JP2018052533A - 含水内容物用包装材料およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】含水内容物に対して、高い滑落性能および残存防止性能を有する包装材料の提供。【解決手段】本発明による包装材料は、含水内容物用包装材料であって、基材と、ヒートシール性樹脂フィルムと、を備えてなり、ヒートシール性樹脂フィルムが、親水性界面活性剤を0.1質量%以上、3質量%以下含んでなり、ヒートシール性樹脂フィルムが、包装材料の内面に位置し、前記親水性界面活性剤が、前記ヒートシール性樹脂フィルムの前記包装材料の内面側にブリードアウトしていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、包装材料およびその製造方法に関する。より詳細には、含水内容物に対して高い滑落性能および残存防止性能を発揮することのできる包装材料およびその製造方法に関する。
食品、飲料、医薬品、および化学品等の多くの商品分野では、それぞれの内容物に応じた包装材料が開発されている。特に、液体や半固体、ゲル状物質等の粘性体を有する内容物の包装材料としては、耐水性、耐油性、ガスバリア性、軽量、フレキシブル、および意匠性等に優れるプラスチック材料が用いられ、包装材料に求められる内容物の保護に対して機能している。
包装材料の機能の一つとして、内容物の包装材料内面への付着抑制、すなわち包装材料内部に残存させることなく、速やかに排出させることができる高い滑落性能および残存防止性能を有することが求められている。使い切ることができず、包装体内に残存した内容物は、包装体と共に破棄されるが、この内容物の廃棄は環境面から問題視されている。このような問題は、包装材料に充填される内容物が、含水内容物である場合に特に問題となる。
例えば、特許文献1(特開2005−306415号公報)においては、歯磨き粉等の含水内容物が包装材料内に残存することを防止するため、包装材料に使用する樹脂の種類およびその形状に特徴のある包装材料が提案されている。
しかしながら、包装体に対する内容物の身離れ性は内容物と接する最内層の樹脂特性に大きく影響するため、特許文献1において提案される包装材料の様に形状の変更のみでは、十分な残存防止効果を得ることは難しい。
また特許文献2(特開2012−158373号公報)では、ショートニング、その他粘調性食品の包装体に対する身離れ性を向上させるために、フィルム中に低HLB、少量の水酸基を有する剥離剤を混練したシーラントを使用することに特徴を持たせた包装材料が提案させている。
しかしながら、特許文献2において提案される包装材料の様に低HLBの剥離剤を混練したシーラントでは、内容物が含水内容物である場合、包装体とシーラントの間の摩擦が高まり、滑り特性が低下し、内容物残存量の増加が懸念される。
特開2005−306415号公報 特開2012−158373号公報
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、含水内容物に対して、高い滑落性能および残存防止性能を有する包装材料を提供することである。
本発明による包装材料は、含水内容物用包装材料であって、
基材と、
ヒートシール性樹脂フィルムと、を備えてなり、
ヒートシール性樹脂フィルムが、親水性界面活性剤を0.1質量%以上、3質量%以下含んでなり、
ヒートシール性樹脂フィルムが、包装材料の内面に位置し、前記親水性界面活性剤が、前記ヒートシール性樹脂フィルムの前記包装材料の内面側にブリードアウトしていることを特徴とする。
上記態様においては、親水性界面活性剤を含んでなる層が、親水性界面活性剤として、0〜85℃で固体の界面活性剤および40℃以下で液体の界面活性剤を含んでなる、
上記態様においては、親水性界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤であることが好ましい。
ヒートシール性樹脂フィルム表面に対する水の接触角が、85°以下であることが好ましい。
本発明による上記包装材料の製造方法は、
基材を準備する工程と、
ヒートシール性樹脂フィルムを準備する工程と、
前記基材と前記ヒートシール性樹脂フィルムとをラミネートし、積層体を得る工程と、
前記積層体をヒートシール成形する工程と、
を含んでなることを特徴とする。
本発明の包装材料によれば、含水内容物に対して高い滑落性能および残存防止性能を発揮し、内容物を包装材料から速やかに排出させることができると共に、包装材料内部への内容物の残存を防止することができる。
本発明の包装材料の製造に用いる積層体の一実施形態を示した模式断面図である。
<含水内容物用包装材料>
本発明による含水内容物用包装材料(以下、場合により単に「包装材料」という。)は、基材と、ヒートシール性樹脂フィルム(以下、場合により単に「樹脂フィルム」という。)と、を備えてなる積層体からなるものであり、樹脂フィルムが、包装材料の内面(内容物側)に位置するように作製されたものである。
この包装材料は、包装用袋(例えば、ピロー袋、スタンディングパウチ、4方パウチ)、蓋材や包装容器等に用いることができる。
本発明による包装材料は、後述する積層体をヒートシール成形することにより得ることができる。より詳細には、積層体が備えるヒートシール層が対向するように、積層体を折り曲げるかまたは積層体2枚を重ね合せ、その周辺端部をヒートシール(側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型)することにより製造することができる。
一実施形態において、積層体を、樹脂フィルムが対向するように、二つ折りにし、その縦2辺、横1辺をヒートシールして筒状の包装材料を製造することができる。
また、一実施形態において、2枚の積層体をヒートシール性樹脂フィルムが対向するように、重ね合わせ、その縦2辺、横1辺をヒートシールして筒状の包装材料を製造することができる。
ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法が挙げられる。
<積層体>
本発明の包装材料の製造に用いられる積層体100は、図1に示すように、基材101と、その最表面にヒートシール性樹脂フィルム102と、を備えてなる。
また、積層体は、基材101と、樹脂フィルム102との間に、ガスバリア層、熱可塑性樹脂層(図示せず)、接着層(図示せず)、等の層を備えていてもよい。
また、基材101のヒートシール性樹脂フィルム102を設けた側とは反対の面に、印刷層を備えていてもよい。
基材と、樹脂フィルムとの積層は、接着剤を介して、ドライラミネーション、ノンソルベントラミネーション、サンドラミネーション等の公知の方法により行うことができる。
ドライラミネーションにより積層を行う場合、ドライラミネート用接着剤を溶媒へ分散または溶解し、基材上に塗布し乾燥させて、樹脂フィルムを重ねた後に、30〜120℃で数時間〜数日間エージングすることにより、基材と、樹脂フィルムとを積層することができる。
ノンソルベントラミネーションにより積層を行う場合、ノンソルベントラミネート用接着剤を溶媒へ分散または溶解させることなく、接着剤を直接基材上に塗布し乾燥させて、樹脂フィルムを重ねた後に、30〜120℃で数時間〜数日間保管することにより、基材と、樹脂フィルムとを積層することができる。
基材と、樹脂フィルムとの積層に使用することのできる接着剤としては、熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等が挙げられる。例えば、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニル−エチレン共重合体等のポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸とポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル等との共重合体からなるポリアクリル酸系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、尿素樹脂又はメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるエラストマー系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤等が挙げられる。
また、上記接着剤は、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの形態でもよく、また、その性状は、フィルム/シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよい。
サンドラミネーションにより積層を行う場合、加熱溶融した熱可塑性樹脂を基材上に押出し、これを介して、樹脂フィルムを基材上に積層することができる。
上記した態様以外にも、アンカーコート剤を使用して基材と、樹脂フィルムとを積層することができる。
このようなアンカーコート剤としては、例えば、有機チタン系、イソシアネート系、ポリエチレンイミン系、酸変性ポリエチレン系、ポリブタジエン系のアンカーコート剤が挙げられる。
接着剤は、ロールコート、グラビアロールコート、キスコート等、公知の方法により塗布することができ、その塗布量は特に限定されるものではないが、接着性の観点からは、0.1g/m以上、10g/m以下であることが好ましい。
なお、上記した接着剤は、基材と、樹脂フィルムとの積層以外にも、例えば、基材と、ガスバリア層等その他の層との積層にも使用することができる。
<基材>
上記積層体を構成する基材としては、包装する内容物の種類や、物流において要求される機械的強度、耐薬品性、耐溶剤性、製造性等に応じて、種々の材料を用いて作製することができる。
例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂を使用して作製ことができる。
特に本発明においては、放射線に対する安定性等の観点から、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、または、ポリアミド系樹脂を使用して作製されたフィルムであることが好ましい。
本発明において、上記基材は、押出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜化法を用いて単層、又は多層製膜したものを用いることができる。
樹脂フィルム等との接着性を向上させるために、基材の表面には、例えば、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、またはフレーム処理等の表面活性化処理が行われていることが好ましい。
また、基材の膜厚は、包装用途に応じて、当業者が適宜に決定することができるが、好ましくは6μm以上、100μm以下であり、より好ましくは9μm以上、50μm以下である。
<ヒートシール性樹脂フィルム>
ヒートシール性樹脂フィルムは、親水性界面活性剤を0.1質量%以上、3質量%以下含んでなる。該ヒートシール性樹脂フィルムにおいて、親水性界面活性剤は、ヒートシール性樹脂フィルム上でブリードアウトしている。このような樹脂フィルムを用いて包装材料を作成した場合、内容物に含まれる水分が、ブリードアウトした親水性界面活性剤に引き寄せられ、内容物と樹脂フィルムとの間に水膜が形成される。内容物は、包装材料から排出させる際、この水膜上を滑るように包装材料内を移動するため、包装材料内に残存することなく、速やかに排出される。
また、該ヒートシール性樹脂フィルム中の親水性界面活性剤の含有量を上記数値範囲とすることにより、樹脂フィルムのヒートシール性および生産性を維持しつつ、樹脂フィルムに、含水内容物に対する高い滑落性能および残存防止性能を付与することができる。
該ヒートシール性樹脂フィルムは、単層であってもよく、また親水性界面活性剤を含んでなる層からなる多層であってもよい。
より好ましくは、該ヒートシール性樹脂フィルムにおける該界面活性剤の含有量は、0.2質量%以上、2.7質量%以下であり、さらに好ましくは、0.3質量%以上、2.5質量%以下である。
樹脂フィルムに含まれる親水性界面活性剤としては、樹脂フィルム表面よりブリードアウトし、樹脂フィルムに対して親水性を付与することができるものであれば、特に限定されないが、食品、化粧品、医薬品などの内容物を想定し安全面の観点からはノニオン性界面活性剤であることが好ましい。
例えば、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンジパルミテート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンジベヘネート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジラウレート等のソルビタン系界面活性剤、グリセリンモノラウレート、グリセリンジラウレート、ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセリンジパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート等のグリセリン系界面活性剤、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノパルミネート等のポリエチレングリコール系界面活性剤、トリメチロールプロパンモノステアレート等のトリメチロールプロパン系界面活性剤、ラウリルジエタノールアミン、オレイルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、ラウリルジエタノールアミド、オレイルジエタノールアミド、ステアリルジエタノールアミド等のジエタノールアルキルアミン系およびジエタノールアルキルアミド系界面活性剤、ペンタエリスリトールモノパルミテート等のペンタエリスリトール系界面活性剤およびポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンジステアレート、ソルビタン−ジグリセリン縮合体のモノおよびジステアレート等が挙げられる。
樹脂フィルムは、上記したような親水性界面活性剤を2以上含んでいてもよい。
樹脂フィルムは、親水性界面活性剤として、0℃〜85℃において固体の界面活性剤および40℃以下で液体の界面活性剤を含んでなることが好ましい。これにより、樹脂フィルムの生産性を向上させることができると共に、樹脂フィルムの滑落性能および残存防止性能を長期に渡って持続させることができる。
親水性界面活性剤のHLBは、3.5以上、20以下であることが好ましく、4以上、19以下であることが好ましい。親水性界面活性剤のHLBを上記数値範囲とすることにより、樹脂フィルムの含水内容物に対する滑落性能をより向上させることができる。
なお、親水性界面活性剤のHLBは、グリフィン法(即ち、HLB=20×親水部の式量の総和/分子量)により算出することができる。
樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂を含んでなることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを主成分とするアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアセタール等が挙げられる。
樹脂フィルムは上記熱可塑性樹脂を2種以上含んでいてもよい。
樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂の含有量は、90質量%以上、99.9質量%以下であることが好ましく、91質量%以上、99.5質量%以下であることがより好ましい。樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂の含有量を上記数値範囲とすることにより、樹脂フィルムのヒートシール性を向上させることができる。
樹脂フィルムは、その特性が損なわれない範囲において、主成分である熱可塑性樹脂以外に、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料等を含んでいてもよい。
また、樹脂フィルム表面に対する水の接触角が、85°以下であることが好ましく、80°以下であることがより好ましい。
なお、樹脂フィルム表面に対する水の接触角は、接触角測定機(協和界面科学(株)製、商品名:Drop Mater 700)を用いて測定することができる。
樹脂フィルムの膜厚は、製膜性およびヒートシール性という観点からは、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは、10μm以上、200μm以下である。
樹脂フィルムは、上記した親水性界面活性剤、樹脂材料および添加剤等を公知の方法により混練し、混合物とし、これを加熱溶融した後、Tダイ法またはインフレーション法等により押出成形することにより得ることができる。
一実施形態において、混合物は、樹脂材料中に親水性界面活性剤を分散させてペレット状のマスターバッチ(MB)を作製し、これを、再度樹脂材料中に分散させる、いわゆるMB式のブレンド方法により得ることができる。該方法によれば、樹脂フィルム中に親水性界面活性剤を効率的に分散させることができる。
インフレーション法により樹脂フィルムを作製する場合、混合物のメルトフローレート(MFR)は、0.2g/10min以上、5g/10min以下であることが好ましく、0.2g/10min以上、4g/10min以下であることがより好ましい。混合物のMFRを上記数値範囲とすることにより、押出成形時の押出負荷を軽減することができると共に、樹脂フィルムの機械的強度を高めることができる。
なお、MFRは、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重2.16kgの条件で、A法により測定される値である。
一実施形態において、樹脂フィルムはTダイ法により作製することができる。この場合、樹脂フィルムを、接着剤を介して、基材上に押出成形することにより樹脂フィルムの作製と積層体の作製を同じに行うことができる。
<その他の層>
一実施形態において、積層体は、基材と、樹脂フィルムとの間にガスバリア層を備えていてもよい。
ガスバリア層としては、PET、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体等の樹脂からなるガスバリア性フィルムや、これらのガスバリア性フィルムの少なくともいずれか一方の面上にシリカ蒸着膜やアルミナ蒸着膜等の無機物または無機酸化物を用いて作製される蒸着膜を設けた蒸着フィルム、アルミニウム箔等の金属箔を使用することができる。
積層体が、ガスバリア層を備えてなることにより、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性を付与または向上させることができる。なお、積層体は、ガスバリア層を2以上を備えていてもよい。ガスバリア層を2以上備えてなる場合、それぞれ同一の組成であっても、異なる組成であってもよい。
上記の中でも、特にガスバリア性が高いことから、シリカ蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、アルミニウム箔が好ましい。
また、アルミニウム箔を使用することにより、積層体に対して遮光性を付与または向上させることができ、これにより、この積層体を用いて作製される包装材料に充填される内容物が、光照射により劣化し易い医薬品等であっても、好適に用いることができる。
ガスバリア層の膜厚は、5μm以上、30μm以下とすることが好ましい。
一実施形態において、積層体は、基材の樹脂フィルムが設けられた面とは反対の面に印刷層を備えていてもよい。
印刷層の形成は、従来公知の染料や顔料等を含んでなるインク組成物を用いて、インクジェット法、グラビア印刷法、オフセット法、フレキソ印刷法等の印刷法により行うことができる。
一実施形態において、積層体は、基材と、樹脂フィルムとの間等に熱可塑性樹脂層を備えていてもよい。
熱可塑性樹脂層を形成する樹脂としては、ポリ酢酸ビニルや酢酸ビニル−エチレン共重合体等のポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル酸とポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル等との共重合体からなるポリアクリル酸系樹脂、シアノアクリレート系樹脂、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体からなるエチレン共重合体系樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、尿素樹脂又はメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ系樹脂、反応型(メタ)アクリル系樹脂、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるエラストマー系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。
一実施形態において、積層体は、任意の層間に接着層を備えていてもよい。接着層は、いずれか2層をラミネートにより積層するために形成される層である。接着層を構成する接着剤の種類および使用量等については上記した通りである。
<内容物>
本発明の包装材料に充填される内容物は、含水内容物である。
この内容物に含まれる水分が、包装材料内面に位置する樹脂フィルムに含まれる親水性界面活性剤に引き寄せられ、内容物と樹脂フィルムとの間に水膜を形成する。内容物を包装材料から排出させる際、内容物がこの水膜上を滑るように包装材料内を移動するため、内容物は、包装材料内に残存することなく、速やかに排出される。
内容物の含水率は、10質量%以上、70質量%以下であることが好ましく、15質量%以上、65質量%以下であることがより好ましい。
内容物の含水率の測定は、赤外線水分計(アテックス(株)製、商品名:AD−4715)を使用することにより測定することができる。
内容物の含水率が上記数値範囲であることにより、本発明による包装材料は、特に良好な滑落性能および残存防止性能を発揮することができる。
本発明の包装材料に充填することができる含水内容物としては、これに限定されるものではないが、例えば、軟膏剤、歯磨剤、餡子等のペースト状内容物、漬物、例えば、カット高菜、カット胡瓜やポテトサラダ等の粒状内容物が挙げられる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1−1)
<ヒートシール性樹脂フィルムの作製>
LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)96質量%と、ポリエチレン系樹脂中に合成ゼオライト10質量%を含有する樹脂組成物(住友化学(株)製、商品名:EMB−21)4質量%とからなる混合物A、およびノニオン系界面活性剤含有MB(理研ビタミン(株)製、商品名:リケマスターEAM−760、界面活性剤含有量4.8%)34.75質量%と、LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)65.25質量%とを混練して得られた、界面活性剤1.67質量%を含む混合物Bを、インフレーション法により共押出製膜(押出温度:180℃)し、混合物Aからなる層(10μm)/混合物Bからなる層(30μm)/混合物Aからなる層(10μm)からなる多層樹脂フィルムを得た。
樹脂フィルム表面に対する水の接触角を接触角測定機(協和界面科学(株)製、商品名:Drop Mater 700)を用いて測定したところ、50°であり、ノニオン系界面活性剤がブリードアウトしていることが確認できた。
<積層体の作製>
基材として、PETフィルム(膜厚12μm、東洋紡(株)製、商品名:エスペット T4102)上に、アンカーコート剤(東洋モートン(株)製、商品名:EL510/CAT-RT80、希釈溶媒:酢酸エチル)を乾燥後の塗布量が約0.3g/mとなるように塗布し接着層を形成し、さらにこの上に、エチレンアクリル酸共重合体(三井・デユポンポリケミカル(株)製、商品名:ニュクレルN−11081C)を膜厚が25μmとなるように押出し熱可塑性樹脂層を形成し、さらに、熱可塑性樹脂層と、上記のようにして作製した樹脂フィルムとを積層し、積層体を得た。
(実施例1−2)
樹脂フィルムを以下のようにして作製した以外は実施例1−1と同様にして、積層体を得た。
LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)96質量%と、ポリエチレン系樹脂中に合成ゼオライト10質量%を含有する樹脂組成物(住友化学(株)製、商品名:EMB−21)4質量%とからなる混合物A、およびノニオン系界面活性剤含有MB(理研ビタミン(株)製、商品名:リケマスターLAM−360、界面活性剤含有量15%)11.25質量%と、LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)88.75質量%とを混練して、界面活性剤1.67質量%を含む混合物Cを、インフレーション法により共押出製膜(押出温度:180℃)し、混合物Aからなる層(10μm)/混合物Cからなる層(30μm)/混合物Aからなる層(10μm)からなる多層樹脂フィルムを得た。
実施例1−1同様、樹脂フィルム表面に対する水の接触角を測定したところ、46°であり、ノニオン系界面活性剤がブリードアウトしていることが確認できた。
(実施例1−3)
樹脂フィルムを以下のようにして作製した以外は実施例1−1と同様にして、積層体を得た。
LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)96質量%と、ポリエチレン系樹脂中に合成ゼオライト10質量%を含有する樹脂組成物(住友化学(株)製、商品名:EMB−21)4質量%とからなる混合物A、およびノニオン系界面活性剤含有MB(理研ビタミン(株)製、商品名:リケマスターMOE−39、界面活性剤含有量6%)27.5質量%と、LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)72.5質量%とを混練して、界面活性剤1.67質量%を含む混合物Dを、インフレーション法により共押出製膜(押出温度:180℃)し、混合物Aからなる層(10μm)/混合物Dからなる層(30μm)/混合物Aからなる層(10μm)からなる多層樹脂フィルムを得た。
実施例1−1同様、樹脂フィルム表面に対する水の接触角を測定したところ、52°であり、ノニオン系界面活性剤がブリードアウトしていることが確認できた。
(実施例1−4)
基材と、樹脂フィルムとの接着を、ドライラミネート用接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004/H−1、塗布量:2.5g/m、乾燥温度70℃)を介して行い、熱可塑性樹脂層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。
実施例1−1同様、樹脂フィルム表面に対する水の接触角を測定したところ、65°であり、ノニオン系界面活性剤がブリードアウトしていることが確認できた。
(実施例1−5)
樹脂フィルムを以下のようにして作製した以外は実施例1−1と同様にして、積層体を得た。
LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:SP−2020)96質量%と、ポリエチレン系樹脂中に合成ゼオライト10質量%を含有する樹脂組成物(住友化学(株)製、商品名:EMB−21)4質量%とからなる混合物A、およびノニオン系界面活性剤含有MB(理研ビタミン(株)製、商品名:リケマスターEAM−760、界面活性剤含有量4.8%)37質量%と、LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:SP−2020)63質量%とを混練して得られた、界面活性剤1.78質量%を含む混合物Eと、LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:SP−2020)100質量%からなる樹脂組成物Fを、インフレーション法により共押出製膜(押出温度:180℃)し、樹脂組成物Fからなる層(25μm)/混合物Eからなる層(45μm)/混合物Aからなる層(10μm)からなる多層樹脂フィルムを得た。
実施例1−1同様、樹脂フィルム表面に対する水の接触角を測定したところ、45°であり、ノニオン系界面活性剤がブリードアウトしていることが確認できた。
(比較例1−1)
LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)をインフレーション法(押出し温度180℃)により押出製膜し、膜厚50μmのフィルムを得た。
基材として、PETフィルム(膜厚12μm、東洋紡(株)製、商品名:エスペット T4102)上に、アンカーコート剤(東洋モートン(株)製、商品名:EL510/CAT-RT80、希釈溶媒:酢酸エチル)を乾燥後の塗布量が約0.3g/mとなるように塗布し、さらにこの上に、エチレンアクリル酸共重合体(三井・デユポンポリケミカル(株)製、商品名:ニュクレルN−11081C)を膜厚が25μmとなるように押出し、これと、上記のようにして作製したフィルムとを積層し、積層体を得た
<<滑落性能・残存防止性能試験>>
実施例および比較例により得られた積層体を以下の方法により滑落性能および内容物残存防止性能を評価した。
まず、実施例および比較例の積層体を5cm×15cmの短冊状にカットし、積層体が備える樹脂フィルムの面と反対の面を段ボールへと貼り付けた。
次いで、短冊状にカットした積層体の1方向端部に、歯磨剤組成物1(ライオン(株)性、商品名:デントヘルス)を5g載せ、該端部が上側となるよう、短冊状にカットした積層体を貼り付けた段ボールを80°傾けた。
段ボールを傾けた状態で保持し、10分経過後の歯磨剤組成物1の積層体上における位置により、積層体の滑落性能を評価した。評価基準は以下の通りであった。
また、積層体上への残留を目視により確認し、以下の評価基準に従い、積層体の内容物残存防止性能を評価した。
さらに、歯磨剤組成物1を歯磨剤組成物2(ライオン(株)性、商品名:システマメディカルクール)、歯磨剤組成物3(ライオン(株)性、商品名:デンター)、歯磨剤組成物4(ライオン(株)性、商品名:free&free damage aid)に変更し、同様の試験を行った。これらの評価結果を表1にまとめた。
(滑落性能の評価基準)
A:積層体の下部まで滑落していた。
B:積層体の中間部まで滑落していた。
C:積層体の上部で留まり、滑落していなかった。
(内容物残存防止性能の評価基準)
A:積層体上に残留物がほとんど生じていなかった。
B:積層体上に残留得物が多少生じていた。
C:積層体上に残留物が多く生じていた。
Figure 2018052533
(実施例2−1)
<ヒートシール性樹脂フィルムの作製>
LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)96質量%と、ポリエチレン系樹脂中に合成ゼオライト10質量%を含有する樹脂組成物(住友化学(株)製、商品名:EMB−21)4質量%とからなる混合物A、およびノニオン系界面活性剤含有MB(理研ビタミン(株)製、商品名:リケマスターEAM−760、界面活性剤含有量4.8%)41.7質量%と、LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)58.3質量%とを混練して得られた、界面活性剤2.0質量%を含む混合物Bを、インフレーション法により共押出製膜(押出温度:180℃)し、混合物Aからなる層(10μm)/混合物Dからなる層(20μm)/混合物Aからなる層(10μm)からなる多層樹脂フィルムを得た。
樹脂フィルム表面に対する水の接触角を接触角測定機(協和界面科学(株)製、商品名:Drop Mater 700)を用いて測定したところ、55°であり、ノニオン系界面活性剤がブリードアウトしていることが確認できた。
<積層体の作製>
基材として、PETフィルム(膜厚12μm、大日本印刷(株)製、商品名:IB−PET−MUB)上に、アンカーコート剤(三井化学(株)製、商品名:A3210/A3075、希釈溶媒:酢酸エチル)を乾燥後の塗布量が約0.3g/mとなるように塗布し接着層を形成し、さらにこの上に、LDPE(日本ポリエチレン(株)製、商品名:ノバテックLC600A)を膜厚が15μmとなるように押出し熱可塑性樹脂層を形成し、さらに、熱可塑性樹脂層と、上記のようにして作製した樹脂フィルムとを積層し、積層体を得た。
(実施例2−2)
樹脂フィルムを以下のようにして作製した以外は実施例2−1と同様にして、積層体を得た。
LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)96質量%と、ポリエチレン系樹脂中に合成ゼオライト10質量%を含有する樹脂組成物(住友化学(株)製、商品名:EMB−21)4質量%とからなる混合物A、およびノニオン系界面活性剤含有MB(理研ビタミン(株)製、商品名:リケマスターLAM−360、界面活性剤含有量15.0%)13.34質量%と、LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)86.66質量%とを混練して得られた、界面活性剤2.0質量%を含む混合物Cを、インフレーション法により共押出製膜(押出温度:180℃)し、混合物Aからなる層(10μm)/混合物Dからなる層(20μm)/混合物Aからなる層(10μm)からなる多層樹脂フィルムを得た。
実施例2−1同様、樹脂フィルム表面に対する水の接触角を測定したところ、37°であり、ノニオン系界面活性剤がブリードアウトしていることが確認できた。
(実施例2−3)
樹脂フィルムを以下のようにして作製した以外は実施例2−1と同様にして、積層体を得た。
LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)96質量%と、ポリエチレン系樹脂中に合成ゼオライト10質量%を含有する樹脂組成物(住友化学(株)製、商品名:EMB−21)4質量%とからなる混合物A、およびノニオン系界面活性剤含有MB(理研ビタミン(株)製、商品名:リケマスターMOE−39、界面活性剤含有量6.0%)29.64質量%と、LLDPE((株)プライムポリマー製、商品名:UZ−2021)70.36質量%とを混練して得られた、界面活性剤2.0質量%を含む混合物Dを、インフレーション法により共押出製膜(押出温度:180℃)し、混合物Aからなる層(10μm)/混合物Dからなる層(20μm)/混合物Aからなる層(10μm)からなる多層樹脂フィルムを得た。
実施例2−1同様、樹脂フィルム表面に対する水の接触角を測定したところ、67°であり、ノニオン系界面活性剤がブリードアウトしていることが確認できた。
(実施例2−4)
基材と、樹脂フィルムとの接着を、ドライラミネート用接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004/H−1、塗布量:2.5g/m、乾燥温度70℃)を介して行い、熱可塑性樹脂層を設けなかった以外は、実施例2−1と同様にして積層体を得た。
(比較例2−1)
PETフィルム(膜厚12μm、大日本印刷(株)製、商品名:IB−PET−MUB)に、LLDPEフィルム40(フタムラ化学(株)製、商品名:LL−XMTN)をドライラミネート用接着剤(ロックペイント(株)製、商品名:RU004/H−1、塗布量:2.5g/m、乾燥温度70℃)を介して貼り合せ、積層体を得た。
<<滑落性能試験>>
実施例および比較例で得られた積層体を、13.5cm×16.0cmの大きさに2枚切り取り、樹脂フィルムの面が対向するように配置し、縦2辺、横1辺を10mm幅で熱圧着(条件:160℃、1kg/cm、1秒)し、包装材料を得た。
このようにして得られた包装材料に、評価用内容物A(東海漬物社製、商品名:こつぶキューちゃん)を約80g充填し、開口辺を熱圧着(条件160℃、1kg/cm、1秒)した。
次いで、これを85℃において20分間のレトルト殺菌を行った後、冷水でさまし、常温環境下(22℃)で1週間保管した。
保管後、包装材料の短辺の1辺をカッターで切り、包装材料の開口部を下方に傾け、25秒間保持することで内容物を取り出した。各包装材料からの内容物の取り出しやすさを、以下の基準を設け、評価した。評価結果を表2に示す。また、評価用内容物B(ミヤタ社製、商品名:昔ながらの高菜漬刻み)を充填し、同様にして評価した。
<評価基準>
A:75%以上の内容物が滑落した。
B:40%以上の内容物が滑落した。
C:20%未満の内容物が滑落した。
Figure 2018052533
100:積層体
101:基材
102:樹脂フィルム
103:ガスバリア層
104:着色層

Claims (5)

  1. 基材と、
    ヒートシール性樹脂フィルムと、を備えてなる積層体からなる包装材料であって、
    前記ヒートシール性樹脂フィルムが、親水性界面活性剤を0.1質量%以上、3質量%以下含んでなり、
    前記ヒートシール性樹脂フィルムが、前記包装材料の内面に位置し、前記親水性界面活性剤が、前記ヒートシール性樹脂フィルムの前記包装材料の内面側にブリードアウトしている
    ことを特徴とする、含水内容物用包装材料。
  2. 前記親水性界面活性剤を含んでなる層が、前記親水性界面活性剤として、0〜85℃で固体の界面活性剤および40℃以下で液体の界面活性剤を含んでなる、請求項1に記載の包装材料。
  3. 前記親水性界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤である、請求項1または2に記載の包装材料。
  4. 前記ヒートシール性樹脂フィルム表面に対する水の接触角が、85°以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装材料。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装材料の製造方法であって、
    基材を準備する工程と、
    ヒートシール性樹脂フィルムを準備する工程と、
    前記基材と、前記ヒートシール性樹脂フィルムとをラミネートし、積層体を得る工程と、
    前記積層体をヒートシール成形する工程と、
    を含んでなることを特徴とする、方法。
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