JP2018023964A - 中空糸膜モジュールの製造方法及び製造装置 - Google Patents

中空糸膜モジュールの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】集水管の開口部を広げなくてもポッティング樹脂を容易に注入でき、ノズルが接触して中空糸膜シート状物が損傷することを抑制でき、機械による注入作業の自動化も容易である中空糸膜モジュールの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。【解決手段】中空糸膜シート状物10と集水管12bとを備える中空糸膜モジュールの製造方法であって、中空糸膜シート状物10の端部を集水管12bで固定し、保持手段110により中空糸膜シート状物10のシート面10aを鉛直方向に対して傾斜させた状態でノズル50から液状のポッティング樹脂Pを集水管12b内に注入して硬化させ、中空糸膜シート状物10の集水管12b内の収容部分で中空糸膜同士を相互に固定するポッティング工程を有する、中空糸膜モジュールの製造方法。【選択図】図4

Description

本発明は、中空糸膜モジュールの製造方法及び製造装置に関する。
無菌水、飲料水、高度純水の製造等に使用される中空糸膜モジュールとして、複数本の中空糸膜をシート状に引き揃えた中空糸膜シート状物の端部に集水管が設けられた中空糸膜モジュールが知られている(特許文献1、2)。
このような中空糸膜モジュールの製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。中空糸膜シート状物の端部を、一端に開口部が形成された集水管に挿入して鉛直方向に立てた状態で、該中空糸膜シート状物の両方のシート面側からそれぞれ集水管内に液状のポッティング樹脂(ポッティング液)を注入して硬化させ、前記端部を集水管内に液密に固定する。
しかし、前記の製造方法では、中空糸膜シート状物と集水管との隙間が狭いため、ポッティング樹脂の注入作業が困難である。特許文献2には、集水管の開口部を形成する一対の側壁部の先端部分をそれぞれ外側に広げ、中空糸膜シート状物と集水管との隙間を広くしてポッティング樹脂の注入作業を容易にする方法が開示されている。しかし、該方法では、開口部を広げた分だけ集水管の厚みが増大する。そのため、複数の中空糸膜モジュールを集水管の厚み方向に並べて設置する際にそれらの設置占有面積が大きくなり、省スペース化が困難になる。また、例えば汚泥等が膜表面に付着することを防止するエアスクラビング処理を行う際に、曝気エアーが中空糸膜モジュール間を通過しにくくなり、効果が充分に得られにくくなる。
また、前記の製造方法では、ノズルからポッティング樹脂を斜め下方に吐出させて中空糸膜シート状物と集水管との隙間に注入する。そのため、注入時にポッティング樹脂が集水管の外側に漏れないようにするために、ポッティング樹脂を吐出するノズルの先端部を細くし、中空糸膜シート状物にできるだけ近づける必要がある。そのため、ノズル内でポッティング樹脂が詰まりやすく、吐出量にも限界があり、またノズル先端が接触することで中空糸膜シート状物が損傷することがある。また、このようなポッティング樹脂の注入作業を機械により自動化しようとすると、ノズルの位置を高い精度で多軸に制御しなければならないため、多軸ロボットとセンサーの組み合わせが中空糸膜シート状物の両側でそれぞれ必要となり、イニシャルコストが高騰する。
特開2000−288357号公報 国際公開第2015/152401号
本発明は、ポッティング樹脂を容易に安定して注入でき、ノズルが接触して中空糸膜シート状物が損傷することを抑制でき、機械による注入作業の自動化も容易である中空糸膜モジュールの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]複数本の中空糸膜がシート状に揃えられた中空糸膜シート状物と、前記中空糸膜シート状物における前記中空糸膜の長さ方向の端部に設けられた集水管と、を備え、前記中空糸膜シート状物の前記集水管内に収容された収容部分において各中空糸膜がポッティング樹脂の硬化物によって相互に固定されている中空糸膜モジュールの製造方法であって、前記端部をポッティング用治具で固定し、前記中空糸膜シート状物のシート面を鉛直方向に対して傾斜させた状態で、ノズルから液状のポッティング樹脂を前記ポッティング用治具のスリット状の開口部より前記ポッティング用治具内に注入して硬化させ、前記収容部分で中空糸膜同士を固定するポッティング工程を有する、中空糸膜モジュールの製造方法。
[2]前記ポッティング用治具として集水管を用いる、[1]に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[3]前記ポッティング工程の後、前記端部から前記ポッティング用治具を取り外し、前記端部に前記集水管を取り付ける、[1]に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[4]前記シート面と鉛直方向とがなす角度が10〜60°である、[1]〜[3]のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[5]前記中空糸膜シート状物の幅方向に前記ノズルを移動させながら、前記ポッティング樹脂を前記ポッティング用治具内に注入する、[1]〜[4]のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[6]前記ノズルに対して前記中空糸膜シート状物を幅方向に移動させながら、前記ポッティング樹脂を前記ポッティング用治具内に注入する、[1]〜[4]のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[7]前記ノズルが前記中空糸膜シート状物の上方に位置する、[1]〜[6]のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[8]前記ポッティング樹脂を前記シート面に伝わらせて、前記ポッティング用治具のスリット状の開口部より前記ポッティング用治具内に注入して硬化させる、[1]〜[7]のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[9]前記中空糸膜シート状物の一対のシート面のうちの片方のシート面のみに前記ポッティング樹脂を供給する、[1]〜[8]のいずれかに記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[10]前記中空糸膜シート状物における前記中空糸膜の長さ方向の両方の端部をそれぞれ前記ポッティング用治具で固定し、前記中空糸膜シート状物を前記中空糸膜の長さ方向に上に凸となるように湾曲させ、両方の端部側において前記シート面を傾斜させた状態で、2つのノズルを用いて、液状の前記ポッティング樹脂を前記両方の端部に固定した前記ポッティング用治具のスリット状の開口部のそれぞれから前記ポッティング用治具内に注入して硬化させる、[9]に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
[11]複数本の中空糸膜がシート状に揃えられた中空糸膜シート状物と、前記中空糸膜シート状物における前記中空糸膜の長さ方向の端部に設けられた集水管と、を備え、前記中空糸膜シート状物の前記集水管内に収容された収容部分において各中空糸膜がポッティング樹脂の硬化物によって相互に固定されている中空糸膜モジュールを製造する装置であって、前記端部をポッティング用治具で固定した前記中空糸膜シート状物を、そのシート面が鉛直方向に対して傾斜した状態で保持する保持手段と、液状のポッティング樹脂を吐出するノズルと、を具備するポッティング装置を備える、中空糸膜モジュールの製造装置。
本発明の中空糸膜モジュールの製造方法によれば、ポッティング樹脂を容易に安定して注入でき、ノズルが接触して中空糸膜シート状物が損傷することを抑制でき、機械による注入作業の自動化も容易である。
本発明の中空糸膜モジュールの製造装置を用いれば、ポッティング樹脂を容易に安定して注入でき、ノズルが接触して中空糸膜シート状物が損傷することも抑制できる。
本発明の製造方法で製造される中空糸膜モジュールの一例を示した斜視図である。 図1の中空糸膜モジュールのA−A断面図である。 図1の中空糸膜モジュールにおける中空糸膜シート状物を示した平面図である。 本発明の中空糸膜モジュールの製造方法の一工程を示した断面図である。 本発明の中空糸膜モジュールの製造方法の一工程を示した断面図である。
本発明の中空糸膜モジュールの製造方法は、複数本の中空糸膜がシート状に揃えられた中空糸膜シート状物と、前記中空糸膜シート状物における前記中空糸膜の長さ方向の端部に設けられた集水管と、を備え、前記中空糸膜シート状物の前記集水管内に収容された収容部分において各中空糸膜がポッティング樹脂の硬化物によって相互に固定されている中空糸膜モジュールを製造する方法である。
[中空糸膜モジュール]
以下、本発明の製造方法で製造する中空糸膜モジュールの一例を示して説明する。
本実施形態の中空糸膜モジュール1は、図1〜3に示すように、重ねられた4枚の中空糸膜シート状物10と、4枚の中空糸膜シート状物10の長さ方向の両端部に装着された一対の長尺な集水管12a,12bと、を備えている。重ねられた4枚の中空糸膜シート状物10の各端部11a,11b側の収容部分13a,13bは、各集水管12a,12bにそれぞれ挿入されて収容された状態で、固定用のポッティング樹脂の硬化物からなるポッティング部14により集水管12a,12bに液密に固定されている。
中空糸膜シート状物10は、複数本の中空糸膜16が、互いに平行となるようにシート状に揃えられ、各中空糸膜16の長さ方向の両方の開口端面16aがいずれも開口した状態で纏められたものである。
中空糸膜モジュールにおける中空糸膜シート状物の枚数は、4枚には限定されず、1枚であってもよく、2枚以上の任意の枚数であってもよい。
中空糸膜の材質としては、例えば、ポリスルホン系樹脂、ポリアクリロニトリル、セルロース誘導体、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリアクリレート等が挙げられる。また、これらの樹脂の一部に置換基を導入したものを使用してもよい。中空糸膜の材質は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
中空糸膜シート状物10においては、中空糸膜16の長さ方向の両方の端部11a,11b側のそれぞれに、中空糸膜16の長さ方向に対して直交する方向に延びる、一定の幅の帯状の第1結束部18a及び第2結束部18bが設けられている。第1結束部18a及び第2結束部18bにより、複数本の中空糸膜16が纏められている。
中空糸膜シート状物10の第1結束部18a及び第2結束部18bのそれぞれが設けられた部分において、隣り合う中空糸膜16間の距離は、0〜1mmが好ましい。隣り合う中空糸膜16間の距離が前記範囲内であれば、有効膜面積を確保しつつ、中空糸膜の本数に対する結束部の使用量を抑制でき、コストも低減できる。
第1結束部18aは、中空糸膜シート状物10の長さ方向の両方の端部11a,11bにそれぞれ設けられている。第1結束部18aは、集水管12a,12b内に挿入された状態になっている。この例では、中空糸膜16の開口端面16aと第1結束部18aの開口端面16a側の側端面とは面一になっている。第1結束部18aがこのように設けられることで有効膜面積の減少を抑制しやすい。
第2結束部18bは、中空糸膜シート状物10におけるそれぞれの端部11a,11b近傍に、長さ方向において第1結束部18aから中央側に距離L2だけ離間して設けられている。第2結束部18bは、中空糸膜シート状物10における集水管12a,12bから露出した部分に位置している。
距離L2は、適宜設定することができ、8〜50mmが好ましい。
第1結束部18aの幅L1及び第2結束部18bの幅L3は、それぞれ3〜30mmが好ましい。幅L1及び幅L3が下限値以上であれば、充分な結束強度が得られやすい。幅L1及び幅L3が上限値以下であれば、膜面積の低下を抑えやすい。幅L1と幅L3は、同じでもよく、異なっていてもよい。
第1結束部18a及び第2結束部18bの厚みは、それぞれ0.1〜1mmが好ましい。厚みが下限値以上であれば、充分な強度の結束部となりやすく、中空糸膜シート状物が破断しにくい。厚みが上限値以下であれば、コストを低減でき、また中空糸膜モジュールあたりの中空糸膜の充填密度を高くすることが容易になる。
第1結束部18a及び第2結束部18bを形成する材料としては、例えば、JIS K6251で規定される伸び(E)が200%以上の弾性体が挙げられ、伸び(E)が300%以上の弾性体が好ましい。弾性体の伸び(E)の上限は特に制限はないが、通常は600%程度である。
第1結束部18aが前記弾性体で形成されていれば、重ねられた第1結束部18a同士や、第1結束部18aと集水管12a,12bの側壁部20a,20bとの間のシール性が充分に発揮されやすい。そのため、液状のポッティング樹脂を集水管12a,12b内に注入する際にポッティング樹脂が第1結束部18aよりも底部20c側に漏れることが抑制されやすい。第2結束部18bが前記弾性体で形成されていれば、液状のポッティング樹脂を集水管12a,12b内に注入する際に、毛細管現象によるポッティング樹脂の過度な這い上がりを抑制しやすい。
弾性体のJIS K6253で規定されるデュロメータ硬さは、A40〜80が好ましい。第1結束部18aに用いる弾性体のデュロメータ硬さが上記範囲内であれば、注入時におけるポッティング樹脂の底部20c側への漏れ出しを抑制しやすい。第2結束部18bに用いる弾性体のデュロメータ硬さが前記範囲内であれば、エアスクラビング処理時に中空糸膜に損傷が生じることを抑制しやすい。
なお、JIS K6253のデュロメータ硬さの規格は、ISO 7619に対応する。
弾性体の材質としては、熱可塑性エラストマーが好ましい。熱可塑性エラストマーの種類は、中空糸膜モジュールが使用される環境に応じて、環境への耐性等を勘案して選択できる。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン系エラストマー(TPS)、オレフィン系エラストマー(TPO)、塩化ビニル系エラストマー(TPVC)、エステル系エラストマー(TPC)、ウレタン系エラストマー(TPU)、アミド系エラストマー(TPA)等が挙げられる。なかでも、ゴム弾性が高く、耐薬品性に優れている点から、スチレン系エラストマー(TPS)が好ましい。弾性体の材質は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
集水管12a,12bは、互いの面同士が対向する長尺の一対の側壁部20a,20bと、一対の側壁部20a,20bの短手方向の端部同士を繋ぐ断面半円状の底部20cとで形成されている。集水管12a,12bにおける短手方向の他端には、長手方向に沿って延びるスリット状の開口部22が形成されている。このように集水管12a,12bは長尺な部材である。集水管12a,12bの長手方向に直交する断面の形状は、U字状になっている。
中空糸膜モジュール1では、4枚の中空糸膜シート状物10が、それぞれの第1結束部18a同士が密着し、第2結束部18b同士が密着するように重ねられている。このように重ねられた状態で、各中空糸膜シート状物10の第1結束部18aが設けられた端部11a,11bが集水管12a,12b内に挿入されている。
第2結束部18bと集水管12a,12bの開口部22との距離Lは、1〜30mmが好ましく、3〜10mmがより好ましい。距離Lが下限値以上であれば、集水管12a,12b内に液状のポッティング樹脂(ポッティング液)を注入することが容易になるため、ポッティング樹脂を集水管内に充分に行きわたらせた状態で硬化させやすく、リーク発生率が低下する。距離Lが上限値以下であれば、中空糸膜モジュールの有効膜面積の減少を抑制しやすい。
なお、距離Lとは、集水管12b側の第2結束部18bの場合、中空糸膜16の長さ方向における、集水管12bの開口部22から(側壁部20a,20bの先端面から)、第2結束部18bの集水管12b側の側端までの長さである。集水管12a側の第2結束部18bの距離Lについても同様である。
この例の集水管12a,12bの各側壁部20a,20bの内面には、集水管12a,12bの長手方向に沿って延びる段差部24が互いに対向する位置に形成されている。段差部24を境にして、底部20c側の側壁部20aと側壁部20bの距離(クリアランス)が、開口部22側の側壁部20aと側壁部20bの距離(クリアランス)よりも小さくなっている。この例では、段差部24の位置と、第1結束部18aにおける中空糸膜16の長手方向の中央側の側端とが一致している。
段差部24の底部20c側の側壁部20aと側壁部20bの距離は、重ねられた中空糸膜シート状物10の第1結束部18aの部分の総厚みと同程度かやや小さくなるように設定されている。これにより、重ねられた中空糸膜シート状物10の第1結束部18aの部分が側壁部20a,20bの内面と液密に密着し、シール性が発揮されるようになっている。また、重ねられた各第1結束部18a同士も液密に密着し、シール性が発揮される。
集水管の材質としては、優れた機械的強度及び耐久性を有するものが好ましく、例えば、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリオレフィン、PVC(ポリ塩化ビニル)、アクリル樹脂、ABS樹脂、変成PPE(ポリフェニレンエーテル)等が挙げられる。集水管の材質は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
ポッティング部14は、集水管12a,12b内の各中空糸膜16の外側における、第1結束部18aから開口部22までの部分を満たすように形成されている。これにより、集水管12a,12bにおけるポッティング部14及び第1結束部18aよりも底部20c側に集水空間26が形成されている。
中空糸膜モジュール1においては、中空糸膜シート状物10を形成する複数の中空糸膜16で濾過された処理後の液体が、集水管12a,12bの集水空間26内に一旦集められてから、集水管12a,12bの長手方向の末端に形成された取水口28を経て、中空糸膜モジュール1の外部へ取り出されるようになっている。
ポッティング部14を形成するポッティング樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン系充填材、各種ホットメルト樹脂が挙げられる。ポッティング部14を形成するポッティング樹脂は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
[中空糸膜モジュールの製造方法]
本発明の中空糸膜モジュールの製造方法は、中空糸膜シート状物における中空糸膜の長さ方向の端部をポッティング用治具で固定し、前記中空糸膜シート状物のシート面を鉛直方向に対して傾斜させた状態で、ノズルから液状のポッティング樹脂を前記ポッティング用治具のスリット状の開口部より前記ポッティング用治具内に注入して硬化させ、中空糸膜シート状物の収容部分で中空糸膜同士を相互に固定するポッティング工程を有する。ここでシート面とは、中空糸膜シート状物において、複数本の揃えられた中空糸膜によって略平面状に形成されている面をいう。
本発明の製造方法には、保持手段とノズルを具備するポッティング装置を備える、中空糸膜モジュールの製造装置を用いることができる。保持手段は、ポッティング用治具で固定した中空糸膜シート状物を、そのシート面が鉛直方向に対して傾斜した状態で保持する手段である。ノズルは、液状のポッティング樹脂を吐出するものである。
以下、本発明の中空糸膜モジュールの製造方法の一例として、前記ポッティング用治具として集水管を用いて中空糸膜モジュール1を製造する方法について説明する。
中空糸膜モジュールの製造装置100(以下、単に「製造装置100」という。)は、図4に示すように、保持手段110と、ノズル50とを具備するポッティング装置102を備えている。保持手段110は、長尺の板状の基板部112と、基板部112の上面から突出し、長さ方向に延在する凸条部114とを備えている。凸条部114は、長さ方向に垂直な方向に切断した断面形状が三角形状であり、一方に傾斜面114aを有している。凸条部114の傾斜面114aには、中空糸膜シート状物10の端部11a,11bが挿入された集水管12a,12bを立て掛けられるようになっている。このように凸条部114の傾斜面114aに集水管12a,12bを立て掛けることで、中空糸膜シート状物10が、そのシート面10aが鉛直方向に対して傾斜した状態で保持される。
ノズル50は、保持手段110によって保持された中空糸膜シート状物10の上方に配置されており、液状のポッティング樹脂Pをシート面10aに向かって概鉛直下方に吐出するようになっている。
ポッティング装置102においては、保持手段110によって保持された中空糸膜シート状物10に対して、中空糸膜シート状物10の幅方向にノズル50が移動することが好ましい。このようにノズル50が移動しながらポッティング樹脂Pを吐出するようにすることで、中空糸膜シート状物10の幅方向に全体的にポッティング樹脂Pを注入することが容易になる。なお、場合によっては、保持手段110が中空糸膜シート状物10を保持しつつ移動することで、ノズル50が相対的に中空糸膜シート状物10の幅方向に移動するようにしてもよい。
本実施形態の製造方法では、4枚の中空糸膜シート状物10を、第1結束部18a同士及び第2結束部18b同士が重なるように積層する。次いで、ポッティング工程において、中空糸膜シート状物10の積層体における、第1結束部18aが設けられている長さ方向の一方の端部11bを集水管12b内に挿入する。次いで、図4に示すように、製造装置100におけるポッティング装置102の保持手段110により、中空糸膜シート状物10をその厚み方向のシート面10aが鉛直方向に対して傾斜した状態で保持する。この状態で、中空糸膜シート状物10の上方に位置するノズル50から液状のポッティング樹脂(ポッティング液)Pを下方に吐出し、ポッティング樹脂Pを上側のシート面10aに伝わらせて集水管内20b内に注入して硬化させる。これにより、各中空糸膜シート状物10の端部11b側の収容部分13bにおいて各中空糸膜16同士が相互に固定され、さらに中空糸膜シート状物10の収容部分13bが集水管12bに液密に固定される。中空糸膜シート状物10の積層体における、第1結束部18aが設けられている長さ方向の他方の端部11aについても、ポッティング装置102を用いて同様に集水管12a内に挿入してポッティング樹脂Pの注入を行い、硬化させる。これにより、各中空糸膜シート状物10の端部11a側の収容部分13aにおいても各中空糸膜16同士が相互に固定され、さらに収容部分13aが集水管12aに液密に固定される。
このように、中空糸膜シート状物10のシート面10aを傾斜させた状態で上方から液状のポッティング樹脂Pを供給し、中空糸膜シート状物10をガイドとして利用してポッティング樹脂Pを集水管12a,12b内に注入する。
ノズル50からのポッティング樹脂Pの吐出方向は、鉛直下方であることが好ましい。なお、ポッティング樹脂Pの吐出方向は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。ポッティング樹脂Pの吐出方向を鉛直方向に対して傾斜させる場合であっても、鉛直方向に対する吐出方向の傾きは45°以下とすることが好ましい。
ポッティング樹脂Pを注入する態様は、例えば、中空糸膜シート状物10を移動させず、ノズル50を中空糸膜シート状物10の幅方向に移動させながらポッティング樹脂Pを集水管12a,12bに注入する態様が挙げられる。また、ノズル50を移動させず、ノズル50が相対的に中空糸膜シート状物10の幅方向に移動するように中空糸膜シート状物10を移動させながらポッティング樹脂Pを集水管12a,12bに注入する態様としてもよい。また、ノズル50が相対的に中空糸膜シート状物10の幅方向に移動するように、ノズル50と中空糸膜シート状物10の両方を移動させながらポッティング樹脂Pを集水管12a,12bに注入する態様としてもよい。
ポッティング樹脂Pを注入する態様としては、機械による自動化が容易でコストをより低減できる点から、中空糸膜シート状物10を移動させず、ノズル50を中空糸膜シート状物10の幅方向に移動させながらポッティング樹脂Pを集水管12a,12bに注入する態様が好ましい。
ノズルの移動速度は、ポッティング液の粘性挙動や注入量、ノズルと中空糸膜シート物間の距離により、適宜選定すればよく、100mm/s以上が好ましく、500〜1000mm/sがより好ましい。ノズルの移動速度が下限値以上であれば、生産性が高くなる。ノズルの移動速度が上限値以下であれば、ノズルから中空糸膜シート物に接する気相部走行区間で、ポッティング樹脂を安定して供給しやすい。また、注入供給ポンプからノズルまでの流路配管における屈曲疲労による液漏れ等のトラブルを防ぐことが容易である。
前記したポッティング樹脂の注入方法では、ノズル50を中空糸膜シート状物10から離しても、ノズル50から下方に吐出されたポッティング樹脂Pが中空糸膜シート状物10のシート面10aに達し、集水管12a内へと注入される。そのため、ノズル50を必要以上に中空糸膜シート状物10に近づける必要がない。そのため、中空糸膜シート状物10を鉛直方向に立てた状態でポッティング樹脂を注入する場合に比べて、ノズル50の位置を中空糸膜シート状物10から充分に離すことができる。これにより、ノズル50が接触することによって中空糸膜シート状物10が損傷することを抑制できる。また、ポッティング樹脂Pの注入を機械により自動化する場合でも、ノズル50の位置を把握するセンサーやノズル50の位置を多軸に制御する多軸ロボットを必要としないため、自動化が容易でコストも低減できる。
鉛直方向におけるノズル50の先端と中空糸膜シート状物10のシート面10aとの距離は、5mm以上が好ましく、10〜30mmがより好ましい。前記距離が下限値以上であれば、ノズル50が接触することによって中空糸膜シート状物10が損傷することを抑制することが容易になる。前記距離が上限値以下であれば、ポッティング樹脂Pの注入をより安定して実施できる。
また、前記したポッティング樹脂の注入方法では、ノズル50の先端部を集水管12aと中空糸膜シート状物10の隙間に近づけるために細くする必要もない。そのため、ノズル50内でポッティング樹脂Pが詰まることが抑制され、ポッティング樹脂Pの吐出量の制限もなく、吐出量を充分に多くすることもできる。
ノズル50の先端の外径は、2mm以上が好ましく、3〜6mmがより好ましい。ノズル50の先端の外径が下限値以上であれば、ノズル50内でポッティング樹脂Pが詰まることを抑制しやすく、またポッティング樹脂Pの吐出量を充分に多くすることも容易である。
また、前記したポッティング樹脂の注入方法では、ノズル50の位置を中空糸膜シート状物10から離せるため、集水管12aの開口部22を広げなくてもポッティング樹脂Pを容易に注入できる。
この例のような、長さ方向の端部11a,11bに第1結束部18aと第2結束部18bが設けられた中空糸膜シート状物10を用いる場合、ノズル50からシート面10aにおける第1結束部18aと第2結束部18bの間に向けてポッティング樹脂Pを吐出することが好ましい。これにより、シート面10aに供給されたポッティング樹脂Pが速やかに集水管12a,12b内に注入されやすくなる。また、毛細管現象によるポッティング樹脂Pの這い上がりが最大でも第2結束部18bの部分までで抑止されるため、有効膜面積の減少を抑制することが容易になる。
また、ポッティング樹脂Pの注入は、中空糸膜シート状物10の厚み方向の一対のシート面10a,10bのうちの片方のシート面側のみにポッティング樹脂Pを供給して行うことが好ましい。
中空糸膜シート状物10を鉛直方向に立てた状態で注入を行う場合、集水管12a内を充分な量のポッティング樹脂Pで満たして中空糸膜シート状物10をしっかりと固定するには、中空糸膜シート状物10の一方のシート面10a側と、他方のシート面10b側の両方からポッティング樹脂Pを注入する必要がある。しかし、中空糸膜シート状物10を傾斜させて注入を行う場合、シート面10a側から注入したポッティング樹脂Pは重力によってシート面10b側まで移動しやすい。このように、一方のシート面側からのポッティング樹脂の注入のみでも、集水管内を充分な量のポッティング樹脂で満たして中空糸膜シート状物をしっかりと固定することができる。ポッティング樹脂の注入を機械により自動化する場合、この点でも機械を簡略化できるため、コストをさらに低減できる。
中空糸膜シート状物10の傾斜しているシート面10aと鉛直方向とがなす角度θの下限値は10°以上が好ましく、15°以上がより好ましく、上限値は60°以下が好ましく、40°以下がより好ましい。角度θが下限値以上であれば、ノズル50を中空糸膜シート状物10から離すことが容易になる。角度θが上限値以下であれば、注入時にポッティング樹脂Pがシート面上に広がることなく、容易に集水管12a,12b内に注入される。
ポッティング樹脂Pの注入による中空糸膜シート状物10の長さ方向の両方の端部11a,11bの集水管12a,12bへの固定は、それぞれの端部11a,11bについて逐次行ってもよく、両方の端部11a,11bについて同時に行ってもよい。本発明においては、中空糸膜シート状物の長さ方向の両方の端部の集水管への固定は、同時に行うことが好ましい。
中空糸膜シート状物10の長さ方向の両方の端部11a,11bで同時にポッティング樹脂の注入を行う態様としては、例えば、図5に例示した中空糸膜モジュールの製造装置100A(以下、単に「製造装置100A」という。)を用いる態様が挙げられる。製造装置100Aは、保持手段110Aと、ノズル50A,50Bとを具備するポッティング装置102Aを備えている。
保持手段110Aは、長尺の板状の基板部112Aと、基板部112Aの上面から突出し、長さ方向に延在する凸条部114A,114Bと、凸条部114Aと凸条部114Bの間に長さ方向に延在するシート支持部116と、を備えている。
凸条部114Aは、長さ方向に垂直な方向に切断した断面形状が三角形状であり、一方の面に傾斜面114aを有している。凸条部114Bも同様に、長さ方向に垂直な方向に切断した断面形状が三角形状であり、一方の面に傾斜面114bを有している。凸条部114Aと凸条部114Bは、互いの傾斜面114a,114bが向かい合うように並行して設けられている。凸条部114Aの傾斜面114aには、中空糸膜シート状物10の端部11aが挿入された集水管12aを立て掛けられるようになっている。同様に、凸条部114Bの傾斜面114bには、中空糸膜シート状物10の端部11bが挿入された集水管12bを立て掛けられるようになっている。このように凸条部114Aの傾斜面114aと凸条部114Bの傾斜面114bに集水管12a,12bをそれぞれ立て掛けることで、中空糸膜シート状物10のシート面10aにおける両方の端部11a,11b側の部分がそれぞれ鉛直方向に対して傾斜した状態で保持される。
シート支持部116は、長さ方向に垂直な方向に切断した断面形状が長方形状であり、高さが凸条部114A,114Bよりも高くなっている。中空糸膜シート状物10が保持された状態では、湾曲した中空糸膜シート状物10の長さ方向の中央部分にシート支持部116の先端部が当接することで、中空糸膜シート状物10がより安定して保持されるようになっている。
ノズル50Aは、保持手段110Aによって保持された中空糸膜シート状物10の一方の端部11a側の部分の上方に配置されており、液状のポッティング樹脂をシート面10aにおける端部11a側の部分に向かって概鉛直下方に吐出するようになっている。ノズル50Bは、保持手段110Aによって保持された中空糸膜シート状物10の他方の端部11b側の部分の上方に配置されており、液状のポッティング樹脂をシート面10aにおける端部11b側の部分に向かって概鉛直下方に吐出するようになっている。
製造装置100Aを用いる製造方法では、中空糸膜シート状物10の積層体の両方の端部11a,11bを集水管12a,12bにそれぞれ挿入したものを、保持手段110Aの基板部112A上で中空糸膜16の長さ方向に上に凸となるように長さ方向に湾曲させ、中空糸膜シート状物10のシート面10aにおける両方の端部11a,11b側の部分をそれぞれ鉛直方向に対して傾斜させた状態で保持する。この状態で、中空糸膜シート状物10のそれぞれの端部11a,11b側において、2つのノズル50A,50Bからポッティング樹脂を下方に吐出し、ポッティング樹脂を上側のシート面10aに伝わらせて集水管12a,12bにそれぞれ注入して硬化させる。このような態様では、中空糸膜シート状物10の長さ方向の両方の端部11a,11bの集水管12a,12bへの固定を同時に実施できるため、生産性を高めることができ、自動化の際のコストもより低くなる。
以上説明したように、本実施形態の中空糸膜モジュールの製造方法においては、中空糸膜シート状物の端部を集水管で固定し、中空糸膜シート状物のシート面を鉛直方向に対して傾斜させた状態でポッティング樹脂の注入を行う。そのため、集水管のスリット状の開口部を広げなくてもポッティング樹脂を容易に注入でき、ノズルが接触して中空糸膜シート状物が損傷することを抑制でき、機械による注入作業の自動化も容易である。
なお、本発明の中空糸膜モジュールの製造方法は、前記した方法には限定されない。例えば、中空糸膜シート状物の積層枚数は3枚以下であってもよく、5枚以上であってもよい。また、1枚の中空糸膜シート状物の両端部に集水管を設ける方法であってもよい。また、本発明の中空糸膜モジュールの製造方法は、中空糸膜シート状物の長さ方向の片方の端部のみに集水管を取り付け、他方の端部では樹脂等で各中空糸膜の開口端面を閉塞させる方法であってもよい。
また、本発明では、ポッティング工程において、集水管とは別に用意した、スリット状の開口部が形成されたポッティング用治具を用いてもよい。具体的には、集水管の代わりに、集水管とは別に用意したポッティング用治具を用いる以外は前記した方法と同様にしてポッティング工程を行った後に、中空糸膜シート状物の端部から前記ポッティング用治具を取り外し、該端部に集水管を取り付ける方法でもよい。この場合、ポッティング工程の後に中空糸膜シート状物の端部に集水管を取り付ける方法は、該端部が集水管に液密に固定される方法であればよく、例えば、接着剤を用いる方法、集水管を装着した後に加熱して溶着する方法等が挙げられる。また、集水管の一対の側壁部で中空糸膜シート状物の端部を挟み込むだけで液密に固定できる場合は、該端部を集水管の一対の側壁部で挟み込むだけでもよい。該方法には、例えば、ポッティング装置に加えて、ポッティング用治具を取り外して集水管を取り付けるための集水管取付装置をさらに備える中空糸膜モジュールの製造装置を用いることができる。
本発明の中空糸膜モジュールの製造方法は、各中空糸膜が予め結束部によって結束された中空糸膜シート状物を用いる方法には限定されない。例えば、各中空糸膜の長さ方向の端部が、ポッティング樹脂の硬化物によって予備的に束状に纏められた中空糸膜シート状物を用いる方法であってもよい。
本発明の中空糸膜モジュールの製造装置は、必ずしも前記したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
1 中空糸膜モジュール
10 中空糸膜シート状物
10a,10b シート面
12a,12b 集水管
14 ポッティング部
16 中空糸膜

Claims (11)

  1. 複数本の中空糸膜がシート状に揃えられた中空糸膜シート状物と、前記中空糸膜シート状物における前記中空糸膜の長さ方向の端部に設けられた集水管と、を備え、前記中空糸膜シート状物の前記集水管内に収容された収容部分において各中空糸膜がポッティング樹脂の硬化物によって相互に固定されている中空糸膜モジュールの製造方法であって、
    前記端部をポッティング用治具で固定し、前記中空糸膜シート状物のシート面を鉛直方向に対して傾斜させた状態で、ノズルから液状のポッティング樹脂を前記ポッティング用治具のスリット状の開口部より前記ポッティング用治具内に注入して硬化させ、前記収容部分で中空糸膜同士を固定するポッティング工程を有する、中空糸膜モジュールの製造方法。
  2. 前記ポッティング用治具として集水管を用いる、請求項1に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  3. 前記ポッティング工程の後、前記端部から前記ポッティング用治具を取り外し、前記端部に前記集水管を取り付ける、請求項1に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  4. 前記シート面と鉛直方向とがなす角度が10〜60°である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  5. 前記中空糸膜シート状物の幅方向に前記ノズルを移動させながら、前記ポッティング樹脂を前記ポッティング用治具内に注入する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  6. 前記ノズルに対して前記中空糸膜シート状物を幅方向に移動させながら、前記ポッティング樹脂を前記ポッティング用治具内に注入する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  7. 前記ノズルが前記中空糸膜シート状物の上方に位置する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  8. 前記ポッティング樹脂を前記シート面に伝わらせて、前記ポッティング用治具のスリット状の開口部より前記ポッティング用治具内に注入して硬化させる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  9. 前記中空糸膜シート状物の一対のシート面のうちの片方のシート面のみに前記ポッティング樹脂を供給する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  10. 前記中空糸膜シート状物における前記中空糸膜の長さ方向の両方の端部をそれぞれ前記ポッティング用治具で固定し、前記中空糸膜シート状物を前記中空糸膜の長さ方向に上に凸となるように湾曲させ、両方の端部側において前記シート面を傾斜させた状態で、2つのノズルを用いて、液状の前記ポッティング樹脂を前記両方の端部に固定した前記ポッティング用治具のスリット状の開口部のそれぞれから前記ポッティング用治具内に注入して硬化させる、請求項9に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
  11. 複数本の中空糸膜がシート状に揃えられた中空糸膜シート状物と、前記中空糸膜シート状物における前記中空糸膜の長さ方向の端部に設けられた集水管と、を備え、前記中空糸膜シート状物の前記集水管内に収容された収容部分において各中空糸膜がポッティング樹脂の硬化物によって相互に固定されている中空糸膜モジュールを製造する装置であって、
    前記端部をポッティング用治具で固定した前記中空糸膜シート状物を、そのシート面が鉛直方向に対して傾斜した状態で保持する保持手段と、
    液状のポッティング樹脂を吐出するノズルと、を具備するポッティング装置を備える、中空糸膜モジュールの製造装置。
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