JP2018073862A - インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板と型との重ね合わせ精度の向上に有利なインプリント装置を提供する。【解決手段】型側パターンPMと、基板側パターンPW上に供給されたインプリント材と、を接触させて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、各パターン間の形状差の情報を得る計測部150と、基板側パターンPWを加熱変形させる変形部123と、型と基板との距離を調整する駆動機構と、を有し、各パターンを計測可能であり、かつ、型側パターンPMがインプリント材と接触する距離よりも長い第1距離Dに調整した状態で、計測部150が形状差の情報を得て、第1距離Dの状態で、変形部123が形状差を少なくするように基板側パターンPWを変形させ、変形後に駆動機構が、各パターン間の温度差が所定の値以下となる時点で、距離を第1距離Dから接触距離に調整する。【選択図】図2

Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法に関する。
基板上のインプリント材に型を接触させて微細パターンを形成するインプリント技術がある。インプリント技術の一つに、インプリント材として光硬化性樹脂を用いる光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板上にインプリント材が供給される。次に、基板上のインプリント材が型で成形される(押型)。そして、型で成形されたインプリント材を光の照射により硬化させた後、型と硬化したインプリント材とを引き離し(離型し)、パターンが基板上に形成される。
高精度なパターンを形成するためには、押型する際、基板に予め形成された基板側パターンの形状と型に形成された型側パターンの形状とを精度良く重ね合わせる必要がある。特許文献1のパターン形成装置は、基板および型のうち少なくとも一方の温度を調整することで基板と型との寸法比を調整している。
特開2004−259985号公報
基板側パターンと型側パターンとの重ね合わせの方式としてダイバイダイ方式がある。ダイバイダイ方式では、インプリント材が供給された基板と型とを近づけて、基板側パターンと型側パターンとの形状差を計測し、計測結果に基づいて基板側パターンまたは型側パターンを変形させる。基板側パターンまたは型側パターンの変形は、上記特許文献1の技術を用いて行われうる。
しかしながら、形成するパターンの微細化に伴い、基板上に供給されるインプリント材の薄膜化が進むと、ダイバイダイ方式において、上記特許文献1の技術を用いて基板側パターンまたは型側パターンを変形させることが困難となりうる。
本発明は、例えば、基板と型との重ね合わせ精度の向上に有利なインプリント装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、型に形成された型側パターンと、基板に形成された基板側パターン上に供給された未硬化のインプリント材と、を接触させて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、型側パターンおよび基板側パターンを計測して型側パターンと基板側パターンとの形状差に関する情報を得る計測部と、基板側パターンを加熱して変形させる変形部と、型側パターンとインプリント材とが接触するように型と基板との距離を調整する駆動機構と、を有し、駆動機構によって距離を、型側パターンおよび基板側パターンを計測可能であり、かつ、型側パターンがインプリント材と接触する接触距離よりも長い第1距離に調整した状態で、計測部は形状差に関する情報を得て、駆動機構によって距離を第1距離に調整した状態で、変形部は、計測部が得た情報に基づいて、形状差を少なくするように基板側パターンを変形させ、駆動機構は、基板側パターンの変形が終わり、型側パターンと基板側パターンとの間の温度差が所定の値以下となる時点で、距離を第1距離から接触距離に調整することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、基板と型との重ね合わせ精度の向上に有利なインプリント装置を提供することができる。
インプリント装置の構成を例示する図である。 インプリント材が供給された基板と型との位置関係を示す図である。 第1実施形態に係るインプリント方法を示すフローチャートである。 基板と型との温度差の時間変化を示す図である。 型の温度および基板の温度を計測する温度センサの配置を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る方法を用いるインプリント装置の構成を示す概略図である。ここでは、光硬化法を用いたインプリント装置として、紫外線の照射によって基板上の未硬化のインプリント材を硬化させる紫外線硬化型インプリント装置を使用した。ただし、インプリント材の硬化方法として、他の波長域の光の照射による方法や、他のエネルギー(例えば、熱)による方法を用いてもよい。また、以下の図においては、基板上のインプリント材に対して照射される紫外線の光軸に平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内に互いに直交するX軸およびY軸を取っている。本実施形態のインプリント装置は、インプリント処理を繰り返すことによって基板の複数のショット領域にパターンを形成するように構成されている。ここで、インプリント処理は、基板へのインプリント材の供給、型とインプリント材との接触および型のパターンへのインプリント材の充填、位置合わせ(アライメント)、硬化(露光)、型の剥離(離型)を含む、一連のサイクルのことを指すものとする。
インプリント装置100は、型保持機構110と、照射部120と、基板保持機構130と、ディスペンサ140と、アライメント計測部150と、距離計測部160と、制御部170と、を含む。
型保持機構110は、型(マスク、モールド)Mを保持するモールド保持部(型保持部)111と、モールドステージ(駆動機構)112と、モールド変形部(型変形部)113と、を含む。モールド保持部111による型Mの保持は、真空吸引力や静電気力等による。モールドステージ112は、モールド保持部111を機械的に保持する。モールドステージ112は、型Mの位置を6軸に関して制御したり、型Mを基板W、あるいは基板Wの上のインプリント材Rに押し付けたり、硬化したインプリント材Rから型Mを剥離(離型)したりする。ここで、6軸は、XYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸およびそれらの各軸回りの回転である。モールドステージ112は、粗動駆動系および微動駆動系等といった複数の駆動系から構成されていても良い。モールド変形部113は、例えば、空気や油等の流体で作動するシリンダを用いて型Mを外周方向から加圧することによって型Mの形状を変形させることができる。その他、型Mの温度を制御することによって型Mの形状を変形させても良い。モールド変形部113は、基板Wの変形に応じて、基板Wと型Mとの重ね合わせ精度を向上させるように型Mの形状を補正する。
ここで、型Mは、例えば、外周部が矩形であり、基板Wに対向する面において、所定の凹凸パターンが3次元状に形成されており、紫外線を透過する材料(石英など)で構成される。基板Wは、凹凸パターンが転写される基板であって、例えば、単結晶シリコン基板やSOI(Silicon on Insulator)基板などを含む。
照射部120は、光源121と、光学系122と、を含み、型Mを介してインプリント材Rに紫外光を照射して硬化させる。光源121は、例えば、紫外光(例えば、i線、g線)を発生する水銀ランプなどの光源と、該光源が発生した光を集光する楕円鏡とを含む。光学系122は、インプリント材Rを硬化させるための光を、基板W上のパターン形成領域(ショット領域)内のインプリント材に照射するためのレンズ、アパーチャ、ハーフミラーなどを含む。アパーチャは、画角制御や外周遮光制御に使用される。画角制御によって目標とするショット領域のみを照明することができ、外周遮光制御によって紫外光が基板Wのショット領域を超えて照射されることを制限することができる。光学系122は、型Mを均一に照明するためにオプティカルインテグレータを含んでもよい。アパーチャによって範囲が規定された光は、結像系(不図示)と型Mを介して基板W上のインプリント材Rに入射する。なお、熱硬化式のインプリント材Rを用いる場合、照射部120ではなくインプリント材Rを硬化させる為の熱源ユニットが必要となる。さらに、照射部120は、光源121とは別に、照射した光(加熱光)で基板Wを加熱して変形させるための基板加熱用光源(基板変形部)123を備えている。加熱光は、インプリント材Rが感光しない波長領域の光であり、かつアライメント計測部150が出射する計測光の波長と異なる波長領域の光である。加熱光としては、例えば、可視光を用いうる。
基板保持機構130は、基板保持部131と、基板ステージ(駆動機構)132と、を含む。基板保持部131は、基板Wの裏面を、例えば、機械的に保持する。基板ステージ132は、基板保持部131を機械的に保持する。基板ステージ132は、基板Wと型Mの位置合わせをするためのX軸方向及びY軸方向に駆動する駆動系である。また、X軸方向とY軸方向の駆動系は、粗動駆動系と微動駆動系等複数の駆動系から構成されていてもよい。さらに、Z軸方向の位置調整の為の駆動系や、基板Wのθ(Z軸周りの回転)方向の位置を調整する機能、基板Wの傾きを補正するためのチルト機能を有していても良い。
ディスペンサ140は、例えば、インプリント材Rを収容するタンクと、該タンクから供給路を通して供給されるインプリント材Rを基板Wに対して吐出するノズルと、該供給路に設けられたバルブと、供給量制御部とを有しうる。供給量制御部は、典型的には、1回のインプリント材Rの吐出動作において1つのショット領域にインプリント材Rが塗布されるように、バルブを制御することによって基板Wへのインプリント材Rの供給量を制御する。インプリント材Rの供給量は、必要となるインプリント材Rの厚さや転写するパターン密度等によって決定されうる。なお、供給量制御部は、制御部170で代用しても良い。
アライメント計測部150は、スコープ151と、スコープ161の光路を調整するハーフミラー152と、計測光を出射する光源(不図示)と、を含む。スコープ151は、型Mに形成されているモールド側マークと、基板Wに形成されている基板側マークとを型Mを介して検出する。本実施形態では、ダイバイダイ方式により、型Mと基板W(インプリント材R)とを近づけた状態で、モールド側マークおよび基板側マークを検出し、検出結果に基づいて型Mと基板Wとの位置合わせ(アライメント)を行う。
モールド側マークおよび基板側マークは、回折格子であり、アライメント計測部150は、各マークに計測光を照射して、各マークからの回折光を受光することで位置情報を検出する。各マークは、モールド側パターンおよび基板側パターンのそれぞれに複数設けられており、各マークの相対的な位置情報からモールド側パターンと基板側パターンとの相対位置や形状差を計測することができる。アライメント計測部150がnmオーダーで位置情報を検出するためには、モールド側マークと基板側マークとをできるだけ近づけることが望ましく、具体的には10μm以下の距離まで近づけることが望ましい。
距離計測部160は、型Mと基板W上のインプリント材Rとを接触させる接触位置において、型Mのモールド側パターン面の距離と傾きを計測する。距離計測部160は、例えば、基板ステージ132に設けられるとともに、モールド側パターン面に光(レーザ光)を照射するレーザ干渉計を含む。距離計測部160は、光が照射されたモールド側パターン面の箇所についての高さ(Z方向における位置)を検出するように構成されうる。そして、制御部170は、ベース定盤182に沿って基板ステージ132を移動させて、型Mのパターン面における複数の箇所の各々についての高さを距離計測部160に検出させる。これにより、距離計測部160は、型Mのモールド側パターン面における複数の箇所の各々について検出した高さにより、モールド側パターン面の傾きを計測する。同様に、型保持機構110にレーザ干渉計を配置して基板Wの基板側パターン面の、型保持機構110に対する距離と傾きを計測する。上記の計測結果から、モールドステージ112を駆動させて、型Mの傾きとZ位置を調整し、基板Wと型Mとの間の距離と平行度を制御している。基板保持機構130と型保持機構110は、インプリント装置100の組み立て及び調整時に絶対位置を保障している。距離計測部160による計測結果を用いて、インプリント装置100内に搬送される過程で発生する基板Wと型Mの受け渡し誤差を補正することもできる。
制御部170は、インプリント装置100の各構成要素(モールドステージ112等)の動作、及び調整処理等を制御する。制御部170は、インプリント装置の各構成要素に回線により接続された、磁気記憶媒体等の記憶手段を有するコンピュータ、又はシーケンサ等(不図示)で構成される。本実施形態に係る方法は、プログラムとしてコンピュータに実行されうる。その他に、インプリント装置100は、型Mを型保持機構110へ搬送するモールド搬送機構(不図示)、基板Wを基板保持機構130へ搬送する基板搬送機構(不図示)を有する。さらに、インプリント装置100は、型保持機構110を保持するブリッジ定盤180、ブリッジ定盤180を支える支柱181および、基板保持機構130を保持するベース定盤182を有する。
また、型保持機構110は、型Mの裏面(モールド側パターンが形成されている面と対向する面)に接する側にキャビティ(凹部)114を有しても良い。さらに、型保持機構110は、型保持機構110とキャビティ114とで囲まれる空間の圧力を制御する圧力調整部を有しうる。例えば、圧力を外部よりも高くしてモールド側パターンが−Z方向に撓んだ状態で型Mを基板Wに押し付けると、型Mは基板W上のインプリント材Rにモールド側パターンの中心部から接することになる。その結果、インプリント材Rと型Mとの間に空気が閉じ込められるのを抑制し、インプリント材の未充填欠陥を減らすことができる。
図2は、インプリント材Rが供給された基板Wと型Mとの位置関係を示す図である。型Mには、上述したモールド側マークAM1と凹凸パターン(モールド側パターン)Pとが設けられている。基板Wには、上述した基板側マークAM2と基板側パターンPとが設けられている。基板W上には、インプリント材Rが供給されている。型M(モールド側パターンP)と基板W(基板側パターンP)との距離を距離Dとする。本実施形態では、基板Wを変形させる際の距離Dを、インプリント材Rがモールド側パターンPと接する接触距離dより大きく、アライメント計測部150がモールド側マークAM1および基板側マークAM2を計測可能な距離d以下とする。
距離Dが接触距離d以下となる場合、すなわち、基板W上(=基板側パターン上に供給されたインプリント材Rが型Mと接触する場合、型Mおよび基板Wに、型Mとインプリント材Rとの接触面に平行な方向の力(せん断力)が発生する可能性がある。例えば、型Mと基板Wとの間に挟まれたインプリント材Rの厚さがある値よりも薄くなると、インプリント材Rは、その成分中の分子の構造化によって高い粘弾性を示す。インプリント材Rの構造化は、含有成分の分子サイズや分子構造によって異なるが、一般的には、100nm以下の厚さで発生しうる。
インプリント材Rが構造化すると、例えば、基板加熱用光源123から出射した光で基板Wを熱変形させる際、インプリント材Rの高い粘弾性により、基板Wを所望の形状に変形させることが困難となりうる。そこで、本実施形態では、基板Wを熱変形させる際の距離Dを、接触距離dより大きく、距離d以下とする。これにより、インプリント材Rの構造化による影響を受けずに型Mと基板Wとの重ね合わせ精度を向上させることができる。
図3は、第1実施形態に係るインプリント方法を示すフローチャートである。工程S10でディスペンサ140は、基板W上(=基板側パターンP上)にインプリント材Rを供給する。工程S20で制御部170は、基板ステージ132を駆動して基板側パターンPとモールド側パターンPとのXY方向の位置を合わせる。工程S30で制御部170は、モールドステージ112を駆動して、基板Wと型Mとの距離Dが、d<D≦dとなるように型Mを−Z方向に移動させる。接触距離dは、インプリント材Rがモールド側パターンPと接する距離であり、基板側パターンPとモールド側パターンPとの間がインプリント材Rで完全に充填される距離である。
工程S40で制御部170は、アライメント計測部150を制御して基板側パターンPとモールド側パターンPとの形状差、相対位置を計測する。工程S50で制御部170は、工程S40で得た計測結果から、基板側パターンPの補正量を算出し、基板側パターンPを当該補正量分変形させる温度分布を求める。制御部170は、基板加熱用光源123を制御して、基板W上に求めた温度分布を形成する。工程S40および工程S50において、基板Wと型Mとの距離Dは、工程S30で設定された距離が維持されている。本実施形態では、基板Wと型Mとの距離Dが、d<D≦dの条件を充たしているためインプリント材Rが構造化することなく基板側パターンPを所望の形状に熱変形させることができる。
工程S50により基板側パターンPとモールド側パターンPとの形状を合わせた後、工程S60に進む。工程S60で制御部170は、モールドステージ112または基板ステージ132を制御して型Mを基板W上のインプリント材Rに押し付けて(距離Dを距離dへ変化させる)、モールド側パターンPにインプリント材を充填する(押型)。工程S70で制御部170は、照射部120を制御してインプリント材Rに紫外線を照射して硬化させる。インプリント材Rが硬化したら、工程S80で制御部170は、モールドステージ112または基板ステージ132を制御して型Mを基板W上のインプリント材Rから剥がす(離型)。続いて、つぎのショットのインプリント処理に移るため、工程S10に戻り、工程S20〜工程S80を繰り返す。以上の工程により、基板W上に硬化したインプリント材Rの凹凸パターンが形成される。
以上のように、基板側パターンPおよびモールド側パターンPの形状を計測でき、かつモールド側パターンPにインプリント材Rが接触しない範囲で基板Wと型Mとを近づけることでインプリント材Rの構造化の影響を抑えることができる。したがって、インプリント材Rの厚みによらず基板側パターンPを変形させてモールド側パターンPの形状と合わせることができる。本実施形態によれば、基板と型との重ね合わせ精度の向上に有利なインプリント装置を提供することができる。
(第2実施形態)
基板Wと型Mとの温度差があると、押型する際に、例えば、型Mから基板Wへ熱が伝わり基板側パターンPの形状が所望の形状から変形してしまう場合がある。そこで、本実施形態では、基板Wの温度と型Mの温度との差を考慮して上記工程S60を行う。図4は、基板Wと型Mとの温度差の時間変化を示すグラフである。上記工程S50により基板Wの加熱を開始してからの時間を横軸、基板Wまたは型Mの温度を縦軸としている。実線は基板Wの温度Tの変化曲線、点線は型Mと基板Wとの距離を所定の距離にした場合の型Mの温度Tの変化曲線、2点鎖線は、型Mと基板Wとが所定の距離よりも離れている場合の型Mの温度Tの変化曲線とする。
所定の距離は、基板側パターンPの形状補正が完了した時点で基板Wと型Mとの温度差が許容値となるように決定される。温度差の許容値は、基板Wの線膨張係数、所望の変形誤差等により決定される。例えば、基板側パターンPおよびモールド側パターンPのサイズを33mm×26mmとし、基板側パターンP(基板W)の材質Siの線膨張係数を2.62×10−6[1/K]とする。基板側パターンPの温度が0.01℃変化すると、33[mm]×2.62×10−6[1/K]×0.01[K]=0.86[nm]でおよそ1nm変形する。変形誤差を1nm以下に抑えたい場合は、温度差を0.01℃以下とすることが望ましい。
基板Wと型Mとの温度差は時間経過とともに小さくなってゆくが、図4の曲線Tと曲線Tとを比較すると、基板Wと型Mとの温度差が許容値になるまでの時間が曲線Tの方が早い。これは、基板Wと型Mとを近づけることで、基板Wと型Mとの間の空気を介した熱抵抗が減少するためである。本実施形態では、温度差が許容値となってから工程S60の押型を行う。曲線Tの場合では、基板側パターンPの形状補正が完了した時点で温度差が許容値となっており、すみやかに工程S60を行うことができる。一方、曲線Tの場合では、温度差が許容値となるまでの待機時間が必要となる。つまり、基板Wと型Mとの距離Dを、d<D≦dを充たし、かつ、基板側パターンPの形状補正が完了した時点で基板Wと型Mとの温度差が許容値となるように決定することでスループットを向上させることができる。
図5は、型Mの温度および基板Wの温度を計測する温度センサの配置を示す図である。モールド側パターンPの温度は、型Mのモールド側パターンPが形成された面の反対側の面に配置された温度センサ200により計測される。温度センサ200は、型Mの露光領域と干渉しないように、モールド側パターンPが形成された面の反対側の面の周囲に配置するのが望ましい。温度センサ200として用いるのは、例えば、熱電対、サーミスタ、白金測温抵抗体、等がありうる。
基板保持部131は、例えば、チャックピン133をさらに備える。基板側パターンPの温度は、温度センサ201をチャックピン133に配置して、基板Wを保持する際に基板Wの裏面に接触させることで計測される。または、隣り合うチャックピン133の間の溝に温度センサ202を配置し、溝の空間の熱伝導率を考慮して計測を行ってもよい。温度センサ201および202として用いるのは、上記と同様に、例えば、熱電対、サーミスタ、白金測温抵抗体、等がありうる。基板Wと型Mとの温度差は、温度センサ200〜202の出力に基づいて求めることができる。
基板Wと型Mとの温度差をより速やかに小さくするために、型Mの周囲に不図示の気体供給部を設けてもよい。気体供給部は、工程S50(基板Wの加熱)から工程S60(押型)までの間、基板Wと型Mとの間を、空気より熱伝導率[W/m・K]が高い気体(He等)で置換する。基板Wと型Mとの間を熱伝導率が高い気体で満たすことで、基板Wと型Mとの温度差をより迅速に許容値以下にすることができる。
また、工程S50にて基板Wを加熱する際、型Mも同時に加熱されうる。しかし、型Mの材質である石英の熱膨張係数は基板Wの材質であるシリコン等と比べて十分小さいため、モールド側パターンPの熱変形は基板側パターンPの補正量に対してごくわずかである。さらに、モールド側パターンPの熱変形分は、型変形部113により補正することもできる。本実施形態によって、押型時の基板側パターンPの不要な温度変化を抑え、より精度の高いパターン形状補正を行うことができる。
以上の実施形態はその限りではなく、それぞれを組み合わせても構わない。なお、上記実施形態では、ショット毎に基板側パターンPの形状を計測しているが、例えば、全てのショットの基板側パターンPの形状を計測しておいて、2回目のフローでは、工程S40を省略してもよい。また、基板側パターンPの形状の計測は、工程S10のインプリント材Rの供給前に行ってもよい。すなわち、基板Wが基板保持機構130に搬送された後に行ってもよいし、インプリント装置100内にある別の計測エリアで事前に行われてもよい。また、インプリント装置100に基板Wを搬入する前に予め不図示の基板計測装置で行われていてもよい。また、型Mと基板Wとの温度差は、上記温度センサを用いずに、距離計測部160の計測結果から、型Mと基板Wとの間の距離に基づいて、型Mと基板Wとの間の空間の熱伝導率から求めることもできる。さらに、インプリント装置100の組み立て及び調整時に設定された、型M(モールド保持部111)と基板W(基板保持部131)との間の距離に基づいて、型Mと基板Wとの間の空間の熱伝導率から温度差を求めることもできる。型Mと基板Wとの温度差は、温度センサ、距離計測部および組み立て及び調整時に設定された型Mと基板Wとの間の距離のいずれか1つ以上を組み合わせて求めても良い。
(物品製造方法に係る実施形態)
物品としてのデバイス(半導体集積回路素子、液晶表示素子等)の製造方法は、上述した型を用いたインプリント装置を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板)上にインプリント材のパターンを形成する工程を含む。さらに、該製造方法は、パターンを形成された基板をエッチングする工程を含みうる。なお、パターンドメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、該製造方法は、エッチングの代わりにパターンを形成された基板を加工する他の処理を含みうる。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内において様々な変更が可能である。
100 インプリント装置
150 アライメント計測部
123 基板加熱用光源(基板変形部)
M 型
W 基板
型側パターン
基板側パターン
R インプリント材

Claims (10)

  1. 型に形成された型側パターンと、基板に形成された基板側パターン上に供給された未硬化のインプリント材と、を接触させて前記基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記型側パターンおよび前記基板側パターンを計測して前記型側パターンと前記基板側パターンとの形状差に関する情報を得る計測部と、
    前記基板側パターンを加熱して変形させる変形部と、
    前記型側パターンと前記インプリント材とが接触するように前記型と前記基板との距離を調整する駆動機構と、を有し、
    前記駆動機構によって前記距離を、前記型側パターンおよび前記基板側パターンを計測可能であり、かつ、前記型側パターンが前記インプリント材と接触する接触距離よりも長い第1距離に調整した状態で、前記計測部は前記形状差に関する前記情報を得て、
    前記駆動機構によって前記距離を前記第1距離に調整した状態で、前記変形部は、前記計測部が得た前記情報に基づいて、前記形状差を少なくするように前記基板側パターンを変形させ、
    前記駆動機構は、前記基板側パターンの変形が終わり、前記型側パターンと前記基板側パターンとの間の温度差が所定の値以下となる時点で、前記距離を前記第1距離から前記接触距離に調整することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記第1距離は、前記基板側パターンの変形が終わった時点と、前記温度差が所定の値以下となる時点とが近くなるように決定されることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記型を保持する型保持部および前記基板を保持する基板保持部をさらに有し、
    前記型保持部は、前記型側パターンの温度を計測する第1センサを備え、
    前記基板保持部は、前記基板側パターンの温度を計測する第2センサを備え、
    前記温度差は、前記第1センサの出力および前記第2センサの出力に基づいて求められることを特徴とする請求項1または2に記載のインプリント装置。
  4. 前記温度差は、予め設定された前記型側パターンと前記基板側パターンとの位置関係に基づいて得られた前記距離から求められることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  5. 前記距離を計測する距離計測部をさらに有し、
    前記温度差は、前記距離計測部による前記距離の計測結果に基づいて求められることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  6. 前記型と前記基板との間に空気より熱伝導率が高い気体を供給する気体供給部を有し、
    前記気体供給部は、前記第1距離において、前記基板側パターンの変形が終わるまで前記気体を供給することを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  7. 前記計測部は、前記型側パターンおよび前記基板側パターンを照明する第1の波長の光を出射する第1光源を備え、
    前記変形部は、前記基板側パターンを加熱する前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を出射する第2光源を備えることを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  8. 前記形状差を少なくするように前記型側パターンを変形させる型変形部をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし7のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  9. 型に形成された型側パターンと、基板に形成された基板側パターンに供給された未硬化のインプリント材と、を接触させて前記基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント方法であって、
    前記型と前記基板との距離を、前記型側パターンおよび前記基板側パターンを計測可能であり、かつ、前記型側パターンが前記インプリント材と接触する接触距離よりも長い第1距離に調整し、
    前記第1距離において、前記型側パターンおよび前記基板側パターンを計測して前記型側パターンと前記基板側パターンとの形状差に関する情報を得、
    前記第1距離において、前記情報に基づいて、前記形状差を少なくするように前記基板側パターンを変形させ、
    前記型側パターンと前記基板側パターンとの間の温度差が所定の値以下となる時点で、前記距離を前記第1距離から前記接触距離に調整することを特徴とするインプリント方法。
  10. 請求項1乃至8のうちいずれか1項に記載のインプリント装置または請求項9に記載のインプリント方法を用いて基板上にパターンを形成する工程と、
    前記工程で前記パターンを形成された前記基板を加工する工程と、
    を含むことを特徴とする物品製造方法。
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