JP2018039329A - ホイール保護フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホイールに貼付された後に、フィルムの粘着剤層が外部に露出している部分の粘着性を低減させたホイール保護フィルムおよびその製造方法を提供する。【解決手段】基材および粘着剤層を有し、ホイール10の開口部12を含めてホイール10の外側面の全面に貼りつけられるホイール保護フィルム100であって、前記粘着剤層が粘着剤から形成されてなり、前記粘着剤が、下記(A)および(B)から選択される少なくとも1種;(A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物(B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体;ならびに(C)波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を含み、前記粘着剤層の少なくとも前記ホイールの開口部12を覆う外周部内側範囲の粘着力が0.8N/25mm以下である、ホイール保護フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、ホイール保護フィルムおよびその製造方法に関する。
自動車のブレーキディスクは、外部から雨水が浸入することによって、酸化され、黒錆が付着する。このような黒錆は、自動車内の静粛性、居住性を損なう原因に繋がる。このため、自動車のブレーキディスクの防錆を目的として、さらには、ホイール表面の保護を目的として、顧客に引き渡される前の自動車では、フィルム状のカバーによってホイールが覆われる。
例えば、特許文献1では、ホイールにタイヤを組み付けたタイヤ組立体を車軸のハブに装着した後、アルミホイールを覆う保護フィルムを外周部、または外周部および内周部に配置された接着剤層を介して、タイヤ組立体の側面に貼着することが記載されている。
特開2003−267001号公報
上記特許文献1では、保護フィルムの接着面にあらかじめ水性感圧接着剤を塗布することが記載されている。しかしながら、ホイールによって種々形状が異なるため、各ホイール形状にあわせて粘着剤の塗布領域を決定する必要があり、汎用性に欠ける。また、特許文献1には、タイヤへの貼り付けの際にフィルムに粘着剤を塗布してもよいとあるが、粘着剤の塗布は熟練した技術が必要であり、簡便性に欠ける。
一方、保護フィルム面全体に粘着剤が塗布されたホイール保護フィルムもある。かような形態であれば、各ホイール形状を考慮することなく、フィルムを生産することができ、また、フィルムとホイールとの接着面積が増加するため、ホイールからの剥離が防止される。しかしながら、保護フィルムがホイールを覆った際、ホイールの開口部では粘着剤層が露出することとなるため、露出した粘着剤層に種子等の異物が付着し易くなる。自動車はホイールに保護フィルムが配置されたままの状態で輸出・輸入されるため、検疫の対象となる種子等の異物ができるだけ保護フィルムに付着しないことが好ましい。
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ホイールに貼付された後に、フィルムの粘着剤層が外部に露出している部分の粘着性を低減させたホイール保護フィルムおよびその製造方法を提供するものである。
本発明の他の目的は、簡便なホイール保護フィルムの製造方法を提供することである。
上記目的を達成するための本発明のホイール保護フィルムは、以下の構成を有する;基材および粘着剤層を有し、ホイールの開口部を含めてホイールの外側面の全面に貼りつけられるホイール保護フィルムであって、前記粘着剤層が粘着剤から形成されてなり、前記粘着剤が、下記(A)および(B)から選択される少なくとも1種;(A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物、(B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体;ならびに(C)波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を含み、前記粘着剤層の少なくとも前記ホイールの開口部を覆う外周部内側範囲の粘着力が0.8N/25mm以下である、ホイール保護フィルムである。
また、上記目的を達成するための本発明のホイール保護フィルムの製造方法は、以下の構成を有する;基材および粘着剤層を有し、ホイールの開口部を含めてホイールの外側面の全面に貼りつけられるホイール保護フィルムの製造方法であって、前記粘着剤層を粘着剤で形成し、前記粘着剤層の少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲に波長200〜280nmの紫外線を照射することを有し、前記粘着剤が、下記(A)および(B)から選択される少なくとも1種;(A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物、(B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体;ならびに(C)波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を含む、ホイール保護フィルムの製造方法である。
上記構成を有するホイール保護フィルムによれば、ホイールに対してホイール保護フィルムが配置された際、少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲において、粘着剤層表面の粘着性が低減している。このため、開口部を通じて外部から侵入する種子等の異物が粘着剤層に付着し難い。一方で、外周部の粘着性は長期間維持されるため、フィルムのホイールからの剥離が抑制される。
ホイール保護フィルムのホイールへの貼り付けを示す模式図である。 図2(A)は、一実施形態のホイール保護フィルムの上面方向からの模式図である。図2(B)は、図2(A)のホイール保護フィルムの断面模式図である。図2(C)は、図2(A)のホイール保護フィルムのホイールへの貼り付けを示す模式図である。 図3(A)は、他の実施形態のホイール保護フィルムの上面方向からの模式図である。図3(B)は、図3(A)の他の実施形態のホイール保護フィルムの断面模式図である。 ホイール保護フィルムが貼り付けられたホイールの開口部を部分的に拡大して示す断面図である。 ホイールにホイール保護フィルムが貼付された後に波長200〜280nmの紫外線を照射することを示す模式図である。
本発明の第一実施形態は、基材および粘着剤層を有し、ホイールの開口部を含めてホイールの外側面の全面に貼りつけられるホイール保護フィルムであって、粘着剤層が粘着剤から形成されてなり、粘着剤が、下記(A)および(B)から選択される少なくとも1種;(A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物、(B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体;ならびに(C)波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を含み、粘着剤層の少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲の粘着力が0.8N/25mm以下である、ホイール保護フィルムである。
また、本発明の第二実施形態は、基材および粘着剤層を有し、ホイールの開口部を含めてホイールの外側面の全面に貼りつけられるホイール保護フィルムの製造方法であって、粘着剤層を粘着剤で形成し、粘着剤層の少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲に波長200〜280nmの紫外線を照射することを有し、粘着剤が、下記(A)および(B)から選択される少なくとも1種;(A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物、(B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体;ならびに(C)波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を含む、ホイール保護フィルムの製造方法である。
以下、ホイール保護フィルムを単に保護フィルムとも称する。
図1は、ホイール保護フィルム100のホイール10への貼り付けを示す模式図である。ホイール10は、車体本体と接合されるハブ部14、タイヤ20を支持するリム部11、ハブ部14およびリム部11を接合する複数のスポーク15とを一体に備える。スポーク15はハブ部14から放射状に伸びている。隣り合うスポーク15の間にホイールの開口部12が存在する。ホイールの開口部12は、ホイール外側に存在し、少なくとも一部が内外面を連通して形成される。また、図1において、13はホイールナットを示す。ホイール保護フィルム100は、ホイールの開口部12を覆うように、ホイール10の外側面の全面に貼りつけられる。図1のホイール保護フィルム100は略円形状で、ホイール略全面にフィルムが覆われるよう、ホイール保護フィルム100の直径はホイールの開口部が形成する外周12’の直径R以上である。この際、ホイール略全面にフィルムが覆う限り、フィルムの形状や大きさは特に限定されない。
ホイール保護フィルムは、ホイールにフィルムを貼り合わせるための粘着剤層を有する。フィルム面全体に粘着剤層が配置されることによって、ホイールとの接着面積が増加するため、ホイールからの剥離を抑制することができる。しかしながら、本発明者は、フィルム全体に粘着剤層が配置された場合、ホイールの開口部では粘着剤層が露出し、露出した粘着剤層に種子等の異物が付着し易くなるという課題を見出した。自動車はホイールに保護フィルムが配置されたままの状態で輸出・輸入されるため、検疫の対象となる種子等の異物ができるだけ保護フィルムに付着しないことが好ましい。
このため、ホイールの開口部に粘着剤層が配置されないことが好ましく、この方策としては、特許文献1に記載のようにホイールの開口部に粘着剤を塗布せずに外周部のみに粘着剤層を設けることも考えられる。しかしながら、ホイールは、車種によって形状が異なり、また、意匠性の観点から、種々の形状のホイールが存在するところ、外周部のみに粘着剤層を塗布した場合、各ホイール形状にあわせて粘着剤を塗布する必要がある。このため、各ホイールごとに合わせた生産ラインを組み立てる必要があるため、汎用性に欠ける。
一方、第一実施形態の保護フィルムまたは第二実施形態の保護フィルムの製造方法においては、光重合開始剤を含む粘着剤を用いて、紫外線硬化によって開口部の粘着剤層の粘着性を低減させている。具体的には、基材上に粘着剤層を配置した後、少なくともホイールの開口部または開口部に貼付される予定の部分に波長200〜280nmの紫外線を照射する。紫外線照射は、エンドユーザーで行うことができるため、各ホイール形状に合わせて適切な部分の粘着性を低減させることができ、汎用的である。
また、第一実施形態の保護フィルムまたは第二実施形態の保護フィルムの製造方法においては、波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を用いている。これは、UV−C領域の波長である254nmでの光重合開始剤の吸収が、UV−A領域の波長である365nmでの光重合開始剤の吸収よりも大きいことを意味する。すなわち、本発明の粘着剤は、UV−A領域の紫外線照射によってはほぼ硬化しない、または硬化が少ないが、UV−C領域の紫外線(波長200〜280nm)照射によっては硬化し、粘着性が低減する。
このような特性は、ホイール保護フィルムに用いられる粘着剤層として非常に有利である。ホイール保護フィルムを貼付した車は、消費者に納入されるまでや、輸出による輸送などで長時間屋外に放置される場合もある。このような場合には、自然光に暴露される時間が長くなり、光曝露によって粘着剤層の粘着性が低下する場合があった。本発明者は、地表に到達する紫外線の99%がUV−A領域であるのに対し、UV−Cは、通常は大気を通過することができず、地表にほぼ到達しないということに着目した。上述したように本発明の粘着剤は、UV−A領域の紫外線照射によってはほぼ硬化しない、または硬化が少ないが、UV−C領域の紫外線(波長200〜280nm)照射によっては硬化する。このため、第一実施形態のホイール保護フィルムによれば、保管時に自然光に多く存在するUV−A領域の紫外線による硬化が起きず、または少なく、粘着性が維持されるべき外周部の粘着性が低下することが抑制される。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図2Aは、一実施形態のホイール保護フィルムの上面方向からの模式図である。図2Bは、図2Aのホイール保護フィルムの断面模式図である。ホイール保護フィルム100は、基材130および粘着剤層140から構成される。粘着剤層140は、ホイールに対して貼付部となる外周部110およびホイールに対して非貼付部となる内周部120を有する。外周部110は、図1のリム部11および場合によりタイヤ20の一部に貼付される部分である。内周部120は外周部110以外の全領域であり、略円形状である。図2(C)は、図2(A)のホイール保護フィルムのホイールへの貼り付けを示す模式図である。内周部120は、ホイールの開口部を覆う部位を含み、内周部120の直径R’は、ホイールの開口部が形成する外周12’の直径R以上であり、さらにはホイールの直径(外径)よりも大きい。内周部120は、「少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲」に相当し、内周部120の粘着剤層の粘着力は、0.8N/25mm以下であり、粘着性が低減している。このため、内周部120には、開口部から侵入してくる種などの異物が付着しにくい。
図2においては、基材および粘着剤層が接しているが、かような形態に限定されず、その他の機能層が基材および粘着剤層の間に存在していてもよい。
図3Aは、他の実施形態のホイール保護フィルムの上面方向からの模式図である。図3Bは、図3Aのホイール保護フィルムの断面模式図である。ホイール保護フィルム200は、基材230および粘着剤層240から構成される。粘着剤層240は、ホイールに対して貼付部となる外周部210およびホイールに対して非貼付部となるホイール開口部被覆部220を有する。外周部110は、図1のホイール10のリム部11、ハブ部14、およびスポーク15に対応し、ホイールにフィルムが接着する部分となる。ホイール開口部被覆部220はホイールの開口部12に相当し、ホイールの開口部を覆う部位となる。したがって、ホイール開口部被覆部220は、「少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲」に相当する。図3の形態のように、外周部は、外周の円周領域のみならず、該円周領域を含む内側領域を含んでいてもよい。すなわち、外周部はホイールとの粘着性を担保する略外周領域(図1の外周部110)を少なくとも含む限り、種々の形態が包含される。ここで、ホイールとの粘着性が担保される限り、全外周が貼付部となる必要はなく、外周の一部が非貼付部となってもよい。また、「少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲」は、ホイールの開口部12を覆う部位を含み、ホイールとの粘着性を担保する略外周領域の内側領域に存在する限り、種々の形態が包含される。すなわち、内周部120の形状、数等は、ホイールの開口部12の形状、数等を考慮して、適宜改変可能である。
以下、ホイール保護フィルムを構成する各部材について説明する。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよびメタアクリレートの総称である。(メタ)アクリル酸等の(メタ)を含む化合物等も同様に、名称中に「メタ」を有する化合物と「メタ」を有さない化合物の総称である。このため、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよびメタクリル双方を包含する。「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸およびメタクリル酸双方を包含する。
<基材>
基材を形成する材料としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。中でも、柔軟で、弾力性があり、透明性、耐水性に優れているため、ポリエチレンであることが好ましい。ポリエチレンは、(分岐状)低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、極低密度ポリエチレン樹脂(VLDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)のいずれであってもよい。また、上記ポリエチレン樹脂の混合物であってもよい。
また、基材には、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、アンチブロッキング剤などを適宜含有させることができる。
基材の厚みは、特に限定されるものではないが、機械的強度、透明性の確保などの点から、20〜200μmであり、好ましくは、30〜100μmである。
基材の成形方法としては、公知の方法が適用できるが、例えば、Tダイ法あるいはインフレーション法などにより溶融温度180〜250℃で押出した後、冷却ロールや空冷などにより冷却して巻き取る方法等が挙げられる。
また、フィルム延伸を行って基材を得てもよい。延伸方法としては、1軸延伸、2軸延伸等、種々の延伸方法が適用できるが、例えば、周速の異なるロール群による縦方向1軸延伸方法、テンターオーブンによる横方向1軸延伸方法、これらの組合せによる2軸延伸方法、インフレーションのチューブラー延伸方法等が挙げられる。
延伸後は、アニーリング処理してもよい。
<粘着剤層>
粘着剤層は粘着剤から形成される。粘着剤は、下記(A)および(B)から選択される少なくとも1種;(A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物、(B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体;ならびに(C)波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を含む。
粘着剤は、(A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物、および/または(B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体を含む。光硬化性化合物は、反応性二重結合基を含む。また、光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体は、重合体と光硬化性との性質を併せ持つ。
(メタ)アクリル酸系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを単量体主成分とし、必要に応じて(メタ)アクリル酸アルキルエステルに共重合可能な単量体(共重合性単量体)を用いることにより形成される。ここで主成分とは、(メタ)アクリル酸系重合体を構成する単量体成分のうち、60質量%以上(上限100質量%)であることを指し、好ましくは75質量%であり、より好ましくは85質量%以上である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、粘着性能の観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルまたは(メタ)アクリル酸ブチルを含むことが好ましい。
また、共重合性単量体の例としては、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(n−プロポキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(n−ブトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、アクリル酸2−(n−プロポキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(n−ブトキシ)プロピルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有単量体またはその無水物;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体;スチレン、置換スチレンなどの芳香族ビニル化合物;アクリロニトリルなどのシアノ基含有単量体;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン類;酢酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニル;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレートなどの水酸基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどのアミノ基含有単量体;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有単量体;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有単量体;トリエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジビニルベンゼンなどの多官能基の共重合性単量体(多官能基モノマー)などが挙げられる。
中でも、(メタ)アクリル酸系重合体に用いられる共重合性単量体として、後述の架橋剤が有する架橋性反応基と反応する官能基を有する単量体を用いることが好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレートなどの水酸基含有単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリルイルモルホリンなどのアミノ基含有単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有単量体を用いることが好ましく、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸を用いることが好ましい。
共重合性単量体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
共重合性単量体を用いる場合、(メタ)アクリル酸系重合体を構成する単量体成分のうち、0.1〜35質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましい。
(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、10万〜100万であることが好ましく、20万〜100万であることがより好ましく、40万〜80万であることがさらに好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
光硬化性化合物は、重合開始剤の存在下において紫外線を照射することにより重合する不飽和化合物である。具体的には、光重合性モノマー/オリゴマー/ポリマーが挙げられる。紫外線硬化による粘着力低減の効果がより発揮されることから、光重合性モノマーおよび光重合性オリゴマーを組み合わせて用いることが好ましい。
光重合性モノマーとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。(メタ)アクリレートモノマーとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、またはテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、光重合性モノマーは、多官能(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましく、一分子中に(メタ)アクリロイル基を3個以上有する多官能(メタ)アクリレートモノマーであることがより好ましい。かような多官能(メタ)アクリレートモノマーは、UV−C領域の紫外線を照射した際に、粘着剤を3次元架橋により硬化させて粘着力を低下させる機能を有する。
一分子中に(メタ)アクリロイル基を3個以上有する多官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、それらのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、上記モノマーの中でも、分子量が1000を超えるものは光重合性オリゴマーと分類する。
光重合性オリゴマーの例としては、紫外線照射により重合可能なオリゴマーであれば特に制限はなく、ラジカル重合性、カチオン重合性、アニオン重合性などのオリゴマーを用いることができる。中でも、硬化速度が速く、また、多種多様な化合物から選択することができ、更には、硬化前の粘着性等の物性を容易に所望のものに制御することができるので、ラジカル重合性オリゴマーが好ましい。ラジカル重合性オリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、シリコーン系(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、光重合性オリゴマーは市販品を用いてもよく、例えば、以下に示すものが例示できる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、第一工業製薬社製のR1204、R1211、R1213、R1217、R1218、R1301、R1302、R1303、R1304、R1306、R1308、R1901、R1150等や、ダイセル・サイテック社製のEBECRYLシリーズ、新中村化学工業社製のNKオリゴU−4HA、U−6HA、U−15HA、U−108A、U200AX、NKエステル ATM35−E等、東亞合成社製のアロニックスM−1100、M−1200、M−1210、M−1310、M−1600、M−1960等が挙げられる。ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ダイセル・サイテック社製のEBECRYLシリーズ、東亞合成社製のアロニックスM−6100、M−6200、M−6250、M−6500、M−7100、M−8030、M−8060、M−8100、M−8530、M−8560、M−9050等が挙げられる。また、エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ダイセル・サイテック社製のEBECRYLシリーズ等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合性オリゴマーの分子量または重量平均分子量(Mw)は、特に限定されるものではないが、1,000〜30,000であることが好ましく、1,000〜10,000であることがより好ましい。なお、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した際の、ポリスチレン換算の値である。
粘着剤における光重合性モノマーの配合量は、特に限定されるものではないが、(メタ)アクリル酸系重合体100質量部に対して、光重合性モノマーは0.5〜40質量部であることが好ましく、より好ましくは3〜30質量部である。また、粘着剤における光重合性オリゴマーの配合量は、特に限定されるものではないが、(メタ)アクリル酸系重合体100質量部に対して、光重合性オリゴマーは0.5〜40質量部であることが好ましく、3〜30質量部であることが好ましく、5〜15質量部であることがさらに好ましい。光重合性モノマー/オリゴマーの範囲を上記の範囲とすることで、光照射後の粘着剤層の粘着力の低下が適度なものとなる。光重合性モノマーおよび光重合性オリゴマーの双方を配合する場合の含有質量比は特に制限されるものではないが、光重合性モノマー:光重合性オリゴマー=1:0.1〜10(質量比)であることが好ましい。かような範囲とすることで、光照射後の粘着剤層の粘着力の低下が適度なものとなる。
光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体は、重合体の主鎖、側鎖または末端に、光反応性二重結合基が結合されてなる。反応性二重結合基は、アルキレン基、アルキレンオキシ基、ポリアルキレンオキシ基を介して光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体の主鎖、側鎖または末端に結合していてもよい。
光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましく、40万〜80万であることがさらに好ましい。
光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体は、例えば、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、水酸基等の反応性官能基を含有する(メタ)アクリル酸系重合体と、該反応性官能基と反応する置換基と反応性二重結合基を1分子毎に1〜5個を有する反応性不飽和化合物とを反応させて得られる。
カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、水酸基等の反応性官能基を含有する(メタ)アクリル酸系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを単量体主成分とし、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに共重合可能な反応性官能基を含有する単量体(共重合性単量体)を用いることにより形成される。ここで主成分とは、(メタ)アクリル酸系重合体を構成する単量体成分のうち、60質量%以上であることを指し、好ましくは70質量%以上95質量%以下である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルについては(A)の(メタ)アクリル酸系重合体の欄で述べたものと同様のものを用いることができる。また、反応性官能基を含有する単量体としては、水酸基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、アミノ基含有単量体、エポキシ基含有単量体が挙げられ、これらの具体的例示および好適な単量体は、(A)の(メタ)アクリル酸系重合体の欄で述べたものと同様である。
反応性不飽和化合物としては、ヒドロキシスチレン、アミノスチレン、ビニル安息香酸、酢酸ビニルフェニル、ケイ皮酸ビニルフェニル、(メタ)アクリル酸、無水(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸クロライド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルイソシアネート、グリシジルエチル(メタ)アクリレート、またはメタクリロイルオキシエチルイソシアナートなどを挙げることができる。反応性不飽和化合物は1種単独であっても2種以上併用してもよい。
反応性官能基を含有する(メタ)アクリル酸系重合体と、反応性不飽和化合物との配合比は、反応性官能基を含有する(メタ)アクリル酸系重合体100質量部に対し、反応性不飽和化合物が0.5〜40質量部の範囲にあることが好ましく、3〜30質量部の範囲にあることがより好ましい。かような範囲で配合することで、紫外線照射後の粘着性の低下が十分になるとともに、貼付部の粘着性が維持される。
本実施形態では、波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を用いる。これは、波長200〜280nm領域のUV−C領域での光重合開始剤の吸収が、波長360nmを含むUV−A領域での光重合開始剤の吸収よりも大幅に高いことを意味する。紫外線の99%がUV−Aであるため、上記光重合開始剤は、自然光中の紫外線ではほぼ励起されないが、UV−C領域の紫外線を照射することで、励起される。重合開始剤の励起により、粘着剤中の光重合性成分が重合して硬化し、粘着剤層の粘着性が低下する。本実施形態では、ホイール開口部の粘着性を、上記方策によって低下させる一方、UV−Cを照射していない部分は光重合性成分が硬化しない。このため、UV−Cが照射されない外周部によって、ホイール貼付部におけるフィルムの粘着は維持される。
以下、波長254nmでの吸光係数/波長365nmでの吸光係数を吸光係数比とする。吸光係数比は、80倍以上であることが好ましく、200倍以上であることが好ましい。吸光係数比は高ければ高いほどよいため、その上限は設定されないが、通常10000倍以下となる。
吸光係数比が50倍以上である光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(4.708×10/3.613×10=130倍)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(3.317×10/8.864×10=374倍)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(4.064×10/7.388×10=550倍)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(3.033×10/4.893×10=620倍)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(7.340×10/1.070×10=686倍)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(9.425×10/3.800×10=248倍)、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパンが挙げられる。なお、上記においてかっこ内は、吸光係数比を示す。
また、複数の化合物を混合して、吸光係数比が50倍以上である光重合開始剤としてもよい。すなわち、光重合開始剤全体として、吸光係数比が50倍以上であればよい。
吸光係数比が50倍以上である光重合開始剤は、市販品を用いてもよく、市販品としては、Irgacure(登録商標)651、184、500(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとベンゾフェノンとの共融混合物:吸光係数比6.230×10/1.756×10=355倍)、2959、127、754(オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステルおよびオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]エチルエステルの混合物:吸光係数比1.967×10/5.900×10=333倍)、Darocur(登録商標)1173、MBF(以上、BASF社製)を挙げることができる。
なお、吸光係数とは、各光重合開始剤を溶媒(例えば、アセトニトリルまたはメタノール)に溶解させて、各波長にて吸光係数を測定したものである。
波長254nmでの吸光係数(ml/g cm)は、硬化性の観点から、1.0×10(ml/g cm)以上であることが好ましく、5.0×10(ml/g cm)以上であることがより好ましい。なお、波長254nmでの吸光係数(ml/g cm)は、高ければ高いほどよいが、通常1.0×10(ml/g cm)以下である。また、波長365nmでの吸光係数(ml/g cm)は、自然光に含まれる紫外線での硬化を抑制する観点から、8.0×10(ml/g cm)以下であることが好ましく、5.0×10(ml/g cm)以下であることがより好ましい。波長365nmでの吸光係数(ml/g cm)は、低ければ低いほど好ましいが、通常5×10(ml/g cm)以上となる。
粘着剤における光重合開始剤の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、(メタ)アクリル酸系重合体100質量部に対し、0.001〜10質量部であることが好ましく、0.01〜5質量部であることがより好ましい。
粘着剤は、さらに、架橋剤を含むことが好ましい。架橋剤により、架橋剤と反応し得る官能基を有する(メタ)アクリル酸系重合体や光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体等が架橋し、粘着性能が向上する。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤などが挙げられる。
イソシアネート系架橋剤としては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート)、ペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプエート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;ならびにジイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、ジイソシアネート化合物のビウレット体やイソシアヌレート体などのイソシアネート誘導体が挙げられる。
また、エポキシ系架橋剤としてはポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、アルコール型エポキシ樹脂等が挙げられる。具体的には、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(商品名:TETRAD−X、三菱ガス化学社製)や1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロへキサン(商品名:TETRAD−C、三菱ガス化学社製)などがあげられる。
金属キレート系架橋剤としては、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、鉄、亜鉛、コバルト、マンガン、ジルコニウム等の金属のアセチルアセトネート錯体等が挙げられる。
架橋剤は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
粘着剤における架橋剤の含有量は、特に限定されるものではないが、(光硬化性)(メタ)アクリル酸系重合体100質量部に対し、0.001〜10質量部であることが好ましく、0.005〜5質量部であることがより好ましい。
粘着剤には、必要に応じ、光安定剤、酸化防止剤、着色剤、充填剤、帯電防止剤、タッキファイヤー、濡れ剤、レベリング剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤等を適宜添加することができる。
粘着剤層は、粘着剤を用いて形成される。
粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、粘着性および薄膜化の観点から、5〜100μmの範囲が好ましい。
粘着剤層の形成方法は特に限定されないが、通常粘着剤を剥離ライナーや基材上に塗布する方法が採られる。塗布方法は特に限定されず、例えばロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアコーターなどの公知の塗布装置を用いて塗布することができる。粘着剤を塗布後、乾燥処理を行うことによって、粘着剤層が形成される。この際の乾燥条件としては特に限定されず、通常60〜150℃にて10〜60秒の条件で行われる。
剥離ライナーは、粘着剤層を保護し、粘着性の低下を防止する機能を有する部材である。そして、剥離ライナーは、ホイールにフィルムを貼付する際にホイール保護フィルムから剥離される。このため、本実施形態におけるホイール保護フィルムは、剥離ライナーを有していないものも包含される。
剥離ライナーとしては、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルム;上質紙、グラシン紙、クラフト紙、クレーコート紙などの紙が挙げられる。
剥離ライナーの厚みは、通常10〜400μm程度である。また、剥離ライナーの表面には、粘着剤層の剥離性を向上させるためのシリコーンなどから構成される剥離剤からなる層が設けられてもよい。かような層が設けられる場合の当該層の厚みは、通常0.01〜5μm程度である。
粘着剤層を剥離剤上に形成した場合、剥離ライナーの粘着剤層面が基材と接するように、基材および粘着剤層が形成された剥離ライナーを貼り合わせることで、波長200〜280nmの紫外線を照射前のフィルムを得ることができる。
また、粘着剤を基材上に塗布・乾燥して粘着剤層を形成した後、剥離ライナーを貼り合わせてもよい。
さらに、粘着剤を基材上に塗布・乾燥して粘着剤層を形成した後、基材上に他のフィルムの粘着剤層を貼り合わせることを繰り返して、フィルムを複数枚積層させた積層体としてもよい。あるいは、基材上に粘着剤を連続的に塗布・乾燥して粘着剤層を形成した長尺上のフィルムを巻き取ってロール状としてもよい。この際には、粘着剤と基材との剥離性を向上させるために、基材上にシリコーンなどから構成される剥離剤からなる層を設けることが好ましい。かような積層体の状態で、後述のUV−C照射を行って、厚み方向に一括して粘着性が低下した外周部内側範囲を形成してもよい。
第一実施形態のフィルムでは、粘着剤層の少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲の粘着力が0.8N/25mm以下である。かような粘着性の低下は、例えば、ホイール開口部を覆う外周部内側範囲に波長200〜280nmの紫外線を照射することで得られる。外周部内側範囲の粘着力は、0.05N/25mm〜0.6N/25mmであることが好ましい。外周部内側範囲の粘着力は、後述の実施例に記載のように、JIS Z0237:2009に従い、引張試験機により、180°方向に試験速度300mm/分で測定した値である。数値は、フィルム幅25mm当たりの引き剥がし力に換算したもの(N/25mm)である。粘着力を0.8N/25mm以下に制御する方法としては特に限定されるものではないが、光硬化性化合物/光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体の量、単位面積当たりの波長200〜280nmの紫外線の積算照射光量(照射時間、照射強度および照射距離)によって制御することができる。
「少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲」は、ホイールへの粘着性が維持され、かつ、ホイール貼付後に粘着剤層が露出する開口部の粘着性が低下している限り、特に限定されない。例えば、ホイールの開口部を覆う外周部内側範囲が、図3のようにホイールの開口部だけであってもよいし、図2に記載のようにホイールの開口部を含む略円形状の範囲であってもよい。この場合、外周領域の幅は特に限定されず、ホイール10の外周部11内の外周領域の幅に合わせて適宜設計できるが、ホイールへの粘着性を担保する観点から、0.5〜2cmであることが好ましい。
粘着剤層のホイールとの粘着性を担保する部分(例えば、外周部)の粘着力は、1〜10N/25mmが好ましく、2〜8N/25mmがさらに好ましい。自動車は、ホイールにホイール保護フィルムが配置された状態でキャリアカーによって輸送されたり走行テストが行われたりする。このため、そのような状況でもホイールからフィルムが剥がれないような粘着性をフィルムは要する。一方、所有者が実際に自動車を使用する際にはホイール保護フィルムは剥がされるため、粘着剤層は、一旦接着した後も剥離可能である。上記範囲の粘着力であれば、再剥離が可能となるとともに、一定の粘着性は担保される。
なお、上記粘着力は、外周部の粘着剤層面をSUS304鋼板に貼付し、24時間後にJIS Z0237:2009に従い、引張試験機により、180°方向に試験速度300mm/分で測定する。より詳細には、粘着力は、以下の方法によって測定された値である;外周部に場合により剥離ライナーを貼付したサンプルを1日標準環境下(23℃50%RH)に静置し、剥離ライナーを剥がしてSUS304鋼板に粘着剤層面を貼付する。この際、質量2kgのローラを1往復かける。1日標準環境下に静置後、JIS Z0237:2009にしたがい粘着力を測定する。具体的には、引張試験機により、180°方向に試験速度300mm/分でフィルムを引き剥がし、粘着力を測定する。数値は、フィルム幅25mm当たりの引き剥がし力に換算したもの(N/25mm)である。
ホイール保護フィルムの形状は、図2や図3に記載のフィルムのように円形形状に限定されない。ホイール保護フィルムは、ホイールを覆って開口部を塞ぐことができればよく、ホイールの形状に合わせて適宜設計できる。
ホイール保護フィルムは透明であることが好ましい。透明であることで、ホイール保護フィルムの一方の面の側から他方の面の側へ視認可能である。このため、作業者は、ホイールにホイール保護フィルムが配置された状態で、ホイールナットが確実に締結されているかどうか目視できる。ホイール保護フィルムは、透明で一方の面の側から他方の面の側へ視認可能であれば、色が付いていても良く、また、例えば文字等の模様が入っていても良い。ここで透明であるとは、粘着剤層面をガラス基材に貼付後のヘーズが25%以下であることが好ましい。ヘーズの測定は、ヘーズメーター(日本電色工業社製NDH−5000)によりJIS K7136:2000に従って測定した値を採用する。
図4に示すように、ホイール10にホイール保護フィルム100が配置された際、ホイール10の開口部12では、内周部120が覆う。ここで、内周部120の粘着性能は低下している。一方で、外周部110は粘着性能を有するため、ホイールへの粘着は維持される。ホイール保護フィルム100によれば、ホイール10に対して配置された際、ホイール10の開口部12を覆う内周部120(図2参照)において、粘着剤層130の粘着性が低下しているため、種子等の異物が付着し難い。
また、本実施形態のホイール保護フィルムが適用されるホイールの形態も特に限定されず、例えば、ホイールは、上記実施形態のようなスポークタイプの他、ディッシュタイプであってもよい。
また、ホイール保護フィルムはホイールに接着する形態に限定されず、ホイール保護フィルムがホイールおよびタイヤに接着して貼り付けられる形態であってもよい。
<ホイール保護フィルムの製造方法>
第二実施形態の製造方法では、粘着剤層を粘着剤で形成し、粘着剤層の少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲に波長200〜280nmの紫外線を照射することを有する。
粘着剤層を粘着剤で形成する工程は上述したとおりである。
波長200〜280nmの紫外線を照射(以下、単にUV−C照射とも称する)前の(光硬化性成分が重合する前の)粘着剤層は、基材上に略全面に配置されることが好ましい。UV−C照射は、ホイールに上記粘着剤層面を貼付した後に行ってもよいし、ホイールに貼付前に行ってもよい。ホイールに貼付する場合には、必要により配置される剥離ライナーを剥がす。また、ホイールに貼付前にUV−C照射を行う場合には、粘着性を維持すべき外周部内側範囲以外にマスクをしてもよい。
図5は、ホイールにホイール保護フィルムが貼付された後に波長200〜280nmの紫外線を照射することを示す模式図である。図5において、UV−C照射前のホイール保護フィルム100’は、ホイール10の外側面全面を覆い、さらにタイヤ20の一部に貼付される。紫外線の照射方向は特に限定されないが、例えば、ホイールに貼付した後には、フィルムの粘着剤層面よりUV−C照射を行うことができる。
UV−C照射は、粘着剤層の少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲のみにおいて行う。一方で、ホイールへの粘着性を担保するために、上記外周部内側範囲以外にはUV−C照射は行わない。
外周部内側範囲の粘着剤層の粘着力を低下させるための光線照射は、波長200〜280nmの紫外線を生じる光源を用いて実施することができる。UV−C照射に用いる光源には、例えば、低圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、誘電体バリア放電ランプ、LEDランプなどを使用することができる。照射条件は、特に限定されることなく、光重合性成分や照射後の粘着力に応じて変化させることができる。通常、積算光量が100〜800mJ/cmとなるように、紫外線を照射することが好ましい。
本発明の効果を、以下の実施例を用いて説明する。特記しない限り、各操作は、室温(25℃)で行われる。
(実施例1)
(1)粘着剤の製造
アクリル酸ブチル42質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル45質量部、酢酸ビニル5質量部、アクリル酸6質量部、およびメタクリル酸2−ヒドロキシエチル2質量部をランダム共重合させたアクリレートポリマー(重量平均分子量=600,000)100質量部に酢酸エチル300質量部を加えてポリマー溶液を調製した。このポリマー溶液400質量部にメタクリロイルオキシエチルイソシアナート5質量部を添加し、反応させて光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体を生成し、更に架橋剤としてのトリレンジイソシアナートトリメチロールプロパン付加物0.7質量部と、光重合開始剤としてのIrgacure2959(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン)3質量部とを加えることにより、粘着剤を製造した。
(2)ホイール保護フィルムの作製
グラシン紙にシリコーンで剥離処理した剥離ライナー(厚さ=70μm)上に上記(1)で調製した粘着剤を乾燥後の厚さが20μmになるようロールナイフコーターで塗布して100℃で1分間乾燥して積層体を形成した。直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(密度0.921g/cm、MFR 1.0g/10分、日本ポリエチレン社製、商品名 ノバテック(登録商標)LL UF230)を用いてインフレーション成形により成膜した厚さ50μmの表面基材を上記積層体の粘着剤層面に貼り合わせた後、図1のように円形状にフィルムを抜き出した(直径50cm)。
得られたフィルムをホイール(直径45.7cm)を有するタイヤに貼付した後に、図5のようにフィルムの粘着剤層面側から、誘電体バリア放電ランプを用いて、積算光量が250〜500mJ/cmとなるように波長200〜280nmの紫外線を照射して、ホイールの開口部に相当する部位の粘着性が低減したホイール保護フィルムを得た。
(実施例2)
アクリル酸ブチル42質量部、アクリル酸2−エチルヘキシル45質量部、酢酸ビニル5質量部、アクリル酸6質量部、およびメタクリル酸2−ヒドロキシエチル2質量部をランダム共重合させたアクリレートポリマー(重量平均分子量=600,000)100質量部に、酢酸エチル300質量部を加えてポリマー溶液を調製した。このポリマー溶液400質量部に光重合性オリゴマーとしてのポリエステルアクリレート樹脂(新中村化学工業社製、NKエステル(登録商標)ATM−35E、重量平均分子量=1892)18質量部、および光重合性モノマーとしてのトリメチロールプロパントリアクリレート5質量部を加えた。更に、架橋剤としてのトリレンジイソシアナートトリメチロールプロパン付加物1質量部と、光重合開始剤としてのベンゾフェノン3質量部とを加えることにより、粘着剤を製造した。
上記粘着剤を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてホイール保護フィルムを得た。
<粘着力試験>
実施例1〜2において、円形状にフィルムを抜き出した後、紫外線をフィルム全面に照射したサンプルを別途作成した(外周部内側範囲に相当)。
また、実施例1〜2において、紫外線を照射しないサンプルを別途作成した(外周部に相当)。長さ75mm、幅25mmの粘着力測定用サンプルを切断し、粘着フィルムの粘着剤層面をSUS304鋼板に貼付し、24時間後にJIS Z0237:2009に従い、引張試験機により、180°方向に試験速度300mm/分で測定した。より詳細には、被着体への粘着力は、以下の方法によって測定された値である;粘着フィルムを1日標準環境下(23℃50%RH)に静置し、剥離ライナーを剥がしてSUS304鋼板に粘着剤層面を貼付した。この際、質量2kgのローラを1往復かける。1日標準環境下に静置後、JIS Z0237:2009にしたがい粘着力を測定した。具体的には、引張試験機により、180°方向に試験速度300mm/分でフィルムを引き剥がし、粘着力を測定した。
結果を表1に示す。
<長期曝露試験>
各サンプルから剥離ライナーを剥離し、粘着剤層面をSUS304鋼板に貼付後、24時間後、促進耐候性試験を行った。促進耐候性試験は、キセノンウェザーオメーター(XWOM)を用い、照度60W/m(波長300〜400nm)、ブラックパネル温度63℃、湿度30〜60%RHの条件下、1000時間照射を行った。
上記耐候性試験後に、上記と同様に粘着力試験を行った。
結果を表1に示す。
上記で示されるように、実施例のホイール保護フィルムは、UV−C照射により、0.8N/25mm以下となり、粘着性が低下している。したがって、ホイール開口部を覆う外周部内側範囲における粘着性が低下しているため、粘着剤層が露出しているホイール開口部において種などの付着を防止することができる。また、耐久試験後にも粘着力が低下しないことがわかる。
10 ホイール、
11 リム部、
12 ホイールの開口部、
12’ ホイールの開口部外周、
13 ホイールナット、
14 ハブ部、
15 スポーク、
20 タイヤ、
100、200 ホイール保護フィルム、
100’ UV−C照射前のホイール保護フィルム、
110、210 基材層の外周部、
220 ホイール開口部被覆部、
120 基材層の外周部内側の範囲、
130、230 基材、
140、240 粘着剤層。

Claims (3)

  1. 基材および粘着剤層を有し、ホイールの開口部を含めてホイールの外側面の全面に貼りつけられるホイール保護フィルムであって、
    前記粘着剤層が粘着剤から形成されてなり、
    前記粘着剤が、下記(A)および(B)から選択される少なくとも1種;
    (A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物
    (B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体;
    ならびに(C)波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を含み、
    前記粘着剤層の少なくとも前記ホイールの開口部を覆う外周部内側範囲の粘着力が0.8N/25mm以下である、ホイール保護フィルム。
  2. 基材および粘着剤層を有し、ホイールの開口部を含めてホイールの外側面の全面に貼りつけられるホイール保護フィルムの製造方法であって、
    前記粘着剤層を粘着剤で形成し、
    前記粘着剤層の少なくともホイールの開口部を覆う外周部内側範囲に波長200〜280nmの紫外線を照射することを有し、
    前記粘着剤が、下記(A)および(B)から選択される少なくとも1種;
    (A)(メタ)アクリル酸系重合体および光硬化性化合物
    (B)光硬化性(メタ)アクリル酸系重合体;
    ならびに(C)波長254nmでの吸光係数が波長365nmでの吸光係数の50倍以上である光重合開始剤を含む、ホイール保護フィルムの製造方法。
  3. 前記ホイール保護フィルムの粘着剤層面をホイールに貼付したあとに波長200〜280nmの紫外線を照射することを有する、請求項2に記載のホイール保護フィルムの製造方法。
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