JP2018087348A - 室温硬化性組成物、シーリング材及び物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸タイプ等の各種の架橋成分を用いることができる室温硬化性組成物、該室温硬化性組成物からなるシーリング材、及び該室温硬化性組成物の硬化物で接着あるいはシールされた物品を提供する。
【解決手段】(a)1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体であるポリオキシアルキレン系化合物、
(b)(b−1)同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物、及び/又は
(b−2)1分子中に1個のメチル基、ビニル基又はフェニル基を有し、かつ2個以上の加水分解性基を有し、かつアミノ基を有さない、(b−1)成分を除く加水分解性オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物
(c)硬化触媒
を含有する室温硬化性組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(a)1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体であるポリオキシアルキレン系化合物、
(b)(b−1)同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物、及び/又は
(b−2)1分子中に1個のメチル基、ビニル基又はフェニル基を有し、かつ2個以上の加水分解性基を有し、かつアミノ基を有さない、(b−1)成分を除く加水分解性オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物
(c)硬化触媒
を含有する室温硬化性組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、シロキサン結合を形成することにより架橋し得るケイ素基(以下、「反応性ケイ素基」とも称す。)として、ケイ素原子に結合した水酸基(即ち、シラノール基)を有する反応性ケイ素基を分子鎖末端に(特には、分子鎖両末端に)含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体であることを特徴とするポリオキシアルキレン系化合物を主剤(ベースポリマー)として含有する室温硬化性組成物に関するものであり、特に、分子内に加水分解性シリル基を有する有機ケイ素化合物を硬化剤(架橋剤)として含む室温硬化性組成物、該室温硬化性組成物からなるシーリング材、並びに該室温硬化性組成物の硬化物で接着及び/又はシールした物品に関する。
反応性ケイ素基、特に、シラノール基を有する反応性ケイ素基は、水分存在下にて加水分解、縮合する。この反応性ケイ素基を有するポリマーは湿分存在下で架橋硬化し、硬化性組成物として用いることができる。これらのポリマーの中で、その主骨格がポリオキシアルキレンであるものは一般的に変成シリコーンとして知られている。これを用いた硬化性組成物は、室温(23℃±10℃)では液状であり、硬化によりゴム弾性体となる特徴を有し、建築用シーラント等に広く用いられている。
これらは、硬化時、適度な速度を有することが望ましく、また、ゴム状硬化物は、表面の非粘着性と引張り物性として大きい伸び特性と、柔軟性に富むゴム弾性を有することが望ましい。分子中に反応性ケイ素基を有する有機重合体の製造方法について、数多くの提案がなされており、既に工業的に生産されている。例えば、(株)カネカから製造販売されている、主鎖がポリオキシプロピレンで末端にジメトキシシリル基が結合した有機重合体(商品名:MSポリマー)である。
この有機重合体は、硬化時において適度な硬化速度を有しているが、工業的には末端がジメトキシシリル基のポリマーに限られており、末端にシラノール基を有する有機重合体は用いられていない。そのため、縮合架橋で硬化する組成物のタイプはポリマー末端の反応性基に制限されている。従って、硬化剤として、アルコキシタイプ以外の、例えば、オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸タイプを用いた縮合硬化性組成物では硬化が十分でない場合があり、種々の特性を活かした組成物の開発は制限があり、改善が必要であり、更に、ゴムシートの高伸長化を目指すために、有機重合体を部分的にシロキサンで鎖長延長する必要もあった。
なお、本発明に関連する従来技術として、下記文献が挙げられる。
なお、本発明に関連する従来技術として、下記文献が挙げられる。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、シロキサン結合を形成することにより架橋し得る反応性シリル基として、ケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を分子鎖末端に少なくとも1個有する有機重合体を主成分とする硬化性組成物において、オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸タイプ等の各種の架橋成分を用いることができる室温硬化性組成物(いわゆる含ケイ素RTV組成物、特には、変成シリコーンRTV組成物)、該室温硬化性組成物からなるシーリング材、及び該室温硬化性組成物の硬化物で接着あるいはシールされた物品を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上の反応性ケイ素基を部分構造として分子鎖末端(特には、分子鎖両末端)に含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体である、下記構造式(1)で示される構造を有する末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物を、室温硬化性組成物(いわゆる含ケイ素RTV組成物、特には、変成シリコーンRTV組成物)の主剤(ベースポリマー)として用いることにより、従来は末端がアルコキシシリル基であった有機重合体を主剤(ベースポリマー)として用いていたために、架橋剤の官能性基(加水分解性基)としてはベースポリマーのアルコキシ基と縮合反応し得るアルコキシ基だけに制約されていた場合と比べ、アルコキシ基だけではなく種々の硬化剤(オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸(アセトキシ基)、アルコール(アルコキシ基)等の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物など)を架橋成分として用いることが理論上可能となり、これにより種々の硬化反応(縮合反応)タイプの室温硬化性組成物(特には、変成シリコーンRTV組成物)を与えることができ、更に、有機重合体を部分的にシロキサンで鎖長延長する工程を含むことなく、ゴムシートを高伸長化できることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記の室温硬化性組成物、シーリング材及び物品等を提供するものである。
[1]
(a)1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体である、下記構造式(1)で示される構造を有するポリオキシアルキレン系化合物: 100質量部、
[式中、R1、R2はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R3)3Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基である。nは2以上の整数である。mは1以上の整数である。p、qは1以上の整数である。Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体である。破線は結合手である。]
(b)下記(b−1)成分及び/又は(b−2)成分: 0.1〜30質量部、
(b−1)下記一般式(2)で示される同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基(アルコキシシリル−エテニレン基)を有する加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物
(式中、R4は互いに独立に、非置換若しくは置換の、炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、R5は炭素数1〜20の非置換若しくは置換アルキル基、又は炭素数3〜20の非置換若しくは置換シクロアルキル基である。aは1〜3の整数である。)
(b−2)1分子中に1個のメチル基、ビニル基又はフェニル基を有し、かつ少なくとも2個の加水分解性基を有し、かつアミノ基を有さない、(b−1)成分を除く加水分解性オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物
(c)硬化触媒: 0.01〜20質量部
を含有する室温硬化性組成物。
[2]
(a)ポリオキシアルキレン系化合物が、下記一般式(3)で表されるものである[1]に記載の室温硬化性組成物。
(式中、R1、R2、n、m、p、q、Zは上記と同じである。)
[3]
上記式(3)中のZが、下記一般式(4)で示されるものである[2]に記載の室温硬化性組成物。
(式中、R6は2価炭化水素基であり、rは1以上の整数である。破線は結合手である。)
[4]
(a)ポリオキシアルキレン系化合物が、直鎖状構造である[1]〜[3]のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
[5]
(a)ポリオキシアルキレン系化合物の分子量が、200〜50,000である[1]〜[4]のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
[6]
更に、(a)成分100質量部に対して、
(d)充填剤: 3〜1,000質量部、及び/又は
(e)接着促進剤: 0.1〜30質量部
を含有するものである[1]〜[5]のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
[7]
更に、(a)成分100質量部に対して、
(f)可塑剤として、下記一般式(5)で表されるオルガノポリシロキサン: 0.1〜100質量部
(式中、R7は互いに独立に、非置換若しくは置換の、炭素数1〜20の脂肪族不飽和結合を含有しない1価炭化水素基であり、bは該オルガノポリシロキサンの23℃における粘度が1.5〜1,000,000mPa・sとなる数である。)
を含有するものである[1]〜[6]のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
[8]
[1]〜[7]のいずれかに記載の室温硬化性組成物からなるシーリング材。
[9]
[1]〜[7]のいずれかに記載の室温硬化性組成物の硬化物で接着及び/又はシールした物品。
[1]
(a)1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体である、下記構造式(1)で示される構造を有するポリオキシアルキレン系化合物: 100質量部、
(b)下記(b−1)成分及び/又は(b−2)成分: 0.1〜30質量部、
(b−1)下記一般式(2)で示される同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基(アルコキシシリル−エテニレン基)を有する加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物
(b−2)1分子中に1個のメチル基、ビニル基又はフェニル基を有し、かつ少なくとも2個の加水分解性基を有し、かつアミノ基を有さない、(b−1)成分を除く加水分解性オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物
(c)硬化触媒: 0.01〜20質量部
を含有する室温硬化性組成物。
[2]
(a)ポリオキシアルキレン系化合物が、下記一般式(3)で表されるものである[1]に記載の室温硬化性組成物。
[3]
上記式(3)中のZが、下記一般式(4)で示されるものである[2]に記載の室温硬化性組成物。
[4]
(a)ポリオキシアルキレン系化合物が、直鎖状構造である[1]〜[3]のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
[5]
(a)ポリオキシアルキレン系化合物の分子量が、200〜50,000である[1]〜[4]のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
[6]
更に、(a)成分100質量部に対して、
(d)充填剤: 3〜1,000質量部、及び/又は
(e)接着促進剤: 0.1〜30質量部
を含有するものである[1]〜[5]のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
[7]
更に、(a)成分100質量部に対して、
(f)可塑剤として、下記一般式(5)で表されるオルガノポリシロキサン: 0.1〜100質量部
を含有するものである[1]〜[6]のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
[8]
[1]〜[7]のいずれかに記載の室温硬化性組成物からなるシーリング材。
[9]
[1]〜[7]のいずれかに記載の室温硬化性組成物の硬化物で接着及び/又はシールした物品。
本発明の室温硬化性組成物では、末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物を該室温硬化性組成物の主剤(ベースポリマー)とすることで、種々の硬化剤(オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸(アセトキシ基)、アルコール(アルコキシ基)等の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物など)を架橋成分として用いることが可能となり、種々の特性を活かした室温硬化性組成物を提供することが可能となる。これにより、硬化性に優れた室温硬化性組成物が供給でき、種々のタイプの架橋成分による特性が発現するシーラントに広く転用することが可能となる。更に、本発明の室温硬化性組成物を用いることにより、ゴムシートの高伸長化が可能である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
(a)成分:末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物
本発明に係る(a)成分は、本発明の室温硬化性組成物の主剤(ベースポリマー)となるもので、末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物であり、1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上の反応性ケイ素基を部分構造として分子鎖末端に(特には、分子鎖両末端に)含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体である、下記構造式(1)で示される構造を有する末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物である。
[式中、R1、R2はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R3)3Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基である。nは2以上の整数である。mは1以上の整数である。p、qは1以上の整数である。Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体である。破線は結合手である。]
本発明に係る(a)成分は、本発明の室温硬化性組成物の主剤(ベースポリマー)となるもので、末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物であり、1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上の反応性ケイ素基を部分構造として分子鎖末端に(特には、分子鎖両末端に)含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体である、下記構造式(1)で示される構造を有する末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物である。
1分子中に含まれる上記構造式(1)で示されるシラノール基含有反応性ケイ素基の数が平均して1個未満であると、これを主剤として含有する組成物の硬化性が不十分になり、また、該反応性基が多すぎると網目構造があまりに密となるため、得られる硬化物が良好な機械特性を示さなくなるおそれがある。そのため、1分子中に含まれるシラノール基含有反応性ケイ素基の数は、1個以上であり、好ましくは1.1〜4個、より好ましくは2〜4個、更に好ましくは2個(例えば、分子鎖両末端にそれぞれ1個ずつ)である。
上記式(1)中、R1、R2はそれぞれ同一若しくは異なってもよく、非置換又は置換の炭素数1〜20の1価炭化水素基、水素原子、又は(R3)3Si−O−(式中、R3は炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、3個のR3は同一であってもよく、異なっていてもよい。)で表されるトリオルガノシロキシ基である。R1、R2の非置換又は置換の1価炭化水素基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8程度であり、同一又は異なっていてもよく、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基であることが好ましい。また、R3の1価炭化水素基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8程度であり、同一又は異なっていてもよく、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基であることが好ましい。
R1、R2として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等;水素原子;トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ基などを例示することができる。
これらの中でも、R1としては、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましく、入手の容易さ、生産性、コストの面からメチル基、フェニル基が特に好ましい。R2としては、水素原子が好ましい。
R3としては、上記R1、R2の1価炭化水素基で例示したものと同様のものを例示することができる。R3としては、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
これらの中でも、R1としては、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましく、入手の容易さ、生産性、コストの面からメチル基、フェニル基が特に好ましい。R2としては、水素原子が好ましい。
R3としては、上記R1、R2の1価炭化水素基で例示したものと同様のものを例示することができる。R3としては、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
また、上記式(1)中、nは2以上の整数、mは1以上の整数であり、好ましくは、nは2〜8の整数、mは1〜8の整数であり、より好ましくは、nは2〜4の整数、mは2〜4の整数である。
更にまた、上記式(1)中、pは1以上の整数、qは1以上の整数であり、好ましくは、pは1〜8の整数、qは1〜100の整数であり、より好ましくは、pは1〜3の整数、qは1〜50の整数であり、更に好ましくは、pは1又は2、qは1〜10の整数、特には1〜5の整数、とりわけ1〜3の整数である。
更にまた、上記式(1)中、pは1以上の整数、qは1以上の整数であり、好ましくは、pは1〜8の整数、qは1〜100の整数であり、より好ましくは、pは1〜3の整数、qは1〜50の整数であり、更に好ましくは、pは1又は2、qは1〜10の整数、特には1〜5の整数、とりわけ1〜3の整数である。
上記1分子中に少なくとも1個のシラノール基含有反応性ケイ素基を含有する有機重合体であるポリオキシアルキレン系化合物の主鎖骨格は、下記一般式(6)で表される繰り返し単位(例えば、オキシアルキレン基等)を有するものであることが好ましい。
−R6−O− (6)
(式中、R6は2価炭化水素基である。)
−R6−O− (6)
(式中、R6は2価炭化水素基である。)
上記R6としては、2価炭化水素基(特には、脂肪族2価炭化水素基)であれば特に限定されないが、炭素数1〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましい。より好ましくは、炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。
上記式(6)で表される繰り返し単位としては特に限定されず、例えば、−CH2O−、−CH2CH2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH2CH(CH3)O−、−CH2CH(CH2CH3)O−、−CH2C(CH3)2O−、−CH2CH2CH2CH2O−等のオキシアルキレン基などを挙げることができる。
上記オキシアルキレン系重合体の主鎖骨格は、上記式(6)で表される繰り返し単位のうち1種類からなってもよいし、2種類以上の繰り返し単位からなってもよい。特に、シーラント等に使用される場合には、プロピレンオキシド(−CH2CH(CH3)O−)を主成分とする重合体が好ましい。
上記式(1)中、Zは主鎖のポリオキシアルキレン系重合体であり、上述した式(6)で表される繰り返し単位を有するものであり、下記一般式(4)で示されるものが例示できる。
(式中、R6は上記と同じであり、好ましくは炭素数1〜14の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基であり、より好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基である。rは1以上、好ましくは20〜500、より好ましくは40〜200、更に好ましくは50〜160の整数である。破線は結合手である。)
また、本発明に係る末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系化合物は、23℃における粘度が10〜100,000mPa・sのものが好ましく、より好ましくは50〜50,000mPa・s、特に好ましくは100〜10,000mPa・sのものである。前記末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系化合物の粘度が10mPa・s以上であれば、物理的・機械的強度に優れたコーティング塗膜を得ることが容易であり、100,000mPa・s以下であれば、組成物の粘度が高くなりすぎず使用時における作業性が良いので好ましい。ここで、粘度は回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型、レオメータ等、以下同様。)による数値である。
なお、末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系化合物は、直鎖状であっても、分岐状であってもよいが、好ましくは直鎖状であり、また、その分子量は、200〜50,000程度が好ましい。より好ましくは1,000〜20,000である。
ここで、分子量又は重合度(オキシアルキレン単位の繰り返し数)は、例えば、テトラヒドロフラン(THF)等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均分子量(又は数平均重合度)等として求めることができる(以下、同じ)。
ここで、分子量又は重合度(オキシアルキレン単位の繰り返し数)は、例えば、テトラヒドロフラン(THF)等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均分子量(又は数平均重合度)等として求めることができる(以下、同じ)。
なお、本発明においてポリオキシアルキレン系化合物(ポリオキシアルキレン構造)が「直鎖状」であるとは、該ポリオキシアルキレン構造を構成する繰り返し単位である2価のオキシアルキレン基同士が直鎖状に連結していることを意味するものであって、各オキシアルキレン基自体は直鎖状であっても分岐状(例えば、−CH2CH(CH3)O−等のプロピレンオキシ基)であってもよい。
上記、末端シラノール基含有有機重合体であるポリオキシアルキレン系化合物は、単独で使用してもよいし、2種類以上併用してもよい。
<末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物の製造方法>
本発明の一態様である末端シラノール基含有有機重合体である新規ポリオキシアルキレン系化合物は、例えば、まず、第一段階として、下記一般式(7)で示される分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体に、下記一般式(8)で示される分子鎖両末端にケイ素原子結合水素原子(Si−H基)を有する2官能性のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素化合物)をヒドロシリル化付加反応させることによって、当初の分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体同士を連結して鎖長延長し、第二段階として、該鎖長延長した分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体と、下記一般式(9)で示される分子鎖片末端のケイ素原子に結合した水素原子(Si−H基)を有し、かつ、他方の末端のケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を有するオルガノシラン又はオルガノポリシロキサン化合物(ケイ素化合物)とを、更にヒドロシリル化付加反応させるという、二段階のヒドロシリル化付加反応によって容易に製造することができる。
(式中、R1、Z、p、mは上記と同じであり、sは0以上、好ましくは0〜8、より好ましくは0〜2の整数である。)
本発明の一態様である末端シラノール基含有有機重合体である新規ポリオキシアルキレン系化合物は、例えば、まず、第一段階として、下記一般式(7)で示される分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体に、下記一般式(8)で示される分子鎖両末端にケイ素原子結合水素原子(Si−H基)を有する2官能性のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(ケイ素化合物)をヒドロシリル化付加反応させることによって、当初の分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体同士を連結して鎖長延長し、第二段階として、該鎖長延長した分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体と、下記一般式(9)で示される分子鎖片末端のケイ素原子に結合した水素原子(Si−H基)を有し、かつ、他方の末端のケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を有するオルガノシラン又はオルガノポリシロキサン化合物(ケイ素化合物)とを、更にヒドロシリル化付加反応させるという、二段階のヒドロシリル化付加反応によって容易に製造することができる。
上記式(7)で表される分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体の具体例としては、例えば、下記構造式(ここで、rは上記と同じである)で表されるもの等が挙げられるが、これらに限定されることなく、両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体であれば用いることができる。
上記式(8)で表されるケイ素化合物の具体例としては、例えば、下記構造式(ここで、pは上記と同じであり、Phはフェニル基を示す)で表されるもの等が挙げられるが、これらに限定されることなく、分子鎖両末端にSi−H基を含むケイ素化合物であれば用いることができる。
上記式(9)で表されるケイ素化合物の具体例としては、例えば、下記構造式(ここで、Phはフェニル基を示す)で表されるもの等が挙げられるが、これらに限定されることなく、分子鎖の片方の末端にSi−H基、他方の末端にSi−OH基を含むケイ素化合物であれば用いることができる。
上記式(7)で示されるポリオキシアルキレン系重合体の分子量(特には、数平均分子量)としては、通常、2,000〜20,000、好ましくは3,000〜15,000、より好ましくは4,000〜8,500程度であればよい。式(7)で示されるポリオキシアルキレン系重合体の分子量が小さすぎると、硬化後の硬化物の物性が十分でなく、大きすぎると粘度が著しく高くなり作業性が悪くなるだけでなく、硬化物の硬化性が低下する場合がある。
上述したように、両末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレン系重合体へ、両末端にケイ素原子に結合した水素原子を有するケイ素化合物をヒドロシリル化付加反応によって、上記ポリオキシアルキレン系重合体を連結させ、鎖長延長した両末端にアルケニル基を有する重合体を調製し、そこで残存するアルケニル基へ、更に、一方の末端にケイ素原子に結合した水素原子を有し、もう一方の末端にケイ素原子に結合した水酸基を有するケイ素化合物をヒドロシリル化反応によって付加反応させることによる二段階の反応で容易に製造することができる。
上記式(7)で示されるポリオキシアルキレン系重合体と上記式(8)で示されるケイ素化合物とは、上記式(7)で示されるポリオキシアルキレン系重合体が過剰量となるように反応させることが好ましく、これらの反応割合としては、式(7)中のアルケニル基と式(8)中のSi−H基とのモル比で、1.0:0.1〜1.0:0.95、特に1.0:0.3〜1.0:0.8とすることが好ましい。式(8)で示されるケイ素化合物量が少なすぎると有機重合体の鎖長が十分に伸張しない場合があり、多すぎると粘度が高くなり作業性が悪くなり、次の反応で反応できるアルケニル基がなくなり、最終硬化物の十分な物性が得られない場合がある。
また、上記式(7)で示されるポリオキシアルキレン系重合体と上記式(8)で示されるケイ素化合物とを反応させて鎖長延長した分子鎖両末端アルケニル基封鎖ポリオキシアルキレン系重合体と、上記式(9)で示されるケイ素化合物との反応割合としては、上記鎖長延長したポリオキシアルキレン系重合体中のアルケニル基と式(9)中のSi−H基とのモル比で、0.8:1.0〜1.5:1.0、特に0.9:1.0〜1.1:1.0とすることが好ましい。式(9)で示されるケイ素化合物量が少なすぎると硬化後の硬化物が完全に硬化せずゴム物性が十分に得られない場合があり、多すぎると硬化後のゴム強度が低下してゴム弾性が得難くなり、コスト的にも不利となる場合がある。
上記ケイ素化合物を付加する際に用いる付加反応触媒としては、白金族金属系触媒、例えば白金系、パラジウム系、ロジウム系、ルテニウム系のものがあるが、白金系のものが特に好適である。この白金系のものとしては、例えば、白金黒あるいはアルミナ、シリカ等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体あるいは白金とビニルシロキサンとの錯体等を挙げることができる。
これらの白金族金属系触媒の使用量は、所謂触媒量でよく、例えば上記ケイ素化合物に対して、白金族金属換算で0.1〜1,000ppm、特に0.5〜100ppmの質量で使用することが好ましい。
これらの白金族金属系触媒の使用量は、所謂触媒量でよく、例えば上記ケイ素化合物に対して、白金族金属換算で0.1〜1,000ppm、特に0.5〜100ppmの質量で使用することが好ましい。
これらの反応は、それぞれ50〜120℃、特に60〜100℃の温度で、0.5〜12時間、特に1〜6時間行うことが望ましく、また溶媒を使用せずに行うことができるが、上記付加反応等に悪影響を与えない限りにおいて、必要によりトルエン、キシレン等の適当な溶媒を使用してもよい。
これらの反応は、例えば、分子鎖両末端がアルケニル基で封鎖されたポリオキシアルキレン系重合体として、分子鎖両末端アリル基封鎖ポリプロピレンを使用した場合には、下記式[1]で表される。
(b)成分:加水分解性オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物
本発明に係る(b)成分は、本発明の室温硬化性組成物において硬化剤(架橋剤)成分として作用するものであり、下記に記載する(b−1)成分及び/又は(b−2)成分からなるものである。本発明の室温硬化性組成物は、(b−1)成分又は(b−2)成分の少なくとも一方を有さないと、優れた硬化物は得られない。
本発明に係る(b)成分は、本発明の室温硬化性組成物において硬化剤(架橋剤)成分として作用するものであり、下記に記載する(b−1)成分及び/又は(b−2)成分からなるものである。本発明の室温硬化性組成物は、(b−1)成分又は(b−2)成分の少なくとも一方を有さないと、優れた硬化物は得られない。
(b−1)成分は、下記一般式(2)で示される同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基(アルコキシシリル−エテニレン基)を有する加水分解性有機ケイ素化合物(加水分解性オルガノシラン)及び/又はその部分加水分解縮合物である。なお、本発明において部分加水分解縮合物とは、上記加水分解性オルガノシランを部分的に加水分解縮合して生成する、分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上の残存加水分解性基を有するオルガノシロキサンオリゴマーを意味する。
ここで、上記式(2)中、R4の非置換若しくは置換の1価炭化水素基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8程度であり、同一若しくは異なっていてもよく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等を例示することができる。これらの中でも、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましく、入手の容易さ、生産性、コストの面からメチル基、フェニル基が特に好ましい。
R5の非置換アルキル基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4程度であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。非置換シクロアルキル基としては、炭素数が3〜20、好ましくは4〜8、より好ましくは5〜6程度であり、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、これらアルキル基やシクロアルキル基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換されていてもよく、これには、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等が挙げられる。R5としては、これらの中でも、加水分解性などの点から、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
(b−1)成分の一般式(2)で表される加水分解性有機ケイ素化合物は、主に硬化剤として使用される。一般式(2)において、aは、ケイ素原子毎に独立に、1〜3の整数であるが、2又は3であることが硬化性の点から好ましい。特に、分子中、同一ケイ素原子上に有する2つのアルコキシシリル−ビニレン基として、3個のメトキシ基等のアルコキシ基を有するもの(即ち、分子中に合計6個のアルコキシ基を有するもの)は、3官能のアルコキシシラン部位が1分子中に2個あるため脱アルコールタイプの変成シリコーン(室温硬化性組成物)の硬化剤(架橋剤)として有用である。
以下に、(b−1)成分の合成例を示す。
以下に、(b−1)成分の合成例を示す。
<アルコキシシリル−ビニレン基を同一ケイ素原子上に2つ有する加水分解性有機ケイ素化合物の製造>
(b−1)成分のアルコキシシリル−ビニレン基(アルコキシシリル−エテニレン基)を同一ケイ素原子上に2つ有する加水分解性有機ケイ素化合物は、例えば、同一ケイ素原子上にエチニル基を2つ有するオルガノシランと、2つのアルコキシヒドロシランをヒドロシリル化反応による付加反応で容易に製造することができる。この反応式は、例えば下記式[2]で表される。
(b−1)成分のアルコキシシリル−ビニレン基(アルコキシシリル−エテニレン基)を同一ケイ素原子上に2つ有する加水分解性有機ケイ素化合物は、例えば、同一ケイ素原子上にエチニル基を2つ有するオルガノシランと、2つのアルコキシヒドロシランをヒドロシリル化反応による付加反応で容易に製造することができる。この反応式は、例えば下記式[2]で表される。
アルコキシヒドロシランを付加する際に用いる付加反応触媒としては、白金族金属系触媒、例えば白金系、パラジウム系、ロジウム系、ルテニウム系のものがあるが、白金系のものが特に好適である。この白金系のものとしては、白金黒あるいはアルミナ、シリカ等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体あるいは白金とビニルシロキサンとの錯体等を例示することができる。これらの白金の使用量は、所謂触媒量でよく、例えばシラン類の合計質量(同一ケイ素原子上にエチニル基を2つ有するオルガノシランとアルコキシヒドロシランとの合計質量)に対して、白金族金属の質量換算で0.1〜1,000ppm、特に0.5〜100ppmの量で使用できる。
この反応は、一般に50〜120℃、特に60〜100℃の温度で、0.5〜12時間、特に1〜6時間行うことが望ましく、また溶媒を使用せずに行うことができるが、上記付加反応等に悪影響を与えない限りにおいて、必要によりトルエン、キシレン等の適当な溶媒を使用することができる。
アルコキシヒドロシランのアセチレン基(エチニル基)に対する付加反応では、例えば、下記反応式[3]で表される幾何異性体(即ち、E体とZ体の混合物)が生成される。この場合、E体(trans体)の生成が高選択的であり、反応性もより高い活性種であるが、本発明の(b−1)成分としてのアルコキシシリル−ビニレン基含有加水分解性オルガノシランとしては、Z体(cis体)が少量共存していても、その特性に悪影響を与えないことから、これらを分離することなく幾何異性体の混合物のまま使用することができる。
前記式(2)で示される同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば、下記構造式で表されるものが挙げられる。(b−1)成分は、1種を単独で又は2種以上を併用して使用することができる。
(b−2)成分は、1分子中に、メチル基、ビニル基又はフェニル基のいずれか1個を有し、かつ少なくとも2個、好ましくは3個の加水分解性基を有し、かつアミノ基を有さない、(b−1)成分以外の加水分解性オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物であり、架橋剤として使用される。
ここで、加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等の炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等の炭素数2〜40、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜4のアルコキシアルコキシ基、ビニロキシ基、アリロキシ基、プロペノキシ基、イソプロペノキシ基等の炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜5のアルケニルオキシ基、ジメチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基等の炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜10、より好ましくは炭素数3〜6のケトオキシム基、アセトキシ基等の炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜5のアシルオキシ基などが挙げられる。
(b−2)成分の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等、及びこれらの部分加水分解縮合物が挙げられるが、(b−2)成分はこれらに限定されるものではない。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
上記(b)成分の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物(即ち、(b−1)成分及び(b−2)成分の総量)は、(a)成分のポリオキシアルキレン系重合体100質量部に対して、0.1〜30質量部、好ましくは0.5〜20質量部、より好ましくは3〜15質量部の範囲で使用されるものであり、0.1質量部未満では十分な架橋が得られず、目的とするゴム弾性を有する組成物が得難く、30質量部を超えると得られるゴム物性の機械特性も低下し、更に経済的に不利となるという問題が発生する。
なお、本発明の室温硬化性組成物における硬化剤(架橋剤)である(b)成分としては、上記(b−1)成分あるいは(b−2)成分をそれぞれ単独で使用してもよく、また、(b−1)成分と(b−2)成分を併用してもよい。(b−1)成分と(b−2)成分を併用する場合の使用割合は、例えば、(b−1)成分:(b−2)成分の質量比で、99:1〜1:99、好ましくは90:10〜10:90、より好ましくは70:30〜30:70、更に好ましくは60:40〜40:60程度とすることができる。
なお、本発明の室温硬化性組成物における硬化剤(架橋剤)である(b)成分としては、上記(b−1)成分あるいは(b−2)成分をそれぞれ単独で使用してもよく、また、(b−1)成分と(b−2)成分を併用してもよい。(b−1)成分と(b−2)成分を併用する場合の使用割合は、例えば、(b−1)成分:(b−2)成分の質量比で、99:1〜1:99、好ましくは90:10〜10:90、より好ましくは70:30〜30:70、更に好ましくは60:40〜40:60程度とすることができる。
(c)成分:硬化触媒(非金属系有機触媒及び/又は金属系触媒)
(c)成分は硬化触媒(非金属系有機触媒及び/又は金属系触媒)であり、本発明の室温硬化性組成物の硬化を促進するために作用する。
(c)成分は硬化触媒(非金属系有機触媒及び/又は金属系触媒)であり、本発明の室温硬化性組成物の硬化を促進するために作用する。
該硬化触媒の非金属系有機触媒としては、縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物の硬化促進剤として公知のものを使用することができ、特に制限されるものではない。例えば、N,N,N’,N’,N'',N''−ヘキサメチル−N'''−(トリメチルシリルメチル)−ホスホリミディックトリアミド等のホスファゼン含有化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン、ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物又はその塩、ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン及びシロキサン等が例示されるが、非金属系有機触媒はこれらに限定されない。また、非金属系有機触媒は1種でも2種以上混合して使用してもよい。
該硬化触媒の金属系触媒としては、縮合硬化型オルガノポリシロキサンの硬化促進剤として公知のものを使用することができ、特に制限されるものではない。例えば、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、ジオクチル錫ジネオデカノエート、ジ−n−ブチル−ジメトキシスズ等のアルキル錫エステル化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムセカンダリーブチレートなどのアルコレートアルミニウム化合物、アルミニウムアルキルアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート等のアルミニウムキレート化合物、ネオデカン酸ビスマス(III)、2−エチルヘキサン酸ビスマス(III)、クエン酸ビスマス(III)、オクチル酸ビスマス等の有機金属化合物、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩が例示されるが、金属系触媒はこれらに限定されない。また、金属系触媒は、1種類でも2種類以上混合して使用してもよい。
これらの硬化触媒の使用量は少量の触媒量でよく、(c)成分の配合量は、前記(a)成分100質量部に対して0.01〜20質量部であり、特に0.05〜10質量部が好ましく、更に0.05〜5質量部が好ましい。0.01質量部未満であると良好な硬化性を得ることができないため、硬化速度が遅れる不具合を生じる。逆に、20質量部を超える量になると、組成物の硬化性が速すぎるため、組成物塗布後の作業時間の許容範囲が短くなったり、得られるゴムの機械特性が低下したりするおそれがある。
(d)成分:充填剤
(d)成分は充填剤(無機質充填剤及び/又は有機樹脂充填剤)であり、本発明の室温硬化性組成物に必要に応じて配合できる任意成分であり、この組成物から形成される硬化物に十分な機械的強度を与えるために使用される。この充填剤としては公知のものを使用することができ、例えば、微粉末シリカ、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機ケイ素化合物で疎水化処理したシリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、透明樹脂ビーズ、シリカエアロゲル、珪藻土、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、煙霧状金属酸化物などの金属酸化物、湿式シリカあるいはこれらの表面をシラン処理したもの、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛などの金属炭酸塩、ガラスウール、微粉マイカ、溶融シリカ粉末、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンなどの合成樹脂粉末等が使用される。これらの充填剤のうち、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライトなどの無機質充填剤が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが好ましい。
(d)成分は充填剤(無機質充填剤及び/又は有機樹脂充填剤)であり、本発明の室温硬化性組成物に必要に応じて配合できる任意成分であり、この組成物から形成される硬化物に十分な機械的強度を与えるために使用される。この充填剤としては公知のものを使用することができ、例えば、微粉末シリカ、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機ケイ素化合物で疎水化処理したシリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、透明樹脂ビーズ、シリカエアロゲル、珪藻土、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、煙霧状金属酸化物などの金属酸化物、湿式シリカあるいはこれらの表面をシラン処理したもの、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛などの金属炭酸塩、ガラスウール、微粉マイカ、溶融シリカ粉末、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンなどの合成樹脂粉末等が使用される。これらの充填剤のうち、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライトなどの無機質充填剤が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが好ましい。
(d)成分の配合量は、前記(a)成分100質量部当たり、0〜1,000質量部とすることが好ましく、特に0〜300質量部とすることが好ましい。1,000質量部よりも多量に使用すると、組成物の粘度が増大して作業性が悪くなるばかりでなく、硬化後のゴム強度が低下してゴム弾性が得難くなる場合がある。なお、(d)成分を配合する場合、通常、3質量部以上、特に5質量部以上とすることが好ましい。配合すれば、得られる硬化物の機械的強度を十分高くすることができる。
(e)成分:接着促進剤
(e)成分は接着促進剤であり、本発明の室温硬化性組成物に必要に応じて配合できる任意成分であり、この組成物から形成される硬化物に十分な接着性を与えるために使用される。接着促進剤(官能性基含有加水分解性シラン等のシランカップリング剤)としては公知のものが好適に使用され、ビニルシランカップリング剤、(メタ)アクリルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤などが例示され、具体的には、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−2−(アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートシラン等、並びにこれらが部分的に加水分解され縮合した化合物が例示される。なお、上記接着促進剤のうち、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等のビニルシランカップリング剤は、上記した(b−2)成分としても機能し得るものである。
これらのうち、特にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−2−(アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類、イソシアネートシランが好ましい。
(e)成分は接着促進剤であり、本発明の室温硬化性組成物に必要に応じて配合できる任意成分であり、この組成物から形成される硬化物に十分な接着性を与えるために使用される。接着促進剤(官能性基含有加水分解性シラン等のシランカップリング剤)としては公知のものが好適に使用され、ビニルシランカップリング剤、(メタ)アクリルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤などが例示され、具体的には、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−2−(アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートシラン等、並びにこれらが部分的に加水分解され縮合した化合物が例示される。なお、上記接着促進剤のうち、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等のビニルシランカップリング剤は、上記した(b−2)成分としても機能し得るものである。
これらのうち、特にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−2−(アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類、イソシアネートシランが好ましい。
(e)成分は、前記(a)成分100質量部に対して0〜30質量部、特に0.1〜20質量部配合するのが好ましい。充填剤あるいは被着体により接着促進剤を使用しなくても接着するときは、これを使用しなくてもよい。
(f)成分:各種可塑剤
本発明の室温硬化性組成物には、上記(a)〜(e)成分に加えて、更に(f)各種可塑剤を含有してもよい。
本発明の室温硬化性組成物には、上記(a)〜(e)成分に加えて、更に(f)各種可塑剤を含有してもよい。
本発明の室温硬化性組成物に使用される可塑剤としては、例えば、フタル酸ジメチル(DMP)、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジ−n−ブチル(DBP)、フタル酸ジヘプチル(DHP)、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジイソデシル(DIDP)、フタル酸ジトリデシル(DTDP)、フタル酸ブチルベンジル(BBP)、フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP)、テトラヒドロフタル酸エステル、アジピン酸ジオクチル(DOA)、アジピン酸ジイソノニル(DINA)、アジピン酸ジイソデシル(DIDA)、アジピン酸ジ−n−アルキル、ジブチルジグリコールアジペート(BXA)、アゼライン酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOZ)、セバシン酸ジブチル(DBS)、セバシン酸ジオクチル(DOS)、マレイン酸ジブチル(DBM)、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル(DOM)、フマル酸ジブチル(DBF)、リン酸トリクレシル(TCP)、トリエチルホスフェート(TEP)、トリブチルホスフェート(TB20P)、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート(TOP)、トリ(クロロエチル)ホスフェート(TCEP)、トリスジクロロプロピルホスフェート(CPP)、トリブトキシエチルホスフェート(TBXP)、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート(TMCPP)、トリフェニルホスフェート(TPP)、オクチルジフェニルホスフェート(ODP)、クエン酸アセチルトリエチル、アセチルクエン酸トリブチルなどがあり、その他にはトリメリット酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、塩素化パラフィン、ステアリン酸系可塑剤など、更にジメチルポリシロキサン等のシリコーンオイル(無官能性オルガノポリシロキサン)、最近ではポリオキシプロピレングリコール系、パラフィン系、ナフテン系、イソパラフィン系等の石油系高沸点溶剤などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
なお、上記のシリコーンオイル(無官能性オルガノポリシロキサン)として、好ましくは、下記一般式(5)で表されるオルガノポリシロキサンを使用することができる。
(式中、R7は互いに独立に、非置換若しくは置換の、炭素数1〜20の脂肪族不飽和結合を含有しない1価炭化水素基であり、bは該オルガノポリシロキサンの23℃における粘度が1.5〜1,000,000mPa・sとなる数である。)
上記式(5)において、R7は互いに独立して、非置換若しくは置換の、脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部を、F、Cl、Br等のハロゲン原子で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基等が挙げられる。
なお、上記式(5)で表されるオルガノポリシロキサンにおいて、ジオルガノシロキサン単位の繰り返し数(重合度)を示すbの値としては、通常、3〜3,000、好ましくは5〜2,000、より好ましくは10〜1,000程度の整数であればよい。
(f)成分を配合する場合の配合量は、(a)成分100質量部に対して0.1〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜80質量部である。(f)成分の量が上記範囲内にあると本発明の室温硬化性組成物の機械特性や難燃性を損なうことなく、施工上取り扱い易い粘度に調整することができるため好ましい。
−その他の成分−
本発明の室温硬化性組成物には、上記(a)〜(f)成分以外に、必要に応じてその他各種の添加剤、例えば、酸化鉄、酸化チタンなどの顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、接着付与剤、防腐剤、炭酸亜鉛等のその他の難燃性付与剤、防カビ剤、抗菌剤など、公知の添加剤を配合してもよい。これらその他の添加剤は、本発明の効果を妨げない範囲の量で添加すればよい。
本発明の室温硬化性組成物には、上記(a)〜(f)成分以外に、必要に応じてその他各種の添加剤、例えば、酸化鉄、酸化チタンなどの顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、接着付与剤、防腐剤、炭酸亜鉛等のその他の難燃性付与剤、防カビ剤、抗菌剤など、公知の添加剤を配合してもよい。これらその他の添加剤は、本発明の効果を妨げない範囲の量で添加すればよい。
更に、本発明の室温硬化性組成物は、必要に応じて有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン、イソドデカンなどの脂肪族炭化水素系化合物、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系化合物、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン、2−(トリメチルシロキシ)−1,1,1,2,3,3,3−ヘプタメチルトリシロキサンなどの鎖状シロキサン、オクタメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどの環状シロキサンなどが挙げられる。有機溶剤の量は本発明の効果を妨げない範囲で適宜調整すればよい。
本発明の室温硬化性組成物は、上記各成分、更にはこれに上記各種添加剤の所定量を、乾燥雰囲気中において均一に混合することにより得ることができる。
具体的には、上記(a)〜(c)成分、及び必要に応じて(d)〜(f)成分並びにその他各種の添加剤を、湿気を遮断した状態下で、あるいは減圧下で気泡を取り除きながら均一に混合することにより調製することが好ましい。混合の装置としては、特に限定されるものではないが、真空ポンプに接続された万能混合撹拌機(ダルトン社製)、プラネタリーミキサー((株)井上製作所製)等を用いることが好ましい。
具体的には、上記(a)〜(c)成分、及び必要に応じて(d)〜(f)成分並びにその他各種の添加剤を、湿気を遮断した状態下で、あるいは減圧下で気泡を取り除きながら均一に混合することにより調製することが好ましい。混合の装置としては、特に限定されるものではないが、真空ポンプに接続された万能混合撹拌機(ダルトン社製)、プラネタリーミキサー((株)井上製作所製)等を用いることが好ましい。
また、前記室温硬化性組成物は、室温(23℃±10℃)で放置することにより硬化するが、その成形方法、硬化条件などは、組成物の種類に応じた公知の方法、条件を採用することができる。
本発明の室温硬化性組成物は、水分の非存在下、即ち湿気を遮断した密閉容器中で保存し、使用時に空気中の水分に曝すことによって室温(23℃±10℃)で容易に硬化する。本発明の室温硬化性組成物は、硬化すると、難燃性に優れ、ガラス、塗装アルミに対してプライマー無しで良好な接着性を有し、かつ変形追従性に優れた硬化物となる。また、得られる硬化物は良好なゴム弾性を有する。それゆえ、建築用シーリング材に使用されるシーリング材として有用である。本発明の室温硬化性組成物をシーリング材として使用する方法は、従来公知のシーリング材の使用方法に従えばよく、特に制限されるものでない。
本発明の室温硬化性組成物の硬化物で接着及び/又はシールされる物品としては、例えば、ガラス類、各種金属類等で構成された物品などが例示できる。
かくして得られる本発明の室温硬化性組成物は、空気中の湿気により、室温(23℃±10℃)で速やかに硬化して耐熱性、耐候性、各種基材に接着が優れたゴム弾性体硬化物を形成する。また、本発明の室温硬化性組成物は、特に保存安定性、硬化性に優れ、例えば6ヶ月間の貯蔵後も、空気中に曝すと速やかに硬化して、上述したように優れた物性を持つ硬化物を与える。更に、硬化時に毒性あるいは腐食性のガスを放出せず、この組成物を施した面に錆を生じさせることもない。また、この組成物を硬化、成形して種々の成形物を得ることができるものである。
以下、実施例及び参考例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の具体例において、「部」は「質量部」を意味し、また粘度は23℃での回転粘度計による測定値を示したものであり、分子量及び重合度(ポリオキシアルキレン単位の繰り返し数)は、THFを展開溶媒としたGPC分析におけるポリスチレン換算の数平均分子量及び数平均重合度である。
[合成例1]
<末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物の合成>
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量7,400相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール500g(末端のアリル基の官能基換算0.160モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)1.0gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン5.36g(末端Si−Hの官能基量0.080モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン(即ち、1−ヒドロキシ−7−ハイドロジェン−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン)23.9g(末端Si−Hの官能基量0.080モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)498g(粘度28.8Pa・s、収率95%)を得た。この反応式は、下記式[4]で表される。
<末端シラノール基含有ポリオキシアルキレン系化合物の合成>
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量7,400相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール500g(末端のアリル基の官能基換算0.160モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)1.0gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン5.36g(末端Si−Hの官能基量0.080モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン(即ち、1−ヒドロキシ−7−ハイドロジェン−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン)23.9g(末端Si−Hの官能基量0.080モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)498g(粘度28.8Pa・s、収率95%)を得た。この反応式は、下記式[4]で表される。
[合成例2]
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量8,400相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール500g(末端のアリル基の官能基換算0.112モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)1.0gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン4.45g(末端Si−Hの官能基量0.067モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン13.38g(末端Si−Hの官能基量0.045モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーBB)492g(粘度29.3Pa・s、収率95%)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量8,400相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール500g(末端のアリル基の官能基換算0.112モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)1.0gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン4.45g(末端Si−Hの官能基量0.067モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン13.38g(末端Si−Hの官能基量0.045モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーBB)492g(粘度29.3Pa・s、収率95%)を得た。
[合成例3]
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量7,200相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール250g(末端のアリル基の官能基換算0.063モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)0.5gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン3.39g(末端Si−Hの官能基量0.050モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン3.76g(末端Si−Hの官能基量0.012モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーCC)244g(粘度31.4Pa・s、収率95%)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、分子量7,200相当の末端アリル基含有ポリプロピレングリコール250g(末端のアリル基の官能基換算0.063モル)、白金触媒(塩化白金酸のビニルシロキサン錯体溶液、白金濃度;1質量%)0.5gを入れ、加熱撹拌しながら温度を90℃まで上げた。
次いで、撹拌下で、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン3.39g(末端Si−Hの官能基量0.050モル)を滴下していくと、発熱が認められ、反応温度は90〜95℃となり、6時間、この反応系を保持した。
ここへ、1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサン3.76g(末端Si−Hの官能基量0.012モル)を滴下し、反応温度を90〜95℃として、6時間、この反応系を保持した。反応終了後、減圧下にて、小過剰の1−ヒドロキシ−オクタメチルテトラシロキサンを取り除いた。室温まで冷却した後、ろ過し、末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーCC)244g(粘度31.4Pa・s、収率95%)を得た。
[実施例1]
合成例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)100部と、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシラン(下記構造式)9.3部と、ジ−n−ブチル−ジメトキシスズ0.5部を湿気遮断下で、均一になるまで混合して組成物を調製した。
合成例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)100部と、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシラン(下記構造式)9.3部と、ジ−n−ブチル−ジメトキシスズ0.5部を湿気遮断下で、均一になるまで混合して組成物を調製した。
[実施例2]
実施例1において、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシランの代わりに、ビニルトリメトキシシラン7.8部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
実施例1において、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシランの代わりに、ビニルトリメトキシシラン7.8部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
[実施例3]
実施例1において、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシランの代わりに、ビニルトリイソプロポキシシランを16.4部、ジ−n−ブチル−ジメトキシスズの代わりに、ジオクチル錫ジネオデカノエートを同量用いた以外は同様に組成物を調製した。
実施例1において、ビス(トリメトキシシリル−エチレン)ジメチルシランの代わりに、ビニルトリイソプロポキシシランを16.4部、ジ−n−ブチル−ジメトキシスズの代わりに、ジオクチル錫ジネオデカノエートを同量用いた以外は同様に組成物を調製した。
[実施例4]
実施例1において、合成例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)の代わりに、合成例2で製造した粘度29.3Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーBB)100部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
実施例1において、合成例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)の代わりに、合成例2で製造した粘度29.3Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーBB)100部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
[実施例5]
実施例1において、合成例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)の代わりに、合成例3で製造した粘度31.4Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーCC)100部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
実施例1において、合成例1で製造した粘度28.8Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーAA)の代わりに、合成例3で製造した粘度31.4Pa・sの末端シラノール基含有ポリプロピレングリコール(ポリマーCC)100部を用いた以外は同様に組成物を調製した。
[比較例1]
実施例1において、ポリマーAAの代わりに、カネカMSポリマーS303H(分子鎖両末端ジメトキシシリル基封鎖ポリオキシプロピレン重合体、(株)カネカ製)を同量用いた以外は同様に組成物を調製した。
実施例1において、ポリマーAAの代わりに、カネカMSポリマーS303H(分子鎖両末端ジメトキシシリル基封鎖ポリオキシプロピレン重合体、(株)カネカ製)を同量用いた以外は同様に組成物を調製した。
次に、実施例1〜5、比較例1で調製された調製直後の各組成物を厚さ2mmのシート状に押し出し、23℃,50%RHの空気に曝し、次いで、該シートを同じ雰囲気下に7日間放置して得た硬化物の物性(初期物性)を、JIS K−6249に準拠して測定した。なお、硬さは、JIS K−6249のデュロメーターA硬度計を用いて測定した。表1に結果を示す。
実施例1〜5で得られた各硬化物は、比較例1に示す末端がジメトキシシリル基で封鎖されたカネカMSポリマーS303Hをベースとする従来の変成シリコーンゴム硬化物と比較しても同等のゴム物性(伸び、引張強度)を満足するものであることが確認できた。また、硬さについては、従来の変成シリコーンゴム硬化物に比べて、より高硬度のゴム硬化物が得られることが確認できた。
従って、本発明のシラノール基を有する反応性ケイ素基を分子鎖末端に有する新規ポリオキシアルキレン系化合物を変成シリコーンRTV組成物のベースポリマーとして用いることで、種々の硬化剤(オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸(アセトキシ基)、アルコール(アルコキシ基)等の種々の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物など)を架橋成分として用いることが可能となり、これにより種々の硬化反応(縮合反応)タイプの変成シリコーンRTV組成物が得られることが期待できる。
従って、本発明のシラノール基を有する反応性ケイ素基を分子鎖末端に有する新規ポリオキシアルキレン系化合物を変成シリコーンRTV組成物のベースポリマーとして用いることで、種々の硬化剤(オキシム、アミド、アミノキシ、酢酸(アセトキシ基)、アルコール(アルコキシ基)等の種々の加水分解性基を含有する有機ケイ素化合物など)を架橋成分として用いることが可能となり、これにより種々の硬化反応(縮合反応)タイプの変成シリコーンRTV組成物が得られることが期待できる。
Claims (9)
- (a)1分子中に少なくとも1個の反応性ケイ素基を分子鎖末端に含有し、かつ、主鎖がポリオキシアルキレン系重合体である、下記構造式(1)で示される構造を有するポリオキシアルキレン系化合物: 100質量部、
(b)下記(b−1)成分及び/又は(b−2)成分: 0.1〜30質量部、
(b−1)下記一般式(2)で示される同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解縮合物
(b−2)1分子中に1個のメチル基、ビニル基又はフェニル基を有し、かつ少なくとも2個の加水分解性基を有し、かつアミノ基を有さない、(b−1)成分を除く加水分解性オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物
(c)硬化触媒: 0.01〜20質量部
を含有する室温硬化性組成物。 - (a)ポリオキシアルキレン系化合物が、直鎖状構造である請求項1〜3のいずれか1項に記載の室温硬化性組成物。
- (a)ポリオキシアルキレン系化合物の分子量が、200〜50,000である請求項1〜4のいずれか1項に記載の室温硬化性組成物。
- 更に、(a)成分100質量部に対して、
(d)充填剤: 3〜1,000質量部、及び/又は
(e)接着促進剤: 0.1〜30質量部
を含有するものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の室温硬化性組成物。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の室温硬化性組成物からなるシーリング材。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の室温硬化性組成物の硬化物で接着及び/又はシールした物品。
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