JP2018011487A - 無停電電源システム - Google Patents

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勝也 峯野
暁 末吉
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暁 末吉
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Abstract

【課題】ピークシフトを効率良く且つ最適に実現させることにより、優れた信頼性および経済性を確保することができる無停電電源システムを提供する。【解決手段】交流から直流に変換する整流器3と直流から交流に変換するインバータ4とが設けられたUPSとして、負荷に給電を行う常用UPS12、13と、これら常用UPS12、13を共通してバックアップする予備UPS11と、を設ける。予備UPS11には予備蓄電池11aを接続し、常用UPS12、13には常用蓄電池12a、13aを接続する。予備UPS11用の運転制御部61は、電力需要が多いと予め設定された時間帯には予備蓄電池11aを放電して系統電源10側に電力回生を行い、電力需要が少ないと予め設定された時間帯には予備蓄電池11aの充電を行うことでピークシフトを実現させる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、ピークシフトを実現させる無停電電源システムに関するものである。
無停電電源装置(以下、UPSと呼ぶ)には、UPS給電を受ける負荷が接続されると共に、UPS電源として蓄電池が接続されている。UPSは、通常運用時には系統側から入力した電力を負荷へと出力するが、系統停電や電圧変動など予測不能な電源トラブルが発生すると、蓄電池から放電した電力を負荷に供給する。このようなUPSによれば、電源トラブルが発生しても、負荷に対して同一規格の電力を所定の時間だけ、与え続けることができる。
近年、情報インフラの重要性の高まりに応じて、停電を回避したい負荷は増大する傾向にある。そのため、UPSは高い需要を得ている。UPSの普及に伴い、UPSの保守点検や負荷の増設なども頻繁に行われることになるが、このとき、系統電源からの給電に頼るのではなく、UPS給電を継続して実施することが望まれている。そこで従来から、無停電電源システムが提案されている。
無停電電源システムとは、負荷に給電を行う複数の常用機(以下、常用UPSと呼ぶ)に加えて、常用UPSを共通してバックアップする共通予備機(以下、予備UPSと呼ぶ)を備えたものである。このシステムでは、常用UPSの出力を予備UPSの出力へと無瞬断で切り換えることで、常用UPSの保守点検時や負荷の増設時であっても、予備UPSによる負荷へのUPS給電が可能である。
また、無停電電源システムでは、過電流の発生などにより保護機能が動作して常用UPSが給電停止になった場合でも、無瞬断で常用UPSの出力から予備UPSの出力に切り換えることができる。したがって、無停電電源システムでは、負荷に対してより安定したUPS給電を実施することが可能であり、信頼性の向上に寄与することができる。
特開2014−222982号公報
UPSでは、接続している蓄電池を利用してピークシフトを実現させることが考えられている。特に、無停電電源システムでは、予備UPSを有している分だけ余剰容量が大きい。そこで、無停電電源システムにおいて、ピークシフトを適切に実現させることが課題となっている。
本実施形態は、上記の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、ピークシフトを効率良く実現させることができ、経済性および信頼性の向上を図った無停電電源システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態に係る無停電電源システムは、次の構成要素(1)〜(5)を備えている。
(1)交流から直流に変換する整流器と直流から交流に変換するインバータとが設けられた無停電電源装置を備える。
(2)前記無停電電源装置は、負荷に給電を行う複数台の常用機と、前記常用機を共通してバックアップする共通予備機と、を含む。
(3)前記常用機には常用蓄電池を接続する。
(4)前記共通予備機には予備蓄電池を接続する。
(4)電力需要が多いと予め設定された時間帯には前記予備蓄電池を放電して系統側に電力回生を行い、電力需要が少ないと予め設定された時間帯には前記予備蓄電池の充電を行う前記共通予備機用の運転制御部を備える。
第1の実施形態のブロック図。 第1の実施形態の要部ブロック図(通常運転時)。 第1の実施形態の要部ブロック図(予備機回生モードの開始時)。 第1の実施形態の要部ブロック図(予備機回生モードの終了時)。 第1の実施形態の要部ブロック図(予備蓄電池急速充電モード時)。 第1の実施形態における各モードのタイミングチャート。 第2の実施形態のブロック図。 第2の実施形態の要部ブロック図(予備機回生モードおよび常用機アシストモードの開始時)。 第2の実施形態の要部ブロック図(予備機回生モードおよび常用機アシストモードの終了時)。 第2の実施形態の要部ブロック図(蓄電池急速充電モード時)。 第2の実施形態における各モードのタイミングチャート。 他の実施形態の要部ブロック図(常用機アシストモードの開始時)。 他の実施形態の要部ブロック図。
(1)第1の実施形態
(構成)
[概要]
以下、本発明の第1の実施形態の構成について、図1〜図6を用いて具体的に説明する。図1は第1の実施形態のブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る無停電電源システム1には、複数台(図では2台)の常用UPS12、13と、これらを共通してバックアップする1台の予備UPS11とが、系統電源10に対して並列に接続されている。
常用UPS12、13にはそれぞれ負荷22、23が接続されている。負荷22、23としては停電を許容しないサーバーなどが代表的であるが、これに限らず交流電力が供給される負荷であればよい。負荷22、23は消費電力が異なっており、負荷22の方が大きい。UPS11〜13にはそれぞれ、例えばリチウムイオン蓄電池などの蓄電池11a〜13aが接続されている。すなわち、予備UPS11には予備蓄電池11aが接続され、常用UPS12、13には常用蓄電池12a、13aが接続されている。
通常運転時では、常用UPS12、13は、系統電源10から交流電力の入力を受けて負荷22、23への電力供給を行う。常用UPS12、13は系統電源10からの受電が途切れると、常用蓄電池12a、13aを放電させて負荷22、23へ給電する。予備UPS11は、常用UPS12、13が通常運転を行っている間は待機状態にあり、系統電源10からの受電も負荷22、23への給電もなく、入出力される電力は0である。
[UPS]
UPS11〜13にはいずれも、整流器3及びインバータ4が設けられている。整流器3は、系統電源10から入力される交流電力を直流電力に変換する。インバータ4は、整流器3が変換した直流電力を交流電力に変換する。また、予備UPS11には無瞬断切換器14が設けられ、常用UPS12、13には無瞬断切換器24が設けられている。これら無瞬断切換器14、24は、予備UPS11の出力及び常用UPS12、13の出力を無瞬断で切り換える。
無瞬断切換器24が常用UPS12、13の出力から予備UPS11の出力に無瞬断で切り換えると、予備UPS11は予備蓄電池11aを放電させて交流電力を負荷22、23へ与える。このような無停電電源システム1では、常用UPS12、13が負荷22、23への給電を停止したとしても、常用UPS12、13から予備UPS11に切り換えて負荷22へのUPS給電を継続する。
[システムコントローラ]
予備UPS11および常用UPS12、13にはそれぞれ、システムコントローラ71、72、73が設置されている。これらシステムコントローラ71〜73にはそれぞれ、運転制御部61〜63が設けられている。運転制御部61は予備UPS11用、運転制御部62、63は常用UPS12、13用である。
運転制御部61〜63は、UPS11〜13の各整流器3に対して、通常運転信号を送信する。また、予備UPS11用の運転制御部61は、予備UPS11に対してピークシフト信号を送信する。ピークシフト信号としては、予備蓄電池11aを放電させるための蓄電池放電信号と、予備蓄電池11aを充電させるための蓄電池急速充電信号がある。
運転制御部61における通常運転信号及びピークシフト信号の送信タイミングは、ピークシフトの時間帯と通常運転の時間帯に分けたスケジュールに沿って、予め設定されている。ピークシフトを実現する時間帯としては、朝や昼などの電力需要が多いと予め設定された時間帯と、真夜中などの電力需要が少ないと予め設定され時間帯とがある。ピークシフトの時間帯以外の時間帯が通常運転の時間帯となる。ここで予め設定されたピークシフト時間帯と通常運転の時間帯は、事前に予測された電力需要に基づいて定めても良い。その場合には、電力需要を予測したい日の前日等に、天気予報・季節・曜日を考慮して過去の電力需要トレンドに基づいて翌日の電力需要を予測する。運転制御部61は、予測した電力需要に基づき、電力需要が多い場合にはピークシフト信号として蓄電池放電信号を出力し、電力需要が少ない場合にはピークシフト信号として蓄電池急速充電信号を出力する。
運転制御部61は、電力需要が多いと予め設定された時間帯に蓄電池放電信号を予備UPS11の整流器3に送信して、予備蓄電池11aを放電させ、予備蓄電池11aの放電電力を系統電源10側に回生させる。また、運転制御部61は、電力需要が少ないと予め設定された時間帯に予備蓄電池11aの急速充電信号を予備UPS11の整流器3に送信して、系統電源10側からの入力電力により予備蓄電池11aを急速充電させる。ここでいう急速充電とは、通常運転時に実施する蓄電池11a〜13aの充電に比べて急速に充電を行うことを意味しており、具体的な充電速度を示すものではない。
運転制御部61には設定部61aが設けられている。設定部61aは、予備蓄電池11aの放電による系統側への回生電力が、負荷22、23の消費電力の総和を上回らないように回生電力の上限値を設定する。
さらに、予備UPS11用のシステムコントローラ71には、放電可能量演算部51、時間演算部81および停止制御部91が設置されている。このうち、放電可能量演算部51は、負荷22、23の容量と常用UPS12、13の運転台数を取り込み、予備蓄電池11aの放電量を割り出す。そして放電可能量演算部51は、ある時点での予備蓄電池11aの放電量を、満充電した予備蓄電池11aの蓄電容量から差し引くことで、その時点での予備蓄電池11aの蓄電残量である放電可能量を求める。
時間演算部81は、予備蓄電池11aから容量及び電流量を取り込み、予備蓄電池11aの残り放電可能時間を求める。停止制御部91は、時間演算部81の求めた残り放電可能時間が予め設定された時間を下回ると、残量閾値信号を予備UPS11の整流器3に送信して予備蓄電池11aの放電を停止させる。
停止制御部91にて設定される時間とは、放電可能量演算部51にて求めた予備蓄電池11aの放電可能量が、消費電力の大きい方の負荷22に対して停電補償可能な限界値(以下、負荷22の停電補償量と呼ぶ)に達するまでの時間とする。この時間を予備蓄電池11aの放電限界時間とする。
予備蓄電池11aが放電するにつれて予備蓄電池11aの放電可能量は少なくなっていき、予備蓄電池11aの放電限界時間も残り少なくなっていく。そして、時間演算部81の求めた残り放電可能時間が予備蓄電池11aの放電限界時間を下回ると、停止制御部91は、残量閾値信号を予備UPS11の整流器3に送り予備蓄電池11aの放電を停止させる。残量閾値信号を受けた整流器3は、系統電源10からの入力制限を解除して元のレベルに復帰させる。これにより、予備UPS11は通常運転に戻ることになる。
(作用)
[通常運転]
図2は、UPS11〜13が通常運転を行っている状態を示している。この状態を通常運転モードと呼ぶ。各UPS11〜13のシステムコントローラ71〜73において、予め設定された通常運転の時間帯には運転制御部61〜63がUPS11〜13の整流器3へ通常運転信号を送信する。
通常運転時の常用UPS12、13はそれぞれ、系統電源10から交流電力Pin1、Pin2を整流器3が入力し、インバータ4が負荷22、23に対して交流電力Pout1、Pout2を出力する。通常運転信号を受けた予備UPS11は、常用UPS12、13が系統電源10から交流電力Pin1、Pin2を入力している間は待機状態を維持する。
系統停電などが発生して、系統電源10から入力電力が無くなると、常用UPS12、13は、常用蓄電池12a、13aを放電させる。これにより、常用UPS12、13は負荷22、23に交流電力Pout1、Pout2を所定時間だけ給電する。系統電源10が復電すると、常用UPS12、13は通常運転に戻る。常用UPS12、13は、通常運転時に、整流器3にて交流電力から変換した直流電力を、負荷22、23だけではなく、常用蓄電池12a、13aにも送る。これにより、放電で低下した常用蓄電池12a、13aの蓄電量を、元の値まで戻すことができる。
保守点検や故障などにより常用UPS12または13が停止した場合、予備UPS11および常用UPS12または13の無瞬断切換器14、24が動作して、常用UPS12または13の出力から予備UPS11の出力へと無瞬断で切り換わる。予備UPS11は、系統電源10から入力された交流電力を、整流器3及びインバータ4を通して負荷22または23に交流電力を供給する。
系統停電などが発生して、系統電源10から入力電力が無くなると、予備UPS11は、予備蓄電池11aを放電させる。これにより、予備UPS11は負荷22又は23に交流電力を所定時間だけ給電する。系統電源10が復電すると、予備UPS11は通常運転に戻る。このように、常用UPS12または13に代わって予備UPS11が負荷22または23に対するUPS給電を継続することができる。
常用UPS12又は13の保守点検などが完了すると、無瞬断切換器24が再度動作して、予備UPS11の出力から常用UPS12、13の出力へ無瞬断で切り換わり、常用UPS12、13は通常運転に戻る。予備UPS11は待機状態に戻るが、整流器3にて交流電力から変換した直流電力を予備蓄電池11aへと送る。これにより、放電で低下した予備蓄電池11aの蓄電量を元の値まで戻すことができる。
[ピークシフト]
予め設定されたスケジュールに従いピークシフトの時間帯になると、予備UPS11用のシステムコントローラ71では、運転制御部61が予備UPS11の整流器3にピークシフト信号を送信する。
図3に示すように、電力需要が多いと予め設定された時間帯には、運転制御部61がピークシフト信号として蓄電池放電信号を整流器3に送信する。そのため、予備蓄電池11aが放電し、予備UPS11は、予備蓄電池11aが放電した交流電力Prev3を系統電源10側に回生する。この状態を予備機回生モードと呼ぶ。
[予備機回生モード]
交流電力Prev3を系統電源10側へ回生したことで、系統電源10からの入力電力は減少する。そのため、常用UPS12、13は、系統電源10から交流電力Pin1+Pin2の値からPrev3を差し引いた分だけ入力することになる。
つまり、本実施形態では、交流電力Prev3を回生した分だけ、系統電源10からの購入電力を減少させている。ただし、実際には予備蓄電池11aから交流電力Prevを入力しているので、常用UPS12、13は、交流電力Pin1、Pin2を入力していることになる。したがって、常用UPS12、13のインバータ4は負荷22、23に対して交流電力Pout1、Pout2を出力することができる。
図6を用いて予備機回生モードにおける入力電力の変化について説明する。図6では回生モードとして2通りのパターンを説明する。ここでは、負荷22の消費電力は定格の2/3と仮定する。このため、負荷22の停電補償量は予備蓄電池11aの蓄電池容量の2/3すなわち66%とする。また、負荷23の消費電力は定格の1/3と仮定する。
図6において、実線で示したパターンでは、予備UPS11の整流器3が運転制御部61から放電信号を受信して予備蓄電池11aが放電するとき、予備UPS11は、定格の100%の電力で系統電源10側に回生する。そのため、予備UPS11の入力電力は「0」から「定格×(−1)」となり、無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×1」から「0」に減る。
予備蓄電池11aの放電は、予備蓄電池11aの放電可能量が負荷22の停電補償量に達するまで、つまり予備蓄電池11aの蓄電池容量が66%になるまで続き、この間、予備UPS11の入力電力は「定格×(−1)」を維持し、無停電電源システム1全体の入力電力は「0」を維持する。
また、図6での点線のパターンでは、予備機回生モードにおけるピークシフトを継続したい期間を予め設定しておき、その設定期間と、負荷22の停電補償量とをもとにして、当該設定期間中に平均何kWで予備蓄電池11aが放電できるかを逆算しておく。例えば、図6では定格の1/3の放電量で予備蓄電池11aが放電できるとする。
これを前提として、予備UPS11の整流器3が運転制御部61から放電信号を受信すると、予備蓄電池11aは、逆算した平均的な大きさの放電量で設定期間を通して一定放電する。このような点線のパターンでは、予備機回生モードの期間中、予備UPS11の入力電力は「定格×(−1/6)」となり、無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×5/6」となっている。
[予備機回生モードの終了]
図4では、予備機回生モードが終了した状態を示している。ピークシフト時のシステムコントローラ71では、放電可能量演算部51が予備蓄電池11aの放電可能量を求めており、時間演算部81が予備蓄電池11aの残り放電可能時間を求めている。
時間演算部81の求めた残り放電可能時間が、予備蓄電池11aの放電限界時間(=予備蓄電池11aの放電可能量が負荷22の停電補償量に減るまでの時間)を下回ると、停止制御部91は、残量閾値信号を予備UPS11の整流器3に送信して予備蓄電池11aの放電を停止させる。このため、予備UPS11は通常運転に戻って待機状態となる。
ここで、予備機回生モードの終了時について図6を用いて説明すると、図6での実線のパターンでは、予備蓄電池11aの蓄電池容量が66%になった時点で、時間演算部81の求めた残り放電可能時間が、予備蓄電池11aの放電限界時間を下回ることになる。このとき、停止制御部91は残量閾値信号を予備UPS11の整流器3に送って予備蓄電池11aの放電を停止させて電力回生を終了させる。
また、図6での点線のパターンでは、設定期間が終了する時点で、負荷22の停電補償量まで予備蓄電池11aの蓄電残量が減ったことになる(つまり予備蓄電池11aの蓄電池容量が66%まで減ったことになる)。すなわち、時間演算部81の求めた残り放電可能時間が、予備蓄電池11aの放電限界時間を下回ったことになり、停止制御部91は残量閾値信号を予備UPS11の整流器3に送って予備蓄電池11aの放電を停止させて電力回生を終了させる。
[予備蓄電池急速充電モード]
図5では、運転制御部61がピークシフト信号として予備蓄電池11aの急速充電信号を予備UPS11の整流器3に送信して、予備蓄電池11aの急速充電を行う状態を示している。この状態を予備蓄電池急速充電モードと呼ぶ。このときのピークシフトの時間帯は、電力需要が少ないと予め設定された時間帯であって、予備UPS11は、系統電源10から交流電力Pch3を入力して、予備蓄電池11aを充電する。
また、常用UPS12、13は系統電源10から交流電力Pin1、Pin2を入力する。つまり、系統電源10から無停電電源システム1への入力電力は合計して、「Pin1+Pin2+Pch3」となる。常用UPS12、13では、インバータ4が交流電力Pout1、Pout2を各負荷22、23に出力する。
図6を用いて予備蓄電池急速充電モードにおける入力電力の変化について説明する。急速充電モードも、2通りのパターンを説明する。図6において、実線で示したパターンでは、予備UPS11の整流器3が運転制御部61から急速充電信号を受信すると、定格の100%の電力で予備蓄電池11aを急速充電する。
そのため、予備UPS11の入力電力は「0」から「定格」となり、無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×2」となる。そして、予備蓄電池11aが満充電になったら、すなわち予備蓄電池11aの蓄電池容量が66%から100%に戻ったら、予備蓄電池11aの急速充電を停止する。
また、図6での点線のパターンでは、急速充電モードにおけるピークシフトを継続したい期間を予め設定し、その設定期間と、予備蓄電池11aへの充電量とをもとにして、当該設定期間中に平均何kWで充電するかを逆算する。そして、予備UPS11の整流器3が運転制御部61から急速充電信号を受信すると、平均的な大きさの充電量で、ここでは「定格×1/6」の充電量で、設定期間を通して予備蓄電池11aを一定充電する。そのため、無停電電源システム1全体の入力電力は、急速充電モードの期間中、「定格の7/6」となっている。
(効果)
以上のような第1の実施形態では、予備UPS11の運転制御部61は、電力需要が多いと予め設定された時間帯には予備蓄電池11aを放電して系統電源10側に電力回生を行い、電力需要ピーク時の見かけ上の購入電力を減少させることができる。一方、電力需要が少ないと予め設定された時間帯には安価な電力を多く購入することで、経済的に予備蓄電池11aを充電させることができる。
したがって、予備UPS11の予備蓄電池11aを充放電させてピークシフトを実現させることができ、無停電電源システムの持つ大きな余剰容量を効率良く利用することができる。また、第1の実施形態では、常用UPS12、13側はピークシフトに関与することは無いので、常用UPS12、13の余剰容量は全く低減することはない。したがって、第1の実施形態は、ピークシフトによる経済性の向上を図りつつ、優れた保守性および拡張性を維持することができる。
さらに、第1の実施形態において、時間演算部81が予備蓄電池11aの残り放電可能時間を求めており、残り放電可能時間が予備蓄電池11aの放電限界時間を下回ると、負荷22の停電補償量まで予備蓄電池11aの放電可能量が減ったことになり、その時点で停止制御部91が予備蓄電池11aの放電を即座に停止させる。
したがって、ピークシフトの実施時であっても予備蓄電池11aは負荷22の停電補償量を確保することができ、予備蓄電池11aを用いて負荷22、23への給電を確実に行うことができる。その結果、ピークシフトによる経済性を最大限に引き出すことができると同時に、予備UPS11の信頼性も高いレベルで維持することが可能である。
また、運転制御部61の設定部61aにて、予備蓄電池11aの放電による系統電源10側への回生電力の上限値を設定するので、回生電力量すなわち予備蓄電池11aの放電量が、負荷22、23の消費電力の総和を上回ることはない。したがって、回生電力によって逆潮流が起きる心配が無く、電力品質の低下を招くおそれがない。
また、仮に、常用UPS12、13からの給電を受ける系統とは別に、系統から直接電力が供給される負荷が存在した場合には、予備蓄電池11aの放電量が、負荷22、23の消費電力の総和を上回らないので、常用蓄電池12a、13aからの回生電力を直接給電の負荷に対して回すことが可能である。したがって、ピークシフトの効果をより高めることができる。
さらに、第1の実施形態では、運転制御部61〜63がピークシフト信号および通常運転信号をUPS11〜13に送信するので、通常運転とピークシフトの両方を、同一の制御部にて制御可能である。したがって、スケジュールに沿った運転切り換えをスムーズに実施することができる。
(2)第2の実施形態
(構成)
第2の実施形態では、予備UPS11に接続された予備蓄電池11aだけではなく、常用UPS12、13に接続された常用蓄電池12a、13aもピークシフトに用いている。なお、第1の実施形態と同一の構成要素に関しては同一符号を付して説明は省略する。
図7は第2の実施形態のブロック図である。図7に示すように、第2の実施形態に係る無停電電源システム20では、システムコントローラ72、73に設置された運転制御部62、63は、常用UPS12、13の整流器3に対してピークシフト信号を送信する。運転制御部62、63における通常運転信号及びピークシフト信号の送信タイミングは、運転制御部61におけるそれと同様である。
すなわち、ピークシフトの時間帯になると、常用機用の運転制御部62、63は、電力需要が多いと予め設定された時間帯に、蓄電池放電信号を整流器3に送り、常用蓄電池12a、13aを放電して負荷22、23に電力供給を行う。また、常用機用の運転制御部62、63は、電力需要が少ないと予め設定された時間帯に、蓄電池12a、13aの急速充電信号を整流器3に送り、常用蓄電池12a、13aを急速充電させる。なお、運転制御部62、63は、常用蓄電池12a、13aの容量と負荷22、23の容量との差分に基づいて、常用蓄電池12a、13aの充電を行っている。
システムコントローラ71と同じく、システムコントローラ72、73にはそれぞれ、放電可能量演算部52、53、時間演算部82、83、および停止制御部92、93が設置されている。このうち、放電可能量演算部52は、負荷22の容量を取り込み、ピークシフト時に常用蓄電池12aが放電する量を割り出す。
放電可能量演算部53は、負荷23の容量を取り込み、ピークシフト時に常用蓄電池13aが放電する量を割り出す。これら放電可能量演算部52、53は、ある時点での常用蓄電池12a、13aの放電量を、満充電した常用蓄電池12a、13aの蓄電量から差し引くことで、その時点での常用蓄電池12a、13aの放電可能量を求める。
時間演算部82、83は、常用蓄電池12a、13aから容量及び電流量を取り込み、常用蓄電池12a、13aの残り放電可能時間を求める。停止制御部92、93は、時間演算部82、83の求めた残り放電可能時間が予め設定された時間を下回ると、残量閾値信号を常用UPS12、13の整流器3に送信して常用蓄電池12a、13aの放電を停止させる。
停止制御部92、93にて設定される時間は、放電可能量演算部52、53にて求めた常用蓄電池12a、13aの放電可能量が、常用UPS12、13自らに接続される側の負荷22、23に対して停電補償可能な限界値すなわち負荷22、23の停電補償量に達するまでの時間とする。これらの時間を常用蓄電池12a、13aの放電限界時間とする。
常用蓄電池12a、13aが放電するにつれて常用蓄電池12a、13aの放電可能量は少なくなっていき、常用蓄電池12a、13aの放電限界時間も残り少なくなっていく。そして、時間演算部82、83の求めた残り放電可能時間が常用蓄電池12a、13aの放電限界時間を下回ると、停止制御部92、93は、残量閾値信号を常用UPS12、13の整流器3に送り、常用蓄電池12a、13aの放電を停止させる。残量閾値信号を受けた整流器3は、系統電源10からの入力制限を解除して元のレベルに復帰させる。これにより、常用UPS12、13は通常運転に戻る。
(作用)
第2の実施形態における通常運転時の各部の動作は、第1の実施形態と同様であるため説明は省略し、ピークシフトの場合について説明する。ただし、ピークシフトに際しても、予備UPS11の動作に関しては第1の実施形態と同様であるため、予備UPS11の動作については説明を省略し常用UPS12、13の動作についてのみ説明する。
[ピークシフト]
予め設定されたスケジュールに従いピークシフトの時間帯になると、システムコントローラ72、73では、運転制御部62、63が常用UPS12、13の整流器3にピークシフト信号を送信する。図8に示すように、電力需要が多いと予め設定された時間帯には、運転制御部62、63がピークシフト信号として蓄電池放電信号を整流器3に送信する。
そのため、常用蓄電池12a、13aが放電し、常用UPS12、13は、常用蓄電池12a、13aが放電した交流電力Prev3を系統電源10側に回生する。負荷22、23に電力供給を行う。この状態は蓄電池12a、13aの放電量が系統電源10からの入力電力量をアシストするので常用機アシストモードと呼ぶ。なお、図8では、常用機アシストモードの実施に加えて、図2で示した予備機回生モードも同時に実施している。
[常用機アシストモード]
常用機アシストモードの時間帯では、常用UPS12、13は、系統電源10側からは交流電力を全く入力していない。常用UPS12、13は、常用蓄電池12a、13aが放電した交流電力を入力し、インバータ4が交流電力Pout1、Pout2をそれぞれ負荷22、23に出力する。
また、予備UPS11は、予備蓄電池11aが系統電源10側に交流電力Prev3を出力する。交流電力Prev3は系統電源10の交流電力と同期するようになっており、この電力は系統電源10側に接続された照明などの負荷設備に利用される。交流電力Prev3と系統電源10の交流電力との同期については、…(補足説明待ち)。
図11を用いて予備機回生モードおよび常用機アシストモードにおける入力電力の変化について説明する。図11でも2通りのパターンについて説明する。前述したように、負荷22の消費電力は定格の2/3、負荷23の消費電力は定格の1/3と仮定する。このため、負荷22の停電補償量は常用蓄電池12aの蓄電池容量の66%、負荷23の停電補償量は常用蓄電池13aの蓄電池容量の33%である。
図11において、実線のパターンでは、UPS11〜13の整流器3が運転制御部61〜63から蓄電池放電信号を受信すると、蓄電池11a〜13aが放電する。このため、予備UPS11は、定格の100%の電力で予備蓄電池11aの放電電力を系統電源10側に回生する。
このとき、予備UPS11の入力電力は「0」から「定格×(−1)」となる。また、常用蓄電池12aの放電によって常用UPS12の入力電力は「定格×2/3」から「0」になり、常用蓄電池13aの放電によって常用UPS13の入力電力は「定格×1/3」から「0」に減る。
そのため、無停電電源システム1全体の入力電力は、「定格×1」から、「定格×(−1)」まで減少する。このときの「定格×(−1)」の電力分が予備蓄電池11aから系統電源10への交流電力Prev3であり、この交流電力Prev3は系統電源10側と同期を取って、負荷22、23以外の設備、例えば照明などに用いる。
図11での実線のパターンでは、予備蓄電池11aの蓄電池容量が66%になるまで予備蓄電池11aの放電が続き、この間は予備UPS11の入力電力は「定格×(−1)」を維持する。この間は無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×(−1)」のままである。
予備蓄電池11aの蓄電池容量が66%になった後で、常用蓄電池12aの蓄電池容量が66%になるが、それまで常用蓄電池12aは放電を継続する。常用蓄電池12aが放電を継続している間は、常用UPS12の入力電力は「0」を維持する。また、常用蓄電池13aの放電は、常用蓄電池13aの放電可能量が負荷23の停電補償量に達するまで、つまり常用備蓄電池13aの蓄電池容量が33%になるまで続き、この間は常用UPS12の入力電力は「0」を維持する。
図11での点線のパターンでは、予備機回生モードおよび常用機アシストモードにおいて、ピークシフトを継続したい時間を予め設定し、その設定時間と、負荷22、23の停電補償量とをもとにして、前記設定時間中に平均何kWで、蓄電池11a〜13aが放電できるかを逆算する。そして、平均的な大きさの放電量で、設定時間を通して一定放電する。
このような点線のパターンでは、予備機回生モードおよび常用機アシストモードの期間中、予備UPS11の入力電力は「定格×(−1/6)」、常用UPS12の入力電力は「定格×(1/2)」、常用UPS13の入力電力は「0」となり、無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×1/3」となっている。
[予備機回生モードおよび常用機アシストモードの終了]
図9では、予備機回生モードおよび常用機アシストモードが終了した状態を示している。ピークシフト時のシステムコントローラ71〜73では、放電可能量演算部51〜53が常用蓄電池11a〜13aの放電可能量を求めており、時間演算部81〜83が常用蓄電池11a〜13aの残り放電可能時間を求めている。
まず時間演算部81の求めた残り放電可能時間が、予備蓄電池11aの放電限界時間(=予備蓄電池11aの放電可能量が負荷22の停電補償量に減るまでの時間)を下回ると、停止制御部91は、残量閾値信号を予備UPS11の整流器3に送信して予備蓄電池11aの放電を即座に停止させる。このため、予備UPS11は通常運転に戻って待機状態となる。
ここで、予備機回生モードの終了時について図11を用いて説明すると、図11での実線のパターンでは、予備蓄電池11aの蓄電池容量が66%になった時点で、時間演算部81の求めた残り放電可能時間が、予備蓄電池11aの放電限界時間を下回ることになる。このとき、停止制御部91は残量閾値信号を予備UPS11の整流器3に送って予備蓄電池11aの放電を停止させて、予備蓄電池11aの放電による系統電源10への電力回生を終了させる。このため、無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×(−1)」から「0」になる。
続いて、常用蓄電池12aの蓄電池容量が66%になった時点で、時間演算部82の求めた残り放電可能時間が、常用蓄電池12aの放電限界時間(=常用蓄電池12aの放電可能量が負荷22の停電補償量に減るまでの時間)を下回る。そのため、停止制御部92は、残量閾値信号を常用UPS12の整流器3に送信して常用蓄電池12aの放電を停止させる。したがって、常用蓄電池12aの放電による負荷22への電力供給を終了させる。このとき、無停電電源システム1全体の入力電力は「0」から「定格×2/3」になる。
さらに、常用蓄電池13aの蓄電池容量が33%になった時点で、時間演算部83の求めた残り放電可能時間が、常用蓄電池13aの放電限界時間(=常用蓄電池13aの放電可能量が負荷23の停電補償量に減るまでの時間)を下回る。そのため、停止制御部93は、残量閾値信号を常用UPS13の整流器3に送信して常用蓄電池13aの放電を停止させて、常用蓄電池13aの放電による負荷23への電力供給を終了させる。この時点で、常用機アシストモードは終了し、無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×2/3」から「定格×1」に戻る。
また、図11での点線のパターンでは、設定期間が終了する時点で、負荷22、23の停電補償量まで蓄電池11a〜13aの蓄電残量が減ったことになる。すなわち、時間演算部81〜83の求めた残り放電可能時間がいずれも、蓄電池11a〜13aの放電限界時間を下回ったことになり、停止制御部91〜93は残量閾値信号をUPS11〜13の整流器3に送って蓄電池11a〜13aの放電を同時に停止させる。これにより、系統電源10への電力回生および負荷22、23への電力供給を終了させる。
[蓄電池急速充電モード]
図10では、運転制御部61〜63がピークシフト信号として蓄電池急速充電信号を蓄電池11a〜13aに送信して、蓄電池11a〜13aの急速充電を行う状態を示している。この状態を蓄電池急速充電モードと呼ぶ。このときのピークシフトの時間帯は、電力需要が少ないと予め設定された時間帯である。
予備UPS11は、系統電源10から交流電力Pch1を入力して、予備蓄電池11aを充電する。また、常用UPS12、13はそれぞれ系統電源10から、負荷22、23への交流電力Pin1、Pin2と、常用蓄電池12a、13aへの交流電力Pch1、Pch2を入力する。
つまり、系統電源10から入力される合計電力は、交流電力「Pin1+Pin2+Pch1+Pch2+Pch3」となる。常用UPS12、13では、交流電力Pch1、Pch2を常用蓄電池12a、13aに充電し、インバータ4が交流電力Pout1、Pout2を各負荷22、23に出力する。
図11を用いて蓄電池急速充電モードにおける入力電力の変化について説明する。図11の急速充電モードにおいて、UPS11〜13の整流器3が運転制御部61〜63から急速充電信号を受信すると、実線のパターンでは、定格の100%の電力で蓄電池11a〜13aを充電する。
このとき、予備UPS11の入力電力は「0」から「定格」となり、常用UPS12の入力電力は「定格×2/3」から「定格」となり、常用UPS13の入力電力は「定格×1/3」から「定格×2/3」となる。したがって、無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×3」となる。
そして、予備蓄電池11aが満充電になったら、すなわち予備蓄電池11aの蓄電池容量が66%から100%に戻ったら、予備蓄電池11aの急速充電を停止する。そのため、無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×3」から「定格×5/3」となる。続いて、常用蓄電池12aが満充電になり、常用蓄電池12aの蓄電池容量が66%から100%に戻ったら、常用蓄電池12aの急速充電を停止する。
そのため、通予備無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×5/3」から「定格×4/3」になる。最後に、常用蓄電池13aが満充電になり、常用蓄電池13aの蓄電池容量が33%から100%に戻った時点で常用蓄電池13aの急速充電を停止する。この時点で蓄電池急速充電モードは終了し、通予備無停電電源システム1全体の入力電力は「定格×4/3」から「定格×1」に戻る。
また、図11での点線のパターンでは、急速充電モードにおけるピークシフトを継続したい期間を予め設定し、その設定期間と、蓄電池11a〜13aへの充電量とをもとにして、当該設定期間中に平均何kWで充電するかを逆算する。そして、UPS11〜13の整流器3が運転制御部61〜63から急速充電信号を受信すると、平均的な大きさの充電量で充電される。
ここでは、予備UPS11の入力電力は「定格×1/6」、常用UPS12の入力電力は「定格×5/6」、常用UPS13の入力電力は「定格×2/3」で、蓄電池11a〜13aを充電する。そのため、無停電電源システム1全体の入力電力は、各入力電力の和である「定格の5/3(=1/6+5/6+2/3)」となっている。
(効果)
以上のような第2の実施形態では、系統電源10からの入力電力を低減させるピークシフト運転時のUPS11〜13では、電力需要が多いと予め設定された時間帯には、蓄電池11a〜13aを放電して系統電源10側に電力回生および負荷22、23への給電を行う。
このような第2の実施形態によれば、電力需要ピーク時の見かけ上の購入電力をゼロにするのみならず、さらには照明など負荷22、23以外の負荷への給電としている。一方、電力需要が少ないと予め設定された時間帯には安価な電力を大量に購入して、経済的に蓄電池11a〜13aを充電させることができる。
以上のように、第2の実施形態に係る無停電電源システム20では、UPS11〜13に接続した蓄電池11a〜13aを全て充放電させて、系統電源10からの入力電力量を大きく増減させることが可能なピークシフトを実現できる。したがって、電力料金の高い時間帯での買電量を低減させ、電力料金の安い時間帯での買電量を増大させることができるので、経済性がいっそう向上する。
また、無停電電源システム20において、システムコントローラ72、73では、放電可能量演算部52、53の求めた常用蓄電池12a、13aの放電可能量が、常用UPS12、13に接続された負荷22、23への停電補償量に達すれば、停止制御部92、93が常用蓄電池12a、13aの放電を即座に停止させている。
そのため、ピークシフトの実現時であっても、常用蓄電池12a、13aがそれぞれ、負荷22、23への停電補償量を確保することができ、常用蓄電池12a、13aを用いて負荷22、23への給電を確実に行うことができる。しかも、消費電力が大きい方の負荷22の停電補償量を残した状態で、予備蓄電池11aの放電を停止させるので、大きい方の負荷22への給電が足りなくなるという心配も無い。
また、第2の実施形態では、常用UPS12、13の運転制御部62、63が常用蓄電池12a、13aの容量と負荷22、23の容量との差分に基づいて常用蓄電池12a、13aの充電を行っている。したがって、急速充電をスムーズに行うことができ、ピークシフトを安定して実現させることができる。
さらに、第2の実施形態では、時間演算部82、83が常用蓄電池12a、13aの残り放電可能時間を求め、残り放電可能時間が常用蓄電池12a、13aの放電限界時間を下回ると、負荷22、23の停電補償量まで常用蓄電池12a、13aの放電可能量が減ったことになり、停止制御部92、93が常用蓄電池12a、13aの放電を即座に停止させることができる。したがって、ピークシフトの実施時に系統停電などが発生しても、常用蓄電池12a、13aは負荷22、23の停電補償量を確保することができ、常用蓄電池12a、13aを用いて負荷22、23への給電を確実に行うことができる。その結果、ピークシフトによる経済性を獲得しつつ、UPS11〜13は優れた信頼性を確保することが可能である。
(3)他の実施形態
上記の実施形態は、本明細書において一例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図するものではない。すなわち、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことが可能である。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、UPSの台数や蓄電池の台数あるいは容量などは適宜変更可能である。また、ピークシフトの時間帯と通常運転の時間帯を設定するスケジュールなども適宜選択可能であり、電力需要が大きい時間帯及び電力需要が少ない時間帯として設定する時間帯も自由に設定することができる。
さらに、上記の実施形態では、ピークシフトの実現に際して予備蓄電池11aの充放電は必ず含めていたが、これに限らない。すなわち、無停電電源システムにおいて、常用蓄電池12a、13aのみでピークシフトを実現させてもよい。例えば、図12に示すように予備UPS11は通常運転を行い、常用UPS12、13がアシストモードを実施してピークシフトを実現させる。
ここでは、常用UPS12、13の運転制御部62、63は、電力需要が多いと予め設定された時間帯に常用蓄電池12a、13aを放電して負荷22、23に電力供給を行う。また、運転制御部62、63は、電力需要が少ないと予め設定された時間帯には常用蓄電池12a、13aの充電を行ってピークシフトを実現させる。
このような実施形態によれば、ピークシフトの時間帯であるか否かを考慮することなく、予備UPS11を常用UPS12、13のバックアップ可能な状態にしておくことができる。このため、予備UPS11の使い勝手が良好となり、無停電電源システムとしての信頼性が向上する。
上記の実施形態の設定部61aでは、常用UPS12、13の入力電力の総和を上回らない値を、回生電力の上限値として設定するようにしてもよい。常用UPS12、13の入力電力の総和は、常用UPS12、13に接続される負荷22、23の容量と、常用UPS12、13に接続される常用蓄電池12a、13aの容量との和とする。
この実施形態によれば、予備蓄電池11aの放電による回生電力の上限値を、常用UPS12、13の入力電力の総和よりも小さくしている。そのため、予備蓄電池11aの放電による回生電力が、負荷22、23の容量の和を超えて、負荷22、23へ給電しても電力が余ったとしても、その分を常用蓄電池12a、13aを充電させることができる。
したがって、常用蓄電池12a、13aの容量の和を超えない限りは、予備蓄電池11aの放電による回生電力を、常用UPS12、13側に残らず入力することが可能である。これにより、回生電力による系統電源10側への逆潮流の発生を確実に防ぐことができ、電力品質が低下することがない。
また、図13に示すように、常用UPS12、13からの給電を受ける系統とは別に、系統10から直接電力が供給される負荷25が存在したとしても、このような直接給電の負荷25に対して、常用蓄電池12a、13aからの回生電力を回すことがない。これにより、回生電力が負荷25で使い切れなかったとしても、回生電力が系統10側に流れることを未然に防ぐことができる。したがって、逆潮流が発生することがなく、安定した電力品質を確保することができる。
また、負荷22、23の停電補償量としては、常用蓄電池12aは蓄電池容量の2/3の66%、常用蓄電池13aは蓄電池容量の1/3である33%としたが、例えば、常用蓄電池12a、13aにおいて共に蓄電池容量の1/2である50%ずつとしてもよく、これらの比率は適宜変更可能である。さらに、上記の実施形態では、蓄電池11a〜13aの放電を停止させるための閾値を、負荷22、23における停電補償量によって規定しているが、これに限定されるものではなく、蓄電池11a〜13aの状態などを加味して適宜変更可能である。
1、20…無停電電源システム
3…整流器
4…インバータ
51〜53…放電可能量演算部
61〜63…運転制御部
61a…設定部
71〜73…システムコントローラ
81〜83…時間演算部
91〜93…停止制御部
10…系統電源
11…予備UPS
11a…予備蓄電池
12、13…常用UPS
12a、13a…常用蓄電池
14、24…無瞬断切換器
22、23、25…負荷

Claims (8)

  1. 交流から直流に変換する整流器と直流から交流に変換するインバータとが設けられた無停電電源装置を備え、
    前記無停電電源装置は、負荷に給電を行う複数台の常用機と、前記常用機を共通してバックアップする共通予備機と、を含み、
    前記常用機には常用蓄電池を接続し、
    前記共通予備機には予備蓄電池を接続し、
    電力需要が多いと予め設定された時間帯には前記予備蓄電池を放電して系統側に電力回生を行い、電力需要が少ないと予め設定された時間帯には前記予備蓄電池の充電を行う前記共通予備機用の運転制御部を備えた無停電電源システム。
  2. 前記常用機が給電を行う負荷として消費電力の異なる負荷を複数備え、
    前記予備蓄電池の放電可能量を求める放電可能量演算部と、
    前記予備蓄電池の放電可能量が前記負荷の中で最も消費電力の大きい負荷の停電補償可能な限界値まで下がると、前記予備蓄電池の放電を停止させる前記共通予備機用の停止制御部と、を備えた請求項1に記載の無停電電源システム。
  3. 前記予備蓄電池の放電による系統側への回生電力が前記常用機の入力電力の総和を上回らないように前記回生電力の上限値を設定する設定部を備えた請求項1または2に記載の無停電電源システム。
  4. 前記予備蓄電池の放電による系統側への回生電力が前記負荷の消費電力の総和を上回らないように前記回生電力の上限値を設定する設定部を備えた請求項1または2に記載の無停電電源システム。
  5. 電力需要が多いと予め設定された時間帯には前記常用蓄電池を放電して負荷に電力供給を行い、電力需要が少ないと予め設定された時間帯には前記常用蓄電池の充電を行う前記常用機用の運転制御部を備えた請求項1〜4のいずれかに記載の無停電電源システム。
  6. 前記常用蓄電池の放電可能量を求める放電可能量演算部と、
    前記常用蓄電池の放電可能量が前記常用機自らに接続される前記負荷に対し停電補償可能な限界値まで下がると、前記常用蓄電池の放電を停止させる前記常用機用の停止制御部と、を備えた請求項5に記載の無停電電源システム。
  7. 前記常用機用の運転制御部は、前記常用蓄電池の容量と前記負荷の容量との差分に基づいて前記常用蓄電池の充電を行う請求項5または6に記載の無停電電源システム。
  8. 交流から直流に変換する整流器と直流から交流に変換するインバータとが設けられた無停電電源装置を備え、
    前記無停電電源装置は、負荷に給電を行う複数台の常用機と、前記常用機を共通してバックアップする共通予備機と、を含み、
    前記常用機には常用蓄電池を接続し、
    前記共通予備機には予備蓄電池を接続し、
    電力需要が多いと予め設定された時間帯には前記常用蓄電池を放電して負荷に電力供給を行い、電力需要が少ないと予め設定された時間帯には前記常用蓄電池の充電を行う前記常用機用の運転制御部を備えた無停電電源システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110027443A (zh) * 2019-04-15 2019-07-19 江苏广义牵引技术研究所有限公司 轴端发电机发电储能供电***及其供电方法

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