JP2018030823A - 無担体放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ−d−アロース、非放射性デオキシフルオロ−d−アロース、およびそれらの前駆体、ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

無担体放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ−d−アロース、非放射性デオキシフルオロ−d−アロース、およびそれらの前駆体、ならびにそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 D-アロース骨格を有する新たな放射性ハロゲン標識化物質、その製造方法等を提供する。【解決手段】 本発明の放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ‐D-アロース誘導体は、下記一般式(1)もしくは下記一般式(2)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする。前記式(1)および(2)において、Xは、ハロゲンの放射性同位元素であり、例えば、18Fである。【化1】【選択図】なし

Description

本発明は、新規の無担体放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース、非放射性デオキシフルオロ-D-アロース、およびそれらの前駆体、ならびにそれらの製造方法に関する。
ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)におけるトレーサーとして、診断検査が保険適用となっている2-デオキシ-2-[18F]フルオロ-D-グルコースをはじめとして、様々な標識位置のデオキシ[18F]フルオロ-D-グルコースが合成され(非特許論文1,2,3,4)、診断、臨床試験、トランスポーター等の研究に使用されている。
一方、グルコースのエピマーであるD-アロースは、近年、虚血の再灌流時における神経細胞死からの保護作用(非特許論文7)、ガン細胞増殖抑制作用(非特許論文8)等が報告されている。しかし、生体内におけるD-アロースの動態は、必ずしも明らかとなっていない。
このD-アロースを標識化したトレーサーとしては、担体(非放射性の19F体)との混合物である2-デオキシ-2-[18F]フルオロ-D-アロースが報告されており(非特許論文5)、乳ガンの検出への利用が試みられている(非特許論文6)。
Basic Hydrolysis of 2-[18F]Fluoro-1,3,4,6-tetra-O-acetyl-D-glucose in the Preparation of 2-[18F]Fluoro-2-deoxy-D-glucose, Fuchtner, F.; Steinbach, J.; Mading, P.; Johannsen, B. Appl. Radiat. Isot. 1996, 47, 61-66. [18F]-Labeled 3-Deoxy-3-Fluoro-D-Glucose: Synthesis and Preliminary Biodistribution Data, Tewson, T. J.; Welch, M. J.; Raichle, M. E. J. Nucl. Med. 1978, 19, 1339-1345. Functional expression of SGLTs in rat brain, Yu, A. S.;Hirayama, B. A.; Timbol, G.; Liu, J. Basarah, E.; Kepe, V.; Satyamurthy, N.; Huang, S.-C.; Wright, E. M.; Barrio, J. R. Am. J. Physiol. Cell Physiol. 2010, 299, C1277-C1284. Synthesis of [18F]-6-deoxy-6-fluoro-D-glucose([18F]6FDG), a potential tracer of glucose transport, Neal, T. R.; Schumann, W. C.; Berridge, M. S.; Landau, B. R. J. Label. Compd. Radiopharm. 2005, 48, 845-854. Two-step regio- and stereoselective syntheses of [19F]- and [18F]-2-deoxy-2-(R)-fluoro-β-D-allose, Ashique, R.; Chirakal, R. V.; Hughes, D. W.; Schrobilgen, G. J. Carbohydr. Res. 2006, 341, 457-466. Reactivity and Selectivity of F2 Toward 3,4,6-Tri-O-acetyl-D-Glucal in Anhydrous HF: Synthesis of [18F]2-Fluoro-2-deoxy-β-D-allose and Its Use for the Detection of a Breast Tumor, Ashique, R.; Chirakal, R.; Schrobilgen, G. J.; Hughes, D. W.; Farncombe, T.; Gulenchyn, K.; Labiris, R.; Truman, T.; Saab, C. In ACS symposium series (fluorinated heterocycles), Gakh, A. A.; Kirk, K. L. (Eds.) 2009, 1003, pp. 211-235. Neuroprotective Effects of D-Allose against Retinal Ischemia–Reperfusion Injury, Hirooka, K; Miyamoto, O.; Jinming, P.; Du, Y.; Itano, T.; Baba, T.; Tokuda, M.; Shiraga, F. Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2006, 47, 1653-1657. Growth Inhibitory Effect of D-allose on Human Ovarian Carcinoma Cells In Vitro, Sui, L.; Dong, Y.; Watanabe, Y.; Yamaguchi, F.; Hatano, N.; Izumori, K.; Tokuda, M. Anticancer Res. 2005, 25, 2639-2644.
D-アロースは、正常な細胞では通常使用されないため、D-アロース骨格を有する新たな標識化物質は、例えば、PET動態解析によるD-アロースの作用機序の研究、腫瘍細胞等のイメージング薬剤研究、腫瘍細胞等の選択的内用照射薬剤研究等に、トレーサーの候補物質として使用し得ると考えられる。
そこで、本発明は、D-アロース骨格を有する新たな放射性ハロゲン標識化物質、その製造方法等の提供を目的とする。
本発明の放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体は、下記一般式(1)もしくは下記一般式(2)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(1)および(2)において、Xは、ハロゲンの放射性同位元素である。
本発明の放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体は、以下、放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体ともいう。
本発明の非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体は、下記一般式(1’)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする。本発明の非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体は、放射性ハロゲン(18F)で標識化されていないコールドの化合物またはその塩であることから、以下、18F未標識D-アロース誘導体ともいう。下記式において、Fは、非放射性F(19F)である。
Figure 2018030823
本発明の非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体は、以下、非放射性D-アロース誘導体ともいう。
本発明のピラノース型誘導体は、下記一般式(I)もしくは下記一般式(II)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする。下記式において、Fは、非放射性F(19F)である。
Figure 2018030823

前記式(I)において、
は、水素、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基であり、
前記式(II)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。なお、前記式において、RCOO-および-OCORは、それぞれ、R-C(=O)-O-および-O-C(=O)-Rである(以下、同様)。
本発明のピラノース型誘導体は、下記一般式(III)もしくは下記一般式(IV)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(III)において、
は、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基であり、
前記式(IV)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。−SOR’は、R’-SO2-および-SO2R’で表される。
本発明の各種ピラノース型誘導体は、本発明の18F標識化D-アロース誘導体および非放射性D-アロース誘導体の合成に使用できることから、以下、前駆体ともいう。
本発明の放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体の製造方法は、下記一般式(I-1)で表される化合物またはその塩である前駆体A1について、6位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、前記ハロゲン化された前駆体A1について、1位、2位、3位および4位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程とを含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(I-1)において、
は、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
本発明の放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体の製造方法は、下記一般式(III)で表される化合物またはその塩である前駆体B1について、3位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、前記ハロゲン化された前駆体B1について、1位、2位、4位および6位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程とを含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(III-1)において、
は、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
本発明の放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体の製造方法は、下記一般式(V)で表される化合物またはその塩である前駆体B2について、3位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、
前記ハロゲン化された前駆体B2について、5位および6位の保護基を脱保護して6員環を形成する環化工程とを含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(V)において、
は、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
本発明の非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体の製造方法は、下記一般式(II)で表される化合物またはその塩である前駆体C1について、1位、2位、3位および4位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程を含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(II)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
本発明の非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体の製造方法は、下記一般式(IV)で表される化合物またはその塩である前駆体D1について、1位、2位、4位および6位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程を含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(IV)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
本発明の放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体は、新規の化合物であり、例えば、D-アロースの動態解析等のトレーサー候補として有用である。また、本発明の未標識D-アロース誘導体も、新規の化合物であり、同様にトレース候補として、また、放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体(例えば、ハロゲンが18F)に対する非放射性標品として使用できる。また、本発明の前駆体を使用すれば、例えば、無担体(非放射性のハロゲンを含まない)の状態で、本発明の放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体を合成できる。
<放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体>
本発明の放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体は、前述のように、下記一般式(1)もしくは下記一般式(2)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする。
Figure 2018030823
前記式(1)および(2)において、Xは、ハロゲンの放射性同位元素である。ハロゲンの放射性同位元素は、例えば、F、Cl、Br、I、At、Uusの放射性ハロゲン核種であり、具体例として、放射性ハロゲン核種である18F、77Br、123I、125I、131I、211At等があげられる。
本発明において、前記一般式(1)で表される化合物は、6-デオキシ-6-放射性ハロゲノ-D-アロースであり、その塩を含めて、以下、[放射性X]6XAlloともいう。本発明において、前記一般式(2)で表される化合物は、3-デオキシ-3-放射性ハロゲノ-D-アロースであり、その塩を含めて、以下、[放射性X]3XAlloともいう。具体例として、Xが18Fの場合、前記一般式(1)で表される化合物は、6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-D-アロースであり、その塩を含めて、以下、[18F]6FAlloともいう。本発明において、前記一般式(2)で表される化合物は、3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースであり、その塩を含めて、以下、[18F]3FAlloともいう。
本発明の放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体は、例えば、D-アロースの動態解析のトレーサーの候補として使用できる。
本発明の放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体の製造方法は、特に制限されないが、例えば、以下の本発明の製造方法により合成することができる。
<[放射性X]6XAlloの製造方法>
本発明の[放射性X]6Xalloの製造方法は、前述のように、下記一般式(I-1)で表される化合物またはその塩である前駆体A1について、6位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、前記ハロゲン化された前駆体A1について、1位、2位、3位および4位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程とを含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(I-1)において、
は、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、それらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
前記ハロゲン化反応およびヒドロキシル化工程は、例えば、下記式で表すことができる。下記式において、18Fは、例えば、他の放射性ハロゲンでもよい。
Figure 2018030823
本発明の製造方法によれば、例えば、無担体(非放射性ハロゲン(例えば、19F)を含まない)の[放射性X]6XAlloを合成できる。本発明において、「非放射性X(例えば、19F)を含まない」とは、後述する非放射性6XAllo(例えば、非放射性6FAllo)を実質的に含まないことを意味し、実質的に含まないとは、例えば、検出限界未満である。
本発明の製造方法によれば、6位を放射性ハロゲンでハロゲン化することから、前記式(I-1)において、例えば、6位の置換基(−OR)が脱離基であり、1位〜4位の置換基(−COR)が保護基である。
前記式(I-1)のR’またはRにおいて、前記飽和炭化水素基、前記不飽和炭化水素基、またはそれらの前記ハロゲン化炭素の炭素数は、特に制限されず、例えば、0、1〜17、1〜10、2〜10、1〜6、2〜6である。前記鎖式は、例えば、直鎖でも分岐鎖でもよい。Rにおける炭素数が0の場合、−OCORは、例えば、-O-C(=O)Hである。前記鎖式の飽和炭化水素基は、具体例として、アルキル基(鎖式アルキル基)等があげられ、具体例として、例えば、メチル基(Me)、エチル基、ヘプチル基、ヘプタデシル基、i-プロピル基、t-ブチル基等があげられる。前記環式の飽和炭化水素基は、例えば、シクロアルキル基(環式アルキル基)、シクロアルケニリデン基、アダマンチル基等があげられる。前記鎖式の不飽和炭化水素基は、例えば、アルケニル基、アリル基等があげられる。前記環式の不飽和炭化水素基は、例えば、アリール基、炭化水素置換アリール基等があげられ、具体例として、例えば、フェニル基(Ph)、トルイル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等があげられる。前記ハロゲン化炭素基は、例えば、フッ化炭素基、塩化炭素基等があげられ、具体例として、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、トリクロロメチル基、ペンタフルオロフェニル基等があげられる。
が−SOR’の場合、例えば、−SOCFであり、Rが−CR’の場合、例えば、−C(Cである。Rは、例えば、全て同じであり、フェニル基(Ph)またはメチル基(Me)である。
本発明の製造方法は、例えば、下記一般式(I-1)で表される化合物またはその塩である前駆体A1を合成する工程を含んでもよい。具体的には、前記ハロゲン化工程に先立って、例えば、さらに、下記一般式(I-0)で表される化合物またはその塩である前駆体A0について、6位に脱離基を導入して、前記前駆体A1を合成する合成工程を含んでもよい。
Figure 2018030823

前記式(I-0)において、
は、水素であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。前記飽和炭化水素基または前記不飽和炭化水素基は、前記式(I-1)のRと同様である。
前記前駆体A1の合成工程は、例えば、下記式で表すことができる。
Figure 2018030823
前記前駆体A0は、例えば、下記式の反応により得ることができる。下記式において、Trは、−C(Cであり、Rは、前記式(I-0)と同様である。
Figure 2018030823
本発明の製造方法のスキームの一例を以下に示すが、本発明は、これには制限されない。下記スキームにおいて、18Fは、例えば、他の放射性ハロゲンでもよい。下記式において、R’SO2O-は、R’-S(=O)2-O-である。
Figure 2018030823
<[放射性X]3XAlloの製造方法>
本発明の[放射性X]3Xalloの第1の製造方法は、前述のように、下記一般式(III-1)で表される化合物またはその塩である前駆体B1について、3位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、前記ハロゲン化された前駆体B1について、1位、2位、4位および6位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程とを含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(III-1)において、
は、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
前記ハロゲン化反応およびヒドロキシル化工程は、例えば、下記スキームで表すことができる。下記式(III-1)において、−ORは、−OSOR’である。下記スキームにおいて、前記ハロゲン化反応はフッ素化反応である。下記スキームにおいて、18Fは、例えば、他の放射性ハロゲンでもよい。
Figure 2018030823
本発明の製造方法によれば、例えば、無担体(非放射性ハロゲン(例えば、19F)を含まない)の[放射性X]3XAllo(例えば、[18F]3FAllo)を合成できる。本発明において、「非放射性ハロゲン(例えば、19F)を含まない」とは、後述する非放射性3XAllo(例えば、非放射性3FAllo)を実質的に含まないことを意味し、実質的に含まないとは、例えば、検出限界未満である。
本発明の製造方法によれば、3位を放射性ハロゲンでハロゲン化することから、前記式(III-1)において、例えば、3位の置換基(−OR)が脱離基であり、1位、2位、4位および6位の置換基(−COR)が保護基である。
前記(III-1)のR’またはRにおいて、前記飽和炭化水素基、前記不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基は、前記式(I-1)のR’またはRと同様である。
が−SOR’の場合、例えば、−SOCFであり、Rが−CR’の場合、例えば、−C(Cである。Rは、例えば、全て同じであり、フェニル基(Ph)またはメチル基(Me)である。
本発明の製造方法は、例えば、下記一般式(III-1)で表される化合物またはその塩である前駆体B1を合成する工程を含んでもよい。具体的には、前記ハロゲン化工程に先立って、例えば、さらに、下記一般式(III-0)で表される化合物またはその塩である前駆体B0について、3位に脱離基を導入して、前記前駆体B1を合成する合成工程を含んでもよい。
Figure 2018030823

前記式(III-0)において、
は、水素であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。前記飽和炭化水素基または前記不飽和炭化水素基は、前記式(III-1)のR’またはRと同様である。
前記前駆体B1の合成工程は、例えば、下記式で表すことができる。
Figure 2018030823
本発明の製造方法のスキームの一例を以下に示すが、本発明は、これには制限されない。下記スキームにおいて、18Fは、例えば、他の放射性ハロゲンでもよい。
Figure 2018030823
本発明の[放射性X]3XAlloの第2の製造方法は、前述のように、下記一般式(V)で表される化合物またはその塩である前駆体B2について、3位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、前記ハロゲン化された前駆体B2について、5位および6位の保護基を脱保護して6員環を形成する環化工程とを含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(V)において、
は、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。前記飽和炭化水素基、前記不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基は、前記式(I-1)のR’またはRと同様である。
前記ハロゲン化反応および環化工程は、例えば、下記スキームで表すことができる。下記スキームにおいて、前記ハロゲン化反応は、フッ素化反応である。下記スキームにおいて、18Fは、例えば、他の放射性ハロゲンでもよい。
Figure 2018030823
本発明の製造方法のスキームの一例を以下に示すが、本発明は、これには制限されない。下記スキームにおいて、18Fは、例えば、他の放射性ハロゲンでもよい。
Figure 2018030823
<非放射性D-アロース誘導体>
本発明の非放射性D-アロース誘導体は、前述のように、下記一般式(1’)またはその塩であることを特徴とし、以下、非放射性6FAlloともいう。本発明の非放射性6FAlloは、例えば、本発明の[18F]6FAlloに対する非放射性標品となる。下記一般式(1’)において、6位の非放射性(安定)同位体Fは、他の非放射性同位体ハロゲン(Cl、Br、I)でもよい。
Figure 2018030823
本発明の非放射性D-アロース誘導体は、前述のように、下記一般式(2’)またはその塩であることを特徴とし、以下、非放射性3FAlloともいう。本発明の非放射性3FAlloは、例えば、本発明の[18F]3FAlloに対する非放射性標品となる。下記一般式(2’)において、3位の非放射性(安定)同位体Fは、他の非放射性同位体ハロゲン(Cl、Br、I)でもよい。
Figure 2018030823
本発明の非放射性D-アロース誘導体の製造方法は、特に制限されないが、例えば、以下の本発明の製造方法により合成することができる。
<非放射性6FAlloの製造方法>
本発明の非放射性6FAlloの製造方法は、前述のように、下記一般式(II)で表される化合物またはその塩である前駆体C1について、1位、2位、3位および4位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程を含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(II)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。前記式(II)において、前記飽和炭化水素基、前記不飽和炭化水素、またはそれらのハロゲン化炭素基は、前記式(I-1)のR’またはRと同様である。
本発明の製造方法は、例えば、下記一般式(II)で表される化合物またはその塩である前駆体C1を合成する工程を含んでもよい。具体的には、前記ヒドロキシル化工程に先立って、例えば、さらに、前記一般式(I-0)で表される化合物またはその塩である前駆体A0について、6位を非放射性Fでフッ素化して、前記前駆体C1を合成する合成工程を含む。
Figure 2018030823

前記式(I-0)において、
は、水素であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
前記前駆体C1の合成工程は、例えば、下記式で表すことができる。
Figure 2018030823
本発明の製造方法のスキームの一例を以下に示すが、本発明は、これには制限されない。
Figure 2018030823
<非放射性3FAlloの製造方法>
本発明の非放射性3FAlloの製造方法は、前述のように、下記一般式(IV)で表される化合物またはその塩である前駆体D1について、1位、2位、4位および6位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程を含むことを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(IV)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。前記飽和炭化水素基または前記不飽和炭化水素基は、前記式(I-1)のRと同様である。
前記前駆体D1のヒドロキシル化工程は、例えば、下記式で表すことができる。
Figure 2018030823
本発明の製造方法は、例えば、下記一般式(IV)で表される化合物またはその塩である前駆体D1を合成する工程を含んでもよい。具体的には、前記ヒドロキシル化工程に先立って、例えば、さらに、下記一般式(VI)で表される化合物またはその塩である前駆体D0について、3位を非放射性Fでフッ素化して、前記前駆体D1を合成する合成工程を含む。
Figure 2018030823

前記式(VI)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。前記飽和炭化水素基または前記不飽和炭化水素基は、前記式(IV)のRと同様である。
前記前駆体D1の合成工程は、例えば、下記式で表すことができる。
Figure 2018030823
本発明の製造方法のスキームの一例を以下に示すが、本発明は、これには制限されない。
Figure 2018030823
<ピラノース型誘導体>
本発明のピラノース型誘導体は、前述した、本発明の[放射性X]6XAlloの製造方法、[放射性X]3XAlloの製造方法、非放射性6FAlloおよび非放射性3FAlloの製造方法における各種前駆体として使用できる。
本発明のピラノース型誘導体は、下記一般式(I)もしくは下記一般式(II)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(I)において、
は、水素、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基であり、
前記式(II)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
前記式(I)のR’もしくはRまたは前記式(II)のRにおいて、前記飽和炭化水素基、前記不飽和炭化水素基、またはそれらの前記ハロゲン化炭素の炭素数は、特に制限されず、例えば、0〜17、1〜17、1〜10、2〜10、1〜6、2〜6である。前記鎖式は、例えば、直鎖でも分岐鎖でもよい。前記鎖式の飽和炭化水素基は、具体例として、アルキル基(鎖式アルキル基)等があげられ、具体例として、例えば、メチル基(Me)、エチル基、ヘプチル基、ヘプタデシル基、i-プロピル基、t-ブチル基等があげられる。前記環式の飽和炭化水素基は、例えば、シクロアルキル基(環式アルキル基)、シクロアルケニリデン基、アダマンチル基等があげられる。前記鎖式の不飽和炭化水素基は、例えば、アルケニル基、アリル基等があげられる。前記環式の不飽和炭化水素基は、例えば、アリール基、炭化水素置換アリール基等があげられ、具体例として、例えば、フェニル基(Ph)、トルイル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基等があげられる。前記ハロゲン化炭素基は、例えば、フッ化炭素基、塩化炭素基等があげられ、具体例として、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、トリクロロメチル基、ペンタフルオロフェニル基等があげられる。Rにおける炭素数が0の場合、−OCORは、例えば、-O-C(=O)Hである。
前記式(I)および(II)において、RおよびR’は、例えば、鎖式アルキル基、環式アルキル基、アリール基、またはそれらのハロゲン化炭素基である。
前記式(I)において、例えば、Rは、−Hであり、Rは、−Cまたは−CHである。
前記式(I)において、例えば、Rは、−SOCFであり、Rは、−Cまたは−CHである
前記式(I)において、例えば、Rは、−C(Cであり、Rは、−Cまたは−CHである。
前記式(II)において、例えば、Rは、−Cまたは−CHである。
本発明のピラノース型誘導体は、下記一般式(III)もしくは下記一般式(IV)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする。
Figure 2018030823

前記式(III)において、
は、−SOR’または−CR’であり、
R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基であり、
前記式(IV)において、
Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
前記式(III)のR’もしくはRまたは前記式(IV)のRにおいて、前記飽和炭化水素基、前記不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基は、前記式(I)と同様である。
前記式(III)および(IV)において、例えば、RおよびR’は、鎖式アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはそれらのハロゲン化炭素基である。
前記式(III)において、例えば、Rは、−SOCFであり、Rは、−Cまたは−CHである。
前記式(IV)において、例えば、Rは、−Cまたは−CHである。
つぎに、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例により制限されない。
(1)1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-アロピラノースの合成
D-アロース(540mg、3mmol)をピリジン(3mL)に懸濁し、塩化トリチル(1g、3.6mmol)とクロロホルム(6mL)を加え40°Cで3日間攪拌した。反応混合物を冷水で室温に冷却し、塩化ベンゾイル(2.2mL、19mmol)を加え室温で1時間攪拌した。反応混合物を氷冷し、氷(10g)を含む氷冷水(20mL)に加え、クロロホルム(15mL)で3回抽出した。合わせた有機層を、水(15mL)で2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)で1回洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮後、トルエン(50mL)で2回置換し、完全にピリジンを留去した。残留物にジクロロメタン(30mL)を加え溶解した後、塩化鉄(III)六水和物(1.6g、6mmol)を加え、室温で1日攪拌した。水(40mL)、クロロホルム(10mL)を加えた後、有機層を分離し、水層からさらにクロロホルム(20mL)で2回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)で1回洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲル(90g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3:1)を用いて精製し、減圧濃縮後、メタノールから再結晶して、1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-アロピラノース(395mg、収率22%)を得た。
1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-アロピラノース:mp (from MeOH, colorless prisms) 181-182°C; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ8.10 (d, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 8.05 (d, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.88 (d, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.84 (d, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.67 (t, J=7.6 Hz, 1H, Ph), 7.57-7.50 (m, 4H, Ph), 7.46 (t, J=7.6 Hz, 1H, Ph), 7.42 (t, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.35 (t, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.28 (t, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 6.61 (d, J=8.9 Hz, 1H, H-1), 6.33 (t, J=2.8 Hz, 1H, H-3), 5.70 (dd, J=8.9, 2.8 Hz, 1H, H-2), 5.56 (dd, J=9.6, 2.8 Hz, 1H, H-4), 4.51 (ddd, J=9.6, 4.8, 2.1 Hz, 1H, H-5), 3.95 (ddd, J=12.4, 5.5, 2.1 Hz, 1H, H-6a), 3.76 (ddd, J=12.4, 5.5, 4.8 Hz, 1H, H-6b), 2.50 (t, J=5.5 Hz, 1H, OH); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ165.34 (2C), 165.10, 164.82, 133.91, 133.70, 133.66, 133.45, 130.15 (2C), 129.87 (2C), 129.81 (4C), 129.29, 128.79 (3C), 128.72, 128.57 (2C), 128.54, 128.49 (2C), 128.40 (2C), 91.35, 74.12, 69.48, 68.91, 66.68, 61.25; IR (KBr, cm-1) 3491, 1733, 1267.
Figure 2018030823
(2)1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノースの合成
1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-アロピラノース(1194mg、2mmol)、2,6-ルチジン(927μL、8mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解し、0°Cに冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(673μL、4mmol)を加え、0°Cで1時間攪拌後、水(40mL)を加えた。ジクロロメタン(40mL)で3回抽出後、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。トルエン(100mL)で4回置換し、完全に2,6-ルチジンを留去した後、残留物をシリカゲル(72.9g、展開溶媒:ジクロロメタン)を用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、減圧濃縮後、ジクロロメタン(4mL)-ヘキサン(16mL)から再結晶して1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノース(1398mg、収率96%)を得た。
1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノース: mp (from CH2Cl2-hexane, colorless powder) 102-104°C (dec.); 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ8.07 (dd, J=8.3, 1.2 Hz, 2H, Ph), 8.05 (dd, J=8.3, 1.2 Hz, 2H, Ph), 7.87 (dd, J=8.3, 1.2 Hz, 2H, Ph), 7.84 (dd, J=8.3, 1.2 Hz, 2H, Ph), 7.67, (tt, J=7.5, 1.2 Hz, 1H, Ph), 7.59-7.52 (m, 4H, Ph), 7.46 (tt, J=7.5, 1.2 Hz, 1H, Ph), 7.44 (dd, J=8.3, 7.5 Hz, 2H, Ph), 7.37 (dd, J=8.3, 7.5 Hz, 2H, Ph), 7.28 (dd, J=8.3, 7.5 Hz, 2H, Ph), 6.63 (d, J=8.5 Hz, 1H, H-1), 6.36 (t, J=3.0 Hz, 1H, H-3), 5.72 (dd, J=8.5, 3.0 Hz, 1H, H-2), 5.51 (dd, J=10.3, 3.0 Hz, 1H, H-4), 4.76 (ddd, J=10.3, 5.1, 2.3 Hz, 1H, H-5), 4.75 (dd, J=11.4, 2.3 Hz, 1H, H-6a), 4.69 (dd, J=11.4, 5.1 Hz, 1H, H-6b); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ165.14, 164.81, 164.66, 164.63, 134.00, 133.86, 133.83, 133.54, 130.17 (2C), 129.82 (4C), 129.80 (2C), 129.02, 128.86 (2C), 128.65, 128.62 (2C), 128.57 (2C), 128.42 (2C), 128.38 (2C), 118.50 (q, JF=320.1 Hz), 91.04, 73.34, 71.05, 68.90, 68.48, 66.46; IR (KBr, cm-1) 1731, 1261.
Figure 2018030823
(3)1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-デオキシ-6-フルオロ-β-D-アロピラノース(非放射性標品)の合成
1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-アロピラノース(418mg、0.7mmol)をジクロロメタン(1.4mL)に溶解し、-17°Cに冷却した後、(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(370μL、2.8mmol)を加え、室温で1日間攪拌した。再度-17°Cに冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温に温め2時間攪拌した。クロロホルム(20mL)で3回抽出後、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲル(21g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9:1)を用いて精製し、1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-デオキシ-6-フルオロ-β-D-アロピラノース(137mg、収率33%)を得た。
1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-デオキシ-6-フルオロ-β-D-アロピラノース:mp (from MeOH, colorless powder) 169-170°C; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ8.07 (d, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 8.06 (d, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.89 (d, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.84 (d, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.66 (t, J=7.6 Hz, 1H, Ph), 7.58-7.51 (m, 4H, Ph), 7.46 (t, J=7.6 Hz, 1H, Ph), 7.43 (t, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.36 (t, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 7.28 (t, J=7.6 Hz, 2H, Ph), 6.63 (d, J=8.3 Hz, 1H, H-1), 6.35 (t, J=2.8 Hz, 1H, H-3), 5.73 (dd, J=8.3, 2.8 Hz, 1H, H-2), 5.58 (dd, J=10.3, 2.8 Hz, 1H, H-4), 4.710 (dd, JF=47.4 Hz, J=4.1 Hz, 1H, H-6a), 4.707 (dd, JF=49.4 Hz, J=2.1 Hz, 1H, H-6b), 4.60 (dddd, JF=21.3 Hz, J=10.3, 4.1, 2.1 Hz, 1H, H-5); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ165.21, 164.99, 164.72, 164.67, 133.90, 133.71, 133.60, 133.45, 130.19 (2C), 129.80 (6C), 129.22, 128.78 (4C), 128.55 (2C), 128.52, 128.48 (2C), 128.40 (2C), 91.23, 81.13 (d, JF=176.3 Hz), 72.51 (d, JF=18.8 Hz), 69.15, 68.65, 66.10 (d, JF=7.2 Hz); IR (KBr, cm-1) 1734, 1263.
Figure 2018030823
(4)6-デオキシ-6-フルオロ-D-アロース(非放射性標品)の合成
1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-デオキシ-6-フルオロ-β-D-アロピラノース(60mg、0.1mmol)を1,4-ジオキサン(2.6mL)に溶解し、0.6mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加えた。室温で1.5時間攪拌後、1mol/L酢酸水溶液(1.2mL)を加え、減圧濃縮し、水(5mL)で2回置換した。水(5mL)に溶解し、シリンジフィルター(孔径0.45μm)でろ過後、ろ液を減圧濃縮し、分取HPLC(カラム:Cosmosil 5C18-PAQ、20 mmID x 50+250 mm、展開溶媒:アセトニトリル/水=3:1、流速:10mL/min)で精製し、6-デオキシ-6-フルオロ-D-アロース(7.7mg、収率42%)を得た。
6-デオキシ-6-フルオロ-D-アロース:β-ピラノース型(D2O中約83%):1H NMR (600 MHz, D2O) δ4.81 (d, J=8.2 Hz, 1H, H-1), 4.60 (ddd, JF=47.5 Hz, J=11.0, 2.0 Hz, 1H, H-6a), 4.56 (ddd, JF=47.5 Hz, J=11.0, 4.1 Hz, 1H, H-6b), 4.09 (t, J=2.8 Hz, 1H, H-3), 3.64 (dd, J=10.3, 2.8 Hz, 1H, H-4), 3.82 (dddd, JF=27.5 Hz, J=10.3, 4.1, 2.0 Hz, 1H, H-5), 3.32 (dd, J=8.2, 2.8 Hz, 1H, H-2); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ93.65, 82.89 (d, JF=167.6 Hz), 72.25 (d, JF=17.3 Hz), 71.17, 71.07, 65.75 (d, JF=5.8).
Figure 2018030823
α-ピラノース型(D2O中約17%):1H NMR (600 MHz, D2O) δ5.06 (d, J=4.1 Hz, 1H, H-1), 4.60 (ddd, JF=47.5 Hz, J=11.0, 2.0 Hz, 1H, H-6a), 4.56 (ddd, JF=47.5 Hz, J=11.0, 4.1Hz, 1H, H-6b), 4.09 (t, J=2.8 Hz, 1H, H-3), 4.00 (dddd, JF=21.3 Hz, J=10.3, 4.1, 2.0 Hz, 1H, H-5), 3.64 (dd, J=10.3, 2.8 Hz, 1H, H-4), 3.61 (t, J=2.8 Hz, 1H, H-2); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ93.06, 82.89 (d, JF=167.6 Hz), 71.61, 66.97, 65.93 (d, JF=17.3 Hz), 65.19 (d, JF=5.8 Hz).
Figure 2018030823
(5)1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノースを前駆体とする6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-D-アロースの合成
50-60MBqの無担体[18F]Fを含む[18O]ターゲット水を水で薄めたもの(約1mL)を、1mol/L炭酸カリウム水溶液(10mL)および水(30mL)を通して調製したWaters Sep-Pak Accell Plus QMA Plus Lightカートリッジ(強陰イオン交換カートリッジ)に通し、吸着させた。炭酸カリウム(17μmol)/[2.2.2]クリプタンド(34μmol)/水(0.2mL)/アセトニトリル(0.7mL)の混合液で[18F]Fを溶離させ、濃縮した。残留物にアセトニトリル(1mL)を加え濃縮した後、1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノース(30mg、42μmol)のアセトニトリル(3mL)溶液を加え、85°Cで5分間攪拌し、1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-β-D-アロピラノースの生成(放射化学的転換率:88%)を、TLC(Rf 0.36、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=9:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮後、室温に冷却し、THF(1mL)に溶解した後、0.3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え振とうし、30分間放置した。1mol/L酢酸水溶液(1mL)を加え、6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-D-アロースの生成(放射化学的転換率:26%)を、TLC(Rf 0.39、展開溶媒:クロロホルム/メタノール=2:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮した後、セミ分取HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D、10 mmID x 20+250 mm、展開溶媒:アセトニトリル/水=3:1、流速:2mL/min)で分取し、6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-D-アロースを精製した。
Figure 2018030823
(6)1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフェニルメチル-β-D-アロピラノースの合成
D-アロース(9.021g、50mmol)をピリジン(100mL)に懸濁し、塩化トリチル(15.336g、55mmol)を加え40°Cで5日間攪拌した。反応混合物を冷水で室温に冷却し、無水酢酸(37.8mL、400mmol)を加え、室温で6日間攪拌した。反応混合物を氷冷し、水(100mL)を加え、クロロホルム(100mL)で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮後、トルエン(100mL)で4回置換し、完全にピリジンを留去した。残留物をシリカゲル(50g、展開溶媒:ジクロロメタン/酢酸エチル=9:1)を用いて精製し、減圧濃縮後、トルエンから再結晶して、1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフェニルメチル-β-D-アロピラノース(18.426g、収率62%)を得た。
1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフェニルメチル-β-D-アロピラノース:mp (from toluene, colorless prisms) 216-217°C; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ7.43 (dd, J=7.8, 1.3 Hz, 6H, Ph), 7.28 (t, J=7.8 Hz, 6H, Ph), 7.22 (dt, J=7.8, 1.3 Hz, 3H, Ph), 6.01 (d, J=8.6 Hz, 1H, H-1), 5.71 (t, J=2.9 Hz, 1H, H-3), 5.23 (dd, J=10.2, 2.9 Hz, 1H, H-4), 5.08 (dd, J=8.6, 2.9 Hz, 1H, H-2), 4.06 (ddd, J=10.2, 3.7, 2.2 Hz, 1H, H-5), 3.39 (dd, J=10.6, 2.2 Hz, 1H, H-6a), 3.03 (dd, J=10.6, 3.7 Hz, 1H, H-6b), 2.16 (s, 3H, Ac), 2.11 (s, 3H, Ac), 2.03 (s, 3H, Ac), 1.75 (s, 3H, Ac); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ169.87, 169.33, 169.12, 168.76, 143.58 (3C), 128.70 (6C), 127.79 (6C), 127.01 (3C), 90.36, 86.42, 72.36, 68.49, 68.32, 66.04, 61.54; IR (KBr, cm-1) 1757, 1221.
Figure 2018030823
(7)1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-β-D-アロピラノースの合成
10%パラジウム/活性炭(21.291g)を1,2-ジクロロエタン(360mL)に懸濁し、1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフェニルメチル-β-D-アロピラノース(11.813g、20mmol)を加え溶解し、続いて少しずつ98%ギ酸(40mL)加え、室温で3時間攪拌した。セライトろ過の後、沈殿をクロロホルムで洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮した後、トルエン(40mL)で3回置換し、完全にギ酸を留去した。残留物をシリカゲル(118.1g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:2)を用いて精製し、1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-β-D-アロピラノース(6.713g、収率96%)を得た。
1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-β-D-アロピラノース:mp (from MeOH, colorless prisms) 122-123°C; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ6.02 (d, J=8.6 Hz, 1H, H-1), 5.73 (t, J=3.0 Hz, 1H, H-3), 5.03 (dd, J=10.3, 3.0 Hz, 1H, H-4), 4.97 (dd, J=8.6, 3.0 Hz, 1H, H-2), 4.06 (ddd, J=10.3, 4.3, 2.3 Hz, 1H, H-5), 3.79 (ddd, J=12.6, 6.9, 2.3 Hz, 1H, H-6a), 3.59 (ddd, J=12.6. 6.9, 4.3 Hz, 1H, H-6b), 2.19 (t, J=6.9 Hz, 1H, OH), 2.17 (s, 3H, Ac), 2.13 (s, 3H, Ac), 2.04 (s, 3H, Ac), 2.02 (s, 3H, Ac); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ169.88, 169.61, 169.41, 169.09, 90.10, 73.29, 68.45, 68.29, 65.77, 61.00, 20.93, 20.70, 20.60, 20.54; IR (KBr, cm-1) 3589, 3507, 1750, 1225.
Figure 2018030823
(8)1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノースの合成
1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-β-D-アロピラノース(349mg、1mmol)、2,6-ルチジン(463μL、4mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、0°Cに冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(337μL、2mmol)を加え、0°Cで1時間攪拌後、水(20mL)を加えた。ジクロロメタン(20mL)で3回抽出後、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。トルエン(50mL)で4回置換し、完全に2,6-ルチジンを留去した後、残留物をシリカゲル(24.0g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=2:1)を用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、減圧濃縮後、酢酸エチル(0.8mL)-ヘキサン(7.2mL)から再結晶して、1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノース(419mg、収率87%)を得た。
1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノース:mp (from AcOEt-hexane, colorless needles) 81-82°C (dec.); 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ6.02 (d, J=8.6 Hz, 1H, H-1), 5.76 (t, J=2.9 Hz, 1H, H-3), 5.00 (dd, J=8.6, 2.9 Hz, 1H, H-2), 4.96 (dd, J=10.3, 2.9 Hz, 1H, H-4), 4.59 (dd, J=11.2, 2.3 Hz, 1H, H-6a), 4.55 (dd, J=11.2, 4.4 Hz, 1H, H-6b), 4.31 (ddd, J=10.3, 4.4, 2.3 Hz, 1H, H-5), 2.18 (s, 3H, Ac), 2.13 (s, 3H, Ac), 2.04 (s, 3H, Ac), 2.03 (s, 3H, Ac); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ169.64, 169.14, 168.89, 168.85, 118.41 (q, JF=319.3 Hz), 89.88, 73.21, 70.23, 67.89, 67.77, 65.72, 20.79, 20.63, 20.48, 20.38; IR (KBr, cm-1) 1755, 1744, 1245, 1212.
Figure 2018030823
(9)1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-デオキシ-6-フルオロ-β-D-アロピラノース(非放射性標品)の合成
1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-β-D-アロピラノース(2.704g、7.75mmol)をジクロロメタン(23.3mL)に溶解し、-17°Cに冷却した後、(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(5g、31mmol)を加え、室温で20時間攪拌した。再度-17°Cに冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、室温に温め1時間攪拌した。クロロホルム(50mL)で3回抽出後、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲル(135.8g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:2)を用いて精製し、1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノース(574mg、収率21%)を得た。
1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-デオキシ-6-フルオロ-β-D-アロピラノース:mp (from MeOH, colorless prisms) 119-120°C; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ6.02 (d, J=8.6 Hz, 1H, H-1), 5.75 (t, J=2.9 Hz, 1H, H-3), 5.04 (dd, J=10.3, 2.9 Hz, 1H, H-4), 5.00 (dd, J=8.6, 2.9 Hz, 1H, H-2), 4.56 (ddd, JF=47.5 Hz, J=10.6, 2.0 Hz, 1H, H-6a), 4.47 (ddd, JF=46.9 Hz, J=10.6, 3.6 Hz, 1H, H-6b), 4.19 (dddd, JF=24.9 Hz, J=10.3, 3.6, 2.0 Hz, 1H, H-5), 2.17 (s, 3H, Ac), 2.13 (s, 3H, Ac), 2.03 (s, 3H, Ac), 2.02 (s, 3H, Ac); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ169.79, 169.32, 168.99, 168.95, 90.00, 80.93 (d, JF=174.9 Hz), 71.72 (d, JF=18.8 Hz), 68.16, 68.02, 65.30 (d, JF=7.3 Hz), 20.90, 20.66, 20.51 (2C); IR (KBr, cm-1) 1755, 1222.
Figure 2018030823
(10)1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノースを前駆体とする6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-D-アロースの合成
50-60MBqの無担体[18F]Fを含む[18O]ターゲット水を水で薄めたもの(約1mL)を、1mol/L炭酸カリウム水溶液(10mL)および水(30mL)を通して調製したWaters Sep-Pak Accell Plus QMA Plus Lightカートリッジ(強陰イオン交換カートリッジ)に通し、吸着させた。炭酸カリウム(17μmol)/[2.2.2]クリプタンド(34μmol)/水(0.2mL)/アセトニトリル(0.7mL)の混合液で[18F]Fを溶離させ、濃縮した。残留物にアセトニトリル(1mL)を加え濃縮した後、1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-アロピラノース(20mg、42μmol)のアセトニトリル(1mL)溶液を加え、85°Cで5分間攪拌し、1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-β-D-アロピラノースの生成(放射化学的転換率:88%)を、TLC(Rf 0.58、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮後、室温に冷却し、残留物をTHF(1mL)に溶解した後、0.3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え振とうし、5分間放置した。1mol/L酢酸水溶液(0.5mL)を加え、6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-D-アロースの生成(放射化学的転換率:63%)を、TLC(Rf 0.38、展開溶媒:クロロホルム/メタノール=2:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮した後、セミ分取HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D、10 mmID x 20+250 mm、展開溶媒:アセトニトリル/水=3:1、流速:2mL/min)で分取し、6-デオキシ-6-[18F]フルオロ-D-アロースを精製した。
Figure 2018030823
(11)1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノースの合成
1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノース(596mg、1mmol)、ピリジン(193μL、2.4mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し、-17°Cに冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(202μL、1.2mmol)を加え、室温で1時間攪拌後、-17°Cに冷却し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加えた。ジクロロメタン(20mL)で3回抽出後、合わせた有機層を水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、トルエン(20mL)で4回置換し、完全にピリジンを留去した後、イソプロパノール(20mL)から再結晶し、結晶として1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノース(626mg、収率86%)を得た。
1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノース:mp (from i-PrOH, colorless powder) 130-131°C (dec.); 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ8.06-7.99 (m, 8H, Ph), 7.59 (t, J=7.6 Hz, 1H, Ph), 7.57-7.51 (m, 3H, Ph), 7.46-7.37 (m, 8H, Ph), 6.20 (d, J=8.2 Hz, 1H, H-1), 5.92 (dd, J=9.6, 8.2 Hz, 1H, H-2), 5.88 (t, J=9.6 Hz, 1H, H-4), 5.54 (t, J=9.6 Hz, 1H, H-3), 4.65 (dd, J=12.4, 3.5 Hz, 1H, H-6a), 4.46 (dd, J=12.4, 4.8 Hz, 1H, H-6b), 4.31 (ddd, J=9.6, 4.8, 3.5 Hz, 1H, H-5); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ165.99, 164.64 (2C), 164.39, 134.08, 133.97, 133.85, 133.22, 130.25 (2C), 130.08 (2C), 129.99 (2C), 129.82 (2C), 129.32, 128.61 (4C), 128.55 (2C), 128.39 (2C), 128.21, 128.18, 128.04, 118.06 (q, JF=320.8 Hz), 92.31, 84.06, 72.74, 69.85, 68.22, 62.25; IR (KBr, cm-1) 1737, 1267.
Figure 2018030823
(12)1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノース(非放射性標品)の合成
1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノース(596mg、1mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解し、-17°Cに冷却した後、(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(528μL、4mmol)を加え、室温で9日間攪拌した。再度-17°Cに冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温に温め2時間攪拌した。クロロホルム(20mL)で3回抽出後、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲル(18g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9:1)を用いて精製し、1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノース(304mg、収率51%)を得た。
1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノース:mp (from MeOH, colorless powder) 151-152°C; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ8.10-8.00 (m, 8H, Ph), 7.59 (t, J=7.6 Hz, 1H, Ph), 7.57-7.52 (m, 3H, Ph), 7.46-7.38 (m, 8H, Ph), 6.55 (d, J=8.2 Hz, 1H, H-1), 5.55 (ddd, JF=27.5 Hz, J=8.2, 2.1 Hz, 1H, H-2), 5.51 (dt, JF=51.5 Hz, J=2.1 Hz, 1H, H-3), 5.48 (ddd, JF=28.8 Hz, J=10.3, 2.1 Hz, 1H, H-4), 4.74-4.68 (m, 2H, H-5 and H-6a), 4.52 (dd, J=12.4, 4.8 Hz, 1H, H-6b); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ166.09, 165.08, 165.01, 164.67, 133.78 (2C), 133.68, 133.15, 130.13 (2C), 129.97 (4C), 129.79 (2C), 129.52, 128.72, 128.69, 128.57 (2C), 128.51 (3C), 128.48 (2C), 128.37 (2C), 90.67 (d, JF=2.9 Hz), 88.04 (d, JF=185.0 Hz), 70.75 (d, JF=2.9 Hz), 69.50 (d, JF=15.9 Hz), 67.66 (d, JF=17.3 Hz), 62.82; IR (KBr, cm-1) 1728, 1272.
Figure 2018030823
(13)3-デオキシ-3-フルオロ-D-アロース(非放射性標品)の合成
1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノース(121mg、0.2mmol)を1,4-ジオキサン(20mL)に溶解し、0.2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加えた。室温で2時間攪拌後、0.2mol/L塩酸(12mL)を加え、減圧濃縮した。分取HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D、20 mmID x 20+250 mm、展開溶媒:アセトニトリル/水=3:1、流速:10mL/min)で精製し、3-デオキシ-3-フルオロ-D-アロース(27mg、収率75%)を得た。
3-デオキシ-3-フルオロ-D-アロース:β-ピラノース型(D2O中約90%):1H NMR (600 MHz, D2O) δ4.87 (dt, JF=53.5 Hz, J=2.1 Hz, 1H, H-3), 4.77 (d, J=8.3 Hz, 1H, H-1), 3.74 (dd, J=12.3, 2.0 Hz, 1H, H-6a), 3.66 (ddd, J=10.1, 5.4, 2.0 Hz, 1H, H-5), 3.60 (ddd, JF=29.1 Hz, J=10.1, 2.1 Hz, 1H, H-4), 3.57 (dd, J=12.3, 5.4 Hz, 1H, H-6b), 3.37 (ddd, JF=30.1 Hz, J=8.3, 2.1 Hz, 1H, H-2); 13C NMR (150 MHz, D2O) δ93.58, 93.38 (d, JF=173.4 Hz), 73.74, 70.39 (d, JF=15.8 Hz), 65.86 (d, JF=17.4 Hz), 60.82.
Figure 2018030823
α-ピラノース型(D2O中約10%):1H NMR (600 MHz, D2O) δ5.08 (d, J=4.4 Hz, 1H, H-1), 4.85 (dt, JF=54.4 Hz, J=2.4 Hz, 1H, H-3), 3.86 (ddd, J=10.5, 5.0, 2.2 Hz, 1H, H-5), 3.73 (dd, J=12.2, 5.0 Hz, 1H, H-6a), 3.68 (dd, J=12.2, 2.2 Hz, 1H, H-6b), 3.67 (ddd, JF=28.1 Hz, J=4.4, 2.4 Hz, 1H, H-2), 3.67-3.56 (m, overlapped according to 1H-1H cosy, H-4); 13C NMR (150 MHz, D2O) δ92.59 (d, JF=176.3 Hz), 91.29, 66.723 (d, JF=15.9 Hz), 66.718, 65.12 (d, JF=18.8 Hz), 60.49.
Figure 2018030823
(14)1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノースを前駆体とする3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースの合成
50-60MBqの無担体[18F]Fを含む[18O]ターゲット水を水で薄めたもの(約1mL)を、1mol/L炭酸カリウム水溶液(10mL)および水(30mL)を通して調製したWaters Sep-Pak Accell Plus QMA Plus Lightカートリッジ(強陰イオン交換カートリッジ)に通し、吸着させた。炭酸カリウム(17μmol)/[2.2.2]クリプタンド(34μmol)/水(0.2mL)/アセトニトリル(0.7mL)の混合液で[18F]Fを溶離させ、濃縮した。残留物にアセトニトリル(1mL)を加え濃縮した後、1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノース(30mg、42μmol)のアセトニトリル(3mL)溶液を加え、85°Cで5分間攪拌し、1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-β-D-アロピラノースの生成(放射化学的転換率:85%)を、TLC(Rf 0.39、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=9:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮後室温に冷却し、THF(1mL)に溶解した後、0.3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え振とうし、30分間放置した。1mol/L塩酸(1mL)を加え、3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースの生成(放射化学的転換率:33%)を、TLC(Rf 0.38、展開溶媒:クロロホルム/メタノール=2:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮した後、セミ分取HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D、10 mmID x 20+250 mm、展開溶媒:アセトニトリル/水=3:1、流速:2mL/min)で分取し、3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースを精製した。
Figure 2018030823
(15)1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノースの合成
1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノース(699mg、2mmol)、ピリジン(645μL、8mmol)をジクロロメタン(40mL)に溶解し、-17°Cに冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(673μL、4mmol)を加え、室温で30分間攪拌後、-17°Cに冷却し水(40mL)を加えた。ジクロロメタン(40mL)で3回抽出後、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。ろ過後、ろ液を減圧濃縮し、トルエン(100mL)で3回置換し、完全にピリジンを留去した後、残留物をシリカゲル(48.0g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3:1)を用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、減圧濃縮後、酢酸エチル(5mL)-ヘキサン(45mL)から再結晶して1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノース(896mg、収率93%)を得た。
1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノース:mp (from AcOEt-hexane, colorless needles) 87-88°C (dec.); 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ5.71 (d, J=8.3 Hz, 1H, H-1), 5.323 (t, J=9.7 Hz, 1H, H-4), 5.318 (dd, J=9.7, 8.3 Hz, 1H, H-2), 5.05 (t, J=9.7 Hz, 1H, H-3), 4.28 (dd, J=12.6, 4.3 Hz, 1H, H-6a), 4.13 (dd, J=12.6, 2.3 Hz, 1H, H-6b), 3.82 (ddd, J=9.7, 4.3, 2.3 Hz, 1H, H-5), 2.13 (s, 3H, Ac), 2.12 (s, 3H, Ac), 2.11 (s, 3H, Ac), 2.10 (s, 3H, Ac); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ170.53, 168.94, 168.76, 168.68, 118.23 (q, J=319.3 Hz), 91.44, 84.07, 72.52, 69.15, 66.83, 61.11, 20.71, 20.67, 20.39, 20.33; IR (KBr, cm-1) 1755, 1210.
Figure 2018030823
(16)1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノース(非放射性標品)の合成
1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-β-D-グルコピラノース(697mg、2mmol)をジクロロメタン(6mL)に溶解し、-17°Cに冷却した後、(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(1585μL、12mmol)を加え、室温で14日間攪拌した。再度-17°Cに冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温に温め2時間攪拌した。クロロホルム(30mL)で3回抽出後、合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲル(35.0g、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:1)を用いて精製し、1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノース(106mg、収率15%)を得た。
1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノース:mp (from MeOH, colorless prisms) 86-87°C; 1H NMR (600 MHz, CDCl3) δ6.02 (d, J=8.6 Hz, 1H, H-1), 5.15 (dt, JF=53.6 Hz, J=2.1 Hz, 1H, H-3), 4.94 (ddd, JF=27.0 Hz, J=10.2, 2.1 Hz, 1H, H-4), 4.93 (ddd, JF=27.4 Hz, J=8.6, 2.1 Hz, 1H, H-2), 4.33 (dd, J=12.4, 4.1 Hz, 1H, H-6a), 4.23 (ddd, J=10.2, 4.1, 1.9 Hz, 1H, H-5), 4.18 (dd, J=12.4, 1.9 Hz, 1H, H-6b), 2.133 (s, 3H, Ac), 2.128 (s, 3H, Ac), 2.121 (s, 3H, Ac), 2.09 (s, 3H, Ac); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) δ170.65, 169.45, 169.38, 168.99, 89.73 (d, JF=4.3 Hz), 87.58 (d, JF=183.5 Hz), 70.39 (d, JF=2.9 Hz), 68.99 (d, JF=17.3 Hz), 66.40 (d, JF=17.4 Hz), 61.71, 20.88, 20.74, 20.63 (2C); IR (KBr, cm-1) 1764, 1747, 1737, 1243, 1234, 1209.
Figure 2018030823
(17)1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノースを前駆体とする3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースの合成
50-60MBqの無担体[18F]Fを含む[18O]ターゲット水を水で薄めたもの(約1mL)を、1mol/L炭酸カリウム水溶液(10mL)および水(30mL)を通して調製したWaters Sep-Pak Accell Plus QMA Plus Lightカートリッジ(強陰イオン交換カートリッジ)に通し、吸着させた。炭酸カリウム(17μmol)/[2.2.2]クリプタンド(34μmol)/水(0.2mL)/アセトニトリル(0.7mL)の混合液で[18F]Fを溶離させ、濃縮した。残留物にアセトニトリル(1mL)を加え濃縮した後、1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-O-トリフリル-β-D-グルコピラノース(20mg、42μmol)のアセトニトリル(1mL)溶液を加え、85°Cで5分間攪拌し、1,2,4,6-テトラ-O-アセチル-3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-β-D-アロピラノースの生成(放射化学的転換率:88%)を、TLC(Rf 0.60、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮後室温に冷却し、残留物をTHF(1mL)に溶解した後、0.3mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え振とうし、5分間放置した。1mol/L酢酸水溶液(0.5mL)を加え、3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースの生成(放射化学的転換率:76%)を、TLC(Rf 0.38、展開溶媒:クロロホルム/メタノール=2:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮した後、セミ分取HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D、10 mmID x 20+250mm、展開溶媒:アセトニトリル/水=3:1、流速:2mL/min)で分取し、3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースを精製した。
Figure 2018030823
(18)1,2:5,6-ジ-O-イソプロピリデン-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-α-D-グルコフラノースを前駆体とする3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースの合成
50-60MBqの無担体[18F]Fを含む[18O]ターゲット水を水で薄めたもの(約1mL)を、1mol/L炭酸カリウム水溶液(10mL)および水(30mL)を通して調製したWaters Sep-Pak Accell Plus QMA Plus Lightカートリッジ(強陰イオン交換カートリッジ)に通し、吸着させた。炭酸カリウム(17μmol)/[2.2.2]クリプタンド(34μmol)/水(0.2mL)/アセトニトリル(0.7mL)の混合液で[18F]Fを溶離させ、濃縮した。残留物にアセトニトリル(1mL)を加え濃縮した後、1,2:5,6-ジ-O-イソプロピリデン-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-α-D-グルコフラノース(42μmol)のアセトニトリル(1mL)溶液を加え、85°Cで1時間攪拌した。濃縮後、1mol/L塩酸(1mL)を加え、85°Cで50分間攪拌し、3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースの生成(放射化学的転換率:4%)を、TLC(Rf 0.39、展開溶媒:クロロホルム/メタノール=2:1)による非放射性標品との同一性により確認した。濃縮した後、セミ分取HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D、10ID x 20+250mm、展開溶媒:アセトニトリル/水=3:1、流速:2mL/min)で分取し、3-デオキシ-3-[18F]フルオロ-D-アロースを精製した。
Figure 2018030823
(19)1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフェニルメチル-β-D-アロピラノースの塩化鉄(III)六水和物を用いた脱トリフェニルメチル化反応
1,2,3,4-テトラ-O-アセチル-6-O-トリフェニルメチル-β-D-アロピラノース(59mg、0.1mmol)にジクロロメタン(2mL)を加え溶解した後、塩化鉄(III)六水和物(59mg、0.22mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。水(20mL)、クロロホルム(20mL)を加えた後、有機層を分離し、水層からさらにクロロホルム(10mL)で2回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過後、ろ液を減圧濃縮した。残留物をシリカゲル(0.9g、展開溶媒:酢酸エチル)を用いて精製し、1,2,3,4-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-アロピラノース(32mg、収率91%)を得た。得られた生成物は1H NMR(600 MHz, CDCl3)および13C NMR(150 MHz, CDCl3)により、前記(7)の生成物と一致していることを確認した。
(20)1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-O-トリフリル-β-D-グルコピラノースとフッ化カリウム/[2.2.2]クリプタンドの反応による1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノースの生成と続く脱保護による3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノースの合成
フッ化カリウム(20mg、0.34mmol)、[2.2.2]クリプタンド(129mg、0.34mmol)を水(0.34mL)に溶解し濃縮した。残留物にアセトニトリル(1mL)を加えて濃縮する工程を3回繰り返した後、1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-O-トリフルオロメタンスルホニル-β-D-グルコピラノース(125mg、0.172mmol)のアセトニトリル(0.7mL)溶液を加え、80°Cで1時間攪拌し、1,2,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-3-デオキシ-3-フルオロ-β-D-アロピラノースを一部生成した。濃縮後、室温に冷却し、THF(4.3mL)に溶解した後、0.2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(4.3mL)を加え、室温で4時間攪拌した。1mol/L塩酸(3.44mL)を加え、減圧濃縮し、シリンジフィルター(孔径0.45μm)でろ過し、少量の水で洗浄した。ろ液をセミ分取HPLC(カラム:Cosmosil Sugar-D、20 mmID x 50+250 mm、展開溶媒:アセトニトリル/水=3:1、流速:10mL/min)で分取し、6-デオキシ-6-フルオロ-D-アロース(6.0mg、収率19%)を得た。得られた生成物は、1H NMR(600 MHz, D2O)および13C NMR(150 MHz, D2O)により、前記(13)の生成物と一致していることを確認した。
糖の骨格をピラノース骨格とし、脱離基をトリフルオロメタンスルホネート基とした前駆体を使用することによって、優れた効率でフッ素化反応が可能となり、優れた[18F]の放射化学的転換率が得られた。また、保護基をベンゾイル基(−CO-Ph)やアセチル基(−CO-Me)とした前駆体を使用することによって、良好な[18F]の放射化学的転換率が得られた。
本発明の放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体は、新規の化合物であり、例えば、D-アロースの動態解析等のトレーサー候補として有用である。また、本発明の18F未標識D-アロース誘導体も、新規の化合物であり、同様にトレース候補として、また、18F標識化D-アロース誘導体に対する非放射性標品として使用できる。また、本発明の前駆体を使用すれば、例えば、無担体(非放射性のハロゲン(例えば、19F)を含まない)の状態で、本発明の放射性ハロゲン標識化D-アロース誘導体を合成できる。

Claims (21)

  1. 下記一般式(1)もしくは下記一般式(2)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体。
    Figure 2018030823

    前記式(1)および(2)において、
    Xは、ハロゲンの放射性同位元素である。
  2. 下記一般式(1’)で表される化合物またはその塩であることを特徴とする非放射性デオキシフルオロ‐D-アロース誘導体。
    Figure 2018030823
  3. 下記一般式(I)もしくは下記一般式(II)で表される化合物またはその塩であることを特徴とするピラノース型誘導体。
    Figure 2018030823

    前記式(I)において、
    は、水素、−SOR’または−CR’であり、
    R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基であり、
    前記式(II)において、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  4. 前記式(I)および(II)において、RおよびR’は、鎖式アルキル基、環式アルキル基、アリール基、またはそれらのハロゲン化炭素基である、請求項3記載のピラノース型誘導体。
  5. 前記式(I)において、Rは、−Hであり、Rは、−Cまたは−CHである、請求項3または4記載のピラノース型誘導体。
  6. 前記式(I)において、Rは、−SOCFであり、Rは、−Cまたは−CHである、請求項3または4記載のピラノース型誘導体。
  7. 前記式(I)において、Rは、−C(Cであり、Rは、−Cまたは−CHである、請求項3または4記載のピラノース型誘導体。
  8. 前記式(II)において、Rは、−Cまたは−CHである、請求項3または4記載のピラノース型誘導体。
  9. 下記一般式(III)もしくは下記一般式(IV)で表される化合物またはその塩であることを特徴とするピラノース型誘導体。
    Figure 2018030823

    前記式(III)において、
    は、−SOR’または−CR’であり、
    R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基であり、
    前記式(IV)において、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  10. 前記式(III)および(IV)において、RおよびR’は、鎖式アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、またはそれらのハロゲン化炭素基である、請求項9記載のピラノース型誘導体。
  11. 前記式(III)において、Rは、−SOCFであり、Rは、−Cまたは−CHである、請求項9または10記載のピラノース型誘導体。
  12. 前記式(IV)において、Rは、−Cまたは−CHである、請求項9または10記載のピラノース型誘導体。
  13. 下記一般式(I-1)で表される化合物またはその塩である前駆体A1について、6位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、
    前記ハロゲン化された前駆体A1について、1位、2位、3位および4位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程とを含むことを特徴とする放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ‐D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823

    前記式(I-1)において、
    は、−SOR’または−CR’であり、
    R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  14. 前記ハロゲン化工程に先立って、さらに、
    下記一般式(I-0)で表される化合物またはその塩である前駆体A0について、6位に脱離基を導入して、前記前駆体A1を合成する合成工程を含む、請求項13記載の放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823

    前記式(I)において、
    は、水素であり、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  15. 下記一般式(III-1)で表される化合物またはその塩である前駆体B1について、3位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、
    前記ハロゲン化された前駆体B1について、1位、2位、4位および6位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程とを含むことを特徴とする放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823

    前記式(III-1)において、
    は、−SOR’または−CR’であり、
    R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  16. 前記ハロゲン化工程に先立って、さらに、
    下記一般式(III-0)で表される化合物またはその塩である前駆体B0について、3位に脱離基を導入して、前記前駆体B1を合成する合成工程を含む、請求項15記載の放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823

    前記式(III-0)において、
    は、水素であり、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  17. 下記一般式(V)で表される化合物またはその塩である前駆体B2について、3位の脱離基を脱離して放射性ハロゲンでハロゲン化するハロゲン化工程と、
    前記ハロゲン化された前駆体B2について、5位および6位の保護基を脱保護して6員環を形成する環化工程とを含むことを特徴とする放射性ハロゲン標識化デオキシハロゲノ-D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823

    前記式(V)において、
    は、−SOR’または−CR’であり、
    R’は、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基、またはそれらのハロゲン化炭素基であり、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  18. 下記一般式(II)で表される化合物またはその塩である前駆体C1について、1位、2位、3位および4位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程を含むことを特徴とする非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823


    前記式(II)において、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  19. 前記ヒドロキシル化工程に先立って、さらに、
    下記一般式(I-0)で表される化合物またはその塩である前駆体A0について、6位を非放射性Fでフッ素化して、前記前駆体C1を合成する合成工程を含む、請求項18記載の非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823

    前記式(I-0)において、
    は、水素であり、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  20. 下記一般式(IV)で表される化合物またはその塩である前駆体D1について、1位、2位、4位および6位の保護基を脱保護してヒドロキシル化する工程を含むことを特徴とする非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823

    前記式(IV)において、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
  21. 前記ヒドロキシル化工程に先立って、さらに、
    下記一般式(VI)で表される化合物またはその塩である前駆体D0について、3位を非放射性Fでフッ素化して、前記前駆体D1を合成する合成工程を含む、請求項20記載の非放射性デオキシフルオロ-D-アロース誘導体の製造方法。
    Figure 2018030823

    前記式(VI)において、
    Rは、同じでも異なってもよく、鎖式もしくは環式の飽和炭化水素基、または鎖式もしくは環式の不飽和炭化水素基である。
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