JP2018002183A - 注出用パウチ - Google Patents
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Abstract
【課題】注出ノズルから内容物を注出する際に、注出ノズルを構成する表裏のフィルムが互いに密着して閉塞することを防止することができ、また、こうして表裏のフィルムが密着した注出ノズルが折れ曲がることを防止することができるパウチを提供すること。
【解決手段】表裏のフィルム1,2を互いに重ね合わせて周縁をシールすると共に、その周縁シール線aの一部に注出ノズルを配置して成り、この注出ノズルが二本のシール線a1,a2とその間の注出流路で構成されているパウチにおいて、前記注出ノズルをパウチの上辺に配置すると共に、前記表裏のフィルムを外側に屈曲させ互いにシールした摘み折り状熱融着部c1、c2を形成する。そして、この摘み折り状熱融着部c1、c2を前記注出流路に対面する位置に配置すると共に、注出ノズルの先端からパウチの下辺に至るまで直線状に延在させる。
【選択図】図1
【解決手段】表裏のフィルム1,2を互いに重ね合わせて周縁をシールすると共に、その周縁シール線aの一部に注出ノズルを配置して成り、この注出ノズルが二本のシール線a1,a2とその間の注出流路で構成されているパウチにおいて、前記注出ノズルをパウチの上辺に配置すると共に、前記表裏のフィルムを外側に屈曲させ互いにシールした摘み折り状熱融着部c1、c2を形成する。そして、この摘み折り状熱融着部c1、c2を前記注出流路に対面する位置に配置すると共に、注出ノズルの先端からパウチの下辺に至るまで直線状に延在させる。
【選択図】図1
Description
本発明はノズル状注出口を有するパウチに関する。このパウチは、例えば、詰替え用のパウチとして使用できる。
シャンプー、リンス等のトイレタリー用品は、一般に、プラスチックボトル等の成形容器に収容して販売されている。これらプラスチックボトル等の成形容器は比較的高価であることから、内容物を消費して空になった容器に内容物を補充するため、内容物補充用の詰替え用パウチが市販されている。この詰替え用パウチは、袋の内部に補充用内容物を収容したもので、前述の成形容器に比較して安価である。
そして、この詰替え用パウチから前記成形容器に内容物を補充するため、この詰替え用パウチには細長い注出ノズルが設けられていることが通常である。この細長い注出ノズルは表裏のフィルムをシールして形成した二本のシール線とその間の注出流路で構成されていることが多い。そして、この細長い注出ノズルを前記成形容器の開口部に当接し、あるいは成形容器の開口部の中に差し込んで、詰替えパウチから直接補充するのである。
しかしながら、このように細長い注出ノズルを表裏のフィルムをシールして形成した二本のシール線で構成すると、その補充作業の際に、細長い注出ノズルを構成する表裏のフィルムが互いに密着して、注出流路を閉塞してしまうことがあった。そして、このように表裏のフィルムが互いに密着すると、注出流路に直交する方向に注出ノズルが折れ曲がり、その先端から成形容器の外部に内容物が滴下したり、こぼれることもあった。
このような問題に対処して、注出ノズルの閉塞を防ぎ、また、注出ノズルが折れ曲がることを防ぐため、従来からさまざまな工夫が重ねられてきた。
例えば、特許文献1〜3は、注出ノズルの内部をエンボスして注出流路に沿った線状のエンボス部を設けたものである。この線状エンボス部によって注出ノズルが補強されるため、注出ノズルの閉塞を防ぎ、また、注出ノズルが折れ曲がることを防ぐことができる。しかしながら、注出ノズルの先端は表裏のフィルムをシールして閉塞しているため、線状エンボス部を注出ノズルの先端まで設けることはできない。また、この線状エンボス部はフレキシブルなフィルムをエンボスして形成したに過ぎないから、その強度にも限界がある。このような理由から、この方法によっても、注出ノズルの閉塞や折れ曲がることを十分に防止することはできなかった。
本発明は、以上のような技術的背景に基づいてなされたもので、注出ノズルから内容物を注出する際に、注出ノズルを構成する表裏のフィルムが互いに密着して閉塞することを防止することができ、また、こうして表裏のフィルムが密着した注出ノズルが折れ曲がることを防止することができるパウチを提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、表裏のフィルムを互いに重ね合わせて周縁をシールすると共に、その周縁シール線の一部に注出ノズルを配置して成り、この注出ノズルが二本のシール線とその間の注出流路で構成されているパウチにおいて、
前記注出ノズルがパウチの上辺に配置されており、
前記表裏のフィルムのうち、少なくとも一方が外側に屈曲して、この屈曲部位が互いにシールされた摘み折り状の熱融着部が形成されており、
この摘み折り状熱融着部が前記注出流路に対面する位置に配置されていると共に、注出ノズルの先端からパウチの下辺に至るまで直線状に延在していることを特徴とする注出用パウチである。
前記注出ノズルがパウチの上辺に配置されており、
前記表裏のフィルムのうち、少なくとも一方が外側に屈曲して、この屈曲部位が互いにシールされた摘み折り状の熱融着部が形成されており、
この摘み折り状熱融着部が前記注出流路に対面する位置に配置されていると共に、注出ノズルの先端からパウチの下辺に至るまで直線状に延在していることを特徴とする注出用パウチである。
次に、請求項2に記載の発明は、前記表裏のフィルムの両方に前記摘み折り状熱融着部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の注出用パウチである。
次に、請求項3に記載の発明は、前記表裏のフィルムの摘み折り状熱融着部が前記注出流路を挟んで互いに対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の注出用パウチである。
次に、請求項4に記載の発明は、前記摘み折り状熱融着部が倒されてパウチの外面に重ねられており、かつ、表側フィルムの摘み折り状熱融着部と裏側フィルムの摘み折り状熱融着部とが互いに反対側に倒されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の注出用パウチである。
次に、請求項5に記載の発明は、前記注出ノズルが内容物収容部からパウチ外側に向けて突出して設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の注出用パウチである。
本発明のパウチは前記摘み折り状熱融着部が注出ノズルの注出流路に対面する位置に配置されているから、この注出ノズルの先端を切除して開口したとき、この摘み折り状熱融着部が表裏のフィルムの密着を防止する。しかも、この摘み折り状熱融着部は注出ノズルの先端からパウチの下辺に至るまで直線状に延在しているから、注出ノズルの全長に渡って表裏のフィルムの密着を防止するのである。
しかも、この摘み折り状熱融着部は注出ノズルを補強しているから、注出ノズルが折れ曲がることも防ぐことができる。
このため、このパウチによれば、注出ノズルが閉塞することなく、また、折れ曲がることもなく、速やかに内容物を注出することができる。
以下、図面を参照して本発明の具体例を説明する。図1は本発明のパウチの具体例に係り、図1(a)はその正面図、図1(b)はその要部を拡大して示す説明用斜視図である。
これらの図から分かるように、このパウチ100は、表側フィルム1と裏側フィルム2とを互いに重ね合わせ、周縁の周縁シール線aでヒートシールして、内容物収容部Aを密封したものである。そして、その上辺には、内容物収容部Aからパウチ100の外側に向けて突出するように、注出ノズルが設けられている。この注出ノズルは細長い形状を有しており、二本のシール線a1,a2とその間の注出流路bとで構成されている。なお、図示のように、注出ノズルの先端はシール線(先端シール線)a3で密封されており、図示x−xの開封予定線で切断して先端シール線a3を除去することにより、注出流路bを開くことができる。
ところで、表側フィルム1は、パウチ100の上辺から下辺に至るまでの上下方向全長に渡って、谷折線d1で折り曲げられ、次に山折線d2で折り曲げられ、更に谷折線d3で折り曲げられて、パウチの外側に突出する領域が設けられている。そして、この領域においては、山折線d2を介して互いに重ねられた表側フィルム1の内面同士がシールされて、摘み折り状の熱融着部c1を構成している。図1(a)から分かるように、この熱融着部c1は、注出流路bに対面する位置に位置している。この熱融着部c1の幅は1.0〜5.0mmでよい。
同様に、裏側フィルム2にも摘み折り状の熱融着部c2が形成されている。この摘み折り状熱融着部c2も、注出流路bに対面する位置に設けられており、パウチの上辺、すなわち、注出ノズルの先端からパウチの下辺に至るまで直線状に延在している。このため、摘み折り状熱融着部c1と摘み折り状熱融着部c2とは、注出流路を挟んで互いに対向する位置に配置されている。なお、摘み折り状熱融着部c2も、その幅は1.0〜5.0mmでよい。
なお、この例では、摘み折り状熱融着部c1と摘み折り状熱融着部c2とは、いずれも、内容物収容部Aを構成する部位の表側フィルム1及び裏側フィルム2に対して略垂直となるように立ち上がっているが、図2に示すように、この熱融着部c1及び熱融着部c2を倒して、パウチの外面に重ねてもよい。この際、熱融着部c1と熱融着部c2とは、互いに反対側に倒すことが望ましい。図2は、このように摘み折り状熱融着部c1と摘み折り状熱融着部c2とを互いに反対側に倒した例で、熱融着部c1は図示左側に向けて倒されており、一方、熱融着部c2は図示右側に向けて倒されている。このように摘み折り状熱融着部c1,c2が倒されてパウチ100の外面に重ねられている場合には、これら摘み折り状熱融着部c1,c2がパウチ100に対して立ち上がっている場合に比較して、注出ノズルを容易に開くことができる。
このパウチ100は次のように使用することができる。すなわち、開封予定線x−xで切断して、先端シール線a3を除去することにより、注出流路bを開く。次に、図示しない成形容器の開口部に注出ノズルを差込み、その注出流路bを通して内容物をパウチから成形容器に補充する。このとき、注出流路bを流れる内容物の圧力によって、注出流路bは図3に示すように略ひし形に開き、速やかにパウチから成形容器に流れ込む。なお、この注出ノズルは摘み折り状熱融着部c1及び摘み折り状熱融着部c2によって補強されており、しかも、これら摘み折り状熱融着部c1,c2は注出ノズルの先端からパウチの下辺に至るまで直線状に延在してパウチを補強しているため、折れ曲がることなく、安定して注出流路bを略ひし形に開くのである。
なお、図2に示すように摘み折り状熱融着部c1,c2が倒されてパウチ100の外面に重ねられている場合には、まず開封予定線x−xで切断して注出流路bを開いた後、前記摘み折り状熱融着部c1,c2がパウチ100の外面に略垂直となるようにこれら熱融着部c1,c2を立ち上げ、次に成形容器の開口部に注出ノズルを差込んで内容物を補充することが望ましい。摘み折り状熱融着部c1,c2をパウチ100の外面に立ち上げることにより、注出ノズルを確実に補強することができるからである。
次に、図4(a)は本発明のパウチの別の具体例を示すもので、注出ノズルをパウチの上辺中央に配置したものである。もちろん、この例でも、注出ノズルは二本のシール線a1,a2とその間の注出流路bで構成されており、摘み折り状熱融着部c1,c2が前記注出流路bに対面する位置に配置されている。
また、図4(b)は本発明のパウチのさらに別の具体例を示しており、この例では、パウチの上辺に凹部eを設けて、この凹部eと側辺との間に注出ノズルを配置している。この例では、注出ノズルを構成する二本のシール線のうち、一方のシール線a1は、この凹部eの縁に設けられている。また、他方のシール線a2は、周縁シール線aの一部である。そして、これら二本のシール線a1,a2に挟まれて注出流路bが形成されており、この注出流路bに対面する位置に摘み折り状熱融着部c1,c2が配置されている。
以上、パウチ100として四方シール袋を使用する例を説明したが、これに限られず、パウチ100は、三方シール袋、スタンディングパウチ等、任意の形態の袋であってよい。
これらパウチ100を構成する表裏のフィルム1,2としては、プラスチックフィルム又はプラスチックフィルムを含む積層体を好適に使用することができる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、あるいはこれらの積層体である。また、その層構成中に、金属箔や金属蒸着層、あるいは、酸化アルミニウム蒸着層等の無機蒸着層を有するものであってもよい。例えば、アルミニウム蒸着層を設けた延伸ポリアミドフィルムの両面に直鎖状低密度ポリエチレン層を積層した積層フィルムである。また、無機蒸着層を設けた延伸ポリエステルフィルムの両面に直鎖状低密度ポリエチレン層を積層した積層フィルムを表裏のフィルム1,2として使用することもできる。
また、これらパウチ100に収容する内容物も任意であるが、注出ノズルから注出することのできる液体状の内容物が好適である。中でも、成形容器に補充する補充用内容物を好ましく使用できる。例えば、シャンプー、リンス等のトイレタリー用品等である。また、液体の食品や調味料等であってもよい。
100:注出用パウチ
1:表側フィルム1 2:裏側フィルム
a:周縁シール線 a1:注出ノズルのシール線 a2:注出ノズルのシール線
b:注出流路
c1:摘み折り状熱融着部 c2:摘み折り状熱融着部
d1:谷折線 d2:山折線 e:凹部
A:内容物収容部
1:表側フィルム1 2:裏側フィルム
a:周縁シール線 a1:注出ノズルのシール線 a2:注出ノズルのシール線
b:注出流路
c1:摘み折り状熱融着部 c2:摘み折り状熱融着部
d1:谷折線 d2:山折線 e:凹部
A:内容物収容部
Claims (5)
- 表裏のフィルムを互いに重ね合わせて周縁をシールすると共に、その周縁シール線の一部に注出ノズルを配置して成り、この注出ノズルが二本のシール線とその間の注出流路で構成されているパウチにおいて、
前記注出ノズルがパウチの上辺に配置されており、
前記表裏のフィルムのうち、少なくとも一方が外側に屈曲して、この屈曲部位が互いにシールされた摘み折り状の熱融着部が形成されており、
この摘み折り状熱融着部が前記注出流路に対面する位置に配置されていると共に、注出ノズルの先端からパウチの下辺に至るまで直線状に延在していることを特徴とする注出用パウチ。 - 前記表裏のフィルムの両方に前記摘み折り状熱融着部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の注出用パウチ。
- 前記表裏のフィルムの摘み折り状熱融着部が前記注出流路を挟んで互いに対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の注出用パウチ。
- 前記摘み折り状熱融着部が倒されてパウチの外面に重ねられており、かつ、表側フィルムの摘み折り状熱融着部と裏側フィルムの摘み折り状熱融着部とが互いに反対側に倒されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の注出用パウチ。
- 前記注出ノズルが内容物収容部からパウチ外側に向けて突出して設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の注出用パウチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016127494A JP2018002183A (ja) | 2016-06-28 | 2016-06-28 | 注出用パウチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016127494A JP2018002183A (ja) | 2016-06-28 | 2016-06-28 | 注出用パウチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018002183A true JP2018002183A (ja) | 2018-01-11 |
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ID=60945632
Family Applications (1)
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JP2016127494A Pending JP2018002183A (ja) | 2016-06-28 | 2016-06-28 | 注出用パウチ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2018002183A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019177912A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 大日本印刷株式会社 | パウチ |
-
2016
- 2016-06-28 JP JP2016127494A patent/JP2018002183A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019177912A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 大日本印刷株式会社 | パウチ |
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