JP2018072995A - 透明導電性フィルム及びタッチ機能付き表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
前記透明フィルム基材の第1主面側及び第2主面側の少なくとも一方に設けられたアンチブロッキング層と、
前記アンチブロッキング層の前記透明フィルム基材側とは反対の面側及び前記透明フィルム基材の前記アンチブロッキング層側とは反対の面側の少なくとも一方に設けられた透明導電層と
を備え、
前記アンチブロッキング層は、バインダー樹脂及び粒子を含む樹脂組成物の硬化物層であり、
前記アンチブロッキング層は、前記透明フィルム基材側とは反対側の表面に平坦部と前記粒子に起因する***部とを有し、
前記粒子の最頻粒子径は、前記アンチブロッキング層の平坦部の厚みより大きく、
前記粒子の屈折率npと前記バインダー樹脂の屈折率nbとが下記の関係を満たす透明導電性フィルムに関する。
|np−nb|<0.14
表示素子と、
前記偏光板と前記表示素子との間に配置された当該透明導電性フィルムと
を備えるタッチ機能付き表示装置に関する。
図1は、本発明の一実施形態に係る透明導電性フィルムを模式的断面図である。透明導電性フィルム10において、透明フィルム基材1の一方の主面である第1主面(図1中、透明フィルム基材1の上面)側には、透明導電層5が形成されており、透明フィルム基材1の他方の主面である第2主面(図1中、透明フィルム基材1の下面)側に、粒子Pを含むアンチブロッキング層2が形成されている。さらに透明フィルム基材1と透明導電層5との間には、透明フィルム基材1の側から順にハードコート層3及び屈折率調整層4が形成されている。
透明フィルム基材1としては、正面位相差が200nm以下で透明性を有する各種のプラスチックフィルムが用いられる。例えば、その材料として、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂などのポリシクロオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらの中で特に好ましいのは、ポリシクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂である。
アンチブロッキング層2は、バインダー樹脂及び粒子を含む樹脂組成物の硬化物層であり、表面に平坦部2a及び***部2bを有する。***部2bは、アンチブロッキング層2に含まれる粒子Pに起因して形成されている。本実施形態の透明導電性フィルム10では、粒子Pの最頻粒子径をアンチブロッキング層2の平坦部2aより大きくしているので、滑り性や耐ブロッキング性に優れ、良好なハンドリング性を発揮することができる。また、平坦部2aを設けることで、アンチブロッキング層2のヘイズを低減させて透明性をより向上させることができる。
|np−nb|<0.14
|np−nb|<0.10
アンチブロッキング層2を形成する樹脂組成物におけるバインダー樹脂としては粒子の分散が可能で、アンチブロッキング層形成後の皮膜として十分な強度を持ち、透明性のあるものを特に制限なく使用できる。用いるバインダー樹脂としては熱硬化型樹脂、熱可塑型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、二液混合型樹脂などがあげられるが、これらのなかでも紫外線照射による硬化処理にて、簡単な加工操作にて効率よく皮膜を形成することができる紫外線硬化型樹脂が好適である。
アンチブロッキング層2に含有される粒子Pとしては、各種金属酸化物、ガラス、プラスチックなどの透明性を有するものを特に制限なく使用することができる。例えばシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化カルシウム等の無機系粒子、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリル系樹脂、アクリル−スチレン共重合体、ベンゾグアナミン、メラミン、ポリカーボネート等の各種ポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系粒子やシリコーン系粒子などがあげられる。前記粒子は、1種または2種以上を適宜に選択して用いることができるが、有機系粒子が好ましい。有機系粒子としては、屈折率の観点から、アクリル系樹脂が好ましい。
アンチブロッキング層を形成するには、上記樹脂組成物と溶媒とを含むコーティング組成物を用いることが好ましい。
アンチブロッキング層は、透明フィルム基材1上に、上記のコーティング組成物を塗布し、得られる塗布液膜を乾燥し、乾燥後の塗膜を硬化することにより形成される。透明フィルム基材1上へのコーティング組成物の塗布は、図1のような本実施形態の場合には基材の片面に行う。なお、コーティング組成物は、透明フィルム基材1上に直接行ってもよく、透明フィルム基材1上に形成されたコーティング層等の上に行うこともできる。
透明導電層5の構成材料は特に限定されず、インジウム、スズ、亜鉛、ガリウム、アンチモン、チタン、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステンからなる群より選択される少なくとも1種の金属の金属酸化物が好適に用いられる。当該金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属原子を含んでいてもよい。例えば酸化スズを含有する酸化インジウム(ITO)、アンチモンを含有する酸化スズ(ATO)などが好ましく用いられる。
本実施形態の透明導電性フィルム10においては、透明フィルム基材1と透明導電層5との間に、透明フィルム基材1の側から順にコーティング層としてハードコート層3及び屈折率調整層4が形成されている。このようなコーティング層を設けることにより、透明導電性フィルムのさらなる高機能化を図ることができる。
ハードコート層3は、透明フィルム基材1に強度を付与して透明フィルム基材1の割れ防止やハンドリング性の向上を目的として形成される。ハードコート層3の詳細は、粒子を含まないことを除いてアンチブロッキング層2と同様であるので、ここではその説明を省略する。なおハードコート層3の厚みは、アンチブロッキング層2の平坦部2aの厚みと同様である。
屈折率調整層4は、透明導電層5の密着性や反射特性の制御等を目的として設けられる。屈折率調整層は1層でもよく、2層あるいはそれ以上設けてもよい。屈折率調整層は、無機物、有機物、あるいは無機物と有機物との混合物により形成される。屈折率調整層を形成する材料としては、NaF、Na3AlF6、LiF、MgF2、CaF2、SiO2、LaF3、CeF3、Al2O3、TiO2、Ta2O5、ZrO2、ZnO、ZnS、SiOx(xは1.5以上2未満)などの無機物や、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シロキサン系ポリマーなどの有機物が挙げられる。特に、有機物として、メラミン樹脂とアルキド樹脂と有機シラン縮合物の混合物からなる熱硬化型樹脂を使用することが好ましい。屈折率調整層は、上記の材料を用いて、グラビアコート法やバーコート法などの塗工法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などにより形成できる。
図2は、本発明の一実施形態に係るタッチ機能付き表示装置の模式的断面図である。タッチ機能付き表示装置100は、偏光板20、表示素子30、及び偏光板20と表示素子30との間に配置された透明導電性フィルム10を備える。偏光板20と透明導電性フィルム10との間、及び透明導電性フィルム10と表示素子30との間には、それぞれ固定層13a、13bが設けられており、各要素同士を固定している。透明導電性フィルム10はすでに上記で説明しているので、以下、偏光板20及び表示素子30を説明する。
本実施形態の偏光板20は、偏光子21の両面に接着剤層(図示せず)を介して保護フィルム22a、22bが貼り合わされた構造を有する。
(偏光子)
偏光子21としては、直交する直線偏光のうち、透過軸に平行な振動面を有する偏光をそのまま透過させ、吸収軸に平行な振動面を有する偏光を選択的に吸収するものを用いることができる。偏光子21としては、ポリマーフィルムにヨウ素が吸着配向されたものを用いることが好ましい。前記ポリマーフィルムとしては、例えば、特に限定されず各種のものを使用できる。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、ポリエチレンテレフタレート系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系フィルムや、これらの部分ケン化フィルム、セルロース系フィルム等の親水性高分子フィルムに、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらの中でも、ヨウ素による染色性に優れたポリビニルアルコール系フィルムを用いることが好ましい。
偏光子保護フィルム22a、22bは光に対し透明性を有し、その構成材料としては、例えば透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性等に優れる熱可塑性樹脂が用いられる。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、及びこれらの混合物が挙げられる。
偏光子21と偏光子保護フィルム22a、22bの貼り合わせに用いる接着剤層は光学的に透明であれば、特に制限されず水系、溶剤系、ホットメルト系、ラジカル硬化型の各種形態のものが用いられるが、水系接着剤またはラジカル硬化型接着剤が好適である。
表示素子30としては、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、陰極管表示装置等の表示素子を採用することができる。偏光板20とともにλ/4位相差板を配置して円偏光と直線偏光との変換を行う構成とすることにより、外光の鏡面反射を生じ易い反射型液晶表示装置や、エレクトロルミネッセンスディスプレイの反射防止を目的とした光学素子として好適に用いられる。
固定層13a、13bは、偏光板20や透明導電性フィルム10、表示素子30、他の機能性フィルム等を互いに固定する部材である。固定層13a、13bとしては、粘着剤層又は接着剤層が好ましい。
本実施形態のタッチ機能付き表示装置100では、透明フィルム基材1としてλ/4位相差板を用いることもできるし、偏光板20と透明導電性フィルム10との間にλ/4位相差板を配置することもできる。偏光子21とλ/4位相差板との組み合わせにより円偏光板を構成することができる。表示素子の視認側に円偏光板が設けられることによって、表示素子の反射板や金属電極によって反射された外光が再び視認側に射出されること(鏡面反射)が抑止され、反射率の低減を図ることができる。この場合、λ/4位相差板の遅相軸方向と偏光子21の吸収軸方向とのなす角が45°±5°となるように配置されることが好ましく、45°±3°となるように配置されることがより好ましく、45°±1°となるように配置されることがさらに好ましい。
図1に示した実施形態では、透明導電層5は透明フィルム基材1の一方の第1主面(上面)側にのみ設けられているが、これに限定されず、他方の第2主面(下面)側にも設けられていてもよい。この場合、図1に示すように下地層としてアンチブロッキング層2が形成されていると、そのアンチブロッキング層2の平坦部と***部とに起因して、第2主面側に設けられた透明導電層の表面にも平坦部と***部とが形成されることになる。同様に、アンチブロッキング層2は、透明フィルム基材1の一方の第2主面(下面)側にのみ設けられているが、これに限定されず、第2主面側のアンチブロッキング層とともに、又は第2主面側のアンチブロッキング層2に代えて、他方の第2主面(下面)側に設けられていてもよい。ハードコート層3や屈折率調整層4についても、透明フィルム基材1の第1主面側とともに、又は第1主面側に代えて、透明フィルム基材1の第2主面側に設けられていてもよい。
(1.透明導電性フィルムの作製)
平均粒子径1.8μmの複数個の単分散粒子(綜研化学社製、商品名「MX180−TAN」、屈折率1.495)とバインダー樹脂(DIC社製、「UNIDIC」、屈折率1.51)とを含み、溶媒を酢酸エチルとするコーティング組成物を準備した。粒子の添加部数はバインダー樹脂100部に対して0.16部であった。次に、厚さ40μmからなる長尺フィルム基材(日本ゼオン社製、商品名「ZEONOR」)の片面に、コーティング組成物をグラビアコーターを用いて乾燥後の平坦部の厚みが1.0μmとなるように塗布し、80℃で加熱することにより塗膜を乾燥させた。その後、高圧水銀ランプにて、積算光量250mJ/cm2の紫外線を照射することで、アンチブロッキング層を形成した。
厚み30μmのポリビニルアルコール(PVA)系樹脂フィルム(株式会社クラレ製、製品名「PE3000」)の長尺ロールを、ロール延伸機により長手方向に5.9倍になるように長手方向に一軸延伸しながら同時に膨潤、染色、架橋、洗浄処理を施し、最後に乾燥処理を施すことにより厚み12μmの偏光子を作製した。
イソソルビド(ロケットフレール社製、商品名:POLYSORB)を445.1重量部、9、9−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン(大阪瓦斯ケミカル(株)製)を906.2重量部、分子量1000のポリエチレングリコールを15.4重量部、ジフェニルカーボネート(三洋化成工業(株)製)を1120.4重量部、及び触媒として炭酸セシウム(0.2重量%水溶液)6.27重量部を、それぞれ反応器に投入し、窒素雰囲気下にて、反応の第1段目の工程として、反応容器の熱媒温度を150℃にし、必要に応じて攪拌しながら、原料を溶解させた(約15分)。次いで、反応容器内の圧力を常圧から13.3kPaにし、反応容器の熱媒温度を190℃まで1時間で上昇させながら、発生するフェノールを反応容器外へ抜き出した。この工程を経てポリカーボネートを作製した。
イソノニルアクリレート70重量部、ブチルアクリレート25重量部、アクリル酸5部、及び2、2−アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部と酢酸エチル200重量部とを、窒素導入管、冷却管を備えた4つ口フラスコに投入し、充分に窒素置換した後、窒素気流下で撹拌しながら55℃で20時間重合反応を行い、重量平均分子量125万のアクリルポリマーを得た。ポリマー溶液の固形分100重量部に対して、ジベンゾイルパーオキシド0.4重量部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.1重量部を配合した粘着剤組成物を、シリコーン剥離処理した38μmのPETフィルムに、粘着剤層の乾燥厚みが25μmになるように塗布し、130℃で3分間乾燥及び架橋を行い、上記で得られた偏光板のHC−TAC面に転写し、アクリル系粘着剤(95℃における弾性率:8×10−3GPa)を得た。
上記手順1〜3で作製した偏光板、λ/4位相差板、透明導電性フィルムを、この順に上記手順4で作製した粘着剤を用いて積層した。透明導電性フィルムに関しては、導電層が偏光板側を向くように積層を実施した。さらに透明導電性フィルムのアンチブロッキング層側の面に、粘着剤を介して、無指向性反射フィルム(PETフィルム片面にアルミ膜を蒸着した基材、東レフィルム加工株式会社製、製品名「DMS(X42)」)を蒸着面が粘着層側となるように積層し、光学特性評価用サンプルとした。
アンチブロッキング層の粒子材料に関して、平均粒子径3.0μm(積水化成品工業株式会社製、商品名「XX−104AA」、屈折率1.495)を用いたことを除いて、実施例1に記載と同様の手法にて透明導電性フィルムB、偏光板、λ/4位相差板及び光学特性評価用サンプルを作製した。
アンチブロッキング層の添加粒子に関して、平均粒子径1.8μm(綜研化学社製、商品名「MX180−TAN」、屈折率1.495)の材料、重量部数を0.32部としたことを除いて、実施例1に記載と同様の手法にて透明導電性フィルムC、偏光板、λ/4位相差板及び光学特性評価用サンプルを作製した。
実施例1に記載のポリカーボネート製のλ/4位相差板を透明導電性フィルムの透明フィルム基材として用いたことを除いて、実施例1記載の手法にて透明導電性フィルムDを作製した。実施例1記載の偏光板、透明導電性フィルムD及び無指向反射フィルムを、実施例1記載の粘着剤を用いて積層し、光学特性評価用サンプルを作製した。
厚さ40μmからなる長尺フィルム基材(日本ゼオン社製、商品名「ZEONOR」)を巻き取り式スパッタ装置に投入し、その片面に、透明導電層として厚み25nmのインジウム・スズ酸化物層(アルゴンガス98%と酸素2%とからなる0.4Paの雰囲気中、酸化インジウム97重量%−酸化スズ3重量%からなる焼結体を用いたスパッタリング製膜法による)を積層した。これにより透明導電性フィルムEを作製した。実施例1に記載の手法にて偏光板及びλ/4位相差板を作製するとともに、透明導電性フィルムEを用いて光学特性評価用サンプルを作製した。
実施例1のアンチブロッキング層の代わりに、バインダー樹脂(DIC社製、「UNIDIC」、屈折率1.495)を酢酸エチルにて希釈したコーティング組成物を、乾燥後の平坦部の厚みが1.0μmとなるように長尺フィルム基材に塗工し、ハードコート層を形成した。続いて、このハードコート層とは反対側の面に、実施例1に記載の手法にて、ハードコート層、光学調整層、透明導電層を製膜し、透明導電性フィルムFを作製した。実施例1に記載の手法にて偏光板及びλ/4位相差板を作製するとともに、透明導電性フィルムFを用いて光学特性評価用サンプルを作製した。
アンチブロッキング層に関して、バインダー樹脂を「オプスターKZ6734」(JSR社製、屈折率1.74)としたことを除いて、実施例1に記載の方法で透明導電性フィルムGを作製した。実施例1に記載の手法にて偏光板及びλ/4位相差板を作製するとともに、透明導電性フィルムGを用いて光学特性評価用サンプルを作製した。
実施例1のアンチブロッキング層の代わりに、バインダー樹脂(JSR社製、「オプスターKZ6734」、屈折率1.74)を酢酸エチルにて希釈したコーティング組成物を、乾燥後の平坦部の厚みが1.0μmとなるように塗工し、ハードコート層を形成した。このハードコート層の反対側の面に、実施例1と同様の方法にて、ハードコート層、光学調整層及び透明導電層を製膜し、透明導電性フィルムHを作製した。実施例1に記載の手法にて偏光板及びλ/4位相差板を作製するとともに、透明導電性フィルムHを用いて光学特性評価用サンプルを作製した。
アンチブロッキング層に関して、バインダー樹脂を「オプスターKZ6734」(JSR社製、屈折率1.74)としたこと、及び添加粒子を平均粒子径0.8μm(積水化成品工業株式会社製、商品名「XX−183AA」、屈折率1.495)としたことを除いて、実施例1に記載の方法にて、透明導電性フィルムIを作製した。実施例1に記載の手法にて偏光板及びλ/4位相差板を作製するとともに、透明導電性フィルムIを用いて光学特性評価用サンプルを作製した。
アンチブロッキング層に関して、バインダー樹脂を「オプスターKZ6734」(JSR社製、屈折率1.74)としたこと、及び添加粒子を平均粒子径3.0μm(積水化成品工業株式会社製、商品名「XX−104AA」、屈折率1.495)としたことを除いて、実施例1に記載の方法にて、透明導電性フィルムJを作製した。実施例1に記載の手法にて偏光板及びλ/4位相差板を作製するとともに、透明導電性フィルムJを用いて光学特性評価用サンプルを作製した。
アンチブロッキング層に関して、バインダー樹脂を「オプスターKZ6734」(JSR社製、屈折率1.74)としたこと、及び添加粒子を平均粒子径1.5μm(積水化成品工業株式会社製、商品名「XX−95AA」)としたことを除いて、実施例1に記載の方法にて透明導電性フィルムKを作製した。実施例1に記載の手法にて偏光板及びλ/4位相差板を作製するとともに、透明導電性フィルムKを用いて光学特性評価用サンプルを作製した。
実施例1に記載のポリカーボネート製のλ/4位相差板を透明フィルム基材として用いたこと、アンチブロッキング層に関してバインダー樹脂を「オプスターKZ6734」(JSR社製、屈折率1.74)としたこと、及び添加粒子を平均粒子径3.0μm(積水化成品工業株式会社製、商品名「XX−104AA」、屈折率1.495)としたことを除いて、実施例1と同様の手法にて、透明導電性フィルムLを作製した。実施例1記載の偏光板、透明導電性フィルムL及び無指向反射フィルムを、実施例1記載の粘着剤を用いて積層し、光学特性評価用サンプルを作製した。
実施例及び比較例で作製した透明導電性フィルム及び光学特性評価用サンプルについて、以下の項目を評価した。結果を表1に示す。
アンチブロッキング層の最大粗さRz及び***部の分布密度に関しては、非接触型干渉顕微鏡Wyko(Veeco Instruments社製)にて測定した。
アンチブロッキング層のヘイズに関しては、JIS K7136(2000年)のヘイズ(濁度)に準じ、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所社製 型番「HM−150」)を用いて測定した。具体的には、透明フィルム基材単体の構成、及び透明フィルム基材にアンチブロッキング層を形成した構成の2種類のヘイズを評価し,前者と後者との差をアンチブロッキング層のヘイズとして算出した。
光学評価用積層体サンプルに関して、光学測色計(コニカミノルタ社製)を用いて、偏光板側より360〜760nmの波長の光を入射し、反射光に関してスペクトル評価を実施し、また以下の基準で見栄えを評価した。図3A〜図3Kに、実施例1〜4及び比較例2〜8の反射スペクトルをそれぞれ示す。比較例1ではアンチブロッキング処理等がなされていない基材が組み込まれており、偏光解消による光学特性への影響はなかった。そこで比較例1の反射スペクトルをリファレンスとして各グラフに表示し、比較対象として利用した。
=評価基準=
○:比較例1と比較し、400mn〜550nmの領域において反射スペクトルの増大がなかった。目視評価において、比較例1と同等の黒さが確認できた。
×:比較例1と比較して400mn〜550nmの領域において反射スペクトルが増加していた。目視評価において、比較例1よりも輝度が高く、黒味にかけていた。
作製した透明導電性フィルムについてアンチブロッキング層の表面に、表面が平滑なフィルム((株)日本ゼオン製、商品名「ZEONOR フィルム ZF−16」)をそれぞれ指圧にて圧着させ、その際のフィルム同士の貼り付き具合を以下の基準で目視にて確認した(検体数N=10)。
=評価基準=
○:貼りつきが起こらないか、又は一旦貼りつくが、時間が経過するとフィルムが離れて滑り性がでる。
×:貼りついたフィルムが、元に戻らずに滑り性がでない。
2 アンチブロッキング層
2a (アンチブロッキング層の)平坦部
2b (アンチブロッキング層の)***部
3 ハードコート層
4 屈折率調整層
5 透明導電層
10 透明導電性フィルム
13a、13b 固定層
20 偏光板
21 偏光子
22a、22b 偏光子保護フィルム
30 表示素子
31 セル基板
32a、32b 偏光板
100 タッチ機能付き表示装置
P 粒子
Claims (10)
- 正面位相差が200nm以下の透明フィルム基材と、
前記透明フィルム基材の第1主面側及び第2主面側の少なくとも一方に設けられたアンチブロッキング層と、
前記アンチブロッキング層の前記透明フィルム基材側とは反対の面側及び前記透明フィルム基材の前記アンチブロッキング層側とは反対の面側の少なくとも一方に設けられた透明導電層と
を備え、
前記アンチブロッキング層は、バインダー樹脂及び粒子を含む樹脂組成物の硬化物層であり、
前記アンチブロッキング層は、前記透明フィルム基材側とは反対側の表面に平坦部と前記粒子に起因する***部とを有し、
前記粒子の最頻粒子径は、前記アンチブロッキング層の平坦部の厚みより大きく、
前記粒子の屈折率npと前記バインダー樹脂の屈折率nbとが下記の関係を満たす透明導電性フィルム。
|np−nb|<0.14 - 前記アンチブロッキング層の前記透明フィルム基材側とは反対側の表面の最大粗さRzが0.3μm以上2.5μm以下である請求項1に記載の透明導電性フィルム。
- 前記アンチブロッキング層の前記***部の分布密度が100個/mm2以上1200個/mm2以下である請求項1又は2に記載の透明導電性フィルム。
- 前記アンチブロッキング層のヘイズが0.7%以上3%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。
- 前記透明導電層は、前記アンチブロッキング層の前記透明フィルム基材側とは反対の面側に設けられており、
前記透明導電層と前記アンチブロッキング層との間に少なくとも1層のコーティング層が形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。 - 前記透明導電層は、前記透明フィルム基材の前記アンチブロッキング層側とは反対の面側に設けられており、
前記透明導電層と前記透明フィルム基材との間に少なくとも1層のコーティング層が形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。 - 偏光板と表示素子との間に配置される請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明導電性フィルム。
- 偏光板と、
表示素子と、
前記偏光板と前記表示素子との間に配置された請求項7に記載の透明導電性フィルムと
を備えるタッチ機能付き表示装置。 - 前記透明導電性フィルムの前記アンチブロッキング層形成面側と前記偏光板又は前記表示素子との間に固定層が設けられており、
前記固定層の屈折率na、前記粒子の屈折率np及び前記バインダー樹脂の屈折率nbのうちの最大値と最小値との差の絶対値が0.14以下である請求項8に記載のタッチ機能付き表示装置。 - 前記固定層は、粘着剤層又は接着剤層である請求項8又は9に記載のタッチ機能付き表示装置。
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