JP2018013183A - 電動アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
Description
図1に示すように、減速機構部9は、駆動用モータ10の駆動力を減速して出力する減速ギヤ機構16と、減速ギヤ機構16を収容する減速ギヤケース17を主な構成とする。減速ギヤ機構16は、複数の歯車等から成る遊星歯車減速機構18で構成される。なお、遊星歯車減速機構18の詳細な構成については後述する。
運動変換機構部3は、ボールねじ22で構成される。ボールねじ22は、回転体としてのボールねじナット23と、直線運動する軸部であるボールねじ軸24と、多数のボール25および循環部材としてのこま26を主な構成とする。ボールねじナット23の内周面とボールねじ軸24の外周面にそれぞれ螺旋状溝23a,24aが形成されている。両螺旋状溝23a,24aの間にボール25が充填され、こま26が組み込まれ、これにより2列のボール25が循環する。
駆動力伝達部4は、駆動部2が有する駆動用モータ10から運動変換機構部3であるボールねじ22へ駆動力を伝達する伝達ギヤ機構28と、伝達ギヤ機構28を収容する伝達ギヤケース29を主な構成とする。伝達ギヤ機構28は、第1歯車としての駆動側のドライブギヤ30と、これと噛み合う第2歯車としての被駆動側のドリブンギヤ31とを有する。
運動変換機構支持部5は、運動変換機構部3であるボールねじ22を支持する支持軸受40と、支持軸受40を収容する軸受ケース41を主な構成とする。支持軸受40は、外輪42と内輪43とこれらの間に介在する複列のボール44を主要な構成要素とする背面合わせの複列アンギュラ玉軸受で構成される。
さらに、伝達ギヤケース29と軸受ケース41の両方の半径方向外側周辺には、組立てられた電動アクチュエータ1を設置場所に取付けるための貫通孔29j,41eが設けられている。
図5は、図1のA−A線で矢視した横断面図、図6は、遊星歯車減速機構18の分解斜視図である。
ロック用モータ64に電力が供給されていない状態では、ロック部材60はばね65によって前進したロック位置に保持されており、ロック部材60の先端部がドライブギヤ30の係合孔30aに係合したロック状態にある。この状態から、ロック用モータ64が逆回転(ロック部材60を後退させる方向に回転)すると、これに伴って、滑りねじ軸62が回転する。このとき、滑りねじナット61は断面矩形の貫通孔41gに対するロック部材60の平板状先端部の挿入によって回転が規制されているため、滑りねじ軸62が回転すると、滑りねじナット61がばね65の付勢力に抗して後退し、これと一体的にロック部材60も後退する。これにより、ロック部材60の先端部がドライブギヤ30の係合孔30aから離脱し、ロック部材60がロック解除位置に保持されたロック解除状態となる。
図12に示すように、目標値が制御装置80に送られると、制御装置80のコントローラ81から駆動用モータ10に制御信号が送られる。なお、この目標値は、例えば、車両上位のECUに操作量が入力された際に、その操作量に基づいてECUが演算したストローク値である。
図13に示すように、この場合は、操作対象装置に圧力センサ83が設けられている。車両上位のECUに操作量が入力されると、ECUは要求される目標値(圧力指令値)を演算する。この目標値が制御装置80に送られ、コントローラ81から駆動用モータ10に制御信号が送られると、駆動用モータ10は回転駆動を開始する。これにより、ボールねじ軸24が前進し、ボールねじ軸24の先端部側(アクチュエータヘッド側)に配置される操作対象装置が加圧操作される。
以下、図16を参照しつつロック動作について説明する。
前述のように、本実施形態では、ロック部材60を前進させる際、ドライブギヤ30を揺動させることで係合孔30aにロック部材60が挿入しやすくなるようにしているが、なんらかの異常でロック部材60が係合孔30aに挿入されない可能性もある。そのため、図16に示すフローでは、ロック部材60が係合孔30aに正常に挿入されたか否かをロックセンサ69によって検知するようにしている。そして、ロック部材60を前進させてもロックセンサ69がONとならなかった場合(ロック部材60がロックセンサ69に接触しなかった場合)は、ロック部材60が係合孔30aに正常に挿入されなかったとして、ロック部材60を一旦後退させ、再度ロック部材60を前進させるリトライ動作を行うようにしている。また、このリトライ動作へ移行するタイミングを計るために、ロック動作時間をカウントし、所定時間継続してもロックセンサ69がONにならない場合に、リトライ動作に移行する。さらに、このリトライ動作の回数もカウントし、リトライ動作を所定回数行ってもロックセンサ69がONにならなかった場合は、これ以上リトライ動作を行ってもロック状態にならないと判断し、最終的にロック動作を終了するようにしている。
ロック動作開始の指令があると、まず、リトライ回数カウントをクリアしてカウント回数を初期状態(0回)に戻し(step1)、さらに、ロック動作時間をクリアしてカウント時間を初期状態(カウント時間なし)に戻す(step2)。
前述のように、本発明では、ロック動作時にドライブギヤ30を揺動させてロック部材60を係合孔30aに係合しやすくしているが、さらに、ロック解除動作においても、ドライブギヤ30を揺動させてもよい。その理由は、ロック状態で、ドライブギヤ30からロック部材60へ荷重が作用していると、ロック部材60を係合孔30aから離脱させにくくなる可能性があるからである。そのため、本実施形態では、ロック解除動作時に、ドライブギヤ30を周方向の一方とその反対方向とに揺動させながら、ロック部材60を後退させることで、確実にロック状態を解除できるようにしている。
本実施形態のロック解除動作においては、ロック部材60を後退させる際、ドライブギヤ30を揺動させることで係合孔30aからロック部材60が離脱しやすくなるようにしているが、前述のロック動作と同様にロック解除動作においても、なんらかの異常でロック部材60が係合孔30aから離脱されない可能性もある。そのため、ロック部材60が係合孔30aから正常に離脱されたか否かをロックセンサ69によって検知するようにしている。そして、万が一、ロック部材60を後退させてもロックセンサ69がOFFとならなかった場合(ロックセンサ69に対するロック部材60の接触が解除されなかった場合)は、ロック部材60が係合孔30aから正常に離脱されなかったとして、ロック部材60を一旦前進させ、再度ロック部材60を後退させるリトライ動作を行うようにしている。また、このリトライ動作へ移行するタイミングを計るために、ロック解除動作時間をカウントし、所定時間継続してもロックセンサ69がOFFにならない場合に、リトライ動作に移行する。さらに、このリトライ動作の回数もカウントし、リトライ動作を所定回数行ってもロックセンサ69がOFFにならなかった場合は、これ以上リトライ動作を行ってもロック解除状態にならないと判断し、最終的にロック解除動作を終了するようにしている。なお、図17に示すフローは、前述の図16に示すロック動作時のフローと比べて、ロック部材60の前進と後退が逆になり、ロックセンサONがロックセンサOFFになっている以外は概ね同様であるので詳しい説明は省略する。
図18に示すフローでは、ロック動作が開始されると、ドライブギヤ30を揺動させると共に、ロック部材60を前進させる。そして、ロック部材60の先端部が係合孔30aに挿入され始めたとき、ロック部材60はロックセンサ69の接触子69aに接触することでその進退位置が検知される。その後、所定時間(この例では、0.1秒)経過した時点でロック部材60の前進を停止させる。また、ロック用モータ64の駆動停止と同時に、ドライブギヤ30の揺動も停止させる。これにより、ロック部材60は、係合孔30a内に完全に挿入され、係合孔30aと係合可能なロック状態となって保持される。
図20に示す電動アクチュエータ1は、図1に示す電動アクチュエータ1と比べて、減速機構部9をなくして、モータ部8と駆動力伝達部4を直接連結している。この場合、駆動用モータ10の出力軸10aは、減速機構部9がないので、ギヤボス32に圧入嵌合し、ギヤボス32を支持する伝達ギヤケース29側の転がり軸受33は省略している。また、駆動用モータ10が取り付けられるモータアダプタ19は、嵌合する相手部材が減速ギヤケース17から伝達ギヤケース29に変わるので、相手部材の嵌合形状に合った別の形状のものに換えている。その他の構成は、図1に示す実施形態と同様である。なお、図20に示す実施形態の電動アクチュエータ1は、駆動用モータ10からの駆動力が減速機構部9を介さずに駆動力伝達部4に直接伝達される以外、図1に示す実施形態と基本的に同様に制御されて動作するので、制御および動作に関する説明は省略する。
2 駆動部
3 運動変換機構部
4 駆動力伝達部
5 運動変換機構支持部
7 ロック機構部
28 伝達ギヤ機構
30 ドライブギヤ
30a 係合孔
60 ロック部材
69 ロックセンサ
Claims (4)
- 駆動部と、前記駆動部からの回転運動を前記駆動部の出力軸と平行な軸方向の直線運動に変換する運動変換機構部と、前記駆動部から前記運動変換機構部へ駆動力を伝達する伝達ギヤ機構を有する駆動力伝達部と、前記運動変換機構部の駆動を防止するロック機構部を備える電動アクチュエータであって、
前記伝達ギヤ機構は、周方向に複数の係合孔が形成されたギヤを有し、
前記ロック機構部は、前記ギヤに対して軸方向に進退して前記係合孔に対して係脱可能なロック部材を有し、
前記ロック部材を前進させて前記係合孔に係合させる際、前記駆動部を駆動させることで前記ギヤを周方向の一方とその反対方向とに揺動させ、前記ロック部材に対する前記係合孔の周方向位相合わせを行うことを特徴とする電動アクチュエータ。 - 前記ロック部材の進退位置を検知するロックセンサを備え、
前記ロックセンサは、前記ギヤを揺動させながら前記ロック部材を前進させて、その先端部が少なくとも前記係合孔に挿入され始めたときに当該ロック部材の位置を検知し、
前記ロックセンサが前記ロック部材の位置を検知してから、所定時間経過後に前記ロック部材の前進を停止する請求項1に記載の電動アクチュエータ。 - 前記ギヤの揺動幅を、周方向の一方とその反対方向とにそれぞれ前記係合孔同士の間隔の半ピッチ分ずつとした請求項1又は2に記載の電動アクチュエータ。
- 前記ロック部材を後退させて前記係合孔から離脱させる際、前記駆動部を駆動させることで前記ギヤを周方向の一方とその反対方向とに揺動させる請求項1から3のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
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