のシート状部材であり、液透過性のトップシート(肌側シート)20と、液吸収性の吸収体10と、液不透過性のバックシート(非肌側シート)30とが厚さ方向の肌側から非肌側へと順に積層されている(図3参照)。そして、これら各部材20、10、30は、それぞれ厚さ方向に隣接する部材と、ホットメルト接着剤等の接着剤HMAで接合されている。なお、接着剤HMAは、吸収体10の肌面側及び非肌面側のそれぞれ全域に亘って任意の塗布パターンで塗布されており、Ωパターンやスパイラルパターン、ストライプパターン等の塗布パターンから選択することができる。
トップシート20及びバックシート30の平面形状は同形状であり、その平面サイズは、吸収体10の平面サイズよりも大きい。そして、図1及び図2に示すように、両シート20、30の外周縁部20e、30e同士が接着又は溶着で接合されることにより、両シート20、30同士の間に吸収体10が保持される。また、ナプキン1を下着(不図示)に載置固定する際に供される固定部となる、トップシート20及びバックシート30の長手方向の略中央部が幅方向の外側に延出したウイング部20w、30wが形成されている。
吸収体10は、吸収性コア11と上側シート12と下側シート13とを有する。吸収性コア11は、経血等の液体(***液)を吸収して保持する部材である。吸収性コア11は、液体吸収性繊維であるセルロース系吸収性繊維と、熱可塑性樹脂繊維とを有し、これらの繊維同士が互いに混合した状態で、図1の破線で示されるように平面視縦長形状に成形されている。例えば、液体吸収性繊維としてはパルプ繊維等が使用され、熱可塑性樹脂繊維としては、鞘がポリエチレン(PE)で芯がポリエチレンテレフタレート(PET)の所謂鞘芯構造の複合繊維等が使用される。なお、この液体吸収性繊維としてレーヨン繊維を用いてもよく、熱可塑性樹脂繊維としてポリプロピレン(PP)の単独繊維や、PEの単独繊維を用いてもよい。また、高吸収性ポリマー(所謂SAP)等の液体吸収性粒状物を液体吸収性繊維に加えてもよい。
上側シート12は、吸収性コア11と平面形状が略同形のシート部材であり、吸収性コア11の肌側面を覆うようにして接着剤HMAによって接合されている(図3)。上側シート12は、エアスルー不織布等の不織布やティッシュペーパー等の、液透過性に優れた柔軟なシートが用いられる。下側シート13は、吸収性コア11と平面形状が略同形のシート部材であり、吸収性コア11の非肌側面を覆うようにして接着剤HMAによって接合されている(図3)。下側シート13は、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布等の不織布やティッシュペーパー等の柔軟なシートが用いられる。
図4は、ナプキン1の吸収体10を厚さ方向の非肌側から見た平面図である。図4は、便宜上、ナプキン1の外形を点線で示している。吸収体10には、吸収体10の剛性を高め、液体の吸収性及び拡散性を向上させるために、複数の吸収体点状圧搾部ED10が設けられている。吸収体点状圧搾部ED10の平面形状は略円形であり、千鳥状の配置パターンとされているが、何等これに限らない。また、吸収体10の厚みは、3mm以下、望ましくは2mm以下であり、吸収体10の繊維密度は、1.0×10〜4.0×10(g/m)で、概ね均一である。ただし、吸収体10の単位面積当たりの繊維の質量は、長手方向における前側部と中央部と後側部とで異なっている。本実施形態において、液体吸収性繊維の単位面積当たりの質量(重量)は、前側部は175(g/m)、中央部は250(g/m)、後側部は175(g/m)であり、中央部の液体吸収性繊維の量が最も多く、前側部及び後側部の吸収体10の厚み(tb10)より、中央部の吸収体10(t10)の厚みの方が大きい(t10>tb10)。
吸収体10の前側部、中央部、後側部の各厚み、単位面積当たりの繊維の質量、及び液体吸収性繊維の密度(「繊維密度」ともいう。)は周知の方法で測定することができる。例えば、各厚みは、ミツトヨ(株)製のダイアルシックネスゲージID−C1012C又はそれと同等のものを使用し、接触子の面積を20cm、接触圧を3gf/cmに設定して対象部位を加圧して測定したり、その他、目視で比較したり、ナプキン1を長手方向に切った断面を撮影した画像を用いて比較したりしてもよい。また、単位面積当たりの繊維の質量は、例えば、対象部位をナプキン1から対象サンプルとして切り出し、対象サンプルの質量を直示天秤(例えば、研精工業株式会社製 電子天秤HF−300)で測定し、対象サンプルの面積を測定し、単位面積当たりの質量を算出してもよい。繊維の密度は、例えば、対象部位をナプキン1から対象サンプルとして切り出し、上述の測定方法で対象サンプル単位面積当たりの質量(g/m)を測定し、上述の測定方法で対象サンプルの厚さ(m)を測定して、対象サンプル単位面積当たりの質量を対象サンプルの厚さで除することで算出することができる(g/m)。
さらに、吸収体10の非肌側面には、幅方向の中央領域に、長手方向に沿った線状の凹部15が形成されている。凹部15は、着用時に少なくとも股間部に位置する股間部位を含む、吸収体10の長手方向の全長に亘って略直線状に設けられている。なお、「股間部位」とは、着用者がナプキン1を使用した際に股間部に位置する領域であり、具体的には、ナプキン1の長手方向においてウイング粘着部40wが形成されている領域をいう。凹部15は、着用時に厚さ方向の肌側に突出して折れ曲がるように誘導する。凹部15の詳細は、後述する。
トップシート20は、ナプキン1の使用時において着用者の肌と当接する部材であり、経血等の液体を厚さ方向の肌側から非肌側に透過させ、吸収体10に移動させる。トップシート20は、エアスルー不織布等の適宜な不織布の液透過性の柔軟なシートが用いられる。
図1に示すように、トップシート20の肌側面には、肌側から複数の圧搾部(線状圧搾部ELと、本体点状圧搾部ED20)が形成されており、これにより、トップシート20と吸収体10とが一緒に厚さ方向に圧搾されて接合一体化されている。線状圧搾部ELは、吸収体10の外周縁部に沿って複数連なって形成されていて、全体として長手方向に長い略環状をなしている。一方、本体点状圧搾部ED20は略円形で、線状圧搾部ELがトップシート20上に区画する略閉じた領域内に離散的に形成されている。
バックシート30は、ナプキン1の使用時においてトップシート20を透過して吸収体10によって吸収された液体が下着等の着衣側(非肌側)に染み出すことを抑制する。バックシート30は、ポリエチレン(PE)等の適宜な樹脂フィルムの液不透過性の柔軟なシートが用いられる。
図2に示すように、バックシート30の非肌面側には、ナプキン1の使用時にナプキン1を下着等に貼付して固定するための接着部(ウイング接着部40w、本体接着部40c)が設けられている。ウイング接着部40wは、ウイング部30wの非肌面側に略矩形状に形成される一対の接着部である。本体接着部40cは、1対のウイング接着部40wの幅方向の間の部分に、バックシート30と吸収体10とが重複する部分で長手方向に沿った複数の帯状の領域に適宜な接着剤HMAを塗布することにより形成されている。ナプキン1を使用する際は、本体接着部30cを下着の股下部(クロッチ部)内側に貼付した状態で下着ごとナプキン1を装着することで、着用者の身体に対して吸収体10の位置がずれないようにする。同様に、ウイング接着部40wは、ウイング部30wの領域に、略矩形形状の領域に適宜な接着剤HMAを塗布して形成している。ナプキン1を使用する際は、ウイング部30w(20w)を非肌側に折り曲げて、ウイング接着部40wを下着の股下部の外側に貼付するようにしてナプキン1が固定され、使用時の位置ずれ等を抑制する。
<点状圧搾部ED10、ED20、及び凹部15の形成について>
続いて、点状圧搾部ED10、ED20及び凹部15の形成について説明する。吸収体点状圧搾部ED10及び本体点状圧搾部ED20は、肌側又は非肌側から厚さ方向に圧搾することによって設けられており、少なくとも肌側又は非肌側が凹んでいる。凹部15は、長手方向に沿った線状の圧搾部であり、吸収体10(ナプキン1)の幅方向の中心線X−Xを含む中央領域に設けられており、略矩形状で、所定の面積を有する。また、凹部15は、吸収体10の非肌面側から厚さ方向に圧搾して設けられた非肌側面が凹んだ線状の凹部である。
図5A〜図5Dは、点状圧搾部ED10、ED20、及び凹部15の形成について説明した図である。図5Aは、図1中のB−B矢視で示す部分において、加工前の吸収体10に吸収体点状圧搾部ED10を形成した概略断面図である。図5Bは、図5Aの吸収体10に凹部15を形成した概略断面図である。図5Cは、図5Bの吸収体10にトップシート20を積層した概略断面図である。図5Dは、図5Cのナプキン1に本体点状圧搾部ED20を形成した概略断面図である。なお、図5Aにおける吸収体10は、図1中のB−B矢視で示す部分の吸収体10であって、点状圧搾部ED10、ED20及び凹部15を形成する前の加工前の吸収体10に吸収体点状圧搾部ED10を形成した状態を示しており、図5Bは、図5Aの吸収体10に凹部15を形成した加工途中の状態を示しており、図5Dは、吸収体10に点状圧搾部ED10、ED20及び凹部15を形成した加工後の吸収体10を示しており、便宜上、吸収体10として示している。また、図5A、図5B、図5C中のy−y線は厚さ方向における吸収体10の中心線であり、図5D中のY−Yは、厚さ方向におけるナプキン1の中心線である。なお、中心線Y−Yは、ナプキン1の厚さ方向における中心線であり、後述の吸収体10の外側領域Lの厚さ方向における中心線でもある。
まず、吸収体点状圧搾部ED10を形成する。加工前の吸収体10は、その全域に亘って厚みt10を有しており、吸収体10の肌側の面は肌側面10t、非肌側の面は非肌側面10bである。複数の突部を有する凸ローラー(不図示)と、表面が平らなアンビルローラー(不図示)との間のロール間隙に、加工前の吸収体10を通して、吸収体10の非肌側から圧搾加工を行うことにより吸収体点状圧搾部ED10が形成される。
図5Aに示すように、吸収体点状圧搾部ED10が形成された部分は、肌側及び非肌側のそれぞれから凹んでおり、吸収体10の厚さ方向における略中央部に位置する。また、圧搾加工によって、吸収体点状圧搾部ED10の吸収体10の厚みは、厚みt10より小さくなり、繊維が圧し潰されて、t10の厚みを有する部分より繊維密度が高くなっている。
続いて、凹部15を形成する。凹部15は、吸収体10の幅方向における中央領域に圧搾加工を加えることで形成される(図5B)。具体的には、搬送方向に沿って駆動回転する上ロール51uと下ロール51dを有する一対のロール部50を用いて形成する。
図6は、一対のロール部50の概略拡大図である。吸収体10は長手方向が搬送方向を向いた状態で搬送され、搬送方向と直交する方向を「CD方向」と定義した場合に、吸収体10の幅方向は、基本的にCD方向を向いている。
上ロール51uには、回転方向の全周に亘って連続して環状に突出したリブ部51rが設けられており、リブ部51rの回転方向と直交する断面の形状は、上ロール51uの回転半径方向の外側に向かうにつれてリブ幅が狭くなり、先端にはCD方向に平行な頂面51rtを備える略等脚台形状を有している。形成された凹部15のうち、頂面51rtが当接した部分の少なくとも一部が、後述する最深部15mとなる。頂面51rtのCD方向(幅方向)の長さは、0.5mm〜3.0mmであることが好ましく、本実施形態においては、1.0mmである。また、下ロール51dには、外周面にリブ部51rに対向する位置に、リブ部51rを挿入することができる溝部51mが回転方向の全周に亘って連続して環状に設けられており、溝部51mの回転方向と直交する断面の形状も、下ロール51dの回転半径方向の内側に向かうにつれて溝幅が狭くなりCD方向に平行な底面51mbを備える略等脚台形状を有している。
凹部15は、リブ部51rを溝部51mに押し込んで、頂面51rtが接触した部分の吸収体10の厚みが最も薄くなるように圧搾加工を行うことで形成される。具体的には、上下ロール51u、51dの間を搬送方向に沿って、吸収体10の非肌側面10bを上ロール51u、吸収体10の肌側面10tを下ロール51d側とした状態で、吸収体10を通過させて、図6に示すように、加工前の吸収体10の肌側面10tよりも肌側に位置する部分まで、リブ部51rを溝部51mに押し込むことで形成される。このとき、凹部15のうち、頂面51rtと当接して吸収体10の厚みが最も薄くなった部分の繊維密度が高くなる。凹部15は、アンビルロールを用いて形成した点状圧搾部ED10、ED20とは異なり、リブ部51rを溝部51mに押し込むことによって形成しているため、点状圧搾部ED10、ED20よりも押し固めた加工が施されている。
続いて、図5Cに示すように吸収体10の肌側から、予め接着剤HMAを塗布したトップシート20を積層し、固着する。
トップシート20を積層した後、本体点状圧搾部ED20を形成する。トップシート20の上からトップシート20と吸収体10を厚さ方向に一緒に圧搾して本体点状圧搾部EDが形成される。本体点状圧搾部ED20は、吸収体点状圧搾部ED10と同様に、複数の突部を有する凸ローラー(不図示)と、表面が平らなアンビルローラー(不図示)との間のロール間隙にトップシート20を載置した吸収体10を通して、肌側から圧搾加工を行うことで形成される(図5D)。
本体点状圧搾部ED20の形成後、線状圧搾部ELを形成する。線状圧搾部ELは、線状圧搾部ELに対応した配置パターンの複数の突部を有する凸ローラー(不図示)と、表面が平らなアンビルローラー(不図示)との間のロール間隙に、吸収体10を通して、肌側から圧搾加工を行うことにより、線状圧搾部ELが形成される。
その後、バックシート30を吸収体10の非肌側から積層して固着する。このとき、予めバックシート30の略全面に所定の塗布パターンで接着剤HMAを塗布しておき、吸収体10の非肌面側から、一定の圧力を加えてバックシート30を積層する。
なお、本実施形態においては、吸収体点状圧搾部ED10の形成、凹部15の形成、トップシート20の積層、本体点状圧搾部ED20の形成、線状圧搾部ELの形成の順で形成したが、これに限られない。まず、凹部15を形成し、吸収体点状圧搾部ED10を形成してもよい。また、トップシート20を吸収体10に積層してから、凹部15を形成してもよい。
<ナプキン1の使用時について>
以下、ナプキン1の使用時の態様について説明する。図7は、ナプキン1の使用態様について説明する図である。着用者がナプキン1を装着する際には、まず、図7の状態Aで表されるように、平らな状態のナプキン1を下着の股下部(クロッチ部)に固定する。このとき、吸収体10の幅方向の長さは70mmであり、ウイング部30w(20w)を非肌側に折り曲げて、ウイング接着部40wを下着の股下部外側に貼付してナプキン1が固定すると、ナプキン1の幅方向の長さは、吸収体10の幅方向の長さと同程度となる。一般的に、着用者の股間幅は約30mmであるため、この状態Aのナプキン1(吸収体10)の幅方向の長さの方が長い状態となっている。通常、吸収体10の幅方向の長さが長いほど、より多くの***物を吸収することができるが、吸収体10の幅方向の長さが長すぎると、着用者の股下の幅よりも大きくなるため、着用者に違和感を与えたり、想定外の部分で折れ曲がってしまったりして、***物が漏れてしまう恐れがある。そのため、後述のように、着用者の身体に応じて変形させることを考慮して、吸収体10の長さを70mm程度とすることが適切である。
続いて、下着を着用者の股間201K側に引き上げる動作を行う。このとき、図7の状態Bに表すようにナプキン1は、吸収体10の凹部15に沿って肌側に突出するように折れ曲がる。そして、ナプキン1が着用者の股間201Kに着用された状態では、図7の状態Cに表すように、凹部15に誘導されて肌側に突出した部分(図8等における肌側部位H)が、膣口等の***口201Heが存在する隙間に接しやすくなる。これにより、着用者に良好なフィット性を感じさせやすくなると共に、経血等の***液を漏れなく吸収体10に吸収させ易くすることができる。また、着用者の身体の形状に応じて変形するため、着用者の股幅よりも長い幅を有する吸収体10(ナプキン1)が着用者の身体に適したサイズとなり、***物の吸収量を確保しつつ、ナプキン1を着用者の身体にフィットさせることができる。
<凹部15の構成及び作用について>
図8は、図5Dにおける凹部15の概略断面図である。図9Aは、使用前のナプキン1の凹部15を説明する図、図9Bは、着用状態のナプキン1の凹部15を説明する図である。図9Bは、図7における状態Cの凹部15の一部拡大図である。以下の説明における各部分の長さや深さは、周知の方法で測定することができる。例えば、ナプキン1を幅方向に切った断面を撮影した画像を用いて測定することができる。
凹部15は、使用前のナプキン1の状態において、吸収体10の非肌側面10bの、幅方向の一方側において肌側に湾曲し始めた部分から、他方側において肌側に湾曲し終えた部分までをいう。凹部15の幅方向の長さ15wは、1.5mm〜3.5mmが好ましく、本実施形態においては、長さ15wは約2.4mmである。この15wが長いほど、吸収体10がより折れ曲がりやすくなるが、凹部15は圧搾によって形成されているため、繊維を押し潰して硬くなる恐れがあり、長さ15wを長くするほど、***物等の液体を保持する容量が減少してしまう。そのため、肌側へ突出するように折り曲げるための折り曲げやすさと、***物を吸収する吸収体10の液体吸収領域の確保を考慮して、凹部15の幅方向の長さ15wを2.0mm〜3.0mmとすることが好ましい。
吸収体10のうち、厚さ方向において、凹部15に肌側から隣接する部位を肌側部位Hといい、幅方向において、凹部15と重なる部分(図8における濃い砂地模様の領域)である。また、幅方向において肌側部位Hに外側から隣接する部位を外側部位Lといい、各点状圧搾部ED10、20や凹部15が形成されていない吸収体10の厚みt10を有する部分であり、外側部位Lの肌側面10t、非肌側面10bは、加工前の吸収体10の肌側面10t、非肌側面10bとほぼ同じ位置である。本実施形態において、厚みt10は、約1.3mmである。このとき、肌側部位Hの繊維密度は、外側部位Lの繊維密度より高い。肌側部位Hのうち、凹部15の最も深い部分である最深部15mに肌側から隣接する領域であり、幅方向において最深部15mと重なる領域を高密度領域DHという。また、高密度領域DHの幅方向の両外側に一対の肌側凹部Pが設けられている。各肌側凹部Pは、吸収体10の肌側面に、長手方向に沿って設けられている。
ナプキン1の最深部15mは、幅方向に所定の長さ(例えば、約0.8mm)を有するため(図8におけるW)、高密度領域DHは、長手方向だけでなく、幅方向に沿った平面領域を有している。最深部15mが、幅方向の長さをほとんど有さず、最深部15mが頂点となる山形状となる場合には、尖った形状の吸収体10が着用者の***口に当接するため、着用者に違和感を生じさせる恐れがある。その点、ナプキン1のように最深部15mが所定の幅方向の長さを有し、高密度領域DHが幅方向に沿った平面領域を有することで、着用者の***口に平面状に当接するため、着用者の使用感を向上させることができる。
また、高密度領域DHの厚さ方向の中央Hcは、幅方向において外側部位Lと重なる位置における吸収体10の厚さ方向の中央Lcよりも肌側に位置している。本実施形態において、中央Lcは、加工前の吸収体10の厚さ方向の中央y−yとほぼ同じ位置である。これによって、着用時において、着用者の股(脚)によって幅方向に力が加えられた場合でも、非肌側へ突出する変形よりも肌側へ突出するように折れ曲がることをより誘導することができ、より着用者の***口に近い位置で***物を吸収することができる。
さらに、図8等に示すように、肌側部位Hは肌側に突出しており、高密度領域DHの肌側面10tは、外側部位Lの肌側面10tよりも肌側に位置している。これに伴い、ナプキン1の肌面側は、肌側部位Hに対応する部分が肌側に突出している。これによって、着用者は、着用する前の時点で、外観でも手触りでも凹部15の存在を認識することができるため、肌側に突出して***口にフィットしやすいナプキンであることを知ることができるだけでなく、ナプキン1(吸収体10)の幅方向の中央領域に設けられた凹部15によって、着用者はナプキン1を着用しようとする際に、下着の中央位置とナプキンの中央位置を合わせやすくなる。
このとき、最深部15mの深さ、つまり、外側部位Lの非肌側面10b(加工前の吸収体10)から最深部15mまでの厚さ方向の距離L2は、最深部15mから肌側部位H(高密度領域DH)の肌側面10tまでの厚さ方向の距離L1より長い(L2>L1)。本実施形態においては、最深部15mの深さL2を0.8mmとし、最深部15mから肌側部位Hの肌側面10tまでの厚さ方向の距離L1を0.5mmとして、圧縮加工により高密度領域DHの繊維密度を高くしている。
また、図8に示すように、最深部15mとバックシート30とは離間しており、最深部15mとバックシート30とは、接着剤HMAによって接着されていない。これによって、吸収体10が、凹部15のうち特に最深部15mが起点となり肌側へ突出する変形をする場合に、バックシート30の剛性によって変形を妨げてしまう恐れを軽減することができる。
従来、ナプキン等の吸収性物品の臀部に位置する部分を凸状に変形させて、臀部にフィットさせることが知られているが、生理用ナプキンのような吸収性物品の場合、着用者の***口である膣口等にフィットさせて、素早く***物を吸収することが望まれている。また、吸収性物品(吸収体)は、柔らかい素材であるため、身体にフィットさせる形状を維持しづらいという課題もある。
その点、ナプキン1においては、股間部位に形成された凹部15によって、図7の状態Cに示す着用状態において、凹部15で股間部位の吸収体10が折れ曲がり、着用者の***口へのフィット性を向上させている。
この吸収体10を折れ曲がりやすくするために、ナプキン1は、第1に、最深部15mの深さ(L2)を、最深部15mから高密度領域DHの肌側面10tまでの厚さ(L1)より大きくしている(L2>L1)。つまり、最深部15mにおける溝を深く形成することで、最深部15mの深さ(L2)が、最深部15mから高密度領域DHの肌側面10tまでの厚さ(L1)より小さい場合で(L2<L1)、最深部15mにおける溝が浅い場合よりも、図7の状態Cのように、着用時に着用者の股(脚)から幅方向の内側への力が加えられると、凹部15で折れ曲がりやすくなる。
第2に、最深部15mとバックシート30とを離間させている。通常、バックシート30は、剛性が高く、肌側へ突出するように加工等がなされていないため、着用時において、バックシート30が吸収体10の変形を妨げてしまう恐れがあるが、最深部15mとバックシート30とを離間させることによって、バックシート30が吸収体10の折れ曲がる変形を邪魔する恐れを軽減することができる。
第1及び第2の理由によって、着用状態において(図7の状態C)、折れ曲がりやすくなり、着用者の身体にフィット性が向上する。
なお、最深部15mとバックシート30とが離間しており、最深部15mとバックシート30との間には、バックシート30の全域に塗布された接着剤HMAが存在するが、最深部15mには、接着剤HMAは付着していない。そのため、バックシート30によって、吸収体10が肌側に***する変形が妨げられてしまう恐れを軽減することができる。
また、上述のとおり、バックシート30は、吸収体10に積層する際には、厚さ方向に加圧力を作用させるため、図8、図9Aに示すように、使用前のナプキン1の凹部15の幅方向の端部15eは、バックシート30と接着している。つまり、バックシート30は、凹部15に向かってその一部が引き込まれ、凹部15のうち、端部15eはバックシート30と接着し、端部15eより幅方向の内側には接着剤HMAが存在するが、最深部15mとバックシート30とは接着していない状態となる。このナプキン1を使用すると、図9Bに示すように、凹部15を肌側に突出させるように折り曲がる(図7の状態C参照)。このように、ナプキン1を折り曲げると、吸収体10だけでなく、バックシート30の一部分も一緒に肌側に***するように折れ曲がる。そのため、バックシート30と吸収体10とが接する領域が増えて、バックシート30と接着していなかった端部15eより内側の内側部分15iが新たに接着し、使用時の折り曲げた形状を維持しやすくできる。
ナプキン1を使用する際のバックシート30の非肌側面を露出させた状態において、着用者は、吸収体10に形成された凹部15を、バックシート30を通して視認することができる。バックシート30は、外側部位Lと凹部15の端部15eと接着しており、凹部15の端部15eより幅方向の内側は接着していない。また、端部15eは、傾斜している部分であり、外側部位Lとは形状が異なっている。そのため、着用者がナプキン1を非肌面側からバックシート30を通して見ると、外側部位L、凹部15の端部15e、端部15eより幅方向の内側とで、見え方が異なり、吸収体10の凹凸を認識することができる。これによって、着用者はナプキン1を着用する前であっても、凹部15が形成されたナプキンであることを認識するこができ、フィット性が向上した製品であると知ることができる。なお、必ずしもバックシート30を通して凹部15を視認できるものでなくてもよい。例えば、着色されたバックシート30のように、吸収体10の形状を視認できない素材を用いてもよい。
さらに、ナプキン1の凹部15は、吸収体10の股間部位だけでなく、長手方向の全長に亘って形成されているため、着用時に着用者の臀部に位置する後方部位にも凹部15が設けられている。図10Aは、股間部位における凹部15の概略断面図である。図10Bは、後方部位における凹部15の概略断面図である。なお、図10Aにおける凹部15は、図1中のA−A矢視で示す部分の拡大断面図であり、図10Bにおける凹部15は、図1中のD−D矢視で示す部分の拡大断面図である。図10A及び図10Bにおいて、便宜上、高密度領域DHは省略している。また、図10Aにおける吸収体10の厚みt10は、図10Bにおける吸収体10の厚みtb10より大きい。
このとき、図10Bに示すように、後方部位においても、凹部15の最深部15mとバックシート30とは離間しており、最深部15mには接着剤HMAが付着していない。また、股間部位における最深部15mの深さ(L2)は、後方部位における最深部15mの深さ(L5)よりも大きく(L2>L5)、図10Aに示す股間部位における最深部15mからバックシート30までの距離は、図10Bに示す後方領域における最深部15mからバックシート30までの距離よりも長い。これは、吸収体10の液体吸収性繊維の単位面積当たりの繊維の質量(重量)が、股下部位を含む中央部Mの方が、後方部位を含む後側部Bより大きく、上述のように、凹部15が、回転方向の全周に亘って連続して環状に突出したリブ部51rを備えたうえロール51uと、下ロール51dによって形成されたものに由来するものである。
股間部位の凹部15は、深い溝であり、溝を深くすることによって、着用時にしっかりと肌側に突出させた山型形状にすることができる。一方、後方部位の凹部15は、股間部位の凹部15より浅い溝としている。これは、後方部位の凹部15は、着用時には股間部位ほど山型形状にする必要性が少ないため、溝の深さを浅くしているものである。このことから、股間部位においては、肌側に突出した山型形状によって着用者の***口にフィットさせやすくなり、後方部位においては、吸収体10の形状の変化をより緩やかにして、着用者の臀部の形状に沿いやすくさせて、着用時の違和感を軽減させることができる。
なお、必ずしも股間部位における最深部15mからバックシート30までの距離が、後方領域における最深部15mからバックシート30までの距離よりも長くなくてもよい。例えば、吸収体10の単位面積当たりの繊維の質量がほぼ一定である場合、最深部15mからバックシート30までの距離が、股間部位と後方部位とでほぼ同じであってもよい。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態においては、吸収体10の長手方向の全長に亘って凹部15を形成したが、これに限られない。少なくとも、着用時において、着用者の股間に対応する位置である股間部位に凹部15を設けることで、ナプキン1の幅方向の中央領域における股下部が肌側に突出しやすくなるため、着用者の***口に吸収体10(ナプキン1)がフィットすることができる。ただし、ナプキン1のように、吸収体10の全長に亘って形成することで、より吸収体10を肌側に突出しやすくすることができる。
また、上述の実施形態においては、図6に示すように、上ロール51uのリブ部51rを下ロール51dの溝部51mに押し込んで、頂面51rtが当接して吸収体10の厚みが最も薄い部分を形成したが、これに限られない。図11は、一対のロール部50の変形例である。図11に示すように、上ロール51uのリブ部51rと下ロール51dの溝部51mとのクリアランスを変えて、頂面51rtが当接する部分ではなく、リブ部51rの斜面と溝部51mの斜面とに挟まれた領域の吸収体10の厚みを最も薄くしてもよい。これにより、着用時に着用者の肌に当接する部分を強く圧搾して硬くなってしまう恐れを軽減することができるため、肌触りを向上させることができる。
上述の実施形態においては、最深部15mは、幅方向に沿った所定の長さを有する部分として説明したが、これに限られない。凹部15が山なりの形状である場合には、山の頂点が最深部15mとなる。ただし、最深部15mが幅方向に沿った所定の長さを有することで、着用者の肌に面で当接することになるため、肌当たりを向上させることができる。
さらに、ナプキン1の凹部15の最深部15mには接着剤HMAが付着しておらず、最深部15mとバックシート30とが接着していないものとしたが、これに限られない。最深部15mに接着剤HMAが付着していてもよく、最深部15mとバックシート30とが接着していてもよい。これによって、肌側に過度に突出してしまう恐れを軽減し、着用者の***口に当接する肌触りを調整することができる。
上述の実施形態においては、肌側部位Hを肌側に突出させたがこれに限られない。着用前の状態において、肌側部位Hの肌側面10tが外側部位Lの肌側面10tよりも非肌側に凹んでいてもよい。この場合においても、凹部15において吸収体10を肌側に突出させて着用者の***口にフィットさせることができる。
1 生理用ナプキン(ナプキン)、10 吸収体、10t 肌側面、10b 非肌側面、11 吸収性コア、12 上側シート、13 下側シート、15 凹部、15m 最深部、15e 端部、15i 内側部分、20 トップシート(肌側シート)、20e 外周縁部、20w ウイング部、30 バックシート(非肌側シート)、30e 外周縁部、30w ウイング部、40c 本体接着部、40wウイング接着部、50 一対のロール部、51u 上ロール、51d 下ロール、51r リブ部、51m 溝部、51rt 頂面、51mb 底面、201K 股間、201He ***口、DH 高密度領域、ED10 吸収体点状圧搾部、ED20 本体点状圧搾部、EL 線状圧搾部、H 肌側部位、L 外側部位、HMA 接着剤

Claims (7)

  1. 互いに直交する長手方向、幅方向、及び厚さ方向を備え、
    液体吸収性繊維を有する吸収体と、
    前記厚さ方向において、前記吸収体より非肌側に配置された非肌側シートと、
    を有する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、非肌側面の前記幅方向における中央領域のうちの、着用時に少なくとも股間部に位置する股間部位に、前記長手方向に沿った凹部を有しており、
    前記厚さ方向において前記凹部に肌側から隣接する肌側部位の繊維密度は、前記幅方向において前記凹部に外側から隣接する外側部位の繊維密度よりも高く、
    前記股間部位における前記凹部の最も深い最深部と、前記非肌側シートとは離間しており、
    前記最深部の深さは、前記最深部から前記吸収体の肌側面までの厚さより大きいことを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品において、
    前記吸収体と前記非肌側シートは、接着剤で接着されており、
    前記最深部には、前記接着剤が付着していないことを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品において、
    前記凹部の前記幅方向における端部と、前記非肌側シートが接着しており、
    前記非肌側シートの、前記凹部の前記端部より前記幅方向の内側に位置する部分には、前記接着剤が付着していることを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収性物品において、
    前記幅方向において前記最深部と重なる位置における前記吸収体の前記厚さ方向の中央は、
    前記幅方向において前記外側部位と重なる位置における前記吸収体の前記厚さ方向の中央より、前記肌側に位置することを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の吸収性物品において、
    前記肌側部位が前記肌側に突出していることを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性物品において、
    前記凹部は、着用時に少なくとも臀部に位置する後方部位まで設けられており、
    前記股間部位における前記最深部から前記非肌側シートまでの距離は、
    前記後方部位における前記最深部から前記非肌側シートまでの距離より大きいことを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性物品において、
    前記吸収体と前記非肌側シートは、接着剤で接着されており、
    前記凹部の前記幅方向における端部と、前記非肌側シートが接着しており、
    前記非肌側シートの前記非肌側面を露出させた状態において、
    前記凹部は前記非肌側シートを通して視認可能であることを特徴とする吸収性物品。
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