JP2018055014A - 光ファイバ補強構造およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビーム品質が劣化するのを防ぐことができる光ファイバ補強構造およびその製造方法を提供する。【解決手段】被覆6が除去された被覆除去部4を有する被覆付き光ファイバ1と、少なくとも被覆除去部4を覆う再被覆層11と、被覆除去部4の少なくとも一部が収容される光ファイバ収容溝19を有する補強基材2と、光ファイバ収容溝19に充てんされた固定材24,25によって形成された固定部3と、を備えた光ファイバ補強構造10。再被覆層11は、固定部3によって補強基材2に固定されている。固定部3は、再被覆層11の長手方向の一方および他方の端部11a,11aの間の領域であって当該端部11a,11aを含まない第1の端部間領域に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ補強構造およびその製造方法に関する。
被覆付き光ファイバにおいて被覆が除去された部分は強度が低くなるため、この部分を補強材等によって補強する構造が提案されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
特許文献1に記載の構造では、光ファイバ素線は、被覆が除去された部分である光ファイバグレーティング本体を有する。光ファイバグレーティング本体は、樹脂により補強材に固定されている。特許文献2に記載の構造では、被覆が除去された光ファイバ接続部が、樹脂によって板材が接着されることによって補強されている。前記樹脂は、被覆が除去された部分だけでなく被覆の一部も覆って形成される。
特開2003−84147号公報 特開2004−94016号公報
前記構造では、補強材等に固定するための樹脂等が硬化し、収縮する際、または低温により収縮する際に光ファイバに側圧が加えられることなどを原因として、ビーム品質が劣化する可能性があった。
本発明の一態様は、上記課題に鑑みなされたものであって、ビーム品質が劣化するのを防ぐことができる光ファイバ補強構造およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、被覆が除去された被覆除去部を有する被覆付き光ファイバと、少なくとも前記被覆除去部を覆う再被覆層と、前記被覆除去部の少なくとも一部が収容される光ファイバ収容溝を有する補強基材と、前記光ファイバ収容溝に充てんされた固定材によって形成された固定部と、を備え、前記再被覆層は、前記固定部によって前記補強基材に固定され、前記固定部は、前記再被覆層の長手方向の一方および他方の端部の間の領域であって当該端部を含まない第1の端部間領域に形成されている光ファイバ補強構造を提供する。
前記固定部は、前記被覆除去部に臨む前記被覆の一方および他方の端部の間の領域であって当該端部を含まない第2の端部間領域に形成されていることが好ましい。
本発明の一態様は、被覆が除去された被覆除去部を有する被覆付き光ファイバの、少なくとも前記被覆除去部を再被覆層で覆う第1工程と、前記被覆除去部の少なくとも一部が収容される光ファイバ収容溝を有する補強基材を用意し、前記再被覆層が形成された被覆付き光ファイバを、前記補強基材の光ファイバ収容溝内に配置する第2工程と、前記光ファイバ収容溝内に固定材を充てんし、前記固定材によって形成された前記固定部によって前記再被覆層を前記補強基材に固定する第3工程と、を有し、前記第3工程において、前記固定材は、前記再被覆層の長手方向の一方および他方の端部の間の領域であって当該端部を含まない第1の端部間領域に充てんする光ファイバ補強構造の製造方法を提供する。
前記第3工程において、前記固定材は、前記被覆除去部に臨む前記被覆の一方および他方の端部の間の領域であって当該端部を含まない第2の端部間領域に充てんすることが好ましい。
本発明の一態様によれば、固定部が、再被覆層の一方および他方の端部の間の第1の端部間領域に形成されるため、固定材が硬化時または低温時に収縮した場合でも、再被覆層の端部において光ファイバに局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、マイクロベンド等を原因とするビーム品質の悪化を回避できる。
(A)第1実施形態の光ファイバ補強構造の横断面図であり、(B)のII−II断面を示す図である。(B)第1実施形態の光ファイバ補強構造の縦断面図であり、(A)のI−I断面を示す図である。 第1実施形態の光ファイバ補強構造を製造する方法を示す工程図である。 前図に続く工程図である。 前図に続く工程図である。 前図に続く工程図である。 第2実施形態の光ファイバ補強構造の断面図である。 第3実施形態の光ファイバ補強構造の断面図である。 第4実施形態の光ファイバ補強構造の断面図である。 試験結果のグラフである。 光ファイバ補強構造の一例の断面図である。
以下、実施形態の光ファイバ補強構造について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、本発明は以下の実施形態に限定されない。
<光ファイバ補強構造(第1実施形態)>
図1(A)は、第1実施形態の光ファイバ補強構造10の横断面図であり、被覆付き光ファイバ1の長手方向に直交する断面図である。図1(A)は図1(B)のII−II断面を示す図である。図1(B)は、光ファイバ補強構造10の縦断面図である。図1(B)は図1(A)のI−I断面を示す図である。
図1(B)において、X方向は被覆付き光ファイバ1の長手方向である。X方向のうち一方向(右方向)を+X方向といい、その反対方向を−X方向という。
図1(A)および図1(B)に示すように、光ファイバ補強構造10は、被覆付き光ファイバ1と、再被覆層11と、補強基材2と、固定部3とを有する。光ファイバ補強構造10は、被覆付き光ファイバ1の被覆除去部4が補強基材2および固定部3によって補強された構造である。
被覆付き光ファイバ1は、石英ガラスなどからなる光ファイバ裸線5と、光ファイバ裸線5の外周面に形成された被覆6とを備えている。
光ファイバ裸線5は、コア7と、コア7の外周側に形成されたクラッド8とを有する。クラッド8は、1層でもよいし、屈折率が異なる複数の層を有していてもよい。光ファイバ裸線5としては、例えば、シングルクラッドファイバ、ダブルクラッドファイバ、トリプルクラッドファイバを使用できる。
被覆付き光ファイバ1は、マルチモード光が伝播可能なマルチモード光ファイバであってもよいし、シングルモード光が伝播可能なシングルモード光ファイバであってもよい。
被覆6は、例えばウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系などの紫外線硬化型樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂からなる。
被覆除去部4は、被覆付き光ファイバ1の長手方向(X方向)の一部において、被覆6の一部または全部が除去され、光ファイバ裸線5が露出した部分である。被覆除去部4は、例えば被覆除去部4が全周にわたって除去された部分である。端部6aは、被覆除去部4に臨む被覆6の端部である。
被覆除去部4における光ファイバ裸線5のコア7には、ファイバブラッググレーティング9(FBG:Fiber Bragg Grating)が形成されている。FBG9は、コアの長手方向(光伝播方向)に周期的に屈折率が変化する部位である。FBG9は、グレーティング周期に対応した特定の波長の光のみを反射させることができる。
再被覆層11は、少なくとも被覆除去部4を覆って設けられている。
再被覆層11は、例えば、前記紫外線硬化樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂からなる。再被覆層11は、光ファイバ裸線5の構成材料(例えば石英ガラス)の屈折率よりも低い屈折率を有する樹脂からなることが好ましい。
再被覆層11は、被覆除去部4だけでなく、被覆6の端部領域12の外周面も覆っていることが好ましい。端部領域12は、被覆6の端部6aを含む部分領域である。再被覆層11のうち、被覆除去部4を覆っている部分を主部14といい、端部領域12の外周面を覆っている部分を端部被覆部15という。
再被覆層11の一方および他方の端部11a,11a(すなわち端部被覆部15,15の端部15a,15a)のうち、+X方向側の端部(図1(B)において右端部)を第1端部11a1といい、−X方向側の端部(図1(B)において左端部)を第2端部11a2という。
なお、再被覆層11の長手方向は被覆付き光ファイバ1の長手方向と同じである。
補強基材2は、底板17と底板17の両側縁に形成された側板18,18とを有する樋状の構造体である。側板18,18は、例えば底板17に対して垂直に突出して形成されている。
補強基材2は、底板17と側板18,18とによって形成された光ファイバ収容溝19を有する。光ファイバ収容溝19は、補強基材2の長手方向(X方向)の一端から他端にかけて形成されている。
光ファイバ収容溝19は、被覆除去部4の少なくとも一部を収容可能である。一対の側板18,18の間の距離、および、底板17の内面17aに対する側板18,18の突出寸法は、再被覆層11の外形寸法より大きいため、光ファイバ収容溝19内には再被覆層11が形成された被覆除去部4が挿通可能である。
補強基材2の長さ(X方向の寸法)は、特に限定されないが、例えば被覆除去部4より短くてよい。
光ファイバ収容溝19の断面形状は、例えば矩形状とすることができる(図1(A)参照)。なお、光ファイバ収容溝の断面形状は特に限定されず、例えば断面U字形状、V字形状などであってもよい。
補強基材2の材料としては、例えば窒化アルミニウムなどのセラミックを使用することができる。補強基材2の材料としては、例えばネオセラム(登録商標)等の結晶化ガラスなどのガラスを使用してもよい。
固定部3は、例えば光ファイバ収容溝19内に設けられた一対の引留め部22,22と、引留め部22,22の間に設けられた充てん部23とを有する。
引留め部22,22は、再被覆層11を囲んで形成され(図1(A)参照)、光ファイバ収容溝19の内面に接着固定される。引留め部22,22は、固定材24を再被覆層11の外周面と光ファイバ収容溝19の内面との隙間に充てんし、硬化させることによって形成される。
一対の引留め部22,22は、被覆付き光ファイバ1の長手方向に間隔をおいて形成される。図1(B)に示すように、引留め部22,22は、例えば補強基材2の両端部にそれぞれ形成される。
充てん部23は、再被覆層11を囲んで形成され、光ファイバ収容溝19の内面に接着固定される。充てん部23は、固定材25を再被覆層11の外周面と光ファイバ収容溝19の内面との隙間に充てんし、硬化させることによって形成される。
充てん部23を構成する固定材25は、再被覆層11の材料と同じであることが好ましい。
固定部3(引留め部22および充てん部23)を構成する固定材24,25は、例えば硬化性の樹脂である。固定材24,25としては、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を使用できる。具体的には、例えば、例えばポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂を使用できる。
固定部3は、長手方向(X方向)について、再被覆層11の一方の端部11a(第1端部11a1)と他方の端部11a(第2端部11a2)との間の領域である第1の端部間領域に形成されており、端部11a,11aには達していない。
第1の端部間領域は、再被覆層11の表面において、一方の端部11aから他方の端部11aまでの長さ範囲(X方向範囲)のうち、2つの端部11a,11aの間に相当する長さ範囲(X方向範囲)であって端部11a,11aを除いた領域である。
第1端部11a1は、2つの端部11a,11aのうち+X方向側の端部であり、第2端部11a2は−X方向側の端部である。
固定部3の端部3a,3aのうち、+X方向側の端部(図1(B)において右端部)である第1端部3a1は、再被覆層11の第1端部11a1よりも第2端部11a2寄り(図1(B)において左寄り)に位置する。−X方向側の端部(図1(B)において左端部)である第2端部3a2は、再被覆層11の第2端部11a2よりも第1端部11a1寄り(図1(B)において右寄り)に位置する。
固定部3は、再被覆層11を補強基材2に固定する。
固定部3は、長手方向(X方向)について、被覆6の一方の端部6a(第1端部6a1)と他方の端部6a(第2端部6a2)との間の領域に相当する第2の端部間領域に形成されており、端部6a,6aには達していない。
第2の端部間領域は、再被覆層11の表面において、被覆6の一方の端部6aから他方の端部6aまでに相当する長さ範囲(X方向範囲)のうち、2つの端部6a,6aの間に相当する長さ範囲であって端部6a,6aに相当する位置を除いた領域である。
第1端部6a1は、2つの端部6a,6aのうち+X方向側の端部であり、第2端部6a2は−X方向側の端部である。
固定部3の第1端部3a1は、被覆6の第1端部6a1よりも第2端部6a2寄り(図1(B)において左寄り)に位置する。固定部3の第2端部3a2は、被覆6の第2端部6a2よりも第1端部6a1寄り(図1(B)において右寄り)に位置する。
<光ファイバ補強構造の製造方法(第1実施形態)>
次に、光ファイバ補強構造10を製造する方法について、図2〜図5を参照して説明する。
(第1工程)
図2に示すように、被覆除去部4を有する被覆付き光ファイバ1を用意する。
次いで、図3に示すように、被覆除去部4、および被覆6の端部領域12に樹脂材料等を塗布し、再被覆層11を形成する。
(第2工程)
図4に示すように、再被覆層11が形成された被覆付き光ファイバ1を、補強基材2の光ファイバ収容溝19内に配置する。
(第3工程)
図5に示すように、補強基材2の両端部において、再被覆層11の外周面と光ファイバ収容溝19の内面との隙間に未硬化の固定材24を充てんし、硬化させる。これによって引留め部22,22を形成する。この際、固定材24は、再被覆層11の端部11a,11aの間の第1の端部間領域に相当する長さ範囲に設ける。なお、固定材24は、被覆6の端部6a,6aの間の第2の端部間領域に設けるのがより好ましい。
固定材24は、例えば、固定材25に比べて未硬化状態において流動しにくい性質(例えば高粘度)を有する。
次いで、図1に示すように、引留め部22,22の間の、再被覆層11の外周面と光ファイバ収容溝19の内面との隙間に未硬化の固定材25を充てんし、硬化させる。これによって充てん部23を形成する。
固定材25は、未硬化状態において流動しやすい性質(例えば低粘度)を有する場合でも、引留め部22,22によって補強基材2からの流出が妨げられる。
引留め部22,22および充てん部23からなる固定部3は、再被覆層11を補強基材2に固定する。
このようにして、図1に示す光ファイバ補強構造10を得る。
50gの錘により光ファイバに側圧を加えることにより、Mの側圧応答性の評価行った。なお、50gの錘により光ファイバに側圧を加える手法は、Mの側圧応答性の評価のための手法の一例である。
図9は、ファイバグレーティングを有する光ファイバ裸線に再被覆層が形成された光ファイバに50gの錘を載せて側圧を加えたときのMの上昇量を示す図である。図9の横軸は側圧を加えた位置(光ファイバの長手方向の位置)を示し、縦軸はMの上昇量を示す。Mの上昇量は、ファイバグレーティングから長手方向に十分に離れた位置でのMを基準として算出した。
図9より、Mの上昇量は、再被覆層の端部E1,E2、および被覆の端部E3、E4において大きいことがわかる。特に、再被覆層の端部E1,E2においてMの上昇量は大きくなった。
光ファイバ補強構造10は、固定部3が、再被覆層11の一方および他方の端部11a,11aの間の領域(第1の端部間領域)に形成されているため、固定材24,25が硬化時または低温時に収縮した場合でも、再被覆層11の端部11a,11aにおいて光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、マイクロベンド等を原因とするビーム品質の悪化を回避できる。光ファイバ補強構造10では、Mの上昇量への影響が特に大きい再被覆層11の端部11a,11aにおける圧力上昇を抑えるため、ビーム品質を効率的に改善できる。
また、光ファイバ補強構造10は、固定部3が、被覆6の端部6a,6aの間の領域(第2の端部間領域)に形成されているため、固定材24,25が収縮した場合に、被覆6の端部6a,6aにおいても光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、より一層マイクロベンド等を原因とするビーム品質の悪化を回避できる。
図9に示すように、被覆6の端部6a,6aでは、再被覆層11の端部11a,11aに比べれば上昇幅は小さいものの、Mは上昇している。そのため、固定部3が、再被覆層11の端部11a,11aの間の領域であるだけでなく、被覆6の端部6a,6aの間でもある領域に配置されることにより、ビーム品質のさらなる改善が可能となる。
これに対し、図10に示す従来の光ファイバ補強構造100のように、固定部103が、再被覆層11の端部11aおよび被覆6の端部6aを覆うように形成されている場合には、固定材24,25が硬化時または低温時に収縮した場合に、再被覆層11の端部11aおよび被覆6の端部6aにおいて光ファイバ裸線5に局所的な側圧が加えられ、マイクロベンド等によってビーム品質に影響が及ぶ可能性がある。
FBGは、機械的な構造変化によって屈折率周期が変化しやすいが、光ファイバ補強構造10では、光ファイバ裸線5に加えられる側圧を小さくできるため、FBG9における屈折率周期の変化を抑制できる。そのため、例えばファイバレーザの共振器に適用すると、ファイバレーザにおいて安定した光特性が得られる。
光ファイバに伝播する光がマルチモード光である場合には、光ファイバ裸線が側圧を受けることによってビーム品質に悪影響が及びやすいが、光ファイバ補強構造10を採用すれば、マルチモード光を用いる場合でも安定したビーム品質が得られる。
光ファイバ補強構造10は、再被覆層11が被覆6の端部領域12を覆う端部被覆部15を有するため、外部からの衝撃に弱い被覆6の端部6aにおいて、外部からの衝撃を保護することができる。そのため、被覆付き光ファイバ1の耐久性を高めることができる。
前述の光ファイバ補強構造10の製造方法によれば、固定部3を、再被覆層11の端部11a,11aの間の領域(第1の端部間領域)に形成することができるため、固定材24,25が収縮した場合でも、端部11a,11aにおいて光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、ビーム品質の悪化を回避できる。
この製造方法によれば、図9に示すように、Mの上昇量への影響が特に大きい再被覆層11の端部11a,11aにおける圧力上昇を抑えることで、ビーム品質を効率的に改善できる。
また、前述の製造方法によれば、固定部3を、被覆6の端部6a,6aの間の領域(第2の端部間領域)に形成することができるため、固定材24,25が収縮した場合に、端部6a,6aにおいて光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、より一層ビーム品質の悪化を回避できる。
図9に示すように、被覆6の端部6a,6aでは、再被覆層11の端部11a,11aに比べれば上昇幅は小さいものの、十分に大きなMの上昇が起きる。そのため、固定部3が、再被覆層11の端部11a,11aの間の領域であることに加え、被覆6の端部6a,6aの間の領域に配置されることにより、ビーム品質のさらなる改善が可能となる。
<光ファイバ補強構造(第2実施形態)>
図6は、第2実施形態の光ファイバ補強構造30の縦断面図である。なお、以下、既出の実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
図6に示すように、光ファイバ補強構造30の固定部33は、図1(B)に示す光ファイバ補強構造10の固定部3と同様に、再被覆層11の端部11a,11aの間の領域(第1の端部間領域)に形成されており、端部11a,11aには達していない。
なお、光ファイバ補強構造30における被覆6の端部6b、6bは、先端方向(互いに近づく方向)に徐々に細径となるテーパ状に形成されている。
光ファイバ補強構造30では、少なくとも固定部33の一部は被覆6の端部6b,6b間の領域(第2の端部間領域)の外にあってもよい。
図6では、固定部33の端部33a,33aは、被覆6の端部6b,6b間の領域の外にある。すなわち、端部33a,33aのうち+X方向側の第1端部33a1は、被覆6の第1端部6b1より+X方向寄りにあり、−X方向側の第2端部33a2は、被覆6の第2端部6b2より−X方向寄りにある。
光ファイバ補強構造30では、固定部33が、再被覆層11の端部11a,11aの間の第1の端部間領域に形成されているため、固定材24,25が収縮した場合でも、端部11a,11aにおいて光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、マイクロベンド等を原因とするビーム品質の悪化を回避できる。
なお、図6に示す光ファイバ補強構造30における被覆6の端部6bはテーパ状に形成されているが、被覆6の端部は、図1等に示す端部6aと同様に、光ファイバ裸線5の長手方向に垂直な端面を有する形状であってもよい。
<光ファイバ補強構造(第3実施形態)>
図7は、第3実施形態の光ファイバ補強構造40の縦断面図である。
図7に示すように、光ファイバ補強構造40の固定部43は、再被覆層41の外径が被覆6の外径と同じであり、再被覆層41は被覆除去部4のみを覆っている。すなわち、再被覆層41は、端部被覆部15がない点で、図1(B)に示す再被覆層11と異なる。再被覆層41の端部41a,41aと被覆6の端部6a,6aにおける被覆付き光ファイバ1に対する長手方向(X方向)の位置は一致している。
光ファイバ補強構造40の固定部43は、再被覆層41の端部41a,41aの間の第1の端部間領域に形成されているため、固定材24,25が収縮した場合でも、端部41a,41aにおいて光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、マイクロベンド等を原因とするビーム品質の悪化を回避できる。
また、固定部43は、被覆6の端部6a,6aの間の第2の端部間領域に形成されているため、固定材24,25が収縮した場合に、端部6a,6aにおいて光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられにくく、ビーム品質の悪化を回避できる。
<光ファイバ補強構造(第4実施形態)>
図8は、第4実施形態の光ファイバ補強構造50の縦断面図である。
図8に示すように、被覆付き光ファイバ51の光ファイバ裸線55は、第1の光ファイバ55Aの先端と第2の光ファイバ55Bの先端とが融着接続部56において融着接続された構成とされている。
光ファイバ補強構造50は、FBG9を有する被覆付き光ファイバ1に代えて、融着接続部56を有する被覆付き光ファイバ51を用いたこと以外は、図1(A)および図1(B)に示す光ファイバ補強構造10と同様とすることができる。
光ファイバ補強構造50は、固定部3が、再被覆層11の一方および他方の端部11a,11aの間の第1の端部間領域に形成されているため、固定材24,25が収縮した場合でも、端部11a,11aにおいて光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、マイクロベンド等を原因とするビーム品質の悪化を回避できる。
また、固定部3が、被覆6の端部6a,6aの間の第2の端部間領域に形成されているため、固定材24,25が収縮した場合に、端部6a,6aにおいて光ファイバ裸線5に局所的に大きな圧力が加えられない。そのため、マイクロベンド等を原因とするビーム品質の悪化を回避できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態における構成は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
図1(B)等に示す光ファイバ補強構造10は、FBG9を有する被覆付き光ファイバ1を備えているが、被覆付き光ファイバは、FBGがなく、かつ被覆除去部がクラッド光の一部を除去するクラッド光除去部として機能する構成であってもよい。
前述の光ファイバ補強構造10の製造方法では、2種類の固定材24,25を用いて固定部3を形成したが、これに限らず、1種類の固定材を用いて固定部を形成してもよい。当該固定材が、低粘度であって流動しやすい場合には、固定材が光ファイバ収容溝から流出するのを阻止する流れ止め具(図示略)を用いて、光ファイバ収容溝の両端において再被覆層の外周面と光ファイバ収容溝の内面との隙間を閉止すればよい。
1…被覆付き光ファイバ、2…補強基材、3…固定部、4…被覆除去部、5…光ファイバ裸線、6…被覆、6a…被覆の端部、9…ファイバブラッググレーティング、10,30,40,50…光ファイバ補強構造、11…再被覆層、11a…再被覆層の端部、19…光ファイバ収容溝、24…固定材、25…固定材。

Claims (4)

  1. 被覆が除去された被覆除去部を有する被覆付き光ファイバと、
    少なくとも前記被覆除去部を覆う再被覆層と、
    前記被覆除去部の少なくとも一部が収容される光ファイバ収容溝を有する補強基材と、
    前記光ファイバ収容溝に充てんされた固定材によって形成された固定部と、を備え、
    前記再被覆層は、前記固定部によって前記補強基材に固定され、
    前記固定部は、前記再被覆層の長手方向の一方および他方の端部の間の領域であって当該端部を含まない第1の端部間領域に形成されている、光ファイバ補強構造。
  2. 前記固定部は、前記被覆除去部に臨む前記被覆の一方および他方の端部の間の領域であって当該端部を含まない第2の端部間領域に形成されている、請求項1に記載の光ファイバ補強構造。
  3. 被覆が除去された被覆除去部を有する被覆付き光ファイバの、少なくとも前記被覆除去部を再被覆層で覆う第1工程と、
    前記被覆除去部の少なくとも一部が収容される光ファイバ収容溝を有する補強基材を用意し、前記再被覆層が形成された被覆付き光ファイバを、前記補強基材の光ファイバ収容溝内に配置する第2工程と、
    前記光ファイバ収容溝内に固定材を充てんし、前記固定材によって形成された前記固定部によって前記再被覆層を前記補強基材に固定する第3工程と、を有し、
    前記第3工程において、前記固定材は、前記再被覆層の長手方向の一方および他方の端部の間の領域であって当該端部を含まない第1の端部間領域に充てんする、光ファイバ補強構造の製造方法。
  4. 前記第3工程において、前記固定材は、前記被覆除去部に臨む前記被覆の一方および他方の端部の間の領域であって当該端部を含まない第2の端部間領域に充てんする、請求項3に記載の光ファイバ補強構造の製造方法。
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