JP2018059655A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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文紀 河野
Fuminori Kono
文紀 河野
伊織 丸橋
Iori Maruhashi
伊織 丸橋
朋一郎 田村
Tomoichiro Tamura
朋一郎 田村
道美 日下
Michimi Kusaka
道美 日下
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Abstract

【課題】凝縮器から蒸発器への冷媒の流量を十分に確保するための技術を提供する。【解決手段】本開示の冷凍サイクル装置(100)は、蒸発器(6)と、圧縮機(3)と、凝縮器(4)と、蒸発器(6)の出口と圧縮機(3)の入口とを接続している第1部分(7a)、及び、圧縮機(3)の出口と凝縮器(4)の入口とを接続している第2部分(7b)を含む蒸気経路(7)と、凝縮器(4)の出口と蒸発器(6)の入口とを接続している戻し経路(5)と、戻し経路(5)に配置された弁(8)と、凝縮器(4)の出口と弁(8)の入口との間において戻し経路(5)に配置され、蒸発器(6)の内部の冷媒と弁(8)に供給されるべき冷媒とを熱交換させるように構成された熱交換器(9)と、を備えている。【選択図】図1

Description

本開示は、冷凍サイクル装置に関する。
空気調和装置、チラー装置などの冷凍サイクル装置には、フロン冷媒又は代替フロン冷媒が広く利用されている。しかし、これらの冷媒は、オゾン層の破壊、地球温暖化などの課題を有している。そこで、地球環境に対する負荷が極めて小さい冷媒として水を用いた空気調和装置が提案されている。
図4に示すように、従来の冷凍サイクル装置300は、蒸発器301、第1圧縮機302、第2圧縮機303、凝縮器304、蒸気経路305、液経路306及び膨張機構307を備えている。冷凍サイクル装置300では、冷媒として水が使用されている。
国際公開第2012/147366号
水を冷媒として用いた冷凍サイクル装置は、低真空域の圧力で動作する。このような冷凍サイクル装置においては、液相の冷媒の体積に比べて気相の冷媒の体積が非常に大きい。このことは、凝縮器から蒸発器に冷媒を移動させるための経路における冷媒の流量の制御を困難にする。
本開示は、凝縮器から蒸発器への冷媒の流量を十分に確保するための技術を提供することを目的とする。
すなわち、本開示は、
蒸発器と、
少なくとも1つの圧縮機を含む圧縮機構と、
凝縮器と、
前記蒸発器の出口と前記圧縮機構の入口とを接続している第1部分、及び、前記圧縮機構の出口と前記凝縮器の入口とを接続している第2部分を含む蒸気経路と、
前記凝縮器の出口と前記蒸発器の入口とを接続している戻し経路と、
前記戻し経路に配置された弁と、
前記凝縮器の出口と前記弁の入口との間において前記戻し経路に配置され、前記蒸発器の内部の冷媒と前記弁に供給されるべき冷媒とを熱交換させるように構成された熱交換器と、
を備えた、冷凍サイクル装置を提供する。
本開示の技術によれば、凝縮器から蒸発器への冷媒の流量を十分に確保することができる。つまり、長時間にわたって定常的な運転が可能な冷凍サイクル装置を提供できる。
図1は、本開示の実施形態1にかかる冷凍サイクル装置の構成図である。 図2は、変形例にかかる冷凍サイクル装置の構成図である。 図3は、本開示の実施形態2にかかる冷凍サイクル装置の構成図である。 図4は、特許文献1に記載された冷凍サイクル装置の構成図である。
(本開示の基礎となった知見)
液相状態での体積に比べて気相状態での体積が非常に大きい冷媒が冷凍サイクル装置に使用されている場合、次のような課題が生じやすい。すなわち、膨張弁の下流側において配管内に蒸気がトラップされることにより、配管内における流動圧力損失が大幅に増加する。また、膨張弁の内部のフラッシュ蒸気によって流路の閉塞が起こる。これらの要因により、凝縮器から蒸発器に戻されるべき冷媒の流量が大幅に減少したり、凝縮器から蒸発器に向けて冷媒が流れなくなったりする。その結果、蒸発器において冷媒が枯渇し、冷凍サイクル装置の運転を継続することが困難になる。
本開示の第1態様にかかる冷凍サイクル装置は、
蒸発器と、
少なくとも1つの圧縮機を含む圧縮機構と、
凝縮器と、
前記蒸発器の出口と前記圧縮機構の入口とを接続している第1部分、及び、前記圧縮機構の出口と前記凝縮器の入口とを接続している第2部分を含む蒸気経路と、
前記凝縮器の出口と前記蒸発器の入口とを接続している戻し経路と、
前記戻し経路に配置された弁と、
前記凝縮器の出口と前記弁の入口との間において前記戻し経路に配置され、前記蒸発器の内部の冷媒と前記弁に供給されるべき冷媒とを熱交換させるように構成された熱交換器と、
を備えたものである。
本開示の第1態様によれば、凝縮器の液相の冷媒は、凝縮器から弁への経路上において熱交換器で冷却され、過冷却状態になる。したがって、弁を通過した冷媒のフラッシュ蒸発量が減少し、ボイド率も減少する。冷媒は、液相の状態を保ったまま、弁を通過する。そのため、弁を通過する冷媒の流量を十分に確保することが可能になる。また、蒸発器の内部に貯留された液相の冷媒及び/又は蒸発器で発生した気相の冷媒によって、凝縮器から弁に供給されるべき冷媒を効率的に冷却することができる。空気、冷却水などの冷却用流体を外部から供給する必要も無い。冷凍サイクルの熱収支の計算も容易である。
本開示の第2態様において、例えば、第1態様にかかる冷凍サイクル装置の前記熱交換器は、前記蒸発器の内部に配置されている。第2態様によれば、空気、冷却水などの冷却用流体を外部から供給する必要が無いうえ、蒸発器の中から冷媒を外部に取り出す必要もない。したがって、冷凍サイクル装置の構造の複雑化を避けることができる。
本開示の第3態様において、例えば、第2態様にかかる冷凍サイクル装置の前記蒸発器は、水平面に平行な気液界面が内部に形成されるように構成された耐圧容器であり、前記熱交換器は、前記蒸発器の内部における下部に配置されている。第3態様によれば、熱交換器に液相の冷媒を確実に接触させることができるので、効率的な熱交換を期待できる。その結果、サイズの小さい熱交換器を採用することが可能になる。
本開示の第4態様において、例えば、第1〜第3態様のいずれか1つにかかる冷凍サイクル装置の前記圧縮機構は、第1圧縮機、第2圧縮機、及び、前記第1圧縮機の吐出口と前記第2圧縮機の吸入口とを接続している中間経路とを含み、前記中間経路は、中間冷却器を含み、前記戻し経路は、前記凝縮器の出口と前記中間冷却器とを接続している上流側部分と、前記中間冷却器と前記蒸発器の入口とを接続している下流側部分とを含み、前記下流側部分に前記弁及び前記熱交換器が配置されている。このような構成によれば、第1圧縮機で圧縮された気相の冷媒の温度を凝縮器から蒸発器に移されるべき液相の冷媒で効率的に冷却することができる。
本開示の第5態様において、例えば、第4態様にかかる冷凍サイクル装置の前記戻し経路の前記下流側部分に配置された前記弁及び前記熱交換器をそれぞれ第1弁及び第1熱交換器と定義したとき、前記冷凍サイクル装置は、前記戻し経路の前記上流側部分に配置された第2弁と、前記凝縮器の出口と前記第2弁の入口との間において前記戻し経路の前記上流側部分に配置された第2熱交換器と、をさらに備えている。第5態様によれば、凝縮器の液相の冷媒は、凝縮器から第2弁への経路上において第2熱交換器で冷却され、過冷却状態になる。したがって、第2弁を通過した冷媒のフラッシュ蒸発量が減少し、ボイド率も減少する。冷媒は、液相の状態を保ったまま、第2弁を通過する。そのため、第2弁を通過する冷媒の流量を十分に確保することが可能になる。
本開示の第6態様において、例えば、第5態様にかかる冷凍サイクル装置の前記第2熱交換器は、前記中間冷却器の内部に配置されている。第6態様によれば、空気、冷却水などの冷却用流体を外部から供給する必要が無いうえ、中間冷却器の中から冷媒を外部に取り出す必要もない。したがって、冷凍サイクル装置の構造の複雑化を避けることができる。
本開示の第7態様において、例えば、第1〜第6態様にかかる冷凍サイクル装置には、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒が充填されている。上記した各構成は、このような冷媒を用いた冷凍サイクル装置において特に高い効果を発揮する。
本開示の第8態様において、例えば、第7態様にかかる冷凍サイクル装置の前記冷媒は、主成分として水を含む。水を含む冷媒は、低GWP冷媒として有用である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態1)
図1に示すように、冷凍サイクル装置100は、蒸発器6、圧縮機3、凝縮器4、蒸気経路7及び戻し経路5を備えている。戻し経路5には弁8及び熱交換器9が配置されている。気相の冷媒(冷媒蒸気)及び液相の冷媒(冷媒液)からなる群より選ばれる少なくとも1つの流体によって、弁8(第1弁)に供給されるべき冷媒が熱交換器9において冷却される。
冷凍サイクル装置100には、常温(日本工業規格:20℃±15℃/JIS Z8703)での飽和蒸気圧が負圧(絶対圧で大気圧よりも低い圧力)の物質を主成分として含む冷媒が充填されている。このような冷媒としては、水を主成分として含む冷媒、R1233zdに代表されるHFO冷媒などが挙げられる。これらの冷媒は、低GWP冷媒として知られている。凍結防止などの理由から、水を主成分として含み、エチレングリコール、ナイブライン、無機塩類などが質量%に換算して10〜40%混合された冷媒を用いることもできる。「主成分」とは、質量比で最も多く含まれた成分を意味する。
また、冷凍サイクル装置100は、吸熱回路30及び放熱回路40を備えている。吸熱回路30は、蒸発器6に接続された熱負荷である。放熱回路40は、凝縮器4に接続された熱負荷である。吸熱回路30を通じて、蒸発器6に貯留された冷媒に外部から熱が与えられる。放熱回路40を通じて、凝縮器4に貯留された冷媒から外部に熱が放出される。
吸熱回路30は、蒸発器6に貯留された液相の冷媒を使用して、空気、水などの流体を冷却するための回路である。吸熱回路30は、熱交換器32、ポンプ34、流路30a及び流路30bを有する。流路30aは、蒸発器6に接続された一端と、熱交換器32の入口に接続された他端とを有する。流路30bは、熱交換器32の出口に接続された一端と、蒸発器6に接続された他端とを有する。ポンプ34は、流路30aに配置されている。熱交換器32の例として、フィンチューブ熱交換器、プレート熱交換器などが挙げられる。冷凍サイクル装置100が空気調和装置であるとき、熱交換器32は、室内機の一部でありうる。吸熱回路30に液相の冷媒を循環させることによって、室内の空気を冷却することができる。熱交換器32は、水、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの液体と液相の冷媒とを熱交換させる液−液熱交換器であってもよい。熱交換器32は、気体又は液体である被冷却流体の熱を冷媒に与える。
放熱回路40は、凝縮器4に貯留された冷媒から熱を奪うために使用される回路である。放熱回路40は、熱交換器42、ポンプ46、流路40a及び流路40bを有する。流路40aは、凝縮器4に接続された一端と、熱交換器42の入口に接続された他端とを有する。流路40bは、熱交換器42の出口に接続された一端と、凝縮器4に接続された他端とを有する。ポンプ46は、流路40aに配置されている。凝縮器4は、例えば、シェルチューブ熱交換器の構造を有している。流路40a及び40bは、それぞれ、凝縮器4のシェルの内部に配置された熱交換チューブ44に接続されている。熱交換器42は、例えば、フィンチューブ熱交換器である。冷凍サイクル装置100が空気調和装置であるとき、熱交換器42は、室外機の一部でありうる。放熱回路40には、水、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの液相の熱媒体が充填されている。
蒸発器6及び吸熱回路30は、凝縮器4及び放熱回路40と同じように、シェルチューブ熱交換器の構造を有していてもよい。つまり、蒸発器6は、液相の冷媒と他の熱媒体とが間接的に熱交換する間接型の熱交換器であってもよい。凝縮器4及び放熱回路40は、蒸発器6及び吸熱回路30と同じように、液相の冷媒を熱交換器42に直接的に循環させるように構成されていてもよい。つまり、凝縮器4は、気相の冷媒と液相の冷媒とが直接的に熱交換する直接型の熱交換器であってもよい。
蒸発器6は、例えば、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。蒸発器6は、液相の冷媒を貯留するとともに、冷媒を内部で蒸発させる。水平面に平行な気液界面が蒸発器6の内部に形成されうる。吸熱回路30で加熱された冷媒が蒸発器6の中で沸騰及び蒸発する。つまり、蒸発器6に貯留された冷媒液の一部は、吸熱回路30で加熱され、飽和状態の液相の冷媒を加熱するために使用される。蒸発器6に貯留された液相の冷媒の温度、及び、蒸発器6で発生した気相の冷媒の温度は、例えば5℃である。
圧縮機3は、蒸発器6で発生した気相の冷媒を吸入して圧縮する。圧縮機3は、容積型圧縮機であってもよいし、速度型圧縮機であってもよい。容積型圧縮機とは、容積変化によって冷媒を吸入及び吐出し、冷媒の圧力を上昇させる圧縮機である。容積型圧縮機として、ロータリ圧縮機、スクリュー圧縮機、スクロール圧縮機などが挙げられる。速度型圧縮機とは、冷媒に運動量を与え、冷媒の速度を減速することによって冷媒の圧力を上昇させる圧縮機である。速度型圧縮機(ターボ圧縮機)として、遠心圧縮機、軸流圧縮機などが挙げられる。圧縮機3は、インバータによって駆動されるモータなど、回転数を変化させるための機構を備えていてもよい。圧縮機3の吐出口における冷媒の温度は、例えば120℃である。
蒸気経路7は、第1部分7a及び第2部分7bを有する。第1部分7aは、蒸発器6の出口(蒸気出口)と圧縮機3の吸入口とを接続している。第2部分7bは、圧縮機3の吐出口と凝縮器4の入口(蒸気入口)とを接続している。蒸発器6で発生した気相の冷媒は、蒸気経路7の第1部分7aを通じて、圧縮機3に導かれる。圧縮機3で圧縮された冷媒は、蒸気経路7の第2部分7bを通じて、凝縮器4に導かれる。蒸気経路7は、複数の配管によって構成されうる。
凝縮器4は、例えば、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。凝縮器4は、冷媒を凝縮させるとともに、冷媒を凝縮させることによって生じた液相の冷媒を貯留する。水平面に平行な気液界面が凝縮器4の内部に形成されうる。本実施形態では、過熱状態の冷媒の冷媒が、外部環境に熱を放出することによって冷却された熱媒体に間接的に接触して凝縮する。つまり、気相の冷媒は、放熱回路40の熱媒体によって冷却され、凝縮する。凝縮器4に貯留された液相の冷媒の温度は、例えば35℃である。
戻し経路5は、凝縮器4から蒸発器6に冷媒を戻すための経路である。戻し経路5は、凝縮器4の出口と蒸発器6の入口とを接続している。戻し経路5に弁8及び熱交換器9が配置されている。詳細には、戻し経路5は、第1部分5a及び第2部分5bを含む。第1部分5aは、凝縮器4の出口(液出口)と弁8の入口とを接続している。第2部分5bは、弁8の出口と蒸発器6の入口(液入口)とを接続している。熱交換器9は、凝縮器4の出口と弁8の入口との間において戻し経路5に配置されている。戻し経路5は、複数の配管によって構成されうる。
弁8は、戻し経路5における冷媒の流量を制御するための弁である。弁8は、典型的には、流量制御弁(電動膨張弁)であり、キャピラリチューブのように一定の流路断面積を有する弁であってもよい。
熱交換器9(第1熱交換器)は、凝縮器4から弁8に供給されるべき冷媒を冷却するための熱交換器である。詳細には、熱交換器9は、蒸発器6の内部の冷媒と弁8に供給されるべき冷媒とを熱交換させるように構成されている。凝縮器4に貯留された液相の冷媒は、凝縮圧に対応した飽和温度を有する。凝縮器4の液相の冷媒は、凝縮器4から弁8への経路上において熱交換器9で冷却され、過冷却状態になる。したがって、弁8を通過した冷媒のフラッシュ蒸発量が減少し、ボイド率(気液体積比)も減少する。冷媒は、液相の状態を保ったまま、弁8を通過する。そのため、弁8を通過する冷媒の流量を十分に確保することが可能になる。定格条件、部分負荷条件、過負荷条件などの幅広い運転条件において、長時間にわたって冷凍サイクル装置100の定常的な運転が可能になる。熱交換器9が蒸発器6の内部の気相の冷媒に接しているとき、弁8の入口における冷媒の温度は、例えば、7〜15℃の範囲にある。熱交換器9が蒸発器6の内部の液相の冷媒に接しているとき、弁8の入口における冷媒は、より低い温度(例えば5℃)を示す。
本実施形態では、熱交換器9は、蒸発器6の内部に配置されている。したがって、凝縮器4から弁8に供給されるべき冷媒は、蒸発器6の内部に貯留された液相の冷媒及び/又は蒸発器6で発生した気相の冷媒に熱を奪われ、冷却される。空気、冷却水などの冷却用流体を外部から供給する必要が無いうえ、蒸発器6の中から冷媒を外部に取り出す必要もない。したがって、本実施形態によれば、冷凍サイクル装置100の構造の複雑化を避けることができる。また、冷凍サイクルの熱収支の計算も容易である。
詳細には、熱交換器9は、蒸発器6の内部における下部に配置されている。蒸発器6の下部とは、鉛直方向(高さ方向)に関する蒸発器6の中間の位置よりも下側の部分を意味する。蒸発器6の下部に熱交換器9の全体が位置していてもよい。このような構成によれば、熱交換器9に液相の冷媒を確実に接触させることができるので、効率的な熱交換を期待できる。その結果、サイズの小さい熱交換器9を採用することが可能になる。
熱交換器9の構造は特に限定されない。熱交換器9は、フィンチューブ熱交換器、シェルチューブ熱交換器などの公知の熱交換器の構造を有していてもよい。熱交換器9がシェルチューブ熱交換器の構造を有する場合、蒸発器6を構成する容器が熱交換器9のシェルに兼用される。熱交換器9は、蒸発器6の内部に配置された、蛇行又は巻回された伝熱管を含む。
本実施形態において、戻し経路5の出口端(詳細には、第2部分5bの出口端)は、蒸発器6の空間部分に位置している。このような位置に戻し経路5の出口端が位置していると、蒸発器6に貯留された液相の冷媒による圧力が弁8の出口側に加わることを回避できる。その結果、より正確な流量制御を達成できる。
(変形例)
図2に示す冷凍サイクル装置102において、熱交換器9は、蒸発器6の外部に配置されている。この構成によれば、弁8に供給されるべき冷媒は、気相の冷媒、液相の冷媒、及び、他の熱媒体からなる群より選ばれる少なくとも1つの冷却用流体によって、熱交換器9において冷却されうる。他の熱媒体は、空気であってもよいし、水であってもよい。冷凍サイクル装置102のその他の構成は、図1を参照して説明した通りである。
本変形例においても熱交換器9の構造は特に限定されない。例えば、空気、気相の冷媒などの冷却用気体で戻し経路5を流れる冷媒を冷却する場合には、熱交換器9は、フィンチューブ熱交換器、シェルアンドチューブ熱交換器などの気−液熱交換器の構造を有しうる。冷却水、液相の冷媒などの冷却用液体で戻し経路5を流れる冷媒を冷却する場合には、熱交換器9は、プレート熱交換器、ブレージング熱交換器、二重管熱交換器などの液−液熱交換器の構造を有しうる。
(実施形態2)
本実施形態にかかる冷凍サイクル装置104は、複数の圧縮機3及び13を備えている点において、実施形態1で説明した冷凍サイクル装置100と異なる。本実施形態において、実施形態1における圧縮機3を第1圧縮機3と称する。弁8及び熱交換器9をそれぞれ第1弁8及び第1熱交換器9と称する。実施形態1に関する説明は、本実施形態にも援用される。
冷凍サイクル装置104は、実施形態1の冷凍サイクル装置100の構成に加え、第2圧縮機13及び中間経路12をさらに備えている。中間経路12は、第1圧縮機3の吐出口に接続された一端と、第2圧縮機13の吸入口に接続された他端とを有する。第1圧縮機3、中間経路12及び第2圧縮機13は、圧縮機構20を構成している。蒸気経路7の第1部分7aによって蒸発器6と第1圧縮機3とが接続されている。蒸気経路7の第2部分7bによって第2圧縮機13と凝縮器4とが接続されている。言い換えれば、蒸気経路7の第1部分7aによって蒸発器6の出口と圧縮機構20の入口とが接続されている。蒸気経路7の第2部分7bによって圧縮機構20の出口と凝縮器4の入口とが接続されている。
中間経路12は、第1部分12a、中間冷却器22、及び、第2部分12bを有する。中間経路12は、第1圧縮機3から第2圧縮機13に冷媒を導くための経路である。中間経路12の第1部分12aは、第1圧縮機3の吐出口に接続された一端と、中間冷却器22に接続された他端とを有する。第1部分12aは、第1圧縮機3で圧縮された冷媒を中間冷却器22に導くための経路である。中間経路12の第2部分12bは、中間冷却器22に接続された一端と、第2圧縮機13の吸入口に接続された他端とを有する。第2部分12bは、中間冷却器22で冷却された冷媒を第2圧縮機13に導くための経路である。中間冷却器22は、第1圧縮機3と第2圧縮機13との間に配置されている。気相の冷媒は、第1圧縮機3で圧縮された後、中間冷却器22において冷却され、第2圧縮機13でさらに圧縮される。
第1圧縮機3と同じように、第2圧縮機13は、容積型圧縮機であってもよいし、速度型圧縮機であってもよい。第1圧縮機3の型式は、第2圧縮機13の型式と同一であってもよいし、異なっていてもよい。第2圧縮機13は、インバータによって駆動されるモータなど、回転数を変化させるための機構を備えていてもよい。第1圧縮機3の吐出口における冷媒の温度、及び、第2圧縮機13の吐出口における冷媒の温度は、例えば120℃である。
中間冷却器22は、中間圧室を有する、液相の冷媒を貯留可能なタンクである。中間冷却器22は、典型的には、断熱性及び耐圧性を有する容器によって構成されている。中間冷却器22に貯留される液相の冷媒の温度は、例えば20℃である。
本実施形態において、戻し経路5は、上流側部分15及び下流側部分25を含む。上流側部分15は、凝縮器4の出口と中間冷却器22とを接続している。下流側部分25は、中間冷却器22と蒸発器6の入口とを接続している。戻し経路5の上流側部分15は、凝縮器4に貯留された液相の冷媒を中間冷却器22に導くための経路である。戻し経路5の下流側部分25は、中間冷却器22に貯留された液相の冷媒を蒸発器6に導くための経路である。第1弁8及び第1熱交換器9は、下流側部分25に配置されている。このような構成によれば、第1圧縮機3で圧縮された気相の冷媒の温度を凝縮器4から蒸発器6に移されるべき液相の冷媒で効率的に冷却することができる。
冷凍サイクル装置104は、さらに、第2弁18及び第2熱交換器19を備えている。第2弁18は、戻し経路5の上流側部分15に配置されている。第2熱交換器19は、凝縮器4の出口と第2弁18の入口との間において戻し経路5の上流側部分15に配置されている。第1弁8は、戻し経路5の下流側部分25に配置されている。第1熱交換器9は、中間冷却器22の出口と第1弁8の入口との間において戻し経路5の下流側部分25に配置されている。
戻し経路5の上流側部分15は、第1部分15a及び第2部分15bを含む。第1部分15aは、凝縮器4の出口(液出口)と第2弁18の入口とを接続している。第2部分15bは、第2弁18の出口と中間冷却器22の入口(液入口)とを接続している。戻し経路5の下流側部分25も、第1部分25a及び第2部分25bを含む。第1部分25aは、中間冷却器22の出口(液出口)と第1弁8の入口とを接続している。第2部分25bは、第1弁8の出口と蒸発器6の入口(液入口)とを接続している。戻し経路5は、複数の配管によって構成されうる。
第2弁18は、戻し経路5の上流側部分15における冷媒の流量を制御するための弁である。第2弁18は、典型的には、流量制御弁(電動膨張弁)であり、キャピラリチューブのように一定の流路断面積を有する弁であってもよい。
第2熱交換器19は、凝縮器4から第2弁18に供給されるべき冷媒を冷却するための熱交換器である。詳細には、第2熱交換器19は、中間冷却器22の内部の冷媒と第2弁18に供給されるべき冷媒とを熱交換させるように構成されている。中間冷却器22に貯留された液相の冷媒は、凝縮圧に対応した飽和温度を有する。凝縮器4の液相の冷媒は、凝縮器4から第2弁18への経路上において第2熱交換器19で冷却され、過冷却状態になる。したがって、第2弁18を通過した冷媒のフラッシュ蒸発量が減少し、ボイド率(気液体積比)も減少する。冷媒は、液相の状態を保ったまま、第2弁18を通過する。そのため、第2弁18を通過する冷媒の流量を十分に確保することが可能になる。定格条件、部分負荷条件、過負荷条件などの幅広い運転条件において、長時間にわたって冷凍サイクル装置104の定常的な運転が可能になる。第2弁18の入口における冷媒の温度は、例えば20℃である。
本実施形態では、第2熱交換器19は、中間冷却器22の内部に配置されている。したがって、凝縮器4から第2弁19に供給されるべき冷媒は、中間冷却器22の内部に貯留された液相の冷媒及び/又は中間冷却器22の内部の気相の冷媒に熱を奪われ、冷却される。空気、冷却水などの冷却用流体を外部から供給する必要が無いうえ、中間冷却器22の中から冷媒を外部に取り出す必要もない。したがって、本実施形態によれば、冷凍サイクル装置104の構造の複雑化を避けることができる。また、冷凍サイクルの熱収支の計算も容易である。
詳細には、第2熱交換器19は、中間冷却器22の内部における下部に配置されている。中間冷却器22の下部とは、鉛直方向(高さ方向)に関する中間冷却器22の中間の位置よりも下側の部分を意味する。中間冷却器22の下部に第2熱交換器19の全体が位置している。このような構成によれば、第2熱交換器19に液相の冷媒を確実に接触させることができるので、効率的な熱交換を期待できる。その結果、サイズの小さい第2熱交換器19を採用することが可能になる。
第1熱交換器9と同じように、第2熱交換器19の構造は特に限定されない。第2熱交換器19は、フィンチューブ熱交換器、シェルチューブ熱交換器などの公知の熱交換器の構造を有していてもよい。第2熱交換器19がシェルチューブ熱交換器の構造を有する場合、中間冷却器22を構成する容器が第2熱交換器19のシェルに兼用される。第2熱交換器19は、中間冷却器22の内部に配置された、蛇行又は巻回された伝熱管を含む。
本実施形態において、戻し経路5の上流側部分15の出口端(詳細には、第2部分15bの出口端)は、中間冷却器22の空間部分に位置している。このような位置に上流側部分15の出口端が位置していると、中間冷却器22に貯留された液相の冷媒による圧力が第2弁18の出口側に加わることを回避できる。その結果、より正確な流量制御を達成できる。
本実施形態によれば、実施形態1で得られる効果に加え、次のような効果が得られる。凝縮器4に貯留された液相の冷媒は、凝縮圧に対応する飽和温度を有する。液相の冷媒は、凝縮器4から中間冷却器22に導かれる。液相の冷媒は、第2熱交換器19において中間冷却器22に貯留された液相の冷媒と熱交換し、中間冷却器22の内部の蒸気圧に対応した飽和温度まで冷却される。その結果、第2弁18を通過する冷媒のフラッシュ蒸発が抑制される。冷媒は、液相の状態を保ちながら第2弁18を通過する。そのため、所定流量の冷媒が第2弁18を流れることができる。2段圧縮及び2段膨張によって高効率化された冷凍サイクルにおいても、定格負荷条件及び部分負荷条件を含む全ての運転条件で長時間の運転が可能になる。
本明細書に開示された冷凍サイクル装置は、空気調和装置、チラー、蓄熱装置などに有用であり、家庭用エアコン及び業務用エアコンに特に有用である。
3 圧縮機
4 凝縮器
5 戻し経路
5a 戻し経路の第1部分
5b 戻し経路の第2部分
6 蒸発器
7 蒸気経路
7a 蒸気経路の第1部分
7b 蒸気経路の第2部分
8 第1弁
9 第1熱交換器
12 中間経路
13 第2圧縮機
15 上流側部分
18 第2弁
19 第2熱交換器
20 圧縮機構
22 中間冷却器
25 下流側部分
100,102,104 冷凍サイクル装置

Claims (8)

  1. 蒸発器と、
    少なくとも1つの圧縮機を含む圧縮機構と、
    凝縮器と、
    前記蒸発器の出口と前記圧縮機構の入口とを接続している第1部分、及び、前記圧縮機構の出口と前記凝縮器の入口とを接続している第2部分を含む蒸気経路と、
    前記凝縮器の出口と前記蒸発器の入口とを接続している戻し経路と、
    前記戻し経路に配置された弁と、
    前記凝縮器の出口と前記弁の入口との間において前記戻し経路に配置され、前記蒸発器の内部の冷媒と前記弁に供給されるべき冷媒とを熱交換させるように構成された熱交換器と、
    を備えた、冷凍サイクル装置。
  2. 前記熱交換器は、前記蒸発器の内部に配置されている、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記蒸発器は、水平面に平行な気液界面が内部に形成されるように構成された耐圧容器であり、
    前記熱交換器は、前記蒸発器の内部における下部に配置されている、請求項2に冷凍サイクル装置。
  4. 前記圧縮機構は、第1圧縮機、第2圧縮機、及び、前記第1圧縮機の吐出口と前記第2圧縮機の吸入口とを接続している中間経路とを含み、
    前記中間経路は、中間冷却器を含み、
    前記戻し経路は、前記凝縮器の出口と前記中間冷却器とを接続している上流側部分と、前記中間冷却器と前記蒸発器の入口とを接続している下流側部分とを含み、
    前記下流側部分に前記弁及び前記熱交換器が配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記戻し経路の前記下流側部分に配置された前記弁及び前記熱交換器をそれぞれ第1弁及び第1熱交換器と定義したとき、
    前記冷凍サイクル装置は、
    前記戻し経路の前記上流側部分に配置された第2弁と、
    前記凝縮器の出口と前記第2弁の入口との間において前記戻し経路の前記上流側部分に配置された第2熱交換器と、
    をさらに備えている、請求項4に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記第2熱交換器は、前記中間冷却器の内部に配置されている、請求項5に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記冷凍サイクル装置には、常温での飽和蒸気圧が負圧の冷媒が充填されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記冷媒は、主成分として水を含む、請求項7に記載の冷凍サイクル装置。


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