説明的な実施形態の詳細な説明が、今から様々な図を参照して行われる。この説明は、可能な実施の詳細な例を提供するが、細部は、例示的であることが意図されており、本出願の範囲を決して限定しないことに留意されたい。
図1は、例示的な無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)デバイスを示している。WLANは、アクセスポイント(AP)102と、局(STA)110と、STA112とを含むことができるが、それらに限定されない。STA110およびSTA112は、AP102と関連付けることができる。WLANは、DSSS、OFDM、OFDMAなどの、チャネルアクセス方式を含むことができる、IEEE802.11通信規格の1または複数のプロトコルを実施するように構成することができる。WLANは、あるモードで、例えば、インフラストラクチャモード、アドホックモードなどで、動作することができる。
インフラストラクチャモードで動作するWLANは、1または複数の関連付けられたSTAと通信する、1または複数のAPを備えることができる。APおよびAPと関連付けられたSTAは、基本サービスセット(BSS)を構成することができる。例えば、AP102、STA110、およびSTA112は、BSS122を構成することができる。拡張サービスセット(ESS)は、(1または複数のBSSを伴う)1または複数のAPと、APと関連付けられたSTAとを備えることができる。APは、ディストリビューションシステム(DS)116へのアクセスおよび/またはインターフェースを有することができ、それは、有線および/または無線とすることができ、APへのトラフィックおよび/またはAPからのトラフィックを搬送することができる。WLAN外において生じたWLAN内のSTAへのトラフィックは、WLAN内のAPにおいて受信することができ、それは、トラフィックをWLAN内のSTAに送信することができる。WLAN内のSTAにおいて生じたWLAN外の送信先、例えば、サーバ118へのトラフィックは、WLAN内のAPに送信することができ、それは、サーバ118に送信されるトラフィックを、例えば、ネットワーク114へのDS116を介して、送信先に送信することができる。WLAN内のSTA間のトラフィックは、1または複数のAPを通して送信することができる。例えば、送信元STA(例えば、STA110)は、送信先STA(例えば、STA112)を宛先とするトラフィックを有することができる。STA110は、トラフィックをAP102に送信することができ、AP102は、トラフィックをSTA112に送信することができる。
WLANは、アドホックモードで動作することができる。アドホックモードWLANは、独立BSS(IBBS)と呼ばれることがある。アドホックモードWLANでは、STAは、互いに直接的に通信することができる(例えば、STA110は、APを通してルーティングされるような通信を用いずに、STA112と通信することができる)。
IEEE802.11デバイス(例えば、BSS内のIEEE802.11 AP)は、ビーコンフレームを使用してWLANネットワークの存在をアナウンスすることができる。AP102などのAPは、チャネル上で、例えば、プライマリチャネルなどの固定されたチャネル上で、ビーコンを送信することができる。STAは、プライマリチャネルなどのチャネルを使用して、APとの接続を確立することができる。
STAおよび/またはAPは、衝突回避付きキャリアセンス多重アクセス(CSMA/CA)チャネルアクセスメカニズムを使用することができる。CSMA/CAでは、STAおよび/またはAPは、プライマリチャネルをセンスすることができる。例えば、STAが、送信するデータを有する場合、STAは、プライマリチャネルをセンスすることができる。プライマリチャネルがビジーであることが検出された場合、STAは、バックオフすることができる。例えば、WLANまたはそれの部分は、1つのSTAが、例えば、与えられたBSSにおいて、与えられた時刻に送信することができるように、構成することができる。チャネルアクセスは、RTSおよび/またはCTSシグナリングを含むことができる。例えば、送信デバイスによって送信することができる送信要求(RTS)フレームと、受信デバイスによって送信することができる送信可(CTS)フレームとの交換が、行われる。例えば、APが、STAに送信するデータを有する場合、APは、RTSフレームをSTAに送信することができる。STAが、データを受信する準備ができている場合、STAは、CTSフレームを用いて応答することができる。CTSフレームは、RTSを開始したAPが、それのデータを送信することができる間、他のSTAに媒体へのアクセスを見合わせるように警告することができる、時間値を含むことができる。STAからCTSフレームを受信すると、APは、データをSTAに送信することができる。
デバイスは、ネットワーク割り当てベクトル(NAV)フィールドを介して、スペクトルを確保することができる。例えば、IEEE802.11フレームでは、NAVフィールドは、ある時間期間にわたってチャネルを確保するために使用することができる。データを送信したいSTAは、それがチャネルを使用すると予想することができる時間になるようにNAVを設定することができる。STAが、NAVを設定するとき、関連付けられたWLANまたはそれのサブセット(例えば、BSS)についてのNAVを設定することができる。他のSTAは、NAVを0までカウントダウンすることができる。カウンタが、0の値に達したとき、NAV機能性は、チャネルが今では利用可能であることを、他のSTAに示すことができる。
APまたはSTAなど、WLAN内のデバイスは、以下のうちの1または複数、すなわち、プロセッサ、メモリ、無線受信機および/または送信機(例えば、それらは、組み合わせて送受信機とすることができる)、1または複数のアンテナ(例えば、図1のアンテナ106)などを含むことができる。プロセッサ機能は、1または複数のプロセッサを含むことができる。例えば、プロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ(例えば、ベースバンドプロセッサ、MACプロセッサなど)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などのうちの1または複数を含むことができる。1または複数のプロセッサは、互いに統合されることができ、または統合されないこともできる。プロセッサ(例えば、1もしくは複数のプロセッサ、またはそれらのサブセット)は、1または複数の他の機能(例えば、メモリなどの他の機能)と統合することができる。プロセッサは、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、変調、復調、および/または図1のWLANなどの無線環境においてデバイスが動作することを可能にすることができる他の任意の機能性を実行することができる。プロセッサは、例えば、ソフトウェア命令および/またはファームウェア命令を含む、プロセッサ実行可能コード(例えば、命令)を実行するように構成することができる。例えば、プロセッサは、プロセッサ(例えば、メモリおよびプロセッサを含むチップセット)またはメモリのうちの1または複数上に含まれる、コンピュータ可読命令を実行するように構成することができる。命令の実行は、本明細書で説明される機能のうちの1または複数をデバイスに実行させることができる。
デバイスは、1または複数のアンテナを含むことができる。デバイスは、多入力多出力(MIMO)技法を利用することができる。1または複数のアンテナは、無線信号を受信することができる。プロセッサは、例えば、1または複数アンテナを介して、無線信号を受け取ることができる。1または複数のアンテナは、(例えば、プロセッサから送られた信号に基づいて)無線信号を送信することができる。
デバイスは、メモリを有することができ、それは、プロセッサ実行可能コードもしくは命令(例えば、ソフトウェア、ファームウェアなど)、電子データ、データベース、または他のデジタル情報など、プログラミングおよび/またはデータを記憶するための1または複数のデバイスを含むことができる。メモリは、1または複数のメモリユニットを含むことができる。1または複数のメモリユニットは、1または複数の他の機能(例えば、プロセッサなど、デバイス内に含まれる他の機能)と統合することができる。メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)(例えば、消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EEPROM)など)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、および/または情報を記憶するための他の非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。メモリは、プロセッサに結合することができる。プロセッサは、メモリの1または複数のエンティティと、例えば、システムバスを介して通信すること、直接的に通信することなどができる。
IEEE802.11nでは、高スループット(HT)STAは、通信のために、40MHz幅チャネルを使用することができる。これは、例えば、プライマリ20MHzチャネルを隣接20MHzと組み合わせて、40MHz幅の連続チャネルを形成することによって、達成することができる。
IEEE802.11acでは、超高スループット(VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、および/または160MHz幅チャネルをサポートすることができる。40MHzおよび80MHzチャネルは、例えば、連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、形成することができる。160MHzチャネルは、例えば、8つの連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、または2つの非連続な80MHzチャネルを組み合わせることによって(例えば、80+80構成と呼ばれる)、形成することができる。80+80構成の場合、チャネル符号化後のデータは、それを2つのストリームに分割することができる、セグメントパーサを通過させることができる。各ストリームに対して、別々に、逆高速フーリエ変換(IFFT)および時間領域処理を行うことができる。ストリームは、2つのチャネルにマッピングすることができ、データが、送信されることができる。受信機では、このメカニズムを逆転させることができ、組み合わされたデータは、MACに送ることができる。
IEEE802.11afおよびIEEE802.11ahは、1GHz未満モードの動作をサポートすることができる。これらの仕様の場合、チャネル動作帯域幅は、IEEE802.11nおよびIEEE802.11acで使用されるものよりも低減させることができる。IEEE802.11afは、TVホワイトスペース(TVWS)スペクトルにおいて、5MHz、10MHz、および/または20MHz帯域幅をサポートすることができ、IEEE802.11ahは、例えば、非TVWSスペクトルを使用して、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、および/または16MHz帯域幅をサポートすることができる。IEEE802.11ahは、マクロカバレージエリアにおいて、メータタイプコントロール(MTC:Meter Type Control)デバイスをサポートすることができる。MTCデバイスは、例えば、限定された帯域幅に対するサポート、および非常に長いバッテリ寿命を求める要件を含む能力を有することができる。
例えば、複数のチャネルおよびチャネル幅をサポートすることができるWLANシステムでは、IEEE802.11n、IEEE802.11ac、IEEE802.11af、および/またはIEEE802.11ahは、プライマリチャネルとして指定することができるチャネルを含むことができる。プライマリチャネルは、BSS内のSTAによってサポートされる最大の共通動作帯域幅に等しいことができる帯域幅を有することができる。プライマリチャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードしかサポートすることができない、BSS内で動作するSTAによって、制限されることがある。例えば、IEEE802.11ahでは、BSS内のAPおよび他のSTAが、2MHz、4MHz、8MHz、16MHz、または他のチャネル帯域幅動作モードをサポートすることができる場合であっても、1MHzモードしかサポートすることができないSTA(例えば、MTCタイプデバイス)が存在することがある場合、プライマリチャネルは、1MHz幅となることがある。キャリアセンシングおよびNAV設定は、プライマリチャネルのステータスに依存することができる。例えば、1MHz動作モードをサポートするSTAがAPに送信しているせいで、プライマリチャネルがビジーである場合、利用可能な周波数帯域は、帯域の大部分がアイドルで、利用可能なままのことがある場合であっても、ビジーと見なすことができる。
米国では、例えば、IEEE802.11ahによって使用することができる利用可能な周波数帯域は、902MHzから928MHzまでとすることができる。韓国では、例えば、それは、917.5MHzから923.5MHzまでとすることができる。日本では、例えば、それは、916.5MHzから927.5MHzまでとすることができる。IEEE802.11ahのために利用可能な総帯域幅は、6MHzから26MHzとすることができ、国コードに依存することができる。
インフラストラクチャ基本サービスセット(BSS)モードにおけるWLANは、BSSのためのアクセスポイント(AP)と、APと関連付けられた1または複数の局(STA)とを有することができる。APは、トラフィックをBSS内および/または外に搬送する、ディストリビューションシステム(DS)および/または別のタイプの有線/無線ネットワークへのアクセスおよび/またはインターフェースを有することができる(例えば、一般に有することができる)。BSS外において生じることができるSTAへのトラフィックは、APを通して到着し、STAに配送されることができる。STAにおいて生じたBSS外の送信先へのトラフィックは、APに送信されてから、それぞれの送信先に配送されることができる。BSS内のSTA間のトラフィックは、APを通して送信することができ、送信元STAが、トラフィックをAPに送信し、APが、そのトラフィックを送信先STAに配送する。BSS内のSTA間のトラフィックは、ピアツーピアトラフィックとすることができる。ピアツーピアトラフィックは、例えば、IEEE802.11e DLSまたはIEEE802.11zトンネルDLS(TDLS)を使用するリンク(例えば、直接リンク)セットアップ(DLS)を用いて、送信元STAと送信先STAとの間で直接的に送信することができる。独立BSS(IBSS)モードにおけるWLANは、APを有さないことができ、STAは、互いに直接的に通信することができる。通信のこのモードは、通信の「アドホック」モードと呼ばれることがある。
IEEE802.11インフラストラクチャモードの動作では、APは、固定されたチャネル上で、ビーコンを送信することができる。固定されたチャネルは、プライマリチャネルと呼ばれることがある。プライマリチャネルは、20MHz幅とすることができ、BSSの動作チャネルとすることができる。プライマリチャネルは、APとの接続を確立するために、STAによって使用することができる。802.11における基本的なチャネルアクセスメカニズムは、衝突回避付きキャリアセンス多重アクセス(CSMA/CA)とすることができる。このモードの動作では、APを含む1または複数の(例えば、すべての)STAは、プライマリチャネルをセンスすることができる。チャネルがビジーであることが検出された場合、STAは、バックオフすることができ、1つのSTA(例えば、ただ1つのSTA)が、与えられたBSSにおいて、任意の与えられた時刻に送信することができる。
802.11nおよび802.11acは、例えば、2GHzから6GHzまでの周波数における動作のために、定義することができる。
802.11nでは、高スループット(HT)STAは、通信のために、40MHz幅チャネルを使用することができる。通信のための40MHz幅チャネルは、20MHzのプライマリチャネルを20MHzの隣接チャネルと組み合わせて、40MHz幅チャネルを形成することによって、達成することができる。
802.11acでは、超高スループット(VHT)STAは、20MHz、40MHz、80MHz、および160MHz幅チャネルをサポートすることができる。40MHzおよび80MHzチャネルは、802.11nと同様に、連続する20MHzチャネルを組み合わせることによって、形成することができるが、160MHzチャネルは、8つの連続する20MHzチャネル、または2つの非連続な80MHzチャネル(80+80構成)を組み合わせることによって、形成することができる。
例えば、「80+80」構成では、チャネル符号化後のデータは、データを2つのストリームに分割することができる、セグメントパーサを通過させることができる。1または複数のストリーム(例えば、各ストリーム)に対して、別々に、IFFTおよび時間領域処理を行うことができる。ストリームは、2つのチャネルにマッピングすることができ、データが、送出されることができる。受信側では、このメカニズムを逆転させることができ、組み合わされたデータは、MACに送ることができる。
RTS−CTSショートフレーム間隔(SIFS:short interframe space)は、16μsとすることができる。ガードインターバル(GI)は、0.8μsとすることができる。100m以内のノードからの送信は、GI内にとどまることができる。100mを超えると、遅延は、0.8μsよりも長くなることがある。1kmでは、遅延は、6μsを超えることがある。
802.11afおよび802.11ahを、1GHz未満の周波数における動作のために導入することができる。
802.11afおよび802.11ahの場合、チャネル動作帯域幅は、例えば、802.11nおよび802.11acと比較して、低減させることができる。802.11afは、TVホワイトスペース(TVWS)において、5MHz、10MHz、および20MHz幅帯域をサポートすることができ、一方、802.11ahは、非TVWSにおいて、1MHz、2MHz、4MHz、8MHz、および16MHzをサポートすることができる。802.11ahにおける1または複数のSTAは、限られた能力を有するセンサであると見なすことができ、1MHzおよび2MHz送信モードをサポートすることができる(例えば、それだけしかサポートすることができない)。
802.11n、802.11ac、802.11af、および802.11ahなどの、複数のチャネル幅を利用する既存のWLANシステムでは、プライマリチャネルが、存在することができる。プライマリチャネルは、BSS内の1または複数の(例えば、すべての)STAによってサポートされる最大の共通動作帯域幅に等しいことができる帯域幅を有することができる。プライマリチャネルの帯域幅は、最小帯域幅動作モードしかサポートしないSTAによって、制限されることがある。IEEE802.11ahでは、BSS内のAPおよび他のSTAが、4MHz、8MHz、および16MHz動作モードをサポートすることができるが、1MHzおよび2MHzモードしかサポートしないSTAが存在する場合、プライマリチャネルは、1MHzまたは2MHz幅となることがある。キャリアセンシング(例えば、すべてのキャリアセンシング)およびNAV設定は、プライマリチャネルにおけるステータスに依存することができる。例えば、1MHzおよび2MHz動作モードをサポートするSTAがAPに送信しているせいで、プライマリチャネルがビジーである場合、利用可能な周波数帯域全体は、それの大部分がアイドル、および/または利用可能なままのことがある場合であっても、ビジーと見なすことができる。802.11ahおよび802.11afでは、パケット(例えば、すべてのパケット)は、例えば、802.11ac仕様と比較して、4または10分の1にクロックダウンすることができるクロックを使用して、送信することができる。
スペクトル効率を改善するために、802.11acは、同じシンボルのタイムフレームにおいて、例えば、ダウンリンクOFDMシンボルの間に、複数のSTAへのダウンリンクマルチユーザMIMO(MU−MIMO)送信を利用することができる。802.11ahは、ダウンリンクMU−MIMOを利用することができる。802.11acにおけるダウンリンクMU−MIMOは、複数のSTAに対して同じシンボルタイミングを使用することができるので、複数のSTAへの波形送信の干渉は、問題ではないことができる。APとのMU−MIMO送信に関わる1または複数の(例えば、すべての)STAは、同じチャネルまたは帯域を使用することができ(例えば、使用しなければならず)、例えば、動作帯域幅を、APとのMU−MIMO送信に含むことができるSTAによってサポートすることができる最小チャネル帯域幅に制限する。
802.11acは、最大8つの連続する20MHzチャネル、または2つの非連続な80MHzチャネルを組み合わせることによって、チャネルを形成することができる。802.11acにおける送信手順は、送信および/または受信のために、割り当てられた帯域幅(割り当てられた帯域幅全体)を使用することができる。例えば、802.11acによって使用することができるような、チャネルベースのリソーススケジューリングによって引き起こされる非効率性に対処するために、LTEおよびWiMaxでは、OFDMAを利用することができる。OFDMAのWiFiへの直接的な適用は、後方互換性問題を導入することがある。協調的な直交ブロックベースのリソース割り当て(COBRA:Coordinated Orthogonal Block-based Resource Allocation)は、OFDMAを利用して、WiFi後方互換性問題、およびチャネルベースのリソーススケジューリングによって引き起こされることがある暗黙的な非効率性を解決することができる。例えば、COBRAは、複数のより小さい周波数−時間リソースユニット上での送信を可能にすることができる。複数のユーザは、非オーバーラッピング周波数−時間リソースユニットに割り当てることができ、送信および/または受信を同時に行うことを可能にすることができる。サブチャネルを、APがSTAに割り当てることができる基本的な周波数リソースユニットとして、利用することができる。例えば、802.11n/acとの後方互換性を考慮して、サブチャネルを、20MHzチャネルとして、利用することができる。
COBRAおよび/またはOFDMAは、送信および符号化方式の基礎として、マルチキャリア変調、フィルタリング、時間、周波数、空間、および/またはポーラリゼーション(polarization)領域を利用することができる。
COBRAは、OFDMAサブチャネライゼーション、SC−FDMAサブチャネライゼーション、および/またはフィルタバンクマルチキャリアサブチャネライゼーションを使用して、実施することができる。
COBRAおよび/またはOFDMA送信を可能にするために、以下のうちの1または複数、すなわち、サブチャネライゼーションの実施、カバレージ範囲拡張の実施、チャネル帯域幅選択の実施、ユーザのグループ化の実施、低オーバヘッドを可能にするチャネルアクセス、プリアンブル設計の実施、周波数およびタイミング同期のためのビームフォーミングおよびサウンディングをサポートする実施、またはリンク適応の実施を利用することができる。
COBRAのためのタイミングおよび/または周波数同期アルゴリズムは、将来のWLANシステムにおける実際の実施において、問題を有することがある。
マルチユーザおよびシングルユーザ多重並列チャネルアクセス(MU−PCA)方式を利用することができる。MU−PCAは、COBRAまたはOFDMAとともに導入されたものに、追加の実施を提供することができ、それらは、以下のうちの1または複数、すなわち、対称帯域幅を用いる送信/受信を使用するマルチユーザ/シングルユーザ並列チャネルアクセス、または非対称帯域幅を用いるマルチユーザ/シングルユーザ並列チャネルアクセス送信/受信を含むことができる。対称帯域幅を用いる送信/受信を使用するマルチユーザ/シングルユーザ並列チャネルアクセスは、複数/単一ユーザのためのダウンリンク並列チャネルアクセス、複数/単一ユーザのためのアップリンク並列チャネルアクセス、複数/単一ユーザのためのダウンリンクとアップリンクを組み合わせた並列チャネルアクセス、OFDMA、MU−PCA、およびCOBRAのための不等MCSおよび不等送信電力をサポートするための設計、対称帯域幅を用いる送信/受信を使用するマルチユーザ/シングルユーザ並列チャネルアクセスをサポートするためのPHY設計および手順、ならびに/または混合されたMAC/PHYマルチユーザ並列チャネルアクセスを含むことができる。非対称帯域幅を用いるマルチユーザ/シングルユーザ並列チャネルアクセス送信/受信は、以下のうちの1または複数、すなわち、非対称帯域幅を用いる送信/受信を使用するマルチユーザ/シングルユーザ並列チャネルアクセスのためのダウンリンク、アップリンク、およびアップリンクとダウンリンクの組み合わせのためのMAC設計および/もしくは手順、または非対称帯域幅を用いる送信/受信を使用するマルチユーザ/シングルユーザ並列チャネルアクセスをサポートするためのPHY設計および/もしくは手順を含むことができる。
送信機および受信機ブロック図、複数のデータストリーム送信のための2つの送信機ブロック図、および/または可能なシナリオのための送信機ブロック図など、物理レイヤ送信機ブロック図が、802.11仕様書に図説されていることがある。示される送信機設計は、シングルユーザ送信(例えば、シングルユーザ送信だけ)のためのものとすることができる。示される送信機設計は、例えば、MU−MIMOが含まれる場合、複数のユーザが空間マッピングによって互いに区別される、ダウンリンクマルチユーザ送信に関連することができる。MU−MIMOは、最大4つのSTAに対する802.11acにおけるダウンリンク送信のために、サポートする(例えば、もっぱらサポートする)ことができる。
屋外チャネルは、大きい遅延スプレッドを経験することがある。(例えば、IEEE802.11n、802.11acにおいて言及されるような)OFDM変調は、サイクリックプレフィックス(CP)を使用して、潜在的なマルチパスフェージングチャネルに起因するシンボル間干渉に対処することができる。(例えば、CPを伴わない)OFDMシンボル期間は、3.2、6.4、12.8、または25.6マイクロ秒とすることができる。CP長は、0.4、0.8、1.2、または1.6マイクロ秒とすることができる。(例えば、CPを伴った)合計のOFDMシンボル期間は、4.0マイクロ秒とすることができる。
0.8マイクロ秒またはより小さい(または例えば、800ナノ秒の)CPは、屋内無線チャネル、例えば、800ナノ秒未満の遅延スプレッド(例えば、対応する遅延スプレッド)を扱えることがある。異なるチャネルタイプ(例えば、6つの異なるチャネルタイプ)は、IEEE802.11nおよび802.11acの場合、チャネルA、B、C、D、E、およびFと呼ばれることがある。チャネルBは、800ナノ秒のCP期間内に、80ナノ秒の遅延スプレッドを有することができる。チャネルDは、800ナノ秒のCP期間内に、390ナノ秒の遅延スプレッドを有することができる。シンボル間干渉は、OFDM変調(例えば、送信機におけるCP挿入/IFFT、受信機におけるCP除去/FFT)のおかげで、除去に成功することができる。
屋外シナリオのためのチャネルモデルとして、ITU UMI(都市型マイクロ)チャネルモデルを選択することができる。図2は、y軸に電力、x軸に遅延時間を有する、D−NLOS202、ITU−UMi−LOS204、ITU−UMi−NLOS206、およびSCM−UMi−NLOS208についての、dB単位の電力遅延プロファイルを示す、屋外チャネル遅延スプレッド200の例である。図2に示されるように、屋外UMIチャネルは、800ナノ秒を超える遅延スプレッドを有することがある。802.11axは、屋外伝搬チャネルをサポートするように設計することができる。802.11axは、OFDMまたはOFDMAの変形を使用することができる。屋外伝搬チャネルは、800ナノ秒を超える遅延スプレッドを有することがある。
大きい(例えば、屋外UMIチャネルについては800ナノ秒のCP長よりも大きい)遅延スプレッドは、シンボル間干渉および/またはキャリア間干渉を生み出すことがある。シンボル間干渉(ISI)とは、1つのOFDMシンボルからの次のOFDMシンボルに対する干渉のこととすることができる。キャリア間干渉(ICI)とは、1つのOFDMサブキャリアからの隣接OFDMサブキャリアに対する干渉のこととすることができる。
図3は、不十分なCPの存在下でのOFDM性能の例である(SISO)。図3は、変調および符号化方式(「MCS」)2、見通し線(「LOS」)302と、MCS4、LOS304と、MCS7、LOS306と、MCS2、NLOS308と、MCS4、NLOS310と、MCS7、NLOS312と、MCS2、チャネルB(「CHB」)314と、MCS4、CHB316と、MCS7、CHB318とを表す、9つの曲線を示している。
図3は、(例えば、ほとんどのケースで不十分な)800nsのCP長を用いる屋外チャネルを使用する、OFDM性能を示している。この図から、見通し線(LoS)性能は、低MCS(例えば、MCS2)(例えば、曲線302、308、314)については満足のいくものであることができることを観察することができる。高MCS(例えば、MCS7)(例えば、曲線306、312、318)を使用する場合、ISIおよびICIの存在のせいで、エラーフロアが、生じることがある。非見通し線(NLoS)(例えば、曲線308、310、312)については、低MCS(例えば、曲線308)を使用する場合であっても、例えば、より著しいISIおよびICIの存在のせいで、性能が、エラーフロア(例えば、著しいエラーフロア)に悩まされることがある。屋内チャネルBモデル(例えば、曲線314、316、318)については、性能曲線は、観測可能なエラーフロアを有さない。
図4は、不十分なCPを使用するOFDM性能の例である(MIMO)。図4は、2×2 MIMOの場合の、(例えば、ほとんどのケースで不十分な)800ナノ秒の従来のCP長を用いる屋外チャネルを使用する、OFDM性能を示している。
図4は、変調および符号化方式(「MCS」)2、見通し線(「LOS」)402と、MCS4、LOS404と、MCS7、LOS406と、MCS2、NLOS408と、MCS4、NLOS410と、MCS7、NLOS412と、MCS2、チャネルボンディング(channel bonding「CHB」)414と、MCS4、CHB416と、MCS7、CHB418とを表す、9つの曲線を示している。
LoS(見通し線)シナリオ(例えば、曲線402、404、406)では、性能曲線は、観測可能なエラーフロアを有する。LoSチャネルの階数不足状態のせいで、ダイバーシティ(例えば、著しいダイバーシティ)ロスが、存在することがある。NLoS(非見通し線)シナリオ(例えば、曲線408、410、412)では、低MCSを使用する場合であっても、ISIおよびICIの存在のせいで、性能が、エラーフロア(例えば、著しいエラーフロア)に悩まされることがある。屋内チャネルBモデル(例えば、曲線414、416、418)については、性能曲線は、観測可能なエラーフロアまたはダイバーシティロスを有さないことがある。
屋外UMIチャネルにおいてモデル化されるものなど、屋外チャネルに存在する大きい遅延スプレッドは、802.11acで使用されるもののような800ナノ秒のCP長を使用すると、悲惨な性能ロスを引き起こすことがあり、これに対処するための対策が取られない限り、802.11axにおいても、OFDMまたはOFDMA変調について、性能の同様なロスを予想することができる。
混合モードにおいて大きい遅延スプレッドチャネルを用いるSTAを、識別することができる。サイクリックプレフィックス長は、チャネルの遅延スプレッドをカバーするように、動的に調整することができる。既存の802.11規格は、通常のガードインターバルと、短いガードインターバルとを有し、GIは、ブラインドで選択される。2つ以上のGIが使用される可能性がある場合、GIを決定し、送信ノードに伝達することができる。
大きい遅延スプレッドチャネルおよび複数のアンテナを用いるSTAのために、チャネル推定を使用することができる。適切な周波数領域チャネル推定を可能にするために、CP長を、チャネルの遅延スプレッドよりも大きくすることができる。CP長が、チャネルの遅延スプレッドよりも小さい場合、チャネル間干渉が、貧弱なチャネル推定をもたらすことがある。
図5は、例示的な既存のNDPフレーム500である。NDPフレーム500は、非HTショートトレーニングフィールド(L−STF)502と、非HTロングトレーニングフィールド(L−LTF)504と、非HT信号フィールド(L−SIG)506と、HT信号フィールド508とを有することができる。802.11では、レガシロングトレーニングフィールド(L−LTF)は、1.6μsec(1600nsec)のサイクリックプレフィックスを伴う、2つの3.2μsecのロングトレーニングシンボルから構成することができる。これは、(例えば、図2に示されるような)単入力単出力シナリオにおいて、UMIチャネルを推定するのに十分であることができる。複数アンテナ推定のために、802.11は、データが送信されない、ヌルデータパケット(NDP)を使用することができる。このケースでは、(例えば、ロング遅延スプレッドチャネルを推定するために使用することができる)単一のLTFを送信することができる。高スループットロングトレーニングフィールド(HT−LTF)514は、0.8μsecのガードインターバルを伴って設定することができ、それは、送信アンテナの1または複数(例えば、各々)についてのチャネル推定が貧弱なことがあることを暗示することができる。ロング遅延スプレッドチャネルにおけるチャネル推定のためのNDPに対する変更が、有益なことがある。
時間遅延ヌルフォーミング(time delay null forming)を使用することができる。図3および図4におけるパケット誤り率(PER)性能のエラーフロアは、例えば、遅延スプレッドがCP長よりも大きいことがある場合の、シンボル間干渉(ISI)およびキャリア間干渉(ICI)に起因することがある。満足のいくエラー性能を達成するために、および/またはエラーフロアを除去/低減するために、CP長は、遅延スプレッドよりも大きいことができる(例えば、大きい必要があることがある)。物理チャネルが与えられた場合、物理チャネルの遅延スプレッドを変更することは、可能ではないことがある。仮想チャネル(例えば、物理チャネルとビームフォーミング動作の組み合わせ)の遅延スプレッドを減少させるために、送信/受信ビームフォーミング/ヌルフォーミングを適用することができる。
例えば、h1、h2、h3、...、hL、hL+1、hL+2、...、hL+N-1は、基礎をなす物理チャネルのマルチパスチャネルとすることができ、タップの数は、L+N−1である。Lは、CP長によってカバーされるタップの数とすることができる。チャネル遅延スプレッドL+N−1は、CP長Lよりも大きいことができるので、ISI/ICIが生じることがある。
複数の送信アンテナおよび単一の受信アンテナが、ネットワーク内に存在する場合、各タップは、M×1のベクトルとすることができる。Mは、送信アンテナの数とすることができる。送信機側では、IFFT操作およびCP挿入の後、アンテナ依存のビームフォーミング係数によって乗算された送信機信号とともに、ヌルフォーミング操作を適用することができる。(サイズM×1の)ビームフォーミングベクトルwとは、複数の送信アンテナにおけるビームフォーミング(例えば、すべてのビームフォーミング)係数の集まりのこととすることができる。
ビームフォーミングは、受信信号エネルギーを最大化するために(例えば、最大比合成/送信)、使用することができる。第1のチャネルタップからの受信信号エネルギーを最適化するために、ビームフォーミングが使用される場合、ビームフォーミングベクトル(例えば、従来のビームフォーミングベクトル)は、望ましいチャネルタップにおけるチャネルベクトルとして、例えば、
w=h1
として、形成することができる。
ビームフォーミングベクトルの共役バージョンを適用することができる。合計の送信信号電力が不適切に増減しないようにするために、ベクトル正規化を使用することができる。
ここでは、例えば、自己干渉を除去/低減するために、ヌルフォーミングを適用することができる。
図6は、SU OFDMのための時間領域ビームフォーミングの例示的な図である。図7は、OFDMAのための時間領域ビームフォーミングの例示的な図である。シングルユーザOFDM時間領域ビームフォーミング図が、図6に示されており、一方、マルチユーザOFDMA時間領域ビームフォーミング図が、図7に示されている。SU OFDMのための時間領域ビームフォーミングについてのシステム600は、ビット生成器602と、エンコーダ、変調器、およびインターリーバ604と、サブキャリアマッパ606と、IFFT608と、ヌルフォーミングまたはビームフォーミングベクトル「w」を使用する1または複数のマルチプレクサ609a、609b、609cと、1または複数のアンテナ610a、610b、および610cとを含むことができる。OFDMAのための時間領域ビームフォーミングについてのシステム700は、図7に示されるように、1または複数のユーザビット生成器702、704、706、708と、関連するエンコーダ、変調器、およびインターリーバ710、712、714、716とを含むことができる。システム700は、また、グルーピングおよびサブキャリア割り当て718と、IFFT720と、ベクトル「w」を用いるヌルフォーミングまたはビームフォーミングのための1または複数のマルチプレクサ721a、721b、および721cと、1または複数のアンテナ722a、722b、722cとを含むことができる。OFDMAケースでは、複数のサブチャネルユーザの1または複数(例えば、各々)は、図7に示されるように、自らの符号化および変調を有することができる。1または複数(例えば、すべて)のユーザからの1または複数(例えば、すべて)の変調シンボルは、関連するサブキャリア上に割り当て、例えば、IFFTによって、時間領域に変換することができる。時間領域ヌルフォーミングは、時間領域信号に対して実行することができる。
図6に示されるものなど、シングルユーザOFDMを使用することができる。最後のN−1のタップは、(例えば、明示的に)ISI/ICIを引き起こす余分なチャネルとすることができる。ヌルフォーミングベクトルwは、余分なチャネルタップにおける仮想チャネル(例えば、遅延)をゼロにすることができるように設計することができる(例えば、よく知られたヌルフォーミング)。wは、以下のように導出することができる。
Uは、N−1の余分なタップによって張られる行列(または例えば、ベクトル空間)
U=[hL+1,hL+2,...,hL+N-1]
とすることができ、それは、M×(N−1)行列とすることができる。ベクトルwは、
w’*hL+1=0
w’*hL+2=0
・・・
w’*hL+N-1=0
のように、Uの零空間において形成することができる。(例えば、ヌルフォーミング後の)全体的なチャネルは、
{w’*h1,w’*h2,w’*h3,...,w’*hL,w’*hL+1,w’*hL+2,...,w’*hL+N-1}
となることができ、それは、
{w’*h1,w’*h2,w’*h3,...,w’*hL,0,0,...,0}
となり、それは、Lのタップの有効チャネルであり、最後のN−1のタップは、ゼロにされている。結果として、ISI/ICIは、消滅することができる。元のチャネルは、タップ当たりM×1ベクトルチャネルとすることができる。有効チャネルは、タップ当たり1×1スカラチャネルとすることができる。
図8は、自己干渉を除去するヌルフォーミングの例である。図8は、ランダムビームフォーミング802、最大比ビームフォーミング804、および時間領域ヌリング806についての、シンボル誤り率対信号対雑音比(SNR)のグラフである。図8は、リンクレベルのシミュレーション結果の比較を示しており、時間領域ヌルフォーミング806は、(例えば、エラーフロアがないしるしである、完全な)自己干渉の除去を行えることがある。図8では、最大比合成操作(例えば、中央の曲線804)は、自己干渉を除去することはできない。
図9は、自己干渉を低減するヌルフォーミングの例であり、別のリンクレベルのシミュレーションを示しており、時間領域ヌルフォーミング904は、(エラーフロアがはるかに低いしるしである)自己干渉の著しい低減を行うことができる。曲線902は、ヌルフォーミングを用いず、曲線904は、ヌルフォーミングを用い、グラフは、シンボル誤り率対SNRを示している。図9が示すように、シンボル誤り率は、時間領域ヌルフォーミングを用いるほうが小さい。
性能を最適化するために、ヌルフォーミングベクトルwは、零空間から選択して、望ましいメトリックを最大化することができる。例えば、ベクトルwは、有効チャネルに含まれるエネルギーを最大化するように選択することができ、零空間制約に従う以下の最適化をもたらす。
時間領域ヌルフォーミングを使用することができる。802.11における通常のデータ送信は、標準的なGI(例えば、0.8マイクロ秒)を使用することができる。レガシLTFは、拡張された2倍のGI(例えば、1.6マイクロ秒)を使用することができる。
図10は、例示的な時間領域ヌルフォーミングアルゴリズムである。複数の送信アンテナを有する送信機、および/または単一の受信アンテナを有する受信機は、時間領域ヌルフォーミングプロトコルを利用することができる。送信機は、1002において、低MCS(例えば、MCS0)を使用して、パケットを受信機に送出することができる。送信機は、受信機によって開始されるチャネルトレーニングを要求することができる。要求は、例えば、ISI/ICIの存在下でも、低MCSが選択されたおかげで、高い信頼性で受信することができる。送信機は、パケットを受信機に送出しないことがあり、受信機によって開始されるチャネルトレーニングを要求しないことがある。受信機は、チャネルトレーニング要求を受信することができる。チャネルトレーニング要求を受信すると、受信機(STA)は、1004において、プリアンブル部にレガシLTFを含む、チャネルトレーニング(例えば、制御)パケットを送出することができる。レガシLTFは、最大1.6マイクロ秒の遅延スプレッドをカバーできることがある、2倍のGI(例えば、一般的には長いGI)を含むことができる。送信機(例えば、AP)は、1006において、チャネルトレーニングパケットを受信することができる。送信機は、1008において、レガシLTFを使用して、チャネル全体を推定することができる。送信機は、レガシLTFを使用して、例えば、時間領域チャネル全体を推定することができる。送信機は、(例えば、暗黙的または明示的に)受信機からチャネル共分散行列を収集することができる。送信機は、1010において、例えば、チャネル共分散行列に基づいて、ヌルフォーミングベクトルを形成することができる。例えば、ヌルフォーミングベクトルは、チャネル共分散行列の1または複数(例えば、すべて)の固有ベクトルをゼロにするように、選択することができる。サイクリックプレフィックス長(例えば、サイクリックプレフィックス長はGIとすることができる)を超える最も強いタップ(例えば、最も強いタップだけ)を(例えば、いくつか)ゼロにすれば、十分なことがある。送信機は、例えば、本明細書で説明されるような基準に従って、ヌルフォーミングベクトルを計算することができる。送信機は、1012において、ヌルフォーミングベクトルを使用して、パケット(例えば、パケット全体)をプリコーディングすることができる。送信機は、通常のGIを使用して、プリコーディングされたパケットを受信機(STA)に送信することができる。送信機は、STF、LTF、SIGなどを含むプリアンブルをヌルフォーミングすることができる。送信機は、例えば、同じヌルフォーミングベクトルを使用して、データ部をヌルフォーミングすることができる。
図11は、例示的な新しいNDPフレーム1100、およびNDPロング遅延スプレッド(NDP−L)である。NDPフレーム1100は、L−STFフィールド1102と、L−LTFフィールド1104と、L−SIGフィールド1106と、HT−SIG1フィールド1108と、HT−SIG2フィールド1110と、HT−STFフィールド1112と、HT−LTF1フィールド1114と、HT−LTFNフィールド1116とを有することができる。図12は、例示的な時間領域ヌルフォーミングアルゴリズム1200である。複数の送信アンテナを有する送信機、およびは単一の受信アンテナを有する受信機は、時間領域ヌルフォーミングを利用することができる。送信機は、1202において、拡張されたNDPパケットを受信機に送出することができる。送信機は、1204において、チャネル推定フィードバックを要求することができる。例えば、図11に示されるような、拡張されたNDPパケットは、HT−SIG1部、HT−SIG2部、およびHT−LTF部において、拡張されたCPを使用することができる。受信機は、拡張されたNDPパケットを受信することができる。拡張されたNDPパケットを受信すると、受信機は、1206において、例えば、サイクリックプレフィックス長を超える部分を含む、チャネル全体を(例えば、正確に)推定することができる。受信機は、1208において、チャネル(例えば、チャネル全体)を送信機にフィードバックすることができる。受信機は、例えば、チャネル全体をフィードバックするのではなく、ISI/ICIを導入する(例えば、ISI/ICIを著しく導入する)最後のいくつかのタップに対応する、チャネル係数をフィードバックすることができる。受信機は、例えば、チャネルリアライゼーション自体をフィードバックするのではなく、最後のいくつかのタップに対応する、チャネル相関行列をフィードバックすることを選択することができる。送信機は、1210において、本明細書で説明されるような、基準に従って、ヌルフォーミングベクトルを計算することができる。送信機は、1212において、ヌルフォーミングベクトルを使用して、パケット(例えば、パケット全体)をプリコーディングすることができる。送信機は、プリコーディングされたパケットを、通常のGIを使用して、受信機(例えば、STA)に送信することができる。送信機は、(例えば、プリコーディングされたパケットを受信機に送信するときに)例えば、STF、LTF、SIGなどを含む、プリアンブルをヌルフォーミングすることができる。送信機は、(例えば、プリコーディングされたパケットを受信機に送信するときに)同じヌルフォーミングベクトルを使用して、データ部をヌルフォーミングすることができる。
IEEE802.11acにおけるプリアンブルのためのガードインターバルは、800nsとすることができる。ショートガードインターバルが指定された場合、データシンボルは、400nsのガードインターバルを使用することができる。チャネルの遅延スプレッドが400nsを超えるが、800ns未満である場合、プリアンブルを使用する時間領域チャネルの推定は、時間領域チャネルのヌル受信ビームフォーミングを適用することによって、以降のデータ受信のためのチャネルを短縮するために、この情報を使用する機会を受信機に提供することができる。これは、超過遅延スプレッドが400ns以下である場合に可能とすることができる(例えば、その場合に限って可能とすることができる)。より長いシンボル長が使用される場合、上記のパラメータは、異なること、例えば、800nsおよび1.6マイクロ秒であることができる。
STAおよび/またはAPは、ビームフォーミング報告ポーリング(BRP)を使用して、空間チャネルヌリングを利用することができるか(例えば、必要なことがあるか)どうかを決定することができる。APは、NDPアナウンスメントを送信することができ、それには、ショートフレーム間隔(SIFS)時間の後、BRPが後続する。STAは、圧縮されたビームフォーミング応答を用いて応答することができる。APは、圧縮されたビームフォーミング応答を使用して、チャネル遅延スプレッドを計算し、ロングガードインターバルが以降の送信に対して十分かどうかを決定することができる。APは、圧縮されたビームフォーミング応答を使用して、チャネル短縮化の追加を利用する(例えば、必要とする)ことができるかどうかを決定することができる。
STAは、それがチャネル短縮化をサポートするかどうかを、APに示すことができる。STAは、この表示を、本明細書で説明される圧縮されたビームフォーミング応答内に含むことができる。STAは、この表示を、MAC能力応答フィールド内に明示的に含むことができる。表示は、明示的なフィードバック、例えば、MU−MIMO動作のための802.11acの明示的なフィードバックを使用することができる。
STAおよび/またはAPは、チャネルの相反性を利用して、遅延スプレッドの推定を導出することができる。
本明細書で説明される例は、OFDMAに適用することができる。OFDMAでは、ヌルフォーミングベクトルは、OFDMAリソースにおいてスケジュールされた1または複数(例えば、すべて)のユーザからのチャネルリアライゼーションに基づいて、導出することができる。
周波数領域ビームフォーミングを使用することができる。本明細書で説明される例では、トーン当たりのビームフォーミングを利用することができる。
複数のアンテナが、送信または受信のいずれかのために利用可能である場合、トーンごとベースでICI/ISIを低減するように、アンテナウェイトを設計することができる。そのような設計されたアンテナウェイトは、SINRを最大化すること、またはサブキャリア電力漏れを最小化することができる。
多入力単出力(MISO)OFDMAシステムのダウンリンク(DL)を、本明細書で説明される例において、利用することができる。N_tのアンテナを有するAPは、OFDMAシンボルを、Uの単一アンテナ局(STA)に送信することができる。UNの変調シンボルを、1または複数(例えば、すべて)のSTAに対して、1つのOFDMAシンボルによって搬送することができる。1または複数(例えば、各々)のSTAは、OFDMAシンボルを受信し、割り当てられたNのサブキャリア上のNの意図された変調シンボルをデコードすることができる。第kのOFDMAシンボルは、x(k)=[x0(k),x1(k),...,xUN-1(k)]によって表すことができる。x(k)を生成するために、APは、STAの1または複数(例えば、各々)に対して、Uの長さNのベクトルsj(k)、j=0,1,...,U−1を生成することができる。APは、UN×UNサブキャリアマッピング行列Paを使用して、1または複数(例えば、すべて)の変調シンボルをUNのサブキャリアに割り当てることができ、すなわち、
となる。送信アンテナiと第jのSTAのための受信アンテナとの間のマルチパスチャネルは、
、i=0,1,...,Nt−1を使用して、決定することができ、ここで、Lは、チャネルメモリ長である。チャネルメモリ長Lは、CP長vよりも大きいことがあり、それは、干渉が生じたことを暗示することができる。
第jのSTAの受信信号ベクトルy(i)(k)は、
によって表すことができる。
ここで、
は、送信アンテナiと第jのSTAのための受信アンテナとの間のUN×UN巡回チャネル行列とすることができ、第1列は、
であり、FNは、UN×UN正規化IDFT行列とすることができ、Mi=diag(mi(0),mi(1),...,mi(UN−1))は、第iのアンテナについての対角ビームフォーミング行列とすることができ、本明細書で説明される、
および
は、ICI行列およびISI行列であり、n(j)(k)は、CN(0,σI)として分布する加法性雑音とすることができる。
行列
および
は、これ以降で言及されることがある、例えば、上三角サブ行列
を除く、1または複数(例えば、すべて)の零サブ行列を含み、
および
である。
トーンごとのビームフォーミングベクトル
は、第nのサブキャリア上の第jのSTAのために別々に設計することができ、それは、第jのSTAのシンボルを変調するために、排他的に割り当てることができる。
ビームフォーミングベクトル
は、同じSTAおよび/または他のSTAの割り当てられたサブキャリアに対する電力漏れを最小化するように、設計することができる。信号対漏れ電力比(SLR)を最小化する基準は、あるSTAにおける対象のサブキャリアにおいて信号対干渉および雑音比を最大化するように、ビームフォーミングベクトルを適切に設計することを意味することができる。この基準は、シングルユーザOFDMのための漏れ最小化基準とは異なることを認めることができる。OFDMAの場合、サブキャリアは、サブチャネルに分割することができ、個々のSTAによって使用するために、1または複数(例えば、各々)のサブチャネルを割り当てることができる。SLRの計算は、1または複数(例えば、各々)のSTAの周波数帯域全体において割り当てられたサブキャリアを考慮することができる(例えば、それだけを考慮することができる)。1または複数(例えば、各々)のSTAに割り当てられていないサブキャリアに対する電力漏れは、関心の対象になることができず、性能に影響することができない。周波数領域ビームフォーミングでは、各STAの割り当てられたサブキャリアの周波数領域推定をフィードバックすることができる(例えば、それだけをフィードバックすることができる)。
図13は、トーンごとのビームフォーミングの例示的な図である。OFDMAトーンごとビームフォーミング図1300が、図13に示されている。1または複数(例えば、各々)のサブキャリアのための周波数領域ビームフォーミングベクトルを使用することができ、それは、IFFT前の処理とすることができる。例1300では、関連するエンコーダ、変調器、ならびにインターリーバ1310、1312、1314および1316を伴う、4つのビット生成器1302、1304、1306、および1308が存在する。エンコーダ、変調器、ならびにインターリーバ1310、1312、1314および1316は、グルーピングおよびサブキャリア割り当て1318に出力することができる。本明細書で説明される例は、IFFT後の信号に対して、共通の時間領域ビームフォーミングベクトルを利用することができる。例えば、周波数領域では、より大きい自由度を利用することができるので、ビームフォーミング設計における柔軟性を利用することができる。周波数領域ビームフォーミングベクトル(例えば、最適な周波数領域ビームフォーミングベクトル)を用いると、本明細書で説明される時間領域ビームフォーミングの他の例と比較して、ICIおよびISI抑制に関して、より良い性能を期待することができる。改善される性能と引き換えに、計算の複雑さは、時間領域ビームフォーミングよりも高いことがある。
図14は、周波数領域(FD)ビームフォーミング1400についての例である。FDビームフォーミング1400では、各STA(1,...,N)は、1402において、ロング遅延スプレッドチャネルを識別すること、または時間領域チャネルを推定することができる。各STA(1,...,N)は、1404において、遅延スプレッドがAPへのFD−ビームフォーミング送信要求よりも大きいかどうかを決定することができる。1406において、APは、FD_ビームフォーミング応答を送信し、グループ識別情報(ID)をSTA(1,...,N)に割り当てることができる。STAは、1408において、時間領域マルチパス係数のフィードバックを決定することができる。APは、1410において、FDビームフォーマを計算し、周波数領域ビームフォーマを用いて送信を開始することができる。例えば、NのSTAのうちの1または複数(例えば、各々)は、自らの時間領域チャネルをそれの周波数領域送信から推定することができる。周波数領域ビームフォーミングは、シングルユーザビームフォーミングケースに適用(例えば、直接的に適用)することができるので、マルチユーザが、本明細書では説明される。シングルユーザは、Nが1に等しいと見なすことによって、獲得することができる。STA i、i=1,2,...,Nは、(例えば、ビーコンなどの)制御パケットのいずれかをデコードすることが難しいと分かることがある場合、時間領域推定を実行することができる。STA i、i=1,2,...,Nは、それがビーコンおよび/または他の制御チャネルをデコードできることがある場合、ならびにそれが最低のMCSで送信できることがある(例えば、それだけで送信できることがある)と分かった場合、時間領域推定を実行することができる。例えば、図3では、最低のMCSだけが、大きい遅延スプレッド(UMi)チャネルにおいて、妥当な性能を有する。STAは、周波数領域推定を時間領域に変換することができる。STAは、チャネルによって張られた遅延が、CP長またはGI長に近いことがあることを見出すことがある。NのSTAのうちの1または複数(例えば、各々)は、それが周波数領域ビームフォーミングを望むこと、および/または必要としていることを示すそれ自らの信号を、APに送信することができる。STAは、FDビームフォーミングフィードバック要求をAPに送信することができる。SIFS間隔において、APは、周波数領域ビームフォーミング応答を、NのSTAのうちの1または複数(例えば、すべて)に送信することができる。APは、NのSTAに、共通のグループIDを割り当てることができ、例えば、それは、STAが周波数領域ビームフォーミンググループにおいて動作することができることを示す。NのSTAのうちの1または複数(例えば、各々)は、それの割り当てられたサブキャリアを使用して、望ましい情報および/または必要な情報を、APにフィードバックすることができる。フィードバックは、時間領域チャネル全体のフィードバック、および/または1または複数(例えば、各々)のSTAの割り当てられたサブチャネルの周波数領域推定のフィードバックとすることができる。フィードバックは、802.11acにおいてMU−MIMOのために提案された明示的なフィードバックを再使用することができる。APは、NのSTAのうちの1または複数(例えば、すべて)から受信された時間領域フィードバックを使用して、1または複数(例えば、各々)のサブキャリアにおける周波数ビームフォーマを計算することができる。
時間領域(TD)/FDビームフォーミングのための制御フレームを使用することができる。屋外チャネル上での動作をサポートするために、制御または管理フレームを使用することができる。例えば、TD/FDビームフォーミング要求フレーム、TD/FDビームフォーミング応答フレーム、およびTD/FDビームフォーミング報告フレームのためのフレーム設計を使用することができる。設計は、HEWアクションフレームフォーマットを利用することができる。HEWとは、高効率WLANのこととすることができ、それは、次世代WLANシステム(または例えば、802.11ax以上に準拠するシステム)を表すことができる。HEW機能性をサポートするために、1または複数のアクションフレームフォーマットを使用することができる。カテゴリフィールド後(例えば、直後)のオクテット内のHEWアクションフィールドは、HEWアクションフレームフォーマットを区別するために使用することができる。HEWアクションフレームは、フレーム設計のために利用することができる。他の可能な拡張管理フレームおよび/または制御フレームを利用して、同じ情報を搬送することができる。
HEWアクションフィールドは、例えば、屋外チャネル動作を示すことができる値を含むことができる。
HEW屋外チャネル動作フレームは、カテゴリHEWのアクションフレームとすることができる。HEW屋外チャネル動作フレームのアクションフィールドは、表2に示される情報を含むことができる。
カテゴリは、HEWのための値に設定することができる。HEWアクションは、HEW屋外チャネル動作に設定することができる。HEW屋外チャネル制御フィールドが、アクションフィールド内に存在することができる(例えば、常に存在することができる)。HEW屋外チャネル制御フィールドにおいて指定される値に従って、HEW屋外ビームフォーミング報告フィールドが、存在することができる。
HEW屋外チャネル制御フィールドは、送信アンテナの数、チャネル幅、フレーム役割、muモード、ビームフォーミングタイプ、チャネルフィードバックタイプ、フィードバック分解能、チャネルタップの数および/またはcp外タップを使用して、定義することができる。送信アンテナの数は、現在のパケットの送信機の送信アンテナの数を示すために、使用することができる。チャネル幅は、TD/FDビームフォーミングフィードバックを生成するための測定が行われたチャネル幅を示すために、使用することができる。フレーム役割は、これがTD/FDビームフォーミング要求フレームか、TD/FDビームフォーミング応答フレームか、それともTD/FDビームフォーミング報告フレームかを示すために、使用することができる。MUモードは、これがシングルユーザ送信用か、それともマルチユーザ送信用かを示すために、使用することができる。それがマルチユーザ送信である場合、MUモードは、どのモードが利用されるかを示すことができる。例えば、MUモードは、SUが0、OFDMAが1、MU−MIMOが2、マルチユーザ時間領域アグリゲーションが3とすることができる。ビームフォーミングタイプは、TDビームフォーミングか、それともFDビームフォーミングかを示すために、使用することができる。チャネルフィードバックタイプは、周波数領域チャネルフィードバックか、それとも時間領域チャネルフィードバックかを示すために、使用することができる。フィードバック分解能は、各フィードバックパラメータのために使用されるビットの数など、フィードバックの分解能を示すために、使用することができる。分解能の1または複数のレベルを、本明細書で説明することができる。チャネルタップの数は、時間領域チャネルタップの数を示すために、使用することができる。CP外タップは、要求または報告されるCP外タップの数を示すために、使用することができる。CP外にあるタップの数も、このフィールドを使用して示すことができる。
HEW屋外ビームフォーミング報告は、HEW屋外チャネル制御フィールド内のフレーム役割フィールドがTD/FDビームフォーミング報告を示す場合に、存在することができる。HEW屋外チャネル制御フィールド内のチャネルフィードバックタイプに従って、時間領域チャネルフィードバックまたは周波数領域チャネルフィードバックを、HEW屋外ビームフォーミング報告内で与えることができる。
時間領域チャネルフィードバックを用いる場合、HEW屋外ビームフォーミング報告フィールドは、サイズがNt×Nr×Ntapの複素チャネル行列と、サイズがNtap×1の実タップ位置ベクトルとを含むことができる。Ntは、送信アンテナの数とすることができ、Nrは、受信アンテナの数とすることができ、Ntapは、時間領域タップの数とすることができる。複素数および実数は、フィードバック分解能サブフィールドにおいて定義される分解能を使用することができる。より小さい数のフィードバックビットを使用することができる、他のフィードバックフォーマットを利用することができる。
屋外動作能力フィールドを使用することができる。HEW能力情報フィールドは、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、および/またはアソシエーション応答フレームなどの、管理フレームによって定義すること、および/または送信することができる。HEW能力要素は、要素ID、長さフィールド、HEW能力情報フィールド、ならびにサポートされるHEW−MCSおよびNSSセットフィールドのうちの1または複数を含むことができる。HEW能力情報フィールドでは、TDビームフォーマ対応、TDビームフォーミ対応、FDビームフォーマ対応、FDビームフォーミ対応、複数サイクリックプレフィックス対応、屋外チャネル推定対応などの、屋外動作能力を伝達するために、1または複数のサブフィールドを使用することができる。
屋外動作能力は、屋外動作情報要素を使用して、伝達することができる。屋外動作情報要素は、以下のうちの1または複数、すなわち、要素IDフィールド、長さフィールド、または屋外動作測定報告情報能力フィールドを含むことができる。屋外動作測定報告情報能力フィールドは、屋外チャネル測定およびTD/FDビームフォーミングに対するサポートについての能力を報告するために、使用することができる。
本明細書で使用されることがあるHEWの用語は、他の用語によって置き換えることができる。
屋内および屋外送信のためのSTA固有のサイクリックプレフィックスは、混合モードにおいて遅延スプレッドが大きいチャネルを用いるSTAを識別するために、利用することができる。
より長いCPの使用は、大きい遅延スプレッドに対処することができる。例えば、3.2マイクロ秒の遅延スプレッドを使用することができる。このケースでは、(例えば、最初は3.2マイクロ秒の)OFDMシンボル期間は、CPオーバヘッドが大きくなりすぎないことを保証するために、より長く拡大することができる。例えば、3.2マイクロ秒のCP長が使用される場合、OFDMシンボル期間は、12.8マイクロ秒として選択することができる。例えば、1.6マイクロ秒のCP長が使用される場合、OFDMシンボル期間は、6.4マイクロ秒として選択することができる。例えば、0.8マイクロ秒のCP長が使用される場合、OFDMシンボル期間は、3.2マイクロ秒として選択することができる。例えば、6.4マイクロ秒のCP長が使用される場合、OFDMシンボル期間は、25.6マイクロ秒として選択することができる。
屋内動作のために、800ナノ秒の既存のCPなど、より短いCPを使用する能力は、維持することができる。これは、各々が800ナノ秒のCP長を用いる4つの5MHzチャネルを、OFDMA波形において使用することによって、達成することができ、合成の20MHzチャネルは、3.2マイクロ秒のCP長を有する。各々が400ナノ秒のCP長を用いる8つの2.5MHzチャネルを、OFDMA波形において使用することができ、合成の20MHzチャネルは、3.2マイクロ秒のCP長を有する。
1または複数(例えば、各々)のSTAは、例えば、特定の直交無線チャネル内で、STAまたはSTAのグループへの送信のための最適なCP長を識別することができる。マルチステージGI長を、ショートGI、通常のGI、およびロングGIとともに利用することができ、望ましいGIのサイズは、要求され(例えば、STAによって明示的に要求され)、またはロングGIのサイズは、標準化団体によって固定される。本明細書で説明されるように、マルチステージGI長は、可変長GIとともに利用することができ、GIのサイズは、STAによって要求する(例えば、明示的に要求する)ことができる。これは、今日802.11において存在する、ショートGIと通常のGIとの間のブラインドGI設定とは異なる。ソリューションは、レガシSTAとの後方互換性を維持しながら、必要とされるGIを適切に設定することを可能にする。
直交無線チャネルは、1または複数のSTAによって共用および/または使用されるチャネルであって、例えば、そのチャネル内での送信または受信の一部ではないことができるAPおよびSTAからの干渉の可能性がない、チャネルであると理解することができる。例えば、オムニアンテナ送信無線チャネルは、それのために通信を行うことができる1または複数(例えば、すべて)のSTAがオムニチャネル(例えば、単一のオムニチャネル)に属する、チャネルとすることができる。APにおけるビームフォーミングによって形成されたビームは、ビームに含むことができるSTAのための直交チャネルと見なすことができる。使用されるチャネルは、直交無線チャネルとすることができ、または送信のために使用される一般的な無線チャネルとすることができる。
送信のためのCP長(例えば、最適なCP長)は、それを用いる送信を意図することができる無線チャネルの遅延スプレッドに基づくことができる。(例えば、非直交チャネルにおいて使用することができる)直交無線チャネルの遅延スプレッドおよび/または同様の関連するチャネル状態情報について、フィードバック(例えば、明示的なフィードバック)によって、および/またはAPとSTAとの間の以降の送信上に情報をピギーバックすることによって、APに通知することができる。
以下のうちの1または複数、すなわち、CP長発見/プロービング、フィードバック、またはデータおよび制御フレーム送信を実行することができる。
CP長発見/プロービングを使用することができる。CP長発見/プロービングでは、APは、ネットワークをプローブして、BSS内の1または複数(例えば、各々)のSTAのための望ましいGIを見出すことができる。以下のうちの1または複数を実行することができる。1または複数(例えば、各々)のSTAは、受信したいずれのフレームについても時間領域チャネル推定を生成することができる。例えば、STAは、GIに関連する遅延スプレッドを知ることができるので、特定のフレーム交換を必要としないことがある。これは、チャネル推定を実行するためのレガシロングトレーニングフィールド(L−LTF)の使用によって、可能にすることができる。CP発見を開始することができ、例えば、その中で、APは、本明細書で説明されるように、利用可能なCP(例えば、利用可能な最大のCP)および/または変更されたNDPを使用して、無線チャネル内でネットワーク(例えば、ネットワーク全体)へのCP発見要求を送出することができる。周波数領域においてCPよりも長い遅延スプレッドを有するチャネルを推定することに起因して生じることがあるいずれも問題も防止するために、時間領域においてチャネルの遅延スプレッドを推定することを、STAに通知する(例えば、暗黙的に通知する)ことができる。CP発見フレームは、直交無線チャネル上でAPによって送信することができる。APは、知られたフレームを送出することができ、その中で、OFDMシンボル(例えば、連続するOFDMシンボル)が、符号化され(例えば、独立して符号化され)、より小さい(例えば、漸進的に小さくなる)CP長を用いて送信されることができる。復号化(デコーディング)失敗は、特定のOFDMシンボルについてのフレームチェックシーケンス(FCS)失敗によって示すことができる。デコーディング失敗は、GIが小さすぎることを示すことができる。例えば、1.6msecのロングGI長、0.8msecの通常のGI長、および/または0.4msecのショートGI長が存在する場合、APは、3つのOFDMシンボルを送出することができる。遅延スプレッドが0.4msecと0.8msecの間である場合、第3のシンボルは失敗することがある。例えば、受信機においてISIがないことを保証するために、ロングGIのCP長(例えば、3.2μsのフレームに対して1.6μs)、またはロングGIの2倍のCP長(例えば、3.2μsのフレームに対して3.2μs)を送信することができる。これは、本明細書で説明されるように、時間領域チャネル(例えば、正確な時間領域チャネル)を計算するために、受信機において使用することができる。雑音閾値とともにこのチャネルを使用することは、最大遅延スプレッドの正確な推定を与えることができる。APは、1または複数(例えば、すべて)の関連するSTAからCP発見フィードバックを求めるためのスケジュールを送出することができる。APは、オーバヘッドを低減するために、アップリンクOFDMAまたはアップリンクMU−MIMOなどのPHY技法を同時に使用して、CP発見フィードバックを要求することができる。
CP長発見/プロービングのために、フィードバックを利用することができる。以下のうちの1または複数を実行することができる。1または複数(例えば、各々)のSTAは、それの望ましいCP長についての情報を、送信機にフィードバックすることができる。例えば、フィードバックを簡略化するために、利用可能なCP長の数に基づいて、それを量子化することができる。例えば、1.6msecのロングGI長、0.8msecの通常のGI長、および/または0.4msecのショートGI長が存在する場合、これは、望ましいGIを示す2ビットフィールドとすることができる。これは、専用のCPフィードバックフレーム、および/またはPHY SIG内のビットのセットによることができる。フィードバックは、いずれかの戻り送信上にピギーバックさせることができる。APは、特定のSTAに対してそれらのフィードバックを求めてポーリングを行うことができ、および/またはAPは、1または複数(例えば、すべて)のSTAがCP長情報だけをその中でフィードバックすることになっているフィードバック競合窓をセットアップすることができる。APが、フィードバックのためのスケジュールを送出してある場合、スケジュールの一部である1または複数(例えば、すべて)のSTAは、フィードバックを、そのスケジュールに従って、例えば、1つずつ、送信することができる。APが、フィードバックを同時に要求した場合、STAは、適切な(例えば、要求された)PHY技法を使用して、CP長を同時にフィードバックすることができる。
データおよび制御フレーム送信は、異なる方法において異なるCP長を利用することができる。以下のうちの1または複数を実行することができる。APは、1または複数(例えば、各々)のSTAまたはSTAのグループに、それまたはそれらの望ましいCP長を使用して、送信を行うことができる。APは、例えば、GIオーバヘッドを最適化するために、望ましいGIを用いてデータフレームをSTAに送信することができる。(例えば、ネットワーク内の1もしくは複数またはすべてのSTAを対象とする)制御フレーム送信またはフレームプリアンブルは、最大のCP(例えば、必要とされる最大のCP)を用いて送信することができる。あるいは、制御フレーム(および例えば、フレームプリアンブル)は、例えば、大きい遅延スプレッドチャネルの存在下でも、制御フレームをデコードすることができることを保証するために、許可される最低のMCSを用いて送信することができる。使用されるCP長を示すために、プリアンブル内のSIGにCPフィールドを追加することができる。グループ化を必要とすることがあるマルチユーザ送信(例えば、OFDMAタイプの送信、および/または複数アンテナタイプの送信)では、2つの手法が可能なことがある。例えば、STAは、類似したCP長を利用するSTAが、送信のために一緒にグループ化されることを保証するような方法で、グループに割り当てることができる。例えば、STAは、STAによって利用されるCP長とは独立に、グループに割り当てることができ、使用される送信は、グループ内で利用される最大のCP長を送信することができる。アップリンク送信の場合、この最大のCP長は、グループ内のSTAのうちの1または複数(例えば、すべて)に伝達することができる。これは、STAをマルチユーザ送信に割り当てるフレームが、使用されるCP長を含むことができる、ハンドシェイク手順を必要とすることがある。
複数の送信アンテナを用いるロング遅延スプレッドチャネルのためのチャネル推定を使用することができる。CP長をセルまたはBSS(例えば、セル全体)に適することができるレベルに増加させることによって、NDPフレームを変更することができる。L−LTFと同じ長さを使用するために、CP長を0.8μsecから1.6μsecに増加させることができる。オーバヘッドを低減するために、例えば、0.8μsecと1.6μsecの間の、より小さいCP長を使用することができる。可変CP長も許可することができることに留意されたい。
図15は、例示的なNDPフレーム1500、およびNDPロング遅延スプレッド(NDP−L)である。NDPフレーム1500は、L−STFフィールド1502と、L−LTFフィールド1504と、L−SIGフィールド1506と、HT−SIG1フィールド1508と、HT−SIG2フィールド1510と、HT−STFフィールド1512と、HT−LTF−1フィールド1514と、HT−LTFNフィールド1516とを含むことができる。L−SIGは、例えば、レガシSTAがそれをデコードすることを可能にするために、4μsに保つことができる。L−SIGは、BPSK変調を使用して、1/2レート2進畳み込むコードを用いて送信することができるので、それがロング遅延スプレッドを用いるSTAによってデコード可能である確率は、例えば、図2に示されるように、高いことができる。
新しいNDPフレームの使用を可能にするために、以下の手順を使用することができる。CP長発見/プロービングでは、APは、ネットワークをプローブして、BSS内の1または複数(例えば、各々)のSTAのための望ましいGIを見出すことができる。例えば、APは、CP発見フレームを送出して、1または複数(例えば、すべて)のSTAが遅延スプレッドを推定することを要求することができる。STAは、受信された1または複数(例えば、すべて)のフレームを用いて、これを行うことができる(例えば、これを行うことを求められることがある)。GI推定は、L−LTFを使用してチャネルの遅延スプレッドを推定する、かつ/または遅延スプレッドがCP長を超えるかどうかを識別する、1または複数(例えば、各々)のSTAによって行うことができる。GI推定は、L−LTFを使用してアップリンク送信からCP長を推定する、APによって行うことができる。
(例えば、L−LTFを使用してチャネルの遅延スプレッドを推定する、および遅延スプレッドがCP長を超えるかどうかを識別する、各STAによって、GI推定を行うことができる、本明細書で説明されるケースでは)STAは、CP応答フレームをAPに返信することができる。フィードバックオーバヘッドを低減するために、802.11における現在のデフォルト(例えば、0.8μsec)よりも大きいCPを利用することができるSTA(例えば、STAだけ)が、情報を返信することができる。STA(例えば、すべてのSTA)は、それらの望ましいCPをAPにフィードバックすることができる。APは、望ましいCP長を要求するために、1または複数(例えば、すべて)の関連するSTAに対してポーリングを行うことができ、かつ/またはSTAは、それらが有するいずれかのアップリンク送信上に、この情報をピギーバックすることができる。STAは、それがAPとアソシエートすることを望む場合、それがアソシエーション要求を行ったときに、この情報を送信することができる。
(例えば、L−LTFを使用してチャネルの遅延スプレッドを推定し、遅延スプレッドがCP長を超えるかどうかを識別する、各STAによって、GI推定を行うことができる、本明細書で説明されるケースでは)STAからAPへのフィードバックが存在しないことがある。APは、それのチャネルがCPを超える特定のSTAを識別し、識別されたSTAに信号を送信して、それがそれらの送信パラメータを変更したことを、それらに通知することができる。
チャネルサウンディングの間、APは、新しいNDPアナウンスメントロング(NDP−AL)フレームの使用を指定する、NDPアナウンスメントを送信することができる。アナウンスメントは、(例えば、xが一定であるケースにおいて)新しいNDP−ALを使用することができることを指定することができる。NDP−Aは、(例えば、xがパラメータ化されたケースにおいて)新しいNDP−ALおよび/またはxの対応する値を指定することができる。NDP−ALフレームは、特定のSTAに宛てることができ、またはBSS内のすべてのSTAに宛てることができる。APは、それのBSS内の1もしくは複数(例えば、すべて)のSTAのために新しいCP長を設定することを、および/またはNDP送信に基づいて情報をフィードバックするように1もしくは複数(例えば、すべて)の関連するSTAに対してポーリングを行うことを決定することができる。本明細書で説明されるように、過剰な遅延スプレッドを緩和する送信を使用することができる。
本発明の特徴および要素が、特定の組み合わせの例で説明されたが、各特徴または要素は、例の他の特徴および要素を伴わずに単独で、または本発明の他の特徴および要素との様々な組み合わせで、もしくは本発明の他の特徴および要素を伴わない様々な組み合わせで、使用することができる。
本明細書で説明されるソリューションは、802.11固有のプロトコルを考慮しているが、本明細書で説明されるソリューションは、このシナリオに制限されず、他の無線システムにも同様に適用可能であることが理解される。
設計および手順の例における様々なフレーム間隔を示すために、SIFSが使用されるが、RIFSまたは他の合意された時間間隔など、他のすべてのフレーム間隔を、同じソリューションにおいて適用することができる。
図16Aは、1または複数の開示される実施形態を実施することができる例示的な通信システム1600の図である。通信システム1600は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムとすることができる。通信システム1600は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば、通信システム1600は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)など、1または複数のチャネルアクセス技法を利用することができる。
図16Aに示されるように、通信システム1600は、複数の無線送受信ユニット(WTRU)、例えば、WTRU1602a、1602b、1602c、および1602dなど、少なくとも1つのWTRU、無線アクセスネットワーク(RAN)1604、コアネットワーク1606、公衆交換電話網(PSTN)1608、インターネット1610、および他のネットワーク1612を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されるべきである。WTRU1602a、1602b、1602c、1602dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、WTRU1602a、1602b、1602c、1602dは、無線信号を送信および/または受信するように構成することができ、ユーザ機器(UE)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家電製品などを含むことができる。
通信システム1600は、基地局1614aおよび基地局1614bも含むことができる。基地局1614a、1614bの各々は、コアネットワーク1606、インターネット1610、および/またはネットワーク1612などの1または複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU1602a、1602b、1602c、1602dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェースを取るように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、基地局1614a、1614bは、基地送受信局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、および無線ルータなどとすることができる。基地局1614a、1614bは、各々、単一の要素として示されているが、基地局1614a、1614bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されるべきである。
基地局1614aは、RAN1604の部分とすることができ、RAN1604は、他の基地局、および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどのネットワーク要素(図示されず)も含むことができる。基地局1614aおよび/または基地局1614bは、セル(図示されず)と呼ばれることがある特定の地理的領域内で、無線信号を送信および/または受信するように構成することができる。セルは、さらにセルセクタに分割することができる。例えば、基地局1614aに関連付けられたセルは、3つのセクタに分割することができる。したがって、一実施形態では、基地局1614aは、送受信機を3つ、例えば、セルのセクタごとに1つずつ含むことができる。別の実施形態では、基地局1614aは、多入力多出力(MIMO)技術を利用することができ、したがって、セルのセクタごとに複数の送受信機を利用することができる。
基地局1614a、1614bは、エアインターフェース1616上で、WTRU1602a、1602b、1602c、1602dのうちの1または複数と通信することができ、エアインターフェース1616は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができる。エアインターフェース1616は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立することができる。
より具体的には、上で言及されたように、通信システム1600は、多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC−FDMAなどの、1または複数のチャネルアクセス方式を利用することができる。例えば、RAN1604内の基地局1614a、およびWTRU1602a、1602b、1602cは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実施することができ、それは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))を使用して、エアインターフェース1616を確立することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
別の実施形態では、基地局1614a、およびWTRU1602a、1602b、1602cは、進化型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実施することができ、それは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE−A)を使用して、エアインターフェース1616を確立することができる。
他の実施形態では、基地局1614a、およびWTRU1602a、1602b、1602cは、IEEE802.16(例えば、マイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定標準2000(IS−2000)、暫定標準95(IS−95)、暫定標準856(IS−856)、移動体通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))、GSMエボリューション用の高速データレート(EDGE)、およびGSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実施することができる。
図16Aの基地局1614bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、職場、家庭、乗物、およびキャンパスなどの局所的エリアにおける無線接続性を容易にするために、任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態では、基地局1614b、およびWTRU1602c、1602dは、IEEE802.11などの無線技術を実施して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。別の実施形態では、基地局1614b、およびWTRU1602c、1602dは、IEEE802.15などの無線技術を実施して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。また別の実施形態では、基地局1614b、およびWTRU1602c、1602dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図16Aに示されるように、基地局1614bは、インターネット1610への直接的な接続を有することがある。したがって、基地局1614bは、コアネットワーク1606を介して、インターネット1610にアクセスする必要がないことがある。
RAN1604は、コアネットワーク1606と通信することができ、コアネットワーク1606は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスをWTRU1602a、1602b、1602c、1602dのうちの1または複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク1606は、呼制御、ビリングサービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供することができ、かつ/またはユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。図16Aには示されていないが、RAN1604および/またはコアネットワーク1606は、RAN1604と同じRATまたは異なるRATを利用する他のRANと直接的または間接的に通信することができることが理解されるべきである。例えば、E−UTRA無線技術を利用することができるRAN1604に接続されるのに加えて、コアネットワーク1606は、GSM無線技術を利用する別のRAN(図示されず)とも通信することができる。
コアネットワーク1606は、PSTN1608、インターネット1610、および/または他のネットワーク1612にアクセスするための、WTRU1602a、1602b、1602c、1602dのためのゲートウェイとしての役割も果たすことができる。PSTN1608は、基本電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含むことができる。インターネット1610は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスからなるグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク1612は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク1612は、RAN1604と同じRATまたは異なるRATを利用することができる1または複数のRANに接続された、別のコアネットワークを含むことができる。
通信システム1600内のWTRU1602a、1602b、1602c、1602dのいくつかまたはすべては、マルチモード機能を含むことができ、例えば、WTRU1602a、1602b、1602c、1602dは、異なる無線リンク上で異なる無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含むことができる。例えば、図16Aに示されたWTRU1602cは、セルラベースの無線技術を利用することができる基地局1614aと通信するように、またIEEE802無線技術を利用することができる基地局1614bと通信するように構成することができる。
図16Bは、例示的なWTRU1602のシステム図である。図16Bに示されるように、WTRU1602は、プロセッサ1618と、送受信機1620と、送信/受信要素1622と、スピーカ/マイクロフォン1624と、キーパッド1626と、ディスプレイ/タッチパッド1628と、非リムーバブルメモリ1630と、リムーバブルメモリ1632と、電源1634と、全地球測位システム(GPS)チップセット1636と、他の周辺機器1638とを含むことができる。WTRU1602は、実施形態との整合性を保ちながら、上記の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができることが理解されるべきである。
プロセッサ1618は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などを含むことができる。プロセッサ1618は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU1602が無線環境で動作することを可能にする他の任意の機能性を実行することができる。プロセッサ1618は、送受信機1620に結合することができ、送受信機1620は、送信/受信要素1622に結合することができる。図16Bは、プロセッサ1618および送受信機1620を別々の構成要素として示しているが、プロセッサ1618および送受信機1620は、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合することができることが理解されるべきである。
送信/受信要素1622は、エアインターフェース1616上で、基地局(例えば、基地局1614a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成することができる。例えば、一実施形態では、送信/受信要素1622は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態では、送信/受信要素1622は、例えば、IR信号、UV信号、または可視光信号を送信および/または受信するように構成された放射器/検出器とすることができる。また別の実施形態では、送信/受信要素1622は、RF信号と光信号の両方を送信および受信するように構成することができる。送信/受信要素1622は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成することができることが理解されるべきである。
加えて、図16Bでは、送信/受信要素1622は単一の要素として示されているが、WTRU1602は、任意の数の送信/受信要素1622を含むことができる。より具体的には、WTRU1602は、MIMO技術を利用することができる。したがって、一実施形態では、WTRU1602は、エアインターフェース1616上で無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素1622(例えば、複数のアンテナ)を含むことができる。
送受信機1620は、送信/受信要素1622によって送信される信号を変調し、かつ送信/受信要素1622によって受信された信号を復調するように構成することができる。上で言及されたように、WTRU1602は、マルチモード機能を有することができる。したがって、送受信機1620は、WTRU1602が、例えば、UTRAおよびIEEE802.11など、複数のRATを介して通信することを可能にするための、複数の送受信機を含むことができる。
WTRU1602のプロセッサ1618は、スピーカ/マイクロフォン1624、キーパッド1626、および/またはディスプレイ/タッチパッド1628(例えば、液晶表示(LCD)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合することができ、それらからユーザ入力データを受け取ることができる。プロセッサ1618は、スピーカ/マイクロフォン1624、キーパッド1626、および/またはディスプレイ/タッチパッド1628にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ1618は、非リムーバブルメモリ1630および/またはリムーバブルメモリ1632など、任意のタイプの適切なメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。非リムーバブルメモリ1630は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。リムーバブルメモリ1632は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態では、プロセッサ1618は、サーバまたはホームコンピュータ(図示されず)上などに配置された、WTRU1602上に物理的に配置されていないメモリから情報を入手することができ、それにデータを記憶することができる。
プロセッサ1618は、電源1634から電力を受け取ることができ、WTRU1602内の他の構成要素への電力の分配および/または制御を行うように構成することができる。電源1634は、WTRU1602に給電するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源1634は、1または複数の乾電池(例えば、ニッケル−カドミウム(NiCd)、ニッケル−亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウム−イオン(Li−ion)など)、太陽電池、および燃料電池などを含むことができる。
プロセッサ1618は、GPSチップセット1636にも結合することができ、GPSチップセット1636は、WTRU1602の現在ロケーションに関するロケーション情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成することができる。GPSチップセット1636からの情報に加えて、またはそれの代わりに、WTRU1602は、基地局(例えば、基地局1614a、1614b)からエアインターフェース1616上でロケーション情報を受信することができ、かつ/または2つ以上の近くの基地局から受信した信号のタイミングに基づいて、自らのロケーションを決定することができる。WTRU1602は、実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切なロケーション決定方法を用いて、ロケーション情報を獲得することができることが理解されるべきである。
プロセッサ1618は、他の周辺機器1638にさらに結合することができ、他の周辺機器1638は、追加的な特徴、機能性、および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1または複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器1638は、加速度計、eコンパス、衛星送受信機、(写真またはビデオ用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、バイブレーションデバイス、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含むことができる。
上では特徴および要素が特定の組み合わせで説明されたが、各特徴または要素は、単独で使用することができ、または他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用することができることを当業者は理解する。本明細書で説明された特徴および要素は、本明細書で説明された802.11プロトコル以外にも、他の無線システムに適用可能とすることができる。本明細書で説明された特徴および要素は、アップリンク動作について説明することができたが、方法および手順は、ダウンリンク動作に適用することができる。様々なフレーム間隔を示すために、本明細書では、SIFSが使用されることがあったが、他のフレーム間隔、例えば、RIFSまたは他の合意された時間間隔を適用することができる。加えて、本明細書で説明された方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行するための、コンピュータ可読媒体内に包含された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読媒体の例は、(有線または無線接続上で送信される)電子信号、およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、CD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含むが、それらに限定されない。WTRU、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波送受信機を実施するために、ソフトウェアと連携するプロセッサを使用することができる。