JP2018044030A - 水性クリアーコーティング組成物 - Google Patents

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三裕 葛原
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Abstract

【課題】優れた防汚性を有し、艶消し効果をもたらすことができる塗膜を形成できる、水性クリアーコーティング組成物、及塗膜の形成方法の提供。【解決手段】アクリル樹脂エマルション(A)、シリカ微粒子(B)、及び、吸水量が0.8g/g以上である光沢調整剤(C)を含む、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物であって、前記水性クリアーコーティング組成物中に含まれる前記光沢調整剤(C)の量は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100質量部に対して、1〜60質量部であり、膜厚50μmである乾燥塗膜の60°光沢値が85以下であり、水接触角が60°以下である、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物、それを用いた塗膜形成方法に関する。
近年、環境負荷低減の意識が高まり、環境に配慮した商品への置換が求められている。塗料分野においては、例えば、有機溶剤の使用量を低減することが要求されており、水性塗料組成物を用いることにより、このような要求を満たすことができる。
例えば、建築物、建築外装材などの分野においては、水性塗料組成物から形成され、耐汚染性を発現する塗膜が要求されている。特許文献1(特許4673224)には、加水分解性シリル基含有ラジカル重合体単位を含む重合体(I)と、平均粒子径が60nmのコロイダルシリカ(II)と、特定の界面活性剤(III)とを含む水性被覆材が開示されている。
また、特許文献2(特開2010−77357)には、(A)α,β−エチレン性不飽和単量体を重合してなる水性樹脂分散体と、(B)アミド基、アミノ基、ヒドロキシル基より選ばれる少なくとも1種の官能基を親水部として有し、かつ疎水部を有する両親媒性ポリマーからなる水溶性樹脂組成物と、(C)水性媒体中に分散したコロイダルシリカを含むことを特徴とする塗料組成物が開示されている。
このように、塗膜に耐汚染性をもたらすために、水性樹脂分散体と、コロイダルシリカとを含む水性塗料組成物が用いられている。これらの水性塗料組成物の乾燥過程において、コロイダルシリカが塗膜表面に移行することにより、親水性表面が形成され、耐汚染性、例えば耐雨筋汚染性を有する塗膜を得ることができる。
特許第4673224号公報 特開2010−77357号公報
建築物、建築外装材などの分野においては、上述した耐汚染性に加えて、被塗物に求められる外観に応じて様々な条件が要求されている。
例えば、建築外装材などの外観において、艶消し効果を有するものが要求されている。例えば、意匠性塗膜の上に、所望の外観が持つ色彩、光沢等を忠実に再現できるようにするため、艶消し効果を有するクリアーコーティングを塗装することがある。このような要求を満たすために、一般に、光を拡散し得る微粒子が水性塗料組成物又は水性コーティング組成物に添加されている。しかし、艶消し効果を得るために(光沢値を低くするために)光を拡散し得る微粒子の配合量を多くすると、塗膜の親水性が損なわれてしまうことが多い。その結果、塗膜表面の耐汚染性が低下してしまう。
このため、優れた耐汚染性を有し艶消し効果を得られる塗膜、例えばクリアーコーティングが要求されており、特に、環境への配慮から、このようなクリアーコーティングを形成できる水性クリアーコーティング組成物が要求されている。
本発明は、上記現状に鑑み、優れた防汚性を有し、艶消し効果をもたらすことができる塗膜を形成できる、水性クリアーコーティング組成物を提供することを目的とする。さらに、本発明は、このような特性を有する水性塗料組成物を用いる塗膜の形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は下記態様を提供する。
[1]アクリル樹脂エマルション(A)、シリカ微粒子(B)、及び、吸水量が0.8g/g以上である光沢調整剤(C)を含む、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物であって、
前記水性クリアーコーティング組成物の、膜厚50μmである乾燥塗膜の60°光沢値が85以下であり、水接触角が60°以下である、
自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
[2]前記シリカ微粒子(B)の平均粒子径は0.5〜60nmの範囲内であり、前記光沢調整剤(C)の平均粒子径は0.5〜60μmの範囲内である、[1]に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
[3]前記光沢調整剤(C)が、シリカ、タルク、有機ビーズ、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、マイカ及び珪藻土からなる群から選択される1種又はそれ以上である、[1]又は[2]に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
[4]前記光沢調整剤(C)が、シリカ、タルク及び有機ビーズからなる群から選択される1種又はそれ以上である、[1]から[3]のいずれか1に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
[5]前記光沢調整剤(C)がシリカ及びタルクからなる群から選択される少なくとも1つと、有機ビーズとを含み、シリカ及びタルクの添加量の合計と、有機ビーズの添加量の合計との比率
((シリカ+タルク)/有機ビーズ)
が、0.07〜2.0である、[1]〜[4]のいずれか1に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
[6]前記水性クリアーコーティング組成物中に含まれる前記シリカ微粒子(B)の量は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100質量部に対して0.5〜25質量部である、[1]〜[5]のいずれか1に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
[7]前記水性クリアーコーティング組成物中に含まれる前記光沢調整剤(C)の量は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100質量部に対して、1〜60質量部である、[1]〜[6]のいずれか1に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
[8]被塗物に、[1]〜[7]のいずれか1に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物を塗装して、自然乾燥する工程を含む、塗膜形成方法。
本発明の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物は、水性の組成物であり、有機溶剤の使用量を低減でき、環境負荷の低減が可能である。さらに、優れた防汚性と、艶消し性を共に備える。
以下、本発明を完成させるに至った過程について説明する。
本発明者らは、例えば、水性コーティング組成物について、艶消し効果を得るために光を拡散し得る微粒子を用いると、形成された塗膜の親水性が損なわれることに着目した。特定の理論に限定されないが、このような現象は、光を拡散し得る微粒子を添加することにより、耐汚染性に寄与し得るコロイダルシリカの塗膜表面への移行が抑制されることにより起こり得るものであると考えた。
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、アクリル樹脂エマルション(A)、シリカ微粒子(B)及び特定の光沢調整剤(C)を含む水性クリアーコーティング組成物を用いることにより、形成された塗膜が艶消し効果と防汚性を備え持つことを見出し、本発明を完成させた。
より詳細には、本発明は、アクリル樹脂エマルション(A)、シリカ微粒子(B)、及び、吸水量が0.8g/g以上である光沢調整剤(C)を含む、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物であって、
前記水性クリアーコーティング組成物の、膜厚50μmである乾燥塗膜の60°光沢値が85以下であり、水接触角が60°以下である、
自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物に関する。
本発明において、光沢調整剤(C)の吸水量は、0.8g/g以上、好ましくは0.8〜10.0g/g、具体的には0.8〜6.0g/gである。吸水量がより大きい光沢調整剤(C)は、水になじみにくく、その表面がより高い疎水性であることを示す。このような範囲の吸水量を有することにより、疎水性の表面を有する光沢調整剤(C)と、シリカ微粒子(B)、例えばコロイダルシリカとの相互作用が小さくなり、塗膜乾燥中にコロイダルシリカが表面に移行することを妨げにくい。
このように、本発明のシリカ微粒子(B)と光沢調整剤(C)とを用いることにより、形成された塗膜が艶消し効果と防汚性を備え持つことができる。これは、特定の理論に限定されるものではないが、本発明に係る光沢調整剤(C)を用いることにより、塗膜形成時において、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物に含まれるシリカ微粒子(B)、例えばコロイダルシリカが塗膜表面に移行することが促進され又は表面への移行が抑制されないので、塗膜表面の親水性が向上し、優れた防汚性がもたらされ、さらに、光沢調整剤(C)によりもたらされる艶消し効果が発現され、塗膜が艶消し効果と防汚性を備え持つことができると推測される。
一方、吸水量が0.8g/g未満であると、塗膜の水接触角が高くなり、防汚性が発揮されない等の問題が生じ得る。
例えば、複数種の光沢調整剤(C)を用いる場合、全ての光沢調整剤(C)の吸水量が本発明の範囲内であることが望ましい。これにより、例えば光沢(艶消し効果)と防汚性のバランスを取ることができる。例えば、2種類の光沢調整剤(C)を用いる場合、一方には高い吸水量を示す光沢調整剤(C)を用い、もう一方にはより低い吸水量を示す光沢調整剤(C)を用いることにより、単独の光沢調整剤(C)を用いる場合と比較して、より光沢を低くでき、その上、防汚性を高めることができる。
ここで、本発明において、吸水量とは、JIS K5101−13−1の方法に記載された「吸油量」に準じ、「精製あまに油」を水、例えばイオン交換水、精製水等に置換えて、測定した値である。また、吸水量がより高くなると、光沢調整剤(C)の表面が疎水性となり、シリカ微粒子(B)との相互作用が小さくなるという効果がもたらされる。これにより、例えば、コロイダルシリカが塗膜表面へ移行することでき、塗膜に親水性表面が形成され、耐汚染性、例えば耐雨筋汚染性に優れた塗膜を得ることができる。
ある態様において、前記水性クリアーコーティング組成物中に含まれる前記光沢調整剤(C)の量は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100質量部に対して、1〜60質量部であり、好ましくは、5〜40質量部であり、例えば、5〜30質量部である。このような範囲で光沢調整剤(C)を用いることにより、より効果的に防汚性をもたらすことができ、その上、所望の光沢(艶消し性)を導くことができる。例えば、被塗物が様々な外観を有する場合、所望の外観、例えば、表面が平滑なもの、表面に凹凸を有するものに応じて均一な膜厚の塗膜を形成でき、その上、高い防汚性、より低いヘーズなどを示すことができる。
また、樹脂バインダーの連続性が失われることを低減でき、膜強度、透明性などの膜特性を保持できる。
本発明において、水性クリアーコーティング組成物の、膜厚50μmである乾燥塗膜の60°光沢値は85以下であり、好ましくは60以下、例えば40以下である。
乾燥塗膜の60°光沢値がこのような範囲であることにより、所望の艶消し効果を得ることができる。本発明の水性コーティング組成物は、様々な表面形態を有する被塗物に塗布でき、その上、所望の艶消し効果を得ることができる。例えば、平滑な表面を有する被塗物に、本発明の水性コーティング組成物を塗布する場合、塗膜の60°光沢値は40以下)であることが好ましい。また、例えば、被塗物が石材調の外観を有する、石材調の塗膜の表面に本発明の水性クリアーコーティング組成物を塗布する場合、塗膜の60°光沢値は30以下であることが好ましい。
なお、本発明において60°光沢値は、本発明の水性クリアーコーティング組成物をガラス板に、厚さ50μmとなるように塗布し、室温で1日乾燥させ、ガラス板を白黒隠ぺい紙の黒部分の上におき、60°グロスを測定した値である。
本発明において、水性クリアーコーティング組成物の、膜厚50μmである乾燥塗膜の水接触角は、例えば60°以下であり、好ましくは50°以下、例えば40°以下である。
乾燥塗膜の水接触角がこのような範囲であることにより、優れた防汚性を有することができる。例えば、被塗物の表面が平滑な場合、塗膜の水接触角は50°以下であることが好ましく、塗膜表面に凹凸が存在するような塗膜、例えば、石材調の塗膜の表面に本発明の水性クリアーコーティング組成物を塗布する場合、塗膜の水接触角は50°以下であることが好ましい。
このような範囲で水接触角を有することにより、平滑な塗膜表面だけでなく、凹凸のある塗膜表面においても、良好な防汚性を示すことができる。
なお、本発明において、水接触角は、本発明の水性クリアーコーティング組成物をガラス板に、厚さ50μmとなるように塗布し、室温で1日乾燥させ、接触角計を用いて4μlの水滴を塗膜に滴下し、20秒後の水接触角を測定した値である。
ここで、本発明の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物において、「自然乾燥型」とは、塗膜の形成に際して強制乾燥をおこなわずに、例えば、高温約50℃以上に加熱することなく、あるいは、遠赤外線、近赤外線又はヒートガンなどを用いることなく、塗膜を形成できる組成物を意味する。例えば、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物は、40℃以下の温度雰囲気下で、静置することにより塗膜を形成できる組成物である。
(各成分について)
本発明は、アクリル樹脂エマルション(A)、シリカ微粒子(B)、及び、吸水量が0.8g/g以上である光沢調整剤(C)を含む、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物である。以下において、本発明において用いることができる各成分を例示する。
(アクリル樹脂エマルション(A))
本発明の水性クリアーコーティングに含まれるアクリル樹脂エマルション(A)は、塗膜形成樹脂成分である。アクリル樹脂エマルション(A)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ある態様において、アクリル樹脂エマルション(A)として、後述の単量体から構成されるアクリル樹脂エマルションを用いてもよく、アクリルシリコーン樹脂エマルションを用いてもよく、これらを併用して用いてもよい。また、各エマルションを複数種組合せて用いてもよい。
アクリル樹脂エマルション(A)は、水性媒体中で重合性の単量体を乳化重合することによって調製することができる。アクリル樹脂エマルション(A)の調製に用いられる重合性単量体として、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、i−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、p−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−(3−)ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有ラジカル重合性単量体類;
ヒドロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリエチレンオキシド−プロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリエチレンオキシド−ポリテトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリエチレンオキシド−テトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリプロピレンオキシド−ポリテトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(ポリプロピレンオキシド−ポリテトラメチレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート、オクトキシ(ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ(ポリエチレンオキシド−プロピレンオキシド)モノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレンオキシド基含有(メタ)アクリレート類;
2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類;
メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有重合性単量体;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート類、トリアリルシアヌレート等の多官能性アリル化合物類;
ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリクロロシラン等のビニルシラン類;γ−アクリロイルオキシエチルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシエチルメチルジクロロシラン、γ−アクリロイルオキシエチルトリクロロシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン等のアクリロイルオキシアルキルシラン類;γ−メタクリロイルオキシエチルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシエチルメチルジクロロシラン、γ−メタクリロイルオキシエチルトリクロロシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン等のメタクリロイルオキシアルキルシラン類;
2−(2'−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールや、1−(メタ)アクリロイル−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−アミノ−4−シアノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の耐紫外線基含有(メタ)アクリリレート;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートメチルクロライド塩、アリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等の他の(メタ)アクリル系単量体;
アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、ピバリンアルデヒド、ジアセトン(メタ)アクリレート、アセトニトリルアクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルデヒド基又はケト基に基づくカルボニル基含有単量体;
スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、メトキシスチレン等の芳香族ビニル系単量体;
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、そのハーフエステル等、2−(メタ)アクリロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基含有単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート等のオキシラン基含有ラジカル重合性単量体やN−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽和アミドのアルキロール又はアルコキシアルキル化合物等の自己架橋性官能基含有ラジカル重合性単量体等が挙げられる。
ある態様において、単量体の混合物として、メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、トリアリルシアヌレート、n−ブチルメタクリレート、アクリル酸及びダイアセトンアクリルアミドからなる群から選択される少なくとも2種を組合せて用いてもよい。
本発明に係るアクリル樹脂エマルション(A)の製法としては、乳化重合又は溶液重合後に水希釈する方法、溶液重合後に水希釈し脱溶剤する方法などが挙げられ、これらの製法により得られるアクリル樹脂エマルション(A)を利用することが好ましく、乳化重合により得られるアクリル樹脂エマルション(A)を利用することがより好ましい。
乳化重合法によりエマルションを得るためには、例えば、界面活性剤の存在下、ラジカル重合性単量体混合物を重合系内に供給し、ラジカル重合開始剤により重合を行わせる方法等の公知の方法を使用することができる。
開始剤は一般的にラジカル重合に使用されるものが使用可能であり、その具体例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル等の油溶性アゾ化合物類や2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシエチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2’−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]及びその塩類、2,2´−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)及びその塩類、2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}及びその塩類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)及びその塩類、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]及びその塩類等の水溶性アゾ化合物、過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物類等が挙げられる。これらの開始剤は単独でも使用できるほか、2種類以上の混合物としても使用できる。また、重合速度の促進、及び70℃以下での低温の重合を望まれるときには、例えば、10時間半減期温度が70℃以下である2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]及びその塩類等の水溶性アゾ化合物、もしくは重亜硫酸ナトリウム、硫酸第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等の還元剤をラジカル重合触媒と組み合わせて用いると有利である。
ラジカル重合開始剤の添加量は、通常、ラジカル重合性単量体の全量に対して0.01〜10重量%の範囲であるが、重合の進行や反応の制御を考慮に入れると、0.05〜5重量%の範囲が好ましい。
アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂成分の分子量を調整する場合には、分子量調整剤として、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化合物;α−メチルスチレンダイマー等の公知の連鎖移動剤を用いることで、その調整が可能である。通常、ラジカル重合性単量体の全量に対して1重量%以下である。
また、アクリル樹脂エマルション(A)は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分の合計100質量部に対し、界面活性剤を0.1〜10質量部含むことが好ましい。界面活性剤が0.1質量部以上存在することによって、アクリル樹脂エマルション(A)の貯蔵安定性が向上し、界面活性剤存在下に乳化重合する場合には重合時の安定性も向上する。また、界面活性剤を10質量部以下とすることによって、耐水性を損なうことなく経時的安定性等を維持することができる。より好ましい含有量は、0.5〜8質量部である。
界面活性剤としては、既知の各種のアニオン性、カチオン性、又はノニオン性の界面活性剤、さらには高分子乳化剤が挙げられる。また、界面活性剤成分中にエチレン性不飽和結合を持つ、いわゆる反応性乳化剤も使用できる。
乳化重合法により得たエマルションは、重合後、塩基性化合物の添加により系のpHを中性領域〜弱アルカリ性、すなわちpH6.5〜10.0程度の範囲に調整することで系の安定性を高めることができる。この塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジブチルアミン、アミルアミン、1−アミノオクタン、2−ジメチルアミノエタノール、エチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、2−プロピルアミノエタノール、エトキシプロピルアミン、アミノベンジルアルコール、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
ある態様においては、本発明に係るアクリル樹脂エマルション(A)として、アクリルシリコーン樹脂エマルションを用いることができる。アクリルシリコーン樹脂は、例えば、アクリル樹脂を構成するような上記単量体からなるブロックと、シリコーン樹脂を構成するような繰り返し単位からなるブロックとを有する樹脂である。例えば、シラン化合物を常法により重合させて、主骨格にシロキサン結合を有するポリマー(シリコーン樹脂)を合成し、次いで、該ポリマーに、上述のアクリル成分(単量体)を常法によりグラフト重合させたり又はアクリル樹脂を常法により結合させたりすることによって製造できる。
なお、シリコーン樹脂には、特に限定されるものではないが、例えばアルキド変性シリコーン樹脂のように、分子構造中に不飽和二重結合を有するものを用いてもよいし、アクリル成分のグラフト重合には、該アクリル成分以外のモノマーを用いてもよい。
また、アクリル成分又はアクリル樹脂とシリコーン樹脂の反応を促進させるために触媒を添加してもよい。ここで触媒は、特に限定されるものではないが、例えば、チタンやアルミニウム等からなる金属アルコキシド類(例えばチタンイソプロポキシド)、金属アシレート類及び金属キレート類の他、スズ化合物や、塩酸、リン酸化合物、カルボキシル基含有化合物等の酸及びアンモニウム等の塩基やそれらの塩等が挙げられる。
ここで、水酸基含有シラン化合物を用いたり、アクリル成分や該アクリル成分以外のモノマーに水酸基含有単量体を用いたりすることによって、アクリルシリコーン樹脂に水酸基を導入することができる。なお、本発明の塗料組成物に利用できる水酸基含有アクリルシリコーン樹脂は、市販品を好適に使用できる。
(シリカ微粒子(B))
本発明に係るシリカ微粒子(B)は、平均粒子径が、0.5〜60nmの範囲内であり、例えば1.0〜60nmの範囲内である。平均粒子径は、好ましくは40nm未満、例えば20nm未満である。ある態様において、シリカ微粒子(B)の平均粒子径の下限値は、例えば0.5nmであり、好ましくは1.0nmである。
ある態様においては、本発明の範囲内に含まれるシリカ微粒子(B)を2種以上用いてもよい。例えば、1〜15nmの範囲内に平均粒子径を有するシリカ微粒子(B)と30〜60nmの範囲内に平均粒子径を有するシリカ微粒子(B)とを併用してもよい。
シリカ微粒子(B)の平均粒子径は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた観察により求めることができる。また、シリカ微粒子(B)として、例えば、市販のシリカ微粒子を用いる場合、製造者により測定された平均粒子径を採用してもよい。
本発明においては、シリカ微粒子(B)として、例えば、湿式シリカ微粒子、具体的には、沈降シリカ、ゲルシリカ(シリカゲル)、コロイダルシリカを用いることができる。シリカ微粒子(B)として、コロイダルシリカを用いることが好ましい。例えば、コロイダルシリカの粒径が60nm以下であることにより、成膜時にコロイダルシリカが塗膜表層に浮上し易くなる。塗膜表層においては、コロイダルシリカが被覆成分の重合体粒子の間隙を密に埋めるように、かつ重合体粒子を被覆するように成膜し、重合体とコロイダルシリカ、あるいはコロイダルシリカ同士が化学結合又は物理吸着して塗膜表面に存在するようになり得るので、高い耐汚染性が発現する。
一方、コロイダルシリカの平均粒子径が60nmを超えると塗膜表面に当たる光や透過光を乱反射するようになり、塗膜が白化するなどの問題が生じ得る。
本発明においては、水性クリアーコーティング組成物中に含まれる前記シリカ微粒子(B)の量は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100質量部に対して0.5〜25質量部、好ましくは1〜20質量部、例えば3〜10質量部である。このような範囲でシリカ微粒子(B)を用いる事により、成膜時にコロイダルシリカが塗膜表層に浮上し、コロイダルシリカが被覆成分の重合体粒子の間隙を密に埋めるように、かつ重合体粒子を被覆するように成膜し、重合体とコロイダルシリカ、あるいはコロイダルシリカ同士が化学結合又は物理吸着して塗膜表面に存在するようになり得るので、高い耐汚染性が発現する。また、例えば、シリカ微粒子の含有量が、本発明の範囲内で増加することによって、より良好な防汚性及びより低い光沢をもたらすことができる。
一方、シリカ微粒子(B)の含有量が0.5質量部未満では、塗膜表面に露出するシリカ量が少なくなり、所望の水接触角/耐汚染性が得られなくおそれがある。また、シリカ微粒子(B)の含有量が25質量部を超えると、ヘーズが大きくなるおそれがある。
なお、複数種のシリカ微粒子(B)を用いる場合、その合計量が上記範囲となるよう、適宜設定される。
コロイダルシリカは市販品を使用することができ、水を分散媒にしたものでも有機溶剤を分散媒としたものでも良い。
例えば、酸性を示す水性コロイダルシリカとしては、商品名:スノーテックスOXS(SiO固形分10%)、スノーテックスOS(SiO固形分20%)、スノーテックスO(SiO固形分20%)、スノーテックスO−40(SiO固形分40%)、スノーテックスOL(SiO固形分20%)、スノーテックスOUP(SiO固形分15%)(以上は日産化学工業(株)製)、アデライトAT−20Q(旭電化工業(株)製、SiO固形分20%)、カタロイドSN(触媒化成工業(株)製、SiO固形分20%)、シリカドール−20A(日本化学工業(株)製、SiO固形分20%)、シリカドール−20GA(日本化学工業(株)製、SiO固形分20%)などが挙げられる。
アルカリ性を示す水性コロイダルシリカとしては、例えば、商品名:スノーテックスXS(SiO固形分20%)、スノーテックス20(SiO固形分20%)、スノーテックス30(SiO固形分30%)、スノーテックス40(SiO固形分40%)、スノーテックス50(SiO固形分50%)、スノーテックスC(SiO固形分20%)、スノーテックスN(SiO固形分20%)、スノーテックスNS(SiO固形分20%)、スノーテックスS(SiO固形分30%)、スノーテックスCM(SiO固形分30%)、スノーテックスUP(SiO固形分20%)、スノーテックス20L(SiO固形分20%)、スノーテックス30L(SiO固形分30%)、スノーテックスXL(SiO固形分40%)、(以上は日産化学工業(株)製)、アデライトAT−20(SiO固形分20%)、アデライトAT−20N(SiO固形分20%)、アデライトAT−20A(SiO固形分20%)、アデライトAT−30、アデライトAT−40、アデライトAT−50、アデライトAT−30A、アデライトAT−300、アデライトAT−300S(以上は旭電化工業(株)製)、カタロイドS−20L(SiO固形分20%)、カタロイドS−20H(SiO固形分20%)カタロイドS−30L(SiO固形分30%)、カタロイドS−30H(SiO固形分30%)、カタロイドSI−30(SiO固形分30%)、カタロイドSI−40(SiO固形分40%)、カタロイドSI−50(SiO固形分47%)、カタロイドSI−350(SiO固形分30%)、カタロイドSI−500(SiO固形分20%)、カタロイドSI−45P(SiO固形分40%)、カタロイドSI−80P(SiO固形分40%)、カタロイドSA(SiO固形分30%)、カタロイドSC−30(SiO固形分30%)(以上は触媒化成工業(株)製)、シリカドール−20(SiO固形分20%)、シリカドール−30(SiO固形分30%)、シリカドール−40(SiO固形分40%)、シリカドール−30S(SiO固形分30%)、シリカドール−20AL(SiO固形分20%)、シリカドール−20A(SiO固形分20%)、シリカドール20B(SiO固形分20%)、シリカドール−20G(SiO固形分20%)、シリカドール−20GA(SiO固形分20%)、アンモニウムシリケート(SiO固形分40%)(以上は日本化学工業(株)製)などが挙げられる。
カチオン性コロイダルシリカとしては、スノーテックスAK(日産化学工業(株)製、SiO固形分19%)、シリカドール−20P(日本化学工業(株)製、SiO固形分20%)などが挙げられる。
本発明においては、これらのコロイダルシリカを1種で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(光沢調整剤(C))
本発明に係る光沢調整剤(C)は、上述のように、吸水量が0.8g/g以上であり、好ましくは吸水量が0.8〜10.0g/g、具体的には0.8〜6.0g/gである。
本発明に係る光沢調整剤(C)の平均粒子径は0.5〜60μmの範囲内であり、好ましくは1.0〜50μm、例えば5〜30μmである。平均粒子径が60μmを超えると、塗膜表面に光沢調整剤(C)がむき出しとなるおそれがあり、塗膜の平滑性が失われ塗膜外観が低下し得る。
なお、光沢調整剤(C)の平均粒子径の測定は、例えば、レーザ回折・散乱法による(粒度分布測定装置 LS 13 320 BECKMAN COULTER社製)を用いて測定できる。具体的には、光沢調整剤(C)0.1gに0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液10gを加え、超音波洗浄機にて10分分散したサンプルを用いて、平均粒子径を測定できる。
本発明において、水性クリアーコーティング組成物中に含まれる光沢調整剤(C)の合計量は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100質量部に対して1〜60質量部、好ましくは1〜50質量部、例えば1〜40質量部である。ある態様では、光沢調整剤(C)の合計量は、5〜30質量部である。このような範囲で光沢調整剤(C)を用いる事により、塗膜に艶消し効果をもたらす。さらに、成膜時にコロイダルシリカが塗膜表層に浮上することを促進し、又は抑制することがないので、塗膜の防汚性が損なわれない。
一方、光沢調整剤(C)の合計量が1質量部未満であると、所望されるつや調整の効果が得られない。60以上になると塗膜の透明性が低下したり、塗膜の連続性が低下し塗膜強度が低下したりする。
なお、複数種の光沢調整剤(C)を用いる場合、その合計量が上記範囲となるよう、適宜設定される。
光沢調整剤(C)の屈折率は、アクリル樹脂エマルション(A)の屈折率と近い屈折率を有することが好ましい。このような関係を有することにより、本発明の水性クリアーコーティング組成物から形成される塗膜の透明性を確保することができる。
例えば、アクリル樹脂エマルション(A)の屈折率が1.49〜1.53である場合、光沢調整剤(C)の屈折率は1.40〜1.70、好ましくは1.40〜1.60の範囲であることができる。
一方、光沢調整剤(C)の屈折率が、アクリル樹脂エマルション(A)の屈折率と大きく離れると、塗膜が白濁し、透明性が低下してしまう。
光沢調整剤(C)として、例えば、無機系光沢調整剤、有機系光沢調整剤を挙げることができる。例えば、無機系光沢調整剤として、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、珪藻土及びマイカが挙げられる。ある態様において、シリカ、タルク及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
ある態様において、シリカ及びタルクは、吸水量が高いものを用いてもよく、例えば、シリカの場合2.0〜6.0g/gの吸水量を有するものを使用でき、タルクの場合1.10〜4.00g/gの吸水量を有するものを使用できる。シリカ、タルク及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種を用いることにより、低い光沢を有し、その上、水接触角がより低い塗膜を形成できる。
有機系光沢調整剤として、例えば、有機ビーズ、具体的には、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、尿素樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンなどからなる群から選択される少なくとも1つを用いてもよい。このような有機ビーズは、市販の物を用いてもよく、アートパールシリーズ(根上工業株式会社製)、タフチックARシリーズ(東洋紡株式会社製)、ケミスノーシリーズ(総研化学株式会社製)、テクポリマーシリーズ(積水化成品工業株式会社製)等が挙げられる。
ある態様において、無機系光沢調整剤と有機系光沢調整剤を併用して用いることができる。無機系光沢調整剤と有機系光沢調整剤を併用することにより、光沢とヘーズのバランスを取ることができる。例えば、シリカ及びタルクからなる群から選択される少なくとも1つと、有機ビーズとの組合せが好ましい。
特定の理論に限定されないが、無機系光沢調整剤、例えば、シリカ、タルクを用いると艶消し効果は高くなる傾向があり、多用するとヘーズ(濁り)が大きくなる傾向がある。一方、有機ビーズはシリカよりヘーズ(濁り)が悪化しにくいが、光沢が落ちにくい傾向がある。そこで、無機系光沢調整剤、例えば、シリカ又はタルクと、有機ビーズとを組合せることにより、光沢とヘーズの両方をより好ましい範囲に設計することができる利点がある。
ヘーズの測定は、例えば、塗膜(ガラス板上)を試験体として、ヘーズメーターNDH2000(日本電色製)を用いて測定できる。
光沢調整剤(C)がシリカ及びタルクからなる群から選択される少なくとも1つと、有機ビーズとを含む場合、シリカ及びタルクの添加量の合計と、有機ビーズの添加量の合計との比率((シリカ+タルク)/有機ビーズ)は、0.07〜2.0であり、好ましくは0.1〜1.0であり、ある態様においては0.3〜0.8、例えば0.3〜0.6である。このような範囲でシリカ及び/又はタルクと、有機ビーズとを組合せることにより、光沢とヘーズのバランスがとれ、その上、良好な防汚性を有する塗膜を得ることができる。具体的には、例えば、様々な表面形態を有する被塗物、塗膜などに対するクリアーコーティングとして要求される光沢、ヘーズ、防汚性をより効果的に得ることができる。
ある態様においては((シリカ+タルク)/有機ビーズ)の関係は、0.07以上1未満である。このような関係を有することにより、光沢及び/又はヘーズをより低減しつつ、優れた防汚性を維持できる。
(その他成分)
本発明のクリアーコーティング組成物は、通常、固形分10〜80質量%の範囲で使用される。また、コーティング材料として高度な性能を発現させるために、各種顔料、消泡剤、顔料分散剤、レベリング剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱性向上剤、スリップ剤、防腐剤、可塑剤、造膜助剤等の各種添加剤を含んでもよく、さらに他のエマルション樹脂、水溶性樹脂、粘性制御剤、メラミン類等の硬化剤と混合して使用してもよい。
造膜助剤としては、通常水性塗料で用いられているものが使用でき、例えば、炭素数5〜10の直鎖状、分岐状又は環状の脂肪族アルコール類、芳香族基を含有するアルコール類;一般式HO−(CHCHXO)n−R(R;炭素数1〜10の直鎖又は分岐状のアルキル基、X;水素又はメチル基、n≦5の整数)で示される(ポリ)エチレングリコール又は(ポリ)プロピレングリコール等のモノエーテル類、一般式RCOO−(CHCHXO)n−R(R、R:炭素数1〜10の直鎖又は分岐状のアルキル基、X:水素又はメチル基、n≦5の整数)で示される(ポリ)エチレングリコールエーテルエステル又は(ポリ)プロピレングリコールエーテルエステル類、トルエン及びキシレン等の芳香族系有機溶剤、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールのモノ又はジイソブチレート、アジピン酸ジイソブチルなどのジエステル化合物類、オレイン酸2−ヒドロキシプロピルなどの脂肪酸エステル類、3−メトキシブタノール、3−メトキシブタノールアセテート、3−メチル−3−メトキシブタノール及び3−メチル−3−メトキシブタノールアセテート等が挙げられる。
造粘剤として、アルカリ膨潤型増粘剤、ポリエーテル系会合型増粘剤、ヒドロキシエチルセルロースなど、水性塗料に通常用いられる増粘剤を使用することができる。
消泡剤として、シリコン系、鉱物油系、炭化水素系など、水性塗料に通常用いられる消泡剤を使用することができる。
(塗膜)
本発明の水性クリアーコーティング組成物により形成された塗膜について、膜厚50μmである乾燥塗膜の60°光沢値は85以下であり、好ましくは60以下、例えば40以下である。
また、膜厚50μmである乾燥塗膜の水接触角は60°以下であり、好ましくは50°以下、例えば40°以下である。
本発明の水性クリアーコーティング組成物により形成された塗膜のヘーズは、95以下であり得、好ましくは80以下である。また、本発明の水性クリアーコーティング組成物により形成された塗膜は優れた耐汚染性を示す。
(塗膜形成方法)
本発明はまた、被塗物に、上述した自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物を塗装して、自然乾燥する工程を含む、塗膜形成方法を提供する。
被塗物表面に塗膜を形成する為には、例えば、噴霧コート法、ローラーコート法、バーコート法、エアナイフコート法、刷毛塗り法、ディッピング法等の各種塗装法を適宜選択することができる。 水性クリアーコーティング組成物の塗装は、塗膜形成後の乾燥膜厚が10〜100μm、好ましくは20〜50μmとなるように行われる。
本発明の塗膜形成方法においては、塗装した水性クリアーコーティング組成物を、自然乾燥する工程を含み、例えば、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物は、40℃以下の温度雰囲気下で、例えば、1時間から1週間静置することにより、塗膜を形成できる。
本発明の水性クリアーコーティング組成物は、特にその塗膜形成箇所に制約はなく、種々の物品(便宜的に、被塗物と称する)に成膜して塗装物とすることができる。そのような被塗物としては、例えば、セメントモルタル、スレート板、石膏ボード、押し出し成形板、発泡性コンクリート、金属、ガラス、磁器タイル、アスファルト、木材、防水ゴム材、プラスチック、珪酸カルシウム基材等が挙げられ、本発明の水性クリアーコーティング組成物から形成された塗膜は、これらの各種被塗物の表面仕上げ等として位置付けることができる。例えば、本発明の水性クリアーコーティング組成物は、橋梁等の鉄構造物、戸建て住宅、マンション、商業施設などのビルなどの外壁に好適に使用できる。
ある態様において、上記被塗物は、所望の塗膜、例えば、石材調塗膜等の外装用塗膜、防水塗膜などが形成されたものであってもよい。このような態様においては、本発明の水性クリアーコーティング組成物は、種々の塗膜上に塗布され得る。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中「部」及び「%」は、ことわりのない限り質量基準による。
[製造例1]アクリル樹脂エマルション(1)の製造
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、及び滴下ポンプを備えたフラスコに脱イオン水、第1単量体混合物を仕込み、フラスコの内温を40℃に昇温した後に下記還元剤水溶液及び第1開始剤水溶液を添加した。重合発熱によるピークトップ温度を確認後、フラスコの内温を75℃に保持した。各混合物における具体的な成分及び添加量を、表1に示す。
Figure 2018044030
次いで、還元剤水溶液を添加してから0.5時間後に、第2単量体混合物を2.75時間かけて滴下した。また、第2開始剤水溶液は、第2単量体混合物と異なる滴下ポンプから、3時間かけて並列滴下した。各混合物における具体的な成分及び添加量を、表2に示す。
Figure 2018044030
75℃で1時間保持した後、得られた分散液を室温まで冷却し、28%アンモニア水を1.45部、アジピン酸ジヒドラジドを0.7部、ニューコール707SFを5.0部、エマルゲン1150S−60を1.7部添加し、アクリル樹脂エマルション(1)を得た。固形分は46%であった。
[製造例2] アクリルシリコーン樹脂エマルション(2)の製造
まず、ポリオルガノシロキサン重合体水分散液(SiEm)調製した。
表3に示す原料組成物をホモミキサーで予備混合し、圧力式ホモジナイザーを用いて200kg/cmの圧力で乳化して、プレエマルションを得た。
次いで、水(90部)及びドデシルベンゼンスルホン酸(10部)を、攪拌機、還流
冷却管、温度制御装置及び滴下ポンプを備えたフラスコに仕込み、攪拌下に、フラスコ
の内温を85℃に保ちながら、前記プレエマルションを4時間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに1時間重合を進行させ、得られたポリオルガノシロキサン共重合体の分散液を
冷却し、さらに下記水酸化ナトリウム水溶液を加えてポリオルガノシロキサン共重合体水
分散液(SiEm)を調製した。前記SiEmの固形分は18質量%であった。
Figure 2018044030
次に、アクリルシリコーン樹脂エマルション(2)を製造した。
攪拌機、還流冷却管、温度制御装置、及び滴下ポンプを備えたフラスコに上記のSiEm、脱イオン水、第1単量体混合物を仕込み、フラスコの内温を40℃に昇温した後に下記還元剤水溶液及び第1開始剤水溶液を添加した。重合発熱によるピークトップ温度を確認後、フラスコの内温を75℃に保持した。各混合物における具体的な成分及び添加量を、表4に示す。
Figure 2018044030
次いで、還元剤水溶液を添加してから0.5時間後に、第2単量体混合物を2.75時間かけて滴下した。また、第2開始剤水溶液は、第2単量体混合物と異なる滴下ポンプから、3時間かけて並列滴下した。各混合物における具体的な成分及び添加量を、表5に示す。
Figure 2018044030
75℃で1時間保持した後、得られた分散液を室温まで冷却し、28%アンモニア水を1.45部、アジピン酸ジヒドラジドを0.7部、ニューコール707SFを5.0部、エマルゲン1150S−60(商品名、花王(株)製)を1.7部添加し、アクリル樹脂エマルション(2)を得た。固形分は46%であった。
(実施例1)
表6に示す配合量の原料を、ディスパーで攪拌しながら混合し、水性クリアーコーティング組成物を調製した。また、表7に、アクリル樹脂エマルションの樹脂固形分100質量部に対する、シリカ微粒子(B)、光沢調整剤(C)の配合量を示す。
Figure 2018044030
(実施例2〜43、比較例1〜5)
表7または表8に記載の割合で、アクリル樹脂エマルション(A)、シリカ微粒子(B)及び光沢調整剤(C)を配合し、実施例及び比較例に係る水性クリアーコーティング組成物を調製した。なお、実施例41においては、後述の塗膜特性評価に用いた塗膜形成について、水性クリアーコーティング組成物を塗布後40℃の温度にて乾燥させ、塗膜を形成した。
Figure 2018044030
Figure 2018044030
(光沢の測定)
各実施例及び比較例におけるコーティング組成物を、ガラス板(厚さ2mm)上に6MILアプリケーターを用いて塗装し、室温で1日乾燥した後、ガラス板を白黒隠ぺい紙の黒部分の上におき、60°グロスを測定した。測定には、MULTI GLOSS 268 PLUS(KONICA MINOLTA製)を用いた。得られた結果を表7または表8に示す。光沢値が低いほど、艶消し効果が得られたことになる。
(水接触角の測定)
各実施例及び比較例におけるコーティング組成物を、ガラス板上に6MILアプリケーターを用いて塗装し、室温で1日乾燥させた。
接触角計Drop Master 500(協和界面化学株式会社製)を用いて4μlの水滴を塗膜に滴下し、20秒後の水接触角を測定した。得られた結果を表7または表8に示す。水接触角が小さいほど、塗膜表面の水濡れ性が良くなり、降雨による水で、付着した汚染物質を洗い流しやすくするという効果が得られる。
(塗膜の透明性評価)
光沢測定に用いた同じ塗膜(ガラス板上)を試験体として、ヘーズメーターNDH2000(日本電色製)を用いてヘーズを測定した。得られた結果を表7または表8に示す。ヘーズ値が小さいほど塗膜の透明性が高いという効果が得られる。
(耐汚染性評価)
汚染液の調製 : 疎水カーボンブラック(三菱カーボンブラック#20、三菱化学社製)と親水カーボンブラック(FW200、Orion Engineered Carbons社製)をそれぞれ1%ずつ水に懸濁させた汚染液を作成した。
試験板の作成 : アルミ板に白色つや有水性エマルション塗料を6milアプリケーターで塗装し、室温で1日乾燥させた。 次に、実施例及び比較例の塗料を、固形分塗布量が50g/mとなるように刷毛ぬりし室温で7日間乾燥した。その後、10×5cmに切断し、耐汚染性試験に供した。
耐汚染性試験 : 上記の試験片に汚染液を刷毛で20往復塗布したのち、室温で3時間乾燥した。その後、流水下刷毛で40往復洗浄し、室温で3時間乾燥した。
耐汚染性の評価 : 耐汚染性試験をする前の試験片を基準とし、試験後の色相(ΔL)を測定した。(色彩色差計CR−400、KONICA MINOLTA製)
得られた結果を表7または表8に示す。耐汚染性の値(絶対値)が小さいほど、良好な耐汚染性を示す。
このように、本発明に係る自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物によると、優れた防汚性を有し、艶消し効果をもたらすことができる塗膜を形成できる。さらに、本発明に係る自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物によると、防汚性と、艶消し効果とヘーズ値のバランスに優れた塗膜を得ることができる。なお、例えば、ガラス板上で測定した水接触角は、白エナメル塗膜上で水接触角を測定する場合に比べて、5〜10°高く出る場合がある。
一方、比較例に係る水性クリアーコーティング組成物から形成された塗膜は、少なくとも、艶消し効果と防汚性を共に備えることはできない。
本発明は、優れた防汚性を有し、艶消し効果をもたらすことができる塗膜を形成できる自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物を提供することができる。さらに、本発明は、このような特性を有する水性塗料組成物を用いる塗膜の形成方法を提供することができる。このような水性クリアーコーティング組成物は橋梁等の鉄構造物、戸建て住宅、マンション、商業施設などのビルなどの外壁に好適に使用できる。

Claims (8)

  1. アクリル樹脂エマルション(A)、シリカ微粒子(B)、及び、吸水量が0.8g/g以上である光沢調整剤(C)を含む、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物であって、
    前記水性クリアーコーティング組成物の、膜厚50μmである乾燥塗膜の60°光沢値が85以下であり、水接触角が60°以下である、自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
  2. 前記シリカ微粒子(B)の平均粒子径は0.5〜60nmの範囲内であり、
    前記光沢調整剤(C)の平均粒子径は0.5〜60μmの範囲内である、請求項1に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
  3. 前記光沢調整剤(C)が、シリカ、タルク、有機ビーズ、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、マイカ及び珪藻土からなる群から選択される1種又はそれ以上である、請求項1又は2に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
  4. 前記光沢調整剤(C)が、シリカ、タルク及び有機ビーズからなる群から選択される1種又はそれ以上である、請求項1から3のいずれか1項に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
  5. 前記光沢調整剤(C)がシリカ及びタルクからなる群から選択される少なくとも1つと、有機ビーズとを含み、シリカ及びタルクの添加量の合計と、有機ビーズの添加量の合計との比率
    ((シリカ+タルク)/有機ビーズ)
    が、0.07〜2.0である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
  6. 前記水性クリアーコーティング組成物中に含まれる前記シリカ微粒子(B)の量は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100質量部に対して0.5〜25質量部である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
  7. 前記水性クリアーコーティング組成物中に含まれる前記光沢調整剤(C)の量は、アクリル樹脂エマルション(A)の樹脂固形分100質量部に対して、1〜60質量部である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物。
  8. 被塗物に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の自然乾燥型水性クリアーコーティング組成物を塗装して、自然乾燥する工程を含む、塗膜形成方法。
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