JP2018025319A - 熱スイッチ装置 - Google Patents

熱スイッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018025319A
JP2018025319A JP2016155816A JP2016155816A JP2018025319A JP 2018025319 A JP2018025319 A JP 2018025319A JP 2016155816 A JP2016155816 A JP 2016155816A JP 2016155816 A JP2016155816 A JP 2016155816A JP 2018025319 A JP2018025319 A JP 2018025319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
wall portion
conductive material
switch device
thermal switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016155816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6662239B2 (ja
Inventor
山下 和也
Kazuya Yamashita
和也 山下
小原 公和
Kimikazu Obara
公和 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2016155816A priority Critical patent/JP6662239B2/ja
Publication of JP2018025319A publication Critical patent/JP2018025319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6662239B2 publication Critical patent/JP6662239B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】断熱時における断熱性および伝熱時における伝熱性を向上できる熱スイッチ装置を提供する。
【解決手段】熱スイッチ装置1は、内部に密閉空間Sを有する容器20と、密閉空間Sに収容された熱伝導材料30とを含んで構成される。熱スイッチ装置1は、発熱体である電池パック10に接続される。容器20は、第1壁部21と、第1壁部21に対向する第2壁部22と、第1壁部21と第2壁部22とをつなぐ側壁部23とによって形成される。第1壁部21は、電池パック10と熱的に接続されている。第1壁部21は第2壁部22よりも上方に位置する。熱伝導材料30は、液相と固相との間で相転移可能な物質であり、固相の状態の体積が液相の状態の体積よりも小さい物質で提供される。熱伝導材料30は、液相の状態で密閉空間Sを充填する。熱伝導材料30は、固相の状態で密閉空間Sの第1壁部21の内面との間に空洞Svを形成する。
【選択図】図1

Description

この明細書における開示は、熱スイッチ装置に関する。
特許文献1には、熱流束の調節が可能な高伝導性スイッチが開示されている。この高伝導性スイッチは、下部壁と、膜アセンブリである上部壁と、下部壁と上部壁によって形成される密閉空洞とを備える。さらに高伝導性スイッチは、密封空洞の一部を満たし、温度とともに体積を変化するようになされた熱アクチュエータ材料と、密閉空洞の一部を満たし、下部壁と上部壁との間に高伝導性接触をもたらす伝熱構造を形成する導体材料とを備える。上部壁は、受構造に対してギャップをもって配置される。このギャップにより、受構造と上部壁との熱接触が遮断されている。アクチュエータ材料は、温度によって誘発された体積変化時に、上部壁を移動させ、その結果、受構造に対するギャップを埋めることが可能である。これにより、受構造と上部壁とが熱接触し、熱流束が上部壁から受構造へと流れることが可能となる。
特許第5081164号公報
特許文献1の高伝導性スイッチは、上部壁と受構造との間のギャップによって熱的な接続を遮断することで断熱を行っている。しかし、大気中で使用する場合にはギャップに存在する空気によって対流伝熱が発生し、断熱性が低下するという課題がある。また、伝熱時の上部壁と受構造との熱的な接続は、上部壁と受構造との固体表面同士の接触によってなされる。このため、上部壁と受構造との間の密着性が十分でなく、伝熱性が低下するという課題がある。
開示される目的は、断熱時における断熱性および伝熱時における伝熱性を向上できる熱スイッチ装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された熱スイッチ装置のひとつは、発熱体(10)と熱的に接続されている第1壁部(21、221、321)および第1壁部に対向する第2壁部(22、222、322)を含む複数の壁部と、複数の壁部によって囲まれる密閉空間(S)と、を有する容器(20、220、320)と、密閉空間に収容され、温度変化によって液相状態と固相状態との間で相転移可能であり、相転移によって体積変化する熱伝導材料であって、液相状態において密閉空間を充填し、固相状態において密閉空間の第1壁部の内面との間に空洞(Sv)を形成する熱伝導材料(30)と、を備える。
この開示によれば、熱スイッチ装置は、熱伝導材料が液相の場合には熱伝導材料が容器の密閉空間を充填するので、熱伝導材料の対流によって発熱体の熱が第1壁部から第2壁部へと伝熱される。さらに、熱伝導材料が固相の場合には密閉空間の第1壁部の内面との間に空気の存在しない空洞が形成されるので、この空洞によって発熱体の熱が断熱される。したがって、断熱時に空気の対流が発生しないので断熱性が向上できる。また、熱伝導材料の相転移によって断熱する状態と伝熱する状態とに変化するため、容器の第1壁部は発熱体と熱的に接続された状態を保つことができる。したがって、発熱体と第1壁部とが密着した状態を保つことが可能である。このため、伝熱時の伝熱性を向上することができる。以上により、断熱時における断熱性および伝熱時における伝熱性を向上できる熱スイッチ装置を提供することができる。
第1実施形態に係る熱スイッチ装置の放熱時の断面を示す概略図である。 第1実施形態に係る熱スイッチ装置の断熱時の断面を示す概略図である。 第1実施形態において熱伝導材料として使用される物質の例を示す表である。 空間の真空度と熱伝導率の関係を示すグラフである。 n−C2042の温度と飽和蒸気圧の対応関係を示す表である。 第2実施形態に係る熱スイッチ装置の断面を示す概略図である。 第3実施形態に係る熱スイッチ装置の断面を示す概略図である。
(第1実施形態)
図1および図2に示すように、熱スイッチ装置1は、内部に密閉空間Sを有する容器20と、密閉空間Sに収容された熱伝導材料30とを含んで構成される。熱スイッチ装置1は、発熱体に接続される。図1において、熱スイッチ装置1は、リチウムイオン電池等の蓄電池が積層された組電池を有する電池パック10に接続される。換言すれば、発熱体は例えば電池パック10である。図1における上下方向を示す矢印は、熱スイッチ装置1が電池パック10に接続された状態における上下方向を示す。なお、重力が作用する方向に沿った方向を下、重力が作用する方向と反対の方向を上とする。
容器20は、例えば第1壁部21と、第1壁部21に対向する第2壁部22と、第1壁部21と第2壁部22とをつなぐ側壁部23とによって形成される。換言すれば、容器20は複数の壁部によって形成される。容器20は、密閉空間Sを上下方向に二分割した際の、第2壁部22側の空間の横断面積が、第1壁部21側の横断面積よりも大きくなるように形成される。なお、横断面積とは上下方向に直交する方向の断面積である。容器20は、例えば第1壁部21の表面積よりも第2壁部22の表面積が大きい錐台形状の箱体として形成される。容器20は、例えば第1壁部21および第2壁部22が円形状である円錐台形状の箱体である。または、容器20は、第1壁部21および第2壁部22が多角形状である角錐台形状の箱体であってもよい。
第1壁部21は、熱スイッチ装置1が電池パック10に取り付けられた状態において、電池パック10と熱的に接続されている。第1壁部21は、例えば伝熱グリスによって電池パック10と熱的に接続される。または、第1壁部21は、ろう付け接合によって電池パック10と熱的に接続されていてもよい。図1に示すように、第1壁部21は、電池パック10における第1壁部21と接続される面の下方に設置されている。すなわち、熱スイッチ装置1が電池パック10に取り付けられた状態において、第1壁部21は第2壁部22よりも上方に位置する。第1壁部21、第2壁部22、および側壁部23は、伝熱性の高い材料、例えば金属材料によって形成される。
第2壁部22は、外部へ熱を放出するためのヒートシンク40と熱的に接続されている。例えば、第2壁部22は伝熱グリスによってヒートシンク40と熱的に接続されている。または、第2壁部22がヒートシンク40として形成されていてもよい。例えば、第2壁部22の外面から、外面に垂直な方向に複数のフィンが突き出している構成であってもよい。または、第2壁部22は、金属部材等の伝熱部材を介して間接的にヒートシンク40と熱的に接続される構成であってもよい。
密閉空間Sは、第1壁部21、第2壁部22および側壁部23によって周囲の空間から区画され密閉された容器20内部の空間である。熱スイッチ装置1は、密閉空間Sに、液相の状態の熱伝導材料30が充填されている容器20を備えている。
熱伝導材料30は、温度変化によって液相と固相との間で相転移可能な性質を有する。熱伝導材料30は、液相の状態における体積が固相の状態における体積よりも大きい性質を有する。換言すれば、熱伝導材料30は液相から固相に相転移すると体積が減少する。液相の熱伝導材料30は、密閉空間Sを充填する。換言すれば、液相の熱伝導材料30は、容器20の内部を満たす。
液相の熱伝導材料30が固相に相転移すると、体積の減少によって密閉空間Sに空洞Svが形成される。熱スイッチ装置1が電池パック10に取り付けられた状態において、熱伝導材料30が液相から固相へと相転移する際には、熱伝導材料30は重力によって密閉空間Sの下方側に片寄りながら相転移する。すなわち、液相の熱伝導材料30が固相に相転移すると、密閉空間Sの第1壁部21の内面との間に空洞Svが形成される。換言すれば、熱伝導材料30が固相の状態で、容器20は密閉空間Sの第1壁部21の内面との間に空洞Svを有する。すなわち、熱伝導材料30は、液相の状態で密閉空間Sを充填可能であってかつ固相の状態で密閉空間Sに空洞Svを形成可能な量が収容されている。
熱伝導材料30は、液相の状態で密閉空間Sを充填することで、第1壁部21から第2壁部22へと熱を伝熱することができる。また、熱伝導材料30は、固相の状態で第1壁部21と空洞Svによって隔てられるため、第1壁部21から第2壁部22への熱の伝熱を抑制することができる。
熱伝導材料30には、熱スイッチ装置1を適用する温度範囲に応じた物質を適宜選択することができる。例えば、発熱体が電池パック10である場合、熱伝導材料30は、固相から液相への相転移温度、すなわち融点が40℃付近の物質によって提供することができる。例えば熱伝導材料30は、一般式がC2n+2で表される鎖式飽和水素であるアルカンのうち、炭素数が20以上、すなわちn≧20であるパラフィンによって提供することができる。一般に、アルカンは炭素数が増えると融点が高くなることが知られており、特にパラフィンは融点が40℃付近となる。例えば、炭素数が20のパラフィンであるn−C2042は融点が36.7℃であるため、電池パック10に適用される熱スイッチ装置1に適している。
熱伝導材料30は、パラフィン以外の物質によって提供されてもよい。例えば、図3に示した物質を熱伝導材料30として使用してもよい。図3に示した複数の物質は、融点が30℃から45℃付近であり、かつ液相から固相に相変化した際に体積が減少する性質を有する。したがって、発熱体が電池パック10である場合に、熱伝導材料30として使用することができる。なお、図3において化学式がC1634−C2858で表された、パラフィンを含む混合物は、炭素数が16のアルカンであるC1634と、炭素数が22のパラフィンであるC2858との混合物である。C1634−C2858以外にも、パラフィンを含む混合物として、炭素数が19以下のアルカンと、パラフィンとの混合物を熱伝導材料30として使用してもよい。また、パラフィンを含む混合物として、炭素数が異なる複数のパラフィンの混合物、または炭素数が異なる複数のパラフィンを含む混合物を熱伝導材料30として使用してもよい。パラフィンを含む混合物を熱伝導材料30として使用した場合でも、パラフィンを熱伝導材料30として使用した場合と同様の作用効果を得ることができる。
図3における体積変化率(%)は、図3に示した各物質についての固体の密度(kg/Lit)および液体の密度(kg/Lit)の値から、各物質が固相状態から液相状態へと変化した際の単位質量あたりの体積の変化率を算出した値である。熱伝導材料30は、液相と固相との間の相転移による体積変化が大きい材料であることが望ましい。体積変化が大きいと、固相となった熱伝導材料30が形成する空洞Svの上下方向の厚みが大きくなるため、断熱時の断熱性を向上することができる。
熱伝導材料30は、固相の状態において飽和蒸気圧が負圧であることが望ましい。飽和蒸気圧が負圧の場合は、形成される空洞Svが真空に近い状態となるため、断熱性が向上される。図4は、空気で満たされた空間の空気圧と熱伝達率の関係を示したグラフである。これによれば、空気の圧力が小さくなると、空間の熱伝達率が小さくなる。一般的に、空間の中を満たす気体の圧力が低下すると、図4と同様に空間の熱伝導率が低下する。したがって熱伝導材料30の場合も、飽和蒸気圧が低いと空洞Svの熱伝達率が低下する。すなわち、固相の状態における飽和蒸気圧が低い物質を熱伝導材料30として使用することで、断熱時の断熱性を向上することができる。特に、飽和蒸気圧が負圧である熱伝導材料30を使用することで、空洞Svを真空に近い状態にすることができるため、断熱性をより向上させることができる。例えばn−C2042は、図5の表に示すように固相の状態における飽和蒸気圧が負圧であり、この点においても熱伝導材料30に適している。
熱スイッチ装置1は、例えば電池パック10の温度を所定の温度範囲に保つために適用される。すなわち、熱スイッチ装置1は、電池パック10の温度が上昇し所定の温度範囲を上回ると、電池パック10が発する熱の外部への放熱を行い、電池パック10の温度が所定の温度範囲にある場合は、電池パック10の熱の外部への放熱を抑制する断熱を行う。所定の温度範囲とは、電池パック10が最適に作動する温度範囲である。電池パック10は、0℃〜40℃が最適に作動する温度範囲であることが知られており、この範囲を超えると電池の劣化や性能の低下等が発生する。したがって、熱スイッチ装置1は、電池パック10の温度を0℃〜40℃に保つように放熱および断熱を行う。
熱スイッチ装置1が放熱を行う場合について説明する。電池パック10が40℃を上回ると、融点が40℃付近である熱伝導材料30は、電池パック10に熱的に接続された第1壁部21からの輻射熱が熱移動することで融点に到達して溶融する。すなわち、熱伝導材料30が固相から液相へと相転移する。熱伝導材料30が液相になると、固相よりも体積が増加し、密閉空間Sを充填する。すなわち、空洞Svが液相の熱伝導材料30によって満たされる。液相の熱伝導材料30によって密閉空間Sが充填されると、電池パック10の熱は第1壁部21から熱伝導材料30へと直接伝熱される。第1壁部21からの熱は、熱伝導材料30内を伝達し、第2壁部22へと到達する。第2壁部22へと到達した熱は、ヒートシンク40へと伝達されて外部へ放出される。以上により、熱スイッチ装置1は、熱伝導材料30が液相である場合に、電池パック10の熱を外部へスムーズに放出することができる。熱伝導材料30が固相から液相へと変化しても、第1壁部21は電池パック10と密着した状態を保っているため、伝熱性を良好な状態に保つことができる。
熱スイッチ装置1が断熱を行う場合について説明する。電池パック10の温度が低下し、熱伝導材料30の融点を下回ると、熱伝導材料30は液相から固相へと相転移する。熱伝導材料30は、液相の状態における体積よりも固相の状態における体積の方が小さいため、重力によって密閉空間Sの下方側へと片寄りながら相転移する。したがって、密閉空間Sの第1壁部21と隣接する空間には空洞Svが形成される。第1壁部21と熱伝導材料30は、この空洞Svによって隔てられるため、第1壁部21からの熱の熱伝導材料30への伝熱が抑制される。したがって、電池パック10の熱を断熱することができる。また、熱伝導材料30がパラフィンの場合、固相における飽和蒸気圧が負圧であるため、断熱性をより向上することができる。
次に第1実施形態の熱スイッチ装置1がもたらす作用効果について説明する。熱スイッチ装置は、発熱体である電池パック10と熱的に接続可能な第1壁部21および第1壁部21に対向する第2壁部22を含む複数の壁部と、複数の壁部によって囲まれる密閉空間Sと、を有する容器20と、密閉空間Sに収容される熱伝導材料30とを備える。熱伝導材料30は、温度変化によって液相と固相との間で相転移可能であり、相転移によって体積変化する。熱伝導材料30は、液相において密閉空間Sを充填し、固相において密閉空間Sの第1壁部21の内面との間に空洞Svを形成する。
これによれば、熱スイッチ装置1は、熱伝導材料30が液相の場合には熱伝導材料30が容器20の密閉空間Sを充填するので、熱伝導材料30の対流によって発熱体の熱が第1壁部21から第2壁部22へと伝熱される。さらに、熱伝導材料30が固相の場合には密閉空間Sの第1壁部21の内面との間に空洞Svが形成されるので、この空洞Svによって発熱体の熱が断熱される。したがって、断熱時に空気の対流が発生しないので断熱性が向上できる。また、第1壁部21が常に発熱体と熱的に接続されているため、発熱体と第1壁部21とが密着した状態を保つことが可能である。このため、伝熱時の伝熱性を向上することができる。したがって、断熱時における断熱性および伝熱時における伝熱性を向上できる熱スイッチ装置1を提供することができる。
熱伝導材料30は、固相の飽和蒸気圧が負圧となる材料である。これによれば、熱伝導材料30が固相である場合に密閉空間Sに形成される空洞Svが大気圧よりも真空に近い状態となる。したがって、真空断熱に近い状態を形成することができるため、断熱性を向上することができる。
熱伝導材料30は、パラフィンである。これによれば、融点が40℃付近であり、液相から固相への相変化による体積変化が大きく、且つ固相の状態における飽和蒸気圧が負圧である熱伝導材料30を提供することができる。したがって、電池パック10の放熱に適した熱スイッチ装置1を提供することができる。
第1壁部21は、発熱体と熱的に接続された状態において、第2壁部22よりも鉛直方向上方に位置する。これによれば、第1壁部21に隣接する空洞Svを、重力によって形成することができる。したがって、熱伝導材料30が第2壁部22側に片寄るための構成を採用する必要がなく、簡素な構成の熱スイッチ装置1を提供することができる。
密閉空間Sは、第2壁部22側の横断面積が、第1壁部21側の横断面積よりも大きい。これによれば、熱伝導材料30が固相に相転移する際に、密閉空間Sの第1壁部21の内面との間に形成される空洞Svの上下方向の厚みが大きくなる。したがって、断熱性を向上することができる。
複数の壁部は、金属材料で形成されている。これによれば、第1壁部21から液相の熱伝導材料30へと熱が伝熱されやすくなる。さらに、液相の熱伝導材料30から第2壁部22へと熱が伝熱されやすくなる。したがって、伝熱性を向上することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態における熱スイッチ装置1の変形例について説明する。図6において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。以下、第1実施形態と相違する内容について説明する。
容器220は、直方体形状の箱体として形成される。すなわち、容器220は、表面積が等しい矩形形状の第1壁部221および第2壁部222と、第1壁部221および第2壁部222を繋ぐ矩形形状の4つの側壁部223を有する。容器220は、上下方向に最も長い直方体形状を有する。換言すれば、容器220は、第1壁部221から第2壁部222までの長さが、対向する側壁部223から側壁部223までの長さよりも長い。
第2実施形態の熱スイッチ装置1は、容器220が、上下方向の長さが最も長い直方体形状であるため、第1壁部221の内面との間に形成される空洞Svの上下方向の長さを比較的長くすることができる。したがって、第1壁部221と固相の熱伝導材料30との間隔が大きくなるため、断熱時の断熱性を向上することが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態における熱スイッチ装置1の変形例について説明する。図7において第1実施形態の図面中と同一符号を付した構成要素は、同様の構成要素であり、同様の作用効果を奏するものである。以下、第1実施形態と相違する内容について説明する。
容器320は、立方体形状の箱体として形成される。すなわち、容器320は、表面積が等しい正方形形状の第1壁部321および第2壁部322と、第1壁部321および第2壁部322と表面積の等しい正方形形状の4つの側壁部323を有する。第3実施形態の熱スイッチ装置1においても、熱伝導材料30の相転移に伴う体積変化により、密閉空間Sの第1壁部321の内面との間に空洞Svを形成することができる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上述の実施形態において、熱スイッチ装置1は、電池パック10の放熱に適用されるとしたが、熱スイッチ装置1は、放熱が必要なものであればいかなるものにも適用できる。例えば、熱スイッチ装置1は、トランスミッションオイルのオイルクーラに適用してもよい。トランスミッションオイルは、所定の温度範囲を上回ると粘度が小さくなり油膜切れを起こしやすくなり、下回ると粘度が大きくなり潤滑性が低下する。したがって、所定の温度の融点、例えば60℃付近の融点を有する熱伝導材料30を選択することで、熱スイッチ装置1をトランスミッションオイルのオイルクーラに適用することができる。
上述の実施形態において、熱スイッチ装置1は、第1壁部21が第2壁部22よりも鉛直方向上方に位置することで、固相の熱伝導材料が第2壁部22側に片寄る構成とした。これに代えて、遠心力によって固相の熱伝導材料30が第2壁部22側に片寄る構成としてもよい。例えば、熱スイッチ装置1と発熱体を、第1壁部21から第2壁部22に向かう方向に遠心力が作用するように一体で回転する構成とすることで、密閉空間Sの第1壁部21の内面との間に空洞Svを形成することができる。この構成によれば、無重力空間または微小重力空間で使用される発熱体であっても熱スイッチ装置1を適用することができる。
上述の実施形態において、複数の壁部は金属材料によって形成されているとしたが、金属材料以外の材料によって形成されていてもよい。例えば、樹脂材料によって形成されていてもよい。なお、複数の壁部が樹脂材料によって形成されている場合、第1壁部21と発熱体とは溶着によって熱的に接続されていてもよい。また、複数の壁部のうち、第1壁部21および第2壁部22を熱伝導率が比較的高い材料で形成し、側壁部23を熱伝導率が比較的低い材料で形成してもよい。この構成では、放熱状態での熱伝導材料30における熱伝導が促進するので、ヒートシンク40への熱移動の効率を向上し、断熱状態での断熱性を向上することができる。
第1実施形態において、容器20は錐台形状の箱体であるとしたが、第2壁部22側の横断面積が第1壁部21側の横断面積よりも大きい形状であれば、錐台形状以外の形状の箱体として形成された構成でもよい。例えば、第1壁部21を上底面とした柱体と第2壁部を下底面とした柱体とが接続された形状であってもよい。または、断面が湾曲した側壁部を有する箱体であってもよい。
1…熱スイッチ装置
10…電池パック(発熱体)
20、220、320…容器
21、221、321…第1壁部
22、222、322…第2壁部
30…熱伝導材料
S…密閉空間
Sv…空洞

Claims (8)

  1. 発熱体(10)と熱的に接続されている第1壁部(21、221、321)および前記第1壁部に対向する第2壁部(22、222、322)を含む複数の壁部と、前記複数の壁部によって囲まれる密閉空間(S)と、を有する容器(20、220、320)と、
    前記密閉空間に収容され、温度変化によって液相状態と固相状態との間で相転移可能であり、前記相転移によって体積変化する熱伝導材料であって、前記液相状態において前記密閉空間を充填し、前記固相状態において前記密閉空間の前記第1壁部の内面との間に空洞(Sv)を形成するように体積変化する熱伝導材料(30)と、
    を備える熱スイッチ装置。
  2. 前記熱伝導材料は、前記固相状態の飽和蒸気圧が負圧となる材料である請求項1に記載の熱スイッチ装置。
  3. 前記熱伝導材料は、パラフィンまたはパラフィンを含む混合物である請求項1または請求項2に記載の熱スイッチ装置。
  4. 前記第1壁部は、前記発熱体と熱的に接続された状態において、前記第2壁部よりも鉛直上方に位置する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱スイッチ装置。
  5. 前記密閉空間は、前記第2壁部側の横断面積が、前記第1壁部側の横断面積よりも大きい請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の熱スイッチ装置。
  6. 前記複数の壁部は金属材料で形成されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の熱スイッチ装置。
  7. 前記複数の壁部は樹脂材料で形成されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の熱スイッチ装置。
  8. 前記第1壁部は、電池と熱的に接続されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱スイッチ装置。
JP2016155816A 2016-08-08 2016-08-08 熱スイッチ装置 Expired - Fee Related JP6662239B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016155816A JP6662239B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 熱スイッチ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016155816A JP6662239B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 熱スイッチ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018025319A true JP2018025319A (ja) 2018-02-15
JP6662239B2 JP6662239B2 (ja) 2020-03-11

Family

ID=61194550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016155816A Expired - Fee Related JP6662239B2 (ja) 2016-08-08 2016-08-08 熱スイッチ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6662239B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112397811A (zh) * 2020-12-08 2021-02-23 浙江吉利控股集团有限公司 一种电池包、电池包控制方法及车辆
JP2021034576A (ja) * 2019-08-26 2021-03-01 トヨタ自動車株式会社 冷却液組成物及び冷却システム
CN113097598A (zh) * 2021-04-07 2021-07-09 华北电力大学 一种基于相变材料浸没式被动热开关及其控制方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5081164B2 (ja) * 2006-01-18 2012-11-21 オー・アー・セー・マイクロテック・アクチボラゲット 小型高伝導性熱/電気スイッチ
US20140160682A1 (en) * 2012-12-07 2014-06-12 Commissariat A I'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Electronic component and fabrication process of this electronic component
US20140158334A1 (en) * 2011-06-22 2014-06-12 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Ene Alt Thermal management system with variable-volume material

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5081164B2 (ja) * 2006-01-18 2012-11-21 オー・アー・セー・マイクロテック・アクチボラゲット 小型高伝導性熱/電気スイッチ
US20140158334A1 (en) * 2011-06-22 2014-06-12 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Ene Alt Thermal management system with variable-volume material
US20140160682A1 (en) * 2012-12-07 2014-06-12 Commissariat A I'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Electronic component and fabrication process of this electronic component

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021034576A (ja) * 2019-08-26 2021-03-01 トヨタ自動車株式会社 冷却液組成物及び冷却システム
JP7268535B2 (ja) 2019-08-26 2023-05-08 トヨタ自動車株式会社 冷却液組成物及び冷却システム
CN112397811A (zh) * 2020-12-08 2021-02-23 浙江吉利控股集团有限公司 一种电池包、电池包控制方法及车辆
CN112397811B (zh) * 2020-12-08 2022-03-15 浙江吉利控股集团有限公司 一种电池包、电池包控制方法及车辆
CN113097598A (zh) * 2021-04-07 2021-07-09 华北电力大学 一种基于相变材料浸没式被动热开关及其控制方法
CN113097598B (zh) * 2021-04-07 2023-06-09 华北电力大学 一种基于相变材料浸没式被动热开关及其控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6662239B2 (ja) 2020-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9909816B2 (en) Thermal management system
EP3229572B1 (en) Immersion cooling systems and methods
JP6043555B2 (ja) 組電池の冷却構造
JP6662239B2 (ja) 熱スイッチ装置
US20140369005A1 (en) Passive thermal management device
JP2013157111A (ja) 組電池の冷却兼加熱構造
KR20130035129A (ko) 상전이 물질을 충진한 배터리 패키지 및 이를 이용한 배터리
US11569537B2 (en) Multi-functional structure for thermal management and prevention of failure propagation
US20170047625A1 (en) Multi-Functional Structure for Thermal Management and Prevention of Failure Propagation
JP7083792B2 (ja) 車両用電池パック
CN105655665B (zh) 一种动力电池的散热装置
CN210381774U (zh) 散热板及光模块
JP2017075773A (ja) 蓄熱ユニット
JP6102815B2 (ja) 冷却器
JP6365370B2 (ja) 冷却板
JP6115264B2 (ja) 冷却板
JP2012234734A (ja) 電池の冷却装置
KR101519717B1 (ko) 전자 제어 유닛용 방열 장치
JP7233336B2 (ja) 沸騰伝熱部材、沸騰伝熱部材を備えた冷却器及び沸騰伝熱部材を備えた冷却装置
JP2016008785A (ja) 冷却板
JP6134272B2 (ja) 潜熱蓄熱材および潜熱蓄熱槽
JP7249979B2 (ja) 蓄電装置
CN211017318U (zh) 一种锂离子电池组的散热装置
CN218827459U (zh) 一种电池包的散热结构及电池包
JP2012169453A (ja) 沸騰冷却装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181024

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200127

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6662239

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees