JP2018006531A - レーザー装置およびレーザー点火装置 - Google Patents

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伸幸 新井
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Abstract

【課題】高出力のレーザーアレイを用いた構成において、高密度に集積させた発光点からの光束の広がりを抑制し、装置サイズの小型化を実現可能なレーザー装置を提供する。【解決手段】複数の発光点が2次元的に配列された光源1と、光源1の複数の発光点32に対応する複数のカップリングレンズ7と、光源1から出射されてカップリングレンズ7を経た光束を集光する集光光学系8と、を備え、複数の発光点32の配置間隔と複数のカップリングレンズ7の光軸の間隔が一致し、カップリングレンズ7の光軸が発光点32の中心を通る領域と、複数の発光点32の配置間隔と複数のカップリングレンズ7の光軸の間隔が一致せず、カップリングレンズ7の光軸が発光点32の中心を通らない領域と、を有するレーザー装置である。【選択図】図3

Description

本発明は、レーザー装置およびレーザー点火装置に関する。
レーザー装置として、高出力なレーザーを使用したデバイス(例えば、レーザー加工機など)が広く知られており、高出力なレーザー光源を得るために、単体のレーザーではなく、複数のレーザーを合成して使う技術が既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、レーザー光源としては、端面発光レーザーよりも集積化が容易であり、複数の発光点が配置された光源を構成し易い面発光型半導体レーザー光源が知られており、これを用いた高出力レーザーデバイスが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2には、調整の簡略化を目的として、光源として面発光レーザー光源を用い、これに対応したマイクロレンズアレイが一体に形成される構成が開示されている。具体的には、面発光型光源として共振器を半導体基板と垂直に作り込んだ垂直共振器面発光レーザー(Vertical Cavity Surface Emitting LASER:VCSEL)が形成されたVCSELアレイ基板と、VCSELアレイ基板の発光面側に一体に形成され、レーザー光を平行化するための凸型のマイクロレンズが形成されたレンズアレイ基板とを備える構成である。
このようにVCSELからの発光をマイクロレンズアレイを用いてコリメートし、レンズによって集光する構成が知られており、この構成において、一般的にマイクロレンズアレイの光軸とVCSEL発光領域(発光点)の中心は、それぞれ一致するように配列される。
しかしながら、VCSELを用いたレーザーモジュールでは、発光点を高い密度で集積させると、マイクロレンズアレイ焦点距離が短くなり、光学系の倍率が上がってしまう。また、VCSELはマイクロレンズに対して広がりをもって入射するため、マイクロレンズとの距離に応じて拡大した光線に応じたサイズのレンズが必要となる。
さらに、VCSELからの光束は、拡大した発光領域の大きさと光学系倍率に応じてマイクロレンズアレイでコリメートした後も必ず発散光束になってしまうため、マイクロレンズアレイと集光レンズの距離が離れる分、レンズの必要有効径が大きくなってしまい、装置の大型化を招いてしまう。
そこで本発明は、高出力のレーザーアレイを用いた構成において、高密度に集積させた発光点からの光束の広がりを抑制し、装置サイズの小型化を実現可能なレーザー装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係るレーザー装置は、複数の発光点が2次元的に配列された光源と、前記光源の複数の発光点に対応する複数のカップリングレンズと、前記光源から出射されて前記カップリングレンズを経た光束を集光する集光光学系と、を備え、複数の前記発光点の配置間隔と複数の前記カップリングレンズの光軸の間隔が一致し、前記カップリングレンズの光軸が前記発光点の中心を通る領域と、複数の前記発光点の配置間隔と複数の前記カップリングレンズの光軸の間隔が一致せず、前記カップリングレンズの光軸が前記発光点の中心を通らない領域と、を有することを特徴とするレーザー装置である。
本発明によれば、高出力のレーザーアレイを用いた構成において、高密度に集積させた発光点からの光束の広がりを抑制し、装置サイズの小型化を実現可能なレーザー装置を提供することができる。
VCSELアレイ光源の一例を示す正面図である。 発光点の配列を模式的に示した図である。 VCSELアレイ光源からの光束が対応するカップリングレンズに入射する様子を示した光路図である。 従来のVCSEL全系における光線図を示した図である。 本実施形態のVCSEL全系における光線図を示した図である。 VCSEL基板とカップリングレンズを取り付けた状態のYZ断面図である。 VCSEL基板とカップリングレンズを取り付けた状態のXY断面図である。 VCSELアレイ光源から出射した光束が、光ファイバに入射する様子を示す光学配置図である。 光ファイバの断面を示す斜視図である。 本発明に係るレーザー装置の一例を示す斜視図(A)及び断面図(B)である。 本発明に係るレーザー点火装置の構成を模式的に示す断面構成図である。 発光点の配置間隔とカップリングレンズの光軸の間隔との関係を説明する模式図である。
以下、本発明に係るレーザー装置およびレーザー点火装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
〔レーザー装置〕
本発明に係るレーザー装置の斜視図を図10(A)に、断面図を図10(B)に示す。
本発明のレーザー装置は、複数の発光点が2次元的に配列された光源1と、光源1の複数の発光点に対応する複数のカップリングレンズ7と、光源1から出射されてカップリングレンズ7を経た光束を集光する集光光学系としての集光レンズ8と、を備える。
さらに、集光光学系によって集光される光が入射する光ファイバ9を備える。
以下、本実施形態のレーザー装置において、面発光型半導体レーザー(VCSEL)による発光点が多数集積された基板により構成される面発光型半導体レーザー光源(以下、「VCSELアレイ光源」という)を適用した例について説明する。
なお、光源1としては、VCSELが複数配列されたものに限定されず、例えば、端面発光レーザー(EEL)が複数配列されたものであってもよい。ただし、面発光型半導体レーザー(VCSEL)は、端面発光レーザー(EEL)よりも集積化が容易であり、複数の発光点が配置された光源が構成しやすい。
また、カップリングレンズ7としては、レンズアレイを用いてもよい。
図10(B)に示すように、光源(VCSELアレイ光源)1から射出されたレーザーは、カップリングレンズ7を経て集光レンズ8に入射し、集光された光束は光ファイバ9に入射する。そして、光ファイバ9の接続先である外部のレーザー使用機器(例えば、レーザー加工機、レーザーを利用したエンジン用の点火プラグなど)へ輸送され、利用される。集光レンズ8上に光ファイバ9を設ける構成とすることで、取り回しが容易となる。
VCSELアレイ光源1は、マウント2を介して台座として銅等の熱伝導性の高い材料で形成された熱拡散板5の一方の面上に取着されており、熱拡散板5の他方の面には、ヒートシンク11が取り付けられている。これら熱拡散板5およびヒートシンク11は、発熱するVCSELアレイ光源1を放熱し冷却するために設けられている。
VCSEL電極3と熱拡散板5の間には絶縁板4が配置されている。
VCSELアレイ光源1は、高密度のレーザー発光に伴って高い発熱を生じるので、能動的な冷却手段が必要となる。そのためVCSELアレイ光源1の発熱は、熱拡散板5を通してペルチェ素子10の吸熱面によって冷却される。そしてペルチェ素子10の放熱面に配置されたヒートシンク11によって、VCSELアレイ光源1およびペルチェ素子10によって発生した発熱量が大気中に放熱される。このときヒートシンク11による放熱は自然対流によって行っても良いし、送風ファンなどを用いた強制対流を用いてより強い冷却を行っても良い。また、外気が十分に低温の場合など、ペルチェ素子10が必要ない場合は、直接ヒートシンク11で熱拡散板5を冷却しても良い。
ハウジング12は、熱拡散板5上のVCSELアレイ光源1からカップリングレンズ7および集光レンズ8を介して光ファイバ9に至る光学系を覆って設けられる。集光レンズ8は、ハウジング12に取り着けられ、ハウジング12内のカップリングレンズ7から、光ファイバ9の端面に至る光路に配置される。ハウジング12への光ファイバ9の接続部には保持部材13が設けられ、接続部を密封し且つ光ファイバ9を保持している。また、VCSELアレイ光源1に対して外部との間で電気的に接続を行うリード線6は、ハウジング12の側壁を貫通して配設され、この貫通部分も適宜密封されている。すなわち、熱拡散板5とハウジング12は、密に結合されて、光ファイバ9の保持部材13およびハウジング12のリード線6の貫通部と共に、VCSELアレイ光源1からカップリングレンズ7および集光レンズ8を介して光ファイバ9に至る光学系部分を密閉し且つ保護している。
本発明のレーザー装置は、VCSELアレイ光源1の複数の発光点の配置間隔と複数のカップリングレンズ7の光軸の間隔が一致し、カップリングレンズ7の光軸が発光点の中心を通る領域(以下、「間隔一致領域」ともいう)と、複数の発光点の配置間隔と複数のカップリングレンズ7の光軸の間隔が一致せず、カップリングレンズ7の光軸が発光点の中心を通らない領域(以下、「間隔ずれ領域」ともいう)と、を有する。
前記間隔ずれ領域は、所定の間隔に対して複数の発光点の配置間隔をずらすことにより生じた領域であっても、複数のカップリングレンズ7の光軸の間隔をずらすことにより生じた領域であってもよいが、製造上の誤差を少なくする観点から、カップリングレンズ7の光軸は等間隔とし、発光点の配置間隔を所定の間隔からずらすことが好ましい。
例えば、カップリングレンズ7の光軸を等間隔とし、発光点の配置間隔を部分的に拡大することにより、発光点の中心とカップリングレンズ7の光軸とが一致しない領域が生じることとなる。
以下、VCSELアレイ光源1の発光点の配置間隔とカップリングレンズ7の光軸の間隔の関係について説明する。
図1(A)に示すように、VCSELアレイ光源1は、四角形のVCSEL基板30の上に発光領域31と非発光領域34が形成されてなる。
本実施形態のVCSELアレイ光源1の発光領域31は、図中「A3」で示す直径8.9mmの円形状である。発光領域31には、約33,600個の発光点32が配置されている。
図1(A)及び(B)に示すように、発光領域31には、ピッチ変更部33が同心円状に2箇所設けられている。
ピッチ変更部33とは、発光点32の中心とカップリングレンズ7の光軸とが一致しない領域を形成するための領域である。
発光点32の配置間隔とは、図2において「A2」で示す発光点の中心間の距離である。本実施形態において「A1」で示す発光点32の直径は10μmである。
図1(B)に示すように、発光領域31には、ピッチ変更部33aとピッチ変更部33bとが設けられることにより、領域(I)、領域(II)、領域(III)が形成されている。
領域(I)は間隔一致領域であり、領域(II)及び領域(III)は間隔ずれ領域である。
領域(I)、領域(II)及び領域(III)とも、発光点32が48μmの間隔で多数配置されている。領域(II)では発光点32の中心とカップリングレンズ7の光軸とは一致せず、2.5μmのズレが発生している。また、領域(III)では発光点32の中心とカップリングレンズ7の光軸とは一致せず、5μmのズレが発生している。
ピッチ変更部33aの外周は直径6mm、ピッチ変更部33bの外周は8mmである。また、ピッチ変更部33aの幅及びピッチ変更部33bの幅は、発光点32の間隔48μmに発光点32の中心とカップリングレンズ7の光軸とのズレ2.5μmを加えた50.5μmである。
図12に発光点32とカップリングレンズ7の光軸の間隔のずれを模式的に示す。
図12に示すように、中心に対して同心形状(同心円状)の位置に、発光点32の配置間隔と対応するカップリングレンズ7の光軸の間隔とが一致しておらず、カップリングレンズの光軸が前記発光点の中心を通らない間隔ずれ領域が形成されている。
間隔ずれ領域では、発光点32の配置位置が中心から外側に向かってシフトしている。そのため、カップリングレンズ7を経た光束は光軸のずれ量に対応して中心側へ向かうこととなり、カップリングレンズの光軸が前記発光点の中心を通る場合と比較して、光線の広がりが抑えられることとなる。
すなわち、光線を内側へ屈折させることで、本来発散光束となる面発光型光源において、見かけ上集光光束とすることができる。
図3は、VCSELアレイ光源1からの光束が対応するカップリングレンズ7に入射する様子を示した光路図である。
発光点32(32a、32b、32c)から出射された光は、対応するレンズ面を有する複数のカップリングレンズ7(本実施形態ではマイクロレンズアレイ)によってコリメートされる。カップリングレンズ7は合成石英製(焦点距離f=0.1mm)である。発光点32(32a、32b、32c)はそれぞれ10μmの酸化狭窄径(図中A1で示す)をもつため、コリメート後の光線は完全には平行光束とはならず、必ず発散光束となる。
図中Rは放射角を示す。
図3において、発光点32aと発光点32bとは領域(I)に位置し、発光点32bは領域(I)の最外周に位置する発光点であり、発光点32cは領域(II)の最内周に位置する。すなわち、発光点32bと発光点32cとの間に、ピッチ変更部33aが設けられている。この場合、発光点32aと発光点32bとの間隔A2は所定の間隔(48μm)であるのに対し、発光点32bと発光点32cとの間隔A3は、ピッチ変更部33aにより所定の間隔(48μm)よりも広がった間隔(50.5μm)となっている。
カップリングレンズ7の光軸の間隔は、すべての領域で所定の間隔(48μm)であるため、発光点32aと発光点32bの中心はカップリングレンズ7の光軸と一致しているが、発光点32cの中心は一致しない。そのため、発光点32cから出射した光は、カップリングレンズ7の入射面により図の下方へ屈折することとなる。
図4は、従来のVCSEL全系における光線図を示したものである。
図4の例では、VCSELアレイ光源1(VCSEL基板30)の発光点の中心と、対応するカップリングレンズ7の光軸は一致しているため、カップリングレンズ7からは、ゆるい発散光束が出射される。
これに対し、図5は本実施形態の光線図である。
図5の例では、VCSELアレイ光源1(VCSEL基板30)の発光領域31の中心部において、発光点と対応するカップリングレンズ7との光軸は一致しているが、ピッチ変更部を介した外側領域では、発光点と対応するカップリングレンズ7の光軸は一致せず、図12に示したように光線が内側に屈折することとなる。
すなわち、光線を内側へ屈折させ、本来発散光束となる面発光型光源において、見かけ上集光光束とすることができる。
このように、カップリングレンズ7から射出される光線の広がりを抑えることにより、集光レンズ8を小型化することができ、同じ焦点距離のレンズを用いた場合でも、バックフォーカスを短くすることができ、装置を小型化することができる。
本実施形態のレーザー装置の定量的な効果を下記表1に示す。
表1は、本実施形態に係る実施例として、ピッチ変更部33を設けることにより、発光領域31の外周側領域における発光点32の中心と対応するカップリングレンズ7の光軸とのずれ量(最周辺軸ずれ量)を5μmとした態様を示している。一方、比較例(従来技術)として、発光点32の中心と対応するカップリングレンズ7の光軸がすべての領域で一致している態様を示している。
表1に示すように、最周辺の軸ずれ量を5μmとすることで、本来発散光束となる面発光型光源からの光束を、見かけ上ほぼ平行光束とすることができることがわかる。
本実施形態では、比較例と同一の集光レンズ8を使用しながら、バックフォーカス(レンズ出射端面から集光点位置)の短縮と、集光レンズ8の有効範囲の縮小が可能である。バックフォーカスの短縮は、装置本体のサイズの小型化に直結し、集光レンズ8の小径化は、装置本体の小型化のみならず、レンズ面形状の設計自由度向上や、低コスト化を実現することができる。
表1に示した最周辺の軸ずれ量、すなわち発光点32の間隔の最大のずれ量は、発光点32の直径の半分(5μm)としている。
ずれ量が大きくなりすぎると、カップリングレンズ7との偏心収差等の影響によりスポット径が大きくなり集光系の小型化が困難となったり、隣のレンズに入射する成分によりカップリング効率が低下を招いたりすることがある。ずれ量を適切に設定し、光学特性の劣化を最小限に抑えつつ、装置の小型化を実現することが求められる。
そこで、複数の発光点32の配置間隔と複数のカップリングレンズ7の光軸の間隔のずれの大きさは、発光点32の直径の半分以下とすることが好ましい。
上述のように、ピッチ変更部33は、同心形状(例えば、同心円状、同心矩形状)に配設されることが好ましい。これにより、ピッチ変更部33を介した外周側領域における光を、中心側へ屈折させることができる。
次に、VCSEL基板30とカップリングレンズ7の接着について図6及び図7に基づき説明する。
図6は、VCSEL基板30と複数のカップリングレンズ7としてのマイクロレンズアレイ7aを取り付けた状態のYZ断面図である。VCSEL基板30と複数のカップリングレンズ7は、各発光点32のXY座標と対応するように取り付けられ、有効範囲(図中Sで示す)の外側で接着剤40により接着される。
接着剤40は、一般的に用いられる紫外線硬化樹脂であってもよい。接着剤40に樹脂を用いることで、VCSEL基板30の熱をカップリングレンズ7に伝えにくくすることができる。接着剤40は、ハンダであってもよい。ハンダは樹脂よりも線膨張係数が小さいため、発光点32が発光により発熱してもVCSEL基板30対応するカップリングレンズ7との間隔が変わりにくくなる。
図7は、VCSEL基板30と複数のカップリングレンズ7としてのマイクロレンズアレイ7aを取り付けた状態のXY断面図である。
図7の例では、接着剤40による接着位置は、発光領域31の中心に対して垂直方向および水平方向に対称な位置に4箇所配置されている。これにより、温度の変動による接着剤40の膨張または収縮の影響を低減することができる。接着剤40による接着位置はこれに限定されず、全周にわたって接着することによりVCSEL基板30を封止してもよい。
なお、本実施形態では、VCSEL基板30とカップリングレンズが接着剤40によって直接実装されているが、別途中間部材を配設し、これを介して接着しても良い。
次に、本実施形態のレーザー装置の光学的構成を図8に基づき説明する。
図8は、VCSELアレイ光源1から出射した光束が、光ファイバ9に入射する様子を示す光学配置図である。なお、実際にはVCSEL基板30から多数の光線が出射されるが、図8では発光領域31の中心に配置された発光点32と、最も外周側に配置された2点の発光点32から出射された光線を示している。
カップリングレンズ7によりコリメートされて出射される緩い発散光束は、ガラスモールド非球面レンズである集光レンズ8によって集光され、光ファイバ9のコア上に集光される。図中A4で示す光ファイバ9のコアの径は1.5mmである。
レーザー装置においては、より高出力な光量をより小さいコア径の光ファイバに集光することが求められるため、光学系としては光源からの光束をできるだけ小さく集光することが求められる。
図9は、光ファイバ9の断面を示す斜視図である。
光ファイバ9は、コア91とクラッド92を備え、コア91とクラッド92の間の屈折率の差による全反射によって光束を伝送する。したがって、光ファイバ9には、全反射が起こるような入射角(以下、「ファイバNA」ともいう)で光束が入射する必要がある。
ファイバNAが決まっているため、光ファイバ9に入る光線入射角の中で最も大きな角度をファイバNAで決められた角度よりも小さい角度で入射させる必要がある。本実施形態における光ファイバ9のファイバNAは0.39であり、取り込める角度は±22.9度である。したがって、各光学素子は、光ファイバ9への入射角が±22.9度以下になるように配置されている。
本実施の形態における各光学素子、すなわち光学系の位置は、それぞれ表2に示すようになっている。A1は各発光点32の直径、A2は各発光点32の配置間隔、A3は発光領域31の直径、A4は光ファイバ9のコア91の直径を示す。
d1は、VCSELアレイ光源1からカップリングレンズ7までの距離、d2はカップリングレンズ7の肉厚を示す。d3はカップリングレンズ7から集光レンズ8の入射面までの距離、d4は集光レンズ8の厚さ、d5は集光レンズ8の出射面から光ファイバ9までの距離を示す。
集光レンズ8の非球面形状を表3に示す。
表3に示す非球面形状は、下記式1で定義される。Z(h)を光軸方向における非球面量とし、近軸曲率半径R、円錐定数K、及び非球面係数Biを与えて形状を特定する。
右辺の和(Σ)は、iについて1から10までとる。
〔レーザー点火装置〕
本発明に係るレーザー点火装置の構成を図12に示す。本発明のレーザー点火装置は、上述の本発明のレーザー装置を備える。
レーザー装置20は、図10(A)及び(B)に示したレーザー装置とほぼ同様の、VCSELアレイ光源1、複数のカップリングレンズ7(マイクロレンズアレイ)、集光レンズ8、光ファイバ9、熱拡散板5、ヒートシンク11、ハウジング12、及びペルチェ素子10を備えている。
図11に示すレーザー点火装置はさらに、送風ファン14、電源装置24、点火プラグ21及びエンジン22を備えている。
このように構成したレーザー点火装置において、ハウジング12で覆われたレーザー装置20内のVCSELアレイ光源1から発振射出されたレーザー光は、カップリングレンズ7を経て集光レンズ8で集光され、光ファイバ9の入力端面に入射する。このレーザー光は、光ファイバ9によりレーザー装置20の外部に導かれて点火プラグ21に入射する。
点火プラグ21は、Qスイッチ式のレーザー媒質を含むレーザー共振器を備えており、このレーザー共振器にレーザー光を照射してレーザー発振を生じさせてジャイアントパルスレーザーを発生させ、さらにこのパルスレーザー光を集光レンズ8等の光学素子を用いてエンジン22の燃焼室内に集光する。点火プラグ21により集光されたジャイアントパルスのパルスレーザー光によってエンジン22の燃焼室内にエアブレイクダウンを発生させて、混合気に着火させることによってエンジン22を動作させる。
このような動作過程において、VCSELアレイ光源1を動作させることにより発熱が生じる。加えて、エンジン22の周囲環境は、例えば80℃程度の高温となる。VCSELアレイ光源1は、高温下では寿命が短くなり、また、出力も低下してしまうため、冷却・排熱手段により周囲環境温度よりも低い状態で維持しながら駆動する必要がある。そこでVCSELアレイ光源1部分には、例えば銅等の熱伝導性の良い部材で構成される熱拡散板5により充分な吸熱面積を形成させ、ペルチェ素子10および空冷用のヒートシンク11によってVCSELアレイ光源1を周囲環境温度以下に維持するように冷却するようにする。さらに、ヒートシンク11に対して、送風ファン14によって送風し、気流を当てることによって、強制対流熱伝達を発生させて、ヒートシンク11の放熱性を高めることができる。
なお、レーザー点火装置の周囲環境温度が高くなければ、ペルチェ素子10を用いず、熱拡散板5にヒートシンク11を直結した形態のレーザー装置を用いてもよい。
図11に示す本実施形態のレーザー点火装置は、内燃機関として燃焼ガスによってピストンを運動させるエンジン22、すなわちピストンエンジンを用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ロータリーエンジン、ガスタービンエンジン、あるいはジェットエンジンを用いる場合にも本発明を適用することができる。要するに、燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成するものであれば、どのような内燃機関にも本発明のレーザー装置を適用することができる。
1 光源(VCSELアレイ光源)
2 マウント
5 熱拡散板
6 リード線
7 カップリングレンズ
8 集光レンズ
9 光ファイバ
10 ペルチェ素子
11 ヒートシンク
12 ハウジング
13 保持部材
20 レーザー装置
21 点火プラグ
22 エンジン
23 リード線
24 電源装置
30 VCSEL基板
31 発光領域
32 発光点
33 ピッチ変更部
34 非発光領域
40 接着剤
特開2003−158332号公報 特開2002−026452号公報

Claims (8)

  1. 複数の発光点が2次元的に配列された光源と、
    前記光源の複数の発光点に対応する複数のカップリングレンズと、
    前記光源から出射されて前記カップリングレンズを経た光束を集光する集光光学系と、を備え、
    複数の前記発光点の配置間隔と複数の前記カップリングレンズの光軸の間隔が一致し、前記カップリングレンズの光軸が前記発光点の中心を通る領域と、
    複数の前記発光点の配置間隔と複数の前記カップリングレンズの光軸の間隔が一致せず、前記カップリングレンズの光軸が前記発光点の中心を通らない領域と、を有することを特徴とするレーザー装置。
  2. 複数の前記発光点の配置間隔が所定の間隔からずれた領域を有することを特徴とする請求項1に記載のレーザー装置。
  3. 複数の前記発光点の配置間隔と複数の前記カップリングレンズの光軸の間隔のずれの大きさは、前記発光点の直径の半分以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザー装置。
  4. 複数の前記発光点の配置間隔と複数の前記カップリングレンズの光軸の間隔が一致せず、前記カップリングレンズの光軸が前記発光点の中心を通らない領域が、同心形状に配設されてなることを特徴とする請求項1または3に記載のレーザー装置。
  5. 前記光源は、面発光型半導体レーザー光源であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレーザー装置。
  6. 前記複数のカップリングレンズは、レンズアレイであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のレーザー装置。
  7. 前記集光光学系によって集光される光が入射する光ファイバを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のレーザー装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のレーザー装置を備えることを特徴とするレーザー点火装置。
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