JP2018076391A - ニトリルゴム組成物 - Google Patents

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貴博 日隈
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Abstract

【課題】射出成形等の生地流動性が要求される成形方式に好適に用いられるニトリルゴム組成物を提供する。
【解決手段】ニトリルゴム100重量部当り、数平均分子量 Mn 7800以下のブタジエンポリマーを0.2〜4.0重量部含有せしめたニトリルゴム組成物。このニトリルゴム組成物は、ブタジエンポリマーが生地流動時に生地表面にブリードして金型との親和性を低下させることにより、ゴム生地の流動性を向上させることを可能にする。また、ブタジエンポリマーは架橋反応に関与するので、得られる成形物は有機溶剤などに対してブタジエンポリマーが非抽出性であり、その結果製品自身や製品が接触する相手材、シール対象液に悪影響を与えることがない。
【選択図】なし

Description

本発明は、ニトリルゴム組成物に関する。さらに詳しくは、射出成形などに好適に用いられるニトリルゴム組成物に関する。
現在、その生産性の高さからゴム組成物の射出成形が注目を集めている。
射出成形は熱可塑性樹脂などの分野において広く用いられている一方、ゴム組成物は加熱による可塑化とスコーチとが協奏するため、射出成形可能な組成物は、スコーチが発生する前に金型内に充填するのに十分な生地流動性を有する必要がある。特に、ニトリルゴム組成物のような極性ゴムは金型との親和性が高く、十分な生地流動性を得ることができない場合がある。
これに対して、これまではニトリルゴム用加工助剤を用いて流動性を改善する方法が広く用いられていたが、かかる手法では成形体に残存する加工助剤が溶出することで、製品そのものや、製品が接触する相手材、あるいはシール対象となる液体に悪影響を与える可能性がある(特許文献1参照)。
また、低粘度ポリマーを使用することにより、生地粘度を下げ、流動性を確保することも考えられるものの、材料強度の低下や、市販されているポリマー種からの選択では製品機能を十分に満足できない場合があるなどの課題があった(特許文献2参照)。
特開2006−226247号公報 WO 2011/023771 A1
本発明の目的は、射出成形等の生地流動性が要求される成形方式に好適に用いられるニトリルゴム組成物を提供することにある。
かかる本発明の目的は、ニトリルゴム100重量部当り、数平均分子量 Mn 7800以下のブタジエンポリマーを0.2〜4.0重量部含有せしめたニトリルゴム組成物によって達成される。
本発明に係るニトリルゴム組成物は、ブタジエンポリマーが生地流動時に生地表面にブリードして金型との親和性を低下させることにより、ゴム生地の流動性を向上させることを可能にするといったすぐれた効果を奏する。
また、ブタジエンポリマーは、従来一般的に使用されているゴム用加工助剤とは異なり、架橋反応に関与するので、得られる成形物は有機溶剤などに対してブタジエンポリマーが非抽出性であるといった特徴を示し、その結果製品自身や製品が接触する相手材、シール対象液に悪影響を与えることがないという効果も奏する。
ニトリルゴムとしては、結合アクリロニトリル含量が18〜40%、好ましくは20〜35%、さらに好ましくは23〜35%で、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が25〜85、好ましくは30〜60のアクリロニトリル−ブタジエンゴムが用いられ、実際には市販品、例えばJSR製品N230S、N240S、N250S等をそのまま用いることができる。また、水素化ニトリルゴムを用いることもできる。かかるニトリルゴムには、加工助剤としてブタジエンポリマーが配合される。
ブタジエンポリマーとしては、数平均分子量 Mn 7800以下、好ましくは数平均分子量 Mn 2000〜5000のブタジエンポリマーが、ニトリルゴム100重量部当り0.2〜4.0重量部、好ましくは0.3〜3重量部の割合で用いられる。ブタジエンポリマーがこれより多い割合で用いられると圧縮永久歪特性が悪化するようになり、一方これより少ない割合で用いられると、所望のニトリルゴム組成物の生地流動性を確保することが困難となる。このような数平均分子量 Mn を有するブタジエンポリマーは、実際には市販品、例えばCray Valley社製品をそのまま用いることができる。
ニトリルゴム組成物の調製は、以上の必須成分に他のゴム用添加剤、例えばカーボンブラック、シリカ等の補強剤、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤、老化防止剤、可塑剤、顔料、加硫剤、加硫促進剤等を必要に応じて添加し、オープンロール、バンバリーミキサ、インターナルミキサ等を用いて混練することによって行われる。加硫剤としては、過酸化物系架橋剤、硫黄系架橋剤などが用いられるが、インテークマニホールドガスケット製品に求められる耐圧縮永久歪特性といった観点からは、好ましくは過酸化物系架橋剤が用いられる。
混練後のニトリルゴム組成物は、任意の形状のゴム生地とした後、約150〜200℃で約5〜30分間程度加硫され、また必要に応じて約100〜170℃での二次加硫も行われる。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1
ニトリルゴム(JSR製品N240S、AN含量26重量%) 100重量部
シリカ(東ソー・シリカ製品 Nipsil E75、BET比表面積30〜60m2/g) 35 〃
ブタジエンホモポリマー(Cray Valley社製品Ricon 130、 3 〃
数平均分子量 Mn 2500)
ポリエーテルエステル系可塑剤(アデカ製品RS735) 10 〃
以上の各成分をニーダを用いて混練した後、オープンロールに移し、さらにジクミルパーオキサイド3.5重量部を加えて混練した後、170℃、20分間のプレス加硫および150℃、1時間のオーブン加硫(二次加硫)を行い、Oリングおよび厚さ230×125×2mmの試験片状の加硫物を得た。
実施例2
実施例1において、ニトリルゴムとしてJSR製品N250S(AN含量19.5重量%)のものが同量(3重量部)用いられた。
実施例3
実施例1において、ニトリルゴムとしてJSR製品N230S(AN含量35重量%)のものが同量(3重量部)用いられた。
実施例4
実施例1において、ブタジエンホモポリマーとして数平均分子量 Mn 4500(Cray Valley社製品Ricon 131)のものが同量(3重量部)用いられた。
実施例5
実施例1において、ブタジエンホモポリマー量が0.3重量部に変更されて用いられた。
比較例1
実施例1において、ブタジエンホモポリマーが用いられなかった。
比較例2
実施例1において、ブタジエンホモポリマー量が5重量部に変更されて用いられた。
比較例3
実施例1において、ブタジエンホモポリマーとして数平均分子量 Mn 8000(Cray Valley社製品Ricon 134)のものが同量(3重量部)用いられた。
比較例4
実施例1において、ブタジエンホモポリマーの代わりに、数平均分子量 Mn 750のパラフィン系可塑剤(出光興産製品ダイアナプロセスオイルPW-380)が同量(3重量部)用いられた。
以上の各実施例および比較例で得られた架橋物を用いて、常態物性、圧縮永久歪、ヘキサン抽出率およびスパイラル流動長の測定が行われた。
常態物性:硬さHsはJIS K6253に準拠し、引張強さTSおよび破断時伸びはJIS K6251
に準拠して測定した。
圧縮永久歪:JIS K6262に準拠し、G25 Oリングを用いて130℃、500時間放置後の圧
縮永久歪率を測定した。
シール性の限界値を圧縮永久歪率80%とし、これを下回る場合を○、
上回る場合を×として判定した。
ヘキサン抽出率:n-ヘキサン中に50×20×2mmの試験片を、室温下で24時間浸漬し
、80℃、24時間真空乾燥した後の加工助剤(ブタジエンポリマー)
の抽出率を算出した。
抽出性評価の基準として、抽出率が10%未満のものを○、10%以
上のものを×として判定した。
スパイラル流動長:上部に生地注入部を備えたスパイラルフロー金型(幅 3mm、厚
さ 1mm)において、金型温度170℃、射出圧力 100kgf/cm2の条
件で流動長を測定した。
ブタジエンホモポリマーを用いていない比較例1を基準として
流動長が100%以上良化したものを◎、5%以上100%未満良化
したものを○、5%未満しか良化しなかったものを×と評価し
た。
得られた結果は、次の表に示される。


実 施 例 比 較 例
測 定 項 目
常態物性
硬度 Hs (ポイント) 68 67 70 70 70 71 68 71 67
引張強度 TS (MPa) 14.9 14.2 16.7 15.1 15.5 16.7 13.9 15.6 13.7
破断時伸び Eb (%) 170 150 190 160 160 160 170 160 150
圧縮永久歪
測定値 (%) 78 79 78 77 75 74 82 77 81
評 価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ × ○ ×
抽出性評価
ヘキサン抽出率 (%) 9 9 9 9 9 9 9 9 13
評 価 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ×
スパイラル流動長
測定値 (%) +159 +159 +161 +80 +7 − +188 +3 +94
評 価 ◎ ◎ ◎ ○ ○ − ◎ × ○
以上の結果から、次のようなことがいえる。
(1) 実施例1〜5に示されるように、本発明に係るニトリルゴム組成物は、ブタジエンポリマーの添加によって、生地流動性を改善しつつ、かつ成形物からの加工助剤として用いられているブタジエンポリマーの抽出を防いでおり、さらにはブタジエンポリマーの配合量を最適化することにより、圧縮永久歪の悪化を最小限にとどめている。
(2) ブタジエンポリマーが規定量以上用いられた比較例2で示される組成物においては、流動性は著しく改善されているものの、圧縮永久歪の悪化が顕著である。
(3) 規定値を超える数平均分子量 Mn のブタジエンポリマーが用いられた比較例3では、ブタジエンポリマーがブリードアウトし難くなることから、生地流動性への改良効果が乏しい。
(4) 汎用の加工助剤を用いた場合には、比較例4に示されるように圧縮永久歪の悪化が生じるようになり、また成形品からの加工助剤の抽出がみられることから、シール相手材、シール対象液等への悪影響が懸念される。
本発明に係るニトリルゴム組成物から架橋成形されたニトリルゴム成形物は、生地流動性を要求される射出成形等の成形方式によって作製されるシール部品全般、例えばインテークマニホールド用ガスケットなどとして有効に用いられる。

Claims (4)

  1. ニトリルゴム100重量部当り、数平均分子量 Mn 7800以下のブタジエンポリマーを0.2〜4.0重量部含有せしめたニトリルゴム組成物。
  2. 射出成形に用いられる請求項1記載のニトリルゴム組成物。
  3. 請求項1または2記載のニトリルゴム組成物を架橋成形してなるシール材。
  4. インテークマニホールド用ガスケットである請求項3記載のシール材。
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