JP2018008371A - 倣い研削のための研削盤 - Google Patents

Abstract

【課題】複雑な形状を有する被加工物を高精度かつ安価な方法により製造することが可能となるように、広範な種類の研削盤を更に改良すること。【解決手段】機械ベッド（２）を有する、倣い研削のための研削盤（１）に関し、加工機（３）は、機械ベッド（２）上に配置され、加工機（３）は、第１研削工具（６）、特に粗加工研削工具を有する第１研削盤主軸（５）、及び、第２研削工具（８）、特に仕上げ加工研削工具を有する第２研削盤主軸（７）を担持するスイベルヘッド（４）を有し、回転テーブル（９）である被加工物担持装置は、機械ベッド（２）上に配置される。複雑な形状を有する被加工物を、高精度かつ安価な方法により製造可能とするために、スイベルヘッド（４）が、第３研削工具（１１）を有する少なくとも１つの第３研削盤主軸（１０）を更に担持し、スイベルヘッド（４）の回転軸（Ａ）は水平方向に向けられ、かつ、回転テーブル（９）の回転軸（Ｂ）は垂直方向に向けられる。【選択図】図２

Description

本願発明は、機械ベッドを有する倣い研削用研削盤に関し、加工機は機械ベッド上に配置され、加工機は、第１研削工具、特に粗加工研削工具を用いて、第１研削盤主軸を担持すると共に、第２研削工具、特に仕上げ加工研削工具を用いて、第２研削盤主軸を担持するスイベルヘッド（回転ヘッド）を有し、回転テーブルである被加工物担持装置は、機械ベッド上に配置される。

最先端の技術分野では、広範な種類の研削盤が知られている。回転テーブルは、研削対象となる被加工物を受け入れるための機械ベッド上に配置される。被加工物の機械加工は、異なる研削工具を備える、特に、粗加工砥石を一方に備えかつ仕上げ加工砥石を他方に備える、研削盤主軸を用いて、行われる。砥石の代わりに、ウォーム状の研削工具を使用することが知られている。

通常、その様な機械装置では、非平面の外形の機械加工のみが行われる。被加工物の他の表面、特に円筒形状の表面または前部が平面状の表面はそれぞれ、円筒形状の研削盤または平面研削盤上で、機械加工（通常は従来の倣い研削）される。

幾つかの出願では、被加工物の形状に高い精度が要求されることに起因して、１つの研削盤から他の研削盤へ被加工物を移す際に、既に問題が生じ得る。１つの例として、サイクロイド歯車の一部分、特に相対的に、該部分の円筒形状の周囲面及び内腔は、非常に高精度に製造されなければならない外形を有することが言及されるべきである。

公知の研削盤は、依然として、その様な精密な部品を、再生可能かつ安価に製造するのに十分な可能性を提供するものではない。

特許文献１は、両側にある軸方向孔及び平面状の外面を研削可能な研削盤を開示する。特許文献２からは、複数の工具を有する工作機械のタレットが公知である。特許文献３は、ターニングセンタを示す。特許文献４からは、案内装置を用いて複数の工具を係合させ得る、フライス加工、研削、及び研磨のための工作機械が公知である。

ドイツ特許出願公開第１０２０１４／２０３４０２Ｂ３号明細書 ドイツ特許第１９６４２９７５Ａ１号明細書 ドイツ特許出願公開第１０２００６／０２６１８４Ａ１号明細書 ドイツ特許第２０３１８６６０Ｕ１号明細書

本願発明の目的は、複雑な形状を有する被加工物を高精度かつ安価な方法により製造することが可能となる様に、広範な種類の研削盤を更に改良することである。

本願発明による課題の解決手段は、機械装置のスイベルヘッドが、上述した２つの研削盤主軸の他に、第３研削工具を有する少なくとも１つの第３研削盤主軸を更に担持し、上記スイベルヘッドの回転軸が水平方向に向けられ、かつ、回転テーブルの回転軸が垂直方向に向けられることを特徴とする。

上記第３研削工具は、好適には、被加工物の円筒形状領域を機械加工することのできる様な工具である。そうするために、特に、径方向断面において長方形を有し、かつ、これにより上記円筒形状領域を研削可能な様な外形を有する様な砥石が、使用される。好都合なことに、上記被加工物の平面状の正面領域もまた、上記砥石により研削可能である。

好適には、上記スイベルヘッドの回転軸、及び上記回転テーブルの回転軸が、共通の平面に配置されることが規定される。

第１研削工具及び第２研削工具が、好適には、非平面の輪郭を研削するための外形工具として設計される一方、第３研削工具は、既に上述した様に、研削対象となるべき被加工物の円筒形状の表面を研削するための研削工具として設計される。本願発明の好適な実施形態は、第１研削盤主軸及び第２研削盤主軸が、上記スイベルヘッドの中心領域から反対側へ延在する、共通の縦軸を有する棒状または管状の部分として（これにより研削アームとして）設計されることを規定する。上記中心領域は、上記スイベルヘッドの回転軸近傍に配置される。上記第１研削工具の回転軸、及び上記第２研削工具の回転軸は、好適には、上述した縦軸に対して垂直である。

上記第３研削盤主軸は、好適には、上記第１及び第２の研削盤主軸の縦軸と垂直に交わる縦軸もまた、有する。従って、好適には、上記第３研削盤主軸の縦軸は同時に、上記第３研削工具の回転軸でもある。従って、好適には、上記第１研削盤主軸、上記第２研削盤主軸、及び上記第３研削盤主軸がＴ字型構造を形成することが規定される。

好適には、上記スイベルヘッドは、更に、測定用素子を担持する。本願発明の好適な実施形態は、上記測定用素子に加えて、上記第１、第２、及び第３の研削盤主軸もまた、水平方向（上記スイベルヘッドの回転軸方向）から見て交差構造を形成することを規定する。従って、上記測定用素子は、好適には、１つの軸端にセンサ素子を有する鉛筆型形状である。

提案された研削盤は、好適には、上記被加工物の平面状の正面領域を研削するために用いられる第４研削工具を有する第４研削盤主軸を更に有する。

上述した設計の研削盤により、１つの締め付け（クランピング）において、被加工物の円筒形状及び平面状の領域に加えて複雑な外形をそれぞれ機械加工することが可能となる。このため、他の手段では到達し得ない高精度化が可能となる。

使用される上記スイベルヘッドは、高精度な回転テーブルとして設計される。

これにより、好適かつ特に有益な、外形及び円筒形状の領域は、サイクロイド歯車の部品のために必要な時に直ちに、機械加工可能となる。更に、妥当な場合には、外形が研削される同一の締め付け内の平面状の正面領域を研削することも可能である。

好適には、図示する様に、倣い研削砥石が、倣い研削のために規定される。あるいは、研削ウォームもまた、その代わりに用いることもできる。

図面に、本願発明の実施形態が示される。

研削盤の斜視図 図１に示す研削盤の作業空間の拡大斜視図

図面には、実施形態において、サイクロイド歯車（不図示）のいわゆるニードルリングが完成した研削盤１が示される。研削盤１は、加工機３を担持する機械ベッド２を有する。更に、研削盤１は、（不図示の）被加工物の受け入れのための回転テーブル９を有する。回転テーブル９の回転軸は、垂直方向に配置される。

加工機３は、研削工具を被加工物に係合させるための回転テーブル９へ向かう方向または離れる方向に並進運動可能である。加工機３は、主要部分として、回転軸Ａを回転可能なスイベルヘッド４を有する；回転軸Ａは水平方向に向いている。

スイベルヘッド４は、図２から最も良く視認可能であり、３つの研削盤主軸、すなわち、第１研削盤主軸５、第２研削盤主軸７、及び第３研削盤主軸１０を有する。各研削盤主軸５、７、１０はそれぞれ、研削工具６、８、１１を担持する。第１研削工具６は、被加工物の外形の粗加工のための倣い研削砥石であり、第２研削工具８は、上述した外形の仕上げ加工のための倣い研削砥石である。第３研削工具１１は、被加工物の円筒形状の外周領域を研削可能な砥石である。

視認可能な様に、第１及び第２の研削工具６、８の回転軸Ｃ、Ｄは、他方に対して平行に配置される；２つの研削盤主軸５、７は、各研削工具６、８をその軸端領域において担持する管状研削アームとして設計される。２つの研削アームは、スイベルヘッド４の中心領域Ｍから反対方向へ延在する；しかしながら、同一の縦軸Ｌを有する。

第３研削盤主軸１０は、縦軸Ｋを有し；研削盤主軸１０の端部には、第３砥石１１が配置される。

更に、測定用キーボタン形式の測定用素子１２は、スイベルヘッド４に配置される。

図面からの帰結として、測定用素子１２に加えて、３つの研削盤主軸５、７、１０もまた、水平方向及び軸Ａ方向の各々から見て、交差構造を形成する。

従って、機械加工は、以下の様な結果となる可能性がある：

最初に、回転テーブル９上に固定された被加工物は、その外周において、砥石１１により、円筒形状に研削可能である。これに対応して、内周領域の個別の機械加工もまた、勿論可能である。

この機械加工において、スイベルヘッド４は、図に示される様な位置に有る。

続いてスイベルヘッド４を約９０°旋回させることにより、第１砥石６は、（単独の分割工程における）外形の粗加工の準備が可能となる。これにより、外形は、粗く機械加工可能である。外形の粗加工の後、第２砥石８が、外形の仕上げ加工の機械加工位置に来る様に、スイベルヘッド４は、１８０°旋回される。

仕上げ加工の後、スイベルヘッド４が、図示される位置から１８０°旋回される故に、測定用素子１２を用いた測定が実施可能となる。

当然のことながら、丸形研削及び倣い研削に関する機械加工の順序についても、異なる順序で実施可能である。

スイベルヘッド４は、被加工物に対する一回の締め付けにより、関連する全ての良好な機械加工作業を実行可能とする高精度な回転テーブルとして、設計される。これにより、被加工物に対する締め付けの変更は不要となり、かつ、機械加工の精度を高水準に高めるための前提条件が確保される。

また、このことは、効果的かつ経済的な製造を可能とするスイベルヘッド４における上述した要素の交差構造により、促進される。

また、詳細には図に示さないが、妥当な場合には、被加工物の正面の表面研削についても、回転テーブル９上での同一の締め付けにより、実行可能である。

１ 研削盤
２ 機械ベッド
３ 加工機
４ スイベルヘッド
５ 第１研削盤主軸
６ 第１研削工具
７ 第２研削盤主軸
８ 第２研削工具
９ 回転テーブル
１０ 第３研削盤主軸
１１ 第３研削工具
１２ 測定用素子
Ａ スイベルヘッドの回転軸
Ｂ 回転テーブルの回転軸
Ｃ 第１研削工具の回転軸
Ｄ 第２研削工具の回転軸
Ｌ 第１及び第２研削盤主軸の縦軸
Ｋ 第３研削盤主軸の縦軸
Ｍ スイベルヘッドの中心領域

Claims (10)

1. 加工機（３）が、機械ベッド（２）上に配置され、
   前記加工機（３）が、第１研削工具（６）、特に粗加工研削工具を有する第１研削盤主軸（５）、及び、第２研削工具（８）、特に仕上げ加工研削工具を有する第２研削盤主軸（７）を担持するスイベルヘッド（４）を有し、
   回転テーブル（９）である被加工物担持装置が、前記機械ベッド（２）上に配置された、倣い研削のための研削盤（１）であって、
   前記スイベルヘッド（４）は、第３研削工具（１１）を有する少なくとも１つの第３研削盤主軸（１０）を更に担持し、前記スイベルヘッド（４）の回転軸（Ａ）は水平方向に向けられ、かつ、前記回転テーブル（９）の回転軸（Ｂ）は垂直方向に向けられる
   ことを特徴とする倣い研削のための研削盤。
2. 前記スイベルヘッド（４）の回転軸（Ａ）、及び前記回転テーブル（９）の回転軸（Ｂ）は、共通の平面に配置される
   請求項１に記載の研削盤。
3. 前記第１研削工具（６）及び前記第２研削工具（８）は、非平面の輪郭を研削するための外形工具として設計され、かつ、前記第３研削工具（１１）は、研削対象となるべき被加工物の円筒形状または平面状の表面を研削するための研削工具として設計された
   請求項１または２に記載の研削盤。
4. 前記第１研削盤主軸（５）及び前記第２研削盤主軸（７）は、前記スイベルヘッド（４）の中心領域（Ｍ）から反対側へ延在する、共通の縦軸（Ｌ）を有する棒状または管状の部分として設計された
   請求項３に記載の研削盤。
5. 前記第１研削工具（６）の回転軸（Ｃ）、及び前記第２研削工具（８）の回転軸（Ｄ）は、前記縦軸（Ｌ）に対して垂直である
   請求項４に記載の研削盤。
6. 前記第３研削盤主軸（１０）は、前記第１及び第２の研削盤主軸（５、７）の縦軸（Ｌ）と垂直に交わる縦軸（Ｋ）を有する
   請求項４または５に記載の研削盤。
7. 前記第３研削盤主軸（１０）の縦軸（Ｋ）は、前記第３研削工具（１１）の回転軸である
   請求項６に記載の研削盤。
8. 前記第１研削盤主軸（５）、前記第２研削盤主軸（７）、及び前記第３研削盤主軸（１０）は、Ｔ字型構造を形成する
   請求項７に記載の研削盤。
9. 前記スイベルヘッド（４）は、更に、測定用素子（１２）を担持する
   請求項５ないし８のいずれかに記載の研削盤。
10. 前記測定用素子（１２）に加えて、前記第１、第２、及び第３の研削盤主軸（５、７、１０）もまた、前記スイベルヘッド（４）の回転軸（Ａ）の方向から見て、交差構造を形成する
    請求項９に記載の研削盤。

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