JP2018013255A - 空調システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、夏期のように冷房が必要な時期は多湿な時期でもあり、室内空気の除湿が望まれるものである。しかし、エアコン等によって空気を冷却するだけでは、空気を乾燥させ過ぎてしまう。本発明では、冷房用の冷水を利用して、空気の除湿を適度に行わせることができるものであり、熱源を有効に利用して快適な室内環境を提供することができるという効果を有するものである。
ヒートポンプ2は、フロンガスや代替フロンガス等の冷媒(循環水)の圧縮や膨張に伴って発生する発熱や吸熱作用を利用した装置であり、エアコンの室外機として一般的に使用されているものと同等の機能を有する装置である。なお、本実施例では、循環水の圧縮・膨張を利用したヒートポンプを使用するが、循環可能な循環水の加熱や冷却ができる他の熱源供給装置によって代替しても差し支えがないものである。なお、循環水は循環可能な液体状のものであればよく水に限定されるものではない。
図2は、空調用放熱器3の概略を表した説明図である。空調用放熱器3は、ヒートポンプ2が出力した加熱又は冷却した循環水を循環させる配管10、11を直接又は他の機器を介して接続したものであり、循環水との熱交換によって空調用放熱器3の上面側に設けた放熱部14を加熱又は冷却するように形成したものである。放熱部14は、加熱又は冷却に伴って生じる輻射熱によって床Yの裏面および床下空間Uの空気を加熱又は冷却するようになっている。本実施例に係る住宅Jでは、室内の温度調節をこの空調用放熱器3による加熱、冷却によって行っている。
空気浄化器4は気液接触室15と、気液接触室15に接続した循環空気取り込み口16および循環空気排出口17と、気液接触室15内の上部に配置した浄化水放出ノズル18および浄化水排出用のドレン口19を有している。
空気浄化器4は、浄化水放出ノズル18に供給する浄化水を加熱又は冷却する熱交換器20を有しており、上水道を供給する配管21から取り込んだ水を熱交換器20によって加熱若しくは冷却を行い又はそのままの温度で、浄化水として気液接触室15に滴下若しくは噴霧する浄化水放出ノズル18に送るようになっている。
熱交換器20は、ヒートポンプ2に接続した配管10、11と直接又は他の機器を介して接続されており、ヒートポンプ2が出力した加熱又は冷却した循環水を取り込むことで浄化水を加熱又は冷却し、熱交換が終了した後の循環水を再びヒートポンプ2に戻すようになっている。
住宅Jの室内を暖房する場合、ヒートポンプ2は配管10に対して加熱した循環水を送り出し、空調用放熱器3と空気浄化器4によって冷却された循環水を配管11を介して回収する。この場合、空調用放熱器3は床下暖房器として機能するものであり主として床Yを暖める。また空気浄化器4は、循環水によって温度を高めた浄化水によって室内を循環させる空気のホコリ等を吸着するようになっている。この際、温度を高めた浄化水と空気が接触すると、接触した空気の温度に伴って露点が上昇し、空気中に取り込むことができる水分の量が増える。また、水(温水)と空気を直接接触させる構造になっており、これにより空気の湿度を上昇させることが可能になっている。
この場合、循環水を単に循環させるだけでも次第に浄化水の温度が上昇するので、それに伴い加湿量が増加する。さらに、浄化水の温度をヒートポンプ2の循環水によって暖めることによって、加湿量が増加して加湿の効果が高くなる。
なお、空気の加湿量を抑えたいときには、ヒートポンプ2と空気浄化器4との熱交換を停止し、さらに加湿量を低下させたい場合には上水道として取り込んだ浄化水を加熱することなくそのままの温度で使用する。
住宅Jの室内を冷房する場合には、ヒートポンプ2は配管10から冷却した循環水を送り出し、空調用放熱器3と空気浄化器4によって温度が上昇した循環水を配管11を介して回収する。この際、空調用放熱器3は冷却器として機能し主として床Yと床下空間Uの空気を冷却する。また空気浄化器4は、循環水によって冷却された浄化水によって、室内を循環させる空気のホコリ等を吸着するようになっている。
冷却した浄化水と空気が接触すると、接触した空気の温度が低下して露点が下がり、空気中に取り込むことができる水分の量が低下する。また、空気が飽和水蒸気量を超えた水分を保持している場合には液化して浄化水とともに排出され、湿度を低下させた空気が送り出される。
このような場合、ヒートポンプ2によって循環水を冷却し、空調用放熱器に15℃程度の冷水を送水すると空調用放熱器からの戻り温度は20℃弱となる。この戻りの循環水によって浄化水の温度を低下させると除湿に適切な温度になる。
図4は、ヒートポンプ2に対して複数の空調用放熱器3(3a、3b、3c、3d)と空気浄化器4を並列に設けた例を表している。
すなわち、ヒートポンプ2の循環水の送り出し部に接続した配管10を配管10aと配管10bに分岐させ、一方の配管10aを複数の空調用放熱器3(3a、3b、3c、3d)からなる空調用放熱器群に接続し、他方の配管10bを空気浄化器4に接続したものである。
上記の構成によって、ヒートポンプ2が送出した温水、冷水といった循環水は各空調用放熱器3と空気浄化器4に供給され、所定の熱交換をした後にヒートポンプ2に戻るようになっている。
また、この例の場合、空調用放熱器群と空気浄化器4には同じ温度の循環水が供給されるので、空気浄化器4において行われる空気の加湿あるいは除湿といった効果が、最も顕著に行われる形態となっている。この場合、空気の加湿あるいは除湿が過度に行われる場合には、自動制御又は手動によって行われるバルブ30の開閉や開閉度の調節によって循環水の流量を調節することで、空気浄化器4において行われる空気の加湿あるいは除湿の程度を調節することができるようになっている。
すなわち、ヒートポンプ2の循環水の送り出し部に接続した配管10を、複数の空調用放熱器3(3a、3b、3c、3d)を直列的に配置した空調用放熱器群の一端に接続し、空調用放熱器群の末端の配管11aを、空気浄化器4に対する供給部につながる配管10bに接続したものである。
この例の場合、循環水は各空調用放熱器3a、3b、3c、3dを通過するごとに温度が低下し、室内の暖房や冷房のための熱交換を行った後の循環水を空気浄化器4に供給する。このため、空気浄化器4において行われる空気の加湿あるいは除湿は、初期の熱量が減少した循環水によって行われることになるため、加湿あるいは除湿の程度は前述の図4に示した並列配置タイプと比較して穏やかになる。
この場合、空気浄化器4の供給部に接続した配管10bにバルブ30を設けるとともに、同配管10bに循環水を供給する配管経路と空気浄化器4から循環水を送り出す配管11bとをバイパス的に接続するバイパス配管を設ける。そして、このバイパス配管にバルブ31を設ける。
この構成では、バルブ30の開・閉に応じて、バルブ31の閉・開を行う。すなわち、バルブ30を閉じて空気浄化器4に対する循環水の供給を制限する場合には、循環水の流れが滞らないようにバルブ31を開くという自動又は手動による制御を行う。以上のような構成により、空気浄化器4において行われる空気の加湿あるいは除湿の程度を調節することができるようになっている。
第1のグループと第2のグループの違いは空気浄化器4を有するか否かであり、空気浄化器4を有する第1のグループに接続される配管10から分岐した他方の配管10aにはバルブ30を設けている。末端の機器(一例として空調用放熱器3b)から戻る配管11aは、空気浄化器4からの戻り配管11bとともにヒートポンプ2の循環水の戻り部に接続した配管11に合流する。この例では、バルブ30の開閉によって、空気浄化器4を有するグループに循環水を供給するか否かを制御できるようになっている。
また、以上説明した各種の実施例は、種々組み合わせて実施することが出来るものであり、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々設計変更できるものである。
2 ヒートポンプ(熱源供給装置)
3 空調用放熱器
4 空気浄化器
14 放熱部
15 気液接触室
16 循環空気取り込み口
17 循環空気排出口
18 浄化水放出ノズル
19 ドレン口
20 熱交換器
24 グリル
25 グリル
Claims (7)
- 循環水の加熱又は冷却を行う熱源供給装置と、
前記熱源供給装置によって加熱又は冷却した循環水によって放熱又は吸熱を行う建物内に設置した一又は複数の空調用放熱器と、
取り込んだ空気を浄化水との接触によって浄化して前記建物内に放出するための空気浄化器とを有し、
前記加熱又は冷却した循環水を、前記熱源供給装置、前記空調用放熱器および前記空気浄化器との間で循環させるとともに、当該加熱又は冷却した循環水によって前記浄化水を加熱又は冷却することにより浄化する空気の温度および湿度の少なくとも一方を調節するように構成したことを特徴とする空調システム。 - 前記熱源供給装置がヒートポンプであることを特徴とする請求項1記載の空調システム。
- 前記浄化する空気の温度調節は、循環させる循環水の温度を調節することによって行うことを特徴とする請求項1又は2記載の空調システム。
- 前記浄化する空気の温度調節は、循環させる循環水の流量を調節することによって行うことを特徴とする請求項1又は2記載の空調システム。
- 前記循環水を循環させる前記熱源供給装置と空調用放熱器とを接続する経路の間に、前記空気浄化器を配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の空調システム。
- 前記循環水を循環させる前記熱源供給装置と空気浄化器とを接続する経路の間に、前記空調用放熱器を配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の空調システム。
- 前記循環水を循環させる前記熱源供給装置と空気浄化器とを接続する経路の間に、前記空調用放熱器を配置しないことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の空調システム。
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2016
- 2016-07-19 JP JP2016141364A patent/JP2018013255A/ja active Pending
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