JP2018016757A - 樹脂組成物、半導体装置の製造方法及び固体撮像素子 - Google Patents

樹脂組成物、半導体装置の製造方法及び固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化した際に、透明性及び接着性が十分に高く、且つ弾性率が十分に低い樹脂組成物、並びにこれを用いた半導体装置の製造方法及び固体撮像素子を提供すること。【解決手段】(A)アクリル重合体、(B)少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(C)アルキル基の炭素数が8〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び(D)重合開始剤を含有する樹脂組成物等。【選択図】図2

Description

本発明は、樹脂組成物、並びにこれを用いた半導体装置の製造方法及び固体撮像素子に関する。
近年、デジタルスチルカメラ及びカメラ付携帯電話の普及に伴い、固体撮像デバイスも低消費電力化及び小型化が進んでおり、従来のCCD(Charge Coupled Device、電荷結合素子)イメージセンサの他に、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor、相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサが用いられるようになっている。これらイメージセンサは、1つの半導体チップに複数の画素が2次元的に配列されたセンサ部(撮像画素部)と、センサ部の外側に配置された周辺回路部とから形成されている。
CMOSイメージセンサの構造としては、「表面照射型」構造及び「裏面照射型」構造が知られている(例えば、特許文献1、2を参照)。特許文献1の表面照射型CMOSイメージセンサにおいては、外部から入射した光は、ガラス基板及びキャビティ(空洞)を通過して各マイクロレンズに入射し、マイクロレンズによって集光された後、カラーフィルタ層及び配線層を通過して、フォトダイオードに入射する。そしてこのフォトダイオードに入射した光が光電変換されて信号電荷が発生し、この信号電荷から電気信号が生成されることにより、画像データが取得される。
一方、特許文献2の裏面照射型CMOSイメージセンサにおいては、半導体基板の一方の面にフォトダイオードが形成されており、この一方の面上にカラーフィルタ層及びマイクロレンズが配置されている。マイクロレンズの上方には接着剤層及びキャビティ(空洞)を介してガラス基板が配置されている。一方、半導体基板の他方の面上に配線層が設けられている。この裏面照射型構造によると、マイクロレンズに入射した光が、配線層を通ることなく受光部で受光されるため、配線層による光の減衰が回避され、受光感度が高められる。
また、裏面照射型CMOSイメージセンサにおいて、キャビティ部分における空気と、ガラス板及びマイクロレンズとの屈折率の差に起因する光損失を低減するために、ガラス板とマイクロレンズとをアクリル系材料(樹脂組成物)等により接着する方法が提案されている(特許文献3及び4を参照)。
特開2007−281375号公報 特開2005−142221号公報 国際公開第2015/115553号 国際公開第2015/115537号
ところで、上記用途に用いられる樹脂組成物には、ガラス板とマイクロレンズを接着した際、すなわち硬化した際に、光損失を低減するための透明性、ガラス板とマイクロレンズとをより強固に固定するための高接着性、基板の反りを抑制するための低弾性などの性質が求められる。
そこで本開示は、硬化した際に、透明性及び接着性が十分に高く、且つ弾性率が十分に低い樹脂組成物、並びにこれを用いた半導体装置の製造方法及び固体撮像素子を提供することを目的とする。
本開示は、(A)アクリル重合体、(B)少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(C)アルキル基の炭素数が8〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び(D)重合開始剤を含有する樹脂組成物を提供する。なお、本明細書において、これらの成分は、単に(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分等と称することがある。
本開示の樹脂組成物によれば、硬化した際に、透明性及び接着性が十分に高く、且つ弾性率が十分に低い。
樹脂組成物は、(E)接着助剤を更に含有することが好ましい。これによって、接着強度をより向上させることができる。
樹脂組成物は、(F)酸化防止剤を更に含有することが好ましい。これによって、樹脂組成物の熱時の劣化による着色を抑制し、熱時の透明性を向上させることができる。
樹脂組成物は、(G)1つの(メタ)アクリロイル基及び複素環を有する化合物を更に含有することが好ましい。これによって、硬化時の接着強度をより向上させるとともに、弾性率をより低下させることができる。
また、本開示は、光学部品用である上述した樹脂組成物を提供する。上述した樹脂組成物は、硬化後も透明性が高く、接着剤として用いた場合に接着性に優れ、且つ基板の反りを抑制することができるので、光学部品用として好適に使用することが可能であり、その際に特に優れた効果を発揮する。
さらに、本開示は、半導体基板上に上述の樹脂組成物を含有する接着剤層を形成する工程と、接着剤層を半導体基板と透明基板とで挟み、該半導体基板及び該透明基板を圧着する工程と、接着剤層を硬化する工程と、を備える、半導体装置の製造方法を提供する。上述した樹脂組成物は、接着剤としての優れた機能を具備し、硬化後も透明性が高いことから、半導体装置の製造工程において当該樹脂組成物を用いることで特に優れた効果を発揮し、得られる半導体装置の特性も良好となる。
さらに、本開示は、上面に受光部が設けられた半導体基板と、半導体基板上に受光部を覆うように設けられた接着剤層と、接着剤層によって半導体基板に接着された透明基板と、を備える固体撮像素子であって、該接着剤層は、上述の樹脂組成物を含有する、固体撮像素子を提供する。このような構成を有する固体撮像素子は、上述した樹脂組成物を用いていることから、マイクロレンズを覆わないように外周側の部分に設けられた接着剤層を有し、当該接着剤層によって囲まれたキャビティ(空洞)に当該樹脂組成物を充填する構成とするものの他、当該樹脂組成物を含有する接着剤層を基板上の全面に形成する構成とするものも採用可能となる。
本開示によれば、硬化した際に、透明性及び接着性が十分に高く、且つ弾性率が十分に低い樹脂組成物、並びにこれを用いた半導体装置の製造方法及び固体撮像素子を提供することができる。
本実施形態に係る固体撮像素子の一例を示す平面図である。 図1に示すA−A’線による断面図である。 本実施形態に係る固体撮像素子の他の例を示す断面図である。
以下、本開示の好適な実施形態について説明するが、本開示はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。なお、本明細書において「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」又はそれに対応する「メタクリロイル基」を意味する。(メタ)アクリレート等の他の類似表現についても同様である。
また、本明細書において「透明性」とは、樹脂組成物と可視光線との間に相互作用が起こりにくく、電磁波の吸収及び散乱が生じにくいことを意味する。「透明性」の指標としては、入射光と透過光の強度比を百分率で表した透過率を用いるが、目視による濁りの観察等によっても判断できる。透過率は対象とする光の波長によって異なるが、本明細書では可視光線を対象とする。可視光線に相当する電磁波とは、JIS Z8120の定義により、下界はおおよそ400nm、上界はおおよそ760nmである。
また、本明細書において、「層」との語は、平面視したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。
また、本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
また、本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。また、本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
また、本明細書において、「置換基」とは、例えば、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリル基、アリール基、アリールオキシ基、エーテル基、エステル基、カルボキシ基、シアノ基等を示す。
<樹脂組成物>
本実施形態に係る樹脂組成物は、(A)アクリル重合体、(B)少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(C)アルキル基の炭素数が8〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び(D)重合開始剤を含有する。
<(A)アクリル重合体>
本実施形態に係る(A)アクリル重合体とは、(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ有するアクリルモノマーを1種で重合したもの又は2種以上組み合わせて共重合したものをいう。なお、本発明の効果を損なわない範囲であれば、(メタ)アクリロイル基を分子内に2個以上有する化合物、又は(メタ)アクリロイル基を有していない重合性化合物(アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン等の重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物、ジビニルベンゼン等の重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物)を、アクリルモノマーと共重合させたものであってもよい。このような観点から、アクリル重合体は、(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ有するアクリルモノマーを、アクリル重合体の総量を基準として30〜100質量%有していると好ましく、50〜100質量%有しているとより好ましい。
(A)成分は、脂環基又は直鎖若しくは分岐アルキル基構造を有する構造単位を含むことが好ましく、下記一般式(I)で表される構造単位又は下記一般式(II)で表される構造単位を含むことがより好ましい。これにより、樹脂組成物中での短波長(特に、波長400nm)の光吸収が抑えられるため、より高い透明性が得られる傾向にある。
Figure 2018016757

[式(I)中、Aは置換基を有していてもよい炭素数5〜22の脂環基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。]
Figure 2018016757

[式(II)中、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。]
また、(A)成分は脂環基を有する構造単位を含むことが好ましく、上記一般式(I)で表される構造単位を含むことがより好ましい。これにより、耐熱性が更に向上する傾向にある。
(A)成分は、官能基を有する構造単位を含むことが好ましく、下記一般式(III)で表される構造単位を含むことがより好ましい。これにより、低弾性率による優れた応力緩和性、耐クラック性、接着性及び耐熱性を発現することができる。
Figure 2018016757

[式(III)中、Zはカルボキシル基、ヒドロキシル基、酸無水物基、アミノ基、アミド基、エポキシ基及びニトリル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を含む基を示す。Rは水素原子又はメチル基を示す。]
上記一般式(III)で表される構造単位において、Zはグリシジル基であってもよい。Zがグリシジル基であると、リフロー時の接着性が向上し、リフロー時の剥離をより抑制できる。
Zがグリシジル基である、一般式(III)で表される構造単位の含有量は、(A)成分の総量を基準として、30質量%以下であることが好ましく、2〜25質量%であることがより好ましく、4〜20質量%であることが更に好ましい。この含有量が、30質量%以下であることで、透明性が向上し、製造工程における応力に起因するウェハの反りをより抑制できる。
官能基をアクリル重合体に導入する方法は特に限定されないが、官能基を有する官能基含有単量体を、ビーズ重合、粒状重合、パール重合等とも呼ばれる懸濁重合の他、溶液重合、塊状重合、沈殿重合、乳化重合などの既存の方法でランダム共重合させることにより、官能基をアクリル重合体に導入することができる。中でも、低コストで高分子量化可能な点で、懸濁重合法を適用することが好ましい。
懸濁重合は、水性溶媒中で懸濁剤を添加して行う。懸濁剤としてはポリビニルアルコール、メチルセルロース、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子、リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム等の難溶性無機物質などがあり、中でもポリビニルアルコール等の非イオン性の水溶性高分子が好ましい。非イオン性の水溶性高分子を用いた場合には、得られたアクリル共重合体内にイオン性不純物が残留する可能性が低い点で好ましい。水溶性高分子は、単量体の総量100質量部に対して0.01〜1質量部使用することが好ましい。
また、重合反応においては、一般的に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤等を使用してもよい。重合開始剤としては、後述する(D)重合開始剤と同様のものが挙げられる。連鎖移動剤としては、n−オクチルメルカプタン等のチオール類などを挙げることができる。
官能基含有単量体は、分子内にカルボキシル基、酸無水物基、水酸基、アミノ基、アミド基、リン酸基、シアノ基、マレイミド基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基と、少なくとも1つの重合性の炭素−炭素二重結合とを有することが好ましい。
上記官能基は、ワニス状態でのゲル化、使用時のノズル等のつまり、スピンコート時のピンホール発生などの問題を回避する観点から、アミノ基、アミド基、リン酸基、シアノ基、マレイミド基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。また、上記官能基は、着色をより高度に防止する観点からは、カルボキシル基、酸無水物基、水酸基、リン酸基及びエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。さらに、これら両方の観点から、上記官能基は、リン酸基又はエポキシ基であることがより好ましく、エポキシ基であることが更に好ましい。官能基がエポキシ基を含むことで、金属、ガラス等の無機材質の基板への密着性を更に向上させることができる。
官能基含有単量体として、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有単量体、無水マレイン酸等の酸無水物基含有単量体、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、N−メチリル(メタ)アクリルアミド、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等の水酸基含有単量体、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等のアミノ基含有単量体、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート等のリン酸基含有単量体、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−i−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のN−置換マレイミド類、(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−5−メチル−5,6−エポキシヘキシル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル、α−エチルアクリル酸−β−メチルグリシジル等のエポキシ基含有単量体などを使用することができる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して使用することができる。
この中で、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有単量体を使用することが特に好ましい。さらに、このような単量体を使用することによって得られる、例えば、グリシジル基含有(メタ)アクリル重合体は、アクリル単量体又はオリゴマーと相溶であることが好ましい。グリシジル基含有(メタ)アクリル重合体は、常法によって合成してもよく、市販品を入手してもよい。市販品としては、HTR−860P−3(ナガセケムテックス株式会社、商品名)等が挙げられる。このようなアクリル重合体は、より優れた耐クラック性、接着性及び耐熱性を発現する点で好ましく、また保存安定性を確保する点で好ましい。
上記官能基を有する構造単位の量は、アクリル重合体の総量を基準として0.5〜6.0質量%であることが好ましく、0.5〜5.0質量%であることがより好ましく、0.8〜5.0質量%であることが特に好ましい。官能基を有する構造単位の量がこの範囲にあると、接着性を向上させることができるとともに、ゲル化を抑制することができる。
また、本実施形態に係るアクリル重合体は、窒素原子含有基を有する構造単位がアクリル重合体全体の5質量%以下であると好ましく、3質量%以下であるとより好ましく、1質量%以下であると更に好ましく、窒素原子含有基を有する構造単位を含まないことが特に好ましい。上記窒素原子含有基としては、アミノ基、アミド基、シアノ基、マレイミド基等が挙げられる。また、窒素原子含有基を有する構造単位としては、上記に列挙した官能基含有単量体のうち、窒素原子を含む単量体由来の構造単位が挙げられ、(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物が挙げられる。
本実施形態に係るアクリル重合体を合成する際に使用する官能基含有単量体以外の単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ナフチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−フルオロスチレン、α−クロルスチレン、α−ブロモスチレン、フルオロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、スチレン等の芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸トリメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニルメチル、(メタ)アクリル酸フェニルノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸メンチル、(メタ)アクリル酸フェンチル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル(ジシクロペンタニルアクリレ−ト)、(メタ)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−メチル、(メタ)アクリル酸シクロデシル等の脂環式単量体などが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して使用することができる。
これらの官能基含有単量体以外の単量体の含有量は、特に制限はないが、(A)成分のTgが−50〜50℃の範囲となるように調整されることが好ましく、例えば、単量体として、メタクリル酸グリシジルを2.5質量%、メタクリル酸メチルを43.5質量%、アクリル酸エチルを18.5質量%及びアクリル酸ブチルを35.5質量%用いることで、Tgが12℃で、グリシジル基含有アクリル重合体である(A)成分を合成できる。
官能基含有単量体以外の単量体の中で、(メタ)アクリル酸エステル類は、ゲル化せずに(A)成分を合成しやすくなるので、好ましく用いられる。(メタ)アクリル酸エステル類の中で、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルは、官能基含有単量体との共重合性に優れるため、更に好ましい。
(A)成分は脂環式又は複素環式構造を有する構造単位を含むことが好ましい。これらの構造単位を含むアクリル重合体を製造する際に用いられる脂環式又は複素環式構造含有単量体としては、例えば、下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 2018016757

[式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Rは脂環式基又は複素環式基を示し、Xは炭素数1〜6のアルキレン基を示し、nは0〜10の整数を示す。nが2以上の整数であるとき、複数存在するXは互いに同一であっても異なっていてもよい。ここで脂環式基とは、炭素原子が環状に結合した構造を有する基であり、複素環式基とは、炭素原子及び1以上のヘテロ原子が環状に結合した構造を有する基である。]
としては、例えば、下記式(2)で表されるものが挙げられる。
Figure 2018016757

[式(2)中、R、R、R、R、R、R、R及びR10はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R11は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はOR12で示される構造を示し、R12は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。]
一般式(1)で表される化合物としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート及びトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
これらの脂環式又は複素環式構造含有単量体の含有量は、特に制限はないが、例えば、ジシクロペンタニルアクリレート(FA−513A、日立化成株式会社製、商品名)を25.8質量%、アクリル酸ブチルを20質量%、メタクリル酸ブチルを31.1質量%、メタクリル酸2−エチルヘキシルを18.6質量%、及びメタクリル酸グリシジルを4.5質量%用いることで、重量平均分子量が10万以上の、脂環式骨格及びグリシジル基を含有したアクリル重合体を合成できる。
官能基含有単量体を組み合わせて使用する場合の混合比率は、アクリル重合体のTgを考慮して決定し、Tgは−50℃以上であることが好ましい。Tgが−50℃以上であると、Bステージ状態での樹脂組成物のタック性が適切であり、取り扱い性に問題を生じにくいからである。
上記単量体を重合させて、官能基を有する構造単位を含むアクリル重合体を製造する場合、その重合方法としては特に制限はなく、パール重合、溶液重合、懸濁重合等の方法を使用することができる。
本実施形態に係るアクリル重合体の重量平均分子量は、10万〜300万であることが好ましく、12万〜200万であることがより好ましい。重量平均分子量がこの範囲であると、シート状又はフィルム状としたときの強度、可撓性、及びタック性が適当であり、また、フロー性が適当なため配線の回路充填性が確保できる。なお、本実施形態において、重量平均分子量とは実施例で説明するようにゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。
樹脂組成物における(A)成分の含有量は、下記(B)成分及び(C)成分の総量100質量部に対して、10〜400質量部が好ましい。この範囲にあると、より良好な貯蔵弾性率を示し、成型時のフロー性抑制が確保でき、且つ高温での取り扱い性も向上させることができる。このような観点から、上記含有量は、15〜350質量部がより好ましく、20〜300質量部が特に好ましい。
<(B)少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物>
本実施形態に係る(B)少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、特に限定されず、脂環式骨格を有する多官能(メタ)アクリル単量体、脂肪族骨格を有する多官能(メタ)アクリル単量体、ジオキサングリコール骨格を有する多官能(メタ)アクリル単量体、官能基を有する多官能(メタ)アクリル単量体等が挙げられる。なお、ここでの「多官能」とは、(メタ)アクリロイル基についていうものであり、化合物中に少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有することを意味する。
硬化物の透明性を向上させる観点からは、脂環式骨格を有する多官能(メタ)アクリル単量体及びジオキサングリコール骨格を有する多官能(メタ)アクリル単量体が好ましい。一方、硬化物のクラック及び基材からの剥離をより抑制する観点からは、脂肪族骨格を有する多官能(メタ)アクリル単量体を用いることが好ましい。
多官能(メタ)アクリル単量体としては、下記の(メタ)アクリロイル基を2つ有する(メタ)アクリル単量体を挙げることができる。
(メタ)アクリロイル基を2つ有する(メタ)アクリル単量体としては、シクロヘキサン−1,4−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,3−ジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬株式会社、KAYARAD R−684、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート等)、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート(例えば、新中村化学工業株式会社、A−DCP、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート等)、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬株式会社、KAYARAD R−604、ジオキサングリコールジアクリレート、新中村化学工業株式会社、A−DOG、ジオキサングリコールジアクリレート等)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(好ましくはポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、より好ましくはエチレンオキサイド5〜15モル変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート)、(ポリ)エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
上記の中では、硬化物の透明性を向上させる観点から、ジオキサングリコールジアクリレート又はトリシクロデカンジメタノールジアクリレートがより好ましい。
また、多官能(メタ)アクリル単量体としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する(メタ)アクリル単量体を挙げることもできる。
これらの(B)成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、(メタ)アクリロイル基を2つ有する(メタ)アクリル単量体と(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する(メタ)アクリル単量体とを組み合わせて使用することが好ましい。
<(C)アルキル基の炭素数が8〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステル>
本実施形態に係る(C)アルキル基の炭素数が8〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されず、アルキル基は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。
(C)成分としては、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル(イソステアリルアクリレート)、(メタ)アクリル酸トリメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸メンチル、(メタ)アクリル酸フェンチル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル、(メタ)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−メチル、(メタ)アクリル酸シクロデシル等を挙げることができる。
上記アルキル基の炭素数は、8〜25であることが好ましく、10〜20であることがより好ましい。また、上記アルキル基は、分岐鎖状又は環状であることが好ましい。
これらの(C)成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
<(D)重合開始剤>
本実施形態に係る(D)重合開始剤としては、例えば、(D1)熱重合開始剤又は(D2)光重合開始剤、若しくはその両方を用いることができる。本実施形態に係る樹脂組成物の硬化反応がより均一に進行し、接着強度が更に向上する観点で、(D1)熱重合開始剤を含有することがより好ましい。
(D1)熱重合開始剤としては、t−ヘキシルパーオキシピバレート(パーヘキシルPV、商品名;1時間半減期温度71.3℃、10時間半減期温度53.2℃)、ジラウロイルパーオキサイド(パーヘキシルL、商品名;1時間半減期温度79.3℃、10時間半減期温度61.6℃)、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド(パーロイル355、商品名;1時間半減期温度76.8℃、10時間半減期温度59.4℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノアート(パーオクタO、商品名;1時間半減期温度84.4℃、10時間半減期温度65.3℃)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノアート(パーブチルO、商品名;1時間半減期温度92.1℃、10時間半減期温度72.1℃)、ベンゾイルパーオキサイド+水(ナイパーBW、商品名;1時間半減期温度92.0℃、10時間半減期温度73.6℃)、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(パーヘキサTMH、商品名;1時間半減期温度106.4℃、10時間半減期温度86.7℃)、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(パーヘキサHC、商品名;1時間半減期温度107.3℃、10時間半減期温度87.1℃)、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカルボネート(パーヘキシルI、商品名;1時間半減期温度114.6℃、10時間半減期温度95.0℃)、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート(パーブチルI、商品名;1時間半減期温度118.4℃、10時間半減期温度98.7℃)、ジクミルパーオキサイド(パークミルD、商品名;1時間半減期温度135.7℃、10時間半減期温度116.4℃)、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート(パーヘキサV、商品名;1時間半減期温度126.5℃、10時間半減期温度104.5℃)等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−(シクロヘキサン−1,1−カルボニトリル)−2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物などが挙げられる。
これらの熱重合開始剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの熱重合開始剤の中でも、硬化物の物性特性を向上する効果がより大きいとの観点から、有機過酸化物が好ましく、樹脂組成物のシェルフライフ、ポットライフ等の取り扱い性と硬化性のより良好なバランスを保つ観点から、10時間半減期温度が90〜150℃である有機過酸化物がより好ましい。
(D1)成分の配合量は、(A)、(B)及び(C)成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは0.2〜20質量部、更に好ましくは0.5〜10質量部である。
なお、有機過酸化物の半減期温度は、以下のようにして測定される。
ベンゼンを溶媒として使用し、0.1mol/Lに調整した有機過酸化物溶液を、窒素置換を行ったガラス管中に密封する。これを所定温度にセットした恒温槽に浸し、熱分解させる。一般的に希薄溶液中の有機過酸化物の分解は近似的に一次反応として取り扱うことができるので、分解有機過酸化物量をx(mol/L)、分解速度定数をk(1/h)、時間をt(h)、有機過酸化物初期濃度をa(mol/L)とすると、下記式(1)及び式(2)が成立する。
dx/dt=k(a−x)・・・(1)
ln{a/(a−x)}=kt・・・(2)
半減期は分解により有機過酸化物濃度が初期の半分に減ずるまでの時間であるから、半減期をt1/2で示し式(2)のxにa/2を代入すれば、下記式(3)のようになる。
kt1/2=ln2・・・(3)
したがって、ある一定温度で熱分解させ、時間(t)とln{a/(a−x)}の関係をプロットし、得られた直線の傾きからkを求めることで、式(3)からその温度における半減期(t1/2)を求めることができる。
一方、分解速度定数kに関しては、頻度因子をA(1/h)、活性化エネルギーをE(J/mol)、気体定数をR(8.314J/mol・K)、絶対温度をT(K)とすれば、下記式(4)が成立する。
lnk=lnA−ΔE/RT・・・(4)
式(3)及び式(4)よりkを消去すると、
ln(t1/2)=ΔE/RT−ln(A/2)・・・(5)
で表されるので、数点の温度についてt1/2を求め、ln(t1/2)と1/Tの関係をプロットし得られた直線からt1/2=1hにおける温度(1時間半減期温度)が求められる。10時間半減期温度も、t1/2=10hとした場合の温度を求めることで得られる。
上記で挙げた熱重合開始剤の中でも好適な有機過酸化物としては、ジクミルパーオキサイド(パークミルD)、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート(パーヘキサV)が挙げられる。
なお、熱重合開始剤は、(A)、(B)及び(C)成分との組み合わせにおいて優れた耐熱性、耐剥離性及び応力緩和を発揮して、光学部品の信頼性をより向上させることができる。
(D2)光重合開始剤としては、アシルフォスフィンオキサイド、オキシムエステル類、芳香族ケトン、キノン類、ベンゾインエーテル化合物、ベンジル誘導体、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、アクリジン誘導体、クマリン系化合物、N−フェニルグリシン誘導体等が挙げられる。なお、光重合開始剤(D2)は、常法によって合成してもよく、市販のものを入手してもよい。
これらの中でも、光硬化性の向上、高感度化及び硬化膜の透明性を更に向上させる観点から、アシルフォスフィンオキサイド、オキシムエステル類が好ましい。
なお、光重合開始剤(D2)は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
アシルフォスフィンオキサイドとしては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IRGACURE−819、BASF社、商品名)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(LUCIRIN TPO、BASF社、商品名)等が挙げられる。
オキシムエステル類としては、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)フェニル−2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACURE−OXE01、BASF社、商品名)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタノン−1−(O−アセチルオキシム)(IRGACURE−OXE02、BASF社、商品名)、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−[o−(エトキシカルボニル)オキシム](Quantacure−PDO、日本化薬株式会社、商品名)等が挙げられる。
芳香族ケトンとしては、ベンゾフェノン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−フェノン(ミヒラーケトン)、N,N,N’,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRGACURE−651、BASF社、商品名)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(IRGACURE−369、BASF社、商品名)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(IRGACURE−907、BASF社、商品名)、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル-プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(IRGACURE−127、BASF社、商品名)等が挙げられる。
キノン類としては、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等が挙げられる。
ベンゾインエーテル化合物としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等が挙げられる。
ベンジル誘導体としては、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物の他、ベンジルジメチルケタールなどが挙げられる。
2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体としては、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体としては、2−(2−クロロフェニル)−1−[2−(2−クロロフェニル)−4,5−ジフェニル−1,3−ジアゾール−2−イル]−4,5−ジフェニルイミダゾール等が挙げられる。
アクリジン誘導体としては、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等が挙げられる。
クマリン系化合物としては、7−アミノ−4−メチルクマリン、7−ジメチルアミノ−4−メチルクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、7−メチルアミノ−4−メチルクマリン、7−エチルアミノ−4−メチルクマリン、7−ジメチルアミノシクロペンタ[c]クマリン、7−アミノシクロペンタ[c]クマリン、7−ジエチルアミノシクロペンタ[c]クマリン、4,6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン、4,6−ジエチル−7−エチルアミノクマリン、4,6−ジメチル−7−ジエチルアミノクマリン、4,6−ジメチル−7−ジメチルアミノクマリン、4,6−ジエチル−7−エチルアミノクマリン、4,6−ジエチル−7−ジメチルアミノクマリン、2,3,6,7,10,11−ヘキサンヒドロ−1H,5H−シクロペンタ[3,4][1]ベンゾピラノ−[6,7,8−ij]キノリジン12(9H)−オン、7−ジエチルアミノ−5’,7’−ジメトキシ−3,3’−カルボニルビスクマリン、3,3’−カルボニルビス[7−(ジエチルアミノ)クマリン]、7−ジエチルアミノ−3−チエノキシルクマリン等が挙げられる。
N−フェニルグリシン誘導体としては、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシンブチルエステル、N−p−メチルフェニルグリシン、N−p−メチルフェニルグリシンメチルエステル、N−(2,4−ジメチルフェニル)グリシン、N−メトキシフェニルグリシン等が挙げられる。
(D2)光重合開始剤の配合量は、(A)、(B)及び(C)成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜10質量部、更に好ましくは0.75〜5質量部である。配合量を上記範囲とすることで、硬化物の発泡、濁り、着色及びクラックをより高度に防止することができる。
<(E)接着助剤>
本実施形態に係る樹脂組成物には、(E)接着助剤(カップリング剤)を添加することができる。カップリング剤としては特に制限はなく、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコネート系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤等の各種のものが用いられる。
シランカップリング剤としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリ(メタクリロキシエトキシ)シラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−(4,5−ジヒドロイミダゾリル)プロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリグリシドキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、トリメチルシリルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソシアネートシラン、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネート、エトキシシラントリイソシアネート等が挙げられる。
チタネート系カップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピル(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチルアミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピオネート等が挙げられる。
ジルコネート系カップリング剤としては、テトラプロピルジルコネート、テトラブチルジルコネート、テトラ(トリエタノールアミン)ジルコネート、テトライソプロピルジルコネート、ジルコニウムアセチルアセトネートアセチルアセトンジルコニウムブチレート、ステアリン酸ジルコニウムブチレート等が挙げられる。
ジルコアルミネート系カップリング剤としては、例えば、下記一般式(6)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018016757

[式(6)中、R’はカルボキシル基又はアミノ基を示す。]
上記R’がカルボキシル基である化合物としては、マンシェム CPG−カルボキシジルコアルミネート等があり、また、R’がアミノ基である化合物としては、マンシェム APO−X−アミノジルコアルミネート溶液等が挙げられ、それぞれローヌプーランク社より入手可能である。
これらの(E)成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(E)成分の配合量は、(A)、(B)及び(C)成分の総量100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、1〜15質量部が特に好ましい。この配合割合が0.1質量部以上であれば、接着強度をより向上させる傾向にあり、20質量部以下であれば、揮発分がより少なく、硬化物中にボイドが生じにくくなる傾向がある。
これらのカップリング剤の中では、材料間の界面の結合又は濡れ性をよくする意味で効果が高いシランカップリング剤が好ましく、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤がより好ましく、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤と他のシランカップリング剤を組み合わせて用いることが更に好ましい。
<(F)酸化防止剤>
本実施形態に係る樹脂組成物には、(F)酸化防止剤を添加することができる。(F)酸化防止剤に関しては、樹脂組成物の組成に応じて選定すればよい。(F)酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤からなる群より選ばれる1種以上の酸化防止剤であることが好ましい。
フェノール系酸化防止剤は、フェノール性水酸基のオルト位にt−ブチル基(タ−シャルブチル基)、トリメチルシリル基等の立体障害の大きい置換基を有する化合物が好ましい。フェノール系酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤とも称されるものである。
このフェノール系酸化防止剤は、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン及びビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸](2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジイル)ビス(2,2−ジメチル−2,1−エタンジイル)からなる群より選ばれる1種以上の化合物であることが好ましく、ビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸](2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジイル)ビス(2,2−ジメチル−2,1−エタンジイル)であることがより好ましい。
ホスファイト系酸化防止剤は、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(ジノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルトリス(ノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルトリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト及びトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトからなる群より選ばれる1種以上の化合物であることが好ましく、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドであることがより好ましい。
硫黄系酸化防止剤としては、チオエーテル系化合物、チオール系化合物等が挙げられる。チオエーテル系化合物としては、例えば、ジラウリルチオジイソプロピオネート(S(CHCHCOOC1225)、ジトリデシルチオジプロピオネート(S(CHCHCOOC1327)、ジミリスチルチオジプロピオネート(S(CHCHCOOC1429)、ラウリルステアリルチオジプロピオネート((H2512O(O)CCHCH)S(CHCHCOOC1837))及びジステアリルチオジプロピオネート(S(CHCHCOOC1837)が挙げられる。チオール系化合物としては、例えば、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチリルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)が挙げられる。
これらの(F)成分は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを組み合わせて用いることが好ましく、フェノール系酸化防止剤とチオエーテル系化合物とチオール系化合物とを組み合わせて用いることがより好ましい。
樹脂組成物における(F)成分の含有量は、(A)、(B)、(C)及び(D)成分の総量100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましい。
<(G)1つの(メタ)アクリロイル基及び複素環を有する化合物>
本実施形態に係る樹脂組成物には、(G)1つの(メタ)アクリロイル基及び複素環を有する化合物を添加することができる。
(G)成分としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−5−メチル−5,6−エポキシヘキシル、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル、α−エチルアクリル酸−β−メチルグリシジル等のエポキシ基含有単量体、(メタ)アクリロイルモルホリンなどが挙げられ、(メタ)アクリロイルモルホリンが好ましい。
なお、本実施形態に係る樹脂組成物は、(G)成分とは別に、単官能(メタ)アクリル単量体を含有してもよい。単官能(メタ)アクリル単量体としては、上記(a)成分で例示した(メタ)アクリロイル基を分子内に1つ有するアクリルモノマーが挙げられる。
<充填剤>
本実施形態に係る樹脂組成物には、必要に応じて更に充填剤を添加してもよい。充填剤の種類としては、無機フィラー、有機フィラー等が挙げられるが、耐熱性若しくは熱伝導性を向上させる、又は溶融粘度の調整若しくはチキソトロピック性を付与する観点から、無機フィラーが好ましい。
無機フィラーとしては、特に制限はなく、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、ホウ酸アルミウイスカ、窒化ホウ素、結晶性シリカ、非晶性シリカ、アンチモン酸化物等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して使用することができる。
熱伝導性向上のためには、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が好ましい。溶融粘度の調整又はチキソトロピック性の付与には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が好ましい。
透明性及び作業性を更に向上させる観点から、充填剤の配合量は、有機溶媒を除く樹脂組成物全体の3質量%以下であることが好ましい。
本実施形態に係る樹脂組成物に充填剤を添加した際のワニスの製造には、分散性を考慮して、ライカイ機、3本ロール、ボールミル、ビーズミル等によって物理的なせん断力を与え、二次凝集した粒子がないように充分に分散させた後に使用するのが好ましい。上記の分散方法は、組み合わせて使用することができる。
また、充填剤と低分子量物を予め混合した後、高分子量物を配合することによって、混合する時間を短縮することが可能になる。
各々の成分を均一に撹拌混合する方法については、特に制限はないが、デゾルバー、スタテックミキサー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ボールミル、プラネタリーミキサー、ミックスローター、万能撹拌機等の自転公転式撹拌機の他、ライカイ機、3本ロール等の混練装置などを用いる方法が挙げられ、適宜、組み合わせて用いることができる。ワニス状とした後は、ワニス中の気泡を除去することが好ましい。この意味で、自転公転式撹拌機は、混合及び溶解と気泡の除去とを同時に行うことができるため好適に用いられる。
本実施形態に係る樹脂組成物には、更に必要に応じて酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の吸湿剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、高級脂肪酸等の濡れ向上剤、シリコーン油等の消泡剤、無機イオン交換体等のイオントラップ剤などを単独又は数種類組み合わせて、適宜添加することができる。
なお、本実施形態に係る有機溶媒を除いた樹脂組成物全体において、窒素含有率は8質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。窒素含有率をこの範囲とすることにより、窒素酸化物由来の着色がより高度に抑えられるため好ましい。
<有機溶媒>
本実施形態に係る樹脂組成物は、上記成分を、有機溶媒に溶解又は分散してワニス状とすることができる。これにより、基材への塗布性を向上させ、作業性を良好にすることができる。
ワニス状にするために用いる有機溶媒としては、樹脂組成物となる成分を均一に撹拌混合、溶解、混練又は分散できるものであれば制限はなく、従来公知のものを使用することができる。用いる有機溶媒としては、特に制限されないが、アルコール系、エーテル系、ケトン系、アミド系、芳香族炭化水素系、エステル系、ニトリル系等が挙げられる。具体的には、低温での揮発性等を考慮して、ジエチルエーテル、アセトン、メタノール、テトラヒドロフラン、ヘキサン、酢酸エチル、エタノール、メチルエチルケトン、2−プロパノール等の低沸点溶媒が挙げられる。また、塗膜安定性を向上させる等の目的で、トルエン、メチルイソブチルケトン、1−ブタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、キシレン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、ジメチルアセトアミド、ブチルセロソルブ、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン等の高沸点溶媒が挙げられる。これらの有機溶媒は、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
これらの中でも、溶解性に優れ、乾燥速度が速いことから、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等を使用することが好ましい。
有機溶媒の量は、ワニス状態にしたときの粘度等によって決定されるもので、特に制限はないが、樹脂組成物全体に対して、概ね、好ましくは5〜95質量%、より好ましくは10〜90質量%の範囲で用いられる。
<半導体装置の製造方法>
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に本実施形態に係る樹脂組成物を含有する接着剤層(以下、「接着樹脂層」ともいう)を形成する工程(接着剤層形成工程)と、接着剤層を半導体基板と透明基板とで挟み、該半導体基板及び該透明基板を圧着する工程(圧着工程)と、接着剤層を硬化する工程(硬化工程)と、を備える。
(接着剤層形成工程)
接着剤層形成工程としては、本実施形態に係る樹脂組成物を半導体基板上に塗布する方法、又はフィルム状の樹脂組成物を半導体基板に貼り付ける方法を採用することができる。半導体基板は、半導体ウェハ及び半導体素子(半導体チップ)のいずれであってもよい。
樹脂組成物を塗布する方法としては、ディスペンス法、スピンコート法、ダイコート法、ナイフコート法等の手法が挙げられるが、特に高分子量の化合物を含有する組成物の塗布に適しているスピンコート法又はダイコート法が好ましい。
フィルム状の樹脂組成物を貼り付ける方法を採用する場合、充分な濡れ広がりを確保するため、0〜90℃の範囲でラミネートすることが好ましい。また、均一に貼り付けるため、ロールラミネートすることが好ましい。
フィルム状樹脂組成物の製造方法を以下に説明する。本実施形態に係る樹脂組成物を、支持フィルム上に均一に塗布し、使用した溶媒が充分に揮散する条件、例えば、60〜200℃の温度で0.1〜30分間加熱することにより、フィルム状の樹脂組成物を形成する。このとき、フィルム状の樹脂組成物が所望の厚さとなるように、樹脂組成物の溶媒量、粘度、塗布初期の厚さ(ダイコーター、コンマコーター等のコーターを用いる場合は、コーターと支持フィルムのギャップを調整する)、乾燥温度、風量等を調整する。
支持フィルムは、平坦性を有することが好ましい。例えば、PETフィルムのような支持フィルムは静電気による密着が高いため、作業性を向上させるために平滑剤を使用している場合がある。平滑剤の種類及び温度によっては、接着剤に微妙な凹凸を転写し平坦性を下げる場合がある。したがって、平滑剤を使用していない支持フィルム又は平滑剤の少ない支持フィルムを使用することが好ましい。また、ポリエチレンフィルム等の支持フィルムは柔軟性に優れる点で好ましいが、ラミネート時にロール痕等が接着剤層表面に転写しないよう、支持フィルムの厚さ及び密度を適宜選択することが好ましい。
(圧着工程)
続いて、半導体基板上に形成された接着剤層を所望により加熱乾燥する。乾燥する温度には、特に制限はないが、溶媒に溶解又は分散してワニス状とした場合には、使用した溶媒の沸点よりも20〜60℃低くすることが、乾燥時に溶媒の発泡による気泡を作らない意味で好ましい。このような理由で、使用した溶媒の沸点よりも25〜55℃低くすることがより好ましく、使用した溶媒の沸点よりも30〜50℃低くすることが更に好ましい。
また、溶媒に溶解又は分散してワニス状とした場合には、特に溶媒の残存量をできるだけ少なくすることが、硬化後の溶媒の発泡による気泡を作らない点で好ましい。
上記の加熱乾燥を行う時間は、使用した溶媒が充分に揮散する条件且つ(D)重合開始剤が実質的にラジカルを発生しない条件であれば特に制限はないが、通常40〜100℃で、0.1〜90分間加熱して行う。なお、「実質的にラジカルを発生しない」とは、ラジカルが全く発生しないか、又は発生したとしてもごくわずかであることをいい、これにより重合反応が進行しないか、仮に進行したとしても上記接着剤層の物性に影響を及ぼさない程度のものであることをいう。また、減圧条件下で乾燥することで、加熱による(D)重合開始剤からのラジカル発生を抑制しつつ、溶媒の残存量を少なくすることができるため好ましい。
接着剤層を加熱硬化させる際の発泡により、はんだリフロー時に接着剤層が剥離することを抑制する観点から、接着剤層の内部又は表面に存在する、例えば、残存溶媒、低分子量不純物、反応生成物、分解生成物、材料由来の水分、表面吸着水等の揮発成分は、充分に少なくすることが好ましい。
加熱乾燥後、接着剤層上に透明基板を圧着する。
なお、上記加熱乾燥は、接着剤層形成工程においてフィルム状の樹脂組成物を貼り付ける方法を採用した場合には、省略することができる。
(硬化工程)
接着剤層を介して半導体基板と透明基板とを圧着した後、接着剤層を硬化させる。硬化方法は、熱若しくは光又は熱及び光により硬化させる方法が挙げられるが、特に、熱により硬化させることが好ましい。
接着剤層の硬化物を形成する硬化工程において、熱硬化(キュア)は、温度を選択して段階的に昇温しながら1〜2時間実施することが好ましい。熱硬化は100〜200℃で行うことが好ましい。
なお、圧着工程及び硬化工程は、必ずしも独立した工程である必要はなく、圧着を行いながら同時に硬化を行ってもよい。
<接着剤層の硬化物の物性>
以上の組成を有する本実施形態に係る接着剤層の硬化物のTgは、好ましくは−10℃以上、より好ましくは0℃以上である。
また、本実施形態に係る接着剤層の硬化物の25℃における弾性率は、好ましくは1.0GPa以下である。なお、25℃における弾性率の下限値は、特に限定されないが、実用的な観点から、0.1GPa以上である。
<光学部品>
本実施形態に係る光学部品は、上述の樹脂組成物を用いたノンキャビティ構造を有するものである。以下、本実施形態に係る光学部品の一例として、固体撮像素子の裏面照射型構造について、場合により図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る固体撮像素子の一例を示す平面図である。図1に示すように、本実施形態に係るCMOSイメージセンサ1は、中央部の領域にマイクロレンズ12が複数配置されたセンサ部(「受光部」ともいう。)3を有する。また、センサ部3の周辺には、回路が形成されている周辺回路部4が存在する。また、少なくともセンサ部3を覆うようにガラス基板5が設けられている。
図2は、図1に示すA−A’線による断面図である。図2に示すように、シリコン基板2の一方の面上にフォトダイオード10が複数形成されている。また、フォトダイオード10の上面には、少なくともフォトダイオード10を覆うようにカラーフィルタ11が設けられ、該カラーフィルタ11の上面にマイクロレンズ12が形成される。カラーフィルタ11は、フォトダイオード10ごとに設けられており、各マイクロレンズ12は各カラーフィルタ11に対応する位置に設けられている。また、本実施形態に係る樹脂組成物を含有する接着剤層6は、シリコン基板2上のマイクロレンズ12が設けられている面上の全面に形成され、該接着剤層6の面上にガラス基板5が設けられている。このような構造を有することによりキャビティ部分がない構造(ノンキャビティ構造)となっている。一方、シリコン基板2の他方の面には、配線層8が配置され、配線層8の下面にはんだボール9が設けられている。
本実施形態に係るCMOSイメージセンサは、例えば、車載、医療、監視カメラ、携帯電話等に内蔵される。この場合、CMOSイメージセンサは、車載、医療、監視カメラ、携帯電話等のマザーボードにはんだボールを介して搭載され、センサの上方、すなわちガラス基板側には光学レンズが配置される。
以上、実施形態を説明したが、本発明は実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の各実施形態に関して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の趣旨に反しない限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、液状とした本実施形態に係る樹脂組成物を用いて光学部材を製造する場合、ウェハ又はチップとガラス基板との間に当該液状とした樹脂組成物を注入する方法を用いてもよい。
また、例えば、上述の実施形態においては、ガラス基板を用いる例を示したが、本発明はこれに限定されず、必要な強度、剛性及び光透過率を具備する他の透明基板をガラス基板に代えて用いることができる。
また、上述のとおり本実施形態に係る樹脂組成物は、熱硬化後においても高い透明性、気密性及び高屈折率を有するため、例えば、本実施形態に係る固体撮像素子は、図3に示すように、ガラス基板等の透明基板を用いて封止しなくともよい。
以下、実施例により本開示の目的及び利点を更に詳細に説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。すなわち、これらの実施例において列挙される特定の材料及びその量並びに他の諸条件及び詳細によって、本開示を不当に制限するものではないと解釈すべきである。
((A)成分)
(A)成分の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンを用いた検量線から換算した。検量線は、標準ポリスチレンキットPStQuickシリーズ C(東ソー株式会社、商品名)を用いて3次式で近似した。GPCの条件を以下に示す。
ポンプ:L6000 Pump(株式会社日立製作所、商品名)
検出器:L3300 RI Monitor(株式会社日立製作所、商品名)
カラム:Gelpack GL−S300MDT−5(計2本)(株式会社日立ハイテクノロジーズ、商品名)
カラムサイズ:直径8mm×300mm
溶離液:DMF/THF(質量比1/1)+LiBr・HO 0.03mol/l+HPO 0.06mol/l
試料濃度:0.1質量%
流量:1ml/min
測定温度:40℃
<アクリル重合体((A)成分)の合成>
(A−1)
ジシクロペンタニルアクリレート(FA−513A、日立化成株式会社、商品名)300g、アクリル酸ブチル(BA)350g、メタクリル酸ブチル(BMA)300g、メタクリル酸グリシジル(GMA)50g及びメタクリル酸2−エチルヘキシル(2EHMA)50gを混合し、単量体混合物を得た。得られた単量体混合物に、ジラウロイルパーオキサイド5g及び連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン0.45gを更に溶解させて、混合液とした。
撹拌機及びコンデンサを備えた5Lのオートクレーブに懸濁剤としてポリビニルアルコール0.44g及びイオン交換水2000gを加えた。更に撹拌しながら上記混合液を加え、撹拌回転数250min−1、窒素雰囲気下において60℃で5時間、次いで90℃で2時間重合させ、樹脂粒子を得た(重合率は、質量法で99%であった。)。この樹脂粒子を水洗、脱水及び乾燥することによりアクリル重合体(A−1)を得た。得られた(A−1)の重量平均分子量はMw=48万であった。
(A−2)
メタクリル酸グリシジル(GMA)の仕込み量を4.4倍量(220g)、他の単量体のそれぞれの仕込み量を重量換算で16%減少させた以外は(A−1)と同様の方法によって、アクリル重合体(A−2)を得た。得られた(A−2)の重量平均分子量はMw=49万であった。
(実施例1〜7及び比較例1〜4)
得られたアクリル重合体(A−1)、(A−2)及び下記成分を表1に示した配合割合(質量部)で配合し、樹脂組成物を得た。なお、表1において、有機溶媒を除く各成分の数字は固形分の質量部を示している。また、本明細書でいう固形分とは、樹脂組成物の水、有機溶媒等の揮発する物質を除いた不揮発分を指す。すなわち、乾燥工程で揮発せずに残る溶媒以外の成分を指し、25℃付近の室温で液状、水飴状及びワックス状のものも含む。
<(B)成分>
・NKエステルA−DOG(新中村化学工業株式会社、商品名;ジオキサングリコールジアクリレート)
・KAYARAD DPHA(日本化薬株式会社、商品名;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
<(C)成分>
・ファンクリルFA−117A(日立化成株式会社、商品名;イソステアリルアクリレート)
・ファンクリルFA−513AS(日立化成株式会社、商品名;ジシクロペンタニルアクリレ−ト)
<(D)成分>
・パークミルD(日油株式会社、商品名;ジクミルパーオキサイド、1時間半減期温度135.7℃、10時間半減期温度116.4℃)
<(E)成分>
・KBM−503(信越化学工業株式会社、商品名;シランカップリング剤、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル)
・AY−43031(東レダウコーニング株式会社、商品名;γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン)
<(F)成分>
・アデカスタブAO−80(株式会社ADEKA、商品名;ビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸](2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン−3,9−ジイル)ビス(2,2−ジメチル−2,1−エタンジイル))
・アデカスタブAO−503(株式会社ADEKA、商品名;3,3−チオビスプロピオン酸ジトリデシル)
・カレンズMT PE−1(昭和電工株式会社、商品名;ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート))
<(G)成分>
・ACMO(KJケミカルズ、商品名;アクリロイルモルホリン)
Figure 2018016757
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物の溶液を用いて、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
(260℃におけるダイシェア強度(接着強度))
厚さ400μmの6インチウェハのシリコン基板のミラー面とは反対側の面に、300μmの切り込み深さで3mm×3mmにハーフカットを行った。ハーフカット面側に支持体としてダイシングシートを貼り付けた。実施例及び比較例の樹脂組成物の溶液を、上記ハーフカットしたシリコン基板のミラー面上にスピンコーターを用いて均一に塗布した。その後100℃のホットプレートで5分間乾燥させ、膜厚20μmの接着剤層を形成し、試験基板を作製した。この接着剤層を形成した試験基板について、ハーフカットのカットラインに沿ってシリコン基板を割り、3mm×3mmの接着剤層付きシリコンチップを得た。一方、ガラス板(MATSUNAMI MICRO COVER GLASS 100mm×100mm THICKNESS No.5;松浪硝子工業株式会社、商品名、厚さ0.45〜0.60mm)を10mm×10mmサイズにダイシングし、ガラスチップを得た。得られたガラスチップ上に、上記シリコンチップを70℃で2秒間、1Nの圧力で貼り付け、180℃で2時間加熱して硬化させ、試験チップを得た。この試験チップを、260℃の熱板上で20秒以上1分以内放置した後、Dage−4000(デイジ社、商品名)を用いてダイシェア強度を測定した。試験チップは10個作製し、その10個の平均値を260℃におけるダイシェア強度とした。なお、ダイシェア強度は4MPa以上であると良好であり、6MPa以上であると特に良好であると評価される。
(硬化物の25℃(室温)における弾性率)
実施例及び比較例の樹脂組成物の溶液を、離型処理したPETフィルム上にナイフコーターを用いて均一に塗布し、115℃で15分間オーブンにて乾燥させ、乾燥後の膜厚25μmの接着剤層を形成した。この接着剤層を4枚貼り合わせて厚さ100μmとしたものを、180℃で2時間オーブンにて硬化させた。硬化物の25℃における弾性率を粘弾性試験器(RSA−III;ティー・エイ・インスツルメント社、商品名)により測定した。なお、測定は試験モード:引っ張り試験、試験温度:−50℃〜300℃、昇温速度:5℃/分、周波数:1Hz、チャック間距離:20mmの条件にて行った。なお、弾性率は1GPa以下であると良好であると評価される。
(硬化膜透過率@400nm)
実施例及び比較例で得られた樹脂組成物を、4.0cm×5.0cm×120〜170μm(実測140〜160μm)のガラス基板(MATSUNAMI MICRO COVER GLASS 40mm×50mm THICKNESS No.1;松浪硝子工業株式会社、商品名)上にスピンコーターを用いて均一に塗布し、100℃のホットプレートで10分間乾燥し、乾燥後の膜厚50μmの接着剤層を形成した。この接着剤層に、90℃でロールラミネータを使用して4.0cm×5.0cm×120〜170μm(実測140〜160μm)のガラス基板(MATSUNAMI MICRO COVER GLASS 40mm×50mm THICKNESS No.1;松浪硝子工業株式会社、商品名)を貼付し、ガラス基板/接着剤層/ガラス基板の3層構造の試験基板を得た。得られた試験基板の接着剤層を200℃で2時間硬化して測定用試験片を得た。
この測定用試験片について、分光光度計U4100(株式会社日立製作所、商品名;開始800nm、終了300nm、スキャンスピード600nm/min、サンプリング間隔1.0nm)を用いて波長400nmで透過率を測定した。なお、ベースラインにはガラス単体(2枚分)の透過率数値を用いた。また、透過率は99%以上であると良好であると評価される。
Figure 2018016757
1…CMOSイメージセンサ、2…シリコン基板、3…センサ部、受光部、4…周辺回路部、5…ガラス基板、6…接着剤層、8…配線層、9…はんだボール、10…フォトダイオード、11…カラーフィルタ、12…マイクロレンズ。

Claims (7)

  1. アクリル重合体、
    少なくとも2つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物、
    アルキル基の炭素数が8〜30である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び
    重合開始剤
    を含有する樹脂組成物。
  2. 接着助剤を更に含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 酸化防止剤を更に含有する、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 1つの(メタ)アクリロイル基及び複素環を有する化合物を更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 光学部品用である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 半導体基板上に請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含有する接着剤層を形成する工程と、
    前記接着剤層を前記半導体基板と透明基板とで挟み、該半導体基板及び該透明基板を圧着する工程と、
    接着剤層を硬化する工程と、
    を備える、半導体装置の製造方法。
  7. 上面に受光部が設けられた半導体基板と、
    前記半導体基板上に前記受光部を覆うように設けられた接着剤層と、
    前記接着剤層によって前記半導体基板に接着された透明基板と、
    を備える固体撮像素子であって、
    前記接着剤層は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含有する、固体撮像素子。
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