JP2018040849A - 内視鏡用対物光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学系の小型化とレンズの割れを抑制した内視鏡用対物光学系を提供すること。【解決手段】内視鏡用対物光学系は、物体側より順に、前群と、明るさ絞りと、後群と、を有し、前群は、最も物体側に配置された物体側負レンズを有し、物体側負レンズは、物体側面が平面であり、後群は、物体側より順に、正レンズと、接合レンズと、を有し、接合レンズは、両凸正レンズと、負レンズと、を有し、以下の条件式(1)、(2)、(3)を満たす。1≦φp2z/φp2a≦1.25 (1)1×10−7≦Rzp2/φp2a≦9×10−4(2)−10≦(fn×fc)/(fp1×fp2)≦−2.5 (3)【選択図】図1

Description

本発明は内視鏡用対物光学系に関するものである。
内視鏡は、医療分野や工業分野で利用されている光学装置である。医療用の内視鏡では、挿入部が体腔内に挿入され、これにより、例えば、体腔内の画像が取得される。取得された画像は、診断に利用することができる。このように、内視鏡は、診断に利用されている。
診断の精度向上のために、内視鏡の画像には高画質化が求められている。また、患者への負担を軽減するために、内視鏡の挿入部には細径化が求められている。
挿入部には、チャンネル、照明光学系、撮像素子及び対物光学系が設けられている。チャンネルでは、処置具、例えば、鉗子の出し入れが行われる。これにより、組織の採取や病変部の切除等の処置が行われる。これらの処置では、高い操作性が必要になる。
このようなことから、内視鏡では、処置時の高い操作性を失わず、また、像の明るさを明るく保ったまま、挿入部を細径化することが望まれる。そのためには、撮像素子の小型化と対物光学系の小型化を、進める必要がある。内視鏡では、撮像素子の画素数は減らさず、画素ピッチを狭くすることで撮像素子の小型化を行うことが一般的に多い。
撮像素子を小型化した場合、対物光学系も小型化しなくてはならない。対物光学系を小型化する方法としては、対物光学系のサイズを係数倍する方法がある。係数を1未満にすることで、対物光学系を小型化できる。
物体の一点を対物光学系で結像すると、対物光学系の像面に点像が形成される。この点像は、回折の影響によってある程度の広がりを持つ。そのため、画素ピッチが狭くなると、点像の広がりは1つの画素内に収まらなくなる。この場合、点像を小さくしなければ、画素ピッチを狭くしても画質の高い画像を得ることができない。
点像を小さくするためには、対物光学系のFナンバーを小さくする必要がある。しかしながら、対物光学系のサイズを係数倍する方法では、Fナンバーは、係数倍する前と係数倍した後とで変わらない。対物光学系のFナンバーを小さくしようとすると、光学系に用いるレンズの枚数が増加してしまう。そのため、光学系の小型化が難しくなる。
対物光学系の小型化を進める方法としては、レンズの肉厚を薄くする方法が考えられる。しかしながら、通常、レンズの外周面には、フレア防止のために砂目加工が施されている。砂目加工が施されると、外周面の表面上に、微小な割れ(マイクロクラック)が生じる。
レンズは、例えば、レンズ枠で保持される。この保持は、接着剤よる固定や、押さえ環による押圧によって行われる。この保持によって、レンズとレンズ枠との間で干渉が生じる。そして、この干渉によって、レンズに負荷がかかる。
レンズの肉厚を薄くしていくと、マイクロクラックの影響が大きくなる。そのため、レンズの肉厚を薄くしていくと、肉厚が厚いレンズに比べて、レンズにかかる負荷が大きくなる。その結果、肉厚が薄いレンズでは、肉厚が厚いレンズに比べて、レンズが割れやすくなってしまう。
このように、光学系の小型化では、従来の光学系のサイズを単純に係数倍する方法では光学性能が満たせない。また、レンズの肉厚を薄くする方法だと、レンズの割れを防止することが難しい。
特許文献1乃至4には、内視鏡に利用可能な光学系が開示されている。
特開2004−101880号公報 特許第3359092号公報 特許第5374667号公報 特開2011−034106号公報
特許文献1の大口径広角レンズでは、Fナンバーが1.4である。この広角レンズのサイズを係数倍することで、内視鏡用の対物光学系に使用することが考えられる。この広角レンズでは、正レンズのフチの長さが、可能な限り小さくなっている。よって、係数倍した後の光学系において、レンズの割れを防止できない可能性が残る。
特許文献2の内視鏡対物レンズでは、Fナンバーが約5である。特許文献3の内視鏡対物光学系では、Fナンバーが約7.5である。特許文献4の内視鏡対物レンズでは、Fナンバーが約6である。小型化した撮像素子と組み合わせた場合、これらの光学系では、回折の影響で光学性能が劣化してしまう。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、光学系の小型化とレンズの割れを抑制した内視鏡用対物光学系を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、
物体側より順に、前群と、明るさ絞りと、後群と、を有し、
前群は、最も物体側に配置された物体側負レンズを有し、
物体側負レンズは、物体側面が平面であり、
後群は、物体側より順に、正レンズと、接合レンズと、を有し、
接合レンズは、両凸正レンズと、負レンズと、を有し、
以下の条件式(1)、(2)、(3)を満たすことを特徴とする。
1≦φp2z/φp2a≦1.25 (1)
1×10−7≦Rzp2/φp2a≦9×10−4 (2)
−10≦(fn×fc)/(fp1×fp2)≦−2.5 (3)
ここで、
φp2zは、両凸正レンズのフチの長さがゼロのときの外径、
φp2aは、両凸正レンズの外径、
Rzp2は、両凸正レンズの最大高さ粗さ、
fnは、物体側負レンズの焦点距離、
fcは、接合レンズの焦点距離、
fp1は、正レンズの焦点距離、
fp2は、両凸正レンズの焦点距離、
である。
本発明によれば、光学系の小型化とレンズの割れを抑制した内視鏡用対物光学系を提供することができる。
本実施形態の内視鏡用対物光学系を示す図である。 条件式のパラメータを説明するための図である。 レンズに面取りがある場合のフチを示す図である。 最大高さ粗さを説明する図である。 実施例1に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例2に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例3に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例4に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例5に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例6に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例7に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例8に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例9に係る内視鏡用対物光学系のレンズ断面図である。 実施例1に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例2に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例3に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例4に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例5に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例6に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例7に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例8に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。 実施例9に係る内視鏡用対物光学系の収差図である。
以下、本実施形態に係る内視鏡光学系について、図面を用いて、このような構成をとった理由と作用を説明する。なお、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、物体側より順に、前群と、明るさ絞りと、後群と、を有し、前群は、最も物体側に配置された物体側負レンズを有し、物体側負レンズは、物体側面が平面であり、後群は、物体側より順に、正レンズと、接合レンズと、を有し、接合レンズは、両凸正レンズと、負レンズと、を有し、以下の条件式(1)、(2)、(3)を満たすことを特徴とする。
1≦φp2z/φp2a≦1.25 (1)
1×10−7≦Rzp2/φp2a≦9×10−4 (2)
−10≦(fn×fc)/(fp1×fp2)≦−2.5 (3)
ここで、
φp2zは、両凸正レンズのフチの長さがゼロのときの外径、
φp2aは、両凸正レンズの外径、
Rzp2は、両凸正レンズの最大高さ粗さ、
fnは、物体側負レンズの焦点距離、
fcは、接合レンズの焦点距離、
fp1は、正レンズの焦点距離、
fp2は、両凸正レンズの焦点距離、
である。
内視鏡用対物光学系では、観察性能を向上させるために、比較的広い画角が必要となる。本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、前群に負レンズを配置し、後群に2つの正レンズを配置している。このようにすることで、光学系を、レトロフォーカスタイプの光学系にすることができる。その結果、広い画角を確保することができる。
医療用内視鏡の対物光学系では、最も物体側に位置するレンズは、観察対象に面している。そのため、このレンズの物体側のレンズ面には汚れが付着したり、物体側のレンズ面が観察対象と接触したりする。
レンズ面に汚れが付着した場合、ノズルから噴射した水によって洗浄が行われる。洗浄後のレンズ面に水滴が残ると、水滴によって観察が妨げられる。また、レンズ面が観察対象と接触すると、レンズ面に衝撃が加わる。よって、衝撃によってレンズ面が破損することを防止する必要ある。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、物体側負レンズが最も物体側に位置する。物体側負レンズの物体側を平面にしている。このようにすることで、レンズ面に水滴が残ることや、レンズ面が破損することを防止することができる。
物体側負レンズの屈折力を大きくすることで、より広い画角を確保することができる。しかしながら、物体側負レンズの屈折力を大きくすると、倍率色収差が大きくなる。この場合、倍率色収差の補正が必要となる。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、明るさ絞りの像側に、2つの正レンズ、すなわち、正レンズと両凸正レンズを配置している。この2つの正レンズは、レトロフォーカスタイプの光学系を形成しているレンズである。
2つの正レンズは、倍率色収差の補正に利用できる。2つの正レンズのうち、両凸正レンズは負レンズと接合されている。正レンズの像側では、光線高が高くなる。そこで、この位置に接合レンズを配置することで、倍率色収差を良好に補正することができる。
正レンズの屈折力を、両凸正レンズの屈折力よりも大きくしても良い。このようにすることで、倍率色収差を、より良好に補正することができる。
後群における正の屈折力は、2つの正レンズで分担することができる。よって、収差の発生を抑制しつつ、正の屈折力を大きくすることができる。
図1は、本実施形態の内視鏡用対物光学系を示す図である。図1に示すように、本実施形態の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、前群GFと、明るさ絞りSと、後群GRと、で構成されている。
前群GFは、負レンズL1と、正レンズL2と、を有する。負レンズL1は物体側負レンズであって、最も物体側に配置されている。負レンズL1の物体側面は平面である。正レンズL2は、像側に凸面を向けたメニスカスレンズである。
後群GRは、正レンズL3と、接合レンズCLと、正レンズL6と、を有する。接合レンズCLは、正レンズL4と負レンズL5とで構成されている。正レンズL4は両凸正レンズである。
正レンズL2と正レンズL3との間に、平行平板Fが配置されている。平行平板Fは、内視鏡用対物光学系中の任意の位置に配置することができる。正レンズL6の像側に、カバーガラスCが配置されている。正レンズL6とカバーガラスCは接合されている。
カバーガラスCの像側には、撮像素子(不図示)が配置されている。カバーガラスCの像側面は、像面Iと一致している。また、カバーガラスCの像側面は、撮像素子の撮像面と一致している。よって、撮像面に物体の像が形成される。
条件式について説明する。図2は、条件式のパラメータを説明するための図である。図2に示すように、両凸正レンズLp2では、レンズ面R1とレンズ面R2との間に、外周面Sが位置している。外周面Sは、両凸正レンズLp2におけるフチである。フチの長さは、外周面Sにおける光軸と平行な方向の長さである。
図2では、レンズ面R1の延長線とレンズ面R2の延長線が、共に2点鎖線で描かれている。レンズ面R1の延長線とレンズ面R2の延長線は、点P1と点P2で交わる。
φp2zは、点P1から点P2までの距離である。点P1と点P2では、共に外周面Sは存在しない。点P1におけるフチの長さと、点P2におけるフチの長さは、共にゼロである。よって、φp2zは、両凸正レンズのフチの長さがゼロのときの外径である。
φp2aは、外周面Sを持つ円筒の直径である。外周面Sは、両凸正レンズの外径を物理的に規定する面である。よって、φp2aは、両凸正レンズの外径である。
両凸正レンズは、負レンズと接合される。このとき、レンズ枠を負レンズで受けることにより、レンズ枠と両凸正レンズの干渉を防ぐことができる。ただし、負レンズと接合するために、両凸正レンズを保持する必要がある。
また、両凸正レンズの像側には、別のレンズを配置することができる。この場合、両凸正レンズと別のレンズとの間は、間隔調整部材が配置される。そのため、両凸正レンズには、間隔調整部材から圧力を受けることになる。このようなことから、両凸正レンズでは、フチの長さをある程度確保しておく必要がある。
このようなことから、条件式(1)を満たすことが好ましい。条件式(1)は、両凸正レンズの外径に関する条件式である。
条件式(1)の上限値を上回ると、両凸正レンズの外径に対して、両凸正レンズのフチの長さがゼロのときの外径が大きくなりすぎる。この場合、フチの長さを長く取りすぎることになる。そのため、光学系の小型化できない。
条件式(1)の下限値を下回ると、両凸正レンズの外径に対して、フチの長さがゼロのときの外径が近づきすぎる。この場合、両凸正レンズのフチを十分に確保することができないか、又は、フチがなくなってしまう。そのため、両凸正レンズを把持することができなくなってしまう。上述のように、両凸正レンズは負レンズに接合される。両凸正レンズを把持することができないと、両凸正レンズと負レンズとの接合を行うことが困難になる。
条件式(1)に代えて、以下の条件式(1’)を満たすことが好ましい。
1≦φp2z/φp2a≦1.15 (1’)
レンズでは、必要に応じて面取りが行われる。図3は、レンズに面取りがある場合のフチを示す図である。この場合のフチSの長さDは、面取りを行う前のフチの長さから、面取り量を差し引いた長さになる。面取りでは、レンズ外径に対して、面取り径を決める。そして、レンズ面における面取り径と一致する点から、外径方向に45°でレンズ面を削る。面取り量は、面取りによって削れたフチの量になる。
薄肉化したレンズでは、フチの長さが短くなる。薄肉化したレンズでフチを砂目にすると、レンズの割れが発生してしまう。
そこで、本実施形態の内視鏡用対物光学系では、フチにおける面粗さを、鏡面における面粗さに近づけている。このようにすることで、フチで発生するマイクロクラックを減らすことができる。その結果、レンズの強度を強くすることができる。
しかしながら、フチにおける面粗さを、鏡面における面粗さに近づけすぎると、フレアが発生してしまう。
このようなことから、条件式(2)を満たすことが好ましい。条件式(2)は、両凸正レンズのフチにおける最大高さ粗さと両凸正レンズの外径との比を示している。条件式(2)は、レンズの割れやすさとフレアに関する条件式である。条件式(2)を満たすことで、レンズの強度を保ちつつ、フレアの発生を抑制することができる。
図4は、最大高さ粗さを説明する図であって、(a)はレンズ全体を示す図、(b)は、フチの拡大図である。
上述のように、本実施形態の内視鏡用対物光学系では、フチにおける面粗さを、鏡面における面粗さに近づけている。そのため、レンズ全体を示す図では、フチSは平坦に見える。
しかしながら、フレアの発生を防止するため、フチSの表面には細かな凹凸が形成されている。フチSの表面の断面は、図4(b)に示すような輪郭曲線で表される。最大高さ粗さRzは、輪郭曲線の山高さの最大値と谷深さの最大値の和である。
条件式(2)の上限値を上回ると、フチにおける最大高さ粗さが大きくなりすぎる。この場合、フチにマイクロクラックが多く発生するので、レンズが割れやすくなる。
条件式(2)の下限値を下回ると、フチにおける最大高さ粗さが小さくなりすぎる。この場合、フチにおける面粗さは、鏡面における面粗さとほぼ同じになってしまう。そのため、フチでフレアが発生し易くなる。
また、両凸正レンズを薄肉化するためには、2つのレンズ面の曲率半径を、比較的大きくすることが好ましい。しかしながら、曲率半径を大きくしてしまうと、色収差を補正する効果が低下してしまう。
このようなことから、条件式(3)を満たすことが好ましい。条件式(3)を満たすことで、色収差の良好な補正とレンズの薄型化とを、バランスよく行うことができる。
条件式(3)の上限値を上回ると、以下の(I)〜(IV)のようになる。(I)物体側負レンズの焦点距離が短くなりすぎる。この場合、色収差、球面収差及びコマ収差が悪化してしまう。(II)接合レンズの焦点距離が短くなりすぎる。この場合、色収差が補正過剰になる。(III)正レンズの焦点距離が長くなりすぎる。この場合、光学系の全長が長くなってしまう。(IV)両凸正レンズの焦点距離が長くなりすぎる。この場合、色収差が補正不足になってしまう。
条件式(3)の下限値を超えると、以下の(V)〜(VIII)のようになる。(V)物体側負レンズの焦点距離が長くなりすぎる。この場合、光学系の全長が長くなってしまう。(VI)接合レンズの焦点距離が長くなりすぎる。この場合、色収差が補正不足になる。(VII)正レンズの焦点距離が短くなりすぎる。この場合、球面収差やコマ収差が悪化してしまう。(VIII)両凸正レンズの焦点距離が短くなりすぎる。この場合、両凸正レンズのレンズ面の曲率半径が小さくなってしまうので、レンズの肉厚が厚くなってしまう。
条件式(3)に代えて、以下の条件式(3’)を満たすことが好ましい。
−5.5≦(fn×fc)/(fp1×fp2)≦−2.5 (3’)
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(4)、(5)を満たすことが好ましい。
0.03≦Dp2c/φp2a≦0.09 (4)
0.01≦fp2/fc≦0.167 (5)
ここで、
φp2aは、両凸正レンズの外径、
Dp2cは、φp2z×0.9のときの両凸正レンズのフチの長さ、
fp2は、両凸正レンズの焦点距離、
fcは、接合レンズの焦点距離、
である。
条件式(4)は、両凸正レンズにおける所定のフチの長さと外径との比を示している。条件式(4)は、光学系の小型化に関する条件式である。条件式(5)は、両凸正レンズの焦点距離と接合レンズの焦点距離との比を示している。条件式(5)は、像の周辺における結像性能に関する条件式である。
図2には、所定のフチが破線で示されている。図2に示すように、所定のフチの長さDp2cは、フチSの長さではなく、φp2z×0.9のときのフチの長さである。
レンズの薄肉化を進めると、フチの長さが短くなる。条件式(4)、(5)を満たすことで、レンズの薄肉化を行っても、組み立て時の高い作業性の確保と、製造誤差のばらつきの低減を両立させつつ、像の周辺における結像性能の低下を防止することができる。
条件式(4)の上限値を上回ると、両凸正レンズのフチの長さが長くなりすぎてしまう。この場合、両凸正レンズ肉厚が厚くなってしまう。そのため、光学系の全長が長くなってしまう。
条件式(4)の下限値を下回ると、両凸正レンズのフチの長さが短くなりすぎてしまう。この場合、有効口径内の周辺部における面精度が悪くなる。そのため、コマ収差の増大による結像性能の劣化が生じてしまう。
条件式(5)の上限値を上回ると、接合レンズの焦点距離が短くなりすぎる。この場合、像面湾曲を良好に補正することができない。そのため、像の中心部から周辺部までの広い範囲で、高い結像性能を保つことができない。
条件式(5)の下限値を下回ると、両凸正レンズの焦点距離が短くなりすぎる。この場合、コマ収差が増大する。そのため、像の周辺部における結像性能を高く保つことができない。
条件式(5)に代えて、以下の条件式(5’)を満たすことが好ましい。
0.1≦fp2/fc≦0.167 (5’)
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(6)、(7)を満たすことが好ましい。
2≦Dp1/Dp2≦8 (6)
0≦rp1r/rc≦1.33 (7)
ここで、
Dp1は、正レンズのフチの長さ、
Dp2は、両凸正レンズのフチの長さ、
rp1rは、正レンズの像側面の曲率半径、
rcは、接合レンズの接合面の曲率半径、
である。
条件式(6)は、正レンズのフチの長さと両凸正レンズのフチの長さとの比を示している。条件式(7)は、正レンズの像側面の曲率半径と接合レンズの接合面の曲率半径との比を示している。
図2には、正レンズのフチが示されている。図2では、正レンズLp1に面取りが施されている。よって、正レンズLp1のフチの長さDp1は、面取り後のフチの長さになる。両凸正レンズLp2では、面取りが施されていない。よって、両凸正レンズLp2のフチの長さDp2は、フチSの長さになる。
条件式(6)を満たすことで、両凸正レンズを成形する際に、高い転写精度を保ちつつ、両凸正レンズを薄肉化でき、且つ、像の周辺部における結像性能の劣化を防ぐことができる。転写精度とは、レンズを成形する際のレンズの面精度のことである。
条件式(6)の上限値を上回ると、正レンズのフチの長さが長くなりすぎてしまう。そのため、両凸正レンズの転写精度を高く保てない領域を光線が通ってしまう。
条件式(6)の下限値を下回ると、両凸正レンズのフチの長さが長くなりすぎてしまう。そのため、光学系の全長を短縮することができない。
条件式(6)に代えて、以下の条件式(6’)を満たすことが好ましい。
2.5≦Dp1/Dp2≦7.5 (6’)
両凸正レンズを薄肉化すると、像の周辺部で、メリディオナル像面とサジタル像面とが一致しなくなる場合がある。条件式(7)を満たすことで、像の周辺部において、メリディオナル像面とサジタル像面を略一致させることができる。
条件式(7)の上限値を上回ると、正レンズの像側面の曲率半径が大きくなりすぎてしまう。この場合、コマ収差を十分に補正できなくなる。又は、接合レンズの接合面の曲率半径が小さくなりすぎてしまう。この場合、色収差が補正過剰になってしまう。
条件式(7)の下限値を下回ると、正レンズの像側面の曲率半径が小さくなりすぎてしまうか、又は、接合レンズの接合面が大きくなりすぎてしまう。いずれの場合も、像の周辺部において、メリディオナル像面とサジタル像面を略一致させることができなくなる。その結果、像の周辺部での結像性能が劣化してしまう。
条件式(7)に代えて、以下の条件式(7’)を満たすことが好ましい。
1≦rp1r/rc≦1.33 (7’)
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、前群は、物体側負レンズの像側に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズを有し、後群は、接合レンズの像側に正レンズを有することが好ましい。
物体側負レンズの屈折力を大きくすると、物体側負レンズから出射する光線の高さが高くなる。そのため、物体側負レンズよりも像側では、レンズの径が大きくなりやすい。そこで、物体側レンズの像側に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズを配置することが好ましい。
このようにすると、正メニスカスレンズの収束作用によって、光線高が高くなることを抑制できる。その結果、収差を良好に補正しつつ、レンズ径の増大を抑制することができる。
上述のように、後群には、正レンズと両凸正レンズが配置されている。このようにすると、後群における正の屈折力を、正レンズと両凸正レンズとに分散することができる。その結果、Fナンバーを小さくしても、収差の発生を抑えることができる。
物体側負レンズの屈折力を大きくすると、色収差が発生し易くなる。両凸正レンズと負レンズを接合することで、物体側負レンズで発生した色収差も良好に補正できる。
組み立てでは、ピント調整を行う。ピント調整では、撮像素子の撮像面を像面と一致させることが行われる。この時、撮像面の位置と像面の位置とのずれが、許容量以下になるように調整が行われる。
撮像素子の画素ピッチが狭くなると、回折の影響を考慮しなくてはならない。すなわち、許容錯乱円の径も小さくしなくてはならない。そのためには、光学系のFナンバーを小さくする必要がある。Fナンバーを小さくすると、ピント調整時の許容量が小さくなり易い。
ピント調整時の許容量が小さくなると、ピント調整感度が高くなる。ピント調整感度が高くなると、ピント調整にかかる時間が、従来の調整よりも長くなる。そのため、従来の組み立てに比べて、組み立て時の作業性が低下する。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、接合レンズの像側に、正レンズを配置している。このようにすると、撮像素子の撮像面の直前に屈折力を持つレンズを位置させることができる。その結果、ピント調整感度を低くできるので、組み立て時の作業性の低下を防止することができる。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(8)を満たすことが好ましい。
−15≦(fp2×L)/(fcn×dp2)≦−9.5 (8)
ここで、
fp2は、両凸正レンズの焦点距離、
fcnは、負レンズの焦点距離、
Lは、内視鏡用対物光学系の全長、
dp2は、両凸正レンズの光軸上での厚み、
である。
条件式(8)を満たすことで、光学系の全長を短縮しつつ、倍率色収差を良好に補正することができる。
条件式(8)の上限値を上回ると、両凸正レンズの焦点距離が短くなりすぎてしまう。この場合、両凸正レンズの中心肉厚に対してフチの長さが短くなりすぎてしまう。そのため、両凸正レンズを加工できなくなる。又は、負レンズの焦点距離が長くなりすぎてしまう。この場合、倍率色収差が補正過剰になってしまう。
条件式(8)の下限値を下回ると、両凸正レンズの焦点距離が長くなりすぎてしまう。この場合、倍率色収差が補正不足になってしまう。又は、負レンズの焦点距離が短くなりすぎてしまう。この場合、倍率色収差が補正過剰になる。又は、接合面の曲率半径が小さくなりすぎる。この場合、結果的に両凸正レンズの中心肉厚が厚くなる。そのため、接合レンズが大型化してしまう。
条件式(8)に代えて、以下の条件式(8’)を満たすことが好ましい。
−12≦(fp2×L)/(fcn×dp2)≦−9.5 (8’)
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(9)を満たすことが好ましい。
1.83≦(PGF×rp2f)/(PGR×rc)≦2.2 (9)
ここで、
PGFは、前群のペッツバール和、
PGRは、後群のペッツバール和、
rp2fは、両凸正レンズの物体側面の曲率半径、
rcは、接合レンズの接合面の曲率半径、
である。
両凸正レンズが成形レンズの場合、両凸正レンズを薄肉化することができる。しかしながら、両凸正レンズを更に薄肉化しようとすると、ガラスの粘性のために、成形時に必要な有効口径を維持できなくなってしまう。その結果、有効口径の外側の領域を光線が通ることになってしまう。条件式(9)を満たすことで、必要な有効口径を維持することができる。
条件式(9)の上限値を上回ると、接合レンズの焦点距離を長くしても、周辺像面が物体側に倒れてしまう。そのため、像の周辺部における結像性能が悪化する。又は、接合面の曲率半径が、両凸正レンズの物体側の曲率半径に比べて小さくなりすぎてしまう。そのため、両凸正レンズを薄型化したときに、有効口径の外側の領域を光線が通ってしまう。
条件式(9)の下限値を下回ると、接合レンズの焦点距離を短くしても、周辺像面が像側に倒れてしまう。そのため、像の周辺部における結像性能が悪化する。又は、両凸正レンズの物体側の曲率半径が、接合面の曲率半径に比べて小さくなりすぎてしまう。そのため、両凸正レンズを薄型化したときに、有効口径の外側の領域を光線が通ってしまう。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(10)、(11)を満たすことが好ましい。
−1.2≦f/fn≦−0.65 (10)
−14≦fc/fn≦−11.5 (11)
ここで、
fnは、物体側負レンズの焦点距離、
fcは、接合レンズの焦点距離、
fは、内視鏡用対物光学系の焦点距離、
である。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、レトロフォーカスタイプの光学系を採用している。そのため、光学系の全長が長くなりがちである。また、広画角なので、レンズ径が大きくなりがちである。
このようなことから、条件式(10)、(11)を満たすことが好ましい。条件式(10)、(11)を満たすことで、光学系を小型化することができる。
条件式(10)は、内視鏡用対物光学系の焦点距離と物体側負レンズの焦点距離との比を示している。
条件式(10)の上限値を上回ると、物体側負レンズの焦点距離が長くなりすぎてしまう。この場合、光学系の全長が長くなり、また、レンズ径が大きくなってしまう。
条件式(10)の下限値を下回ると、物体側負レンズの焦点距離が短くなりすぎてしまう。この場合、色収差、球面収差及びコマ収差などが発生する。そのため、結像性能が悪化する。
条件式(10)に代えて、以下の条件式(10’)を満たすことが好ましい。
−0.8≦f/fn≦−0.65 (10’)
条件式(11)は、接合レンズの焦点距離と物体側負レンズの焦点距離との比を示している。
条件式(11)の上限値を上回ると、接合レンズの焦点距離が長くなりすぎてしまう。その結果、光学系の全長が長くなるか、又は、レンズ外径が大きくなってしまう。
条件式(11)の下限値を下回ると、物体側負レンズの焦点距離が短くなりすぎてしまう。この場合、像の周辺における収差を補正しきれない。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(12)を満たすことが好ましい。
1.5≦fc/f2≦2.5 (12)
ここで、
fcは、接合レンズの焦点距離、
f2は、正メニスカスレンズの焦点距離、
である。
内視鏡では、小型化が進められている。これに合わせて、光学系も小型化を進める必要がある。光学系の小型化では、レンズの加工性も考慮する必要がある。
このようなことから、条件式(12)を満たすことが好ましい。条件式(12)を満たすことで、特に、接合レンズにおける接合面の曲率半径を大きくすることができ、また、レンズの加工性を向上させることができる。
条件式(12)の上限値を上回ると、接合レンズの焦点距離が長くなりすぎてしまう。この場合、色収差に対する補正効果が減ってしまう。そのため、結像性能が劣化してしまう。又は、正メニスカスレンズの焦点距離が短くなりすぎてしまう。この場合、像面湾曲が補正過剰になってしまう。
条件式(12)の下限値を下回ると、接合レンズの焦点距離が短くなりすぎてしまう。この場合、接合面の曲率半径が小さくなってしまう。そのため、接合レンズの加工が難しくなってしまう。又は、正メニスカスレンズの焦点距離が長くなりすぎてしまう。この場合、像面湾曲が補正不足になってしまう。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系は、以下の条件式(13)、(14)を満たすことが好ましい。
1.8≦f2/fp1≦4 (13)
−0.65≦rp1r/rp2f≦−0.53 (14)
ここで、
f2は、正メニスカスレンズの焦点距離、
fp1は、正レンズの焦点距離、
rp1rは、正レンズの像側面の曲率半径、
rp2fは、両凸正レンズの物体側面の曲率半径、
である。
広角な内視鏡、例えば、画角が140°以上の内視鏡では、像の周辺部において、高い結像性能を維持する必要がある。このようなことから、条件式(13)、(14)を満たすことが好ましい。条件式(13)、(14)を満たすことで、像の周辺部における結像性能を高く維持でき、且つ、像面湾曲を良好に補正することができる。
条件式(13)は、正メニスカスレンズの焦点距離と正レンズの焦点距離との比を示している。
条件式(13)の上限値を上回ると、正メニスカスレンズの焦点距離が、正レンズの焦点距離に対して相対的に長くなりすぎてしまう。この場合、コマ収差が発生する。そのため、像の周辺部における結像性能を高く保つことができない。
条件式(13)の下限値を下回ると、正レンズの焦点距離が、正メニスカスレンズの焦点距離に対して相対的に長くなりすぎてしまう。この場合、像の周辺部で、サジタル像面とメリディオナル像面が一致しなくなる。そのため、像の周辺部における結像性能が劣化してしまう。
条件式(13)に代えて、以下の条件式(13’)を満たすことが好ましい。
2.2≦f2/fp1≦3.8 (13’)
条件式(14)は、正レンズの像側の曲率半径と接合レンズの物体側の曲率半径との比を示している。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、明るさ絞りよりも物体側に、負レンズと正レンズが配置され、明るさ絞りよりも像側に、正レンズと接合レンズが配置されている。このような構成においては、明るさ絞りよりも像側の正レンズに、大きな屈折力を持たせることが好ましい。
このようにすることで、明るさ絞りよりも物体側に位置する負レンズに大きな屈折力を持たせても、この負レンズで発生する収差を打ち消すことができる。
条件式(14)の上限値を上回ると、両凸正レンズの物体側面の曲率半径が小さくなりすぎてしまう。この場合、倍率色収差の補正ができなくなってしまう。
条件式(14)の下限値を下回ると、正レンズの像側面の曲率半径が小さくなりすぎてしまう。この場合、正レンズの屈折力を、十分に大きくすることができなくなる。その結果、光学系全体での負の屈折力の占める割合を、少なくすることができない。そのため、像面湾曲が発生してしまう。
条件式(14)に代えて、以下の条件式(14’)を満たすことが好ましい。
−0.63≦rp1r/rp2f≦−0.54 (14’)
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、両凸正レンズのフチの面形状は、光軸と直交する方向で、且つ、光軸から離れる方向に向かって凸形状であることが好ましい。
上述のように、接合レンズでは、レンズ枠への受け面を負レンズのレンズ面にしている。このようにすることで、両凸正レンズのレンズ面は、レンズ枠に接触しない。そのため、両凸正レンズのフチの面形状は、必ずしも光軸に平行な平面にする必要は無い。
例えば、フチの面における曲率半径が、レンズ面における曲率半径と異なる場合、曲率半径が異なる位置を用いて、フチの長さや外径を求めることができる。
しかしながら、両凸正レンズのフチにおける面粗さは、鏡面における面粗さに比較的近い。そのため、フチに光が当たると、フレアが発生する可能性がある。よって、両凸正レンズのフチの面形状を、上述の形状にすることで、フレアを拡散させるようにする。その結果、フレアが発生しても、フレアが像面に結像することがない。
本実施形態に係る内視鏡用対物光学系では、両凸正レンズは成形レンズであることが好ましい。
レンズは、研磨又は成形によって製造することができる。研磨で製造されたレンズ(以下、「研磨レンズ」という)の場合、研磨が終了した時点では、2つのレンズ面は偏心している。そこで、研磨後の製造工程では、2つのレンズ面の曲率中心を繋いだ軸を決め、外径加工を行っている。
外径加工では、所定の外径となるように、レンズの外周部の切削が行われる。よって、外径加工を行うためには、外径加工を行う前のレンズ外径を、所定の外径よりも大きくしておく必要がある。すなわち、研磨後のレンズの外径にある程度の余裕を持たせておく必要がある。
このように、研磨レンズの場合、外径加工前のレンズのフチの長さは、ある程度の長さを確保しなければならない。そのため、研磨レンズでは、レンズの薄型化に限界がある。
一方、成形で製造されたレンズ(以下、「成形レンズ」という)の場合、レンズ面の成形と同時に、レンズの外周部の成形を行うことができる。
そこで、本実施形態の内視鏡用対物光学系では、両凸正レンズを成形レンズにすることで、両凸正レンズの外周部を、レンズ面と同時に成形している。このようにすることで、外径加工の工程を省略することができるので、フチの長さが短いレンズを得ることができる。
以下に、内視鏡用対物光学系の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
レンズ断面図について説明する。図5〜図13は、各実施例のレンズ断面図である。前群はGF、後群はGR、赤外線吸収フィルタはF、明るさ絞りはS、撮像素子のカバーガラスはC、像面(撮像面)はIで示してある。
各実施例の収差図について説明する。図14〜図22は、各実施例の収差図である。各収差図において、(a)は球面収差(SA)、(b)は非点収差(AS)、(c)は歪曲収差(DT)、(d)は倍率色収差(CC)を示している。
各収差図において、横軸は収差量を表している。球面収差、非点収差及び倍率収差については、収差量の単位はmmである。また、歪曲収差については、収差量の単位は%である。また、FIYは像高で単位はmm、FnoはFナンバーである。また、収差曲線の波長の単位はnmである。
実施例1の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、平凹負レンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と平凹負レンズL5とが接合されている。
赤外線吸収フィルタF(以下、「フィルタF」という)は、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
実施例2の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と負メニスカスレンズL5とが接合されている。
フィルタFは、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
実施例3の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と負メニスカスレンズL5とが接合されている。
フィルタFは、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
実施例4の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、両凹負レンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と両凹負レンズL5とが接合されている。
フィルタFは、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
実施例5の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、両凹負レンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と両凹負レンズL5とが接合されている。
フィルタFは、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
実施例6の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と負メニスカスレンズL5とが接合されている。
フィルタFは、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
実施例7の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、両凹負レンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と両凹負レンズL5とが接合されている。
フィルタFは、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
実施例8の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と負メニスカスレンズL5とが接合されている。
フィルタFは、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
実施例9の内視鏡用対物光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する前群GFと、明るさ絞りSと、正の屈折力を有する後群GRと、で構成されている。明るさ絞りSは、前群GFと後群GRとの間に配置されている。
前群GFは、平凹負レンズL1と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、で構成されている。
後群GRは、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL5と、平凸正レンズL6と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と負メニスカスレンズL5とが接合されている。
フィルタFは、正メニスカスレンズL2と両凸正レンズL3との間に配置されている。カバーガラスCは、平凸正レンズL6と接合されている。
以下に、上記各実施例の数値データを示す。面データにおいて、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズの肉厚および面間隔、neは各レンズのe線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数である。また、各種データにおいて、FNO.はFナンバー、ωは半画角、IHは像高である。
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.2956 1.0956
3 -6.6815 0.8578 1.93429 18.90
4 -3.6911 0.3519
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0.2748
8 26.9432 1.1521 1.80642 34.97
9 -2.7482 0.4079
10 4.8764 0.9862 1.73234 54.68
11 -2.2535 0.7873 1.97189 17.47
12 ∞ 0.4951
13 3.0958 1.559 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.51500 64.00
15 ∞ 0.7795 1.50700 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 2.976
ω 66.6
IH 1
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.3169 0.9581
3 -6.6815 0.7577 1.93429 18.90
4 -4.089 0.6268
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0.1243
8 60.1053 1.1029 1.80642 34.97
9 -2.4723 0.1831
10 5.7906 0.8909 1.73234 54.68
11 -2.7662 1.0022 1.97189 17.47
12 -89.3139 0.7108
13 3.0958 1.559 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.51500 64.00
15 ∞ 0.7795 1.50700 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 3.019
ω 66.7
IH 1
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.3546 0.9654
3 -6.6815 1.1228 1.93429 18.90
4 -4.2172 0.7949
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0
8 7.8923 1.3191 1.80642 34.97
9 -3.2294 0.4128
10 5.7906 0.8909 1.73234 54.68
11 -2.4499 1.0022 1.97189 17.47
12 -43.7582 0.3872
13 3.5635 1.559 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.51500 64.00
15 ∞ 0.7795 1.50700 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 3.192
ω 66.7
IH 1
数値実施例4
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.2617 1.079
3 -6.6815 0.8911 1.93429 18.90
4 -3.7343 0.2552
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0.1654
8 34.027 1.3358 1.80642 34.97
9 -2.7655 0.5242
10 4.9188 0.8909 1.73234 54.68
11 -2.3425 0.8741 1.97189 17.47
12 254.7442 0.6024
13 2.6726 1.559 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.51500 64.00
15 ∞ 0.7795 1.50700 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 3.010
ω 66.7
IH 1
数値実施例5
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.2741 1.1297
3 -6.6815 1.0233 1.93429 18.90
4 -3.7679 0.2934
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0.1601
8 18.1515 1.3363 1.80642 34.97
9 -2.7022 0.4115
10 4.5995 0.9131 1.73234 54.68
11 -2.1601 1.0897 1.97189 17.47
12 129.9986 0.76
13 3.0958 0.8909 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.51500 64.00
15 ∞ 0.7795 1.50700 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 3.059
ω 66.7
IH 1
数値実施例6
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.3602 1.139
3 -6.6815 0.8703 1.93429 18.90
4 -3.7286 0.4208
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0.2482
8 15.303 1.3366 1.80642 34.97
9 -2.6395 0.3398
10 4.7606 0.8909 1.73234 54.68
11 -2.1256 0.6906 1.97189 17.47
12 -455.6034 0.4097
13 4.6771 1.559 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.51500 64.00
15 ∞ 0.7795 1.50700 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 2.939
ω 65.5
IH 1
数値実施例7
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.3086 1.1149
3 -6.6815 0.9497 1.93429 18.90
4 -3.7491 0.2058
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0.0712
8 24.8811 1.7809 1.80642 34.97
9 -2.7554 0.4037
10 4.8441 0.8909 1.73234 54.68
11 -2.2883 0.7861 1.97189 17.47
12 242.0447 0.5374
13 3.0958 1.559 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.51500 64.00
15 ∞ 0.7795 1.50700 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 2.947
ω 66.7
IH 1
数値実施例8
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.2839 0.6682
3 -6.6815 1.7286 1.93429 18.90
4 -3.9525 0.506
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0
8 8.9596 1.7529 1.80642 34.97
9 -3.3408 0.4728
10 5.3452 0.8909 1.73234 54.68
11 -2.5612 0.6016 1.97189 17.47
12 -967.1116 0.5043
13 3.0958 1.559 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.51500 64.00
15 ∞ 0.7795 1.50700 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 3.099
ω 66.7
IH 1
数値実施例9
単位 mm

面データ
面番号 r d ne νd
1 ∞ 0.4454 1.88815 40.76
2 1.2921 1.0408
3 -6.6815 0.703 1.93429 18.90
4 -3.6869 0.4082
5 ∞ 0.8909 1.49557 75.00
6 ∞ 0.0668
7(絞り) ∞ 0.2707
8 23.0404 1.1666 1.80642 34.97
9 -2.7617 0.5329
10 5.0911 0.8639 1.73234 54.68
11 -2.2598 0.5356 1.97189 17.47
12 -159.6027 0.2836
13 3.0958 2.0045 1.51825 64.14
14 ∞ 0.0223 1.515 64.00
15 ∞ 0.7795 1.507 63.26
16(像面) ∞

各種データ
FNO. 2.927
ω 66.7
IH 1
次に、各実施例における条件式の値を以下に掲げる。

実施例1 実施例2 実施例3
(1)φp2z/φp2a 1.100 1.106 1.112
(2)Rzp2/φp2a 3.73E-6 7.09E-7 3.73E-6
(3)(fn×fc)
/(fp1×fp2) -3.915 -3.371 -3.724
(4)Dp2c/φp2a 0.072 0.064 0.060
(5)fp2/fc 0.119 0.148 0.137
(6)Dp1/Dp2 2.355 2.650 4.222
(7)rp1r/rc 1.220 0.894 1.318
(8)(fp2×L)
/(fcn×dp2) -9.944 -10.282 -10.905
(9)(PGF×rp2f)
/(PGR×rc) 1.906 1.855 2.082
(10)f/fn -0.720 -0.710 -0.686
(11)fc/fn -12.942 -12.166 -11.831
(12)fc/f2 2.435 1.825 1.799
(13)f2/fp1 2.464 3.330 3.344
(14)rp1r/rp2f -0.564 -0.427 -0.558

実施例4 実施例5 実施例6 実施例7
(1)φp2z/φp2a 1.109 1.104 1.114 1.110
(2)Rzp2/φp2a 7.75E-5 3.20E-4 7.32E-4 7.09E-5
(3)(fn×fc)
/(fp1×fp2) -3.779 -4.399 -4.806 -4.070
(4)Dp2c/φp2a 0.063 0.072 0.066 0.067
(5)fp2/fc 0.117 0.109 0.110 0.114
(6)Dp1/Dp2 5.000 4.450 4.833 7.053
(7)rp1r/rc 1.190 1.251 1.242 1.204
(8)(fp2×L)
/(fcn×dp2) -11.169 -10.933 -10.954 -11.345
(9)(PGF×rp2f)
/(PGR×rc) 1.864 1.875 1.969 1.860
(10)f/fn -0.743 -0.723 -0.680 -0.710
(11)fc/fn -13.798 -13.662 -12.562 -13.301
(12)fc/f2 2.479 2.479 2.434 2.479
(13)f2/fp1 2.453 2.633 2.737 2.496
(14)rp1r/rp2f -0.562 -0.588 -0.554 -0.569

実施例8 実施例9
(1)φp2z/φp2a 1.111 1.111
(2)Rzp2/φp2a 3.70E-5 3.97E-5
(3)(fn×fc)
/(fp1×fp2) -3.544 -4.062
(4)Dp2c/φp2a 0.063 0.064
(5)fp2/fc 0.127 0.115
(6)Dp1/Dp2 6.632 3.778
(7)rp1r/rc 1.304 1.222
(8)(fp2×L)
/(fcn×dp2) -11.481 -11.034
(9)(PGF×rp2f)
/(PGR×rc) 1.909 1.986
(10)f/fn -0.718 -0.726
(11)fc/fn -13.566 -13.472
(12)fc/f2 2.473 2.478
(13)f2/fp1 2.461 2.534
(14)rp1r/rp2f -0.625 -0.542
次に、パラメータの値を以下に掲げる。φp1は正レンズの外径、Δp2は両凸正レンズにおける面取り量である。

実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
φp2a 2.94 3.14 2.99 2.87
φp2z 3.27 3.49 3.32 3.19
Dp2 0.31 0.20 0.18 0.18
Dp1 0.63 0.42 0.67 0.80
φp1 2.806 3.118 3.118 2.896
Rzp2 9.00E-04 1.00E-06 5.00E-06 1.00E-04
Δp2 0.105 0.107 0.089 0.105

実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 実施例9
φp2a 2.77 2.74 2.83 3.01 2.80
φp2z 3.08 3.04 3.15 3.35 3.11
Dp2 0.20 0.18 0.19 0.19 0.18
Dp1 0.79 0.77 1.21 1.17 0.58
φp1 2.806 2.806 2.850 3.028 2.984
Rzp2 4.00E-04 9.00E-04 9.00E-05 5.00E-05 5.00E-05
Δp2 0.102 0.100 0.132 0.092 0.103
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態のみに限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、これら実施形態の構成を適宜組合せて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
以上のように、本発明は、光学系の小型化とレンズの割れを抑制した内視鏡用対物光学系に適している。
GF 前群
GR 後群
L1〜L6 レンズ
CL 接合レンズ
F フィルタ(赤外線吸収フィルタ)
C カバーガラス
S 明るさ絞り
I 像面(撮像面)

Claims (10)

  1. 物体側より順に、前群と、明るさ絞りと、後群と、を有し、
    前記前群は、最も物体側に配置された物体側負レンズを有し、
    前記物体側負レンズは、物体側面が平面であり、
    前記後群は、物体側より順に、正レンズと、接合レンズと、を有し、
    前記接合レンズは、両凸正レンズと、負レンズと、を有し、
    以下の条件式(1)、(2)、(3)を満たすことを特徴とする内視鏡用対物光学系。
    1≦φp2z/φp2a≦1.25 (1)
    1×10−7≦Rzp2/φp2a≦9×10−4 (2)
    −10≦(fn×fc)/(fp1×fp2)≦−2.5 (3)
    ここで、
    φp2zは、前記両凸正レンズのフチの長さがゼロのときの外径、
    φp2aは、前記両凸正レンズの外径、
    Rzp2は、前記両凸正レンズのフチにおける最大高さ粗さ、
    fnは、前記物体側負レンズの焦点距離、
    fcは、前記接合レンズの焦点距離、
    fp1は、前記正レンズの焦点距離、
    fp2は、前記両凸正レンズの焦点距離、
    である。
  2. 以下の条件式(4)、(5)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    0.03≦Dp2c/φp2a≦0.09 (4)
    0.01≦fp2/fc≦0.167 (5)
    ここで、
    φp2aは、前記両凸正レンズの外径、
    Dp2cは、φp2z×0.9のときの前記両凸正レンズのフチの長さ、
    fp2は、前記両凸正レンズの焦点距離、
    fcは、前記接合レンズの焦点距離、
    である。
  3. 以下の条件式(6)、(7)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    2≦Dp1/Dp2≦8 (6)
    0≦rp1r/rc≦1.33 (7)
    ここで、
    Dp1は、前記正レンズのフチの長さ、
    Dp2は、前記両凸正レンズのフチの長さ、
    rp1rは、前記正レンズの像側面の曲率半径、
    rcは、前記接合レンズの接合面の曲率半径、
    である。
  4. 前記前群は、前記物体側負レンズの像側に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズを有し、
    前記後群は、前記接合レンズの像側に正レンズを有し、
    以下の条件式(8)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    −15≦(fp2×L)/(fcn×dp2)≦−9.5 (8)
    ここで、
    fp2は、前記両凸正レンズの焦点距離、
    fcnは、前記負レンズの焦点距離、
    Lは、前記内視鏡用対物光学系の全長、
    dp2は、前記両凸正レンズの光軸上での厚み、
    である。
  5. 前記前群は、前記物体側負レンズの像側に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズを有し、
    前記後群は、前記接合レンズの像側に、正レンズを有し、
    以下の条件式(9)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    1.83≦(PGF×rp2f)/(PGR×rc)≦2.2 (9)
    ここで、
    PGFは、前記前群のペッツバール和、
    PGRは、前記後群のペッツバール和、
    rp2fは、前記両凸正レンズの物体側面の曲率半径、
    rcは、前記接合レンズの接合面の曲率半径、
    である。
  6. 前記前群は、前記物体側負レンズの像側に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズを有し、
    前記後群は、前記接合レンズの像側に、正レンズを有し、
    以下の条件式(10)、(11)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    −1.2≦f/fn≦−0.65 (10)
    −14≦fc/fn≦−11.5 (11)
    ここで、
    fnは、前記物体側負レンズの焦点距離、
    fcは、前記接合レンズの焦点距離、
    fは、前記内視鏡用対物光学系の焦点距離、
    である。
  7. 前記前群は、前記物体側負レンズの像側に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズを有し、
    前記後群は、前記接合レンズの像側に、正レンズを有し、
    以下の条件式(12)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    1.5≦fc/f2≦2.5 (12)
    ここで、
    fcは、前記接合レンズの焦点距離、
    f2は、前記正メニスカスレンズの焦点距離、
    である。
  8. 前記前群は、前記物体側負レンズの像側に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズを有し、
    前記後群は、前記接合レンズの像側に、正レンズを有し、
    以下の条件式(13)、(14)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
    1.8≦f2/fp1≦4 (13)
    −0.65≦rp1r/rp2f≦−0.53 (14)
    ここで、
    f2は、前記正メニスカスレンズの焦点距離、
    fp1は、前記正レンズの焦点距離、
    rp1rは、前記正レンズの像側面の曲率半径、
    rp2fは、前記両凸正レンズの物体側面の曲率半径、
    である。
  9. 前記両凸正レンズのフチの面形状は、光軸と直交する方向で、且つ、光軸から離れる方向に向かって凸形状であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
  10. 前記両凸正レンズは成形レンズであることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用対物光学系。
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