JP2018044809A - 線状縞模様除去方法、タイヤ内面検査方法、及びタイヤ内面検査装置 - Google Patents

線状縞模様除去方法、タイヤ内面検査方法、及びタイヤ内面検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ブラダーグルーブに起因した線状縞模様があるタイヤ内面において、線状縞模様の周期性にばらつきがあっても、精度良く線状縞模様を抽出し、この線状模様を、検査画像から除去することができる線状縞模様除去方法、タイヤ内面検査方法、及びタイヤ内面検査装置を提供する。
【解決手段】線状縞模様を有するタイヤ内面の検査画像をコンピュータが取得した後、コンピュータが、予め設定した処理対象領域の線状縞模様に最も近似する近似領域を、予め設定した検査画像の探索範囲から抽出して、前記処理対象領域の画像を前記近似領域の画像に置換する処理を、前記処理対象領域を移動させながら繰り返し行うことにより、前記検査画像を近似領域の画像に置換した合成画像を作成する。さらに、コンピュータが、前記検査画像の各画素の値から前記合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、前記線状縞模様が除去された処理検査画像を作成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、タイヤ内面の検査画像から、タイヤ製造時に使用するブラダーのブラダー溝が転写されたタイヤ内面の線状縞模様を除去する線状縞模様除去方法と、タイヤ内面の検査画像から、タイヤ内面の検査を行うタイヤ内面検査方法及びタイヤ内面検査装置と、に関する。
タイヤ外観検査では、タイヤの外側の面(外面)と内側の面(内面)を検査員が手で触れたときの手の触感と検査員の目視で全数検査をしている。一方、タイヤ内面の検査については、非接触でタイヤ内面の輝度や形状を測定するために、カメラやレーザ変位計を使って自動検査を行う多種の方法及び装置が提案されている。
ところで、タイヤ内面検査を行うタイヤ内面には、タイヤ製造時に使用するブラダーのブラダー溝が転写されたタイヤ内面の線状縞模様(ブラダーグルーブ)が形成されている。この線状縞模様は、タイヤ内面検査では欠陥ではないので、誤検出をしないためにも、タイヤ内面に生じる欠陥と区別する必要がある。
線状縞模様は比較的周期的にタイヤ内面に形成されているので、この周期性を利用して線状縞模様を抽出することができる。
例えば、タイヤ内面検査で計測されたタイヤ内面の検査画像から以下の方法により、線状縞模様を除去される。すなわち、検査画像にハイパス処理を施して画像中のうねり成分を除去した後、うねり成分を除去した画像を短冊状に分割して複数の分割領域にわけ、分割領域毎に、線状縞模様の周波数成分を抽出し、抽出した線状縞模様を含んだ各分割領域を1つに纏めて、線状縞模様画像を作成する。この後、うねり成分を除去した検査画像の各画素の値から、線状縞模様画像の対応する画素の値を差し引いて、線状縞模様を除去した画像を作成する。この画像を、欠陥検査の対象画像とする。
しかし、この方法では、線状縞模様の周期が一定でない場合や、縞模様の端部が蛇行する場合や、線状部分の長手方向に沿った縁部が微小凹凸を成している場合、線状縞模様の周期性を利用しても、十分に線状縞模様を除去することはできず、欠陥として誤判定される場合があった。
また、タイヤ内面検査において、以下のデータ処理を行って、タイヤ内面に形成されたブラダーグルーブに起因する縞模様を除去する方法が知られている(特許文献1)。
具体的には、上記方法では、タイヤ回転方向に直交する方向のラインごとに、取込画像の各画素の濃度を、各画素が含まれるライン上の平均濃度に変換して、濃度射影変換する。濃度射影変換が行われた画像に対して、タイヤの回転方向のラインのうちの1つのライン上の画素について、フーリエ展開する。フーリエ展開された周波数成分から、算出されたブラダーグルーブの本数で決まる周波数成分を除去し、残余の周波数成分を逆フーリエ展開し、逆フーリエ展開された画像に基づいて欠陥検出処理を行う。
特開2011−137655号公報
上記方法でも、縞模様の周期性を用いて取込画像から縞模様を除去するので、十分に線状縞模様を除去することはできず、欠陥として誤判定されるおそれがある。
そこで、本発明は、従来のデータ処理方法とは異なる方法で、線状縞模様の周期性にばらつきがあっても、精度良く線状縞模様を抽出し、この線状模様を、検査画像から除去することができる線状縞模様除去方法、タイヤ内面検査方法、及びタイヤ内面検査装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、コンピュータが、タイヤ内面の検査画像から、タイヤ製造時に使用するブラダーのブラダー溝が転写されたタイヤ内面の線状縞模様を除去する線状縞模様除去方法である。当該線状縞模様方法は、
ブラダー溝の線状縞模様を有するタイヤ内面の検査画像をコンピュータが取得するステップと、
前記コンピュータが、前記検査画像中の前記線状縞模様を除去しようとする処理対象領域と、前記処理対象領域と異なる前記処理対象領域より大きな探索範囲と、を設定するステップと、
前記コンピュータが、前記処理対象領域の前記線状縞模様に最も近似する近似領域を前記探索範囲から抽出して、前記処理対象領域の画像を前記近似領域の画像に置換する処理を、前記処理対象領域を移動させながら繰り返し行うことにより、前記検査画像を近似領域の画像に置換した合成画像を作成するステップと、
前記コンピュータが、前記検査画像の各画素の値から前記合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、前記線状縞模様が除去された処理検査画像を作成するステップと、を有する。
前記検査画像は、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向に沿って画素が配列した画像であり、
前記探索範囲のタイヤ幅方向の画素数の、前記処理対象領域のタイヤ幅方向の画素数に対するタイヤ幅方向比率は、1〜10であり、前記探索範囲のタイヤ周方向の画素数の、前記処理対象領域のタイヤ周方向の画素数に対するタイヤ周方向比率は、1〜100倍である、ことが好ましい。
前記探索範囲と前記処理対象領域との間のタイヤ周方向の離間距離は、前記処理対象領域のタイヤ周方向の画素数に対応する距離以下である、ことが好ましい。
前記探索範囲と前記処理対象領域の位置は、タイヤ幅方向に関して部分的に重なっている、ことが好ましい。
前記処理対象領域と同じサイズの走査領域の位置を前記探索範囲の中で変えながら、前期走査領域における画像の画素の値と前記処理対象領域の対応する画素の値との差分の絶対値の総和を算出した時、算出した前記総和の中で、前記近似領域の画像の画素の値と前記処理対象領域の対応する画素の値との差分の絶対値の総和は最小である、ことが好ましい。
前記処理対象領域を移動させるたびに、前記探索範囲も再設定される、ことが好ましい。
本発明の他の一態様は、コンピュータが、タイヤ内面の検査画像から、タイヤ内面の検査を行う検査方法である。当該検査方法は、
コンピュータが、前記線状縞模様除去方法により前記処理検査画像を作成するステップと、
前記コンピュータが、前記処理検査画像から、タイヤ内面の欠陥を特定するステップと、を有する。
本発明のさらに他の一態様は、タイヤ内面の検査画像から、タイヤ内面の検査を行うタイヤ内面検査装置である。当該タイヤ内面検査装置は、
タイヤ内面を計測する計測ユニットと、
計測して得られるタイヤ内面の検査画像を画像処理して処理検査画像を得る画像処理部と、
前記処理検査画像から、タイヤ内面の欠陥を特定する欠陥検査部と、を含む。
前記画像処理部は、
前記検査画像中の前記線状縞模様を除去しようとする処理対象領域と、前記処理対象領域と異なる前記処理対象領域より大きな探索範囲と、を設定する設定部と、
前記処理対象領域の前記線状縞模様に最も近似する近似領域を前記探索範囲から抽出して、前記処理対象領域の画像を前記近似領域の画像に置換する処理を、前記処理対象領域を移動させながら繰り返し行うことにより、前記検査画像を近似領域の画像に置換した合成画像を作成する合成処理部と、
前記検査画像の各画素の値から前記合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、前記線状縞模様が除去された前記処理検査画像を作成する処理検査画像作成部と、を含む。
上述の線状縞模様除去方法、タイヤ内面検査方法、及びタイヤ内面検査装置によれば、線状縞模様の周期性にばらつきがあっても、精度良く線状縞模様を抽出し、この線状模様を、検査画像から除去することができる。
本実施形態の線状縞模様除去方法及びタイヤ内面検査方法を行うタイヤ内面検査装置を説明する図である。 本実施形態のタイヤ内面検査方法を行うタイヤ内面検査装置の構成を示す図である。 (a),(b)は、本実施形態のタイヤ内面検査装置の合成処理部が行う処理を説明する図である。 (a)〜(c)は、ブラダーグルーブに起因する線状縞模様の検査画像に欠陥が存在するときの、本実施形態の線状縞模様除去方法を具体的に説明する図である。 (a)〜(d)は、欠陥が線状縞模様の1つの線上に存在する検査画像の例と線状縞模様除去の例を示す図である。 (a)〜(d)は、本実施形態のタイヤ内面検査装置で得られる画像の例を示す図である。 (a)は、検査画像の一例を示す図であり、(b)は、従来の線状縞模様の周期性を利用して線状縞模様を除去した後の、欠陥検査前の画像の一例を示す図であり、(c)は、本実施形態の線状縞模様除去方法により得られる処理検査画像の一例を示す図である。
以下、本発明の線状縞模様除去方法、タイヤ内面検査方法、及びタイヤ内面検査装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
本明細書でいうタイヤ内面とは、タイヤ表面のうち、タイヤ幅方向両側のビード部の間の、タイヤ空洞領域に面する面をいう。タイヤ空洞領域は、リムに装着されたタイヤに空気を充填するとき、空気が充填されるタイヤとリムに囲まれた空間の領域をいう。
(タイヤ内面検査装置)
図1は、本実施形態の線状縞模様除去方法及びタイヤ内面検査方法を行うタイヤ内面検査装置10を説明する図である。図2は、本実施形態のタイヤ内面検査方法を行うタイヤ内面検査装置10の構成を示す図である。
タイヤ内面検査装置10は、計測ユニット11と、処理ユニット18と、ディスプレイ30と、を備える。計測ユニット11は、光源12、ミラー14、及びカメラ16を備える。ミラー14は、面の向きを変えながら回転軸の周りに旋回移動するように構成されている。タイヤ内面の撮像時、図1に示されるように、タイヤ内面検査装置10の一部がタイヤの開口部4に挿入される。開口部4は、空気入りタイヤ(以下、タイヤという)2の環状のビード部で囲まれた、タイヤ2をリムに装着するとき、リムが配置される部分をいう。タイヤ内面検査装置10の一部が開口部4に挿入された状態で、ミラー14を旋回移動させることによりタイヤ空洞領域内にミラー14を挿入して、ミラー14を撮像位置にセットする。光源12がタイヤ2のトレッド内面に一方向に線状に延びるスリット光を照射し、スリット光をタイヤ内面に沿って走査する。このスリット光の走査中、スリット光の照射により形成されるトレッド内面のライン照射領域を、ミラー14を経由してカメラ16が撮像し、スリット光の像から、表面凹凸に関する高さ情報と位置情報とを含んだ3次元位置情報を表す検査画像を出力する。すなわち、本実施形態では、光切断法により検査画像を取得する。検査画像の取得については、光切断法によるものに制限されず、レーザ変位計を用いた計測により3次元位置情報を表す検査画像を取得してもよく、CCDイメージセンサ等のイメージセンサを備えるカメラあるいはCCDラインセンサ等のラインセンサによって得られる輝度画像から3次元位置情報を表す検査画像を取得してもよく、いずれの場合も表面凹凸に関する高さ情報は、検査画像の各画素の画素値として表される。
検査画像は、タイヤ内面のトレッド部に対応するトレッド部内面、サイド部に対応するサイド部内面、及びビード部に対応するビード部内面の画像を含む。トレッド部内面とビード部内面を同時に取得できない場合、光源12、ミラー14、及びカメラ16とは別の光源、ミラー、及びカメラの組を用いて別々の検査画像を取得したのち、後述する画像処理部で1つの画像として合成してもよい。
処理ユニット18は、CPU20と記憶部22とを備えるコンピュータにより構成される。記憶部22は、プログラムが記憶されており、プログラムを呼び出して起動することにより、画像処理部24、欠陥検査部26、及び制御部28が形成される。すなわち、画像処理部24、欠陥検査部26、及び制御部28は、プログラムの起動により形成されるソフトウェアモジュールである。したがって、これらの動作は、実質的にCPU20が演算する。
画像処理部24は、計測ユニット11で計測したタイヤ内面の検査画像を取得し、この検査画像を画像処理して処理検査画像を得る部分である。
画像処理部24は、設定部24a、合成処理部24b、及び処理検査画像作成部24cを備える。画像処理部24は、後述するように、検査画像中に含まれるブラダーグルーブに起因する線状縞模様を削除する。
設定部24aは、取得した検査画像中の線状縞模様を除去しようとする処理対象領域と、処理対象領域と異なる処理対象領域より大きな探索範囲と、を設定する部分である。
設定部24aは、処理対象領域については、予め定めたサイズの領域を検査画像中で定め、この処理対象領域を、重なることなく線状縞模様を備えるタイヤ内面の領域をカバーするように設定する。探索範囲についても、設定部24aは、処理対象領域の近傍に予め定めたサイズの領域を定める。このような領域の設定は、ディスプレイ30に表示された検査画像をオペレータが見ながら、行うことができる。処理対象領域及び探査範囲の領域の設定は、オペレータがサイズと位置をそれぞれ入力して指定してもよいが、領域のサイズをオペレータが入力した後、設定部24aが自動的に領域の位置を設定してもよい。
合成処理部24bは、設定された処理対象領域の線状縞模様に最も近似する近似領域を設定した探索範囲から抽出して、処理対象領域の画像を近似領域の画像に置換する処理を、処理対象領域を移動させながら繰り返し行うことにより、検査画像を近似領域の画像に置換した合成画像を作成する部分である。
処理検査画像作成部24cは、検査画像の各画素の値から合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、線状縞模様が除去された処理検査画像を作成する部分である。
合成処理部24b及び処理検査画像作成部24cの行う処理内容の詳細については、後述する。
欠陥検査部26は、画像処理部24で作成された処理検査画像から、タイヤ内面の欠陥を特定する部分である。例えば、3次元位置情報を表す処理検査画像において、表面凹凸を表す高さ方向の閾値(上限及び下限)と面積閾値(面積の上限)を定めておき、欠陥検査部26は、上限の閾値を越えた領域の面積が面積閾値以上であれば凸不良欠陥、下限の閾値を下回った領域の面積が面積閾値以上であれば、凹不良欠陥と判定することにより、欠陥検査を行う。
制御部28は、設定部24a、合成処理部24b、処理検査画像作成部24c、及び欠陥検査部26の動作及び動作のタイミングを管理し制御する部分である。
ディスプレイ30は、画像処理部24及び欠陥検査部26で取得した検査画像や処理中あるいは処理の完了した画像を表示する。
なお、本実施形態の画像処理部24では、合成処理部24bにおける処理の前に、タイヤ内面形状のタイヤ形状に起因する凹凸が、検査画像の表面凹凸に関する高さ情報に含まれている場合、前処理として、タイヤ形状に起因する凹凸を高さ情報から除去する処理を行ってもよく、さらに、検査画像に表面凹凸の低周波のうねり成分が含まれている場合、前処理として、検査画像のフィルタ処理を行ってうねり成分を除去する処理を行ってもよい。
(線状縞模様除去方法)
図3(a),(b)は、合成処理部24bが行う処理を説明する図である。
図3(a)には、検査画像I中に、設定部24aで設定された処理対象領域Rと、探査範囲Aが示されている。図3(a),(b)に示す検査画像Iでは、線状縞模様は図示されていない。合成処理部24bは、まず、処理対象領域Rの線状縞模様に最も近似する近似領域を、探索範囲Aから抽出する。このとき、近似領域の抽出は、特に制限されないが、以下の抽出が好適に例示される。処理対象領域Rと同じサイズの走査領域の位置を探索範囲Aの中で変えながら、走査領域における画像の画素の値と処理対象領域Rの対応する画素の値との差分の絶対値の総和を算出する。算出した総和の中で、走査領域の画像の画素の値と処理対象領域Rの対応する画素の値との差分の絶対値の総和が最小となるときの走査領域を、近似領域として抽出する。より具体的には、合成処理部24bは、処理対象領域Rと同じサイズの走査領域を探査範囲A内に定め、この走査領域の画素の値と処理対象領域Rの対応する画素の値との差分の絶対値の総和を算出し、この走査領域を一画素ずつずらしながら絶対値の総和が探索範囲Aの中で最小となる走査領域を近似領域として抽出する。図3(a)では、近似領域Sが抽出されたことを示している。
次に、合成処理部24bは、処理対象領域Rの画像を近似領域Sの画像に置換する処理を行う。図3(b)は、処理対象領域Rの画像を近似領域Sの画像に置換した様子を示している。
合成処理部24bは、このような処理を、処理対象領域Rを検査画像の位置を移動させながら繰り返し行うことにより、線状縞模様を備える検査画像の領域全体を近似領域Sの画像に置換した合成画像を作成する。勿論、線状縞模様のない検査画像の領域にも、上記処理を行って、検査画像全体に対応する合成画像を作成してもよい。これにより、一部分が欠落した線状縞模様(例えばジグザグ状に蛇行した線状縞模様、あるいは両側の縁が微小凹凸形状となった線状縞模様)を修正した画像を得ることができる。しかも、線状縞模様に、一定の周期から外れている部分(縞模様の間隔が等間隔でない部分)があっても、その部分の非周期の線状縞模様を再現することができる。
この後、処理検査画像作成部24cは、検査画像の各画素の値から合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、線状縞模様が除去された処理検査画像を作成する。
図4(a)〜(c)は、ブラダーグルーブに起因する線状縞模様の欠陥画像に欠陥が存在するときの、本実施形態の線状縞模様除去方法を具体的に説明する図である。線状縞模様は、白い波状の曲線で示されており、図4(a)に示すように、タイヤ周方向に配列されている。また、図4(a)に示す例では、検査画像Iに欠陥Dが存在し、線状縞模様の一部のタイヤ幅方向の端である部分Xが、他の線状模様のタイヤ幅方向の端(図4(a)に示す左端)からタイヤ幅方向に突出している。このような検査画像における上述の処理を行っている様子が図4(b)に示されている。図4(b)に示す例では、探索範囲Aは、処理対象領域Rをタイヤ周方向の両側から挟むように設けられている。処理対象領域Rは部分Xを含んでいる。この場合、近似領域Sが抽出され、処理対象領域Rの画像が近似領域Sの画像に置換される。このため、処理検査画像作成部24cにおいて、検査画像の各画素の値から近似領域Sの画像に置換された合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、部分Xは、他の線状縞模様と同様に、除去される。また、欠陥Dの発生確率は低いため、探索範囲Aには、欠陥Dと同じような欠陥が含まれる可能性は殆ど生じない。このため、欠陥Dを含んだ検査対象領域Rの画像は、欠陥Dと同様の欠陥がない近似領域Sの画像に置換される。したがって、欠陥Dを含んだ検査画像の各画素の値から欠陥Dを含まない近似領域Sの画像に置換された合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、欠陥Dの画像は削除されない。すなわち、図4(c)のような処理検査画像を得ることができる。すなわち、本実施形態の線状縞模様では、周期性を利用して線状縞模様を除去しないので、線状縞模様の周期性にばらつきがあっても、精度良く線状縞模様を抽出し、この線状模様を、検査画像から除去することができる。したがって、欠陥検査部26は、線状縞模様の表面凹凸が存在しない処理検査画像を用いて欠陥検査を行うことにより、誤検出を行うことなく欠陥Dを確実に特定することができる。従来の処理では、線状縞模様の周期性を利用して検査画像から縞模様を除去するので、部分Xのような周期と無関係な線状縞模様の一部分を、除去できず、欠陥として誤検出する可能性が高い。
図5(a)〜(d)は、欠陥Dが線状縞模様の1つの線上に存在する検査画像の例と線状縞模様除去の例を示す図である。この場合においても、探索範囲Aは、検査対象範囲Rを挟んでタイヤ周方向の両側に設けられている。図5(b)に示すように、欠陥Dを含んだ検査処理対象領域Rの画像が近似領域Sの画像と置換されるので、合成処理部24bで作成される合成画像には、図5(c)に示すように、検査処理対象領域Rには欠陥Dは存在しない。したがって、処理検査画像作成部24cにおいて、検査画像の各画素の値から近似領域Sの画像に置換された合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、図5(d)に示すように、線状縞模様が除去され、欠陥Dが存在する処理検査画像を作成することができる。
図6(a)〜(d)は、タイヤ内面検査装置10で得られる画像の例を示す図である。
計測ユニット11が得る画像の表面凹凸に関する高さ情報には、トレッド部対応内面及びサイド部対応内面の領域を含む検査画像の場合、トレッド部対応内面及びサイド部対応内面のタイヤ形状に依存した凹凸も含まれている。このため、計測ユニット11で得られた画像から、トレッド部対応内面及びサイド部対応内面のタイヤ形状に依存した凹凸を除去した画像を作成する。タイヤ形状に依存した凹凸の除去には、公知の方法が用いられる。この画像を検査画像とする。図6(a)は、検査画像の一例を示している。この検査画像には、ブラダーグルーブに起因した線状縞模様が存在している(傾斜した白い線)。図6(b)は、図6(a)に示す検査画像に、フィルタ処理を施して検査画像から得られる低周波のうねり成分の画像を示している。図6(b)中に一部白い領域があり、この領域でうねっている。図6(c)は、図6(a)に示す検査画像に対して、上述した線状縞模様除去を行うことにより作成された合成画像の例を示している。図6(d)は、図6(a)に示す検査画像の各画素の値から、図6(b)に示すうねり成分の画像の対応する画素を差し引き、さらに、図5(c)に示す合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより作成される処理検査画像の例を示す。図6(d)に示す例では、欠陥は見られない。
図7(a)は、検査画像の一例を示す図であり、図7(b)は、従来の線状縞模様の周期性を利用して線状縞模様を除去した後の、欠陥検査前の画像の一例を示す図である。図7(c)は、本実施形態の線状縞模様除去方法により得られる処理検査画像の一例を示す図である。
周期性を利用して線状縞模様を除去する従来の処理では、具体的には、画像を短冊状に区切り、短冊状の各領域において、フーリエ変換とその逆変換を行って線状縞模様の除去処理を行った。図7(b)に示すように、線状縞模様が完全に除去できない(図7(b)の画像には、複数の線が残る)。このため、この画像に対して欠陥検査を行うと、欠陥の誤検出が多数発生し易い。これに対して、図7(c)に示す本実施形態の処理検査画像では、線状縞模様が完全に除去されている。このため、本実施形態の処理検査画像を用いて欠陥検査を行っても、誤検出は極めて少ない。
このように、本実施形態のタイヤ内面検査では、コンピュータが、上述の線状縞模様除去により処理検査画像を作成し、コンピュータが、作成した処理検査画像から、タイヤ内面の欠陥を特定する。
なお、本実施形態の線状縞模様除去方法では、検査画像Iは、図4(a),(b)に示すように、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向に沿って画素が配列した画像である場合、探索範囲Aのタイヤ幅方向の画素数の、処理対象領域Rのタイヤ幅方向の画素数に対するタイヤ幅方向比率は、1〜10であり、探索範囲Aのタイヤ周方向の画素数の、処理対象領域Rのタイヤ周方向の画素数に対するタイヤ周方向比率は、1〜100倍であることが、近似領域Sを有効に抽出して置換することができる点から好ましい。タイヤ幅方向比率は、より好ましくは1.5〜4倍であり、タイヤ周方向比率は、より好ましくは5〜20倍である。
また、探索範囲Aと処理対象領域Rとは互いに近傍にあることが好ましく、例えば、探索範囲Aと処理対象領域Rとの間のタイヤ周方向の離間距離は、処理対象領域Rのタイヤ周方向の画素数に対応する距離以下であることが好ましい。処理対象領域Rに近い範囲に探査範囲Rを設けることにより、処理対象領域Rの画像を、より近似した近似領域Sの画像に置換することができる。
また、探索範囲Aと処理対象領域Rの位置は、図4(b)に示すように、タイヤ幅方向に関して部分的に重なっていることが好ましい。これにより、処理対象領域Rの画像をより近似した近似領域Sの画像に置換することができる。
なお、処理対象領域Rを移動させるたびに、探索範囲Aも再設定されることが好ましい。探索範囲Aを処理対象領域Rの近傍に再設定することにより、処理対象領域Rの画像をより近似した近似領域Sの画像に置換することができる。
以上、本発明の線状縞模様除去方法、タイヤ内面検査方法、及びタイヤ内面検査装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
2 空気入りタイヤ
4 開口部
10 タイヤ内面検査装置
11 計測ユニット
12 光源
14 ミラー
16 カメラ
18 処理ユニット
20 CPU
22 記憶部
24 画像処理部
24a 設定部
24b 合成処理部
24c 処理検査画像作成部
26 欠陥検査部
28 制御部
30 ディスプレイ

Claims (8)

  1. コンピュータが、タイヤ内面の検査画像から、タイヤ製造時に使用するブラダーのブラダー溝が転写されたタイヤ内面の線状縞模様を除去する方法であって、
    ブラダー溝の線状縞模様を有するタイヤ内面の検査画像をコンピュータが取得するステップと、
    前記コンピュータが、前記検査画像中の前記線状縞模様を除去しようとする処理対象領域と、前記処理対象領域と異なる前記処理対象領域より大きな探索範囲と、を設定するステップと、
    前記コンピュータが、前記処理対象領域の前記線状縞模様に最も近似する近似領域を前記探索範囲から抽出して、前記処理対象領域の画像を前記近似領域の画像に置換する処理を、前記処理対象領域を移動させながら繰り返し行うことにより、前記検査画像を近似領域の画像に置換した合成画像を作成するステップと、
    前記コンピュータが、前記検査画像の各画素の値から前記合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、前記線状縞模様が除去された処理検査画像を作成するステップと、を有することを特徴とする線状縞模様除去方法。
  2. 前記検査画像は、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向に沿って画素が配列した画像であり、
    前記探索範囲のタイヤ幅方向の画素数の、前記処理対象領域のタイヤ幅方向の画素数に対するタイヤ幅方向比率は、1〜10であり、前記探索範囲のタイヤ周方向の画素数の、前記処理対象領域のタイヤ周方向の画素数に対するタイヤ周方向比率は、1〜100倍である、請求項1に記載の線状縞模様除去方法。
  3. 前記探索範囲と前記処理対象領域との間のタイヤ周方向の離間距離は、前記処理対象領域のタイヤ周方向の画素数に対応する距離以下である、請求項2に記載の線状縞模様除去方法。
  4. 前記探索範囲と前記処理対象領域の位置は、タイヤ幅方向に関して部分的に重なっている、請求項2または3に記載の線状縞模様除去方法。
  5. 前記処理対象領域と同じサイズの走査領域の位置を前記探索範囲の中で変えながら、前期走査領域における画像の画素の値と前記処理対象領域の対応する画素の値との差分の絶対値の総和を算出した時、算出した前記総和の中で、前記近似領域の画像の画素の値と前記処理対象領域の対応する画素の値との差分の絶対値の総和は最小である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の線状縞模様除去方法。
  6. 前記処理対象領域を移動させるたびに、前記探索範囲も再設定される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の線状縞模様除去方法。
  7. コンピュータが、タイヤ内面の検査画像から、タイヤ内面の検査を行う検査方法であって、
    コンピュータが、請求項1〜6のいずれか1項に記載の線状縞模様除去方法により前記処理検査画像を作成するステップと、
    前記コンピュータが、前記処理検査画像から、タイヤ内面の欠陥を特定するステップと、を有する、ことを特徴とするタイヤ内面検査方法。
  8. タイヤ内面の検査画像から、タイヤ内面の検査を行うタイヤ内面検査装置であって、
    タイヤ内面を計測する計測ユニットと、
    計測して得られるタイヤ内面の検査画像を画像処理して処理検査画像を得る画像処理部と、
    前記処理検査画像から、タイヤ内面の欠陥を特定する欠陥検査部と、を含み、
    前記画像処理部は、
    前記検査画像中の前記線状縞模様を除去しようとする処理対象領域と、前記処理対象領域と異なる前記処理対象領域より大きな探索範囲と、を設定する設定部と、
    前記処理対象領域の前記線状縞模様に最も近似する近似領域を前記探索範囲から抽出して、前記処理対象領域の画像を前記近似領域の画像に置換する処理を、前記処理対象領域を移動させながら繰り返し行うことにより、前記検査画像を近似領域の画像に置換した合成画像を作成する合成処理部と、
    前記検査画像の各画素の値から前記合成画像の対応する画素の値を差し引くことにより、前記線状縞模様が除去された前記処理検査画像を作成する処理検査画像作成部と、を含む、ことを特徴とするタイヤ内面検査装置。
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