JP2018003064A - オーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化水素ガス雰囲気などの、浸炭及びコーキングが懸念されるような高温環境においても、優れた耐浸炭性及び耐コーキング性を有するオーステナイト系ステンレス鋼を提供する。【解決手段】本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.25〜0.7%、Si:0.01〜2.0%、Mn:2.0%以下、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Cr:10〜19%、Ni:20〜40%、Al:2.5超〜4.5%未満、Nb:0.01〜3.5%、N:0.03%以下を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する。鋼表面から2μm深さまでの範囲におけるCr濃度CCr´及びAl濃度CAl´は、母材のCr濃度CCr及びAl濃度CAlに対して式(1)を満たす。0.4≦(CCr´/CAl´)/(CCr/CAl)≦0.8 (1)【選択図】なし

Description

本発明はステンレス鋼に関し、さらに詳しくは、オーステナイト系ステンレス鋼に関する。
従来、高温環境下で使用されるボイラ及び化学プラント等の設備では、耐熱鋼として、Cr含有量及びNi含有量を高めたオーステナイト系ステンレス鋼、又は、Cr含有量を高めたNi基合金が使用されている。これらの耐熱鋼は、20〜30質量%程度のCr及び20〜70質量%程度のNiを含有するオーステナイト系ステンレス鋼又はNi基合金である。
ところで最近では、いわゆるシェール革命により、安価なシェールガスが生産されている。化学プラント等の設備において、シェールガスを原料ガスとして使用する場合、ナフサ等の従来原料と比較して、原料ガス由来のCにより、化学プラント等の設備で用いられる金属管(たとえば反応管)の腐食現象である浸炭や、金属管表面への炭素の析出によるコーキングが生じやすい。そのため、化学プラント等の設備に使用される鋼には、優れた耐浸炭性及び耐コーキング性が求められる。
耐浸炭性及び耐コーキング性を高めたステンレス鋼は、たとえば、特開2005−48284号公報(特許文献1)に提案されている。
特許文献1に開示されたステンレス鋼は、質量%で、C:0.01〜0.6%、Si:0.1〜5%、Mn:0.1〜10%、P:0.08%以下、S:0.05%以下、Cr:20〜55%、Ni:10〜70%、N:0.001〜0.25%、O(酸素):0.02%以下、残部がFe及び不可避不純物からなる化学組成を有する母材からなる。このステンレス鋼は、表層部にCr欠乏層を備え、該Cr欠乏層におけるCr濃度が、10%以上、母材のCr濃度未満であり、かつ該Cr欠乏層の厚さが20μm以内である。特許文献1では、Cr23皮膜を主体とする保護皮膜を形成することで、耐浸炭性及び耐コーキング性を高める、と記載されている。
しかしながら、特許文献1のステンレス鋼では、保護皮膜の主体がCr23皮膜である。そのため、特に高温環境下において、外部雰囲気からの酸素や炭素の侵入防止機能が十分でない。その結果、材料に内部酸化や浸炭を生じる場合がある。
そこで、国際公開第2010/113830号(特許文献2)、国際公開第2004/067788号(特許文献3)、及び特開平10−140296号公報(特許文献4)は、Cr23皮膜に代わる保護皮膜に関する技術を開示する。具体的には、これらの文献では、Cr23皮膜に代わる保護皮膜として、熱力学的に安定なAl23を主体とした保護皮膜を耐熱鋼の表面に形成する。
特許文献2に開示された鋳造製品は、質量%で、C:0.05〜0.7%、Si:0%を超えて2.5%以下、Mn:0%を超えて3.0%以下、Cr:15〜50%、Ni:18〜70%、Al:2〜4%、希土類元素:0.005〜0.4%、並びに、W:0.5〜10%及び/又はMo:0.1〜5%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物から耐熱合金の鋳造体を有する。高温雰囲気と接触する鋳造体の表面にバリア層が形成されており、バリア層は、厚さ0.5μm以上のAl23層であって、該バリア層の最表面の80面積%以上がAl23であり、Al23層と鋳造体との界面に、合金の基地よりもCr濃度が高いCr基粒子が分散していることを特徴とする。特許文献2では、Alを添加することで、Al23皮膜を主体とする保護皮膜を形成し、耐浸炭性を高める、と記載されている。
特許文献3に開示されたニッケル−クロム鋳造合金は、0.8wt%までの炭素、1wt%までのケイ素、0.2wt%までのマンガン、15wt%〜40wt%のクロム、0.5wt%〜13wt%の鉄、1.5wt%〜7wt%のアルミニウム、2.5wt%までのニオブ、1.5wt%までのチタン、0.01wt%〜0.4wt%のジルコニウム、0.06wt%までの窒素、12wt%までのコバルト、5wt%までのモリブデン、6wt%までのタングステン、0.019wt%〜0.089wt%のイットリウム、残りはニッケルからなる。特許文献3では、Alに加えREMを添加することで、保護皮膜であるAl23の耐剥離性を高めたニッケル−クロム鋳造合金が得られる、と記載されている。
特許文献4に開示されたオーステナイト系ステンレス鋼は、重量%で、C:0.15%以下、Si:0.9%以下、Mn:0.2〜2%、P:0.04%以下、S:0.005%以下、かつS(%)とO(%)を合わせて0.015%以下、Cr:12〜30%、Ni:10〜35%、Al:1.5〜5.5%、B:0.001〜0.01%、N:0.025%以下、Ca:0〜0.008%、Cu:0〜2%、Ti、Nb、Zr、VおよびHfのうちの1種以上を合計で0〜2%、W、Mo、CoおよびReのうちの1種以上を合計で0〜3%、希土類元素のうちの1種以上を合計で0〜0.05%含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる。特許文献4では、Alを添加することで、Al23皮膜を主体とする保護皮膜を形成し、耐酸化性を高める、と記載されている。
特開2005−48284号公報 国際公開第2010/113830号 国際公開第2004/067788号 特開平10−140296号公報
しかしながら、特許文献2では、耐熱合金がCrを最大50%添加している。そのため、炭化水素ガス雰囲気などの高温環境では、鋼表面でCrが炭化物として形成する場合がある。この場合、保護皮膜であるAl23が均一に形成されない。そのため、浸炭及びコーキングが発生する場合がある。
特許文献3では、Ni含有量が高いため、原料コストが著しく高まる。
特許文献4では、耐浸炭性及び耐コーキング性について考慮されていない。そのため、耐浸炭性及び耐コーキング性が低い場合がある。
本発明の目的は、炭化水素ガス雰囲気などの高温環境においても、優れた耐浸炭性及び耐コーキング性を有するオーステナイト系ステンレス鋼を提供することである。
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.25〜0.7%、Si:0.01〜2.0%、Mn:2.0%以下、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Cr:10〜19%、Ni:20〜40%、Al:2.5超〜4.5%未満、Nb:0.01〜3.5%、N:0.03%以下、Ti:0〜0.2%未満、Ca:0〜0.05%、及び、Mg:0〜0.05%を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する。本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は式(1)を満たす。
0.4≦(CCr´/CAl´)/(CCr/CAl)≦0.8 (1)
ここで、式(1)中のCCr´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲におけるCr濃度(質量%)が代入される。CAl´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲におけるAl濃度(質量%)が代入される。また、CCrにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のCr濃度(質量%)が代入される。CAlにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のAl濃度(質量%)が代入される。
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、炭化水素ガス雰囲気などの高温浸炭環境においても、優れた耐浸炭性及び耐コーキング性を有する。
本発明者らは、高温浸炭環境(以下、単に高温環境ともいう)におけるオーステナイト系ステンレス鋼の耐浸炭性及び耐コーキング性について調査及び検討を行い、次の知見を得た。高温浸炭環境とは、炭化水素ガス雰囲気での1000℃以上の高温環境のことをいう。
(A)オーステナイト系ステンレス鋼又はNi基合金にCrを含有させれば、鋼表面に保護皮膜であるCr23が形成され、耐食性が高まる。しかしながら、上述のとおり、Cr23は熱力学的に不安定である。そこで本発明においては、鋼表面にAl23皮膜を保護皮膜として形成する。Al23は、高温環境において、Cr23よりも熱力学的に安定である。
(B)Crは、Al含有オーステナイト系ステンレス鋼又はNi基合金に過剰に含有された場合、高温環境において、雰囲気ガス由来のCと結合し、鋼表面にCr炭化物を形成する。Cr炭化物は、鋼表面でのAl23皮膜の均一な形成を物理的に阻害する。その結果、鋼の耐浸炭性及び耐コーキング性が低下する。
一方で、CrはAl23皮膜の均一な形成を促進する。この効果を以降、CrのThird Element Effect(以下、TEE効果という)という。TEE効果のメカニズムは次の通りである。酸化のごく初期において、鋼表面では、まずCrが優先的に酸化され、Cr23が形成される。このため、鋼表面の酸素分圧が局所的に低下する。これにより、Alは内部酸化することなく、表面近傍において均一なAl23皮膜として形成される。その後、Cr23として使用されていた酸素がAl23に取り込まれ、最終的にはAl23のみの保護皮膜が形成される。そのため、保護性を有する均一なAl23皮膜を形成するためには、一定以上のCrを含有させる必要がある。
したがって、Cr炭化物の生成を抑制し、Cr23のを促進するために、本発明では、Cr含有量を10〜19%とする。
(C)オーステナイト系ステンレス鋼において、表面から2μm深さまでの範囲におけるCr濃度とAl濃度との比を、母材のCr濃度とAl濃度との比よりも適度に小さくすれば、つまり、オーステナイト系ステンレス鋼が式(1)を満たせば、高温環境中での耐浸炭性及び耐コーキング性が高まる。
0.4≦(CCr´/CAl´)/(CCr/CAl)≦0.8 (1)
ここで、式(1)中のCCr´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲におけるCr濃度(質量%)が代入される。CAl´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲におけるAl濃度(質量%)が代入される。また、CCrにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のCr濃度(質量%)が代入される。CAlにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のAl濃度(質量%)が代入される。
オーステナイト系ステンレス鋼が式(1)を満たせば、鋼表面においては、CrによるTEE効果が十分に得られ、Al23皮膜の形成が促進される。オーステナイト系ステンレス鋼が式(1)を満たせばさらに、Cr濃度が十分に小さく、Cr炭化物の形成が抑制される。このため、Al23皮膜が均一に形成される。その結果、耐浸炭性及び耐コーキング性が高まる。
以上の知見に基づいて完成した本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.25〜0.7%、Si:0.01〜2.0%、Mn:2.0%以下、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Cr:10〜19%、Ni:20〜40%、Al:2.5超〜4.5%未満、Nb:0.01〜3.5%、N:0.03%以下、Ti:0〜0.2%未満、Ca:0〜0.05%、及び、Mg:0〜0.05%を含有し、残部がFe及び不純物からなる化学組成を有する。本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼は式(1)を満たす。
0.4≦(CCr´/CAl´)/(CCr/CAl)≦0.8 (1)
ここで、式(1)中のCCr´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲におけるCr濃度(質量%)が代入される。CAl´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲におけるAl濃度(質量%)が代入される。また、CCrにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のCr濃度(質量%)が代入される。CAlにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のAl濃度(質量%)が代入される。
上記化学組成は、Ti:0.005〜0.2%未満を含有してもよい。
上記化学組成は、Ca:0.0005〜0.05%、及びMg:0.0005〜0.05%からなる群から選択される1種以上を含有してもよい。
以下、本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼について詳述する。元素に関する「%」は、特に断りがない限り、質量%を意味する。
[化学組成]
本実施形態によるオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成は、次の元素を含有する。
C:0.25〜0.7%
炭素(C)は主にCrと結合して炭化物を形成し、高温クリープ強度を高める。C含有量が低すぎれば、この効果が得られない。一方、C含有量が高すぎれば、鋼の鋳造後の凝固組織中に粗大な共晶炭化物を多数形成し、鋼の靭性を低下する。したがって、C含有量は0.25〜0.7%である。C含有量の好ましい下限は0.27%であり、より好ましくは0.3%である。C含有量の好ましい上限は0.6%であり、より好ましくは0.5%である。
Si:0.01〜2.0%
シリコン(Si)は鋼を脱酸する。他の元素で脱酸を十分に実施できる場合、Siの含有量は出来るだけ少なくてもよい。一方、Si含有量が高すぎれば、熱間加工性が低下する。したがって、Si含有量は0.01〜2.0%である。Si含有量の好ましい下限は0.02%であり、さらに好ましくは0.03%である。Si含有量の好ましい上限は1.0%である。
Mn:2.0%以下
マンガン(Mn)は不可避に含有される。Mnは鋼中に含まれるSと結合してMnSを形成し、鋼の熱間加工性を高める。しかしながら、Mn含有量が高すぎれば、鋼が硬くなりすぎ、熱間加工性及び溶接性が低下する。したがって、Mn含有量は2.0%以下である。Mn含有量の好ましい下限は0.1%であり、さらに好ましくは0.2%である。Mn含有量の好ましい上限は1.2%である。
P:0.04%以下
燐(P)は不純物である。Pは鋼の溶接性及び熱間加工性を低下する。したがって、P含有量は0.04%以下である。P含有量の好ましい上限は0.03%である。P含有量はなるべく低い方が好ましい。
S:0.01%以下
硫黄(S)は不純物である。Sは鋼の溶接性及び熱間加工性を低下する。したがって、S含有量は0.01%以下である。S含有量の好ましい上限は0.008%である。S含有量はなるべく低い方が好ましい。
Cr:10〜19%
クロム(Cr)は、高温環境での鋼の表面において、保護性のあるCr23皮膜を形成する。Cr23皮膜は鋼の耐食性(耐酸化性、耐水蒸気酸化性等)を高める。Crはさらに、鋼中のCと結合してCr炭化物を形成し、高温強度を高める。本発明のオーステナイト系ステンレス鋼においては、Crはさらに、上述のTEE効果により、Al23皮膜の形成を促進する。Cr含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Cr含有量が高すぎれば、炭化水素ガス雰囲気では、Crは雰囲気ガス由来のCと結合し、鋼表面にCr炭化物を形成する。Cr炭化物が形成されるとCrが局所的に欠乏する。このためTEE効果が低下し、均一なAl23皮膜が形成されない。Cr含有量が高すぎればさらに、Cr炭化物がAl23皮膜の形成を物理的に阻害する。したがって、Cr含有量は10〜19%である。Cr含有量の好ましい下限は11%であり、さらに好ましくは12%である。Cr含有量の好ましい上限は18.5%であり、さらに好ましくは18%である。
Ni:20〜40%
ニッケル(Ni)は、オーステナイトを安定化させ、高温強度を高める。Niはさらに、鋼の耐食性を高める。Ni含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Ni含有量が高すぎれば、これらの効果が飽和するだけでなく、原料コストが高くなる。したがって、Ni含有量は20〜40%である。Ni含有量の好ましい下限は22%であり、さらに好ましくは25%である。Ni含有量の好ましい上限は39%であり、さらに好ましくは38%である。
Al:2.5超〜4.5%未満
アルミニウム(Al)は、高温環境において鋼表面にAl23皮膜を形成し、鋼の耐食性を高める。特に本発明にて想定している高温環境においては、従来用いられているCr23皮膜と比較して、Al23皮膜は熱力学的に安定である。Al含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Al含有量が高すぎれば、組織安定性が低下し、高温強度が著しく低下する。したがって、Al含有量は2.5超〜4.5%未満である。Al含有量の好ましい下限は2.55%であり、さらに好ましくは2.6%である。Al含有量の好ましい上限は4.2%であり、さらに好ましくは4.0%である。本発明によるオーステナイト系ステンレス鋼において、Al含有量は、鋼材中に含有する全Al量を意味する。
Nb:0.01〜3.5%
ニオブ(Nb)は、析出強化相となる金属間化合物(ラーベス相及びNi3Nb相)を形成して、結晶粒界及び結晶粒内を析出強化し、鋼のクリープ強度を高める。一方、Nb含有量が高すぎれば、金属間化合物が過剰に生成して、鋼の靭性が低下する。Nb含有量が高すぎればさらに、長時間時効後の靭性も低下する。したがって、Nb含有量は0.01〜3.5%ある。Nb含有量の好ましい下限は0.05%であり、さらに好ましくは0.1%である。Nb含有量の好ましい上限は3.2%未満であり、さらに好ましくは3.0%である。
N:0.03%以下
窒素(N)はオーステナイトを安定化し、不可避に含有される。しかしながら、N含有量が高すぎれば、溶体化処理後でも未固溶で残存する粗大な炭窒化物が生成する。粗大な炭窒化物は鋼の靱性を低下する。したがって、N含有量は0.03%以下である。好ましいN含有量の上限は0.01%である。
本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成の残部は、Fe及び不純物からなる。ここで、不純物とは、オーステナイト系ステンレス鋼を工業的に製造する際に、原料としての鉱石、スクラップ、又は製造環境などから混入されるものであって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
[任意元素について]
上述のオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成はさらに、Feの一部に代えて、Tiを含有してもよい。
Ti:0〜0.2%未満
チタン(Ti)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Tiは、析出強化相となる金属間化合物(ラーベス相及びNi3Ti相)を形成して、析出強化によりクリープ強度を高める。しかしながら、Ti含有量が高すぎれば、金属間化合物が過剰に生成して、高温延性及び熱間加工性が低下する。Ti含有量が高すぎればさらに、長時間時効後の靭性が低下する。したがって、Ti含有量は0〜0.2%未満である。Ti含有量の好ましい下限は0.005%であり、さらに好ましくは、0.01%である。Ti含有量の好ましい上限は0.15%であり、さらに好ましくは、0.1%である。
上述のオーステナイト系ステンレス鋼の化学組成はさらに、Feの一部に代えて、Ca及びMgからなる群から選択される1種以上を含有してもよい。これらの元素はいずれも任意元素であり、鋼の熱間加工性を高める。
Ca:0〜0.05%
カルシウム(Ca)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Caは、Sを硫化物として固定し、熱間加工性を高める。一方、Ca含有量が高すぎれば、靱性、延性及び清浄性が低下する。したがって、Ca含有量は0〜0.05%である。Caの好ましい下限は0.0005%である。Ca含有量の好ましい上限は0.01%である。
Mg:0〜0.05%
マグネシウム(Mg)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Mgは、Sを硫化物として固定し、鋼の熱間加工性を高める。一方、Mg含有量が高すぎれば、靱性、延性及び清浄性が低下する。したがって、Mg含有量は0〜0.05%である。Mgの好ましい下限は0.0005%である。Mg含有量の好ましい上限は0.01%である。
[式(1)について]
本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼はさらに、式(1)を満たす。
0.4≦(CCr´/CAl´)/(CCr/CAl)≦0.8 (1)
ここで、式(1)中のCCr´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表層におけるCr濃度(質量%)が代入される。CAl´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表層におけるAl濃度(質量%)が代入される。また、CCrにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のCr濃度(質量%)が代入される。CAlにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のAl濃度(質量%)が代入される。
本明細書において、オーステナイト系ステンレス鋼の表層とは、オーステナイト系ステンレス鋼における表面から2μm深さまでの範囲を意味する。表面から2μm深さとは、母材の表面から2μm深さを意味する。また、母材のCr濃度(質量%)及び母材のAl濃度(質量%)とはそれぞれ、表層を除いた母材の平均Cr濃度(質量%)及びAl濃度(質量%)を意味する。
式(1)に示すとおり、本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼では、表層のCr濃度とAl濃度との比が、鋼母材のCr濃度とAl濃度との比よりも適度に小さい。この場合、上述のとおり、Al23皮膜の形成が促進される。その結果、高温環境において、耐浸炭性及び耐コーキング性が高まる。
F1=(CCr´/CAl´)/(CCr/CAl)と定義する。F1はCr挙動の指標である。
F1が0.8を超えれば、表層のCr濃度とAl濃度との比が、母材のCr濃度とAl濃度との比よりも大きすぎる。つまり、表層のCr濃度CCr´が高すぎる。この場合、鋼表面にCr炭化物が形成され、均一なAl23皮膜の形成が物理的に阻害される。
F1が0.4未満であれば、表層のCr濃度とAl濃度との比が、母材のCr濃度とAl濃度との比よりも小さすぎる。つまり、表層のCr濃度CCr´が小さすぎる。この場合、CrのTEE効果が得られない。このため、鋼表面に均一なAl23皮膜が形成されない。
したがって、F1は、0.4〜0.8である。F1の好ましい下限は、0.42であり、さらに好ましくは0.44である。F1の好ましい上限は、0.79であり、さらに好ましくは0.78である。
上述の表層のCr濃度CCr´及びAl濃度CAl´は次の方法で求められる。オーステナイト系ステンレス鋼を表面に対して垂直に切断する。切断したオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲において、任意の5点(測定点)を選択し、EDX(エネルギ分散型X線分光)により、Cr濃度及びAl濃度を測定する。測定した値を平均して求めた値をCCr´及びCAl´(%)と定義する。
上述の母材のCr濃度CCr及びAl濃度CAlは、レードル値を用いる。レードル値は、製鋼工程で入手される鋼素材の分析値である。レードル値はたとえば、鋼の製造工程においてタンディッシュで採取した試料を分析した結果である。分析方法は例えば、スパーク放電分光分析法である。各サンプルでピーク値を求め、それらの平均を母材のCr濃度CCr及びAl濃度CAlと定義する。レードル値はチェック分析値と同等であるものとする。
本実施形態によるオーステナイト系耐ステンレス鋼の形状は、特に限定されない。オーステナイト系耐ステンレス鋼はたとえば、鋼管である。オーステナイト系ステンレス鋼管は、化学プラント用反応管として使用される。オーステナイト系ステンレス鋼は、板材、棒材、線材等であってもよい。
[製造方法]
本実施形態のオーステナイト系耐ステンレス鋼の製造方法の一例として、鋼管の製造方法を説明する。
[準備工程]
上述の化学組成を有する溶鋼を製造する。溶鋼に対して、必要に応じて周知の脱ガス処理を実施する。溶鋼を用いて、鋳造により素材を製造する。素材は、造塊法によるインゴットであってもよいし、連続鋳造法によるスラブやブルーム、ビレット等の鋳片であってもよい。また、遠心鋳造法により、管形状の鋳造体を製造してもよい。
[熱間鍛造工程]
製造された素材に対して熱間鍛造を実施してもよい。熱間鍛造を実施すれば、準備工程で製造した溶鋼の内部組織を、凝固組織から均質な整粒組織へと変化させることができる。
[熱間/冷間加工工程]
準備工程で製造された素材、又は熱間鍛造された素材に対して熱間加工及び/又は冷間加工を実施して、中間材である鋼素管を製造してもよい。熱間加工はたとえば、熱間押出し加工や熱間圧延加工である。冷間加工はたとえば、冷間引抜き加工や冷間圧延加工である。以上の工程により、中間材を製造する。
[熱処理工程]
製造された素材又は中間材に対して、大気雰囲気で熱処理を実施する。大気雰囲気での熱処理により、鋼表面にCr23を主体とするスケールが形成される。これにより鋼表面のCrが欠乏し、式(1)を満たすオーステナイト系ステンレス鋼を得ることができる。
熱処理温度は900〜1300℃であり、熱処理時間は3.0分〜30.0時間である。
熱処理温度が900℃未満、又は熱処理時間が3.0分未満であれば、鋼表面にCr23を主体とするスケールが十分に形成されず、鋼表層のCr濃度CCr´が高くなりすぎ、式(1)を満たさない。このため、鋼表面にCr炭化物が形成され、均一なAl23皮膜が十分に形成されない。その結果、耐浸炭性及び耐コーキング性が低下する。熱処理温度が900℃未満、及び/又は熱処理時間が3.0分未満であればさらに、結晶粒が微細になりすぎるため、高温強度が低下する。
一方、熱処理温度が1300℃を超えれば、又は熱処理時間が30.0時間を超えれば、鋼表面にCr23を主体とするスケールが過剰に形成されるため、鋼表層のCrが過剰に欠乏する。この場合、鋼表層のCr濃度CCr´が、低くなりすぎ、式(1)を満たさない。このため、CrのTEE効果が低下し、均一なAl23皮膜が十分に形成されない。その結果、耐浸炭性及び耐コーキング性が低下する。熱処理温度が1300℃を超えれば、及び/又は熱処理時間が30.0時間を超えればさらに、結晶粒が粗大化し、Alの粒界拡散が阻害され、Al23皮膜が十分に形成されない。結晶粒径は80μm以下であるのが好ましい。
熱処理温度が900〜1300℃、熱処理時間が3.0分〜30.0時間であれば、鋼表面にCr23を主体とするスケールが十分に形成され、式(1)を満たす化学組成を有する鋼が得られる。その結果、高温環境での耐浸炭性が高まる。
熱処理後の中間材に対して、表面に形成したスケールの除去を目的として酸洗処理を施してもよい。酸洗にはたとえば、硝酸と塩酸の混酸溶液を用いる。酸洗時間はたとえば、30分〜60分である。
さらに、酸洗処理後の中間材に対して、投射材を用いたブラスト処理を実施してもよい。たとえば、鋼管内面に対してブラスト処理を実施する。この場合、表面に加工層を形成し、耐食性(耐酸化性等)が高まる。
以上の製造方法により、本実施形態のオーステナイト系ステンレス鋼が製造される。なお、上記では鋼管の製造方法について説明した。しかしながら、同様の製造方法(準備工程、熱間鍛造工程、熱間/冷間加工工程、熱処理工程)により、板材、棒材、線材等を製造してもよい。
[製造方法]
表1に示す化学組成を有する溶鋼を、真空溶解炉を用いて製造した。
[母材のCr濃度CCr及びAl濃度CAl測定]
取鍋に出鋼した溶鋼を採取し、スパーク放電分光分析法により母材のCr濃度及びAl濃度を測定した。各サンプルでピーク値を求め、それらの平均を母材のCr濃度CCr及びAl濃度CAlとした。
Figure 2018003064
上記溶鋼を用いて、外径120mmの円柱状のインゴット(30kg)を製造した。インゴットに対して熱間鍛造を実施して、矩形状素材を製造した。矩形状素材に対して熱間圧延及び冷間圧延を実施して、厚さ15mmの中間材を製造した。得られた中間材から、機械加工により8mm×20mm×30mmの板材を、各鋼種2枚ずつ製造した。板材に対して表2に示す温度及び時間で、熱処理を実施した。熱処理後、板材を水冷して、試験用の鋼材を製造した。
Figure 2018003064
[オーステナイト結晶粒径の測定]
各試験番号の鋼材の圧延方向と垂直な断面の中央部から顕微鏡観察用の試験片を作製した。試験片の表面のうち、上記断面に相当する表面(観察面という)を用いて、ASTM E 112に規定される顕微鏡試験方法を実施し、結晶粒径を測定した。具体的には、観察面を機械研磨後、腐食液を用いて腐食し、観察面の結晶粒界を現出させた。腐食した表面上の10視野において、各視野の平均結晶粒径を求めた。各視野の面積は、約0.75mm2である。
[表層のCr濃度CCr´及びAl濃度CAl´測定]
各試験番号の鋼材を圧延方向に対して垂直に切断し、表面を含むサンプルを採取した。サンプルを樹脂に埋め込み、表面近傍の断面を含む観察面を研磨した。研磨後の観察面に対して、上述の方法を用いて表層(表面から2μm深さまでの範囲)のCr濃度CCr´及びAl濃度CAl´を求めた。
[浸炭試験]
各試験番号の鋼材を、H2−CH4−CO2雰囲気にて1100℃×96時間保持した。浸炭後の鋼材表面を#600研磨紙で乾式手研磨して、表面のスケール等を除去した。鋼材表面から0.5mmピッチで4層分の分析切粉を採取した。得られた分析切粉について、高周波燃焼赤外吸収法にてC濃度を測定した。測定結果から、鋼に元から含有されているC濃度を差し引いて、C濃度増加量とした。4層分のC濃度増加量の平均を、侵入C量とした。
[クリープ破断試験]
製造された中間材から、クリープ試験片を作製した。クリープ試験片は、鋼材の厚さ中心部から圧延方向に平行に採取した。試験片は丸棒試験片であり、平行部の直径は6mm、標点間距離は30mmであった。試験片を用いて、クリープ破断試験を行った。クリープ破断試験は1000℃の大気雰囲気において、15MPaの引張り負荷をかけて実施した。破断時間が1.0×103時間以上のものを合格(表2中の○)、1.0×103時間未満のものを不合格(表2中の×)とした。
[試験結果]
試験結果を表2に示す。
表2を参照して、試験番号1〜試験番号7の化学組成は適切であり、F1は式(1)を満たした。その結果、侵入C量は0.18%以下であり、優れた耐浸炭性を示した。さらに、クリープ試験における破断時間が1.0×103時間以上であり、優れたクリープ強度を示した。
一方、試験番号8では、熱処理温度が高すぎた。そのため、表面のCr欠乏が過剰に促進し、式(1)を満たさなかった。また、粒径が大きくなり、Al23皮膜の形成も阻害された。その結果、耐浸炭性が低かった。
試験番号9では、熱処理温度が低すぎた。そのため、スケール形成が不十分であり、式(1)を満たさなかった。その結果、耐浸炭性が低かった。
試験番号10では、熱処理時間が短すぎた。そのため、スケール形成が不十分であり、式(1)を満たさなかった。その結果、耐浸炭性が低かった。
試験番号11では、熱処理時間が長すぎた。そのため、表面のCr欠乏が過剰に促進し、式(1)を満たさなかった。また、粒径が大きくなり、Al23皮膜の形成も阻害された。その結果、耐浸炭性が低かった。
試験番号12では、Cr含有量が低すぎた。そのため、CrによるTEEの効果が低下し、Al23皮膜を形成できなかった。その結果、耐浸炭性が低かった。
試験番号13では、Al含有量が低すぎた。そのため、Al23皮膜が十分に形成されず、耐浸炭性が低かった。
試験番号14では、Cr含有量が高すぎた。そのため、Crが炭化物として形成された。それによりAl23皮膜の形成も阻害された。その結果、耐浸炭性が低かった。
試験番号15では、Al含有量が高すぎた。そのため、クリープ強度が低下した。
試験番号16では、C含有量が低すぎた。そのため、クリープ強度が低下した。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
本発明のオーステナイト系ステンレス鋼は、炭化水素ガス雰囲気などの、浸炭及びコーキングが懸念されるような高温環境においても使用することができる。特に、エチレン製造プラント等の化学工業用プラント等における反応管用鋼としての用途に特に好適である。

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C:0.25〜0.7%、
    Si:0.01〜2.0%、
    Mn:2.0%以下、
    P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、
    Cr:10〜19%、
    Ni:20〜40%、
    Al:2.5超〜4.5%未満、
    Nb:0.01〜3.5%、
    N:0.03%以下、
    Ti:0〜0.2%未満、
    Ca:0〜0.05%、及び、
    Mg:0〜0.05%を含有し、
    残部がFe及び不純物からなる化学組成を有し、
    式(1)を満たす、オーステナイト系ステンレス鋼。
    0.4≦(CCr´/CAl´)/(CCr/CAl)≦0.8 (1)
    ここで、式(1)中のCCr´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲におけるCr濃度(質量%)が代入される。CAl´にはオーステナイト系ステンレス鋼の表面から2μm深さまでの範囲におけるAl濃度(質量%)が代入される。また、CCrにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のCr濃度(質量%)が代入される。CAlにはオーステナイト系ステンレス鋼母材のAl濃度(質量%)が代入される。
  2. 請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼であって、
    前記化学組成は、
    Ti:0.005〜0.2%未満を含有する、オーステナイト系ステンレス鋼。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のオーステナイト系ステンレス鋼であって、
    前記化学組成は、
    Ca:0.0005〜0.05%、及び、
    Mg:0.0005〜0.05%からなる群から選択される1種以上を含有することを特徴とする、オーステナイト系ステンレス鋼。
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