JP2018076575A - 水電解装置、機能水の製造方法 - Google Patents

水電解装置、機能水の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】一回の通水では到達できない高濃度の機能水を製造できる水電解装置を提供する。【解決手段】固体電解質膜32と、第一ターミナルプレート及び板状の第一メッシュ電極を有する第一電極部40と、第二ターミナルプレート及び板状の第二メッシュ電極を有する第二電極部50と、を有する水電解セル30であって、固体電解質膜の一方の面と第一ターミナルプレートとの間に第一メッシュ電極が挟まれ且つその間を前記一方の面に沿って水が流通し、固体電解質膜の他方の面と第二ターミナルプレートとの間に第二メッシュ電極が挟まれ且つその間を前記他方の面に沿って水が流通する水電解セルと、第一電極部と第二電極部との間に電流を流して、水電解セルで水電解する電源と、前記一方の面と第一ターミナルプレートとの間の流路を流通した水を貯留する貯留部112と、貯留部の水を前記流路へ再び送るポンプ162と、を備える水電解装置100。【選択図】図1

Description

本発明は、水電解装置、機能水の製造方法に関する。
特許文献1には、Pt(プラチナ)などの金属メッシュを電極として用いた水電解セルに対して、水を供給して、水電解を行う構成が開示されている。
特開2006−175384号公報
ここで、水電解セルに対して一回通水して、オゾン水、酸素水又は水素水(以下、これらを総称して機能水という)を製造する製造方法が知られている。この製造方法において、機能水の濃度を高めるためには、例えば、通水量を低減し且つ水電解セルの電流密度を上昇させて、生成されるガスと通水量の比率を大きくする操作が必要となる。このような操作を行っても、例えば、70mg/Lを超える濃度のオゾン水や、飽和濃度を超える1.8mg/L以上の濃度の水素水や、60mg/L以上の濃度の酸素水を製造することは難しい。
本発明は、上記事実を考慮し、一回の通水では到達できない高濃度の機能水を製造できる水電解装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、固体電解質膜と、第一ターミナルプレート及び板状の第一メッシュ電極を有する第一電極部と、第二ターミナルプレート及び板状の第二メッシュ電極を有する第二電極部と、を有する水電解セルであって、前記固体電解質膜の一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間に前記第一メッシュ電極が挟まれ且つその間を前記一方の面に沿って水が流通し、前記固体電解質膜の他方の面と前記第二ターミナルプレートとの間に前記第二メッシュ電極が挟まれ且つその間を前記他方の面に沿って水が流通する前記水電解セルと、前記第一電極部と前記第二電極部との間に電流を流して、前記水電解セルで水電解する電源と、前記一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間の流路を流通した水を貯留する貯留部と、前記貯留部の水を前記流路へ再び送るポンプと、を備える。
この構成によれば、水電解セルの第一電極部では、固体電解質膜の一方の面と第一ターミナルプレートとの間に板状の第一メッシュ電極が挟まれ且つその間を前記一方の面に沿って水が流通する。水電解セルの第二電極部では、固体電解質膜の他方の面と第二ターミナルプレートとの間に板状の第二メッシュ電極が挟まれ且つその間を前記他方の面に沿って水が流通する。そして、電源が、第一電極部と第二電極部との間に電流を流して水電解セルで水電解する。この水電解によって生成された気体が、一方の面と第一ターミナルプレートとの間の流路を流通する水に溶解し、機能水が製造される。
当該流路を流通した機能水は、貯留部に貯留される。貯留部の機能水は、ポンプによって、当該流路へ再び送られる。
このように、請求項1の構成では、一方の面と第一ターミナルプレートとの間の流路を複数回通水できるので、複数回通水する毎に水電解して機能水の高濃度化を図ることができる。
また、請求項1の構成では、一方の面と第一ターミナルプレートとの間で一方の面に沿って水が流通するため、第一メッシュ電極内で微泡化された気体と水とを接触させることができ、機能水の高濃度化を図ることができる。
以上により、請求項1の構成では、一回の通水では到達できない高濃度の機能水を製造できる。
請求項2の発明では、前記貯留部に予め貯留された第一水が、前記流路を流通してから前記貯留部に再び貯留されることで、前記貯留部と前記流路との間を循環し、単位時間当たりの循環水量と運転時間との積が、前記貯留部に予め貯留された第一水の水量の2倍以上となる運転条件で運転される。
この構成によれば、貯留部に予め貯留された第一水が、一方の面と第一ターミナルプレートとの間の流路を2回以上流通することになるので、機能水の高濃度化を図ることができる。
請求項3の発明では、前記他方の面と前記第二ターミナルプレートとの間の流路を流通した第二水を、該流路へ再び送って、前記第二水を循環させる。
この構成によれば、第二水が循環するので、他方の面と第二ターミナルプレートとの間の流路を流通した第二水を廃棄する場合に比べ、第二水の使用量を低減できる。
請求項4の発明は、前記水電解セルと前記貯留部との間に配置され、前記一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間の流路を流通した第一水と該第一水に含まれる気体とを混合する気液混合器を備える。
この構成によれば、水電解セルでは溶解しきれなかった気体を、気液混合器において水に溶解することができ、さらに、機能水の高濃度を図ることができる。
請求項5の発明は、前記貯留部を冷却する冷却装置を備える。
この構成によれば、冷却装置が貯留部を冷却するので、ヘンリーの法則により、生成された気体の液相から気相への移行が抑制され、さらに、機能水の高濃度を図ることができる。
請求項6の発明は、前記貯留部から前記第一水を抜き出し可能な抜出部と、前記抜出部によって前記第一水が抜き出された貯留部に水を補充する補充部と、を備える。
この構成によれば、抜出部によって貯留部から抜き出された機能水を、例えば消毒、洗浄、飲料用などに用いることができる。そして、抜き出した分の水を、補充部によって貯留部に補充できるので、貯留部の水を減らさずに連続的に機能水を製造できる。
請求項7の発明は、前記抜出部で前記第一水を前記貯留部から抜き出しつつ、抜き出した分の前記第一水を前記補充部で前記貯留部へ補充する場合において、前記貯留部に予め貯留された第一水の貯留水量を、単位時間当たりに前記貯留部に補充される補充水量で割った値を平均滞留時間としたとき、前記平均滞留時間と単位時間当たりの循環水量との積が、前記貯留水量の2倍以上となる運転条件で運転される。
この構成によれば、貯留部に補充された第一水が貯留部に滞留している時間内に、第一水が一方の面と第一ターミナルプレートとの間の流路を2回以上流通することになるので、高濃度化された機能水の濃度を維持できる。
請求項8の発明は、前記貯留部からの抜き出しを行わずに、前記一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間の流路と前記貯留部との間で第一水を循環させる。
この構成によれば、貯留部からの抜き取りを行わずに、水電解セルの流路と貯留部との間で水を循環させるので、機能水を短時間で高濃度化することができる。
請求項9の発明は、前記第一電極部が、陰極部とされ、前記一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間の流路で前記第一水を流通させて、水素水を製造する。
この構成によれば、陰極部側における一方の面と第一ターミナルプレートとの間の流路を複数回通水できるので、複数回通水する毎に水電解して、高濃度の水素水の製造できる。
請求項10の発明は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の水電解装置を準備する準備工程と、前記水電解装置の水電解セルに第一水及び第二水を複数回流通させつつ、前記水電解セルに電流を流して前記水電解セルで水電解し、該水電解より発生した気体を含む機能水を製造する水電解工程と、を有する。
この製造方法によれば、請求項1〜9のいずれか1項に記載の水電解装置の水電解セルに水を流通させつつ、水電解セルに電流を複数回流して前記水電解セルで水電解し、該水電解より発生した気体を含む機能水を製造する。
このように、請求項10の製造方法では、水電解セルに複数回通水し、複数回通水する毎に水電解して機能水の高濃度化を図ることができる。
また、請求項10の製造方法では、一方の面と第一ターミナルプレートとの間で一方の面に沿って水が流通するため、第一メッシュ電極内で微泡化された気体と水とを接触させることができ、機能水の高濃度化を図ることができる。
以上により、請求項10の製造方法では、一回の通水では到達できない高濃度の機能水を製造できる。
本発明は、上記構成としたので、一回の通水では到達できない高濃度の機能水を製造できる水電解装置を提供できる。
第一本実施形態に係る水電解装置の構成を示す概略図である。 第一実施形態に係る水電解セルの内部構成を示す分解斜視図である。 第二本実施形態に係る水電解装置の構成を示す概略図である。 実施例1におけるオゾン水の濃度の経時変化を示すグラフである。 実施例2におけるオゾン水の濃度及び貯留部の水温の経時変化を示すグラフである。 超高濃度のオゾン水の製造条件におけるシミュレーション結果を示すグラフである。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
《第一実施形態》
〈水電解装置100〉
まず、第一実施形態に係る水電解装置100の構成を説明する。図1は、第一実施形態に係る水電解装置100の構成を示す概略図である。
水電解装置100は、純水(水の一例)を水電解してオゾン水(機能水の一例)を生成(製造)する装置である。具体的には、水電解装置100は、図1に示されるように、水電解セル30と、第一供給路120と、第一排出路170と、貯留部112と、第二供給路160と、第二排出路190と、気液混合器196と、溶存オゾン濃度計168と、抜出部410と、補充部420と、電源180と、を有している。
なお、水電解装置100の各部の構成部品(例えば、筐体、タンク、ポンプ、配管、ミキサー、弁、継手、パッキン、及び水電解セルなど)は、耐オゾン性に優れる材料、例えば、テフロン(登録商標)、ステンレス等で構成されている。
[水電解セル30]
水電解セル30は、図2に示されるように、固体電解質膜32と、陽極部40(第一電極部の一例)と、陰極部50(第二電極部の一例)と、筐体38(図1参照)と、を有している。
固体電解質膜32としては、例えば、ナフィオン膜(ナフィオンは登録商標)などの固体高分子電解質膜が用いられる。なお、固体電解質膜32としては、ナフィオン膜に限られず、種々の固体電解質膜を用いることが可能である。
陽極部40は、板状(扁平状)とされた第一メッシュ電極42、431、432、433と、板状とされた第一ターミナルプレート44(端子)と、を有している。第一メッシュ電極42、431、432、433は、厚み方向に重ねられており、互いが厚み方向に接触するように配置されている。固体電解質膜32の一方の面32Aは、第一メッシュ電極42の一方の面42Aに接触している。第一ターミナルプレート44の一方の面44Aは、平面状に形成されており、第一メッシュ電極433の一方の面433Bに接触している。第一ターミナルプレート44は、具体的には、平板状とされており、第一ターミナルプレート44の一方の面44Aには、水路を形成するための溝がなく、一方の面44Aは、全面が平面で形成されている。
陰極部50は、板状(扁平状)とされた第二メッシュ電極52、53と、板状とされた第二ターミナルプレート54(端子)と、を有している。第二メッシュ電極52、53は、厚み方向に重ねられており、互いが厚み方向に接触するように配置されている。固体電解質膜32の他方の面32Bは、第二メッシュ電極52の一方の面52Aに接触している。第二ターミナルプレート54の一方の面54Aは、平面状に形成されており、第二メッシュ電極53の一方の面53Bに接触している。第二ターミナルプレート54は、具体的には、平板状とされており、第二ターミナルプレート54の一方の面54Aには、水路を形成するための溝がなく、一方の面54Aは、全面が平面で形成されている。
したがって、第一メッシュ電極42、431、432、433と第二メッシュ電極52、53とで固体電解質膜32を挟み込み、この挟み込んだものが、第一、第二ターミナルプレート44、54の間に配置されている。すなわち、水電解セル30では、第一ターミナルプレート44、第一メッシュ電極433、第一メッシュ電極432、第一メッシュ電極431、第一メッシュ電極42、固体電解質膜32、第二メッシュ電極52、第二メッシュ電極53、及び第二ターミナルプレート54がこの順で積層されている。そして、この積層体が、筐体38に収容されている。
第一、第二ターミナルプレート44、54としては、例えば、Ti又はステンレスが用いられる。固体電解質膜32に接触する第一、第二メッシュ電極42、52としては、例えば、水の電気分解活性に優れた触媒電極が用いられる。この触媒電極としては、例えば、Pt・Ni・ステンレス等の金属、PbO・NiやSbをドープしたSnO・IrO・Nb・TaOx等の酸化物、活性化炭素・ボロンドープダイヤモンド等の炭素電極などが用いられる。
固体電解質膜32に接触しない第一、第二メッシュ電極431、432、433、53としては、Tiやステンレス等の耐酸化性に優れた材料が用いられる。これにより、水電解セル30の劣化を抑制できる。また、第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53としては、例えば、平織りや綾織りなどで板状(扁平状)且つメッシュ状(網状)の電極が用いられる。
また、第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53は、表裏の両面(一方の面及び他方の面)において、複数の凹凸を有している。これにより、第一ターミナルプレート44、第一メッシュ電極42、431、432、433、固体電解質膜32、第二メッシュ電極52、53、及び第二ターミナルプレート54は、互いに、隣接する部材に対して接触する部分と隙間を有する部分とが形成される。
陽極部40では、固体電解質膜32、第一メッシュ電極42、431、432、433及び第一ターミナルプレート44の各々の間の隙間部分と、第一メッシュ電極42、431、432、433の網目部分と、によって水が流通する流路が形成される。そして、陽極部40では、固体電解質膜32と第一ターミナルプレート44との間において、固体電解質膜32の一方の面32A(第一メッシュ電極42、431、432、433の面)に沿って純水(第一水としてのアノード水)が当該流路を流通する。
また、陰極部50では、固体電解質膜32、第二メッシュ電極52、53及び第二ターミナルプレート54の各々の間の隙間部分と、第二メッシュ電極52、53の網目部分と、によって水が流通する流路が形成される。そして、陰極部50では、固体電解質膜32と第二ターミナルプレート54との間において、固体電解質膜32の他方の面32B(第二メッシュ電極52、53の面)に沿って塩水(第二水としてのカソード水)が当該流路を流通する。なお、図2には、水電解セル30においてアソード水及びカソード水が流通する方向が矢印にて示されている。
第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53の大きさ(面積)は、水電解セル30で流すアソード水及びカソード水の流量によって規定される。例えば、当該流量が1L/min程度である場合には、第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53は、例えば、幅10mm×長さ20mmの大きさとされる。また、例えば、当該流量が4〜6L/min程度である場合には、第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53は、例えば、幅30mm×長さ60mmの大きさとされる。また、例えば、当該流量が10L/min程度である場合には、第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53は、例えば、幅50mm×長さ100mmの大きさとされる。また、第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53の大きさは、固体電解質膜32の大きさよりも小さくされている。
なお、上記のいずれの場合も、第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53の縦横比が、1:2とされており、水電解セル30における水の流通方向の長さが、当該流通方向に直交する直交方向の幅より長くされている。また、第一、第二メッシュ電極42、431、432、433、52、53としては、直交方向の幅が、流通方向の長さより広くされる構成であってもよい。
なお、水電解セル30では、固体電解質膜32と第一ターミナルプレート44との間に四枚の第一メッシュ電極42、431、432、433が配置され、固体電解質膜32と第二ターミナルプレート54との間に二枚の第二メッシュ電極52、53が配置されていたが、これに限られない。すなわち、固体電解質膜32と第一、第二ターミナルプレート44、54の各々との間に配置されるメッシュ電極の枚数は、水電解セル30で流す純水の流量と、水電解セル30内での圧力損失とによって規定される。
メッシュ電極の枚数を増やすことで、固体電解質膜32と第一、第二ターミナルプレート44、54の各々との間の隙間が大きくなり、流路断面積が大きくなるため、圧力損失を抑制できる。したがって、水電解セル30で流す純水の流量を多くしつつ、圧力損失を抑制したい場合には、固体電解質膜32と第一、第二ターミナルプレート44、54の各々との間に配置されるメッシュ電極の枚数が増加される。
例えば、メッシュ電極を幅30mm×長さ60mmの大きさとし、水電解セル30で流す純水の流量を4L/minとする場合には、固体電解質膜32と第一、第二ターミナルプレート44、54の各々との間に、6枚ずつ(合計12枚)のメッシュ電極を配置する。なお、このときの筐体38の大きさは、例えば、幅56mm×長さ95mm×高さ31mmとされる。
[第一供給路120]
第一供給路120は、水電解セル30の陰極部50へカソード水(例えば、塩水)を供給するための流路である。この第一供給路120は、下流端部が水電解セル30の陰極部50に接続され、上流端部がカソード水を貯留する貯留部121に接続されている。
第一供給路120には、送水部としてのポンプ122が配置されている。このポンプ122によって、貯留部121に貯留されたカソード水が水電解セル30の陰極部50へ送られる。また、第一供給路120におけるポンプ122の下流側には、カソード水の流量を調整するための流量調整弁124が配置されている。
第一メッシュ電極42として、Ptなどの金属電極を用いる場合では、水電解の過程で酸化・劣化が生じやすい。そこで、本実施形態では、カソード水として塩水を用いて、金属電極の酸化を抑制し、水電解効率の低下を抑制する。なお、金属電極の酸化を抑制するメカニズムについては、特開2012−107331公報に記載されている。
なお、第一メッシュ電極42として、PbO・NiやSbをドープしたSnO・IrO・Nb・TaOx等の酸化物、活性化炭素・ボロンドープダイヤモンド等の炭素電極などを用いる場合は、酸化・劣化が生じにくいので、カソード水として塩水を用いる必要はなく、カソード水として純水やイオン交換水を用いることができる。
[第一排出路170]
第一排出路170は、水電解セル30の陰極部50を流通したカソード水が排出される流路である。この第一排出路170の上流端部は、水電解セル30の陰極部50に接続されている。水電解セル30の陰極部50を流通したカソード水は、第一排出路170を通じて排出される。第一排出路170で排出されたカソード水は、第一供給路120を通じて、再び水電解セル30の陰極部50に供給してもよい。すなわち、カソード水を循環させてもよい。これにより、カソード水を循環させない構成に比べ、カソード水の使用量を低減できる。
[貯留部112]
貯留部112は、例えば、アソード水(純水)を貯留する容器で構成されている。貯留部112に貯留されたアソード水は、後述するように、水電解セル30との間で循環するようになっている。
ここで、貯留部112内の水温が上昇すると、ヘンリーの法則によって液相から気相へのオゾンの移行が促進されるため、オゾン水の濃度上昇が抑制される。そこで、本実施形態では、貯留部112を冷却装置114に設置している。冷却装置114は、貯留部112を、例えば、20℃以下、好ましくは10℃以下に冷却する。これにより、生成されたオゾンの液相から気相への移行が抑制される。
なお、冷却装置としては、冷却コイル等で構成された冷却部を貯留部112内に入れる投げ込み式のクーラーであってもよいし、通常の熱交換器型の冷却器を第二排出路190に設置してもよい。また、貯留部112にアソード水と共に氷を入れておき、氷の融解熱で貯留部112内の水温を低く維持する構成であってもよい。さらに、後述の補充部420において、冷却したアソード水を貯留部112へ補充し、貯留部112内の水温を低く維持する構成であってもよい。
[第二供給路160]
第二供給路160は、貯留部112に貯留されたアソード水を水電解セル30の陽極部40へ供給するための流路である。この第二供給路160は、上流端部が貯留部112に接続され、下流端部が水電解セル30の陽極部40に接続されている。
第二供給路160には、送水部としてのポンプ162が配置されている。このポンプ162によって、アソード水が水電解セル30の陽極部40へ送られる。また、第二供給路160におけるポンプ162の下流側には、アソード水の流量を調整するための流量調整弁164が配置されている。また、第二供給路160における流量調整弁164の下流側には、第二供給路160内のアソード水の圧力を計測する圧力計166が配置されている。
[第二排出路190]
第二排出路190は、水電解セル30の陽極部40を流通したアソード水(オゾン水)を貯留部112へ排出する流路である。この第二排出路190は、上流端部が水電解セル30の陽極部40に接続され、下流端部が貯留部112に接続されている。第二排出路190を流通したアソード水は、貯留部112に貯留される。このように、第二排出路190及び前述の第二供給路160を通じて、アソード水が貯留部112と水電解セル30の陽極部40との間を循環する。なお、第二排出路190には、アソード水の流量を調整するための流量調整弁192が配置されている。
[気液混合器196]
気液混合器196は、気体(オゾン)を水に混合する機能を有している。この気液混合器196は、第二排出路190における流量調整弁192の下流側に配置されている。
気液混合器196としては、例えば、幅40mm×長さ100mmの#100のTiメッシュを13枚重ねてテフロン製(テフロンは登録商標)の缶体の内部に配置したものが用いられる。この気液混合器196では、メッシュ面に沿って、水とオゾンが流れて、気液の接触面積の増大により混合が促進される。なお、気液混合器196としては、例えば、スタティックミキサー(例えば、ノリタケ社製CSM−12−5)などを用いてもよい。
[溶存オゾン濃度計168]
溶存オゾン濃度計168は、アソード水に溶存するオゾン濃度を測定する機能を有している。この溶存オゾン濃度計168は、第二供給路160におけるポンプ162と流量調整弁164との間で第二供給路160から分岐する分岐路167に配置されている。分岐路167には、分岐路167を開閉する開閉弁169が配置されている。この開閉弁169が分岐路167を開放することで、ポンプ162で送られたアソード水が第二供給路160から溶存オゾン濃度計168へ流入し、そのアソード水に溶存するオゾン濃度を溶存オゾン濃度計168が測定する。
[抜出部410]
抜出部410は、貯留部112に貯留されたアソード水(オゾン水)を抜き出し可能な機能を有している。抜き出し部410は、貯留部112に接続された抜出路412と、抜出路412に配置された開閉弁414と、を有している。抜き出し部410では、開閉弁414が抜出路412を開放することで、貯留部112に貯留されたアソード水が、抜出路412を通じて抜き出される。アソード水の抜き出しは、例えば、溶存オゾン濃度計168によって、貯留部112内のアソード水の濃度が所定の濃度となったことが確認された後に行われる。また、加圧状態でオゾン水を抜き出す場合には、溶存オゾン濃度計168の配管(分岐路167)に枝管(ティーなど)を取り付けて、ポンプ162で加圧されたオゾン水を抜き出すこともできる。抜出部410によって抜き出されたアソード水(オゾン水)は、例えば、殺菌、消毒、洗浄などに用いられる。
[補充部420]
補充部420は、貯留部112にアソード水(純水)を補充する機能を有している。補充部420は、具体的には、例えば、補充用のアソード水を貯留する貯留部422と、貯留部422と貯留部112とに接続された補充路424と、補充路424に配置されたポンプ426と、を有している。補充部420では、貯留部422に貯留された補充用のアソード水が、ポンプ426によって貯留部112に補充される。
[電源180]
電源180は、陽極部40の第一ターミナルプレート44と陰極部50の第二ターミナルプレート54とに接続されている。この電源180には、直流電源が用いられている。そして、電源180は、例えば、パソコン182(PC)の操作により、定電流モードにて運転している。
水電解セル30に流す電流の電流密度は、0.1A/cm以上3.5A/cm以下が好ましい。電流密度が0.1A/cm未満であると、水の電解反応が促進されず、オゾン水の濃度が上がらないためである。電流密度が3.5A/cmを超えると、陽極部40及び陰極部50の各電極が劣化・消耗し、水電解装置100の寿命が短くなる。さらに、電流密度が3.5A/cmを超えると、貯留部112内の水温が上昇する。その結果、ヘンリーの法則によって液相から気相へのオゾンの移行が促進されるため、オゾン水の濃度上昇が抑制される。
そして、水電解セル30に直流電流を流すことで、水電解セル30を流通するアソード水及びカソード水が電気分解される。アソード水及びカソード水が電気分解されると、陰極部50に水素が生成され、陽極部40にオゾンが生成される。
[水電解装置100の運転条件]
水電解装置100では、循環水量と運転時間との積が、貯留部112に予め貯留されたアソード水の水量の2倍以上となる運転条件で運転される。すなわち、貯留部112に予め貯留されたアソード水が、水電解セル30を2回以上流通する運転条件で運転される。なお、循環水量は、単位時間当たりの循環水量であって、単位時間あたりに、貯留部112から水電解セル30へ送られて貯留部112に再び戻ってくる水量である。
[水電解装置100の循環水量]
水電解装置100において、第二供給路160、水電解セル30及び第二排出路190を循環するアソード水の循環水量は、多いほうが好ましい。その理由は、水電解セル30で生成されたオゾンの気泡を効率よく、水電解セル30の第一メッシュ電極42、431、432、433から流し出すことができるためである。オゾン水は、濃度が高くなるにつれて、電解の際に水に溶解しきれずに気泡を形成するオゾンの量が増加する。その結果、水電解セル30内に気泡が溜まるようになる。これらの気泡は、陽極部40の第一メッシュ電極42、431、432、433の有効面積を減らし、電解効率を低下させる。
そこで、循環水量を増加させて、第一メッシュ電極42、431、432、433の有効面積の低下を抑制すると共に、単位時間当たりの水電解回数を増加させることで、オゾン水の高濃度化を図る。
特に、本実施形態のように、陽極部40において、固体電解質膜32の一方の面32A(第一メッシュ電極42、431、432、433の面)に沿ってアノード水を流通させる構成においては、第一メッシュ電極42、431、432、433内で生成された気泡を流し出すことができ、気泡の影響を抑制する効果が高い。
[水電解装置100を用いたオゾン水の製造方法]
本製造方法は、準備工程と、水電解工程と、を有している。準備工程では、前述した水電解装置100を準備する。
水電解工程では、循環水量と運転時間との積が、貯留部112に予め貯留されたアソード水の水量の2倍以上となる運転条件で、水電解装置100を運転する。これにより、水電解装置100の水電解セル30の陽極部40にアソード水を複数回流通させつつ、水電解セル30に電流を流して水電解セル30で水電解し、該水電解より発生したオゾン(気体の一例)を含むオゾン水を製造する。
具体的には、水電解工程は、以下のように行われる。すなわち、水電解装置100の貯留部112に貯留されたアソード水が水電解セル30の陽極部40へ供給され、電源180によって水電解セル30に電流を流して水電解セル30で水電解が行われる。水電解より発生したオゾンが、水電解セル30においてアソード水に溶解され、さらに、気液混合器196において、水電解セル30で溶解しきれなかったオゾンがアソード水に溶解される。そして、気液混合器196からアソード水が貯留部112に戻される。この工程(サイクル)が複数回繰り返されて、オゾン水が製造される。
本実施形態では、製造されたオゾン水は、抜き出し部410によって、貯留部112から抜き出して使用される。具体的には、抜き出し部410では、開閉弁414が抜出路412を開放することで、貯留部112に貯留されたオゾン水が、抜出路412を通じて抜き出される。なお、オゾン水が抜き出された分、補充部420によって、アソード水(純水)が補充される。貯留部112からオゾン水を抜き出しつつ、貯留部112へアソード水を補充することで、連続的に、オゾン水を使用できる。
このとき、貯留部112へ補充される補充水が貯留部112に滞留している時間(平均滞留時間)を以下のように定義し、この平均滞留時間内に、水を2回以上電解させる。
平均滞留時間[min]=貯留水量[L]÷補充水量[L/min]
なお、貯留水量は、貯留部112に予め貯留された水量である。補充水量は、単位時間あたりに貯留部112に補充される水量である。
平均滞留時間内に水を2回以上電解させる場合において、単位時間あたりに循環する循環水量と貯留水量との関係は次のとおりである。
平均滞留時間[min]×循環水量[L/min]≧貯留水量[L]×2
すなわち、本実施形態では、平均滞留時間と単位時間当たりの循環水量との積が、貯留水量の2倍以上となる運転条件で運転される。なお、循環水量は、単位時間あたりに、貯留部112から水電解セル30へ送られて貯留部112に再び戻ってくる水量である。
製造された高濃度のオゾン水は、酸化・分解力、殺菌力、洗浄力が非常に強く、殺菌、消毒、洗浄などに使用することができる。また、製造された高濃度のオゾン水は、例えば、フォトレジストの剥離工程などに使用することが可能である。したがって、オゾン水が、フォトレジストの剥離工程などに現在使用されている酸やアルカリ水溶液を代替できる。また、使用後のオゾン水は、水と酸素に戻るため、環境負荷の低減につながる。
〈本実施形態に係る作用効果〉
次に、本実施形態に係る作用効果を説明する。
本実施形態の構成によれば、前述のように、水電解セル30の陽極部40において、固体電解質膜32の一方の面32Aと第一ターミナルプレート44との間に第一メッシュ電極42、431、432、433が挟まれ且つその間を一方の面32Aに沿ってアソード水が流通する。そして、電源180が、陽極部40と陰極部50との間に電流を流して水電解セル30で水電解する。この水電解によって生成されたオゾンが、一方の面32Aと第一ターミナルプレート44との間の流路を流通する水に溶解し、オゾン水が製造される。
当該流路を流通したアソード水(オゾン水)は、貯留部112に貯留される。このアソード水は、ポンプ162によって、水電解セル30の当該流路へ再び送られ、再び水電解が行われる。
このように、本実施形態の構成では、一方の面32Aと第一ターミナルプレート44との間の流路を複数回通水できるので、複数回通水する毎に水電解してオゾン水の高濃度化を図ることができる。
特に、水電解装置100では、循環水量と運転時間との積が、貯留部112に予め貯留されたアソード水の水量の2倍以上となる運転条件で運転される。これにより、貯留部112に予め貯留されたアソード水が、水電解セル30を2回以上流通することになるので、オゾン水の高濃度化を図ることができる。
また、本実施形態では、一方の面32Aと第一ターミナルプレート44との間で一方の面32Aに沿ってアソード水が流通するため、第一メッシュ電極42、431、432、433内で微泡化されたオゾンと水とを接触させることができ、オゾン水の高濃度化を図ることができる。
また、本実施形態では、一方の面32Aと第一ターミナルプレート44との間を流通したアソード水(オゾン水)が、気液混合器196を通過する。このため、水電解セル30では溶解しきれなかったオゾンを、気液混合器196において水に溶解することができ、さらに、オゾン水の高濃度を図ることができる。
また、本実施形態では、貯留部112を冷却装置114に設置し、貯留部112を、例えば、20℃以下に冷却する。これにより、ヘンリーの法則により、生成されたオゾンの液相から気相への移行が抑制され、さらに、オゾン水の高濃度を図ることができる。
以上により、本実施形態の構成では、一回の通水では到達できない高濃度のオゾン水を製造できる。
また、本実施形態では、抜出部410によって貯留部112から抜き出されたオゾン水を殺菌、消毒、洗浄などに用いることができる。そして、抜き出した分の水を、補充部420によって貯留部112に補充できるので、貯留部112の水を減らさずに連続的にオゾン水を製造できる。
さらに、本実施形態では、貯留部112へ補充される補充水が貯留部112に滞留している時間(平均滞留時間)内に、水を2回以上電解させるので、高濃度化されたオゾン水の濃度を維持できる。このように、本実施形態では、貯留部112のオゾン水を連続的に抜き取り、且つ、連続的に水を補充することで、濃度が一定に維持されたオゾン水を連続的に製造できる。
〈水電解装置100の変形例〉
前述の水電解装置100では、アソード水として純水を用いたが、これに限られず、例えば、イオン交換水であってもよい。
さらに、カソード水として塩水を用いる場合には、アソード水として水道水を用いてもよい。カソード水として塩水を用いた構成では、陰極部50において、塩水の電解によって、NaOHが生成されるため、カソード水のpHが11〜12まで上昇する。そのpH領域では、水道水中に含まれるミネラル成分の電解生成物(CaCOやMg(OH)等)の粒子が負に帯電するため、陰極部50との静電反発により、電解生成物の析出が抑制される。このように、電解生成物の析出が抑制されるので、アソード水として水道水を用いることが可能となる。
また、前述の水電解装置100では、製造されたオゾン水を貯留部112から抜き出して使用していたが、これに限られない。例えば、抜き出しを行わずに、アソード水をバッチ式に循環させ、製造したオゾン水を貯留部112に貯留する。そして、水電解装置100の運転を停止し、例えば、貯留部112を水電解装置100から取り外してから、製造されたオゾン水が使用してもよい。この場合では、オゾン水を短時間で高濃度化することができる。
また、前述の水電解装置100としては、貯留部112を耐圧性のものとし、圧力制御装置を設置して、加圧下で水電解装置100を運転することが好ましい。数気圧の圧力下で水電解を行うと、ヘンリーの法則により、気相から液相への気体の溶解度が上昇するので、高濃度の機能水を得ることができる。
〈水電解装置100を酸素水の製造に用いる変形例〉
前述の水電解装置100は、オゾン水を製造する装置として構成されていたが、酸素水(機能水の一例)を製造する装置として構成してもよい。この場合では、陽極部40の第一メッシュ電極42としては、水電解における酸素過電圧を低減し且つオゾンの生成を抑制する機能を有する触媒層(IrO)を形成したメッシュ電極が用いられる。メッシュ電極としては、例えば、Tiメッシュが用いられる。
また、酸素水を製造する場合では、陽極部40の酸化・劣化のおそれが小さいので、カソード水として塩水を用いる必要がなく、カソード水としては、純水やイオン交換水を用いればよい。また、水電解装置100の各部の材質は、耐オゾン性を有する必要がない。
《第二実施形態》
〈水電解装置10〉
まず、第二実施形態に係る水電解装置10の構成を説明する。図3は、第二実施形態に係る水電解装置10の構成を示す概略図である。
水電解装置10は、純水(水の一例)を水電解して水素水を生成する装置である。具体的には、水電解装置10は、図3に示されるように、水電解セル30と、第一供給路20と、第一排出路70と、貯留部12と、第二供給路60と、第二排出路90と、溶存水素濃度計68と、抜出部210と、補充部220と、電源80と、を有している。
[水電解セル30]
水電解セル30では、陽極部40の第一メッシュ電極42として、水電解における酸素過電圧を低減し且つオゾンの生成を抑制する機能を有する触媒層(IrO)を形成したメッシュ電極が用いられる。メッシュ電極としては、例えば、Tiメッシュが用いられる。その他の点については、オゾンを製造する水電解装置100の場合と同様である。
なお、水電解装置10では、陰極部50が第一電極部の一例として、第二メッシュ電極52、53が第一メッシュ電極の一例として、第二ターミナルプレート54が第一ターミナルプレートの一例として、他方の面32Bが一方の面の一例として機能する。さらに、陽極部40が第二電極部の一例として、第一メッシュ電極42、431、432、433が第二メッシュ電極の一例として、第一ターミナルプレート44が第二ターミナルプレート54の一例として、一方の面32Aが他方の面の一例として機能する。
[第一供給路20]
第一供給路20は、水電解セル30の陽極部40へ第二水としてのアノード水(純水)を供給するための流路である。この第一供給路20は、下流端部が水電解セル30の陽極部40に接続され、上流端部が例えば、アノード水を貯留する貯留部に接続されている。
第一供給路20には、送水部としてのポンプ22が配置されている。このポンプ22によって、アソード水が水電解セル30の陽極部40へ送られる。また、第一供給路20におけるポンプ22の下流側には、アノード水の流量を調整するための流量調整弁24が配置されている。なお、アソード水としては、イオン交換水を用いてもよい。
[第一排出路70]
第一排出路70は、水電解セル30の陽極部40を流通したアノード水(酸素水)が排出される流路である。この第一排出路70の上流端部は、水電解セル30の陽極部40に接続されている。第一排出路70の下流端部は、例えば、第一供給路20が接続された貯留部(図示省略)に接続されている。第一排出路70を流通したアノード水は、貯留部(図示省略)に貯留され、当該貯留部にて酸素が除去されて、当該貯留部から第一供給路20を通じて、再び水電解セル30の陽極部40に供給される。このように、アノード水が循環される(リサイクルされる)。
[貯留部12]
貯留部12は、例えば、第一水としてのカソード水(純水)を貯留する容器で構成されている。貯留部12に貯留されたカソード水は、後述するように、水電解セル30の陰極部50との間で循環するようになっている。なお、カソード水としては、イオン交換水を用いてもよい。
[第二供給路60]
第二供給路60は、貯留部12に貯留されたカソード水を水電解セル30の陰極部50へ供給するための流路である。この第二供給路60は、上流端部が貯留部12に接続され、下流端部が水電解セル30の陰極部50に接続されている。
第二供給路60には、送水部としてのポンプ62が配置されている。このポンプ62によって、カソード水が水電解セル30の陰極部50へ送られる。また、第二供給路60におけるポンプ62の下流側には、カソード水の流量を調整するための流量調整弁64が配置されている。また、第二供給路60における流量調整弁64の下流側には、第二供給路60内のカソード水の圧力を計測する圧力計66が配置されている。
[第二排出路90]
第二排出路90は、水電解セル30の陰極部50を流通したカソード水(水素水)を貯留部12へ排出する流路である。この第二排出路90は、上流端部が水電解セル30の陰極部50に接続され、下流端部が貯留部12に接続されている。第二排出路90を流通したカソード水は、貯留部12に貯留される。このように、第二排出路90及び前述の第二供給路60を通じて、カソード水が貯留部12と水電解セル30の陰極部50との間を循環する。なお、第二排出路90には、カソード水の流量を調整するための流量調整弁92が配置されている。
[気液混合器96]
気液混合器96は、気体(水素)を水に混合する機能を有している。この気液混合器96は、第二排出路90における流量調整弁92の下流側に配置されている。気液混合器96は、水電解装置100における気液混合器196と同様に構成されている。
[溶存水素濃度計68]
溶存水素濃度計68は、カソード水に溶存する水素濃度を測定する機能を有している。この溶存水素濃度計68は、第二供給路60におけるポンプ62と流量調整弁64との間で第二供給路60から分岐する分岐路67に配置されている。分岐路67には、分岐路67を開閉する開閉弁69が配置されている。この開閉弁69が分岐路67を開放することで、ポンプ62で送られたカソード水が第二供給路60から溶存水素濃度計68へ流入し、そのカソード水に溶存する水素濃度を溶存水素濃度計68が測定する。
[抜出部210]
抜出部210は、貯留部12に貯留されたカソード水(水素水)を抜き出す機能を有している。抜き出し部210は、貯留部12に接続された抜出路212と、抜出路212に配置された開閉弁214と、を有している。抜き出し部210では、開閉弁214が抜出路212を開放することで、貯留部12に貯留されたカソード水が、抜出路212を通じて抜き出される。カソード水の抜き出しは、例えば、溶存水素濃度計68によって、貯留部12内のカソード水の濃度が所定の濃度となったことが確認された後に行われる。また、加圧状態で水素水を抜き出す場合には、溶存水素濃度計68の配管(分岐路67)に枝管(ティーなど)を取り付けて、ポンプ62で加圧された水素水を抜き出すこともできる。抜出部210によって抜き出されたカソード水(水素水)は、例えば、洗浄水として用いられる。
[補充部220]
補充部220は、貯留部12にカソード水(純水)を補充する機能を有している。補充部220は、具体的には、例えば、補充用のカソード水を貯留する貯留部222と、貯留部222と貯留部12とに接続された補充路224と、補充路224に配置されたポンプ226と、を有している。補充部220では、貯留部222に貯留された補充用のカソード水が、ポンプ226によって貯留部12に補充される。
[電源80]
電源80は、陽極部40の第一ターミナルプレート44と陰極部50の第二ターミナルプレート54とに接続されている。この電源80には、直流電源が用いられている。そして、電源80は、例えば、パソコン82(PC)の操作により、定電流モードにて運転している。
水電解セル30に流す電流の電流密度は、0.1A/cm以上3.5A/cm以下が好ましい。電流密度が0.1A/cm未満であると、水の電解反応が促進されず、水素水の濃度が上がらないためである。電流密度が3.5A/cmを超えると、陽極部40及び陰極部50の各電極が劣化・消耗し、水電解装置10の寿命が短くなる。
そして、水電解セル30に直流電流を流すことで、水電解セル30を流通するアソード水及びカソード水が電気分解される。アソード水及びカソード水が電気分解されると、陰極部50に水素が生成され、陽極部40に酸素が生成される。
[水電解装置10の運転条件]
水電解装置10では、循環水量と運転時間との積が、貯留部12に予め貯留されたカソード水の水量の2倍以上となる運転条件で運転される。すなわち、貯留部12に予め貯留されたカソード水が、水電解セル30を2回以上流通する運転条件で運転される。
また、カソード水の循環水量は、多いほうが好ましい。その理由は、水電解セル30で生成された水素の気泡を効率よく、水電解セル30の第一メッシュ電極42、431、432、433から流し出すことができるためである。水素水は、濃度が高くなるにつれて、電解の際に水に溶解しきれずに気泡を形成する水素の量が増加する。その結果、水電解セル30内に気泡が溜まるようになる。これらの気泡は、陽極部40の第一メッシュ電極42、431、432、433の有効面積を減らし、電解効率を低下させる。
そこで、循環水量を増加させて、第一メッシュ電極42、431、432、433の有効面積の低下を抑制すると共に、単位時間当たりの水電解回数を増加させることで、水素水の高濃度化を図る。
[水電解装置10を用いた水素水の製造方法]
本製造方法は、準備工程と、水電解工程と、を有している。準備工程では、前述した水電解装置10を準備する。
水電解工程では、循環水量と運転時間との積が、貯留部12に予め貯留されたカソード水の水量の2倍以上となる運転条件で、水電解装置10を運転する。これにより、水電解装置10の水電解セル30の陰極部50にカソード水を複数回流通させつつ、水電解セル30に電流を流して水電解セル30で水電解し、該水電解より発生した水素(気体の一例)を含む水素水を製造する。
具体的には、水電解工程は、以下のように行われる。すなわち、水電解装置10の貯留部12に貯留されたカソード水が水電解セル30の陰極部50へ供給され、電源80によって水電解セル30に電流を流して水電解セル30で水電解が行われる。水電解より発生した水素が、水電解セル30においてカソード水に溶解され、さらに、気液混合器96において、水電解セル30で溶解しきれなかった水素がカソード水に溶解される。そして、気液混合器96からカソード水が貯留部12に戻される。この工程(サイクル)が複数回繰り返されて、水素水が製造される。
本実施形態では、製造された水素水は、抜き出し部210によって、貯留部12から抜き出して使用される。具体的には、抜き出し部210では、開閉弁214が抜出路212を開放することで、貯留部12に貯留された水素水が、抜出路212を通じて抜き出される。なお、水素水が抜き出された分、補充部220によって、カソード水(純水)が補充される。貯留部112から水素水を抜き出しつつ、貯留部112へカソード水を補充することで、連続的に、水素水を使用できる。
このとき、貯留部112へ補充される補充水が貯留部112に滞留している時間(平均滞留時間)を以下のように定義し、この平均滞留時間内に、水を2回以上電解させる。
平均滞留時間[min]=貯留水量[L]÷補充水量[L/min]
なお、貯留水量は、貯留部112に予め貯留された水量である。補充水量は、単位時間あたりに貯留部112に補充される水量である。
平均滞留時間内に水を2回以上電解させる場合において、単位時間あたりに循環する循環水量と貯留水量との関係は次のとおりである。
平均滞留時間[min]×循環水量[L/min]≧貯留水量[L]×2
すなわち、本実施形態では、平均滞留時間と単位時間当たりの循環水量との積が、貯留水量の2倍以上となる運転条件で運転される。なお、循環水量は、単位時間あたりに、貯留部112から水電解セル30へ送られて貯留部112に再び戻ってくる水量である。
製造された水素水は、例えば、部品の洗浄に用いられる。具体的には、例えば、超音波の照射を併用しながら、半導体基板に付着したシリカやアルミナの微粒子の除去に水素水を用いる洗浄方法が考えられる。特に、この洗浄方法では、溶存水素濃度が0.9mg/L以上の水素水に1mg/Lのアンモニアを添加したものと、超音波の照射を併用して洗浄を行うと、半導体基板に付着したアルミナ微粒子を100%近く除去できることが知られている。また、製造された水素水は、飲料用や農業用として利用することも可能である。
〈本実施形態に係る作用効果〉
次に、本実施形態に係る作用効果を説明する。
本実施形態の構成によれば、前述のように、水電解セル30の陰極部50において、固体電解質膜32の他方の面32Bと第二ターミナルプレート45との間に第二メッシュ電極52、53が挟まれ且つその間を他方の面32Bに沿ってカソード水が流通する。そして、電源80が、陽極部40と陰極部50との間に電流を流して水電解セル30で水電解する。この水電解によって生成された水素が、他方の面32Bと第二ターミナルプレート54との間の流路を流通する水に溶解し、水素水が製造される。
当該流路を流通したカソード水(水素水)は、貯留部12に貯留される。このカソード水は、ポンプ62によって、水電解セル30の当該流路へ再び送られ、再び水電解が行われる。
このように、本実施形態の構成では、他方の面32Bと第二ターミナルプレート45との間の流路を複数回通水できるので、複数回通水する毎に水電解して水素水の高濃度化を図ることができる。
特に、水電解装置10では、循環水量と運転時間との積が、貯留部12に予め貯留されたカソード水の水量の2倍以上となる運転条件で運転される。これにより、貯留部12に予め貯留されたカソード水が、水電解セル30を2回以上流通することになるので、水素水の高濃度化を図ることができる。
また、本実施形態では、他方の面32Bと第二ターミナルプレート45との間で他方の面32Bに沿ってカソード水が流通するため、第二メッシュ電極52、53内で微泡化された水素と水とを接触させることができ、水素水の高濃度化を図ることができる。
また、本実施形態では、他方の面32Bと第二ターミナルプレート45との間を流通したカソード水(水素水)が、気液混合器96を通過する。このため、水電解セル30では溶解しきれなかった水素を、気液混合器96において水に溶解することができ、さらに、水素水の高濃度を図ることができる。
以上により、本実施形態の構成では、一回の通水では到達できない高濃度の水素水を製造できる。
また、本実施形態では、抜出部210によって貯留部12から抜き出された水素水を、洗浄水として用いることができる。そして、抜き出した分の水を、補充部220によって貯留部12に補充できるので、貯留部12の水を減らさずに連続的に水素水を製造できる。
さらに、本実施形態では、貯留部112へ補充される補充水が貯留部112に滞留している時間(平均滞留時間)内に、水を2回以上電解させるので、高濃度化されたオゾン水の濃度を維持できる。このように、本実施形態では、貯留部112の水素水を連続的に抜き取り、且つ、連続的に水を補充することで、濃度が一定に維持された水素水を連続的に製造できる。
〈水電解装置10の変形例〉
前述の水電解装置10では、製造された水素水を貯留部12から抜き出して使用していたが、これに限られない。例えば、抜き出しを行わずに、カソード水をバッチ式に循環させ、製造した水素水を貯留部12に貯留する。そして、水電解装置10の運転を停止し、例えば、貯留部12を水電解装置10から取り外してから、製造された水素水が使用してもよい。この場合では、水素水を短時間で高濃度化することができる。
また、前述の水電解装置10としては、貯留部12を耐圧性のものとし、圧力制御装置を設置して、加圧下で水電解装置10を運転することが好ましい。数気圧の圧力下で水電解を行うと、ヘンリーの法則により、気相から液相への気体の溶解度が上昇するので、高濃度の機能水を得ることができる。
また、水電解装置100と同様に、貯留部12を冷却する構成であってもよい。貯留部12を冷却することで、生成された水素の液相から気相への移行が抑制される。
〈実施例〉
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、水電解装置100を用いて、抜出部410による抜き出しを行わずに、アソード水をバッチ式に循環させ、オゾン水を製造した。
陽極部40では、第一メッシュ電極42として、#80のPtメッシュを用い、第一メッシュ電極431、432、433として、#100のTiメッシュを用いた。陰極部50では、第二メッシュ電極52として、#80のPtメッシュを用い、第二メッシュ電極53として、#100のTiメッシュを用いた。メッシュ電極は、いずれも幅30mm×長さ60mmとされ、平織りのメッシュとされている。貯留部112の水量を2.0Lとし、アソード水の循環水量を1.36L/minとし、運転時間を30分とした。
また、水電解セル30に27Aの電流を流した。カソード水として、0.5Mの濃度の塩水を用い、カソード水を30mL/minの流量で流した。また、貯留部112に2Lの氷水を入れて、アソード水として水電解セル30の陽極部40に通水し、オゾン水を製造した。製造中に1分間隔で3mLのオゾン水を取り出してオゾン水の濃度を分光法にて測定した。
その結果を図4に示す。この図に示されるように、水電解開始から6分後に、140mg/Lという高濃度のオゾン水が製造できた。
[実施例2]
実施例2では、実施例1の構成において、抜出部410によって、貯留部112からオゾン水を0.1L/minで常時抜き出しつつ、同量を補充部420で補充しながらオゾン水を製造した。抜き出したオゾン水の濃度を分光法にて測定し、運転中の貯留部112の温度も測定した。
その結果を図5に示す。この図に示されるように、常時、オゾン水を抜き出しているにもかかわらず、運転開始から5分後には、60mg/Lのオゾン水が、15分後には、90mg/Lのオゾン水が製造できた。また、貯留部112の温度が20℃前後まで上昇すると、オゾン水の濃度が低下することが明らかとなった。
なお、本発明者は、様々な条件でオゾン水を製造する実験を重ね、貯留部12のオゾン水の濃度の変化を予測する数理モデルを作り、シミュレーションで予測した。この予測結果は、実施例1、2の結果と一致した。
この数理モデルを利用して、150mg/Lの超高濃度のオゾン水を連続製造する条件を探索した結果、アソード水を7L/minで循環させ、水温を0℃に維持できれば、電流27A、貯留部12の水量2Lの条件で、150mg/Lの超高濃度のオゾン水を0.1L/minで連続製造できることが明らかになった。そのシミュレーション結果を図6に示す。このシミュレーションでは、オゾン水の濃度は、運転開始と共に上昇し、30分後に150mg/Lに達する。
[実施例3]
実施例3では、実施例1の構成において、第一メッシュ電極42を#80のPtメッシュから、触媒層(IrO)を形成したTiメッシュに変更して、抜出部410による抜き出しを行わずに、アソード水をバッチ式に循環させ、酸素水を製造した。実施例3では、貯留部112の冷却は、行わなかった。
その結果、運転開始から7分後に60mg/Lという過飽和の酸素水が2L製造できた。
[実施例4]
実施例4では、水電解装置10を用いて、抜出部210による抜き出しを行わずに、カソード水をバッチ式に循環させ、水素水を製造した。第一メッシュ電極42として、触媒層(IrO)を形成したTiメッシュを用い、第二メッシュ電極52として、#80のPtメッシュを用いた。貯留部12の水量を2Lとし、電流を30Aとし、カソード水を流量3L/minで循環させた。なお、アソード水は、1L/minで循環させた。
その結果、運転開始後3分後に、2.1mg/Lという高濃度の水素水が製造できた。なお、運転開始から9分以降は、貯留部12の水温の上昇に伴って水素水の濃度低下が見られた。
[実施例5]
実施例5では、実施例4の構成において、抜出部210によって、貯留部12から水素水を0.1L/minで常時抜き出しつつ、同量を補充部220で補充しながら水素水を製造した。
その結果、運転開始後6分後に、1.9mg/Lという高濃度の水素水が製造できた。なお、運転開始から13分以降は、貯留部12の水温の上昇に伴って水素水の濃度低下が見られた。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
10、100 水電解装置
12、112 貯留部
30 水電解セル
32 固体電解質膜
40 陽極部(水電解装置100において第一電極部の一例、水電解装置10において第二電極部の一例)
42、431、432、433第一メッシュ電極(水電解装置100において第一メッシュ電極の一例、水電解装置10において第二メッシュ電極の一例)
44 第一ターミナルプレート(水電解装置100において第一ターミナルプレートの一例、水電解装置10において第二ターミナルプレートの一例)
50 陰極部(水電解装置100において第二電極部の一例、水電解装置10において第一電極部の一例)
52、53 第二メッシュ電極(水電解装置100において第二メッシュ電極の一例、水電解装置10において第一メッシュ電極の一例)
54 第二ターミナルプレート(水電解装置100において第二ターミナルプレートの一例、水電解装置10において第一ターミナルプレートの一例)
62、162 ポンプ
80、180 電源
96、196 気液混合器
114 冷却装置
210、410抜出部
220、420補充部

Claims (10)

  1. 固体電解質膜と、第一ターミナルプレート及び板状の第一メッシュ電極を有する第一電極部と、第二ターミナルプレート及び板状の第二メッシュ電極を有する第二電極部と、を有する水電解セルであって、前記固体電解質膜の一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間に前記第一メッシュ電極が挟まれ且つその間を前記一方の面に沿って第一水が流通し、前記固体電解質膜の他方の面と前記第二ターミナルプレートとの間に前記第二メッシュ電極が挟まれ且つその間を前記他方の面に沿って第二水が流通する前記水電解セルと、
    前記第一電極部と前記第二電極部との間に電流を流して、前記水電解セルで水電解する電源と、
    前記一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間の流路を流通した第一水を貯留する貯留部と、
    前記貯留部の第一水を前記流路へ再び送るポンプと、
    を備える水電解装置。
  2. 前記貯留部に予め貯留された第一水が、前記流路を流通してから前記貯留部に再び貯留されることで、前記貯留部と前記流路との間を循環し、
    単位時間当たりの循環水量と運転時間との積が、前記貯留部に予め貯留された第一水の水量の2倍以上となる運転条件で運転される
    請求項1に記載の水電解装置。
  3. 前記他方の面と前記第二ターミナルプレートとの間の流路を流通した第二水を、該流路へ再び送って、前記第二水を循環させる
    請求項1又は2に記載の水電解装置。
  4. 前記水電解セルと前記貯留部との間に配置され、前記一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間の流路を流通した第一水と該第一水に含まれる気体とを混合する気液混合器
    を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の水電解装置。
  5. 前記貯留部を冷却する冷却装置を備える請求項1〜4いずれか1項に記載の水電解装置。
  6. 前記貯留部から前記第一水を抜き出し可能な抜出部と、
    前記抜出部によって前記第一水が抜き出された貯留部に水を補充する補充部と、
    を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の水電解装置。
  7. 前記抜出部で前記第一水を前記貯留部から抜き出しつつ、抜き出した分の前記第一水を前記補充部で前記貯留部へ補充する場合において、
    前記貯留部に予め貯留された第一水の貯留水量を、単位時間当たりに前記貯留部に補充される補充水量で割った値を平均滞留時間としたとき、
    前記平均滞留時間と単位時間当たりの循環水量との積が、前記貯留水量の2倍以上となる運転条件で運転される
    請求項6に記載の水電解装置。
  8. 前記貯留部からの抜き出しを行わずに、前記一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間の流路と前記貯留部との間で第一水を循環させる請求項1〜6のいずれか1項に記載の水電解装置。
  9. 前記第一電極部が、陰極部とされ、
    前記一方の面と前記第一ターミナルプレートとの間の流路で前記第一水を流通させて、水素水を製造する
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の水電解装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の水電解装置を準備する準備工程と、
    前記水電解装置の水電解セルに第一水及び第二水を複数回流通させつつ、前記水電解セルに電流を流して前記水電解セルで水電解し、該水電解より発生した気体を含む機能水を製造する水電解工程と、
    を有する機能水の製造方法。
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