JP2017532375A - ベンゾオキサゾールオキサジンケトン系化合物の製造方法及びその中間体と結晶形 - Google Patents
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Abstract
Description
XはF、Cl、BrまたはIであり、
R2は、任意に選択されて置換される5員または6員環状のアミノ基またはヘテロ環状アミノ基から選択され、「ヘテロ」は、O、N、C(=O)またはC(=O)NHを代表し、置換基はC1−4アルキル基またはヘテロアルキル基から独立的に選択される。
特に断りのない限り、本文中で使われている以下のような用語と語句は、以下のような意味を含むことである。ある特定されている語句または用語は、特別に定義されていない限り、不確実または不明であると認められることではなく、通常の定義として理解するべきである。本文中で商品名が出現した場合、それに対応される商品またはその活性成分を指すことに目的がある。
氷水浴下で、カリウムtert−ブトキシド(387g、3.46mol)を分けてゆっくり2,4−ジフルオロニトロベンゼン(500g、3.14mol)のトルエン(2L)溶液に入れ、温度は20℃を超えないように維持する。入れ終わった後、反応液を0℃に冷やし温度を維持しながら2時間撹拌する。TLC(石油エーテル)プレートで反応の完了を検出してから、反応液を冷却した飽和塩化アンモニウム溶液(3L)に入れて酢酸エチルで抽出する(1L×3)。有機相スピンドライヤーを合併してスピンドライして2−(tert−ブトキシド)−4−フルオロ−1−ニトロベンゼン(670g、粗品、暗赤色油状物、HPLC純度は90%)を得て、さらに精製しないまま、直接次の段階反応に用いる。1HNMR(CDCl3,400MHz)δ 7.82(dd,J=9.2,6.0Hz,1H)、6.93(dd,J=10.4,2.8Hz,1H)、6.84(m,1H)、1.48(s,9H)。
氷水浴下で、カリウムtert−ブトキシド(315g、2.81mol)を分けてゆっくり2−(tert−ブトキシド)−4−フルオロ−1−ニトロベンゼン(600g、2.81mol)及びモルヒネ−3−オン(284g、2.81mol)のトルエンとジメチルスルホキシド(1:1、1L)との混合溶媒に入れると同時に、温度は20℃を超えないように維持する。入れ終わった後、反応液を90℃まで加熱し、この温度で2時間撹拌する。TLC(PE)プレートで反応の完了を検出してから、反応液を冷却した飽和塩化アンモニウム溶液(4L)に入れて、酢酸エチルで抽出する(1L×2)。合併した有機相を水(2L)で洗浄して、有機相をスピンドライして4−(3−(tert−ブトキシド)−4−ニトロフェニル)モルヒネ−3−オン(828g、粗品、暗赤色油状物、HPLC純度は80%)を得て、さらに精製しないまま、直接次の段階反応に用いる。1HNMR(CDCl3,400MHz)δ 7.79(d,J=9.2Hz,1H)、7.42(d,J=2.0Hz,1H)、7.10(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、4.36(s,2H)、4.06(t,J=2.0Hz,2H)、3.82(t,J=2.0Hz,2H)、1.45(s,9H)。
鉄粉(106g、1.90mol)を激しく撹拌した4−(3−(tert−ブトキシド)−4−ニトロフェニル)モルヒネ−3−オン(140g、0.475mol)及び塩化アンモニウム(101g、1.90mol)のエタノールと水(3:1、1.2L)との混合溶液に入れる。入れ終わった後、反応は約30分撹拌した後、激しく発熱し始め、氷水で激しく発熱しないまで冷却し、室温になってから一晩放置し、TLC(PE:EA=1:1)プレートで反応の完了を検出してから濾過し、メタノールで残留物を洗浄し、TLC(PE:EA=1:1)プレートで洗浄の完了を検出してから、ろ液を合併してスピンドライし、水(500mL)で洗浄し、ジクロロメタン(300mL×3)で抽出する。有機相を合併しスピンドライして、4−(4−アミノ−3−(tert−ブトキシド)フェニル)モルヒネ−3−オン(125g、粗品、黒色油状物、HPLC純度は70%)を得て、さらに精製しないまま、直接次の段階反応に用いる。1HNMR(CDCl3,400MHz)δ 6.84(d,J=2.0Hz,1H)、6.75(m,1H)、6.65(m,1H)、4.76(brs,2H)、4.14(s,2H)、3.91(t,J=2.0Hz,2H)、3.62(t,J=2.0Hz,2H)、1.33(s,9H)。
4−(4−アミノ−3−(tert−ブトキシド)フェニル)モルヒネ−3−オン(400g、1.51mol)を4N塩酸溶液(1L)で溶解して撹拌し一晩反応させる。反応液を氷水で冷却し、12Nの水酸化ナトリウム溶液で、反応液のPHを7まで調節した後、炭酸水素ナトリウム固体(190g、2.23mol)とテトラヒドロフラン(600mL)とを入れる。0℃まで冷却させ、クロロぎ酸ベンジル(258g,1.51mol)のテトラヒドロフラン(500mL)溶液をゆっくり滴下し、10℃より低い温度を維持する。入れ終わった後、TLC(PE:EA 1:3)プレートで反応の完了を検出する。ジクロロメタン(2L)と水(1L)とを反応液に入れて、スタンディング状態で液体分離を行い、水相はジクロロメタン(1L×2)で抽出する。有機相を合併してスピンドライ後、エタノール(1L)を入れて撹拌し練って濾過し、フィルターケーキはエタノール(200mL)で二回洗浄してから、フィルターケーキを取り出して乾燥し2−ヒドロキシ−4−(3−モルホリノケトン)フェニル)カルバミン酸ベンジル(225g、HPLC純度は98%、)を得られたものは褐色固体である。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ 9.95(brs,1H)、8.52(s,1H)、7.56(d,J=9.2Hz,1H)、7.45〜7.33(m,5H)、6.91(d,J=2.4Hz,1H)、6.79(dd,J=8.4,2.0Hz,1H)、5.15(s,2H)、4.18(s,2H)、3.95(t,J=4.8Hz,2H)、3.66(t,J=4.8Hz,2H)、1.33(s,9H)。
10mLのCon.HCl(aq)を、4−(3−(tert−ブトキシド)−4−ニトロフェニル)モルヒネ−3−オン(10.0g、34.0mmol)の酢酸エチル(30mL)溶液にゆっくり入れる。室温で一晩撹拌し、水(50mL)を入れ、酢酸エチル(30mL×2)で抽出する。有機相を合併してスピンドライして粗品を得て、エタノール(100mL)を練って濾過してスピンドライすれば、4−(3−(ヒドロキシ)−4−ニトロフェニル)モルヒネ−3−オン(4.12g、HPLC純度は98%、収率は51%)を得る。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ 11.1(brs,1H)、7.96(d,J=8.0Hz,1H)、7.31(d,J=2.4Hz,1H)、7.11(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、4.25(s,2H)、3.98(t,J=4.8Hz,2H)、3.79(t,J=4.8Hz,2H)、1.33(s,9H)。
250mLの水素ボトルに、窒素保護の下でドライパラジウム炭素(200mg)を、4−(3−(ヒドロキシ)−4−ニトロフェニル)モルヒネ−3−オン(3.5g、14.7mmol)のメタノール(100mL)溶液に入れる。反応液は、30psiの水素圧力の下で、30℃で撹拌しながら16時間反応させる。TLC(PE:EA=1:1)プレートで反応の完了を検出してから濾過し、熱いメタノール(200mL)でフィルターケーキを洗浄する。有機相を合併してスピンドライして、4−(4−アミノ−3−(ヒドロキシ)フェニル)モルヒネ−3−オン(2.7g、HPLC純度は91%、収率は88%)を得る。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ 9.22(brs,1H)、6.63(s,1H)、6.57(d,J=8.4Hz,1H)、6.51(d,J=8.4Hz,1H)、4.59(brs,2H)、4.13(s,2H)、3.91(t,J=4.4Hz,2H)、3.57(t,J=4.4Hz,2H)。
氷水浴下で、炭酸水素ナトリウム固体(1.63g,19.4mml)を、4−(4−アミノ−3−(ヒドロキシ)フェニル)モルヒネ−3−オン(2.7g、12.9mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)と水(15mL)との混合溶液に入れる。0℃まで冷却し、クロロぎ酸ベンジル(1.63g、19.4mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液をゆっくり滴下し、温度が5℃を超えないように維持する。入れ終わった後、TLC(PE:EA=1:3)プレートで反応の完了を検出する。水(30mL)を反応液に添加し、5分撹拌してから濾過し、フィルターケーキを水(10mL)で洗浄し、フィルターケーキを収集してスピンドライし、エタノールで練って(2−ヒドロキシ−4−(3−モルホリノケトン)フェニル)カルバミン酸ベンジル(3.66g、白色固体、HPLC純度は96%、収率は82%)を得る。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ 9.95(brs,1H)、8.52(s,1H)、7.56(d,J=9.2Hz,1H)、7.45〜7.33(m,5H)、6.91(d,J=2.4Hz,1H)、6.79(dd,J=8.4,2.0Hz,1H)、5.15(s,2H)、4.18(s,2H)、3.95(t,J=4.8Hz,2H)、3.66(t,J=4.8Hz,2H)、1.33(s,9H)。
氷水浴下で、水酸化カリウム(1.12kg、19.98mol)を、メタノール(10L)と水(2.4L)の混合溶媒にゆっくり入れてから、温度が45℃を超えないように制御し、入れ終わった後、酸素を反応液に通過させ、反応液が35℃まで冷却するように待ち、D−(−)−アラビノース(1kg、6.66mol、2.4Lの水に溶解)の水溶液を滴下し、6時間以上滴下して(全体過程中酸素通過を維持)反応温度は35℃を維持する。滴下完了後、続いて酸素を2時間通過させ、また60時間空気を通過させる。反応液を2.4L油状物になるまで減圧濃縮させ、また油状物を、速かに撹拌したメタノール(10L)にゆっくり滴下すれば、大量の白色固体が析出される。滴下完了後、濾過し、また真空乾燥後白色固体(560g、収率は48%)を得る。1HNMR(D2O,400MHz)δ 4.09(d,J=4.0Hz,1H)、3.97〜3.92(m,1H)、3.65(d,J=5.6Hz,1H)。
臭化水素/酢酸溶液(33%、2L)を、(2R,3R)−2,3,4−トリヒドロキシブタノエート(560g、3.21mol)が盛られている反応器に入れる。室温で24時間撹拌し、反応液を無水メタノール(14L)に入れ、また室温で18時間撹拌してから、反応液を65℃まで加熱し4時間逆流する。反応液を減圧し濃縮させ、水(1L)と酢酸エチル(1.5L)とを入れて抽出し、有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥して、濃縮し、(2S,3R)−2,4−ジブロモ−3−ヒドロキシ酪酸塩と(2S,3R)−2,4−ジブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルエステルとの油状混合物706gを得る。硫酸(60mL)を前記混合物(680g)のメタノール(3.5L)溶液にゆっくり入れ、6時間加熱して逆流し、TLC(PE:EA=10:1)プレートで反応の完了を検出した後、反応液を濃縮し、残留物を酢酸エチル(800mL)に溶解させ、水(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、濾過した後濃縮を経て、オフホワイト色固体(650g、収率は74%)を得る。1HNMR(CDCl3,400MHz)δ 4.71(d,J=3.6Hz,1H)、4.20〜4.15(m,1H)、3.83(s,3H)、3.55〜3.48(m,2H)。
炭酸カリウム(503g、3.65mol)を、(2S,3R)−2,4−ジブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルエステル(200g、0.729mol)のアセトン(2.5L)溶液に入れて、室温で4時間反応させ、TLC(PE:EA=10:1)プレートで原料消失を検出し、反応液を濾過し、減圧濃縮して得れた生成物は淡黄色油状物であり、また減圧蒸溜装置で生成物を無色の透明液体になるように蒸溜を行う(126g、90%)。1HNMR(CDCl3,400MHz)δ3.83(s,3H)、3.67〜3.62(m,2H)、3.57〜3.52(m,1H)、3.46〜3.43(m,1H)。
イソアスコルビン(17.6g,0.1mol)を、250ml水に溶解し、0〜6℃まで温度を冷却する。無水炭酸ナトリウム粉末(21.2g,0.2mol)を、分けて反応フラスコに入れる。入れ完了後、続いて撹拌すると同時に30%過酸化水素(22mL)を入れ、内部温度は6℃から19℃まで上がって、続いて氷水浴で5分間撹拌し、内部温度は27℃まで上がる。反応液を42℃まで加熱して30分撹拌する。亜鉛粉末(1.0g,0.015mol)を、反応液に入れ過量の過酸化水素を急冷し、ヨウ化カリウムデンプン紙の検出によると陰性を現す。反応液を6Nの塩酸でpHを1.0まで調節する。50℃下で、少量の白色固体が析出するまで減圧濃縮する。酢酸エチル(150ml×3)で抽出する。有機相を200ml(10〜15vol)まで濃縮し、15〜25℃まで冷却させ、5〜8時間撹拌し、(大量の白色固体が析出される)濾過して、乾燥し、8.26gの(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシジヒドロフラン−2(3H)−オンを得て、収率は70%である。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ 5.78(brs,1H)、5.37(brs,1H)、4.39(d,J=4.4Hz,1H)、4.30〜4.22(m,2H)、4.05(d,J=10.0Hz,1H)。
1Lのフラスコに、(3R,4R)−3,4−ジヒドロキシジヒドロフラン−2(3H)−オン(26.0g、221mmol)と182.0mLで33%の臭化水素酸溶液を入れる。混合物を室温で24時間撹拌した後、959.0mLのメタノールを入れ、続いて36時間撹拌する。得られた反応液を、65〜75℃まで加熱しながら4時間逆流する。反応液を減圧濃縮した後、水(70.0mL)と酢酸エチル(105.0mL)とを入れて抽出し、有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、濃縮し、得られた粗品は油状混合物51gである。硫酸(4.1mL)を、前記混合物(51.0g)のメタノール(239.0mL)溶液にゆっくり入れ、6時間(60〜70℃)加熱して逆流する。反応液を濃縮し、残留物を酢酸エチル(60.0mL)に溶解させ、水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、濾過してから濃縮して得られた生成物は、オフホワイト色固体(51g、収率は83%)である。1HNMR(D2O,400MHz)δ 3.98(d,J=4.0Hz,1H)、3.86〜3.81(m,2H)、3.54〜3.51(m,2H)。
0℃下で撹拌し、(2−ヒドロキシ−4−(3−モルホリノケトン)ペニーを)カルバミン酸ベンジル(68.5g,0.20mol)のDMF(700mL)溶液に、順序で一度に(2S,3R)−2,4−ジブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルエステル(46.8g、0.24mol)、炭酸セシウム(130.3g、0.40mol)を入れる。前記反応液を0℃下で、10時間撹拌して反応させる。(2−ヒドロキシ−4−(3−モルヒネケトン)フェニル)カルバミン酸ベンジルが完全に消失したことを検出した後、0℃下で、続いて炭酸セシウム(65.2g、0.20mol)を入れる。反応液を徐々に室温まで上がり、12時間撹拌して反応させる。反応混合液温度を0℃まで冷却させ、メタノール(700mL)を入れ、4N HCl/メタノール溶液でpH=1になるように調節する。0℃下で、塩化チオニル(58mL、0.80mol)をゆっくり滴下し、約1時間内に滴下し終わる。0℃下で、続いて1時間撹拌して反応させた後、また室温まで漸次上昇させた後16時間反応させる。反応の完了を検出した後、反応液を40℃下で、減圧濃縮してメタノールを取り除く。残った反応混合物は温度が冷却してから、pHが2である冷却した塩酸水溶液に入れる。濾過して、固体を収集して粗品を得て、粗品は冷却した塩酸水溶液(40mL、pH=2)で二回洗浄し、メタノール(40mL)で二回洗浄し、真空乾燥して白色固体(38g、収率は54%)の目標生成物を得る。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ7.81(d,J=8.4Hz,1H)、7.08〜7.02(m,2H)、5.15(d,J=6.8Hz,1H)、4.58(d,J=9.2,3.2Hz,1H)、4.40(m,1H)、4.18(s,2H)、4.15(m,1H)、3.95(t,J=4.4Hz,1H)、3.80(s,2H)、3.69(t,J=4.4Hz,1H)。
0℃下の撹拌で、(3R,3aS)−メチル−1−オン−7−(3−ケトンモルホリノ)−1,3,3a,4−テトラヒドロベンゾ[b]オキサゾール[3,4−d][1,4]オキサジン−3−カルボン酸(38.3g,0.11mol)にメタノール/ジクロロメタン(660mL、2:1)を混合した懸濁液に、水素化ホウ素ナトリウム(5.0g、0.13mol)を分けて入れて、約40分間に入れ終わる。0℃下で、20分間撹拌して反応させる。反応液を室温まで上昇させ、40℃下で、減圧濃縮して溶媒を取り除いて、粗品を得る。前記粗品を水(40mL)に10分間練って、濾過し、水(20mL)で一回洗浄し、真空乾燥して目標生成物28gを得る。水相はメタノール/ジクロロメタン(1:10)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して目標生成物5gを得て、総収率は90%である。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ7.84(d,J=8.8Hz,1H)、7.05〜6.99(m,2H)、5.34(brs,1H)、4.54(d,J=7.2Hz,1H)、4.45(m,1H)、4.18(s,2H)、4.02(t,J=4.4Hz,1H)、3.95(s,2H)、3.77〜3.68(m,4H)。
0℃下で撹拌し、(3R,3aS)−3−(ハイドロックシメティル)−7−(3−ケトンモルホリノ)−3a,4−ジヒドロベンゾ[b]オキサゾール[3,4−d][1,4]オキサジン−1(3H)−オン(19.2g、60mmol)のジクロロメタン(600mL)懸濁液に、トリエチルアミン(25mL、180mmol)を一度に入れて、メタンスルホニルクロリド(9mL、120mmol)を滴下し、約20分間滴下する。0℃下で、1時間撹拌して反応させ、室温まで漸次上昇してから16時間反応させる。反応が基本的に完全であることを検出した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(200mL)を入れる。混合液を濾過して、ろ液を液体分離し、水相はジクロロメタン(100mL×2)で抽出する。有機相を合併して、飽和食塩水(200mL)で二回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮後固体と合併すれば目標生成物(21g、収率は87%)を得る。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ7.84(d,J=8.4Hz,1H)、7.07〜7.01(m,2H)、4.79(m,1H)、4.64〜4.58(m,3H)、4.18(s,2H)、4.07(d,J=5.6Hz,2H)、3.95(t,J=4.8Hz,1H)、3.69(t,J=4.8Hz,1H)、3.28(s,2H)。
((3R,3aS)−1−オン−7−(3−ケトンモルホリノ)−1,3,3a,4−テトラヒドロベンゾ[b]オキサゾール[3,4−d][1,4]オキサジン−3−イル)メタンスルホン酸メチル(5.4g、13.5mmol)をDMF(55mL)に溶解させる。25℃下で撹拌し、フタルイミドカリウム塩(3.75g、20.3mmol)を一度に入れて、10分間撹拌してから、70℃まで上昇させ、16時間反応させる。反応が略完全になることを検出した後、室温まで冷却させ、氷水(180mL)に入れる。濾過し、固体を収集して、粗品を得て、粗品は氷水(20mL)で二回洗浄して、乾燥して白色固体(5.4g、収率は90%)の目標生成物を得る。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ7.95〜7.85(m,4H)、7.80(d,J=8.8Hz,1H)、7.04(d,J=2.4Hz,1H)、7.00(dd,J=8.8,2.4Hz,1H)、4.73(m,1H)、4.72(m,1H)、4.18〜4.03(m,6H)、3.94(t,J=4.8Hz,1H)、3.68(t,J=4.8Hz,1H).
250mLの反応フラスコに、MeOH(100mL)を入れ、続いて化合物2−(((3S,3aS)−1−オン−7−(3−ケトンモルホリノ)−1,3,3a,4−テトラヒドロベンゾ[b]オキサゾール[3,4−d][1,4]オキサジン−3−イル)メチル)イソインドール−1,3−ディオネ(10.11g,22.5mmol)を入れて、均一に撹拌後、40%メチルアミン水溶液(10.5mL、135mmol)を一度に入れ、10分間撹拌した後、65℃まで上昇させ、4時間撹拌し続け、原料が完全に反応されたことを検出する。次の反応液を室温まで冷却させ、HCl−MeOH溶液(12mL,12M)で反応液をpH=1まで調節し、1時間撹拌し、十分に塩基になるようにする。40℃下で、反応液を濃縮して部分メタノール(約50mL)を取り除いてねり型液体を得る。続いてメタノール/ジクロロメタン(60mL、1:5)を入れて、6時間練って、濾過し、フィルターケーキはMeOH(10mL)で二回洗浄し、乾燥して目標生成物である塩酸塩(白色固体、7.0g、収率は87%、純度は98%)を得る。1HNMR(DMSO−d6,400MHz)δ7.85(d,J=8.4Hz,1H)、6.98〜6.95(m,2H)、4.82(m,1H)、4.59(d,J=10.4Hz,1H)、4.29(s,2H)、4.12〜4.01(m,4H)、3.71(t,J=5.6Hz,1H)、3.52〜3.47(m,2H)、3.28(s,1H)。
250mLの反応フラスコに、水(30mL)とアセトン(54mL)とを入れ、続いて炭酸ナトリウム(2.48g、23.4mmol)を入れ、充分に撹拌して完全に溶解させた後、0−5℃まで温度を冷却させ、(3S,3aS)−3−(アミノメチル)−7−(3−ケトンモルホリノ))−3a,4−ジヒドロベンゾ[b]オキサゾール[3,4−d][1,4]オキサジン−1(3H)−オン塩酸塩(6.40g、18.0mmol)を入れ、約10分間で終わらせる。0−5℃下で、完全に溶解されるまで撹拌する(約30分)。次に、0−5℃下で、5−クロロチオフェン−2−カルボニルクロリド(3.90g、21.6mmol)のトルエン(11mL)溶液を滴下し、約20分間で終わらせる。滴下完了後、0−5℃下で、続いて撹拌しながら0.5時間反応させ、20℃まで漸次的に上昇させ1時間反応させる。反応過程で漸次的に固体が析出される。TLC(DCM:MeOH=20:1)プレートで反応が完全であることを検出してから、反応液に水(100mL)を入れ、20分間撹拌する。続いて45℃下で濃縮し、有機溶媒を取り除き、濾過して、固体を収集し、固体は水(50ml)で洗浄し、乾燥させ目標生成物(白色固体、8.40g、収率は99%、HPLC純度は94%、キラル純度は99%)を得る。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 9.00(t,J=5.6Hz,1H)、7.85(d,J=8.8Hz,1H)、7.71(d,J=4.0Hz,1H)、7.21(d,J=4.0Hz,1H)、7.05(d,J=2.0Hz,1H)、7.05(dd,J=8.8,2.0Hz,1H)、4.62−4.51(m,2H)、4.18(s,2H)、4.11−4.01(m,2H)、3.95(t,J=5.2Hz,2H)、3.73(t,J=5.2Hz,2H)、3.68(t,J=5.2Hz,2H)。
2.8gの段階18中の粗品固体を90mLのエタノールで、70℃まで加熱し、30分間撹拌してから、室温まで温度を冷却させ、16時間撹拌し、濾過して収集した固体は2.4gであり、HPLC純度は98.3%、収率は86%である。
段階18中の粗品固体で500mgを取り、0.65mLのDMSOを入れて撹拌しながら溶解させてから、1.3mLのEtOHを80℃まで加熱して全部溶解させてから、自然に0−10℃まで冷却させ、大量の固体が析出され、濾過して収集し、400mgの固体を得て、HPLC純度は99.3%、収率は80%である。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ 9.01(t,J=5.6Hz,1H)、7.83(d,J=8.8Hz,1H)、7.72(d,J=4.0Hz,1H)、7.22(d,J=4.0Hz,1H)、6.87−6.93(m,2H)、4.50−4.64(m,2H)、3.99−4.13(m,2H)、3.73(t,J=5.6Hz,2H)、3.52−3.60(m,2H)、2.37(t,J=6.0Hz,2H)、1.77−1.90(m,4H);LCMS(ESI)m/z:462.1(M+1)。
IC50値の測定を通じて、試験化合物が、人またはラットのXa因子またはその他酵素例えばトロンビンまたはトリプシンの抑制能力を評価し、ここでIC50値と抑制定数Kiとは互いに関連がある。発色測定において、精製した酵素を用いる。FlexStatin III(米国モレキュラーデバイス会社)で、37℃の時間経過中、線形部分(通常的には基質2〜10分後)の405nmでの吸光度の変化により、発色基質の水分解においての初期速度を測定する。加水分解の相対的速度(抑制を受けない対照組と比較)が試験化合物濃度に対する対数曲線を描いた後、線形回帰の計算を通じて、基質の水分解の速度を50%低下させた阻害剤の濃度を測定する。Cheng−Prusoff equation:Ki=IC50/(1+[S]/Km)によって、酵素阻害定数(Ki)を計算し、ここで[S]は基質濃度であり、Kmは両逆数プロットによって確定されたミカエリス・メンテン定数である。GraphPad Prismソフトウェアにより試験化合物のIC50値を得る。「型線量効果(可変傾斜度)」を用いてブフィッティング(curve fitting)を行う。
Tris−HCl緩衝液(50mM,pH8.3,150mM NaCl)を利用して、人間またはラットにおける凝血因子Xaの活性抑制作用を測定する。50μLの人間の凝血因子Xa(Enzyme Research Laboratories,Inc;最終濃度は8.36nM)または50μLのラットの凝血因子Xa(Enzyme Research Laboratories,Inc;最終濃度は57.5nM)の緩衝液を、Greiner 384マイクロタイタープレートの適当の孔に滴下する方法によりIC50を測定する。2μLの2%(V/V)DMSOを含む測定緩衝液(抑制を受けてない対照組)または各種濃度のテスト化合物を、2%(V/V)DMSOを含む測定緩衝液に希釈し、また48μLの基質S−2222(Chromogenix;化学式:Bz−IIe−Glu(γ−OR)−Gly−Arg− pNA・HCl R=H(50%)を入れ、ここでR=CH3(50%))は、測定緩衝液であり、最終濃度は0.172mMである。前記試験において、試験化合物と酵素とを10分間前培養した後、基質S−2222を入れて最終体積100μLを得て、試験を始める。
緩衝液(10mMのHEPES緩衝液、pH7.4,2mM CaCl2)を用いて、人間のトロンビンにおいての活性抑制作用を測定する。Greiner 384マイクロタイタープレートの適当の孔を選択し、IC50を測定する。50μLの人間のトロンビン(Sigma会社;T8885)を含む緩衝液、最終濃度は0.05NIH単位/mL、2μL2%(V/V)DMSOを含む測定緩衝液(抑制を受けていない対照組)または各種濃度のテスト化合物を、2%(V/V)DMSOを含む測定緩衝液に希釈し、48μLの基質S−2238(Chromogenix;化学式:H−D−Phe−Pip−Arg−pNA・2HCl)を含む緩衝液を入れ、最終濃度は30μMである。前記試験で試験化合物と酵素とを10分間前培養した後、基質を入れて最終体積100μLを得て、試験を始める。
緩衝液(50mM Tris、pH8.2、and 20mM CaCl2)を用いて、人間のトリプシンにおいての活性抑制作用を測定する。Greiner 384マイクロタイタープレートの適当の孔を選択し、IC50を測定する。50μLの人間のトリプシン(Sigma会社;T6424)の緩衝液、最終濃度は0.39BAEE単位/mL、2μL2%(V/V)DMSOを含む測定緩衝液(抑制を受けていない対照組)または各種濃度のテスト化合物を2%(V/V)DMSOを含む測定緩衝液に希釈し、基質S−2222(Chromogenix)を含む緩衝液を入れ、最終濃度は30μMである。前記試験において、試験化合物と酵素を10分間前培養した後、基質48μLを入れ、最終体積100μLを得て、試験を始める。
トロンビンの生成によって、試験化合物がプロトロンビン酵素に対する活性を測定する。簡単に言えば、10mM HEPES緩衝液とpH7.4,2mM CaCl2とに、12.5μLの人間因子Xaを培養し、最終濃度は0.5nMであり、また37℃で、10分間に12.5μLの人間の血小板(1×107mL−1)を入れる。25μLのプロトロンビンは反応し始め、最終濃度は0.5μMであり、2μLの2%(V/V)DMSOを含んだ測定緩衝液(抑制を受けていない対照組)または各種濃度のテスト化合物を、2%の(V/V)DMSOを含む測定緩衝液に希釈する。20分後、48μLの基質S−2238(Chromogenix)を、最終濃度が50μMになるまで入れ、トロンビンの活性を測定する。
Claims (11)
- 式(I)に示される化合物:
Rはアミノ基の保護基であり、アルコキシカルボニル基のアミノ基の保護基から選択されることが好ましく、Cbz、Boc、Fmoc、Alloc、Teco、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボニル基から選択されることがより好ましく、
XはF、Cl、BrまたはIであり、
R2は、任意に選択されて置換される5員または6員環状のアミノ基またはヘテロ環状アミノ基から選択され、「ヘテロ」は、O、N、C(=O)またはC(=O)NHを代表し、置換基はC1−4アルキル基またはヘテロアルキル基から独立的に選択され、
R2は、
- 前記塩基は、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基または有機アルカリ金属塩基とから選択され、
前記アルカリ金属塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム及び/または炭酸水素カリウムから選択されることが好ましく、
アルカリ土類金属塩基は、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び/または水素化カルシウムから選択されることが好ましく、
好ましくは、有機金属塩基は、ナトリウムメチラート、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムエトキシド及び/またはアルミニウムイソプロポキシドから選択されることを特徴とする請求項1に記載の式(I)に示される化合物の製造方法。 - 化合物(IV)と前記塩基とのモル用量比は1:1〜5であり、具体的には1:2〜3であり、
化合物(III)と化合物(IV)とのモル用量比は1:1〜2であり、
反応温度は、−10〜50℃であり、具体的には0〜30℃であり、及び/または
反応時間は5〜200時間であり、具体的には10〜100時間であり、より具体的には16〜48時間であることを特徴とする請求項1に記載の式(I)に示される化合物の製造方法。 - 前記反応は反応溶媒中で行われ、前記反応溶媒は、アミド系溶媒、エーテル系溶媒またはその任意の混合物から選択され、
前記反応溶媒の使用量は、化合物(IV)の重量の10〜50倍であることが好ましく、15〜20倍であることがより好ましく、
アミド系溶媒はDMFまたはDMACから選択されることが好ましく、及び/または
エーテル系溶媒は、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサンまたはメチルtert−ブチルエーテルから選択されることが好ましいことを特徴とする請求項1に記載の式(I)に示される化合物の製造方法。 -
HAは,有機酸または無機酸から選択され、HAは、塩酸、硫酸、シュウ酸、クエン酸、マレイン酸またはフマル酸から選択されることが好ましいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の式(I)に示される化合物の製造方法。 - 式(I)に示される化合物の中間体を製造するための以下の式の化合物において、
R2は、任意に選択されて置換される5員または6員環状アミノ基またはヘテロ環状アミノ基から選択されて、「ヘテロ」はO、N、C(=O)またはC(=O)NHを代表し、置換基はC1−4アルキル基またはヘテロアルキル基から独立的に選択され、
R2は、
HAは、有機酸または無機酸から選択され、HAは、塩酸、硫酸、シュウ酸、クエン酸、マレイン酸またはフマル酸から選択されることが好ましいことを特徴とする式(I)に示される化合物の中間体を製造するための化合物。 -
- 前記塩基は、アルカリ金属塩基、アルカリ土類金属塩基または有機アルカリ金属塩基から選択され、
化合物(a)と塩基とのモル用量比は、1:1〜3であることが好ましく、
化合物(a)とR2−Hとのモル用量比は1:1〜2であることが好ましく、
前記アルカリ金属塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム及び/または炭酸水素カリウムから選択されることが好ましく、
アルカリ土類金属塩基は、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び/または水素化カルシウムから選択されることが好ましく、
有機アルカリ金属塩基は、ナトリウムメチラート、リチウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムエトキシド及び/またはアルミニウムイソプロポキシドから選択されることが好ましく、
前記反応は反応溶媒中で行われ、前記反応溶媒は、非極性溶媒及び極性溶媒の混合溶媒から選択されることが好ましく、
非極性溶媒は、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、クロロベンゼンまたはブロモベンゼンから選択されることが好ましく、
極性溶媒は、DMF、DMSOまたはNMPから選択されることが好ましく、
非極性溶媒と極性溶媒との体積比は1:0.5〜2であることが好ましく、及び/または
溶媒使用量は、化合物(a)の重量の5〜20倍であることが好ましいことを特徴とする請求項7に記載の化合物(IV)の製造方法。 -
- 以下の式に示される化合物1の結晶形において、
- いずれか一つの形態の化合物1を溶媒に入れて、結晶することにより製造される段階を含み、
溶媒使用量は、化合物1の重量の3〜50倍であることが好ましく、
前記溶媒は、アルコール系溶媒、またはアルコール系溶媒または水を含んだ混合溶媒から選択されることが好ましく、
前記アルコール系溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール及び/またはブタノールから選択されることが好ましく、
前記混合溶媒は、DMSOとエタノールまたは水との混合溶媒から選択されることが好ましく、または
前記DMSOとエタノールまたは水との体積比は1:0.5〜5であることが好ましいことを特徴とする請求項10に記載の結晶形の製造方法。
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平山令明, 有機化合物結晶作製ハンドブック, JPN6014035600, 2008, pages 17 - 23, ISSN: 0003996876 * |
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