JP2018002026A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018002026A
JP2018002026A JP2016133519A JP2016133519A JP2018002026A JP 2018002026 A JP2018002026 A JP 2018002026A JP 2016133519 A JP2016133519 A JP 2016133519A JP 2016133519 A JP2016133519 A JP 2016133519A JP 2018002026 A JP2018002026 A JP 2018002026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
opening
reduction gear
peripheral surface
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016133519A
Other languages
English (en)
Inventor
奨大 加藤
Shota Kato
奨大 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2016133519A priority Critical patent/JP2018002026A/ja
Publication of JP2018002026A publication Critical patent/JP2018002026A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

【課題】部品点数を削減した上で、ハウジング嵌合部からの潤滑剤の漏れを抑制できる電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】減速機ハウジング21の先端部21dの内周側の角部にはにテーパ21gが設けられている。先端部21dの外周側には第1延出部21cが設けられている。挿入部22dにおける先端部の外周面側の角部にはテーパ22cが設けられている。挿入部22dの外周面には環状の係止部22aが突出している。係止部22aの外周面には第2延出部22bが設けられている。第1延出部21cと第2延出部22bとはボルト30で締結されている。減速機ハウジング21とセンサハウジング22との嵌合状態において、挿入部22dの外周面、係止部22aの減速機ハウジング21側の環状面、およびテーパ21gにより囲まれることによりハウジングの周方向の全長に亘って、環状の空間Sが形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
従来、特許文献1に記載されるように、減速機を収容するハウジングの嵌合部からOリング等のシール部材を割愛しても、潤滑剤がハウジングの外に漏れることを抑制することが可能な電動パワーステアリング装置がある。
上記ハウジングは、ウォームハウジングおよびセンサハウジングが互いに嵌合されてなる。減速機の構成要素であるウォームおよびウォームホイールの歯部には噛合いを円滑にするための潤滑剤が塗付されている。ウォームホイールが回転した場合に、潤滑剤はウォームホイールの側面およびセンサハウジングの内面を伝わって、ウォームハウジングとセンサハウジングの合わせ部に到達し、合わせ部から潤滑剤が漏れるおそれがある。そのため、ウォームホイールには返し部材が設けられている。返し部材は、ウォームホイールのウォームハウジング開口部側の側面に立設する円筒状の筒部と、筒部の周縁から径方向外側に向かって延びる傘部とを有する。ウォームハウジングの側面およびセンサハウジングの内面を伝わってくる潤滑剤は傘部により堰きとめられる。
特開2014−231260
しかし、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置によれば、確かにハウジングの嵌合部からOリング等のシール部材を割愛することが可能となるものの、返し部材が新たに設けられることになる。
本発明の目的は、部品点数を削減した上で、ハウジング嵌合部からの潤滑剤の漏れを抑制できる電動パワーステアリング装置を提供することである。
上記目的を達成し得る電動パワーステアリング装置は、アシスト力を発生するモータと、モータの回転を減速し、その減速された回転を操舵機構へ伝達する減速機と、前記減速機を収容するハウジングとを有することを前提としている。前記ハウジングは、その内部に減速機を収容する有底円筒状の第1のハウジングと、前記第1のハウジングの開口部を、塞ぐようにその軸方向に嵌合される円筒状の第2のハウジングと、を有し、前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングのいずれか一方の開口周縁部は、いずれか他方の開口部に嵌合されるものであって、前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングが互いに接触する領域の一部分には、それらの周方向の全長に亘って環状の空間が設けられていて、前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングはそれらの一部分同士が軸方向にボルトで締結されている。
減速機にはその駆動を円滑にする潤滑剤が塗付される場合がある。その場合において、第1のハウジングおよび第2のハウジングを嵌合した状態では、次のようなことが懸念される。製造上の公差により、たとえば、第1のハウジングおよび第2のハウジングのいずれか一方の開口周縁部の外径と、いずれか他方の開口部の内径にばらつきが生じる、もしくは第1のハウジングおよび第2のハウジングの取り付け位置のずれが生じることがある。このため、第1のハウジングおよび第2のハウジングのいずれか一方の開口部周縁がいずれか他方の開口部に嵌合される時、これらが互いに接触する領域に沿って微小な隙間が形成されるおそれがある。微小な隙間が形成されることで、ハウジングの内部から潤滑剤が毛細管現象によりその微小な隙間を伝わって、ハウジングの外部へと漏れ出すおそれがある。
その点、上記構成では、潤滑剤の漏れ経路である第1のハウジングおよび第2のハウジングが互いに接触する領域の一部分には、ハウジングの周方向の全長に亘って環状の空間が設けられている。そのため、微小な空間を潤滑剤が伝わってきたとしても、この潤滑剤を環状の空間で堰きとめることができる。また、第1のハウジングおよび第2のハウジングはそれらの一部分同士がそれらの軸方向にボルトで締結されている。そのため、第1のハウジングおよび第2のハウジングが取り付け方向により密着した状態にすることができるため、微小な空間の形成を抑制することができる。したがって、部品点数を削減した上で、ハウジングの嵌合部からの潤滑剤の漏れを抑制できる。
前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングのいずれか一方は、いずれか他方の開口部に嵌合される挿入部、および前記挿入部が前記他方の開口部に嵌合された状態で、前記他方の開口部の周縁部に当接する環状面を有し、前記挿入部の先端における外周側の角部および前記他方の開口部の周縁部における内側の角部のうち、少なくとも前記他方の開口部の周縁部における内側の角部にはテーパが設けられていて、前記挿入部の外周面、前記環状面、および前記他方の開口部の周縁部における内側の角部に設けられた前記テーパにより囲まれることにより前記空間が形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、挿入部の先端における外周側の角部および他方の開口部の周縁部における内側の角部にテーパを設けることで、第1のハウジングおよび第2のハウジングのいずれか一方の開口周縁部をいずれか他方の開口部に嵌合する際に、ハウジング同士の芯出しが改善される。そのため、第1のハウジングおよび第2のハウジングの嵌合が円滑になる。
また、少なくとも他方の開口部の周縁部における内側の角部にテーパを設けることで、第1のハウジングおよび第2のハウジングを嵌合した際に、挿入部、環状面、および他方の開口部の周縁部における内側の角部に設けられたテーパにより囲まれることで、環状の空間を形成することができる。すなわち、他方の開口部の周縁部における内側の角部にテーパを設けるだけでよいので、ハウジングの構成が複雑になることもない。
前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングの、前記領域において互いに接触する面の表面粗さが異なることが好ましい。
上記構成によれば、ハウジング同士が互いに接触する領域において、微小な隙間が形成されたとしても、その隙間は高さ、間隔なとの異なる微細な凹凸が組み合わされることによりラビリンス形状の微小な空間となる。すなわち、潤滑剤の伝達経路が長くなるとともに、潤滑剤の圧力の損失がより大きくなる。そのため、微小な隙間を潤滑剤が伝わってきたとしても、ハウジング嵌合部からの潤滑剤の漏れをより抑制することができる。
前記挿入部の外周面または前記他方の開口部の内周面に螺旋状の溝が形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、一方のハウジングの開口周縁部が他方のハウジングの開口部に嵌合された状態において、挿入部の外周面は、他方の開口部の内周面に接触している。そのため、他方の開口部の内周面と、挿入部の外周面とにより囲まれる部分には、連続した螺旋状の経路が挿入部の軸方向における全長に亘って形成される。このような構成とすることで、他方の開口部の内周面と挿入部の外周面との間に、潤滑剤が浸入してきたとしても、潤滑剤は螺旋状の経路を伝わる。すなわち、挿入部の外周面または他方の開口部の内周面に螺旋状の溝を設けていない場合と比較して、潤滑剤の伝達経路を長くすることができる。そのため、潤滑剤がハウジングの内部からハウジングの外部に漏れることをより抑制することができる。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、部品点数を削減した上で、ハウジング嵌合部からの潤滑剤の漏れを抑制できる。
第1の実施形態における電動パワーステアリング装置の概略図。 第1の実施形態における減速機構の一部の断面図。 第1の実施形態におけるハウジング嵌合部を拡大した断面図。 第2の実施形態におけるハウジング嵌合部を拡大した断面図。 第3の実施形態におけるハウジング嵌合部を拡大した断面図。 他の実施形態におけるハウジング嵌合部を拡大した断面図。
<第1実施形態>
以下、本発明の電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という)の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、EPS1は、ユーザーのステアリングホイール10の操作に基づいて転舵輪15を転舵させる操舵機構2、およびユーザーのステアリング操作を補助するEPSアクチュエータ3を備えている。
操舵機構2は、ステアリングホイール10及びステアリングホイール10と一体回転するステアリングシャフト11を備えている。ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール10と連結されたコラムシャフト11aと、コラムシャフト11aの下端部に連結されたインターミディエイトシャフト11bと、インターミディエイトシャフト11bの下端部に連結されたピニオンシャフト11cとを有している。ピニオンシャフト11cの下端部は、ラックアンドピニオン機構13を介して転舵シャフトとしてのラックシャフト12に連結されている。したがって、ステアリングシャフト11の回転運動は、ピニオンシャフト11cにおけるピニオン歯が設けられた部分及びラックシャフト12におけるラック歯が設けられた部分からなるラックアンドピニオン機構13を介してラックシャフト12の軸方向(図1の左右方向)の往復直線運動に変換される。当該往復直線運動が、ラックシャフト12の両端にそれぞれ連結されたタイロッド14を介して、左右の転舵輪15にそれぞれ伝達されることにより、転舵輪15の転舵角が変化する。
EPSアクチュエータ3は、コラムシャフト11aに設けられている。EPSアクチュエータ3はモータ50および減速機40を有している。モータ50の回転は減速機40により減速され、この減速された回転がコラムシャフト11aに伝達されることにより、ステアリング操作が補助される。
次に、減速機40について説明する。
図2に示すように、減速機40は、コラムシャフト11aが軸方向に貫通するハウジング20に収容されている。コラムシャフト11aは軸受23,24,25を介してハウジング20に対して回転可能に支持されている。減速機40は、ハウジング20の内部空間に、コラムシャフト11aの外周面に固定されたウォームホイール26およびモータ50の回転軸に設けられる図示しないウォームを有している。ウォームホイール26の外周面にはウォームギア26aが設けられている。ウォームギア26aとウォームは互いに噛み合っている。ウォームギア26aとモータ50の回転軸に設けられるウォームとの間には潤滑剤Fが塗付される。
コラムシャフト11aは、入力シャフト11d、出力シャフト11e、トーションバー11fを有している。入力シャフト11dの上端部には、ステアリングホイール10が固定される。出力シャフト11eの下端部にはインターミディエイトシャフト11bが連結される。入力シャフト11dおよび出力シャフト11eは、トーションバー11fを介して相対回転可能に設けられている。トーションバー11fは、入力シャフト11dのトルクと出力シャフト11eのトルクとの差に応じてねじれる。
ハウジング20の内部にはトルクセンサ27が収容されている。トルクセンサ27は、磁石ユニット27a、磁気ヨークユニット27b、一対の集磁リング27c、および図示しない磁気センサを有している。磁石ユニット27aの磁束は、トーションバー11fのねじれに応じて磁気ヨークユニット27bを介して一対の集磁リング27cに伝達される。磁気センサは、一対の集磁リング27cの磁束に応じた電圧信号を生成する。EPS1の制御装置は、磁気センサにより生成される電圧信号に基づき操舵トルクを演算し、この演算される操舵トルクに応じてモータ50に対する給電を制御する。
ハウジング20は、第1のハウジングとしての減速機ハウジング21と、第2のハウジングとしてのセンサハウジング22とを備えている。減速機ハウジング21およびセンサハウジング22はコラムシャフト11aの軸方向に沿って嵌合されるとともに、嵌合後にそれらの軸方向において2つのボルト30で締結されている。
減速機ハウジング21は、コラムシャフト11aの軸線に沿って延びる有底円筒状をなしている。減速機ハウジング21の内部にはウォームホイール26が収容されている。減速機ハウジング21は、ウォームホイール26の外径よりも大きい径を有する底壁21aと、底壁21aの外縁からコラムシャフト11aの軸方向に沿って立設されて、ウォームホイール26の外周を包囲する周壁21bと、周壁21bの外周面における先端部21d側の部分に設けられた2つの第1延出部21cとを有している。
2つの第1延出部21cは、減速機ハウジング21の径方向において互いに反対側の位置にそれぞれ設けられている。2つの第1延出部21cには、ボルト30が挿通されるボルト挿通孔がそれぞれ設けられている。
周壁21bの先端部21dにおける内周面側の角部には、その全周に亘ってテーパ21gが設けられている。テーパ21gは、減速機ハウジング21の軸方向において底壁21aと反対側へ向かうほど拡径している。
センサハウジング22は、円筒状をなしている。センサハウジング22の内部にはトルクセンサ27が収容されている。センサハウジング22の外周面には、その周方向全体に亘って環状の係止部22aが設けられている。係止部22aの外周面には2つの第2延出部22bが設けられている。これら2つの第2延出部22bは、センサハウジング22の径方向において互いに反対側に位置する。2つの第2延出部22bは、減速機ハウジング21の2つの第1延出部21cに対応する位置に設けられている。また、2つの第2延出部22bは、それぞれボルト30が挿通されるボルト挿通孔を有している。センサハウジング22は、減速機ハウジング21の周壁21bの内径に対応した外径を有している。センサハウジング22は減速機ハウジング21に嵌まっている。センサハウジング22において、減速機ハウジング21に嵌められた部分である挿入部22dの先端部の外周面側の角部にはテーパ22cが設けられている。テーパ22cは、センサハウジング22の軸方向において、挿入部22dの先端に向かうほど縮径している。
係止部22aは、コラムシャフト11aの軸方向において、減速機ハウジング21の周壁21bにおける先端部21dと接触している。また、2つの第2延出部22bと、減速機ハウジング21の2つの第1延出部21cとは、ハウジング20の軸方向において互いに当接している。第2延出部22bのボルト挿通孔は第1延出部21cのボルト挿通孔に一致している。ボルト30を第2延出部22bのボルト挿通孔および第1延出部21cのボルト挿通孔に挿通し、締め付けることにより第1延出部21cおよび第2延出部22bは互いに締結されている。
次にハウジング20の組み立て方法について説明する。
センサハウジング22を減速機ハウジング21の周壁21bに嵌合する場合、まず減速機ハウジング21における2つの第1延出部21cおよびセンサハウジング22における2つの第2延出部22bをそれぞれ周方向において一致させる。次に、センサハウジング22における入力シャフト11dの先端部を、減速機ハウジング21の開口部へ向けた状態で、センサハウジング22をその軸方向に沿って、減速機ハウジング21に近接させる。すると、センサハウジング22における挿入部22dの先端部に設けられているテーパ22cが減速機ハウジング21における周壁21bの先端部21dに設けたれたテーパ21gに案内されるかたちで、センサハウジング22の挿入部22dは、減速機ハウジング21における周壁21bの内周面に対して摺動しながら、減速機ハウジング21に徐々に嵌まっていく。やがてセンサハウジング22の係止部22aが、その軸方向において減速機ハウジング21における周壁21bの先端部21dに対して当接する。同時に、減速機ハウジング21における2つの第1延出部21cとセンサハウジング22における2つの第2延出部22bとが軸方向において互いに当接する。このタイミングでセンサハウジング22の減速機ハウジング21に対する嵌合が完了する。この後、ボルト30を第1延出部21cのボルト挿通孔および第2延出部22bのボルト挿通孔に挿通し、締め付ける。
図3に示すように、センサハウジング22が減速機ハウジング21に嵌合された状態で挿入部22dとウォームホイール26との間には、若干の隙間が形成される。また、センサハウジング22が減速機ハウジング21に嵌合された状態において、挿入部22dの外周面、係止部22aにおける減速機ハウジング21側の環状面22g、およびテーパ21gにより囲まれることによって、環状の空間Sが形成されている。
以上詳述したように、本実施の形態にかかるEPS1によれば、次の作用および効果が得られる。
(1)製造上の公差により、たとえば減速機ハウジング21の周壁21bの内径およびセンサハウジング22の挿入部22dの外径にばらつきが生じる、もしくは減速機ハウジング21およびセンサハウジング22の取り付け位置のずれが生じることがある。このため、減速機ハウジング21およびセンサハウジング22が互いに嵌合されたとき、これらが互いに接触する領域(たとえば、減速機ハウジング21の内周面とセンサハウジング22の外周面との間、もしくは周壁21bの先端部21dの先端面と係止部22aの減速機ハウジング21側の環状面22gとの間)に沿って微小な隙間が形成されるおそれがある。微小な隙間が形成されることで、ハウジング20の内部から潤滑剤Fが毛細管現象によりその微小な隙間を伝わって、ハウジング20の外部へと漏れ出すおそれがある。
その点、本例のEPS1によれば、潤滑剤Fの漏れ経路である減速機ハウジング21およびセンサハウジング22の互いに接触する境界の途中には、ハウジング20の周方向の全長に亘って環状の空間Sが設けられている。そのため、微小な空間を潤滑剤Fが伝わってきたとしても、この潤滑剤Fを空間Sで堰きとめることができる。
また、減速機ハウジング21の第1延出部21cおよびセンサハウジング22の第2延出部22bがそれぞれボルトで締結されている。すなわち、減速機ハウジング21における周壁21bの先端部21dとセンサハウジング22の環状の係止部22aとを、それらの取り付け方向において、より密着した状態にすることができる。そのため、減速機ハウジング21の先端部21dとセンサハウジング22の環状の係止部22aとの間に微小な隙間が形成されることを抑制することができる。したがって、部品点数を削減した上で、ハウジング20の嵌合部からの潤滑剤の漏れを抑制できる。また、減速機ハウジング21にテーパ21gを設けるだけでよいので、構成が複雑になることもない。
(2)センサハウジング22の挿入部22dの外周面側の角部にはテーパ22cが設けられている。減速機ハウジング21の先端部21dにおける内周面側の角部にはテーパ21gが設けられている。このため、センサハウジング22を減速機ハウジング21に嵌合する際に、これらハウジング同士の芯出しが改善される。そのため、減速機ハウジング21およびセンサハウジング22の嵌合作業が円滑になる。
<第2の実施形態>
以下、電動パワーステアリング装置の第2の実施形態を説明する。本実施の形態は、センサハウジング22における挿入部22dの外周面の形状の点で第1の実施形態と異なる。このため、第1の実施形態と同様の構成に対応するものについては、便宜上、同一の符号を付して詳細な説明を割愛する。
図4に示すように、センサハウジング22の挿入部22dの外周面には、螺旋状の溝22eが設けられている。ここで、センサハウジング22の外径は、溝22eの山部22fの先端を含んでいる。センサハウジング22が減速機ハウジング21に嵌合された状態において、挿入部22dにおける溝22eの山部22fは、減速機ハウジング21における周壁21bの内周面に接触している。そのため、減速機ハウジング21における周壁21bの内周面と、挿入部22dの溝22eとにより囲まれる部分には、連続した螺旋状の経路Rが挿入部22dの軸方向における全長に亘って形成される。尚、減速機ハウジング21における周壁21bのなす内周面に螺旋状の溝22eを設けてもよい。
このような構成とすることで、減速機ハウジング21における周壁21bの内周面とセンサハウジング22における挿入部22dの外周面との間に、潤滑剤Fが浸入してきたとしても、潤滑剤Fは螺旋状の経路Rを伝わる。すなわち、センサハウジング22の挿入部22dの外周面に溝22eを設けていない場合と比較して、潤滑剤Fの伝達経路を長くすることができる。そのため、潤滑剤Fがハウジング20の内部からハウジング20の外部に漏れることをより抑制することができる。
<第3の実施形態>
以下、電動パワーステアリング装置の第3の実施形態を説明する。第1の実施形態と同様の構成に対応するものについては、便宜上、同一の符号を付して詳細な説明を割愛する。
図5に示すように、センサハウジング22が減速機ハウジング21に嵌合された状態において、互いに接触する周壁21bの内周面の表面状態と挿入部22dの外周面の表面状態および周壁21bにおける先端部21dの先端面の表面状態と係止部22aにおける減速機ハウジング21側の環状面22gとは、互いに異なっている。
表面状態とは、たとえば表面粗さであって、ここでは、挿入部22dの外周面および係止部22aにおける減速機ハウジング21側の環状面22gの表面粗さは、周壁21bの内周面および周壁21bにおける先端部21dの先端面の表面粗さよりも粗く設定されている。尚、周壁21bの内周面の表面粗さを挿入部22dの外周面の表面粗さよりも粗くしてもよい。また、周壁21bにおける先端部21dの先端面の表面粗さを係止部22aにおける減速機ハウジング21側の環状面22gの表面粗さよりも粗くしてもよい。
このような構成とすることで、挿入部22dの外周面と周壁21bの内周面との間、および周壁21bにおける先端部21dの先端面と係止部22aにおける減速機ハウジング21側の環状面22gとの間には表面粗さの違いによって高さ、間隔などが微細な凹凸が組み合わさることにより、ラビリンス形状の微小な空間が形成される。このため、挿入部22dの外周面と周壁21bの内周面との間に潤滑剤Fが浸入してきたとしても、潤滑剤Fが伝わる経路は迷路のように入りこんだ形状となるため、潤滑剤Fの伝達経路が長くなるとともに、潤滑剤Fの圧力の損失が大きくなる。そのため、潤滑剤Fがハウジング20の内部からハウジング20の外部に漏れることをより抑制することができる。
<他の実施形態>
尚、第1〜3の実施形態は、技術的に矛盾が生じない範囲で以下のように変更してもよい。
・第1の実施形態〜第3の実施形態では、挿入部22dの外径および周壁21bの内径を一定としたが、たとえば次のようにしてもよい。図6に示すように、挿入部22dは、その挿入方向(図中の左方向)へ向かうにつれて縮径する円錐台状に設けられている。すなわち、挿入部22dの外周面には、テーパ22iが設けられている。テーパ22iを設けることに伴って、周壁21bの内周面にはテーパ21hが設けられている。周壁21bの内周面は、挿入部22dの挿入方向に向かうにつれて縮径している。テーパ21hおよびテーパ22iは、減速機ハウジング21とセンサハウジング22とが互いに嵌合した状態において、それらの全面において互いに接触している。テーパ22iと、周壁21bの先端面(係止部22aに当接する環状面22g)との間の角部にはテーパ21gが設けられている。減速機ハウジング21の軸線に対して、テーパ21gの傾斜角度は、テーパ21hの傾斜角度よりも大きく設定されている。
このような構成とすることで、第1延出部21cと第2延出部22bとを互いにボルト30で締結することで、減速機ハウジング21とセンサハウジング22とをそれらの軸方向により密接させる力に加えて、それらハウジング同士を軸方向に密接させる力がテーパ21hおよびテーパ22iの傾きによりハウジング20の径方向に密接させる力に分解されるため、減速機ハウジング21およびセンサハウジング22をそれらの径方向において密接させる力が生じる。そのため、減速機ハウジング21とセンサハウジング22との間に微小な隙間が形成されることをより抑制することができる。
・また、第1〜3の実施形態では、減速機ハウジング21およびセンサハウジング22は、2つのボルト30により締結されているが、これに限らない。たとえば、減速機ハウジング21およびセンサハウジング22を3つ以上のボルト30で締結してもよい。この場合、ボルト30と同じ数だけ、第1延出部21cおよび第2延出部22bを設ける。尚、第1延出部21cおよび第2延出部22bは、それぞれハウジング20の周方向に等間隔に配置することが好ましい。このような構成とすることで、減速機ハウジング21とセンサハウジング22とをより強固に締結できる。
・第1〜3の実施形態では、センサハウジング22の挿入部22dを減速機ハウジング21における周壁21bの内周面に嵌合しているが、これに限らない。たとえば、減速機ハウジング21をセンサハウジング22に嵌合してもよい。この場合、減速機ハウジング21およびセンサハウジング22の構成を適宜変更する。このような構成であっても、第1〜3の実施形態と同様の効果が得られる。
・第1の実施形態〜第3の実施形態では、減速機ハウジング21の先端部21dの内周面側の角部にテーパ21gを設けることで、減速機ハウジング21とセンサハウジング22とを組み付けた際に、環状の空間Sがハウジング20の周方向全体に亘って形成されるようにしたが、これに限らない。径方向に対向する挿入部22dの外周面および周壁21bの内周面の一方、または軸方向に対向する周壁21bの先端面および係止部22aの減速機ハウジング21側の環状面22gの一方に、ハウジング20の周方向の全長に亘って溝を設けてもよい。このようにすることで、挿入部22dの外周面および周壁21bの内周面との間、または周壁21bの先端面および係止部22aの減速機ハウジング21側の環状面22gの間に、互いに対向する面同士に囲まれることによって環状の空間Sを設けることができる。尚、この場合、テーパ22cを割愛することも可能である。このような構成とすることで、第1の実施形態〜第3の実施形態と同様の効果が得られる。
・第1の実施形態〜第3の実施形態では、ウォームホイール26を収容した第1のハウジングとしての減速機ハウジング21と、トルクセンサ27を収容した第2のハウジングとしてのセンサハウジング22とを嵌合するようにしていたが、これに限らない。すなわち、減速機40とトルクセンサ27とを同一のハウジング20に収容せず、コラムシャフト11aにおける別々の位置に設けてもよい。たとえば、減速機ハウジング21およびセンサハウジング22のそれぞれにおいて第1のハウジングおよび第2のハウジングの構成を採用してもよい。
1…EPS、2…操舵機構、20…ハウジング、21…減速機ハウジング、21a…底壁、21b…周壁、21c…第1延出部、21g…テーパ、22…センサハウジング、22a…環状の係止部、22b…第2延出部、22c…テーパ、22d…挿入部、22e…螺旋状の溝、22f…山部、22g…環状面、30…ボルト、40…減速機、50…モータ、S…環状の空間。

Claims (4)

  1. アシスト力を発生するモータと、モータの回転を減速し、その減速された回転を操舵機構へ伝達する減速機と、前記減速機を収容するハウジングとを有する電動パワーステアリング装置において、
    前記ハウジングは、その内部に減速機を収容する有底円筒状の第1のハウジングと、
    前記第1のハウジングの開口部を、塞ぐようにその軸方向に嵌合される円筒状の第2のハウジングと、を有し、
    前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングのいずれか一方の開口周縁部は、いずれか他方の開口部に嵌合されるものであって、
    前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングが互いに接触する領域の一部分には、それらの周方向の全長に亘って環状の空間が設けられていて、
    前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングはそれらの一部分同士が軸方向にボルトで締結されている電動パワーステアリング装置。
  2. 前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングのいずれか一方は、いずれか他方の開口部に嵌合される挿入部、および前記挿入部が前記他方の開口部に嵌合された状態で、前記他方の開口部の周縁部に当接する環状面を有し、
    前記挿入部の先端における外周側の角部および前記他方の開口部の周縁部における内側の角部のうち、少なくとも前記他方の開口部の周縁部における内側の角部にはテーパが設けられていて、
    前記挿入部の外周面、前記環状面、および前記他方の開口部の周縁部における内側の角部に設けられた前記テーパにより囲まれることにより前記空間が形成されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記第1のハウジングおよび前記第2のハウジングの、前記領域において互いに接触する面の表面粗さが異なる請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記挿入部の外周面または前記他方の開口部の内周面に螺旋状の溝が形成されている請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
JP2016133519A 2016-07-05 2016-07-05 電動パワーステアリング装置 Pending JP2018002026A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133519A JP2018002026A (ja) 2016-07-05 2016-07-05 電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016133519A JP2018002026A (ja) 2016-07-05 2016-07-05 電動パワーステアリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018002026A true JP2018002026A (ja) 2018-01-11

Family

ID=60947467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016133519A Pending JP2018002026A (ja) 2016-07-05 2016-07-05 電動パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018002026A (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6263269A (ja) * 1985-09-12 1987-03-19 Iseki & Co Ltd 伝動ケ−ス
JPH11165548A (ja) * 1997-12-08 1999-06-22 Jatco Corp ディファレンシャルの接合面シール構造
JP2005249196A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Berkin Bv シール組立体
JP2007223501A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2009040353A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2013119284A (ja) * 2011-12-06 2013-06-17 Jtekt Corp 電動パワーステアリング装置
JP2014227040A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP2014227068A (ja) * 2013-05-23 2014-12-08 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
WO2016084659A1 (ja) * 2014-11-25 2016-06-02 日本精工株式会社 電動式パワーステアリング装置用ハウジング
JP2016107943A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 株式会社ショーワ パワーステアリング装置におけるハウジングのシール構造

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6263269A (ja) * 1985-09-12 1987-03-19 Iseki & Co Ltd 伝動ケ−ス
JPH11165548A (ja) * 1997-12-08 1999-06-22 Jatco Corp ディファレンシャルの接合面シール構造
JP2005249196A (ja) * 2004-03-03 2005-09-15 Berkin Bv シール組立体
JP2007223501A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2009040353A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Nsk Ltd 電動パワーステアリング装置
JP2013119284A (ja) * 2011-12-06 2013-06-17 Jtekt Corp 電動パワーステアリング装置
JP2014227040A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP2014227068A (ja) * 2013-05-23 2014-12-08 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
WO2016084659A1 (ja) * 2014-11-25 2016-06-02 日本精工株式会社 電動式パワーステアリング装置用ハウジング
JP2016107943A (ja) * 2014-12-10 2016-06-20 株式会社ショーワ パワーステアリング装置におけるハウジングのシール構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5382465B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
KR100646406B1 (ko) 벨트식 전동장치를 구비한 자동차의 전기식 동력 보조조향장치
US20140283638A1 (en) Wave gear device and hollow rotating actuator
JP6150736B2 (ja) 波動歯車装置および中空型回転アクチュエータ
JP6447509B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置用トルク測定ユニット及びその組立方法
US10465767B2 (en) Actuator
JP2013043555A (ja) 軸連結構造及びステアリング装置
JP6468362B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置及びその組立方法
JP2010071411A (ja) ボールねじ装置および電気式動力舵取装置
JP2007285472A (ja) 減速装置及びそれを備えた電動パワーステアリング装置
CN110382331B (zh) 动力转向装置
JP2018002026A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2015124774A (ja) 皿ばね及び電動式パワーステアリング装置
US9759307B1 (en) Steering assembly having an injected isolator
JP2009162364A (ja) 回転軸継手
JP2014227040A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2014217240A (ja) モータ装置
JP2015093512A (ja) ステアリング装置
JP4952176B2 (ja) 伝達比可変装置
JP6103216B2 (ja) パワーステアリング装置
KR20150017627A (ko) 자동차의 조향장치
JP2008283749A (ja) モータ装置
JP2013148134A (ja) 電動パワーステアリング装置
KR100854782B1 (ko) 순환형 볼 스크류 전동식 조향장치
JP2016010998A (ja) 電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200901

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210309