JP2018016694A - インク及びその製造方法、並びにインク収容容器、画像形成方法、画像形成装置、及び画像形成物 - Google Patents

インク及びその製造方法、並びにインク収容容器、画像形成方法、画像形成装置、及び画像形成物 Download PDF

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Abstract

【課題】普通紙に記録した場合でも高い画像濃度が得られ、保存安定性の高いインクの提供。【解決手段】水、色材、及び、共重合体を含有するインクであって、前記共重合体が、ペンダント構造部中のアルキル鎖を介して末端に存在するナフチル基を含む構造単位及び式(2)で表される構造単位を含むインク。(R2及びR3は、H又はメチル基;nは1〜90の整数;mは0〜90の整数)【選択図】なし

Description

本発明は、インク及びその製造方法、インク収容容器、画像形成方法、画像形成装置、並びに画像形成物に関する。
インクジェット記録方式は、他の記録方式に比べてプロセスが簡単で、かつフルカラー化が容易であり、簡略な構成の装置であっても高解像度の画像が得られるという利点があることから普及し、パーソナルからオフィス用途、商業印刷や工業印刷の分野へと広がりつつある。このようなインクジェット記録方式では、色材として水溶性染料を用いた水系インク組成物が主に使用されているが、耐水性及び耐光性に劣るという欠点があるため、水溶性染料に代わる水不溶性の顔料を用いた顔料インクの開発が進められている。
オフィス用途のインクジェット印刷では、記録媒体として主に普通紙が使用され、高い画像濃度が要求されている。一般に、顔料インクを普通紙に印字した場合、顔料は紙表面に留まることなく紙中へ浸透するため、紙表面の顔料密度が低くなり、画像濃度が低下する。インク中の顔料濃度を高くすれば画像濃度は高くなるが、インクの粘度が増大し、吐出安定性が低下する。
また、商用印刷や工業印刷の分野では、より速い速度で、より高い解像度と鮮明度の画像を安定的に作成する技術が必要とされている。記録媒体としては、普通紙をはじめコート紙やアート紙、PETフィルム等の非浸透性フィルムなどが使用され、インクの記録媒体への高い対応性が要求されている。前記インクジェット記録方式において、普通紙へ印刷する場合に発生する紙カールを防止するために、或いはコート紙やアート紙へ印刷する場合に、インクの浸透性を上げて、乾燥を速めかつビーディングを防止するために、水性インク中に親水性の有機溶媒を加える方法がある。
また、前記インクジェット記録方式や筆記具に使用する水性顔料インクは、染料を水に溶解して調製する水性染料インクと異なり、水に溶解しない顔料を水中に長期間安定的に分散させる必要があるため、種々の顔料分散剤が開発されている。例えば、側鎖に芳香環を含むグラフトポリマーが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、普通紙に画像形成した場合でも高い画像濃度が得られ、保存安定性の高いインクを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のインクは、水、色材、及び、共重合体を含有するインクであって、
前記共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を含む。
ただし、前記一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。
本発明によると、普通紙に記録した場合でも高い画像濃度が得られ、保存安定性の高いインクを提供することができる。
図1は、インクジェット記録装置の一例を示す斜視説明図である 図2は、インクジェット記録装置におけるメインタンクの一例を示す斜視説明図である。
(インク)
本発明のインクは、水、色材、及び、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を含む共重合体を含有し、有機溶剤、及び界面活性剤の少なくともいずれかを含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
本発明のインクは、従来のグラフトポリマーを顔料分散剤として用いた場合には、長期間の保存安定性が不十分であるとの知見に基づくものである。
<共重合体>
前記共重合体は、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を含み、更に必要に応じてその他の構造単位を含んでなる。
ただし、前記一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
前記aが6〜10の整数であることにより、ポリマー主鎖から適度に離れた位置にナフチル基が存在するため、普通紙に画像形成した場合でも高い画像濃度が得られ、保存安定性の高いインクが得られる。
前記aが6未満であると、ポリマー主鎖から近い位置にナフチル基が存在するため、インクの保存安定性、及び画像濃度が不十分となることがある。
前記aが10を超えると、インクの粘度が上昇しやすくなり、インクの保存安定性が不十分となることがある。
ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは、1〜90の整数を表し、mは、0〜90の整数を表す。
前記一般式(2)において、前記n及び前記mは、エチレンオキサイド(CO)及びプロピレンオキサイド(CO)の平均付加モル数を表し、nは、1〜90の整数、mは、0〜90の整数を表し、インクの保存安定性及び画像濃度の点から、nは、4〜50、mは、0が好ましく、nは、8〜30、mは、0がより好ましい。
前記一般式(2)で表される構造単位は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(3)で表される構造単位であることが好ましい。
ただし、前記一般式(3)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表す。
前記一般式(1)で表される構造単位において、一端がオープンエンド(開放端、つまり換言すればペンダント構造部)中のアルキル鎖を介して末端に存在するナフチル基は、インク中の色材である顔料とのπ−πスタッキングにより、優れた顔料吸着力を有する。
前記「ペンダント構造部中のアルキル鎖を介して末端に存在するナフチル基」の記載から理解されるように、前記一般式(1)で表される構造単位は、典型的にはアルキル基を介して垂下する末端ナフチル基のようなペンダント構造部を有する共重合体の主鎖であってよい。しかし、当然、一部が側鎖に含まれる場合を除外するものではない。
例えば、分枝構造を生成する副次的ラジカル重合反応を完全に排除するのが困難であることはよく知られている事実である。
また、顔料を水に分散した顔料分散体を調製する際に、本発明で用いられる前記共重合体を用いると、前記共重合体の側鎖の末端にナフチル基が存在するため、顔料表面に吸着し易く、顔料との吸着力が高いため、分散性の高い長期間安定な顔料分散体が得られる。
前記共重合体の主鎖から離れた位置にナフチル基が存在すると、共重合する他成分による顔料吸着の阻害を受けにくくなる。
以下に、前記一般式(1)で表される構造単位の具体例を挙げるが、本発明は以下の具体例に制限されるものではない。
前記一般式(1)で表される構造単位の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記共重合体の全量に対して、30質量%以上80質量%以下が好ましく、40質量%以上70質量%以下がより好ましい。前記含有量が、好ましい範囲内であると、インクに用いた場合、画像濃度と保存安定性とが良好となる点で有利である。
前記一般式(2)で表される構造単位、及び普通紙を主に構成しているセルロースは親水性である。従って、前記一般式(2)で表される構造単位は疎水的な溶媒よりもセルロースに対して親和性を持つと考えられる。前記共重合体をインクに用いると、印刷時には顔料に吸着した前記共重合体はセルロースに吸着し、顔料は紙表面に留まりやすくなる。前記一般式(2)において、nは1〜90、mは0〜90のポリエチレングリコール鎖及びポリプロピレングリコール鎖を有することで、セルロースと接触しやすくなり、よりセルロースに吸着しやすくなると考えられる。その結果、普通紙においても高い画像濃度を示すことができる。
前記一般式(2)で表される構造単位の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記共重合体全量に対して、20質量%以上70質量%以下が好ましく、30質量%以上60質量%以下がより好ましい。前記含有量が、20質量%以上70質量%以下であると、インクに用いた場合、画像濃度と保存安定性が良好となる点で有利である。
前記共重合体は、前記一般式(1)で表される構造単位、及び前記一般式(2)で表される構造単位以外に、その他の重合性モノマー由来の繰り返し単位を有することができる。
前記その他の重合性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、重合性の疎水性モノマー、重合性の親水性モノマー、重合性界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、重合性の親水性モノマーのうち、イオン性モノマーを含まないことが好ましい。メカニズムは定かでないが、前記一般式(1)で表される構造単位、及び前記一般式(2)で表される構造単位以外に、更にイオン性モノマーを含むと、前記一般式(2)で表される構造単位とイオン性モノマーの相互作用のためか、インクの保存安定性や画像濃度が悪化する傾向がある。
前記重合性の疎水性モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、4−クロロメチルスチレン等の芳香族環を有する不飽和エチレンモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、マレイン酸ジメチル、イタコン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、(メタ)アクリル酸ドデシル(C12)、(メタ)アクリル酸トリデシル(C13)、(メタ)アクリル酸テトラデシル(C14)、(メタ)アクリル酸ペンタデシル(C15)、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル(C16)、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル(C17)、(メタ)アクリル酸ノナデシル(C19)、(メタ)アクリル酸エイコシル(C20)、(メタ)アクリル酸ヘンイコシル(C21)、(メタ)アクリル酸ドコシル(C22)等の(メタ)アクリル酸アルキル;1−ヘプテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘキセン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、1−ノネン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、1−ドコセン等のアルキル基を持つ不飽和エチレンモノマーなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合性の親水性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド等の非イオン性不飽和エチレンモノマーなどが挙げられる。
前記重合性の疎水性モノマーと重合性の親水性モノマーは、1種又は2種以上を混合することができる。
前記重合性の疎水性モノマーと重合性の親水性モノマーの含有量は、前記一般式(1)で表される構造単位、及び前記一般式(2)で表される構造単位を含むモノマーの合計量に対して、5質量%以上100質量%以下が好ましい。
前記重合性界面活性剤は、ラジカル重合可能な不飽和二重結合性基を分子内に少なくとも1つ以上有するアニオン性又は非イオン性の界面活性剤である。
前記アニオン性界面活性剤としては、硫酸アンモニウム塩基(−SO NH )などの硫酸塩基とアリル基(−CH−CH=CH)とを有する炭化水素化合物、硫酸アンモニウム塩基(−SO NH )などの硫酸塩基とメタクリル基〔−CO−C(CH)=CH〕とを有する炭化水素化合物、又は硫酸アンモニウム塩基(−SO NH )などの硫酸塩基と1−プロペニル基(−CH=CHCH)とを有する芳香族炭化水素化合物などが挙げられる。
前記アニオン性界面活性剤としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、三洋化成工業株式会社製のエレミノールJS−20、RS−300;第一工業製薬株式会社製のアクアロンKH−10、アクアロンKH−1025、アクアロンKH−05、アクアロンHS−10、アクアロンHS−1025、アクアロンBC−0515、アクアロンBC−10、アクアロンBC−1025、アクアロンBC−20、アクアロンBC−2020などが挙げられる。
前記非イオン性界面活性剤としては、例えば、1−プロペニル基(−CH=CHCH)とポリオキシエチレン基〔−(CO)n−H〕とを有する炭化水素化合物又は芳香族炭化水素化合物などが挙げられる。前記非イオン性界面活性剤の市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製のアクアロンRN−20、アクアロンRN−2025、アクアロンRN−30、アクアロンRN−50;花王株式会社製のラテムルPD−104、ラテムルPD−420、ラテムルPD−430、ラテムルPD−450などが挙げられる。
前記重合性界面活性剤は、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
前記重合性界面活性剤の含有量は、前記一般式(1)で表される構造単位を形成する化合物、及び前記一般式(2)で表される構造単位を形成する化合物の合計量に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましい。
前記共重合体の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で、5,000以上50,000以下が好ましく、15,000以上40,000以下がより好ましい。前記重量平均分子量が、5,000以上50,000以下の範囲内であると、インクに用いた場合、画像濃度と保存安定性が良好となる点で有利である。
前記共重合体の重量平均分子量は、例えば、GPC(Gel Permeation Chromatography)法により測定することができる。
前記共重合体の構造は、NMRやIRなどの一般的な分析方法を使用すれば分析可能である。
前記共重合体を構成する前記一般式(1)で表される構造単位と前記一般式(2)で表される構造単位のモル比は、共重合体を合成する際に用いた化合物のモル比により求めることができる。また、共重合体からNMRにより求めることができる。
<共重合体の合成方法>
本発明における前記一般式(1)で表される構造単位及び前記一般式(2)で表される構造単位を含む共重合体は、下記一般式(4)で表される化合物、及び下記一般式(5)で表される化合物を含む重合性材料(出発物質)からラジカル重合により合成したものであることが好ましい。
ただし、前記一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
ただし、前記一般式(5)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。
以下に、前記一般式(4)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明は以下の具体例に制限されるものではない。
前記一般式(4)で表される化合物は、以下のようにして合成することができる。
即ち、下記反応式(1)に示すように、まず、ジオール化合物(R−1)とカルボキシル基を有するナフタレン誘導体(R−2)を、酸触媒存在下で反応させて、反応中間体(R−3)を得る。
[反応式1]
また、別の方法としては、下記反応式(2)に示すように、カルボキシル基を有するナフタレン誘導体の酸塩化物(R−4)と、ジオール化合物(R−1)を、アミン又はピリジンなどの酸受容体の存在下で反応させて、反応中間体(R−3)を得ることもできる。
[反応式2]
次いで、下記反応式(3)に示すように、(メタ)アクリル酸クロリド(R−5)と前記(R−3)とを反応させて、前記一般式(4)で表される化合物(2a)を得ることができる。
[反応式3]
ただし、前記反応式(1)から(3)中、R、a、及びbは、前記一般式(1)と同じ意味を表す。
前記一般式(5)で表される化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、ブレンマーPE―90、PE−200、PE−350、AE―90U、AE−200、AE−400、PME−100、PME―200、PME−400、PME−1000、PME−4000、AME−200、AME−400、70PEP−350B(いずれも、日油株式会社製)などが挙げられる。
前記共重合体の合成方法としては、重合操作及び分子量の調整が容易なことから、ラジカル重合開始剤を用いる方法が好ましく、溶液中で重合反応を行う溶液重合法が更に好ましい。
前記溶液重合法でラジカル重合を行う際の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;イソプロパノール、エタノール、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホアミドなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ケトン系溶剤、酢酸エステル系溶剤、及びアルコール系溶剤が好ましい。
前記ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル、シアノ系のアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビス(2,2’−イソバレロニトリル)、非シアノ系のジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、分子量の制御がしやすく分解温度が低い点から、有機過酸化物、アゾ系化合物が好ましく、アゾ系化合物がより好ましい。
前記ラジカル重合開始剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、重合性モノマーの総量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましい。
前記共重合体の分子量を調整するために、連鎖移動剤を適量添加してもよい。
前記連鎖移動剤としては、例えば、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、チオフェノール、ドデシルメルカプタン、1−ドデカンチオール、チオグリセロールなどが挙げられる。
重合温度については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃以上150℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。重合時間については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3時間以上48時間以下が好ましい。
本発明で用いられる前記共重合体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、顔料分散剤としても、インクへの添加剤としても使用できる。前記顔料の分散剤として使用すれば、有機溶剤の含有量が多いインクでの保存安定性の一層の向上が認められる。
前記共重合体を顔料分散剤として使用する場合には、前記共重合体の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記顔料100質量部に対して、1質量部以上100質量部以下が好ましく、5質量部以上80質量部以下がより好ましい。前記含有量が、1質量部以上100質量部以下であると、画像濃度と保存安定性が良好となる点で有利である。なお、共重合体の顔料分散剤としての効果を損なわない範囲で、他の顔料分散剤を併用しても構わない。
前記共重合体をインクの添加剤として使用する場合には、前記共重合体の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの全量に対して、0.05質量%以上10質量%以下が好ましく、0.3質量%以上5質量%以下がより好ましい。前記含有量が、0.05質量%以上から分散性及び保存性の向上効果が認められ、10質量%以下であると、インクを記録ヘッドから吐出する際に適した粘度範囲とすることが可能となる。
<水>
前記水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。
前記水の前記インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<色材>
前記色材としては、顔料や染料を用いることができる。前記共重合体の色材への吸着能は染料よりも顔料の方が優れている点や、耐水性と耐光性の点から顔料が好ましい。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用或いはカラー用の無機顔料や有機顔料などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを用いることができる。
黒色用の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)等の金属類、酸化チタン等の金属酸化物類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
前記カーボンブラックとしては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックで、一次粒径が15nm以上40nm以下、BET法による比表面積が50m/g以上300m/g以下、DBP吸油量が40mL/100g以上150mL/100g以下、揮発分が0.5%以上10%以下、pHが2以上9以下を有するものが好ましい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。
これらの顔料のうち、特に、水と親和性のよいものが好ましく用いられる。
前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などが挙げられる。
前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、ローダミンBレーキ顔料などが挙げられる。
前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなどが挙げられる。
イエロー用の顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー180などが挙げられる。
マゼンタ用の顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド48(Ca)、C.I.ピグメントレッド48(Mn)、C.I.ピグメントレッド57(Ca)、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド202、ピグメントバイオレット19などが挙げられる。
シアン用の顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー2、C.I.ピグメントブルー3、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:34、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー22、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー63、C.I.ピグメントブルー66;C.I.バットブルー4、C.I.バットブルー60などが挙げられる。
なお、イエロー顔料としてC.I.ピグメントイエロー74、マゼンタ顔料としてC.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントバイオレット19、シアン顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3を用いることにより、色調、耐光性が優れ、バランスの取れたインクを得ることができる。
本発明のインクには、本発明のために新たに製造された色材も使用可能である。
また、得られる画像の発色性の点から、自己分散顔料を用いてもよく、アニオン性自己分散顔料が好ましい。前記アニオン性自己分散顔料とは、顔料表面に直接又は他の原子団を介してアニオン性官能基を導入することにより分散安定化させた顔料をいう。
分散安定化させる前の顔料としては、例えば、国際公開第2009/014242号パンフレットに列挙されているような、従来公知の様々な顔料を用いることができる。
前記アニオン性官能基とは、pH7.0において半数以上の水素イオンが解離する官能基をいう。前記アニオン性官能基としては、例えば、カルボキシル基、スルホ基、ホスホン酸基などが挙げられる。これらの中でも、得られる画像の光学濃度を高める点から、カルボキシル基又はホスホン酸基が好ましい。
顔料の表面にアニオン性官能基を導入する方法としては、例えば、カーボンブラックを酸化処理する方法が挙げられる。
前記カーボンブラックを酸化処理する方法としては、例えば、次亜塩素酸塩、オゾン水、過酸化水素、亜塩素酸塩、又は硝酸等により処理する方法や、特許第3808504号公報、特表2009−515007号公報、及び特表2009−506196号公報に記載されているようなジアゾニウム塩を用いる表面処理方法などが挙げられる。
また、表面に親水性の官能基が導入された市販の顔料としては、例えば、CW−1、CW−2、CW−3(以上、オリエント化学工業社製);CAB−O−JET200、CAB−O−JET300、CAB−O−JET400(キャボット社製)などが挙げられる。
前記顔料の前記インク中の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5質量%以上20質量%以下が好ましく、1質量%以上10質量%以下がより好ましい。
前記染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料を使用することができる。
前記酸性染料及び食用染料としては、例えば、C.I.アシッドブラツク1、2、7、24、26、94、C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142、C.I.アシッドブルー9、29、45、92、249、C.I.アシッドレッド1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289、C.I.フードブラック1、2、C.I.フードイエロー3、4、C.I.フードレッド7、9、14などが挙げられる。
前記直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクトブラック19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、(168)、171、C.I.ダイレクトイエロー1、12、24、26、33、44、50、86、120、132、142、144、C.I.ダイレクトブルー1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202、C.I.ダイレクトレッド1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227、C.I.ダイレクトオレンジ26、29、62、102などが挙げられる。
前記塩基性染料としては、例えば、C.I.ベーシックブラック2、8、C.I.ベーシックイエロー1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、40、41、45、49、51、53、63、64、65、67、70、73、77、87、91、C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、47、54、62、65、66、67、69、75、77、78、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、147、155、C.I.ベーシックレッド2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、29、35、36、38、39、46、49、51、52、54、59、68、69、70、73、78、82、102、104、109、112などが挙げられる。
前記反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブブラック3、4、7、11、12、17、C.I.リアクティブイエロー1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67、C.I.リアクティブブルー1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95、C.I.リアクティブレッド1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97などが挙げられる。
本発明のインクは、普通紙やコート紙などへの浸透性を高めて、更にビーディングの発生を抑制するために、また、湿潤効果を利用してインクの乾燥を防止するために、有機溶剤を含有することが好ましい。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
本発明のインクは、普通紙やコート紙などへの浸透性と濡れ性を高めて、更にビーディングの発生を抑制するために、界面活性剤を含有することが好ましい。
−界面活性剤−
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
[一般式(S−1)]
(但し、一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは整数を表わす。
R及びR’はアルキル基、アルキレン基を表わす。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。
これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
[一般式(F−1)]
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
[一般式(F−2)]
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCnF2n+1でnは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−CnF2n+1でnは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。
この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれも、DuPont社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、DuPont社製のFS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
本発明のインクには、前記その他の成分として、例えば、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などを必要に応じて含有することが好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
(インクの製造方法)
本発明のインクの製造方法は、水、色材、及び共重合体を含有するインクの製造方法であって、
前記一般式(4)で表される化合物、及び前記一般式(5)で表される化合物を含む重合性材料をラジカル重合することにより共重合体を合成する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記共重合体を合成する工程は、前記共重合体の製造方法と同様である。
前記その他の工程としては、例えば、混合工程などが挙げられる。
前記混合工程は、前記水、前記色材、前記共重合体、及び前記その他の成分を分散乃至溶解し、撹拌混合する工程である。
前記共重合体は、顔料分散体の製造の際の顔料分散剤として用いてもよい。
前記分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散等により行うことができる。前記撹拌混合は、通常の撹拌羽を用いた撹拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等により行うことができる。
<記録媒体>
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
(インク収容容器)
本発明のインク収容容器は、インクを収容するインク収容部を備えたインク収容容器であって、前記インク収容部に収容されたインクが、本発明のインクである。前記インクを容器中に収容し、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有する。
前記容器には特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク収容部などを少なくとも有するもの、などが好適である。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
本発明のインクの用途は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、印刷物、塗料、コーティング材、下地用などに応用することが可能である。更に、インクとして用いて2次元の文字や画像を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
(画像形成物)
本発明の画像形成物は、記録媒体と、前記記録媒体上に記録層とを有する画像形成物であって、前記記録層が、色材、及び共重合体を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
前記共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を含む。
ただし、前記一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。
前記画像形成物は、普通紙に画像形成した場合でも高い画像濃度が得られ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
また、実施例及び比較例で用いた共重合体の平均分子量は、以下のようにして求めた。
<共重合体の平均分子量の測定>
GPC(Gel Permeation Chromatography)により以下の条件で測定した。
・装置:GPC−8020(東ソー株式会社製)
・カラム:TSK G2000HXL及びG4000HXL(東ソー株式会社製)
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:1.0mL/分間
濃度0.5質量%の共重合体を1mL注入し、上記の条件で測定した共重合体の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して共重合体の数平均分子量Mn、及び重量平均分子量Mwを算出した。
(モノマーの合成例1)
−モノマーM−1の合成−
62.0g(525mmol)の1,6−ヘキサンジオール(東京化成工業株式会社製)を700mLの塩化メチレンに溶解し、20.7g(262mmol)のピリジンを加えた。
この溶液に、50.0g(262mmol)の2−ナフタレンカルボニルクロリド(東京化成工業株式会社製)を100mLの塩化メチレンに溶解した溶液を、2時間かけて攪拌しながら滴下した後、室温(25℃)で6時間攪拌した。得られた反応溶液を水洗した後、有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液として塩化メチレン/メタノール(体積比98/2)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、52.5gの下記構造式(I−1)で表される反応中間体を得た。
次に、41.0g(151mmol)の前記構造式(I−1)で表される反応中間体を250mLの塩化メチレンに溶解させ、20.0g(198mmol)のトリエチルアミン(東京化成工業株式会社製)を加えた。この溶液を氷浴下で冷却し、20.0g(191mmol)のメタクリル酸クロリド(東京化成工業株式会社製)を、30分間かけて滴下した後、氷浴下で1時間撹拌、室温(25℃)で3時間撹拌した。沈殿物をろ別し、ろ液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗った後、有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(体積比6/1)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、39.4gの下記構造式で表されるモノマーM−1を得た。
(モノマーの合成例2)
−モノマーM−3の合成−
150.0g(1.26mol)の1,6−ヘキサンジオール、50.0g(0.268mol)の1−ナフタレン酢酸(東京化成工業株式会社製)を反応容器に入れ、撹拌しながら70℃に加熱し、溶解させた。1.30gの濃硫酸を加え、70℃で2時間撹拌した。室温(25℃)まで冷却した後、1.06gの水酸化ナトリウムを600mLの水に溶解させた溶液を投入し、洗浄した。酢酸エチル500mLを投入し、有機相を抽出した後、更に水洗した。有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(体積比3/2)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、61.5gの下記構造式(I−2)で表される反応中間体を得た。
次に、43.0g(150mmol)の前記構造式(I−2)で表される反応中間体を250mLの塩化メチレンに溶解させ、20.0g(198mmol)のトリエチルアミン(東京化成工業株式会社製)を加えた。この溶液を氷浴下で冷却し、17.4g(192mmol)のアクリル酸クロリド(東京化成工業株式会社製)を、30分間かけて滴下した後、氷浴下で1時間撹拌、室温(25℃)で3時間撹拌した。沈殿物をろ別し、ろ液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗った後、有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(体積比7/1)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、37.6gの下記構造式で表されるモノマーM−3を得た。
(モノマーの合成例3)
−モノマーM−6の合成−
64.0g(367mmol)の1,10−デカンジオール(関東化学株式会社製)を900mLの乾燥テトラヒドロフランに溶解し、17.4g(220mmol)のピリジンを加えた。
この溶液に、35.0g(183mmol)の2−ナフタレンカルボニルクロリド(東京化成工業株式会社製)を100mLの塩化メチレンに溶解した溶液を、2時間かけて攪拌しながら滴下した後、室温(25℃)で12時間攪拌した。酢酸エチル500mLを加え、水洗した後、有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(体積比4/1)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、43.1gの下記構造式(I−3)で表される反応中間体を得た。
次に、32.8g(100mmol)の前記構造式(I−3)で表される反応中間体を400mLの塩化メチレンに溶解させ、17.2g(170mmol)のトリエチルアミン(東京化成工業株式会社製)を加えた。この溶液を氷浴下で冷却し、15.0g(144mmol)のメタクリル酸クロリド(東京化成工業株式会社製)を、30分かけて滴下した後、氷浴下で1時間撹拌、室温(25℃)で4時間撹拌した。反応液から溶媒を留去し、酢酸エチル300mLに溶解させた後、水洗した。有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液としてn−ヘキサン/塩化メチレン(体積比3/2)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、32.1gの下記構造式で表されるモノマーM−6を得た。
(共重合体の合成例1)
−共重合体CP−1の合成−
50.1g(147mmol)のモノマーM−1、及び49.9g(44.9mmol)のブレンマーPME−1000(日油株式会社製)を、200mLの乾燥メチルエチルケトンに溶解してモノマー溶液を調製した。前記モノマー溶液の10質量%をアルゴン気流下で75℃まで加熱した後、残りのモノマー溶液に3.50gの2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN、東京化成工業株式会社製)、及び0.5gの連鎖移動剤(α−チオグリセロール、東京化成工業株式会社製)を溶解した溶液を1.5時間かけて滴下し、75℃で6時間撹拌した。室温まで冷却し、得られた反応溶液をヘキサンに投下した。析出物した共重合体をろ別し、減圧乾燥して、96.8gの[共重合体CP−1](重量平均分子量(Mw):19,500)を得た。
次に、得られた共重合体を、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整して、共重合体CP−1の10質量%水溶液を調製した。
(共重合体の合成例2〜13)
−共重合体CP−2〜13の合成−
共重合体の合成例1において、表1−1に示す含有量(質量部)で前記一般式(1)及び前記一般式(2)で表される構造単位を含むモノマーを使用し、表1−2に示す含有量(質量部)の重合開始剤(AIBN)、及び必要に応じて連鎖移動剤(α−チオグリセロール、東京化成工業株式会社製)を使用し、必要に応じて前記一般式(1)及び前記一般式(2)で表される構造単位を含むモノマー以外のモノマーとして、スチレン(東京化成工業株式会社製)、又はドデシルメタクリレート(東京化成工業株式会社製)を使用した以外は、共重合体の合成例1と同様にして、[共重合体CP−2〜13]を得た。
得られた共重合体CP−2〜13のそれぞれの重量平均分子量Mwは、表1−2に示したとおりである。
なお、前記一般式(2)で表される構造単位を含むモノマーは、日油株式会社製のブレンマーを使用し、前記モノマーの詳細を表2に示す。
次に、得られた共重合体を、共重合体の濃度が10質量%になるようにイオン交換水で濃度調整して、共重合体CP−2〜13の10質量%水溶液を調製した。
(顔料分散体の調製例1)
−顔料分散体PD−1の調製−
共重合体CP−1の10質量%水溶液40.0質量部に対して、16.0質量部のカーボンブラック(NIPEX150、デグサ社製)、及び高純水44.0質量部を加えて12時間攪拌した。得られた混合物をディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.1mmのジルコニアボール使用)を用いて、周速10m/sで1時間循環分散した後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、調整量のイオン交換水を加えて、97.0質量部の[顔料分散体PD−1](顔料固形分濃度:16質量%)を得た。
(顔料分散体の調製例2〜18)
−顔料分散体PD−2〜18の調製−
顔料分散体の調製例1において、表3に示す顔料分散体処方に変えた以外は、顔料分散体の調製例1と同様にして、顔料分散体PD−2〜18を得た。
なお、表3中、カーボンブラック以外の顔料としては下記の製品を使用した。
・ピグメントブルー15:3(クロモファインブルーA−220JC、大日精化工業株式会社製
・ピグメントレッド122(トナーマゼンタEO02、クラリアント社製)
・ピグメントイエロー74(ファーストイエロー531、大日精化工業株式会社製)
(実施例1)
−インクGJ−1の作製−
40.0質量部の顔料分散体PD−1、10.0質量部のグリセリン、15.0質量部の1,3−ブタンジオール、10.0質量部の3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、10.0質量部の3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1.0質量部の2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1.0質量部の2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1.0質量部のユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)、及び12.0質量部のイオン交換水を混合し、1時間攪拌した後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターでろ過して、実施例1のインクGJ−1を作製した。
(実施例2〜18)
−インクGJ−2〜18の作製−
実施例1において、表4−1及び表4−2に示すインク処方に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜18のインクGJ−2〜18を作製した。
(比較例1)
<比較インクRGJ−1の作製>
−比較共重合体RCP−1の合成−
8.20gのメトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n≒23)、及び7.03gの下記構造式(1)で表される構造を有するモノマーを、30mLの乾燥メチルエチルケトンに溶解してモノマー溶液を調製した。前記モノマー溶液の10質量%を、アルゴン気流下で75℃まで加熱した後、残りのモノマー溶液に0.556gの2,2−アゾビス(イソブチロニトリル)を溶解した溶液を1.5時間かけて滴下し、75℃で6時間撹拌した。室温(25℃)まで冷却し、得られた反応溶液をヘキサンに投入した。析出した共重合体をろ別し、減圧乾燥して、14.11gの比較共重合体RCP−1(重量平均分子量(Mw):12,500)を得た。
次に、これを用い、共重合体の合成例1と同様にして、比較共重合体RCP−1の10質量%水溶液を調製した。
−比較顔料分散体RPD−1の調製−
次に、顔料分散体の調製例1における共重合体CP−1の10質量%水溶液の代わりに、比較共重合体RCP−1の10質量%水溶液を用いた以外は、顔料分散体の調製例1と同様にして、比較顔料分散体RPD−1を得た。
−比較インクRGJ−1の調製−
次に、実施例1のインクの作製における顔料分散体PD−1の代わりに、比較顔料分散体RPD−1を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較インクRGJ−1を得た。
(比較例2)
−比較インクRGJ−2の作製−
顔料分散体の調製例16における共重合体CP−1の10質量%水溶液の代わりに、比較共重合体RCP−1の10質量%水溶液を用いた以外は、顔料分散体の調製例16と同様にして、比較顔料分散体RPD−2を得た。
次に、実施例16のインクの作製における顔料分散体PD−16の代わりに、比較顔料分散体RPD−2を用いた以外は、実施例16と同様にして、比較インクRGJ−2を得た。
(比較例3)
−比較インクRGJ−3の作製−
顔料分散体の調製例17における共重合体CP−1の10質量%水溶液の代わりに、比較共重合体RCP−1の10質量%水溶液を用いた以外は、顔料分散体の調製例17と同様にして、比較顔料分散体RPD−3を得た。
次に、実施例17のインクの作製における顔料分散体PD−17の代わりに、比較顔料分散体RPD−3を用いた以外は、実施例17と同様にして、比較インクRGJ−3を得た。
(比較例4)
−比較インクRGJ−4の作製−
顔料分散体の調製例18における共重合体CP−1の10質量%水溶液の代わりに、比較共重合体RCP−1の10質量%水溶液を用いた以外は、顔料分散体の調製例18と同様にして、比較顔料分散体RPD−4を得た。
次に、実施例18のインク作製における顔料分散体PD−18の代わりに、比較顔料分散体RPD−4を用いた以外は、実施例18と同様にして、比較インクRGJ−4を得た。
(比較例5)
<比較インクRGJ−5の作製>
−比較共重合体RCP−2の合成−
モノマーとして80gの2−フェノキシエチルメタクリレート、連鎖移動剤として3.7gの3−メルカプト−1−プロパノール、及び重合開始剤として0.3gの2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)をテトラヒドロフラン(THF)160mLに溶解し、窒素雰囲気下、65℃に加熱して7時間反応させた。得られた溶液を放冷し、80mgのジラウリン酸ジブチルすず(IV)と触媒量のヒドロキノンを加え、10.0gの2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを滴下した。50℃に昇温し、2.5時間反応させた後、メタノールと水の混合溶媒で再沈殿を行って精製し、71gのマクロモノマーMM−1(重量平均分子量(Mw):4,000、数平均分子量(Mn):1,900)を得た。
次に、20gのメチルエチルケトンを窒素雰囲気下で75℃に加熱した後、1.16gのジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、上記で得られた9gのマクロモノマーMM−1、1.8gのp-スチレンスルホン酸、及び49.2gのメタクリル酸メチルを40gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を、3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応した後、0.6gのメチルエチルケトンに0.2gのジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートを溶解した溶液を加え、80℃に昇温し、4時間加熱攪拌した。更に0.6gのメチルエチルケトンに0.2gのジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートを溶解した溶液を加え、6時間加熱攪拌した。冷却した後、得られた反応溶液をヘキサンに投下し、析出したグラフトポリマーをろ別し、乾燥して、比較共重合体RCP−2(重量平均分子量(Mw):22,000)を得た。
−顔料分散体RPD−5の調製−
次いで、顔料分散体の調製例1における共重合体CP−1の10質量%水溶液の代わりに、比較共重合体RCP−2の10質量%水溶液を用いた以外は、顔料分散体の調製例1と同様にして、比較顔料分散体RPD−5を得た。
−比較インクRGJ−5の調製−
次に、実施例1のインクの作製における顔料分散体PD−1の代わりに、比較顔料分散体RPD−5を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較インクRGJ−5を得た。
(比較例6)
<比較インクRGJ−6の作製>
−共重合体RCP−3の合成−
72.0g(500mmol)の2−ナフトール(東京化成工業株式会社製)、及び125.0g(1,000mmol)のエチレングリコールモノ−2−クロロエチルエーテル(東京化成工業株式会社製)を、500mLのN−メチル−2−ピロリジノン(関東化学株式会社製)に溶解し、室温(25℃)で1時間撹拌した。更に、110℃にて10時間撹拌した。室温まで冷却した後、得られた反応溶液に純水2,500mLを加え、室温で1時間撹拌した。析出した固体をろ別し、減圧乾燥した。
上記反応で得られた固体70.0g、45.0g(450mmol)のトリエチルアミン(東京化成工業株式会社製)を250mLのテトラヒドロフランに溶解させ、氷浴下で30分間撹拌した。ここに、36.6g(350mmol)の塩化メタクリロイル(和光純薬工業株式会社製)をゆっくり滴下し、更に氷浴下で3時間撹拌した。得られた溶液に、酢酸エチル250mL、純水100mLを加えて、水洗した。次に、酢酸エチル層を単離し、飽和食塩水溶液で洗浄した。酢酸エチル層を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、以下の構造式(2)のモノマー80.5gを得た。
次に、撹拌機、及び冷却管を備えた100mLの三口フラスコにメチルエチルケトン12.0gを加え、アルゴン気流下、72℃に加熱した。ここに、前記構造式(2)で表されるモノマー2.4g(8.00mmol)、1.2g(13.9mol)のメタクリル酸(東京化成工業株式会社製)、7.8g(44.3mmol)のメタクリル酸ベンジル(東京化成工業株式会社製)、0.6g(0.54mmol)のブレンマーPME−1000(日油株式会社製)、及び0.14g(0.61mmol)の2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(和光純薬工業株式会社製)をメチルエチルケトン6.0gに溶解させた溶液を、3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応させ、メチルエチルケトン2.0gに0.06g(0.26mmol)の2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルを溶解させた溶液を加え、78℃に加熱し、4時間撹拌した。その後、ヘキサンを用いて再沈殿を2回繰り返し、共重合体の精製を行った。精製処理後は共重合体をろ別し、減圧乾燥することで、11.5gの比較共重合体RCP−3を得た(重量平均分子量(Mw):31,800)。
−顔料分散体RPD−6の調製−
4.0質量部の前記比較共重合体RCP−3を、1.9質量部のテトラエチルアンモニウムヒドロキシド35質量%水溶液(東京化成工業株式会社製)、50.0質量部の3−メトキシ−N,N’−ジメチルプロピオンアミド、及び28.1質量部のイオン交換水に溶解させた。
84.0質量部の比較共重合体RCP−3の水溶液に、16.0質量部のカーボンブラック(NIPEX150、デグサ社製)を加えて12時間撹拌した。得られた混合物をディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.1mmのジルコニアボール使用)を用いて、周速10m/sで1時間循環分散した後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、調整量のイオン交換水を加えて、95.0質量部の顔料分散体RPD−6(顔料固形分濃度:16質量%)を得た。
−比較インクRGJ−6の作製−
40.0質量部の前記顔料分散体RPD−6、10.0質量部の1,3−ブタンジオール、10.0質量部のグリセリン、1.0質量部の2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1.0質量部の2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1.0質量部のユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製、固形分100質量%)、及び37.0質量部のイオン交換水を混合し、1時間撹拌した後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターでろ過して、比較インクRGJ−6を得た。
(比較例7)
<比較インクRGJ−7の作製>
−比較共重合体RCP−4の合成−
32.5g(525mmol)のエチレングリコール(和光純薬工業株式会社製)を700mLの塩化メチレンに溶解し、20.7g(262mmol)のピリジンを加えた。この溶液に、50.0g(262mmol)の2−ナフタレンカルボニルクロリド(東京化成工業株式会社製)を100mLの塩化メチレンに溶解した溶液を、2時間かけて撹拌しながら滴下した後、室温(25℃)で6時間撹拌した。得られた反応溶液を水洗した後、有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液として塩化メチレン/メタノール(体積比97/3)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、39.6gの下記構造式(3)で表される反応中間体を得た。
次に、32.4g(150mmol)の前記構造式(3)で表される反応中間体を250mLの塩化メチレンに溶解させ、20.0g(198mmol)のトリエチルアミン(東京化成工業株式会社製)を加えた。この溶液を氷浴下で冷却し、20.0g(191mmol)のメタクリル酸クロリド(東京化成工業株式会社製)を、30分間かけて滴下した後、氷浴下で1時間撹拌、室温(25℃)で3時間撹拌した。沈殿物をろ別し、ろ液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗った後、有機相を単離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物を、溶離液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(体積比5/1)混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、31.1gの下記構造式(4)で表されるモノマーを得た。
55.6g(196mmol)の前記構造式(4)で表されるモノマー、44.4g(39.9mmol)のブレンマーPME−1000(日油株式会社製)を、200mLの乾燥メチルエチルケトンに溶解してモノマー溶液を調製した。前記モノマー溶液の10質量%をアルゴン気流下で75℃まで加熱した後、残りのモノマー溶液に4.00gの2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN、東京化成工業株式会社製)を溶解した溶液を1.5時間かけて滴下し、75℃で6時間撹拌した。室温(25℃)まで冷却し、得られた反応溶液をヘキサンに投下した。析出物した共重合体をろ別し、減圧乾燥して、97.2gの比較共重合体RCP−4(重量平均分子量(Mw):18,200)を得た。
次に、これを用い、共重合体の合成例1と同様にして、比較共重合体RCP−4の10質量%水溶液を調製した。
−比較顔料分散体RPD−7の調製−
次に、顔料分散体の調製例1における共重合体CP−1の10質量%水溶液の代わりに、比較共重合体RCP−4の10質量%水溶液を用いた以外は、顔料分散体の調製例1と同様にして、比較顔料分散体RPD−7を得た。
−比較インクRGJ−7の調製−
次に、実施例1のインクの作製における顔料分散体PD−1の代わりに、比較顔料分散体RPD−7を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較インクRGJ−7を得た。
次に、作製した実施例1〜18、及び比較例1〜7の各顔料分散体及び各インクについて、以下のようにして諸特性を評価した。結果を表5に示した。
<顔料分散体の保存安定性>
各顔料分散体を、容量30mLのガラス容器に15mL充填して70℃で2週間保存し、保存前の粘度に対する保存後の粘度の変化率を下記数式から求め、下記の基準で評価した。なお、C以上が、実用可能である。
前記粘度の測定には、粘度計(RE80L、東機産業株式会社製)を使用し、25℃における粘度を、50回転で測定した。
[評価基準]
A:粘度の変化率が±5%以内
B:粘度の変化率が±5%を超え、±8%以内
C:粘度の変化率が±8%を超え、±10%以内
D:粘度の変化率が±10%を超え、±30%以内
E:粘度の変化率が±30%を超える(ゲル化して評価不能)
<インクの保存安定性>
各インクをインク収容容器に充填して、70℃で1週間保存し、保存前の粘度に対する保存後の粘度の変化率を下記数式から求め、下記の基準で評価した。なお、C以上が、実用可能である。
前記粘度の測定には、粘度計(RE80L、東機産業株式会社製)を使用し、25℃における粘度を、50回転で測定した。
[評価基準]
A:粘度の変化率が±5%以内
B:粘度の変化率が±5%を超え、±8%以内
C:粘度の変化率が±8%を超え、±10%以内
D:粘度の変化率が±10%を超え、±30%以内
E:粘度の変化率が±30%を超える(ゲル化して評価不能)
<画像濃度>
23℃、50%RH環境下で、インクジェットプリンター(株式会社リコー製、IPSiO GX5000)に各インクを充填し、Microsoft Word2000(Microsoft社製)で作成した64pointのJIS X 0208(1997),2223の一般記号が記載されているチャートを、普通紙1(XEROX4200、XEROX社製)、及び普通紙2(MyPaper、株式会社リコー製)に打ち出し、印字面の前記記号部を、X−Rite938(エックスライト社製)により測色し、下記の基準で評価した。なお、C以上が、実用可能である。
前記印字モードは、プリンタ添付のドライバで普通紙のユーザー設定より「普通紙−標準はやい」モードを「色補正なし」に改変したモードを使用した。
前記JIS X 0208(1997)、2223の一般記号は、外形が正四方形であって、記号全面がインクにより塗りつぶされている記号である。
[評価基準]
A:1.25以上
B:1.20以上1.25未満
C:1.10以上1.20未満
D:1.10未満
E:顔料がゲル化してインク中に分散できず、印字できない
表6の結果から、実施例1〜18の側鎖の末端にナフチル基を有する共重合体を用いて作製した顔料分散体は、比較例1〜5の側鎖の末端にナフチル基のない共重合体を用いて作製した顔料分散体に比べ、優れた保存安定性及び画像濃度を有していた。これは、共重合体のナフチル基と顔料とのπ−π相互作用により顔料への吸着性が高まったためと考えられる。
また、比較例6のように、側鎖の末端にナフチル基を有していても、共重合体の合成に使用する他のモノマーの選択によっては、インクの保存安定性や画像濃度が低く、実用的な品質を得ることは難しいことがわかった。
また、比較例7のように、側鎖の末端にナフチル基を有しており、かつ前記一般式(2)で表される構造単位を含む場合も、ポリマー主鎖から近い位置にナフチル基が存在する場合は、インクの保存安定性、画像濃度が不十分であった。これは、ポリマー主鎖から近い位置にナフチル基が存在すると、共重合された親水基がナフチル基の近くに存在せざるを得なくなり、ナフチル基の顔料吸着が阻害されるためではないかと推察される。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 水、色材、及び、共重合体を含有するインクであって、
前記共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を含むことを特徴とするインクである。
ただし、前記一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。
<2> 前記一般式(2)で表される構造単位が、下記一般式(3)で表される構造単位である前記<1>に記載のインクである。
ただし、前記一般式(3)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表す。
<3> 前記一般式(1)で表される構造単位が、下記構造式で表されるいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクである。
<4> 前記一般式(2)における、nが4〜50、mが0である前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクである。
<5> 前記一般式(2)における、nが8〜30、mが0である前記<1>から<4>のいずれかに記載のインクである。
<6> 前記一般式(1)で表される構造単位の前記共重合体における含有量が、40質量%以上70質量%以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載のインクである。
<7> 前記共重合体の重量平均分子量が、15,000以上40,000以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載のインクである。
<8> 前記共重合体の含有量が、0.05質量%以上10質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクである。
<9> 前記色材が、顔料である前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクである。
<10> 有機溶剤、及び界面活性剤の少なくともいずれかを更に含有する前記<1>から<9>のいずれかに記載のインクである。
<11> 水、色材、及び共重合体を含有するインクの製造方法であって、
下記一般式(4)で表される化合物、及び下記一般式(5)で表される化合物を含む重合性材料をラジカル重合することにより共重合体を合成する工程を含むことを特徴とするインクの製造方法である。
ただし、前記一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
ただし、前記一般式(5)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。
<12> インクを収容するインク収容部を備えたインク収容容器であって、前記インク収容部に収容されたインクが、前記<1>から<10>のいずれかに記載のインクであることを特徴とするインク収容容器である。
<13> 前記<1>から<10>のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、前記インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を含むことを特徴とする画像形成方法である。
<14> 前記刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<13>に記載の画像形成方法である。
<15> 前記<1>から<10>のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、前記インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を有することを特徴とする画像形成装置である。
<16> 前記刺激が、熱、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<15>に記載の画像形成装置である。
<17> 記録媒体と、前記記録媒体上に、記録層とを有する画像形成物であって、
前記記録層が、色材、及び共重合体を含有し、
前記共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を含むことを特徴とする画像形成物である。
ただし、前記一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。
<18> 前記記録媒体が、普通紙である前記<17>に記載の画像形成物である。
前記<1>から<10>のいずれかに記載のインク、前記<11>に記載のインクの製造方法、前記<12>に記載のインク収容容器、前記<13>から<14>のいずれかに記載の画像形成方法、前記<15>から<16>のいずれかに記載の画像形成装置、及び前記<17>から<18>のいずれかに記載の画像形成物によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特開2011−105866号公報

Claims (11)

  1. 水、色材、及び、共重合体を含有するインクであって、
    前記共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を含むことを特徴とするインク。
    ただし、前記一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
    ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。
  2. 前記一般式(2)で表される構造単位が、下記一般式(3)で表される構造単位である請求項1に記載のインク。
    ただし、前記一般式(3)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表す。
  3. 前記一般式(1)で表される構造単位の前記共重合体における含有量が、40質量%以上70質量%以下である請求項1から2のいずれかに記載のインク。
  4. 前記共重合体の重量平均分子量が、15,000以上40,000以下である請求項1から3のいずれかに記載のインク。
  5. 前記色材が、顔料である請求項1から4のいずれかに記載のインク。
  6. 有機溶剤、及び界面活性剤の少なくともいずれかを更に含有する請求項1から5のいずれかに記載のインク。
  7. 水、色材、及び共重合体を含有するインクの製造方法であって、
    下記一般式(4)で表される化合物、及び下記一般式(5)で表される化合物を含む重合性材料をラジカル重合することにより共重合体を合成する工程を含むことを特徴とするインクの製造方法。
    ただし、前記一般式(4)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
    ただし、前記一般式(5)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。
  8. インクを収容するインク収容部を備えたインク収容容器であって、前記インク収容部に収容されたインクが、請求項1から6のいずれかに記載のインクであることを特徴とするインク収容容器。
  9. 請求項1から6のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、前記インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を含むことを特徴とする画像形成方法。
  10. 請求項1から6のいずれかに記載のインクに刺激を印加し、前記インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  11. 記録媒体と、前記記録媒体上に、記録層とを有する画像形成物であって、
    前記記録層が、色材、及び共重合体を含有し、
    前記共重合体が、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位を含むことを特徴とする画像形成物。
    ただし、前記一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは6〜10の整数を表し、bは0又は1の整数を表す。
    ただし、前記一般式(2)中、R及びRは、水素原子又はメチル基を表し、nは1〜90の整数を表し、mは0〜90の整数を表す。

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