JP2018045843A - 電極板の押圧装置および電極板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送停止時に電極板を押圧する際にも電極合材層の剥落があまり生じないようにした電極板の押圧装置およびそれを用いる電極板の製造方法を提供すること。
【解決手段】電極板の押圧装置1は,電極板5の片面に接触するフリーロール2と,電極板5の搬送停止時に電極板5をフリーロール2に押し付けるニップバー3とを有している。ニップバー3における電極板5側の面には,フリーロール2上の電極板5の外側表面の湾曲曲率に合わせた曲率の凹面7が形成されており,ニップバー3を押圧状態にしたときの凹面7をフリーロール2の中心軸Oから見た角θ1が,電極板5とフリーロール2との接触領域を中心軸Oから見た角θ2に包含されるとともに,角θ1度領域の大きさが,角θ2の大きさの10〜80%の範囲内となるようにされている。
【選択図】図1
【解決手段】電極板の押圧装置1は,電極板5の片面に接触するフリーロール2と,電極板5の搬送停止時に電極板5をフリーロール2に押し付けるニップバー3とを有している。ニップバー3における電極板5側の面には,フリーロール2上の電極板5の外側表面の湾曲曲率に合わせた曲率の凹面7が形成されており,ニップバー3を押圧状態にしたときの凹面7をフリーロール2の中心軸Oから見た角θ1が,電極板5とフリーロール2との接触領域を中心軸Oから見た角θ2に包含されるとともに,角θ1度領域の大きさが,角θ2の大きさの10〜80%の範囲内となるようにされている。
【選択図】図1
Description
本発明は,電極板の製造過程において搬送されている電極板を,搬送停止時に押圧して固定する電極板の押圧装置,および,その押圧装置を使用することを特徴とする電極板の製造方法に関する。さらに詳細には,押圧時における電極板の表面の電極合材層の局所的な剥落を抑制するようにした,押圧装置およびそれを使用する製造方法に関するものである。
長尺の箔状の部材の製造に当たっては多く,製造されたもしくは製造途上の箔状の部材について前工程から後工程への搬送が行われる。この搬送の場面でも種々の課題があり,それに対する解決方法が提案されている。特許文献1もその一例である。特許文献1の技術では,搬送されてきたフィルムを巻き軸に巻き取る巻き取り工程の直前で,フィルムに「タッチロール」を接触させている(特許文献1の[0017],図1)。このタッチロールによりフィルムを押圧しながら巻き軸に巻き取るようになっている。これにより,得られるフィルムロールへの空気の巻き込みが抑制されるとされている(特許文献1の[0025])。
しかしながら前記した従来の技術を電池の電極板に適用しようとすると,次のような問題点があった。電池の電極板は通常,集電箔の表面上に電極合材層がコーティングされてなる構造を有している。このような構造の電極板を,前工程(例えば乾燥工程)から後工程(例えばプレススリット工程)へ向けて搬送する工程がある。そこでは,電極板の片面側にロール部材を押し当てて,適切な張力が掛かるようにしている。ここで,設備停止時には,電極板の反対面側にも何らかの部材を押し当ててロール部材とともに電極板を挟み付けるようにされる。張力が掛からない停止中に電極板の位置が幅方向にずれるのを防ぐためである。
この,停止時に電極板の反対面側に押し当てる部材として特許文献1の「タッチロール」を使用することが考えられる。しかしそうすると,タッチロール押し当て時に,電極合材層の一部が局所的に剥離する場合があった。このことが,次のような事象を引き起こすこととなった。第1に,電極板のうち電極合材層が剥離した箇所は,電極合材層のない部分である透けという欠陥となる。第2に,剥離により生じる剥離片がタッチロールに付着したままとなる場合がある。この場合,次回のタッチロール押し当て時に,剥離片が電極合材層を攻撃して打痕という欠陥を生じさせる場合がある。むろんこのような場合には新たな剥離も生じやすい。第3に,剥離片が後工程へ搬送され,そこで上記と同様に打痕を生じさせる場合がある。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,搬送停止時に電極板を押圧する際にも,電極合材層の局所的な剥落があまり生じないようにした電極板の押圧装置,および,その押圧装置を使用する電極板の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様における電極板の押圧装置は,少なくとも第1面に電極合材層を有し,搬送されている電極板の第2面に接触するロール部材と,電極板の搬送を停止させる際に電極板の第1面に接触して電極板をロール部材に押し付ける押圧部材とを有する装置であって,押圧部材における電極板に接触する側の面には,ロール部材上の電極板の第1面の湾曲曲率に合わせた曲率の凹面である凹面区間が形成されており,押圧部材により電極板をロール部材に押し付けている状態での凹面区間をロール部材の中心軸から見た角度領域である第1角度領域が,電極板の第2面とロール部材との接触領域をロール部材の中心軸から見た角度領域である第2角度領域内に包含されるとともに,第1角度領域の大きさが,第2角度領域の大きさの10〜80%の範囲内にあるものである。
上記態様における電極板の押圧装置は,次のように動作する。まず,電極板が搬送されている搬送状態では,押圧部材が,電極板から離間した退避状態とされる。この状態では電極板の第2面にロール部材が接触しているものの,第1面には押圧部材が接触していない。電極板の搬送が停止されるときには,押圧部材が移動して,電極板の第1面に接触する状態とされる。この状態は,押圧部材が電極板をロール部材へ向けて押圧する押圧状態である。これにより,搬送停止中に電極板が幅方向に位置ずれしてしまうことが防止される。ここで,押圧部材には凹面区間が形成されており,この凹面区間の部分が電極板の第1面に接触する。よって,押圧部材と電極板との接触は,線接触ではなく面接触である。このため,電極板への押圧部材の当接時の衝撃は,接触面全体に分散される。また,押圧状態での押圧部材と電極板との接触領域と,電極板とロール部材との接触領域との関係が適切に調整されている。このため,当接時の衝撃により電極板の電極合材層に欠点(透け,打痕)が発生したり,摩擦により電極板が破れたりすることが防止されている。
上記態様の電極板の押圧装置では,押圧部材を,電極板を押し付けていない離間位置から電極板を押し付ける押圧位置へ,1.0〜2.5mm/秒の範囲内の速度で移動させる押し出し部材を有することが望ましい。すなわち,押圧部材の離間位置から押圧位置への移動速度には,適切な範囲がある。移動速度が速すぎると,電極板への押圧部材の当接時の衝撃が大きいということになり,好ましくないからである。一方,移動速度が遅すぎると,電極板の搬送停止に対して押圧が間に合わないということになり,これも好ましくないからである。
上記態様の電極板の押圧装置ではまた,押圧部材が,静止状態で電極板をロール部材に押し付ける静止押圧部材であることが望ましい。例えばロール状の部材のような回転する部材を押圧部材として用いると,押圧部材と電極板との接触が線接触になってしまう。これでは,当接時の衝撃の緩和ができないからである。静止押圧部材であればそのようなおそれはない。
本発明の別の一態様は,少なくとも第1面に電極合材層を有する電極板を搬送元から搬送先へ搬送する搬送工程を有する,電極板の製造方法に係るものである。この態様の製造方法においては,搬送工程では,搬送されている電極板の第2面にロール部材を接触させ,電極板の搬送を停止させる際に,電極板の第1面に押圧部材を接触させて電極板をロール部材に押し付けるとともに,押圧部材として,電極板に接触する側の面に,ロール部材上の電極板の第1面の湾曲曲率に合わせた曲率の凹面である凹面区間が形成されているものを用い,押圧部材により電極板をロール部材に押し付けている状態での凹面区間をロール部材の中心軸から見た角度領域である第1角度領域が,電極板の第2面とロール部材との接触領域をロール部材の中心軸から見た角度領域である第2角度領域内に包含されるとともに,第1角度領域の大きさが,第2角度領域の大きさの10〜80%の範囲内にある。すなわち,前述の態様の電極板の押圧装置を電極板の搬送工程中に使用しつつ,電極板の製造を行うことができる。
本構成によれば,搬送停止時に電極板を押圧する際にも,電極合材層の局所的な剥落があまり生じないようにした電極板の押圧装置,および,その押圧装置を使用する電極板の製造方法が提供されている。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1に示す電極板の押圧装置1に本発明を適用したものである。図1の押圧装置1は,フリーロール2と,ニップバー3とを有している。フリーロール2は,位置が固定されており,軸回りの自由回転が可能なものである。フリーロール2には,回転駆動手段は備えられていない。ニップバー3には,押し出し部材4が備えられている。これによりニップバー3は,フリーロール2に押し当てられる状態(図1)と,フリーロール2から退避した状態(図2)とを取ることができるようになっている。かかる押圧装置1は,前工程から後工程への電極板5の搬送工程中に設けられている。電極板5は,集電箔の表面上に電極合材層がコーティングされてなる構造を有する,リチウムイオン2次電池その他の電池の構成部材として用いられる長尺の箔状の部材である。
押圧装置1は,電極板5が正常に搬送されているときには,ニップバー3が図2の退避状態とされる。この状態ではフリーロール2は,搬送されている電極板5に引きずられて回転している。フリーロール2はまた,電極板5の片面(図2中で下側の面)に接触している。これにより,電極板5の片面にフリーロール2が押し当てられる状態となっている。このため電極板5には一定の張力が掛かっている。
押圧装置1は,電極板5の搬送が停止されるときには,ニップバー3が図1の押圧状態とされる。この状態では電極板5は,フリーロール2とニップバー3とにより挟み付けられている。すなわちニップバー3は,電極板5の片面(図1中で上側の面)に静止状態で接触して電極板5をフリーロール2に押し付けている。これにより,電極板5の搬送が停止されている間も,電極板5が幅方向に動いてしまうことが防止される。なお,電極板5の搬送が停止されるときとは,設備の都合上稼働を停止するときとか,後工程の中のどこかで1本分の電極板5の巻き取りが完了するとき等である。なお,図1,図2中の後工程の位置に入る工程としては例えば,図3に示すプレスロール6によるプレス工程が挙げられる。
ニップバー3について,図4によりさらに説明する。図4に示されるように,ニップバー3における電極板5に接触する側の面は,凹面7とされている。凹面7の曲率は,フリーロール2上に巻き架けられている電極板5の外向きの表面の湾曲曲率に合わせられている。凹面7の,電極板5の搬送方向に対するサイズは,電極板5とフリーロール2との接触範囲との関係で規定される。すなわち図1の押圧状態において,フリーロール2の中心軸Oに対して角θ1,角θ2を定義する。
角θ1は,ニップバー3の凹面7を中心軸Oから見た角である。一方,角θ2は,電極板5のフリーロール2側の面とフリーロール2との接触領域を中心軸Oから見た角である。すなわち角θ2が占める範囲は,搬送時に電極板5とフリーロール2とが接触し始める位置8から接触し終わる位置9までの範囲である。
上記の角θ1と角θ2との間には,次の2つの関係がある。第1の関係は,角θ1が占める領域は,角θ2が占める領域の中に包含されている,ということである。つまり角θ1の領域は,角θ2の領域に対して前にも後にもはみ出していない,ということである。このことは,凹面7が電極板5に接触している範囲内では,電極板5における凹面7の反対側の面に必ずフリーロール2が接触している,ということを意味する。第2の関係は,角θ1の大きさは角θ2の大きさに対して10〜80%の範囲内にある,ということである。
角θ1と角θ2との上記関係により,次のような利点がある。第1に,ニップバー3が電極板5に当接するときに,電極合材層の剥落が起こりにくい。また,打痕も生じにくい。当接時の衝撃が,角θ1の範囲全体に分散されるからである。もし,従来技術のようにタッチロールを電極板5に当接させると,当接時の衝撃が1点(厳密にいえば幅方向に延びる1線)に集中することになる。このため図5に示すように,タッチロールが当接した箇所Aにて電極板5の塗工領域内に,電極合材層がなくなった箇所である透け10が出来てしまう。また,打痕も生じやすい。さらに,生じた電極合材層の剥離片11が図3に示されるように電極板5に載って後工程に運ばれ,そこで打痕の原因となることもある。しかし本形態のように上記のニップバー3を用いればそのような弊害はない。
特に,角θ1と角θ2との上記関係が満たされていることにより,電極板5自体の破れも防止されている。角θ1の大きさが角θ2の大きさの80%を超えていると,電極板5が破れてしまうことがある。電極板5に掛かる摩擦力が過大となるからである。角θ1の領域が角θ2の領域からはみ出している場合にも電極板5が破れることがある。しかし本形態のように上記の関係が満たされていれば,そのようなことはない。また,角θ1の大きさが角θ2の大きさの10%未満であると,実質的にタッチロールの場合とあまり変わらない。しかし本形態ではそのようなことはない。
本形態の押圧装置1ではさらに,押し出し部材4の押し出しによるニップバー3の押さえ動作(図2の退避状態から図1の押圧状態への動作)におけるニップバー3の移動の速度が,1.0〜2.5mm/秒の範囲内であることが望ましい。ニップバー3の押さえ動作が速すぎると,当接時の衝撃がやはり大きくなってしまうことがある。一方,押さえ動作が遅すぎると,電極板5の押さえつけが間に合わず,電極板5が幅方向に動いてしまうことがある。押さえ動作が上記の範囲内であれば良好である。なお,押し出し部材4の構成については任意であり,油圧式,空圧式,電磁式,弾性部材式など何でもよい。
実施例および比較例を表1に示す。表1に示す各実施例および各比較例では,種々の条件を変更して,電極板5における透け,打痕,破れの発生の有無を試験した。透け,打痕については欠点検査装置で観察して検査した。表1中の各欄の意味は,以下の通りである。
角度比:上記の角θ1と角θ2との角度比
閉じ速度:ニップバー3の押さえ動作の速度
通し速度:電極板5の搬送速度
箔厚:電極板5の集電箔の厚さ
箔幅:電極板5の幅方向のサイズ
角度比:上記の角θ1と角θ2との角度比
閉じ速度:ニップバー3の押さえ動作の速度
通し速度:電極板5の搬送速度
箔厚:電極板5の集電箔の厚さ
箔幅:電極板5の幅方向のサイズ
表1の各実施例および各比較例では,角度比50%,閉じ速度2.5mm/秒,通し速度20m/分,箔厚10μm,箔幅300mm,を標準条件とした。なお,いずれの実施例および比較例(比較例3を除く)でも,角θ1が角θ2に完全に包含されるようにした。比較例3では,角θ1が占める領域と角θ2が占める領域とが一致するようにした。
実施例1〜4および比較例1〜3は,角度比を1%から100%まで振ったものである。他の条件は上記の標準条件通りとした。このうち比較例1〜3は,角度比が前述の10〜80%の範囲を逸脱しているものである。実施例1〜4はいずれも,透け,打痕,破れの全くない良好な結果であった。しかし比較例1,2では,透け,打痕が発生した。これは,角度比が小さすぎて実質的に線接触とあまり変わらない状況になったためと解される。一方,比較例3では,透け,打痕の発生はなかったものの,電極板5の破れが発生した。これは,角度比が大きすぎて電極板5に過大な摩擦力が掛かったためと解される。
実施例5〜9は,閉じ速度を1.0mm/秒から5.0mm/秒まで振ったものである。他の条件は上記の標準条件通りとした。このうち実施例6,7は,透け,打痕,破れの全くない良好な結果であった。実施例5は,閉じ速度が好ましい範囲である1.0〜2.5mm/秒の範囲の下限ぎりぎりのものであり,透け,打痕,破れはなかったが,多回数試験するとまれに電極板5の位置ずれが生じた。実施例8,9は,閉じ速度が好ましい範囲の上限より大きいものであり,多回数試験するとまれに透け,打痕が生じた。実施例5,8,9とも,結果を×と評価するほどでもないと判断し,表1の結果欄では○の評価(他の実施例は◎)とした。
実施例10,11は,通し速度を標準条件より上げたものである。実施例12,13は箔厚を標準条件より上げたものである。実施例14は,箔幅を標準条件とは異なる条件としたものである。いずれも,他の条件は上記の標準条件通りとした。実施例10〜14のいずれでも,透け,打痕,破れの全くない良好な結果であった。
図6は,角度比と面圧との関係を示すグラフである。ここでいう面圧とは,図1の押圧状態で,フリーロール2とニップバー3とにより挟み付けられている区間の電極板5に掛かる圧力である。図6によれば,角度比が10%未満の領域では面圧が急峻に起ち上がっている。このために角度比が10%未満の領域では,透け,打痕が発生しやすいのである。一方,角度比が80%を超えている領域では,面圧の値に関しては角度比10〜80%の領域と大きな違いはない。しかしながらこのように角度比が大きい領域では,電極板5に掛かる摩擦力が過大となるという別の問題がある。このためこの領域では,電極板5の破れが生じやすいのである。
図7は,閉じ速度と,ニップバー3が電極板5に当接するときの衝突エネルギーとの関係を示すグラフである。当然のことであるが,閉じ速度が速いほど衝突エネルギーは大きい。衝突エネルギーが大きければ,透け,打痕が発生しやすいことは否めない。そのため上記のように,好ましい閉じ速度には上限値がある。逆に衝突エネルギーが小さい場合には,閉じ速度が遅いことにより,電極板5の押さえ付けが間に合わないことがある。そのため上記のように,好ましい閉じ速度には下限値もある。
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば,電極板5の搬送停止時に電極板5をフリーロール2に押し付けるニップバー3として,押し付け面が凹面7になっているものを用いている。そして,凹面7が占める範囲が,電極板5とフリーロール2との接触領域に対して所定の関係を満たすようにしている。これにより,搬送停止時に電極板5を押圧する際にも,電極合材層の局所的な剥落があまり生じないようにした電極板5の押圧装置1が実現されている。また,押圧装置1を用いて,電極板5の搬送工程でその片面にフリーロール2を接触させ,搬送を停止させる際に,電極板5の反対側の面にニップバー3を接触させて電極板5をフリーロール2に押し付けて電極板5の位置ずれを防止するようにして電極板5を製造する方法が実現されている。また,ニップバー3の閉じ速度を好ましい範囲内とすることで,より確実に電極合材層の剥落や電極板5の位置ずれを防止することができる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,図1中の後工程の位置に入る工程としては,前述のプレス工程の他にプレススリット工程等もあり得る。
また,ニップバー3の代わりに図8に示すニップバー13を用いることができる。ニップバー13は,凹面7の上流側の迎え面12と,下流側の送り面14とを追加したものである。迎え面12および送り面14はいずれも,図1の押圧状態でも電極板5に接触しない。これらの面は,電極板5の側から見て,凹面7を延長した仮想円筒面よりも凹んでいる箇所だからである。要は,ニップバーにおける電極板5側の面のうち一部分のみが凹面7になっていてもよい,ということである。むろんニップバー13の場合でも,図1に示した角θ1は凹面7の部分のみで定義される。迎え面12と送り面14とのうちいずれか一方のみを有するものであってもよい。
1 押圧装置
2 フリーロール(ロール部材)
3 ニップバー(押圧部材)
4 押し出し部材
5 電極板
7 凹面
13 ニップバー(押圧部材)
O フリーロールの中心軸
2 フリーロール(ロール部材)
3 ニップバー(押圧部材)
4 押し出し部材
5 電極板
7 凹面
13 ニップバー(押圧部材)
O フリーロールの中心軸
Claims (4)
- 少なくとも第1面に電極合材層を有し,搬送されている電極板の第2面に接触するロール部材と,
前記電極板の搬送を停止させる際に前記電極板の第1面に接触して前記電極板を前記ロール部材に押し付ける押圧部材とを有する,電極板の押圧装置であって,
前記押圧部材における前記電極板に接触する側の面には,前記ロール部材上の前記電極板の前記第1面の湾曲曲率に合わせた曲率の凹面である凹面区間が形成されており,
前記押圧部材により前記電極板を前記ロール部材に押し付けている状態での前記凹面区間を前記ロール部材の中心軸から見た角度領域である第1角度領域が,前記電極板の前記第2面と前記ロール部材との接触領域を前記ロール部材の中心軸から見た角度領域である第2角度領域内に包含されるとともに,
前記第1角度領域の大きさが,前記第2角度領域の大きさの10〜80%の範囲内にあることを特徴とする電極板の押圧装置。 - 請求項1に記載の電極板の押圧装置であって,
前記押圧部材を,前記電極板を押し付けていない離間位置から前記電極板を押し付ける押圧位置へ,1.0〜2.5mm/秒の範囲内の速度で移動させる押し出し部材を有することを特徴とする電極板の押圧装置。 - 請求項1または請求項2に記載の電極板の押圧装置であって,
前記押圧部材は,静止状態で前記電極板を前記ロール部材に押し付ける静止押圧部材であることを特徴とする電極板の押圧装置。 - 少なくとも第1面に電極合材層を有する電極板を搬送元から搬送先へ搬送する搬送工程を有する,電極板の製造方法であって,
前記搬送工程では,搬送されている前記電極板の第2面にロール部材を接触させ,
前記電極板の搬送を停止させる際に,前記電極板の第1面に押圧部材を接触させて前記電極板を前記ロール部材に押し付けるとともに,
前記押圧部材として,前記電極板に接触する側の面に,前記ロール部材上の前記電極板の前記第1面の湾曲曲率に合わせた曲率の凹面である凹面区間が形成されているものを用い,
前記押圧部材により前記電極板を前記ロール部材に押し付けている状態での前記凹面区間を前記ロール部材の中心軸から見た角度領域である第1角度領域が,前記電極板の前記第2面と前記ロール部材との接触領域を前記ロール部材の中心軸から見た角度領域である第2角度領域内に包含されるとともに,
前記第1角度領域の大きさが,前記第2角度領域の大きさの10〜80%の範囲内にあることを特徴とする電極板の製造方法。
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