JP2018062248A - 鉄道車両の走行距離実績把握システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両(編成)が追跡不能区間を走行することがある場合にも、正確な走行距離数を把握することが可能な鉄道車両の走行距離実績把握システムを提供する。【解決手段】車両追跡システムによる追跡が不能な追跡不能区間を有し、該追跡不能区間には車両が折り返す第1ポイントと第2ポイントに分岐する分岐線が設けられ、第1ポイントに向かう第1線路は営業車両が走行するために使用され、第2ポイントに向かう第2線路は回送車両が走行するために使用される場合に、車両管理装置の処理実行制御部は、追跡不能区間の最も近い駅を発車した車両が追跡不能区間に入ったと判定すると、当該車両が回送車両であるか否か判断して、回送車両でないと判断したときは第1ポイントまでの距離の2倍の距離を当該車両の走行距離として加算し、回送車両であると判断したときは第2ポイントまでの距離の2倍の距離を当該車両の走行距離として加算するようにした。【選択図】 図5

Description

本発明は、鉄道車両の走行距離実績把握技術に関し、特に車両追跡機能のない区間を走行する編成の走行距離実績を把握可能なシステムに関する。
鉄道車両の適切な管理を行うためには、各車両(編成)の走行距離を把握する必要がある。列車を構成する車両(編成)には、それぞれ例えば3桁〜5桁の番号が付けられており、この番号を用いて各車両(編成)を追跡することで、列車を編成する際の配車や車両の保守等の車両管理を行うようにしている。また、車両(編成)を追跡することで、どの車両(編成)がどのくらい走行したかを知ることができ、各車両(編成)の走行距離数および走行距離数に応じて定期点検の必要性の有無や、廃車扱いにするか否か等の判断がなされる。
なお、「編成」とは複数の車両を連結したものを意味し、通常は、編成単位で運用が行われるので、1つの編成を構成する複数の車両の走行距離は原則同じである。
鉄道システムにおいては、従来、各車両(編成)の走行距離数の把握は、列車運行情報(ダイヤ情報)に基づいて行われている。また、列車の位置を把握可能な運行管理システムからの列車位置情報に基づいて走行距離数を把握することも可能である。なお、運行管理システムからの列車位置情報(列車運行情報)に基づいて走行距離数を算出する車両管理装置に関する発明として、例えば特許文献1に開示されているものがある。
特開平7−81571号公報
従来、列車位置の把握は、運行管理システムによる軌道回路からの情報を用いる方式と、デジタル方式の無線通信システム(デジタル列車無線システム)からの情報を用いる方式とがある。現在、首都圏の路線の中には、いずれか一方の方式が採用されている路線と両方の方式が採用されている路線とがある。しかし、在来線の中には、いずれの方式も採用されていない追跡不能区間(全区間の場合と一部区間の場合)があり、車両(編成)がそのような区間を走行した場合、正確な走行ルートおよび走行距離数の把握が困難になるという課題がある。
なお、上記特許文献1においては、運行管理システムがどのようにして列車位置情報を取得するか具体的に記載しておらず、上述した追跡不能区間がある場合に正確な走行距離数の把握が困難になるという課題およびその課題を解決する技術も記載されていない。
本発明は、上記のような課題に着目してなされたもので、車両(編成)が追跡不能区間を走行することがある場合にも、正確な走行距離数を把握することが可能な鉄道車両の走行距離実績把握システムを提供することを目的とするものである。
本発明の他の目的は、回送列車として走行した距離を含めて正確な走行距離実績を把握することが可能な鉄道車両の走行距離実績把握システムを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、
演算処理装置で構成された処理実行制御部およびデータ記憶部を有する車両管理装置を備え、車両の運行を追跡可能な車両追跡システムが配備された路線を走行する車両の走行距離数を把握する鉄道車両の走行距離実績把握システムにおいて、
前記車両管理装置は、前記車両追跡システムから前記路線を走行する車両の位置に関する情報を受信可能なデータ受信手段を備え、
前記路線は、前記車両追跡システムによる追跡が不能な追跡不能区間を有し、該追跡不能区間には車両が折り返す第1ポイントと第2ポイントに分岐する分岐線が設けられ、前記第1ポイントに向かう第1線路は営業車両が走行するために使用され、前記第2ポイントに向かう第2線路は回送車両が走行するために使用される場合に、
前記処理実行制御部は、
前記追跡不能区間の最も近い駅を発車した車両が前記追跡不能区間に入ったと判定すると、当該車両が回送車両であるか否か判断して、回送車両でないと判断したときは前記駅から前記第1ポイントまでの距離の2倍の距離を当該車両の走行距離として加算し、回送車両であると判断したときは前記駅から前記第2ポイントまでの距離の2倍の距離を当該車両の走行距離として加算するようにした。
上記のような構成によれば、追跡不能区間に無線基地局等の新たな設備を設けることなく、車両(編成)が追跡不能区間を走行することがある場合にも、各車両(編成)の走行距離数を正確に把握することができる。また、回送列車として走行した距離を含めた正確な走行距離実績を把握することができる。
ここで、望ましくは、前記処理実行制御部は、
前記追跡不能区間の最も近い駅を発車した車両が前記追跡不能区間に入った場合に、追跡が不能な時間を計時し、計時した追跡不能継続時間が、前記駅から前記第1ポイントまでの往復所要時間よりも短く前記駅から前記第2ポイントまでの往復所要時間よりも長いときは、当該車両が回送車両であるか否かかかわらず、前記駅から前記第2ポイントまでの距離の2倍の距離を当該車両の走行距離として加算するように構成する。
このような構成によれば、新たな機器や設備を設けることなく、処理実行制御部が有するタイマ機能を利用して列車が追跡不能区間にいた時間を計時し、その時間に基いて追跡不能区間を走行した距離を把握することができる。
さらに、望ましくは、前記追跡不能区間が地下区間である場合に、前記地下区間にある複数の駅のうち、主要な駅例えば始端の1駅のみに対応してその地上部に前記無線基地局が設けられ、
前記処理実行制御部は、前記主要な駅の無線基地局を介して受信した車両の位置情報および識別情報と前記データ記憶部に記憶されている運行情報とに基づいて当該地下区間における車両の走行距離を算出して加算するように構成する。
このような構成によれば、無線通信が困難な地下区間を含む路線において、若干の設備を追加することで、正確な走行距離数を把握することができるようになる。
また、望ましくは、前記処理実行制御部は、各編成に設けられた車体の重量を測定可能なセンサによる測定値に基づいて回送車両であるか否か判断するように構成する。
上記のような構成によれば、車両にもともと設けられている車体重量を測定するセンサによる測定値を用いて回送運転か営業運転かを判断することで、どの区間を走行したのか明らかにすることができ、それによって正確な走行距離数を把握することができる。
また、前記車両追跡システムは、GPS受信機を搭載した車両から前記GPS受信機で受信した位置情報および当該車両の識別情報を無線通信によって、前記路線沿線に設けられた無線基地局を介して受信して収集する中央装置を備えた列車無線システムとする。
このような構成によれば、既に導入されている列車無線システムからの情報を用いて列車の位置を追跡することかできるため、新たな設備を設けることなく、車両(編成)が追跡不能区間を走行した場合の走行距離数を正確に把握することができる。
本発明によれば、車両(編成)が追跡不能区間を走行することがある場合にも、正確な走行距離数を把握することが可能な鉄道車両の走行距離実績把握システムを実現することができる。また、回送列車として走行した距離を含めて正確な走行距離実績を把握することができるという効果がある。
本発明の実施形態に係る鉄道車両の走行距離実績把握システムおよび該システムを構成する車両管理装置の一実施形態を示す構成図である。 実施形態の鉄道車両の走行距離実績把握システムに接続される車両追跡システムの一例としての列車無線システムの構成を示す概略構成図である。 実施形態の鉄道車両の走行距離実績把握システムに接続される車両追跡システムの他の例である運行管理システムの構成を示す概略構成図である。 実施形態の走行距離実績把握システムが適用される路線における車両追跡不能区間の具体例を示す説明図である。 実施形態の走行距離実績把握システムを構成する車両管理装置において行われる車両追跡不能区間の走行距離算出処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る本実施形態の鉄道車両の走行距離実績把握システムおよび該システムを構成する車両管理装置の一実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の走行距離実績把握システムの構成を機能ブロックで示したものである。
本実施形態の走行距離実績把握システムは、車両管理装置100と、該車両管理装置100とネットワーク200を介して接続された車両追跡機能を有するデジタル無線通信方式の無線通信システム(デジタル列車無線システム)などからなる車両追跡システム300とにより構成されている。以下、列車無線システム300と記す。
車両管理装置100は、CPU(中央演算処理装置)等の演算処理装置で構成される処理実行制御部110、ROM(リードオンリメモリ)やRAM(ランダムアクセスメモリ)等の記憶装置で構成されるデータ記憶部120、キーボード141やマウス142などの入力操作装置からの入力を処理する入力処理部131、液晶パネル等の表示装置143に画像を表示させる表示処理部132、及びこれらの間でデータの送受信を可能に接続するバス133、ネットワーク200を介して列車無線システム300の中央装置330からデータを受信するデータ受信部134などからなる。
本実施形態では、処理実行制御部110は、列車無線システム300から取得した各編成の位置情報(始発駅情報、通過駅情報、終着駅情報等)に基づいて各編成の走行距離を算出する機能を有する走行距離算出部111、各編成が列車無線システム300で追跡できない追跡不能区間を走行したか否か判定する追跡不能区間走行判定部112、編成が追跡不能区間を走行したと判定した場合にその追跡不能区間の走行距離を加算して走行距離実績を算出する走行距離実績算出部113などの機能部を備える。
また、データ記憶部120には、上記処理実行制御部110が実行する走行距離算出プログラムや追跡不能区間走行判定プログラム、走行距離実績算出プログラム等を格納するプログラム記憶部121、走行距離算出の基礎となる駅間距離等の固定データを格納する固定データ記憶部122、走行距離実績算出部113により算出された走行距離実績データを格納する走行距離実績データ記憶部123等が設けられている。固定データ記憶部122には、図示しない車両管理計画システム等から運行計画データ(ダイヤ情報)を受信して記憶しておくようにしても良い。
図2に列車追跡システムとしての列車無線システム300の構成例が示されている。列車無線システム300は、鉄道路線の沿線に所定の距離(2〜3km)をおいて設置された無線基地局310と、各編成Tに搭載されている車載装置320と、指令室(輸送指令)に設けられた中央装置330を備える。車載装置320は、移動局としてのデジタル無線通信装置321と、GPS(全地球無線測位システム)受信機322と、識別情報として編成ごとに付与されている編成番号等を記憶する記憶装置(メモリ)323とを備え、GPS受信機322で受信した位置情報および識別情報としての編成番号を、デジタル無線通信装置321によって無線基地局310を介して中央装置330へ送信する。
なお、GPS受信機を備え受信したGPS情報に基づいて列車の位置情報を指令室の中央装置へ送信する技術については、例えば特開2010−177982号公報に記載されており、本実施形態のシステムにおいても同様な公知技術を用いて列車の位置情報を送信できるので、詳しい説明は省略する。無線基地局310と中央装置330との間は、有線回線で接続される。指令室には、モニタが設けられ、列車の位置がモニタ上に表示される。
また、複数の車両を連結して1編成としたもの(例えば5両編成や10両編成)同士を併結して走らせる路線があるが、その場合にも単独での走行を考慮して編成ごとにGPS受信機と無線通信装置が搭載されているので、編成ごとに走行距離を算出することができる。
ところで、現在、多くの線区においては、軌道回路を利用した運行管理システムが設けられており、該システムにおいて列車位置を把握することができる。従って、図1の走行距離実績把握システムを構成する車両追跡システム300として運行管理システムを利用し、車両管理装置100が運行管理システムから列車位置情報を取得して各列車(編成)の走行距離を算出することも可能である。
図3に運行管理システム300’の構成例が示されている。図3に示すように、運行管理システム300’は、中央管理装置(線区共通中央装置)340と、線区毎に設けられ中央ネットワークN1を介して中央管理装置340と通信可能に接続された複数の線区別管理装置350と、線区内の各連動駅に設置され運行管理ネットワークN2を介して上記線区別管理装置350と通信可能に接続された複数の駅制御装置360等を備えて構成されている。そして、上記駅制御装置360の制御下に連動装置370がそれぞれ設けられ、連動装置370は軌道回路380の信号電流に基づいて、図示しない信号機や転てつ機を制御する。中央管理装置340は、軌道回路380の状態情報を駅制御装置360および線区別管理装置350を介して吸い上げることで、各路線を走行する列車(編成)の位置を把握することができる。
なお、運行管理システムによって管理される路線は、全路線ではなく、一部の路線には導入されていない。そのため、運行管理システム未導入区間を列車が走行する場合には、列車位置を把握することができないので、本実施形態の車両管理装置100のように、各編成が運行管理システム300’で追跡できない追跡不能区間を走行したか否か判定する追跡不能区間走行判定部112、編成が追跡不能区間を走行したと判定した場合にその追跡不能区間の走行距離を加算して走行距離実績を算出する走行距離実績算出部113などの機能部を備えることが有効である。
次に、追跡不能区間を列車(編成)が走行した場合の走行距離実績の算出の仕方について、複数の事例に分けて具体的に説明する。
第1の事例は、無線基地局が設けられていない追跡不能区間において線路が分岐しており、2つのルートのいずれかを列車(編成)が走行しているか車両追跡システムで把握できない場合である。具体的には、図4(A)に示すように、通常は追跡が可能な区間の境界にあるE駅で折返し運転することが多い路線において、その先の追跡不能区間にあるF駅またはG駅まで走行し、F駅またはG駅で折返し運転する場合であって、往復に要する最少時間Tf,Tgに開きがある場合である(ただし、Tg<Tfとする)。なお、各駅間の所要時間は、運行計画を作成する輸送計画システムにおいて予め定められており、その所要時間を判定に用いることができる。
この場合、E駅で追跡できなくなってから再度追跡できるようになるまでの時間T0がTg≦T0<Tfであれば、当該列車(編成)はG駅まで走行しG駅で折り返したと判断し、E−G駅間距離の2倍を走行距離に加算する。
一方、T0>Tfであった場合には、G駅で長時間停車した後に折り返すこともあるので、この条件からはF駅で折返したのかG駅で折り返したのか判断できないので、他の条件を追加して判断する。例えば、G駅(留置線を含む)まで走行するのは、折返しのための回送運転に限られることがあるので、その場合には、回送運転か否かを条件とする。
そして、回送運転か否かは、以下のような判断基準に基づいて行うことができる。
例えば、運行計画上、ある区間(この場合はE−G間)を走行するのは回送運転に限定されることがあるので、その場合には、運行計画情報を参照して回送運転か否か判定し、回送運転であればG駅での折返し運転とであると判断して、E−G駅間距離の2倍を走行距離に加算する。また、回送運転でなければF駅での折返し運転とであると判断して、E−F駅間距離の2倍を走行距離に加算する。
なお、上記手法は、図4(B)に示すように、E駅の先の追跡不能区間で、線路がF駅と車両基地(留置線を含む)とに分岐しており、F駅または車両基地で折返し運転する場合にも適用することができる。
また、回送運転か否かは、E駅発車の際に、車両の車体と台車との間に設けられ車体の重量(乗客を含む)を測定する車両モニタからの情報(車体重量)に基づいて算出された乗車率が例えば1%未満なら空車すなわち回送と判断し、1%以上であれば回送でない判断するようにしても良い。車体重量を測定する車両モニタは、空気ばねの圧力調整を行うために設けられていることが多いので、それを利用することができる。車体重量が例えば乗車率1%に相当する重量以下なら回送と判断しても良い。
さらに、回送列車には車掌が乗車しないことが決められていることがあるので、その場合には、E駅発車の際に、車掌が扱う空調などの操作盤や出発合図ボタン等が操作されていないことを条件として、回送列車と判断するようにしても良い。
車両追跡システムがデジタル列車無線システムである場合でも、E駅では無線通信が可能であれば、上記条件の判断が行える。
第2の事例は、車両追跡システムがデジタル列車無線システムである場合で、路線の一部区間に地下区間がある場合(地下鉄を含む)である。
このような場合には、複数の地下駅のうち主要な駅の地上部に無線基地局を設置するとともに、この無線基地局より当該駅を発着する列車の情報を送信可能に構成する。そして、所定駅間の走行所要時間からその区間を走行したとみなして、予め分かっている駅間距離を走行距離実績として加算する。
また、地下区間がある場合に、複数の主要駅に無線基地局を設置するのではなく、特に起点となる駅にのみ無線基地局を設置し、該駅を発着した際の時刻と計画ダイヤ情報とを用いて走行距離を算出するようにしてもよい。大きなダイヤ乱れがなければ、このような手法で走行距離を算出することができる。
また、車両追跡システムがデジタル列車無線システムまたは運行管理システムのいずれに基づく場合にも、追跡不能区間に、LCX(Leaky Coaxial Cable;同軸漏洩ケーブル)を敷設して、この区間を走行する列車とはLCX無線通信によりデータの送受信を行なって列車位置を追跡し走行距離を算出するように構成しても良い。
次に、本実施形態の走行距離実績把握システムを構成する車両管理装置100の処理実行制御部110による、図4(A)に示す追跡不能区間における走行距離実績の算出方法の手順の一例について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、このフローチャートに従った処理は、列車がE駅に到着すると開始される。
この処理が開始されると、車両管理装置100の処理実行制御部110は、先ず着目する列車がE駅を発車したか否か判定する(ステップS1)。ここで、列車がE駅を発車した(Yes)と判定するとステップS2へ進み、第1事例の場合は無線通信の可否、第2事例の場合は軌道回路からの情報に基づいて、当該列車が追跡可能な区間に在線しているか否か判定する。
そして、追跡可能区間に在線している(Yes)と判定するとステップS11へ移行して、当該列車がD駅に到着したか否か判定する。そして、列車がD駅に到着した(Yes)と判定するとステップS12へ進み、E−D駅間距離を走行距離実績に加算する。
一方、ステップS2で、追跡可能な区間に在線していない(No)つまり追跡不能区間にいると判定すると、ステップS3へ進んでタイマによる計時動作を行う。その後、ステップS4へ進み、再び追跡可能な区間に在線しているか判定し、追跡可能な区間に在線していない(No)と判定するとステップS3へ戻る。
また、ステップS4で、追跡可能な区間に在線している(Yes)と判定するとステップS5へ進んで、上記タイマを参照して追跡が不能であった時間T0を算出する。続いて、追跡不能時間T0が、E−G駅間の往復所要時間Tgよりも大きくE−F駅間の往復所要時間Tfよりも小さいか判定する(ステップS6)。ここで、「Yes」と判定するとステップS10へ進み、E−G駅間距離の2倍の距離を走行距離実績に加算する。
一方、ステップS6で、「No」と判定した時は、ステップS7へ進んで、追跡不能時間T0が、E−F駅間の往復所要時間Tfよりも大きいか否か判定する。そして、追跡不能時間T0が、E−F駅間の往復所要時間Tfよりも大きい(ステップS7:Yes)と判定すると、ステップS8へ進み、当該列車は「回送列車」であるか否か判定し、「Yes」と判定するとステップS10へ進み、E−G駅間距離の2倍の距離を走行距離実績に加算する。
また、ステップS8で、「回送列車」でない(No)と判定するとステップS9へ進み、E−F駅間距離の2倍の距離を走行距離実績に加算する。
一方、ステップS7で、追跡不能時間T0がE−F駅間の往復所要時間Tfよりも大きくないと判定すると、この場合、追跡不能時間T0が、E−G駅間の往復所要時間Tgよりも小さいということであるので、ステップS2へ戻って、上記処理を繰り返す。そして、この時点で追跡が可能であれば、ステップS11へ移行して、当該列車がD駅に到着したか否か判定する。その後、列車がD駅に到着した(Yes)と判定するとステップS12へ進み、E−D駅間距離を走行距離実績に加算する。これにより、E駅で折り返す際に、何らかの原因で、一時的に追跡が不能になったとしても、正しい走行距離の算出が行える。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、運行管理システムと列車無線システムのいずれかが、車両追跡システムとして設けられている場合について説明したが、本発明は、運行管理システムと列車無線システムの両方が導入されている路線や区間にも適用することができる。
運行管理システムとデジタル列車無線システムの両システムが導入されている路線や区間であっても、運行管理システムがカバーする範囲とデジタル列車無線システムがカバーする範囲は異なるので、一方のシステム(例えばデジタル列車無線システム)からの列車位置情報の取得を主とし、当該システムではカバーできない区間(例えば地下区間)を列車が走行する場合には、他方のシステム(運行管理システム)から列車位置情報を取得する。そして、いずれのシステムでもカバーできない区間については、上記実施例で説明した車両管理装置100の追跡不能区間走行判定部112および走行距離実績算出部113により追跡不能区間の走行距離実績を算出すると良い。
100 車両管理装置
110 処理実行制御部
120 データ記憶部
134 データ受信部
200 ネットワーク
300 車両追跡システム(デジタル列車無線システム)
300’ 車両追跡システム(運行管理システム)
310 無線基地局
320 車載装置
321 デジタル無線通信装置
322 GPS受信機
323 記憶装置(メモリ)
330 中央装置

Claims (5)

  1. 演算処理装置で構成された処理実行制御部およびデータ記憶部を有する車両管理装置を備え、車両の運行を追跡可能な車両追跡システムが配備された路線を走行する車両の走行距離数を把握する鉄道車両の走行距離実績把握システムであって、
    前記車両管理装置は、前記車両追跡システムから前記路線を走行する車両の位置に関する情報を受信可能なデータ受信手段を備え、
    前記路線は、前記車両追跡システムによる追跡が不能な追跡不能区間を有し、該追跡不能区間には車両が折り返す第1ポイントと第2ポイントに分岐する分岐線が設けられ、前記第1ポイントに向かう第1線路は営業車両が走行するために使用され、前記第2ポイントに向かう第2線路は回送車両が走行するために使用される場合に、
    前記処理実行制御部は、
    前記追跡不能区間の最も近い駅を発車した車両が前記追跡不能区間に入ったと判定すると、当該車両が回送車両であるか否か判断して、回送車両でないと判断したときは前記駅から前記第1ポイントまでの距離の2倍の距離を当該車両の走行距離として加算し、回送車両であると判断したときは前記駅から前記第2ポイントまでの距離の2倍の距離を当該車両の走行距離として加算することを特徴とする鉄道車両の走行距離実績把握システム。
  2. 前記処理実行制御部は、
    前記追跡不能区間の最も近い駅を発車した車両が前記追跡不能区間に入った場合に、追跡が不能な時間を計時し、計時した追跡不能継続時間が、前記駅から前記第1ポイントまでの往復所要時間よりも短く前記駅から前記第2ポイントまでの往復所要時間よりも長いときは、当該車両が回送車両であるか否かかかわらず、前記駅から前記第2ポイントまでの距離の2倍の距離を当該車両の走行距離として加算することを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の走行距離実績把握システム。
  3. 前記追跡不能区間が地下区間である場合に、前記地下区間にある複数の駅のうち、主要な駅に対応してその地上部に前記無線基地局が設けられ、
    前記処理実行制御部は、前記主要な駅の無線基地局を介して受信した車両の位置情報および識別情報と前記データ記憶部に記憶されている運行情報とに基づいて当該地下区間における車両の走行距離を算出して加算することを特徴とする請求項2に記載の鉄道車両の走行距離実績把握システム。
  4. 前記処理実行制御部は、各編成に設けられた車体の重量を測定可能なセンサによる測定値に基づいて回送車両であるか否か判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鉄道車両の走行距離実績把握システム。
  5. 前記車両追跡システムは、GPS受信機を搭載した車両から前記GPS受信機で受信した位置情報および当該車両の識別情報を無線通信によって、前記路線沿線に設けられた無線基地局を介して受信して収集する中央装置を備えた列車無線システムであることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両の走行距離実績把握システム。
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