JP2018002026A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上記構成によれば、ハウジング同士が互いに接触する領域において、微小な隙間が形成されたとしても、その隙間は高さ、間隔なとの異なる微細な凹凸が組み合わされることによりラビリンス形状の微小な空間となる。すなわち、潤滑剤の伝達経路が長くなるとともに、潤滑剤の圧力の損失がより大きくなる。そのため、微小な隙間を潤滑剤が伝わってきたとしても、ハウジング嵌合部からの潤滑剤の漏れをより抑制することができる。
上記構成によれば、一方のハウジングの開口周縁部が他方のハウジングの開口部に嵌合された状態において、挿入部の外周面は、他方の開口部の内周面に接触している。そのため、他方の開口部の内周面と、挿入部の外周面とにより囲まれる部分には、連続した螺旋状の経路が挿入部の軸方向における全長に亘って形成される。このような構成とすることで、他方の開口部の内周面と挿入部の外周面との間に、潤滑剤が浸入してきたとしても、潤滑剤は螺旋状の経路を伝わる。すなわち、挿入部の外周面または他方の開口部の内周面に螺旋状の溝を設けていない場合と比較して、潤滑剤の伝達経路を長くすることができる。そのため、潤滑剤がハウジングの内部からハウジングの外部に漏れることをより抑制することができる。
以下、本発明の電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という)の第1実施形態について説明する。
図2に示すように、減速機40は、コラムシャフト11aが軸方向に貫通するハウジング20に収容されている。コラムシャフト11aは軸受23,24,25を介してハウジング20に対して回転可能に支持されている。減速機40は、ハウジング20の内部空間に、コラムシャフト11aの外周面に固定されたウォームホイール26およびモータ50の回転軸に設けられる図示しないウォームを有している。ウォームホイール26の外周面にはウォームギア26aが設けられている。ウォームギア26aとウォームは互いに噛み合っている。ウォームギア26aとモータ50の回転軸に設けられるウォームとの間には潤滑剤Fが塗付される。
センサハウジング22を減速機ハウジング21の周壁21bに嵌合する場合、まず減速機ハウジング21における2つの第1延出部21cおよびセンサハウジング22における2つの第2延出部22bをそれぞれ周方向において一致させる。次に、センサハウジング22における入力シャフト11dの先端部を、減速機ハウジング21の開口部へ向けた状態で、センサハウジング22をその軸方向に沿って、減速機ハウジング21に近接させる。すると、センサハウジング22における挿入部22dの先端部に設けられているテーパ22cが減速機ハウジング21における周壁21bの先端部21dに設けたれたテーパ21gに案内されるかたちで、センサハウジング22の挿入部22dは、減速機ハウジング21における周壁21bの内周面に対して摺動しながら、減速機ハウジング21に徐々に嵌まっていく。やがてセンサハウジング22の係止部22aが、その軸方向において減速機ハウジング21における周壁21bの先端部21dに対して当接する。同時に、減速機ハウジング21における2つの第1延出部21cとセンサハウジング22における2つの第2延出部22bとが軸方向において互いに当接する。このタイミングでセンサハウジング22の減速機ハウジング21に対する嵌合が完了する。この後、ボルト30を第1延出部21cのボルト挿通孔および第2延出部22bのボルト挿通孔に挿通し、締め付ける。
(1)製造上の公差により、たとえば減速機ハウジング21の周壁21bの内径およびセンサハウジング22の挿入部22dの外径にばらつきが生じる、もしくは減速機ハウジング21およびセンサハウジング22の取り付け位置のずれが生じることがある。このため、減速機ハウジング21およびセンサハウジング22が互いに嵌合されたとき、これらが互いに接触する領域(たとえば、減速機ハウジング21の内周面とセンサハウジング22の外周面との間、もしくは周壁21bの先端部21dの先端面と係止部22aの減速機ハウジング21側の環状面22gとの間)に沿って微小な隙間が形成されるおそれがある。微小な隙間が形成されることで、ハウジング20の内部から潤滑剤Fが毛細管現象によりその微小な隙間を伝わって、ハウジング20の外部へと漏れ出すおそれがある。
以下、電動パワーステアリング装置の第2の実施形態を説明する。本実施の形態は、センサハウジング22における挿入部22dの外周面の形状の点で第1の実施形態と異なる。このため、第1の実施形態と同様の構成に対応するものについては、便宜上、同一の符号を付して詳細な説明を割愛する。
以下、電動パワーステアリング装置の第3の実施形態を説明する。第1の実施形態と同様の構成に対応するものについては、便宜上、同一の符号を付して詳細な説明を割愛する。
尚、第1〜3の実施形態は、技術的に矛盾が生じない範囲で以下のように変更してもよい。
Claims (4)
- アシスト力を発生するモータと、モータの回転を減速し、その減速された回転を操舵機構へ伝達する減速機と、前記減速機を収容するハウジングとを有する電動パワーステアリング装置において、
前記ハウジングは、その内部に減速機を収容する有底円筒状の第1のハウジングと、
前記第1のハウジングの開口部を、塞ぐようにその軸方向に嵌合される円筒状の第2のハウジングと、を有し、
前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングのいずれか一方の開口周縁部は、いずれか他方の開口部に嵌合されるものであって、
前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングが互いに接触する領域の一部分には、それらの周方向の全長に亘って環状の空間が設けられていて、
前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングはそれらの一部分同士が軸方向にボルトで締結されている電動パワーステアリング装置。 - 前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングのいずれか一方は、いずれか他方の開口部に嵌合される挿入部、および前記挿入部が前記他方の開口部に嵌合された状態で、前記他方の開口部の周縁部に当接する環状面を有し、
前記挿入部の先端における外周側の角部および前記他方の開口部の周縁部における内側の角部のうち、少なくとも前記他方の開口部の周縁部における内側の角部にはテーパが設けられていて、
前記挿入部の外周面、前記環状面、および前記他方の開口部の周縁部における内側の角部に設けられた前記テーパにより囲まれることにより前記空間が形成されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。 - 前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングの、前記領域において互いに接触する面の表面粗さが異なる請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記挿入部の外周面または前記他方の開口部の内周面に螺旋状の溝が形成されている請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
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JP2018002026A true JP2018002026A (ja) | 2018-01-11 |
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