JP2017535281A - 苦みの少ないチコリ生成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、総成分の少なくとも1.5重量%、5重量%、10重量%、20重量%、30重量%以上の苦みの少ないチコリ植物の材料又は粉を含む食物製品を提供する。本発明はまた、チコリ根又は根チップを湯通しすることと、湯通したチコリ根チップを乾燥させることと、場合により乾燥させたチコリ根チップを細砕することと、これを粉、生地、又は他の食物製品に組み込むこととを含む、苦みが減少したチコリ生成物を得る方法を提供する。地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり150lbの土壌窒素レベルにてチコリ植物を栽培することを含む、苦みが減少したチコリ直根を得る方法も提供する。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2014年10月6日出願の米国仮特許出願第62/060,399号、2015年3月4日出願の米国仮特許出願第62/128,432号及び2015年7月2日出願の米国仮特許出願第62/188,349号の優先権を主張するものであり、それらの米国仮特許出願の内容は全て、その全体を引用することにより本明細書の一部をなす。
本開示は、苦みの少ないチコリチップ、粉、及び例えば生地、栄養バー(health bars)、シリアル、ヨーグルト、ペストリー等の食物製品並びにペットフード及び動物用飼料を含むが、それらに限定されない、苦みの少ないチコリチップ及び粉から作製された生成物に関する。本開示はまた、チコリ植物の直根を加工し、苦みの少ないチコリチップ及び粉を作製する方法、並びに苦みの少ないチコリ直根を作製する方法に関する。
フルクタンは多分散性フルクトース重合体である。フルクタンの生合成では、開始分子としてスクロースを使用し、このスクロースに、スクロースから得られるフルクトシル(fructosyl)単位が伸長工程中に加えられる。細菌フルクタンは通例、100000程の大きなフルクトース単位に達し得る、非常に大きな重合度(DP)を有する。植物におけるDPは概ね、100を超えることはない。
β(2−1)グリコシド結合を有するフルクタンはイヌリンと呼ばれる。イヌリンは最初のスクロースのフルクトース部分のC1から出発してフルクタン鎖を伸長することにより得ることができる。代替的に、イヌリンはフルクトース部分のC1から、及び開始スクロースのグルコース部分のC6からの伸長により得ることができる。
β(2−6)グリコシド結合を有するフルクタンはレバンと呼ばれ、細菌及び草類によって生成される。2種類の結合を含むフルクトース分子からなるフルクタンはグラミナン及び混合型レバンと呼ばれる。混合型グリコシド結合により、分岐状フルクタン分子が得られる。分岐状フルクタンは、オート麦及びグラミネアの他のいくつかのメンバーに見つかっている。
植物界では、顕花植物の約15%を占める約45000種が貯蔵炭水化物としてフルクタンを蓄積している。これらの植物では、デンプンに加えて、又はデンプンの代わりにイヌリンを生成する。
フルクタンはヒトの上部消化管では消化されない。フルクタンのβ(2−1)結合及びβ(2−6)結合は、マルターゼ、スクロース、イソマルターゼ、又はβ−グルコシダーゼ等のデンプン及びスクロースの分解に関与するヒト消化酵素によって切断されない。その結果、取り込まれたフルクタンのおよそ85%が結腸に到達し、そこで有益な内在性微生物叢により発酵する。その主要な発酵生成物は、短鎖脂肪酸である。
イヌリンは結腸の微生物の生物量の容積を増加させる。取り込まれたイヌリン1g毎に糞便湿重量を1.5g〜2g増加させる。
天然のチコリ繊維であるイヌリン等の発酵性炭水化物の摂取が増加すると、体重増加が減少し、食物の摂取が少なくなる。
イヌリンはチコリ(チコリウム・インティブス L.(Cichorium intybus L.))植物の茎及び直根に含まれる貯蔵炭水化物である。しかし、チコリの消費は直根の苦みにより限られている。現時点で、この苦みを取り除くには、チコリ根からイヌリンを生成する費用のかかる工程があり、この工程によりチコリ繊維はセルロース繊維よりかなり高価なものとなっている。したがって、直根からイヌリンを抽出し、また苦み化合物からイヌリンを分離する費用のかかる工程を回避した、苦みの少ないチコリ生成物(例えばイヌリンを含む粉又は生地)を作製する経済的な方法が当該技術分野において求められている。
本出願は、イヌリンが豊富であり、消費者にとって風味豊かな苦みの少ないチコリ粉及び苦みの少ないチコリ生成物を提供することにより上記の要望に答えるものである。それゆえ、本発明の一態様は、苦みの少ないチコリ粉、苦みの少ないチコリ粉を含む食物製品、及び苦みの少ないチコリ粉を含む動物用飼料に関する。苦みの少ないチコリ粉を含む食物製品の例として、乳製品、ヨーグルト、アイスクリーム、乳飲料、乳生成物の飾り(milk-based garnishes)、プディング、ミルクセーキ、エッグカスタード、チーズ、栄養バー、エネルギー補給バー、朝食用バー、菓子、パン製品、クラッカー、クッキー、ビスケット、シリアルチップ、スナック製品、アイスティー、フルーツジュース、ダイエット飲料、ソーダ、スポーツドリンク、栄養補給用粉末飲料混合物、乳幼児用食品、カルシウム補充オレンジジュース、パン、クロワッサン、朝食用シリアル、パスタ、麺類、スプレッド、無糖ビスケット及び無糖チョコレート、カルシウムチュウ、肉製品、マヨネーズ、サラダドレッシング、ナッツバター、ソース、及びスープが挙げられるが、それらに限定されない。動物用飼料は、ドッグフード、キャットフード、トリ用飼料、ウシ用飼料、爬虫類用飼料、齧歯類用飼料等を含むがそれらに限定されない。
本発明の一態様において、チコリ植物を地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり150lib以下の土壌窒素レベルにて栽培する。本発明の別の態様において、チコリ植物を1エーカー当たり100libの土壌窒素レベルにて栽培する。本発明の更に別の態様において、チコリ植物を1エーカー当たり50libの土壌窒素レベルにて栽培する。
本発明の様々な態様は、華氏110度〜華氏212度の温度でチコリ直根を熱処理することと、熱処理後にチコリ直根を乾燥させて水分を10%未満に減少させることとを含む、苦みが減少した食物製品を得る方法に関する。熱処理を、煮沸処理、マイクロ波処理、又は蒸気処理を含むが、それらに限定されない任意の方法により行うことができる。
本発明の更なる別の態様は、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含む組成物を処理することを含む、カルシウム吸収の亢進、マグネシウム吸収の亢進、食欲減退、過敏性腸疾患の危険の低減、新生児壊死性腸炎の危険の低減、又は結腸癌の危険の低減を必要とする対象においてこれらを行う方法に関する。
したがって、一実施の形態において、本発明は、味感検査において測定された、チコリ変種「Orchies」の直根から作製された粉より苦みが弱い、苦みの少ないチコリ粉を提供する。本発明の一態様において、苦みの少ないチコリ粉は、チコリウム・インティブス(Cichorium intybus)の直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、10%〜90%少ないジヒドロラクツシンを含む。本発明の別の態様において、本チコリ粉は、チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、ジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンが10%〜90%少ないものである。本発明の他の態様において、本チコリ粉は、チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、ジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンが80%少なく、70%少なく、60%少なく、50%少なく、40%少なく、30%少なく、20%少なく、又は10%少ないものである。本発明の好ましい態様において、苦みの少ないチコリ粉は、チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、ジヒドロラクツシンが10%〜90%少なく、ジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンが10%〜90%少なく、ラクツシン、8−デオキシラクツシン、及びラクツコピクリンのレベルは減少しないものである。
好ましくは、本発明による苦みの少ないチコリ粉は、チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、10重量%未満の糖、5重量%未満の脂肪、5重量%〜15重量%の不溶性繊維、50重量%〜75重量%の可溶性繊維、2.5重量%〜10重量%のタンパク質を含み、10%〜90%少ないジヒドロラクツシン及び10%〜90%少ないジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンを含有する。本発明による苦みの少ないチコリ粉は、チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、レベルが低下していないラクツシン、8−デオキシラクツシン、及びラクツコピクリンを含む。
異なる実施の形態において、本発明は、味感検査において測定された、チコリ変種「Orchies」の直根から作製された粉よりも苦みが弱い、苦みの少ないチコリ粉を総成分の少なくとも1.5重量%含む食物製品を提供する。食物製品は、乳製品、ヨーグルト、アイスクリーム、乳飲料、乳生成物の飾り、プディング、ミルクセーキ、エッグカスタード、チーズ、栄養バー、エネルギー補給バー、朝食用バー、菓子、パン製品、クラッカー、クッキー、ビスケット、シリアルチップ、スナック製品、アイスティー、フルーツジュース、ダイエット飲料、ソーダ、スポーツドリンク、栄養補給用粉末飲料混合物、乳幼児用食品、カルシウム補充オレンジジュース、パン、クロワッサン、朝食用シリアル、パスタ、麺類、スプレッド、無糖ビスケット及び無糖チョコレート、カルシウムチュウ、肉製品、マヨネーズ、サラダドレッシング、ナッツバター、ソース、並びにスープの1つ又は複数とすることができる。本発明の一態様において、食物製品は、苦みの少ないチコリ粉を少なくとも5%含む。本発明の別の態様において、食物製品は、総成分の少なくとも10重量%の苦みの少ないチコリ粉を含む。本発明の更に別の態様において、食物製品は、総成分の少なくとも20重量%の苦みの少ないチコリ粉を含む。本発明の異なる態様において、食物製品は、総成分の少なくとも30重量%の苦みの少ないチコリ粉を含む。本発明の更に別の態様において、食物製品は、総成分の少なくとも40重量%の苦みの少ないチコリ粉を含む。
異なる実施の形態において、本発明は、味覚試験において測定された、チコリの変種である「Orchies」の直根から作製された粉より苦みが弱い、苦みの少ないチコリ粉を総成分の少なくとも1.5重量%含む動物用飼料を提供する。動物用飼料は、ドッグフード、キャットフード、トリ用飼料、ウシ用飼料、爬虫類用飼料、及び齧歯類用飼料の1つ又は複数とすることができる。本発明の一態様において、動物用飼料は、5%〜20%の苦みの少ないチコリ粉を含む。本発明の異なる態様において、動物用飼料は、総成分の20重量%〜40重量%の苦みの少ないチコリ粉を含む。
更に別の実施の形態において、本発明は、苦みの減少した食物製品を得る方法であって、華氏110度〜華氏212度の温度にてチコリ直根を熱処理することと、熱処理後にチコリ直根を乾燥させてチコリチップを作製することと、チコリチップを製粉してチコリ粉を作製することと、チコリ粉から食物製品を作製することとを含む、方法を提供する。
本発明による製粉には、ハンマーミル、ユニバーサルミル、ピンミル、カッティングミル、粉砕機、内部分級機を備える機械ミル、高圧縮ローラーミル及びテーブルローラーミル、ジェットミル、乾式媒体ミル及び湿式媒体ミル、低温ミル、コロイド状ミル、ボールミル、インパクトミル、撹拌型ミル、スクリーンミル、ドラムミル、高圧縮ローラーミル及びテーブルローラーミル、ジェットミル、乾式媒体ミル、湿式媒体ミル、又はそれらの任意の組合せを含む。
熱処理工程はチコリ直根の煮沸処理、マイクロ波処理、蒸気処理、又は湯通し処理の1つ又は複数を含むことができる。本発明の一態様において、チコリ直根を華氏140度〜華氏160度の温度にて1分〜10分間湯通しする。チコリ根チップを華氏300度〜華氏350度の炉内温度にて又は流動層乾燥機において乾燥させることができる。本発明の一態様において、本方法は、1つ又は複数のチコリ根を薄切りにしてチコリ根チップを作製し、pH4〜pH6にてチコリ根チップを洗浄し、乾燥したチコリ根チップを細砕してチコリ粉を得る工程を更に含む。本発明の更なる態様において、チコリ粉は少なくとも50重量%のイヌリンを含む。本発明の更に別の追加の態様において、本方法は、チコリ粉を粉混和物に組み込み、その粉混和物から食物製品を生成する工程を更に含む。粉混和物は、小麦粉、米粉、玄米粉、大麦粉、オート麦粉、ジャガイモ粉、ソバ粉、ライ麦粉、デンプン、コーン粉、キノア粉、クズウコン粉、ヒヨコ豆粉、又はそれらの組合せを更に含むことができる。
更に別の態様において、本発明は、チコリ変種の「Orchies」に比べ、直根のジヒドロラクツシン含量が減少しているチコリ植物を選抜し、選抜した植物を開花させ、選抜した植物を雄花又は雌花のいずれかとして交配させ、「Orchies」に比べ、直根のジヒドロラクツシン含量の少ない後代を選抜することを含む、苦みの少ない直根チコリを栽培する方法を提供する。
本発明の更なる態様を以下に説明する。これらの態様は例示に過ぎず、決して限定されるものではない。
本発明の一態様は、苦みのあるチコリ粉に比べ、ジヒドロラクツシン濃度が減少した苦みの少ないチコリ粉に関する。本発明の苦みの少ないチコリ粉は、苦みのある粉に比べ、ジヒドロラクツシン含量が10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%以上少ない。
本発明の別の態様は、苦みのあるチコリ粉に比べ、ジヒドロラクツシン及びジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンの濃度が低い、苦みの少ないチコリ粉に関する。本発明の苦みの少ないチコリ粉は、苦みのある粉に比べ、ジヒドロラクツシン含量が10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%以上少なく、苦みのあるチコリ粉に比べ、ジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンが10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%以上少ない。
本発明の別の態様は、総成分の少なくとも1.5重量%の苦みの少ないチコリ粉を含む食物製品に関する。本発明の更に別の態様は、総成分の少なくとも2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%以上の苦みの少ないチコリ粉を含む食物製品に関する。食物製品はヒト用食品、ペットフード、又は動物用飼料であってよい。ヒト用食物製品は、特に栄養バー、ヨーグルト等の乳製品、フローズンデザート、サラダドレッシング、乳児用食品、チョコレートであってよい。動物用飼料又はペットフードを、特にブタ、畜牛、ヒツジ、家禽、ウマ、魚、エビ、イヌ、ネコ用に配合することができる。
本発明の一態様は、苦みの減少したチコリ直根を薄切りにし、又は細かくしてチコリ根チップを作製することを含む、苦みの少ないチコリ生成物を作製する方法に関する。本方法はチコリ根チップを乾燥させることを更に含む。
本発明の別の態様において、乾燥工程は流動層乾燥機、回転式乾燥機、マイクロ波乾燥等を含む植物材料を乾燥させる既知の多くの方法のいずれか1つを含むことができる。いくつかの実施の形態において、本方法は、乾燥させた苦みの少ないチコリチップを製粉し、苦みの少ないチコリ粉を生成することを更に含む。
本発明の更に別の態様は、華氏150度〜華氏220度、より好ましくは華氏180度〜華氏200度、より好ましくは華氏180度〜華氏190度の温度の回転式乾燥機において、チップの水分含量を10%未満に減少させるのに十分な時間にて苦みの少ないチコリチップを乾燥させることを含む。
本発明の別の態様は、華氏300度〜華氏370度の温度の流動層乾燥機においてチップの水分含量を10%未満に減少させるのに十分な時間にて苦みの少ないチコリチップを乾燥させることを含む。
本発明の一態様は、チコリ根チップを熱処理し、熱処理したチコリ根チップを乾燥させることを含む、苦みが減少したチコリ生成物を得る方法に関する。熱処理工程は、蒸気により、マイクロ波により、又はチップを加熱する他のいくつかの手段により水中で行うことができる。本発明の別の態様において、熱処理は、華氏110度〜華氏212度、より好ましくは華氏160度、華氏170度、華氏180度、又は華氏190度の温度にて行われる。本発明の更に別の態様において、熱処理工程は、0.5分、1.0分、2.0分、3.0分、4.0分、5.0分、6.0分、7.0分、8.0分、9.0分、10.0分、又は10.0分を超える間行われる。本発明の別の態様は、熱処理し、乾燥させた苦みの少ないチコリチップを苦みの少ないチコリ粉に製粉させることを含む。
本発明の別の態様は、特定の食品又は飲料製造に使用するために、チップに所望の味覚プロファイルを与えるのに十分な温度及び時間にて乾燥させた苦みの少ないチコリチップを焙成することを含む。
本発明の別の態様は、本明細書に記載の方法により得られた苦みの少ないチコリ根チップに関する。
本発明の別の態様は、本明細書に記載の方法により得られた苦みの少ないチコリ粉に関する。
本発明の別の態様は、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含む粉混和物に関する。
本発明の別の態様は、クッキー、パン、焼成品、パスタ、トルティーヤ、麺類等を作るのに適応させることができる、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含む生地に関する。
本発明の別の態様は、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含むプレバイオティクス生成物に関する。
本発明の更なる態様は、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含む組成物を、組成物を必要とする対象に投与することを含む、カルシウム吸収を亢進させる方法に関する。
本発明の更なる態様は、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含む組成物を、組成物を必要とする対象に投与することを含む、マグネシウムの吸収を亢進させる方法に関する。
本発明の更なる態様は、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含む組成物を、組成物を必要とする対象に投与することを含む、過敏性腸疾患の危険を低減させる方法に関する。
本発明の更なる態様は、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含む組成物を、組成物を必要とする対象に投与することを含む、新生児壊死性腸炎の危険を低減させる方法に関する。
本発明の更なる態様は、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ粉を含む組成物を、組成物を必要とする対象に投与することを含む、結腸癌の危険を低減させる方法に関する。
本発明の更なる態様は、地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり150lb以下の土壌窒素レベルにてチコリ植物を栽培することを含む、苦みの少ないチコリ根を得る方法に関する。
様々な加工方法により得られたチコリ根チップの例を示す図である。 約20wt.%のチコリ粉を含む生地から作製したクッキーの例を示す図である。 チコリ根チップ及びそのチップから作製したチコリ粉の例を示す図である。 チコリ根チップを乾燥させるための流動層乾燥機の例を示す図であり、照明付きコントロールパネル、流出入用のファン、乾燥チャンバー、及び空気を加熱するための炉を含む。デバイス全体は白色の金属スキットに取り付けられている。
以下の説明全体を通して、明細書及び図面は、限定するものではなく、例示的なものである。
以下の説明及び実施例において、多くの用語を使用する。そのような用語を記載した範囲を含む、明細書及び特許請求の範囲を明確にかつ一貫して理解するために、以下にそれらの定義を示す。定義されていない場合、本明細書において使用される他の全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者により通常理解されるものと同じ意味を有する。
チコリ植物。チコリ植物はその直根に大量のイヌリンを生成する。チコリ(チコリウム・インティブス L.)は欧州、北アフリカ、及び西アジアに自生し、北米において帰化している。この植物には商業的用途が多くあり、いくつかの個別の品種が開発されている。チコリ根を乾燥させ、焙成し(roast)、コーヒーの代用品として使用することができる。イヌリンをチコリ直根から抽出し、乾燥生成物又はシロップを作製した後、食品及び飲料に添加することができる。チコン(芽及び葉)をサラダ及び野菜料理において食用として使用することができる。チコリは青い花をつける。これまでコーヒーの代用品として使用されているチコリの直根は非常に苦みがある。本出願において、商業用の変種「Orchies」の苦みを官能検査(bitter test)及びセスキテルペンラクトンプロファイルの観点から説明する。変種「Orchies」は苦みのある直根を生成し、「Orchies」の直根から作製された粉も苦みがある。本発明以前は、直根チコリの全ての既知の変種及び選抜物は、商業用変種として人気のある「Selenite」、「Obsidienne」、及び「Malachite」を含む植物変種「Orchies」と同じ苦み及びセスキテルペンラクトンプロファイルを有していた。チコリは二年草植物である。最初の季節では、植物は栄養相のままであり、葉、直根、及びひげ根のみを出している。根は長方形の小さなテンサイに似ている。イヌリン含量は高く(16%〜18%の生重量)、所与の地域において毎年かなり一定している。収量は概ね、1ヘクタール当たり20トン〜45トンの直根と様々である。チコリはイヌリン生成のための主な産業用作物である。RoberfroidのInulin-type fructans function food ingredients Page 46-67 (2004)を参照されたい。
チップ。チップはチコリ直根の薄片である。従来の加工方法によれば、チコリ直根を圃場から採集し、洗浄し、薄切りにし、又はチップに細かくし、乾燥させて乾燥チップにする。チップが乾燥すると、イヌリン(オリゴフルクトース)を分解する酵素を不活性化させ、チップを更なる加工のために保存することができる。チップの大きさ及び立体構造を様々なスライサーを用いて変更することができる。
フルクタン。フルクタンはフルクトース系オリゴ糖又は多糖であり、厳密な型及び重合度は、種及び更には組織に特異的である。
イヌリン。イヌリンは多くの植物及び細菌内に生じる炭水化物である。植物由来のイヌリンはフルクトース単位からなり、β(2−1)フルクトシル−フルクトース結合を介してフルクトース単位同士が結合するオリゴ糖及び多糖の鎖の多分散性組成物からなり、ほとんどが1個のグルコース単位で終わる。植物由来のイヌリンは通常、直鎖状の鎖から構成されるが、分岐状鎖をいくつか含有することもある。イヌリンの主な植物源はチコリ(チコリウム・インティブス)の根及びダリア及びエルサレム・アーティチョーク(Jerusalem artichoke)の塊茎であり、これらの中にイヌリンはそれぞれ生重量基準で約15%〜18%、12%、及び14%〜18%の濃度で存在し得る。種々のグレードのイヌリンを得るために、イヌリンをこれらの植物部分から抽出し、精製し、場合により分画して不純物質、単糖及び二糖、並びに不要なオリゴ糖を除去することができる。イヌリンは一般に末端の炭水化物単位に応じて一般式GF及びFにより表すことができ、この場合Gはグルコース単位を表し、Fはフルクトース単位を表し、nは末端グルコース単位に結合するフルクトース単位の数を表す整数であり、mは炭水化物鎖内で互いに結合するフルクトース単位の数を表す整数である。
イヌリンはプレバイオティクス、つまり胃及び小腸を完全に無傷な状態で通過した後に結腸の有益な細菌により発酵される非消化性食物物質で最も研究されているものと考えられる。この発酵は、この良好な細菌の成長を刺激し、余り望ましくない常在菌の成長を阻害することで結腸を正常化する。この2つの作用が消化の健常性に有益となる。そのプレバイオティクス作用及びカルシウム吸収の良質さ以上に、イヌリンは他の方法で腹腔にかなり有益となり得る。グルテンフリーのパンは食品部門でかなりの労力を必要とする分野の代表とされる。栄養学的に言えば、これらのパンは通常、繊維が少ないと思われる精粉及びデンプンからなる。イヌリンの添加により、これらのパンに対して可溶性繊維の含量が増加する。
重合度(DP)。1分子内の糖単位(フルクトース単位及びグルコース単位)数、すなわち、上記式のn+1及びmの値は通常、重合度(DP)と呼ばれる。天然のチコリイヌリンのDPは3〜約70の範囲である。既知の標準的なグレードのチコリイヌリン、すなわち、既知の従来の条件下において生育し、加工されているチコリ根から得られたイヌリンの平均DPは約9〜11の範囲であり、通例は約10である。
セスキテルペンラクトン(Sesquiterpene lactones)。セスキテルペンラクトンは、主要なクラスの植物の二次代謝産物である。セスキテルペンラクトンは、生物学的活性の範囲を有するテルペノイド化合物である。セスキテルペンラクトンは15個の炭素コア骨格を特徴とする。
苦みの減少又は低下。本明細書において使用される場合、苦みの減少又は低下は、苦み構成物質、すなわち、苦みを与える分子の低下を指す。チコリ生成物の苦みは、セスキテルペノイドラクトン(sesquiterpenoid lactones)によるものと思われ、セスキテルペノイドラクトンを、HPLCを用いて定性的及び定量的に決定することができる。本発明により得られたチコリ生成物の苦みの低下を、本明細書に記載の従来の加工方法により得られた、該当するチコリ生成物と対比させて決定することができる。苦みの減少を、セスキテルペンラクトン濃度の味覚試験、化学分析の手段により、又は等価の手段により決定することができる。
プレバイオティクス。プレバイオティクスは、対象に健康上の利点をもたらすため、任意の化合物、栄養素、又はプロバイオティクスとともに又はプロバイオティクスを含まずに単一の添加剤若しくは混合物として適用される追加の微生物を含む非消化性成分である。代表的なプレバイオティクスは、イヌリン及びバナナ繊維、キシロオリゴ糖(XOS)、ガラクトオリゴ糖、及びマンノオリゴ糖を含むフラクトオリゴ糖(FOS)を含むが、それらに限定されない。
プロバイオティクス。プロバイオティクスは生菌又は非複製微生物であり、十分な量を投与すると、宿主に健康上の利点をもたらす。プロバイオティクス微生物を、ビフィズス菌、乳酸杆菌、プロピオニバクテリウム、又はそれらの組合せ、例えばビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・ロングム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・サリバリウス(Lactobacillus salivarius)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)、ラクトバチルス・ジョンソニイ(Lactobacillus johnsonii)、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・フェルメンツム(Lactobacillus fermentum)、ラクトコッカクス・ラクチス(Lactococcus lactis)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophiles)、ラクトコッカクス・ラクチス(Lactococcus lactis)、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトコッカクス・ジアセチラクチス(Lactococcus diacetylactis)、ラクトコッカクス・クレモリス(Lactococcus cremoris)、ラクトバチルス・ブルガリクス(Lactobacillus bulgaricus)、ラクトバチルス・ヘルベチクス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス・デルブリュッキー(Lactobacillus delbrueckii)、及び/又はそれらの混合物からなる群から選択することができる。プロバイオティクスはヒト用食品、ペットフード、又は動物用飼料に、イヌリン含有の苦みの少ないチコリ粉等のプレバイオティクスとともに添加することができる。イヌリンがビフィズス菌及び乳酸杆菌等の成長を刺激することから、例えば、プロバイオティクス及びプレバイオティクスが相乗的に作用し、健常性を改善し得ることが期待される。
官能(Sensory)評価及び試験。従来の苦みのあるチコリ生成物と苦みの少ないチコリ生成物との二重盲検官能評価及び試験は、生成物の外観、風味、質感、味感、香り、及び食感に基づいたものであった。外観には、生成物の大きさ、形状、状態、及び色が含まれ、チコリ生成物の外部及び内部の両方を評価した。生成物の色を比色計で測定した。質感(texture)は、噛み応え(chewiness)、粒感(graininess)、堅さ(firmness)、もろさ(brittleness)、パリパリ感(crispness)、及び稠度(consistency)により決定される口中全体の食感を含む、指、舌、歯、及び口蓋に対する質感を指す。味感は風味(甘味、塩味、酸味、苦味、及び旨味(savory))に基づき決定した。香りは、生成物を始めに見ていなかった対象の鼻孔に試験プレートの匂いを漂わせることにより決定した。
苦みの少ないチコリ生成物の製造
チコリ粉又はチコリシロップを作製する従来の方法は、(1)新鮮な根を脱水してチップを得る工程と、(2)通例約130℃にて植物材料を焙成(roast)する工程と、(3)冷却し、破砕(crush)する工程と、(4)破砕した直根植物材料を温水に通してイヌリンを抽出する工程とを含む。この従来の方法時の焙成工程は或る程度の苦みを減少させるが、本発明のチコリ粉を作製するには十分ではなかった。結果として、イヌリン生成のための従来技術の方法では、イヌリンを乾燥又は焙成したチコリチップから精製し、苦み化合物からイヌリンを取り出し、分離する必要があった。さらに、焙成方法は、温度及び水分の作用を組み合わせた中で、イヌリンを誘導してフルクトース及びグルコースに切断する。焙成方法は、一部のイヌリン含量を減少させるに過ぎず、材料に個別の風味プロファイルを与え、植物材料の褐色化を高め、精製方法が必要となるためイヌリン及びチコリ繊維の費用を増大させる。
対照的に、本発明の方法では焙成の必要性が回避される。チコリ植物は本来苦みが少なく、又は窒素の少ない土壌(low nitrogen soils)で生育して、苦みの少ないチコリ植物材料が生成され、この材料からのチコリチップを乾燥させ、粉に製粉する。代替的に、チコリ植物の材料又はチップを乾燥させ、熱処理し、粉に製粉する。熱処理はポットの水、蒸気等の外部からの水の存在下において植物材料を加熱することを含む。対照的に、焙成は外部からの水の非存在下において植物材料を加熱することを含む。苦み化合物を除去するために、イヌリンを精製する必要はない。イヌリン含量の消失、褐色化、及び風味プロファイルの修飾を招く、植物材料又はチップの焙成を必要としない。
製粉には、細砕、切断、押圧、及び/又は破砕がある。本発明による製粉はハンマーミル、ユニバーサルミル、ピンミル、カッティングミル、粉砕機、内部分級機を備える機械ミル、高圧縮ローラーミル及びテーブルローラーミル、ジェットミル、乾式媒体ミル及び湿式媒体ミル、低温ミル、コロイド状ミル、ボールミル、インパクトミル、撹拌型ミル、スクリーンミル、ドラムミル、高圧縮ローラーミル及びテーブルローラーミル、ジェットミル、乾式媒体ミル、湿式媒体ミル、又はそれらの任意の組合せの使用を含む。10%以下の水分含量の乾燥チコリチップを混和し、ローラーミルを用いて製粉し、一連の破壊ロール及び縮小ロール(reduction rolls)を介して選別した後、篩分けてから、店舗又はスーパーマーケットに供給するために準備したバッグに自動的に充填する。
従来技術において既知の従来の方法とは対照的に、本発明の一実施形態によると、苦みの少ない植物材料、チップ、及び粉を苦みの少ないチコリ植物の直根から直接作製することができる。別の実施形態において、苦みの少ないチコリ直根から作製されたチップを華氏110度〜華氏212度の温度にて熱処理した後、粉に製粉する。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを華氏140度以上にて熱処理する。いくつかの実施形態において、華氏160度以上にてチコリ根チップを湯通しする。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを華氏170度以上に湯通しする。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを華氏180度以上にて湯通しする。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを約華氏180度にて湯通しする。チップを0.5分、1.0分、2.0分、3.0分、4.0分、5.0分、6.0分、7.0分、8.0分、9.0分、10分以上熱処理する。代替的に、チップを蒸気、マイクロ波処理、又は他のいくつかの等価の方法により熱処理する。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを、流動層乾燥機を用いて乾燥させる。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを華氏300度以上の流動温度にて乾燥させる。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを華氏330度以上の炉内温度にて乾燥させる。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを華氏350度以上の炉内温度にて乾燥させる。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを華氏360度以上の炉内温度にて乾燥させる。いくつかの実施形態において、チコリ根チップを約華氏368度の炉内温度にて乾燥させる。
チコリ植物の材料又はチップを、凍結乾燥、マイクロ波処理、乾燥機による加熱、及び等価の方法を含む多くのよく知られた方法のいずれかにおいて乾燥させ、水分含量を10%未満に減少させることができる。乾燥機はドラム乾燥機、流動層乾燥機、回転式ドラム乾燥機等であってよい。
乾燥の方法に関わらず、乾燥の温度及び時間を、10%未満の水分含量が得られるよう調節する。さらに、乾燥の温度及び時間を、植物材料の褐色化を回避するよう調節する。概して、白色又は明褐色の苦みの少ないチコリのチップ又は粉を生成することが目的となる。或る特定の食品用途において、より褐色の生成物が望まれることがある。
いくつかの実施形態において、本方法は、pH6以下にてチコリ根チップを洗浄することを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、pH5以下にてチコリ根チップを洗浄することを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、pH4以下にてチコリ根チップを洗浄することを更に含む。さらに、熱処理工程のpHをpH4〜pH8に調節することができる。
いくつかの実施形態において、本方法は酸でチコリ根チップを約1分間〜30分間洗浄することを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、酸でチコリ根チップを約1分間〜20分間洗浄することを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、酸でチコリ根チップを約1分間〜10分間洗浄することを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、クエン酸を用いてチコリ根チップを洗浄することを更に含む。
いくつかの実施形態において、本方法は、乾燥した苦みの少ないチコリ根チップを細砕し、苦みの少ないチコリ粉を得ることを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、苦みの少ないチコリ粉を粉混和物に組み込むことを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、苦みの少ないチコリ粉を生地に組み込むことを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、苦みの少ないチコリ粉を食物製品に組み込むことを更に含む。
苦みの少ないチコリ食物製品
本発明の別の態様は、上記方法により得られた苦みの少ないチコリ生成物に関する。
いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ生成物は、乾燥したチコリ根チップである。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ生成物はチコリ粉である。
いくつかの実施形態において、チコリ粉又はチコリ根チップは、乾重量基準にて40wt.%以上のイヌリンを含む。いくつかの実施形態において、チコリ粉又はチコリ根チップは、乾重量基準にて50wt.%以上のイヌリンを含む。いくつかの実施形態において、チコリ粉又はチコリ根チップは、乾重量基準にて55wt.%以上のイヌリンを含む。いくつかの実施形態において、チコリ粉又はチコリ根チップは、乾重量基準にて60wt.%以上のイヌリンを含む。
いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉又はチコリ根チップは、乾重量基準(dry weight basis)にて40wt.%以下の非イヌリン炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉又はチコリ根チップは、乾重量基準にて30wt.%以下の非イヌリン炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉又はチコリ根チップは、乾重量基準にて20wt.%以下の非イヌリン炭水化物を含む。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉又はチコリ根チップは、乾重量基準にて15wt.%以下の非イヌリン炭水化物を含む。
本発明の別の態様は、上記の苦みの少ないチコリ粉を含む粉混和物に関する。いくつかの実施形態において、粉混和物(flour blend)は、1重量%〜100重量%のチコリ粉を含む。いくつかの実施形態において、粉混和物は、1重量%〜50重量%のチコリ粉を含む。いくつかの実施形態において、粉混和物は、小麦粉、米粉、玄米粉、大麦粉、オート麦粉、ジャガイモ粉、ソバ粉、ライ麦粉、デンプン、コーン粉、クズウコン粉、キノア粉、ヒヨコ豆粉、又はそれらの組合せを更に含む。チコリ粉又はチコリ粉を含む粉混和物を使用して、焼成品、麺類、パスタ、パン、ペストリー、及び他の粉含有食品を作製することができる。
本発明の別の態様は、上記の苦みの少ないチコリ粉を含む生地(dough)に関する。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉に、該当する従来の生地の小麦粉及び/又は糖含量を一部置き換える。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉に、該当する従来の生地の小麦粉含量の少なくとも10wt.%を置き換える。いくつかの実施形態において、チコリ粉に、該当する従来の生地の小麦粉含量の少なくとも20wt.%を置き換える。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉に、該当する従来の生地の小麦粉含量の少なくとも40wt.%を置き換える。いくつかの実施形態において、チコリ粉に、該当する従来の生地の小麦粉含量の少なくとも60wt.%を置き換える。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉に、該当する従来の生地の糖含量の少なくとも10wt.%を置き換える。いくつかの実施形態において、チコリ粉に、該当する従来の生地の糖含量の少なくとも20wt.%を置き換える。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉に、該当する従来の生地の糖含量の少なくとも30wt.%を置き換える。
いくつかの実施形態において、生地をパン、焼成品、パスタ、又は麺類の作製に適応させる。焼成品を、1)苦みの少ないチコリ粉又は粉混和物及び水を含む生地を準備することと、2)生地を個々の型に成形することと、3)型を100℃〜400℃の焼成温度下に置くこととを含む方法等の種々の方法により作製することができる。工程1は酵母、好ましくはパン酵母(種:サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)を含むことができる。工程2は種々の形態の生地をロール状にすることを含むことができる。工程3の終わりに得られた焼成品は、平らなパンであってよく、ロティ、ナン、及びチャパティ等のインドの平らなパンだけでなく、小麦ベースのトルティーヤ、ピザ、及びフォカッチャも含むことができる。
焼成品は別として、本発明の生地は、麺類の作製にも好適である。様々な形状の麺を作製することができるが、通例は、生地から作製される薄く長い形状の食品の一種である。本発明による麺類を、生地の押出し、又は薄いシートの生地の錬込み若しくは切断により作製することができる。この作製の後に、麺類を乾燥若しくは揚げる、又は乾燥及び揚げることの両方を行うことができる。麺類は、炒める又は油で揚げることもできる。食べる前に、麺類を通例、高温若しくは沸騰した水又は高温若しくは沸騰した水及び油の混合物で熱処理する。麺類はまた、塩、コショウ、ハーブ、及びスパイスを含む通常使用される調味料を含むことができる。麺類はまた、食用油、好ましくは植物油を含むことができる。
本発明のチコリ粉又は粉混和物を、パスタの作製に使用することができる。パスタは粉及び水の種なしの生地から作製される麺類に対する総称である。パスタは生、乾燥、又は凍結した形態で市販されている。パスタは通例、卵を含むが、卵なしでも作製することもできる。パスタは水、油(好ましくはオリーブ油)、塩、及び調味料を更に含むことできる。
本発明の別の態様は、上記のチコリ粉を含む食物製品に関する。いくつかの実施形態において、食物製品は、乳製品、ヨーグルト、アイスクリーム、乳飲料、乳生成物の飾り、プディング、ミルクセーキ、エッグカスタード、チーズ、栄養バー、エネルギー補給バー、朝食用バー、菓子、パン生成物、クラッカー、クッキー、ビスケット、シリアルチップ、スナック製品、アイスティー、フルーツジュース、ダイエット飲料、ソーダ、スポーツドリンク、栄養補給用粉末飲料混合物、乳幼児用食品、カルシウム補充オレンジジュース、パン、クロワッサン、朝食用シリアル、麺類、スプレッド、無糖ビスケット及び無糖チョコレート、カルシウムチュウ、肉製品、マヨネーズ、サラダドレッシング、ナッツバター、ソース、スープ、クリーム、カード、バター、ミルク、スキムミルク、バターミルク、チーズ、例えばクリームチーズ、ソフトチーズ、スライスチーズ、ハードチーズ、乳清、並びにミルク粉末からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、食物製品はクッキーである。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉はクッキー生地の1wt.%〜30wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、チコリ粉はクッキー生地の1wt.%〜20wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、チコリ粉はクッキー生地の1wt.%〜15wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、チコリ粉はクッキー生地の1wt.%〜10wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、非チコリ粉はクッキー生地の25wt.%以下を構成する。いくつかの実施形態において、非チコリ粉はクッキー生地の20wt.%以下を構成する。いくつかの実施形態において、非チコリ粉はクッキー生地の15wt.%以下を構成する。いくつかの実施形態において、非チコリ粉はクッキー生地の10wt.%以下を構成する。いくつかの実施形態において、糖はクッキー生地の25wt.%以下を構成する。いくつかの実施形態において、糖はクッキー生地の20wt.%以下を構成する。いくつかの実施形態において、糖はクッキー生地の15wt.%以下を構成する。
いくつかの実施形態において、食物製品はパンである。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉はパンを作製するための粉混和物の1wt.%〜40wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、チコリ粉はパンを作製するための粉混和物の1wt.%〜15wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ粉はパンを作製するための粉混和物の1wt.%〜30wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、チコリ粉はパンを作製するための粉混和物の1wt.%〜15wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、チコリ粉はパンを作製するための粉混和物の1wt.%〜10wt.%を構成する。いくつかの実施形態において、チコリ粉はパンを作製するための粉混和物の1wt.%〜5wt.%を構成する。
いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ生成物は上記チコリ粉を含むプレバイオティクス生成物又は健康補助食品である。プレバイオティクスは、好ましい標的としての常在のビフィズス菌及び乳酸桿菌を用いて、対象内の健康を促進するプロバイオティクスの増大を刺激する。そのプロバイオティクスの成長及び活性を刺激する機能に加えて、プレバイオティクスはまた、胃酸度及び哺乳動物の酵素による加水分解、及び胃腸吸収に抵抗するよう機能し、一部のプレバイオティクスを腸の微生物叢(microflora)により発酵することができる。他の実施形態において、苦みの少ないチコリ生成物を特にビフィズス菌及び乳酸桿菌のメンバー等のプロバイオティクス細菌と組み合わせ、プレバイオティクスとプロバイオティクスとの組合せの相乗作用による利点を得る。
いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ生成物は、ガム又は他の親水コロイドを用いることなく、粘度及び食感を高めるために長鎖イヌリンを組み込んだ低脂肪生成物である。
いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ生成物は低カロリー甘味剤である。イヌリンの残存糖は、糖がステビア又は別の高甘味度甘味料に置き換えられたときに消失する増量剤として作用することができる。また、イヌリンは難消化性炭水化物であるため、摂食後の血糖応答に対する作用はごく僅かなものである。さらに、イヌリンは既知の食欲抑制剤の1つである。
いくつかの実施形態において、苦みの少ないチコリ生成物はグルテンフリー食品である。苦みの少ないチコリ粉を他のグルテンフリー成分と組み合わせて栄養バー、焼成品、パン、パスタ、及び多くの他の食物製品を含むグルテンフリー食品を作製することができる。
苦みの少ないチコリペットフード及び動物用飼料
イヌリンを含むフルクタンをペットフード及び動物用飼料に組み込み、有益な細菌の成長を促進させることにより動物の胃の健常性を向上させる。チコリ直根はイヌリン源として使用されることが多い。しかし、チコリ植物材料では苦みのあるセスキテルペンラクトンが高濃度であることにより、動物にとって不快な味のする食品及び飼料が作製されることがある。イヌは、例えば苦みのある食品を好まない。結果的に、苦みのあるチコリ直根植物材料を非常に限られた量しかペットフード及び動物用飼料に組み込むことができない。
チコリから作製された精製イヌリンは通例、非常に高価であるため、ペットフード及び動物用飼料に含有させることができない。苦みの少ない生成物が動物には口当たりが良いことから、本明細書に記載の苦みの少ないチコリ生成物を、苦みの強いチコリより高濃度にてペットフード及び動物用飼料に直接組み込むことができる。乾質量基準にて、苦みの少ないチコリ直根のチップ又は粉は、ペットフード又は動物用飼料の0.5重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、29重量%、30重量%、31重量%、32重量%、33重量%、34重量%、35重量%、36重量%、37重量%、38重量%、39重量%、40重量%、50重量%以上を構成することができる。
本明細書に記載の苦みの少ないチコリ生成物を使用して、家畜飼料を作製することもできる。近年では、食用肉の需要が増加している。動物は通例、密集した中で生育されており、多くの場合、これが病気の大流行につながる。特に、離乳時の仔動物の下痢は、体重の増加に対して望ましくない影響を与え、死亡率を増加させる場合もある。家畜、特に仔動物の家畜の下痢及び軟便を減少させるため、抗生物質を含有した家畜飼料を使用するが、抗生物質の作用は十分でないと考えられる。さらに、ヒトへの健康上の危険を含み得る抗生物質耐性菌の発生率を減少させるため、家畜における抗生物質の使用を少なくすることが望ましい。本明細書に記載のチコリ生成物を家畜飼料に添加して家畜に対してプレバイオティクスとして作用させ、また動物の消化管に存在する有益な微生物の数を増加させることができる。それに応じて、本発明の別の態様は、本明細書に記載のチコリ生成物を含む家畜飼料のための添加剤に関する。
ペットフード又は動物用飼料は、ビスケット又は粗びきの穀物(kibbles)等の乾燥食品、加工穀物飼料、ウェットタイプの動物用食品、チュウ、おやつ等の形態であってよい。食品組成物は通例、栄養上のバランスが保たれている。これらの組成物は乾質量基準にて約20%〜約50%の粗製タンパク質を含むことができる。粗製タンパク質は、大豆、綿実、及び落花生等の植物性タンパク質、カゼイン、アルブミン等の動物性タンパク質、及び家禽肉、骨粉、魚粉等の肉組織を含み得る。食品組成物は乾質量基準にて組成物の約5重量%〜約35重量%の脂肪を含有することができる。
本発明のペットフード及び動物用飼料の組成物はまた、トウモロコシ、ミロ、ソルガム、米、小麦、ムラサキウマゴヤシ、オオムギ等の穀物又はシリアルを含む炭水化物源を含むことができる。組成物はまた、乳清等の乳製品の副生成物を含有することができる。組成物はまた、生菌の又は非複製プロバイオティクス微生物を含有することができる。
本発明の苦みの少ないチコリ含有ペットフード及び動物用飼料を、特に押出し熱処理、焼成(baking)、スチームオーブンでの熱処理を含むが、それらに限定されない製造業者に既知の多くの方法のいずれかにより調製することができる。動物用飼料及びペットフードに、ビタミン、微量栄養素、及び製造業者が既知の他の成分を補充することができる。
苦みの少ないチコリ根及び植物変種の栽培及び交配
本発明の更なる態様は、地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり150lb以下の土壌窒素レベル(soil nitrogen level)にてチコリ植物を栽培することを含む、苦みが減少したチコリ根を得る方法に関する。
いくつかの実施形態において、土壌窒素レベルは地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり125lb以下である。いくつかの実施形態において、土壌窒素レベルは地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり100lb以下である。いくつかの実施形態において、土壌窒素レベルは地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり75lb以下である。いくつかの実施形態において、土壌窒素レベルは地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり50lb以下である。いくつかの実施形態において、土壌窒素レベルは地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり25lb以下である。
いくつかの実施形態において、チコリ根中のセスキテルペンラクトン含量は、地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり200ポンドの土壌窒素レベルにて栽培した当該チコリ植物に比べ、2%以上減少した。いくつかの実施形態において、チコリ根中のセスキテルペンラクトン含量は、地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり200lbの土壌窒素レベルで栽培した当該チコリ植物に比べ、5%以上減少した。いくつかの実施形態において、チコリ根中のセスキテルペンラクトン含量は、地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり200lbの土壌窒素レベルで栽培した当該チコリ植物に比べ、10%以上減少した。いくつかの実施形態において、チコリ根中のセスキテルペンラクトン含量は、地表から3フィートまでの土壌において、1エーカー当たり200lbの土壌窒素レベルで栽培した当該チコリ植物に比べ、15%以上減少した。
新たな苦みの少ない直根チコリ変種の交配を、チコリ変種「Chrysolite」又は他の苦みの少ない選抜種と苦みの強い直根チコリ変種又は選抜種との間の交雑を含む従来の交配方法により容易に実現することができる。苦みの少ない形質を示す後代(progeny)を選抜する。一般に、チコリは自家不和合性(self-incompatibility)である。しかし、自家不和合成は完全ではない。自配(selfing)は、一部の選抜種では1%未満〜20%と高い範囲にある。チコリは2倍体であり、9本の染色体を有する。
苦みの少ない直根チコリ選抜種を以下のように同定する。直根を採集し、個々の直根を番号で標識する。組織サンプルを、採集したそれぞれの直根から採取し、組織サンプルを採取した直根の番号を組織サンプルに標識する。サンプル採取後、それぞれの標識した直根を冷凍庫にて保存する。本明細書に記載の方法に従い、組織サンプルに乾燥させるか、又は熱処理して乾燥させるかのいずれかを行い、得られた乾燥チップの苦みを既知の苦みのある変種と比較した。乾燥チップの苦みの評価の代替法として、又はそれに追加して、各サンプルのセスキテルペンラクトンプロファイルを本明細書に記載の方法に従い決定し、既知の苦みのある変種の直根から採取した組織サンプルと比べたときにジヒドロラクツシン及び/又はジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンのレベルが低下したサンプルの直根を同定する。苦みの少ない表現型を示すチップに該当する保存されている直根を温室の無土壌培地に植え、開花させた。交雑は苦みの少ない選抜種間で行われ、これらの交雑の後代の苦みを本発明の方法に従い評価する。新たな苦みの少ない直根チコリ選抜種を循環選抜により増やすことができる。同時に収量、イヌリン含量、抽だい(bolting)の低下及び他の栽培上の形質の改良は、隔離していた苦みの少ない後代集団から選抜することにより実現した。
自家和合性のチコリ株を選抜し、同系交配させることが可能である。本方法に従い、苦みが少なく、自家和合性(self-compatible)の選抜種を同定し、自家受粉させ、苦みの少ない後代を作製する。代替的に、直根チコリ集団を生育させ、本明細書に記載の方法に従い、苦み又はセスキテルペンプロファイルに基づき選抜を行う。実験室での乾物含量の試験用に最終選抜種からサンプルを採取する。次いで、乾物含量の高い選抜種を播種のため生育し、またin vitroでも保存した。選抜種の発芽率を決定し、苦みの少なさで再選抜し、最良の選抜種の対応するin vitro培養物を、既知の方法を用いて再生して種を作製し、この種をまとめて、別に見つかった選抜種の別の集団に植える。数回選抜を繰り返した後、最良の集団を異系交配させ、その最良の交配種の組合せを評価する。
実施例1−苦みを減少させるためのチコリ根の加工
生育条件。チコリ変種「Chrysolite」をネブラスカ州スコッツブラフで生育させた。そのチコリの種を、従来のテンサイ用種まき機を用いて2014年4月に植えた。播種後、120lb/エーカーの窒素を適用させた。チコリ直根を、チコリ直根を回収するために改良された従来のテンサイ刈取り機を用いて2014年9月に採集した。
採集条件。根はネブラスカ州スコッツブラフのネブラスカ大学パンハンドルリサーチエクテンションセンター(Panhandle Research & Extension Center)にて2014年9月9日に回収された。採集用の足を外装したトラクターを1列の根チコリ(「根群」)上に稼働させた。根群を手で回収した。ナイフを使用して軽く泥を取り除き、根及び葉の先端部を除去した。採集した根群を運搬用のプラスチック瓶に移した。腐敗していると見られる根群を含むものは採集しなかった。根群を華氏70度にて7時間かけてネブラスカ州リンカーンに輸送した。根群を換気しながら一晩保存した。
根の選抜、洗浄、及び薄片化。腐敗のない無傷の根群を選抜し、深型のステンレス鋼の洗面器内で洗浄し、泥を除去した。洗浄した根群を細切し又はjulienne型ブレードを外装したDITO Dean TR22電気スライサーにそのまま入れた。薄切りにした根チップを回収して水につけた後、排水し、秤量して乾燥させた。典型的な長さは40mm〜60mmであるが、チップは5mm×3.6mmと測定された。乾燥後、チップは4.0mm×2.6mmと測定され、その長さが僅かだが変化したようであった。
根の乾燥。根群を図4に示すCarrier Vibrating Corporationのパイロットスケール流動層乾燥機(モデル番号:W−12AQ、製造番号:26733、ストローク:3/16秒、電位:460、毎分回転数:885、アンペア:.6EA)を用いて乾燥させた。デバイスの設定は以下の通りである:炉内温度/設定温度:華氏366度、材料温度:プローブアウト(Probe out)−該当なし、排気温度初期:353(材料添加後に経時的に華氏158度から華氏256度に変化)、気圧初期:4.8インチ、50hz(材料添加後に圧は4.0〜4.6の範囲となる)。乾燥時間は1フィート×1フィートのチャンバーにおいて7分〜9分間であった。最大10lb(4540g)の湿潤根を乾燥機に入れることができた。
Carrierの流動層乾燥機は、照明付きコントロールパネル、流出入用のファン、乾燥チャンバー、及び空気を加熱するための炉を含むものであった。デバイス全体を白色の金属スキットに取り付けた。
乾燥条件の評価。種々の乾燥時間及び洗浄/湯通し条件を評価し、結果を図1に示した。サンプル1、2、及び3は種々の乾燥時間を表す。乾燥時間が長いほど、その結果、暗色となり、根は著しく苦みのあるものとなった。生成物の外観及び風味の両方において、色がより明るいものを求めた。サンプル4では、10分間のpH4のクエン酸洗浄の影響について評価した。風味は僅かに改善した。サンプル5では、乾燥前に華氏180度にて2分間根群を湯通しした影響について評価した。これらの根群は最良の風味及び色を呈した。サンプル6は低いpHと湯通し処理とを組み合わせた。pHの寄与は明らかではなかった。サンプル7、8、及び9は全て湯通しして乾燥させた。
水分含量をOhaus MB35ハロゲン及びMB45水分含量分析器による2つの測定値の平均から算出した。水分は、1%未満〜8%の範囲となり、完全に乾燥方法に左右され、色及び風味と強い相関があった。より暗色及び苦みのあるチップが1%より低い最も少ない水分量であった。最大負荷時の一例の乾燥条件を表1に挙げる。
粉及びチョコレートチップクッキー。根粉(root flour)の風味及び含量を評価するため、最終生地質量の20%にチコリ粉を含むレシピを作製した。粉をブレード型カウンタートップコーヒーグラインダーにおいて作製し、40メッシュ(0.420mm)の篩にかけて、細砕されていない又は大きな粒子を除去した。チップの軽くてパリパリした構造は、容易に破砕/細砕しやすい。図2に示すように3つのチョコレートチップクッキー条件を評価した:1)対照クッキー、2)小麦粉に根粉を一部代用したクッキー、及び3)糖及び小麦粉を根粉に一部取り換えたクッキー。実施例1のサンプル5及びサンプル9のチップを使用して粉を作製した。サンプル5及びサンプル9の両方を用いて作製されたクッキーの風味を、専門の食品官能性の研究者を含む少なくとも12人によって判断した。官能性は、質感、味感、全体の質感からなるものであり、破壊強度を評価した。これらのクッキーには、対照クッキーの繊維質の質感に比べての食感、滑らかさ、及び柔らかさ(バター様の質感)、及び甘味の認知全体の改善を含む、対照クッキーに比べて優れた特徴があることを全員が認めた。この実施例により、風味に影響を与えることなく、クッキー生地に、総量の少なくとも20%の、本明細書に記載の方法により作製された苦みの少ないチコリ粉を加えることができることを確認した。
対照クッキー、粉に根粉を一部代用したクッキー、及び糖及び粉を根粉と一部取り換えたクッキーのレシピを表2〜表4に挙げる。総生地重量は719.6gであった。
小麦粉含量は69%減少した。根チコリ粉は総生地質量の20%である。
糖含量は39%減少し、小麦粉含量は35%減少した。根チコリ粉は総生地質量の20%である。
実施例2−チコリ粉のフルクタン含量
3種のチコリ粉のフルクタン含量を、ネブラスカ大学リンカーン校の食品加工センター(Food Processing Center)にて分析した。試験したチコリ粉のサンプルを以下の表5に挙げる。
チコリ粉を、AOAC法999.03を用いて分析したが、この分析には、酵素/化学方法を用いて、干渉する糖を除去した後にフルクタンをその構成要素である糖に酵素によって分解し、その糖を比色分析することが含まれる。結果を表6に示す。
サンプルは4回分析した。LSD群分けはフィッシャーの最小有意差検定を用いて有意差を示している;文字の違うサンプル間では有意に異なる(p<0.05)。
実施例3−チコリ粉の組成分析
チコリ粉サンプル(091114 #4)の組成をメダリオン研究所(Medallion Labs)にて従来の方法を用いて分析した。結果を表7に示す。
実施例4:−苦みの少ないチコリ植物材料のセスキテルペノイドラクトンプロファイル
苦みのある、及び苦みの少ないチコリ植物材料中のセスキテルペンラクトン濃度をPrice et al., J. Sci. Food Agric., 53: 185-192 (1990)の方法を用いてHPLCにより決定した。より詳細には、チコリ変種「Orchies」の直根から作製した、米国特許出願公開第20040241304号に記載の苦みのあるLeroux粉及び苦みの少ない「Chrysolite」変種の直根から作製した乾燥植物材料のそれぞれ500mgのサンプル(それぞれが等価の水分含量を有する)を、メタノール(50ml)を用いて、環流しながら沸騰させることで(1時間)抽出した。各サンプルを濾過し、メタノールを真空において除去した。抽出物を水/クロロホルム(100ml、1:1の体積基準の混合物)で2回分配し、サントニン(50μg)を内部標準物質として添加した。クロロホルム層を分離し、水(10ml)で洗浄し、乾燥させ、蒸発させた。残渣を500μlのメタノール/クロロホルム混合物(1:2体積基準)に溶解させ、そのまま分析し、遊離セスキテルペンラクトンの測定値を得た。水層を混和し、真空において40mlに減らし、XAD−2ビーズカラム(10g)に適用した。カラムを水(40ml)で洗浄し、グリコシル化化合物をメタノールで溶出した。メタノール抽出物を蒸発乾固させ、水(5ml)に再溶解させ、セルロース(アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)由来)(50mg)(Sigma Chemical Co.)を用いて40℃にて2時間撹拌しながら処理した。サントニン(50μg)を加水分解物に添加し、酢酸エチル(3×5ml)で抽出した。溶媒を蒸発させ、従来通り、結合したセスキテルペンラクトンの推定用に最大500μlを作製した。
サンプルをSpherisorb ODS 2(5μm)カラム(250×4.6mm)において262nmにてモニタリングすることで分析した。移動相はHO/アセトニトリル(90:10、体積基準)であり、1分間当たり1mlの流速で30分間にわたり直線状に58:42(体積基準)に変化した。ピークを、純粋な化合物(authentic compounds)の滞留時間及びUVスペクトル(フォトダイオードアレイ検出器)の比較により、また分取HPLCにより集められた画分のCI及びEIの質量スペクトルの試験からピークを同定した。
表8は、セスキテルペンラクトンプロファイルが苦みのあるチコリ直根から作製された苦みのある粉(赤色)に見つかったことを示す。苦みのある植物材料由来のセスキテルペンラクトンプロファイルを苦みの少ないチコリ変種「Chrysolite」の直根から採取した植物材料に見つかったセスキテルペンラクトンプロファイル(青色)と比較した。苦みのある、及び苦みの少ない植物材料のそれぞれを2回抽出した。表8に示す結果は、表8に示すSQL分子それぞれにおける遊離形態及び抱合形態の合計である。本試験において使用される苦みのある植物材料は、Leroux社により作製され、販売されているチコリ粉である。Lerouxの宣伝材料では、購入者に、その粉はヒト用食品中において総成分の0.8%〜1.5%のみの使用に限られていることを説明している。これは、Leroux粉が、非常に苦みがあるためである。対照的に、本発明のチコリ粉は、総成分の30%超を加えることができ、それは従来のチコリ粉よりかなり苦みが弱いためである。
驚くべきことに、本発明の苦みの少ない植物材料は、ジヒドロラクツシン(dLc)量が顕著に低い。本発明の苦みの少ない植物材料はまた、ジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシン(d8DeoLc)レベルが低い。本発明の苦みの少ない植物材料は、ラクツシン(Lc)、8−デオキシラクツシン(8DeoLc)、又はラクツコピクリン(Lp)のレベルが減少していない。表8に示すセスキテルペンラクトン化合物は全て苦みがあることが実証されていることから、これらの結果は、驚くべきことである。
米国特許出願公開第2004/0241304号(「’204出願」)は「Use of a Chicory Flour for Preparing a Food Dough」と題し、チコリ直根から作製された粉の製造及び使用について記載している。’204出願は、フランスの会社のLerouxの持株会社であるFinalerに譲渡されている。Lerouxのウェブサイトでは、「チコリ根を洗浄及び脱水した後に薄片に細砕」することによるチコリ粉の製造について記載している。’204出願では、苦みの少ないチコリ粉又は苦みの少ない粉を作製する方法については記載されていない。実際に、Lerouxのウェブサイトでは、粉の総重量の0.8%〜1.5%にしかLeroux粉を含ませることができないことを示している。以下の実施例に示すように、この低い組込みの割合は、Lerouxチコリ粉の苦みのある味感のためである。Lerouxチコリ粉は苦みのあるチコリ変種「Orchies」の直根から作製される。対照的に、本発明のチコリ粉を含有する食品は、本発明のチコリ粉は苦みが少ないことから、成分の総重量の40%以上含ませることができる。Leroux粉は植物材料の乾重量1g当たり約300μgのジヒドロラクツシンを含むが、本方法により「Chrysolite」から作製された粉は、植物材料の乾重量1g当たり約50μgのジヒドロラクツシンを有する。本発明の苦みの少ないチコリ粉は、苦みのあるチコリ粉よりジヒドロラクツシンが1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上少ない。本発明の苦みの少ないチコリ粉は、苦みのあるチコリ粉よりジヒドロラクツシンが0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%以上少ない。
Leroux粉は植物材料の乾重量1g当たり約50μgのジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンを含むが、本方法により「Chrysolite」から作製された苦味の少ない粉は、植物材料の乾重量1g当たり約10μgのジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンを有する。本発明の苦みの少ないチコリ粉は、苦みのあるチコリ粉よりジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンが1%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%以上少ない。本発明の苦みの少ないチコリ粉は、苦みのあるチコリ粉よりジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンが0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%以上少ない。
実施例5:官能分析
ネブラスカ大学の食品加工センターにてLerouxチコリ粉を含有するバタークッキー及び本発明の苦みの少ないチコリ粉を含有するバタークッキー(本実施例においてBPBと呼ぶ)と、任意のチコリ粉を含有しない対照とを比較するため官能分析を行った。Leroux粉及びBPB粉をそれぞれクッキー生地に総成分の3重量%を加えた。バタークッキーを以下のように作製した。バタークッキーの組成を表9に示す。
対照、Leroux、及びBPBの粉を含有するクッキー生地をそれぞれ別個に、ペダルを取り付けた重量ミキサー(heavy-duty mixer)にて作製した。バター、糖、塩、及びバニラ抽出物を軽く、滑らかになるまでクリーム状にした。クリームを2分間中速で混合した。ミキサーの側面から約1分間底にかき集め、2分後卵黄を加えた。卵黄を生地に加える毎に30秒間混合し、完全に混和させた。ミキサーを低速にし、粉を生地に入れ1分間混合した。ボールの側面から1分30秒かき集めた。対照、Leroux、及びBPBの粉の生地それぞれを4等分にした。それぞれを約1.5インチ径のログの形にロール状にした。
それぞれのログを個々にプラスチックラップに包み、少なくとも2時間冷蔵した。焼成の約30分前に棚をオーブンの中央に入れ、オーブンを華氏375度に予熱した。厚みのあるベーキングシートにノンスティッククッキングスプレーを噴霧したクッキングシートを被せた。クッキーはログを3/16インチ(0.4cm)の薄片に薄切りにして成形し、シート上に1インチ間隔で並べた。ベーキングシートを棚に載せた。各シートを四隅がちょうど褐色化し始めるまで、又は約11分間1つずつ焼成した。クッキーを2分間シート上で冷ました後、冷却ラックに戻した。
Leroux、BPB、及び対照群のバタークッキーを試験まで室温にてジッパーバッグに別個に保管した。サンプルは、対照クッキー、3%BPB粉を含むクッキー、及び3%Leroux粉を含むクッキーからなる。サンプルに3桁の任意の番号を割り当てて標識した6インチの発泡スチロールの皿にサンプルを載せて、サンプルを試食するまでサランラップで覆った。サンプルを所定の任意の順序で1つずつ試食した。パネリストには、サンプルとサンプルとの間に口中をきれいにするために室温の水及び無塩処理した塩振りクラッカーが与えられた。SIMS2000コンピュータシステムを用いてデータを集めた。15点尺度を用いた。合計53名が官能分析に参加した。全てのデータは、全体のデータセットにより重み付けした平均である最小二乗(L.S.)の平均値として示した。
試験したクッキーの属性は、外観、バター様の味感、甘味、味感の悪さ、全体の味感の満足度、試食後の風味の悪さ、試食後の全体の満足度、及びサンプル全体の満足度であった。
全体の外観及び全体の質感を除き、試験した属性は全て、P=5%水準の有意差(P<0.05)を認めた。試食後の全体の満足度及びサンプル全体の満足度において、全てのサンプルでそれぞれが大きく異なるものであった。これらの2つの属性では、対照サンプルが最も望ましく、次に3%Blue Prairieサンプル、その次に最後に3%Lerouxサンプルが格付けされた。風味全体の満足度において、対照及び3%BPBクッキーが3%Lerouxクッキーより望ましいと認められた。風味の悪さ及び試食後の風味の悪さにおいて、3%Lerouxクッキーは対照クッキー又は3%BPクッキーより風味の悪さが強いことも認められた。対照クッキー及び3%Blue Prairieクッキーは、3%Lerouxクッキーより甘味の風味が強いことが認められた。対照クッキー及び3%BPBクッキーは3%Lerouxクッキーよりバター様風味がより強いことが認められた。
表10は、外観及び質感の属性に対する観察による結果を示す。P=5%水準にて、Leroux粉、BPB粉、又は任意のチコリ粉を含まない対照粉を用いて作製されたクッキーの外観又は質感のいずれの属性にも有意差は認められなかった。
文字の異なる属性(カラム)内の平均値は、P=6%で有意に異なるものである。
0=非常に望ましくない、15=非常に望ましい
表11は、風味属性の試験による結果を示す。属性は全て、サンプル間で有意差を示した。対照クッキー及び3%BPBクッキーは、3%Lerouxクッキーより強いバター様風味を有することが認められた。甘味、風味の悪さ、及び風味全体の属性において、対照クッキー及び3%BPBクッキーがそれぞれに対して有意差を認めなかったが、3%Lerouxクッキーに対して有意差があった。対照クッキー及び3%Blue Prairieクッキーは、3%Lerouxクッキーより強い甘味の風味を有することが認められた。3%Lerouxクッキーはまた、対照クッキー及び3%Blue Prairieクッキーより風味の悪さが強いことが認められた。風味全体の満足度において、対照クッキー及び3%Blue Prairieクッキーは3%Lerouxクッキーより望ましいことが認められた。
文字の異なる属性(カラム)内の平均値は、P=5%で有意に異なるものである。
0=含まない、15=強い 0=非常望ましくない、15=非常に望ましい
表12は、BPB粉、Leroux粉、及びここではチコリ粉を含有する対照粉を含有するクッキーの試食後に行われた観察及び全体のサンプルの満足度の属性による結果を示す。3%Lerouxクッキーは、対照クッキー及び3%BPBクッキーより試食後の風味の悪さが強いことが認められた。試食後の全体の満足度及びサンプル全体の満足度において、対照サンプルが最も望ましく、次いで3%BPBクッキーが格付けされた。3%Leroux粉は対照クッキー及び3%Leroux粉を含有するクッキーに比べ、試食後の全体の満足度及びサンプル全体の満足度がかなり低いものであった。
文字の異なる属性(カラム)内の平均値は、P=5%で有意に異なるものである。
0=含まない、15=強い 0=非常望ましくない、15=非常に望ましい
実施例6:苦みの少ないチコリ粉を用いて作製されたチョコレートチップクッキーのレシピ及び栄養分析
成分:1カップのバター、軟化状、1カップの白糖 1カップの黒糖、2個の卵、小さじ2のバニラ抽出物、1と1/2カップの苦みの少ないチコリ粉、1と1/2カップの中力粉、小さじ1の重曹、小さじ2の温水、小さじ1/2の塩、2カップの少し甘味のあるチョコレートチップ。天板の大きさ:18×26インチの天板。1人分:120g。クッキー。華氏350度(摂氏175度)にオーブンを予熱する。中力粉、重曹、及び塩を篩い分ける。取り分けておく。バターをミキサーボールでクリーム状にし、滑らかになるまで白糖及び黒糖を徐々に加える。約3分間又は軽く、フワッとするまで中速で混合する。卵と温水とを混ぜ合わせ、クリーム状の混合物に徐々に加える。約1分間完全に混和させた後、バニラに入れてかき混ぜる。完全に混合する。チコリ粉を徐々に加える。成分を混ぜ合わせる(約1分)間のみ混合した後、小麦粉、塩、及び重曹ミックスを加え、混合して混ぜ合わせる。チョコレートチップに入れてかき混ぜる。約1分間又は均一に分散するまで低速で混合する。#50のスコップを使用して油の塗っていない天板上のクッキングシートに約3インチ間隔で垂らす。華氏375度又は四隅が程よく褐色化するまで予熱したオーブンで約9分〜11分間焼成する。冷ました後、束で又は個々のバッグのいずれかで包装し、凍結させる。
実施例7:苦みの少ないチコリ粉を用いて作製されたチョコレートチップクッキー生地のレシピ及び栄養分析
成分:1カップのバター、軟化状、1カップの白糖 1カップの黒糖、2個の卵、小さじ2のバニラ抽出物、1と1/2カップの苦みの少ないチコリ粉、1と1/2カップの中力粉、小さじ1の重曹、小さじ2の温水、小さじ1/2の塩、2カップの少し甘味のあるチョコレートチップ。
中力粉、重曹、及び塩を篩い分ける。取り分けておく。バターをミキサーボールでクリーム状にし、滑らかになるまで白糖及び黒糖を徐々に添加する。約3分間又は軽く、フワッとするまで中速で混合する。卵と温水とを混ぜ合わせ、クリーム状の混合物に徐々に加える。約1分間完全に混和させた後、バニラに入れてかき混ぜる。完全に混合する。チコリ粉を徐々に加える。成分を混ぜ合わせる(約1分)間のみ混合した後、小麦粉、塩、及び重曹ミックスを加え、混合して混ぜ合わせる。チョコレートチップに入れてかき混ぜる。約1分間又は均一に分散するまで低速で混合する。生地を容器に充填する。容器を−4℃〜−20℃の冷凍庫に保存する。
実施例8:苦みの少ないチコリ粉を用いて作製したブラウニーミックスのレシピ及び栄養分析
成分:1カップの白糖、1/3カップの無糖ココアパウダー、1/4カップの中力粉、1/4カップの苦みの少ないチコリ粉、小さじ1/4の塩、小さじ1/4のベーキングパウダー、1/3カップの油、1/4カップの水、2個の卵、小さじ1のバニラ。
全ての乾燥成分を合わせて篩い分ける。中型のボールで、卵とバニラとを強くかき混ぜる。乾燥成分をそこに加え、静かにかき混ぜる。油及び水をブラウニーミックスに注ぎ、ちょうど混和するまで混合する。ブラウニー用の8×8の天板に対して個々のミックス用に350gのパックにして包装し、冷凍庫に保存する。焼成する準備をして、PAMを噴霧して油を塗った8×8インチの天板にバターを注ぎ、25分間又は中央が焼けるまで予熱した華氏350度のオーブンで焼成する。
実施例9:苦みの少ないチコリ粉を用いて作製したパスタのレシピ及び栄養分析
成分:1と1/2カップの中力粉、1と1/2カップの苦みの少ないチコリ粉、1カップの水。
パスタ押出機内にて全ての成分を混合する。所望の形状に押し出す。30分〜60分間空気乾燥させる。塩を入れた沸騰水で熱処理する。所望のソースを流し、混合する。
実施例10:苦みの少ないチコリ粉を用いて作製したトルティーヤのレシピ及び栄養分析
成分:2カップの中力粉、2カップの苦みの少ないチコリ粉、小さじ1の塩、小さじ2のベーキングパウダー、大さじ2の油、1と1/2カップの微温の水。
粉、塩、及びベーキングパウダーをミキシングボールで一緒に素早く合わせる。生地が合わさるまで油及び水を混合し、生地フックに取り換える。5分間混錬/混合する。50gの生地玉に分け、5分〜10分間ラップして、寝かせる。トルティーヤプレス機を華氏300度に設定する。押し延ばすと、生地玉を中央に載せ、ヒューっと音がするまでプレスする(通常7秒〜9秒間)。
実施例11:苦みの少ないチコリ粉を用いて作製したソフトパンスティックのレシピ及び栄養分析
成分:1と1/2カップの中力粉、1と1/2カップの苦みの少ないチコリ粉、小さじ1の塩、小さじ2の乾燥酵母パウダー、小さじ1の糖、大さじ4の油、1と1/2カップの微温の水。
大型のボールにて酵母及び糖を水に溶かし(華氏110度)、5分間そのままにする。油を加え、最初に中力粉を徐々に加えた後、苦みの少ないチコリ粉を加える。5分間混錬する。油を薄く塗ったボールに、倍に膨らむ余地を残して生地を入れ、華氏110度にて少なくとも1時間寝かせる。膨らむと、生地のガス抜きをし、2つに分け、シーターを用いて3インチ幅×2.5インチ厚のシート状にする。5インチの長方形に切り分け、スティックに丸める。約1/2インチ間隔に置き、閉じ目を下にして置き、ラップで軽く包んだ後、華氏110度にて30分間膨らませる。ちょうど褐色化し始めるまで、予熱したオーブンで華氏400度にて12分〜15分間焼成した。溶かしたバターを上面と下面に刷毛で塗る。

Claims (20)

  1. 味感検査において測定された、チコリ変種「Orchies」の直根から作製された粉より苦みが弱い、苦みの少ないチコリ粉。
  2. チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、10%〜90%少ないジヒドロラクツシンを含む、請求項1に記載の苦みの少ないチコリ粉。
  3. チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、10%〜90%少ないジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンを含み、チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、レベルが減少していないラクツシン、8−デオキシラクツシン、及びラクツコピクリンを含む、請求項2に記載の苦みの少ないチコリ粉。
  4. 10重量%未満の糖、5重量%未満の脂肪、10重量%〜20重量%の不溶性繊維、50重量%〜75重量%の可溶性繊維、及び2.5重量%〜10重量%のタンパク質を含む、請求項3に記載の苦みの少ないチコリ粉。
  5. 味感検査において測定された、チコリ変種「Orchies」の直根から作製された粉よりも苦みが弱い、苦みの少ないチコリ粉を総成分の少なくとも1.5重量%含む食物製品。
  6. 乳製品、ヨーグルト、アイスクリーム、乳飲料、乳生成物の飾り、プディング、ミルクセーキ、エッグカスタード、チーズ、栄養バー、エネルギー補給バー、朝食用バー、菓子、パン製品、クラッカー、クッキー、ビスケット、シリアルチップ、スナック製品、アイスティー、フルーツジュース、ダイエット飲料、ソーダ、スポーツドリンク、栄養補給用粉末飲料混合物、乳幼児用食品、カルシウム補充オレンジジュース、パン、クロワッサン、朝食用シリアル、パスタ、麺類、スプレッド、無糖ビスケット及び無糖チョコレート、カルシウムチュウ、肉製品、マヨネーズ、サラダドレッシング、ナッツバター、ソース、並びにスープの1つ又は複数である、請求項4に記載の食物製品。
  7. 前記苦みの少ないチコリ粉を少なくとも5%含む、請求項5に記載の食物製品。
  8. 総成分の少なくとも10重量%の前記苦みの少ないチコリ粉を含む、請求項5に記載の食物製品。
  9. 総成分の少なくとも20重量%の前記苦みの少ないチコリ粉を含む、請求項5に記載の食物製品。
  10. 総成分の少なくとも30重量%の前記苦みの少ないチコリ粉を含む、請求項5に記載の食物製品。
  11. 総成分の少なくとも40重量%の前記苦みの少ないチコリ粉を含む、請求項5に記載の食物製品。
  12. 総成分の少なくとも1.5重量%の請求項1に記載の前記苦みの少ないチコリ粉を含む動物用飼料。
  13. ドッグフード、キャットフード、トリ用飼料、ウシ用飼料、爬虫類用飼料、及び齧歯類用飼料の1つ又は複数である、請求項11に記載の動物用飼料。
  14. 5%〜20%の前記苦みの少ないチコリ粉を含む、請求項12に記載の動物用飼料。
  15. 総成分の20重量%〜40重量%の前記苦みの少ないチコリ粉を含む、請求項12に記載の動物用飼料。
  16. 苦みの減少した食物製品を得る方法であって、華氏110度〜華氏212度の温度にてチコリ直根を熱処理することと、熱処理後に前記チコリ直根を乾燥させてチコリチップを作製することと、前記チコリチップを製粉してチコリ粉を作製することと、前記粉から食物製品を作製することと、
    を含む、方法。
  17. 熱処理は焙成していないチコリ直根の煮沸処理、マイクロ波処理、蒸気処理、又は湯通し処理の1つ又は複数を含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記チコリ直根を華氏140度〜華氏160度の温度にて1分〜10分間湯通しする、請求項16に記載の方法。
  19. 前記チコリ根チップを華氏300度〜華氏350度の炉内温度にて又は流動層乾燥機において乾燥させる、請求項15に記載の方法。
  20. 前記チコリ粉は10重量%未満の糖、5重量%未満の脂肪、5重量%〜15重量%の不溶性繊維、50重量%〜75重量%の可溶性繊維、2.5重量%〜10重量%のタンパク質を含み、チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、10%〜90%少ないジヒドロラクツシン及び10%〜90%少ないジヒドロ−8−デオキシ−ラクツシンを含有し、チコリウム・インティブスの直根から作製された苦みのあるチコリ粉に比べ、レベルが減少していないラクツシン、8−デオキシラクツシン、及びラクツコピクリンを含む、請求項15に記載の方法。
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