JP2017528866A - リチウムイオン電池の燃焼を抑制するための組成物 - Google Patents

リチウムイオン電池の燃焼を抑制するための組成物 Download PDF

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Abstract

リチウムイオン電池の燃焼を抑制でき、液状フルオロポリエーテルと、少なくとも1種類のフルオロポリマー以外の燃焼抑制剤と、を含む組成物が提供される。かかる剤の例としては、水和物、炭酸塩、重炭酸塩、若しくは硫酸塩である、又はリン若しくは臭素を含有する、又は加熱時に炭化物を形成する、及び/若しくは膨張を呈する、という特徴のうちの1つ、又は2つ以上を呈する、1種類、又は2種類以上の化合物が挙げられる。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許仮出願第62/024,112号(2014年7月14日出願)及び同第62/060,741号(2014年10月7日出願)の優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、リチウムイオン電池の燃焼を抑制するための組成物、特に、液状フルオロポリエーテルを含む組成物に関する。
米国特許出願公開第2014/0060859号は、リチウムイオン電池の燃焼を抑制するための混合物を開示する。この混合物の組成物は、熱的に不安定なフルオロポリマーと、フッ素化組成物と、を含む。米国特許出願公開第2014/0065461号は、フッ素化組成物と、他のフッ素化材料と、の混合物を開示する。一実施形態において、他のフッ素化材料は、熱的に不安定なフルオロポリマーである。別の実施形態において、他のフッ素化材料は、一般にPTFE微粉末として知られている、低分子量のポリテトラフルオロエチレンである。どちらの出願においても、フッ素化材料は、周囲温度(15〜25℃)及び0.1メガパスカル(1Pa(1気圧))の圧力という標準状態下において、好ましくは液体である。どちらの出願においても、フッ素化組成物は、フルオロポリエーテル(FPE)、好ましくはペルフルオロポリエーテル(PFPE)であり、それぞれ異なる分子量のFPEとPFPEとの混合物であるため、組成物とみなされる。固形の他のフッ素化材料と液状フッ素化組成物とを組み合わせると、半固体状である混合物が生じる。この混合物は、熱的に不安定なフルオロポリマー、つまりPTFE微粉末と、リチウムイオン電池の燃焼を抑制するためのフッ素化組成物と、を含む。
リチウムイオン電池の燃焼は、例えば、特に、電池の各カソードから各アソードを隔てる電解質からの、電池内の可燃成分を蒸発させる熱暴走反応を生じさせることができる電池内での短絡などその破損(誤作動)によって生じる。電池の燃焼は、特に、電池が収容される電池パックケース内又は可燃性蒸気が漏出した電池パックの外側のいずれかでの、可燃性蒸気と接触する空気中に存在する酸素への到達時の可燃性蒸気への着火を含む。燃焼の抑制とは、リチウムイオン電池の破損が、熱暴走発熱反応が期待されるようなものであっても、決して燃焼が生じないこと、又は燃焼が始まっても、その強度が低減されるか、ごく短期間で消火することを意味する。低減された強度とは、複数のリチウムイオン電池が電池パックのケース内に存在しても、燃焼は、破損した電池のみに限定される傾向にあることを意味する。
米国特許仮出願第62/024,112号 米国特許仮出願第62/060,741号 米国特許出願公開第2014/0060859号 米国特許出願公開第2014/0065461号
熱的に不安定なフルオロポリマー、つまりPTFE微粉末をフッ素化組成物と組み合わせることによって、燃焼抑制効果、若しくは半固体状としてのフッ素化材料の実施、又はその両方が強化されるが、少なくともフッ素化材料の燃焼抑制効果を更に強化することが望ましい。これは、リチウムイオン電池の燃焼を抑制でき、液状フルオロポリエーテルと、フルオロポリマー以外の少なくとも1種類の燃焼抑制剤と、を含む、本発明の組成物によって達成される。当然のことながら、燃焼抑制剤は、液状フルオロポリエーテルとも異なる。液状フルオロポリエーテルは、米国特許出願公開第2014/0065461号に記載のフッ素化材料の場合のように、異なる分子量のフルオロポリエーテルの混合物である。本明細書における燃焼の抑制の意味は、上記と同じである。
本発明の組成物は、液体(実施形態A)又は半固体(実施形態B)の形態(状態)であり得る。
半固体(状態)とは、組成物が上記の温度及び圧力の標準状態下で液体ではないことを意味する。好ましくは、この半固体状態は、リチウムイオン電池が充電式電池である場合の充電などこの電池の正常動作中に遭遇する、より高い温度において持続する。電池の正常動作は、周囲温度(15〜25℃)及び最大40℃、時には最大50℃、更に高い、例えば最大60℃、更には最大80℃の温度など更に高い温度、並びに簡略化のために0.1メガパスカル(1気圧)の圧力下を含み得る。半固体状態の組成物は、これらのいずれの温度及び圧力条件においても流動性ではないという点で、液体状態とは異なる。対照的に、液体状態は、一定体積を有しつつ、その容器の形状をとるように流動性を示す。半固体状態の組成物とは、流動性の代わりに剛性を有することを意味し、したがって、電池に対して位置付けられた場所に留まる。組成物のこの位置付けは、混合物の半固体状態の特性、すなわち、この混合物が、電池に対して所望の面との密接な接触を達成するために加えられる圧力下で十分に流動性であることによって促進される。加えられる圧力は、半固体に加えられ、半固体を広げて所望の接触を達成するために使用される手こての圧力のみであってよい。圧力が加えられ、そして取り除かれると、半固体状態のフッ素化材料は、リチウムイオン電池の標準状態下で適用されたその位置から流出しない。半固体であるという特徴を示す、この半固体状態の組成物は、ワックス、ドウ、又はパテの稠度を有し、これらの剛性は、例えば、フルオロポリエーテル及び固体添加剤を合わせて混合する時に半固体状態になるように増粘させるためのフルオロポリエーテル及び固体添加剤の分子量によって制御され得る。いずれにしても、フルオロポリエーテルの分子量は、標準状態下で、好ましくはリチウムイオン電池の正常動作状態下で液体状態にあるように十分に低く、そのため、液状フルオロポリエーテルは、80℃を超える沸点(1気圧にて)を有するであろう。半固体状態は、通常、引張強度の試験対象となるように十分な稠度を有する引張試験用の試料を形成できないという理由で、ゼロ引張強度を呈することを特徴とし得る。
実施形態Aは、電池の破損に伴う過熱下で組成物に高可動性を与えるという利点を有し、したがって、組成物が過熱領域に到達して、燃焼を抑制しやすくする。実施形態Bは、組成物が標準状態下で可動性ではないという利点を有する。
両実施形態に関して、燃焼抑制剤は、加熱時に、(i)熱吸収、(ii)可燃性の低下、(iii)膨張、(iv)炭化物の形成、及び/又は(v)可燃性の損失など作用様式によって燃焼抑制効果を呈する。したがって、本発明の組成物は、多数の作用様式によって、リチウムイオン電池の破損に対処することができ、フルオロポリエーテルの燃焼抑制効果を補完する。
実施形態Bは、(a)組成物を前記半固体状態に増粘化する少なくとも1種類の燃焼抑制剤、(b)固体フルオロポリマーを含有する組成物、(c)前記組成物を前記半固体状態に増粘化する固体フルオロポリマー、(d)固体フルオロポリマーと前記組成物を前述半固体状態に増粘化する少なくとも1種類の燃焼抑制剤との組み合わせ、のうちの少なくとも1つによって得ることができる。増粘化は、液状フルオロポリエーテルに対してであり、得られた組成物が半固体状態であるように、液状フルオロポリエーテルと粒子状増粘添加剤とを合わせて混合することによって生じる。本発明で使用される燃焼抑制剤は、好ましくは標準状態下で固体であり、好ましくはリチウムイオン電池の正常動作下で固体である。固体として、燃焼抑制剤は、液状フルオロポリエーテルとの混合時に、増粘効果をもたらすことができる。
燃焼抑制剤が増粘剤である場合、本発明の組成物の液体状態と半固体状態との違いは、かかる剤が組成物中に存在する量である。所与のフルオロポリエーテルでは、剤の量は、フルオロポリエーテルの液体状態を維持するのに十分に少量であり得る。あるいは、剤の量は、液状フルオロポリエーテルと組み合わされて、組成物に半固体状態をもたらすために十分に多量、すなわち、有効量であり得る。本発明で使用される燃焼抑制剤は、上記の米国特許出願公開第2014/0060859号及び同第2014/0065461号で使用される固体フルオロポリマーの分子量(サイズ)と比較して、小分子化合物である。上記の作用様式には、燃焼抑制剤の増粘効果を逆転させ得る燃焼抑制剤の分解を伴い、その燃焼抑制効果を実行するための液体流動性をフルオロポリエーテルにもたらす。
本発明の別の実施形態は、追加成分、すなわち、ルイス酸など分解触媒を本発明の液状フルオロポリエーテル/燃焼抑制剤組成物に組み込むものである。分解触媒は、熱的に、すなわち、リチウムイオン電池の破損時に発生するフルオロポリエーテルの加熱に反応して作動し、この触媒は、フルオロポリエーテルの分解に触媒作用を及ぼす。分解触媒は、フルオロポリエーテルの分解温度を低下させて、燃焼を抑制する不燃性揮発物をより早く放出させて、燃焼の発生を阻止すること、燃焼が発生した場合にそれを封じ込めること、又は燃焼が発生した場合にそれを消火することのいずれかを行う。この点に関して、フルオロポリエーテルは、少なくとも上記の作用様式(v)(可燃性の損失)で燃焼の抑制に寄与する。
上記の燃焼抑制の作用様式(i)〜(v)に関して、これらは、本発明の組成物の燃焼抑制剤成分として使用され得る、各種の燃焼抑制剤を例示することを意図したものである。作用様式(i)に関しては、熱を吸収する剤が、リチウムイオン電池内の潜在的な、又は実際の燃焼場から熱を除去することによって燃焼の抑制に寄与する。熱は、燃焼反応を促進させる。この熱を除去することは、燃焼を抑制する。(ii)に関しては、可燃性の低下は、そうしなければ燃焼プロセスを後押しするであろう、酸素及び水素など可燃性種の組み合わせを除外することによって燃焼反応を遅らせる。(iii)及び(iv)に関しては、これらは、炭化効果が、十分な加熱時に燃焼抑制剤によって呈される膨張の結果であり得るという点で関連している。しかしながら、膨張は、炭化なしで得ることができる。いずれにしても、その拡大を阻止するか、酸素(空気)が燃焼領域に入らないようにする。したがって、炭化物及び膨張構造は、燃焼に対する障壁を形成する。(v)に関しては、フルオロポリエーテルによって放出された不燃性揮発物は、酸素及び水素など可燃性活性種と組み合わされて不燃性になる。液状フルオロポリエーテルは、燃焼開始前に燃焼場に存在する時に、燃焼の発生を阻止するという更なる燃焼抑制効果を呈する。
本発明の組成物のフルオロポリエーテル成分に関して、それ自体は、標準状態下で、好ましくは、リチウムイオン電池の正常動作下で液体である。この液体状態とは、0.1メガパスカル(1気圧)にて、温度が最大40℃、時には最大50℃、又は最大60℃、更には最大80℃の間は、混合物中のフッ素化組成物が揮発物を放出しないことを意味する。フルオロポリエーテルの沸点は、概して、0.1メガパスカル(1気圧)にて少なくとも100℃、より頻繁には少なくとも150℃である。
液体状態は、固体フルオロポリマーの分子量に対して低分子量を有するフルオロポリエーテルから生じる。固体フルオロポリマーは、概して、少なくとも50,000の分子量を有し、フルオロポリエーテルは、概して、800〜15,000、又は1,200〜15,000の範囲の分子量を有する。好ましいフルオロポリエーテル(FPE)は、ペルフルオロポリエーテル(PFPE)である。本明細書におけるフルオロポリエーテル(FPE)に対する言及は、ペルフルオロポリエーテル(PFPE)を含む。FPEはまた、異なる分子量の混合物である。PFPEでは、鎖状炭素原子上のすべての1価置換基はフッ素である。FPEは、分子の主鎖内の酸素原子が、1〜3個の炭素原子を有する飽和フッ化炭素基、好ましくはPFPEの場合のようにペルフルオロカーボン基によって隔てられる鎖状構造を有することを特徴とする。FPE分子には、複数種類のフッ化炭素基が存在してよい。代表的な構造は以下の通りである。
(−CFCF3−CF2−O−)n (i)
(−CF2−CF2−CF2−O−)n (ii)
(−CF2−CF2−O−)n−(−CF2-O−)m (iii)
(−CF2−CFCF3−O−)n−(−CF2−O−)m (iv)
これらの構造は、Kasai in J.Appl.Polymer Sci.57,797(1995)によって論じられ、特定のKRYTOX(登録商標)及びFOMBLIN(登録商標)潤滑油として市販されている。好ましくは、FPEは、FPEの鎖状構造の一端又は両端にカルボキシル基を有する。モノカルボキシルFPEでは、分子の他方の端部は、通常、PFPEの場合のようにペルフルオロ化されているが、水素原子を含んでよい。一端又は両端にカルボキシル基を有するかどうかに関係なく、FPEは、少なくとも2個のエーテル酸素、より好ましくは少なくとも4個のエーテル酸素、更により好ましくは少なくとも6個のエーテル酸素を有する。すなわち、上記の式中のnは、少なくとも2、4、6であり、上記の式中のmは、少なくとも1、2、又は3である。好ましくは、エーテル酸素を隔てる少なくとも1個のフッ化炭素基、より好ましくは少なくとも2個のかかるフッ化炭素基は、2個又は3個の炭素原子を有する。更により好ましくは、エーテル酸素を隔てる少なくとも50%のフッ化炭素基は、2個又は3個の炭素原子を有する。また、好ましくは、FPEは、少なくとも合計9個の炭素原子を有する。上記の式中のn及びmの最大値は、好ましくは、組成物が、標準状態下で、好ましくはリチウムイオン電池の正常動作下で液体である分子量を超えない。本発明の半固体組成物では複数種類のFPEが使用され得るが、好ましくは1種類のかかるFPEのみが使用される。FPEは異なる分子量の混合物、組成物であり、所与のn又はm値は、FPE中に存在するn及びm基の平均数である。
FPE、特にPFPEは、高耐熱性を有する。FPE中にカルボキシル基など熱的に不安定な末端基が存在する場合、破損したリチウムイオン電池によってもたらされる熱は、FPE(及びPFPE)を脱炭酸させる。この脱炭酸は、不燃性揮発物によって燃焼の抑制に寄与する。
実施形態A及びBの両方を含む、本発明の組成物中に存在するフルオロポリマー以外の燃焼抑制剤に関して、これらの剤は、標準状態下、好ましくはリチウムイオン電池の正常動作下で固体である。これらはまた、フルオロポリエーテルとの混合を促進する粒子である。これらは、好ましくは化合物であり、したがって、より著しく高い分子量を有するフルオロポリマーなどポリマーに対して小分子である。すなわち、フルオロポリマー以外の燃焼抑制剤は、好ましくは非ポリマー性である。燃焼抑制剤はまた、好ましくは無機物、すなわち、無機化合物である。燃焼抑制剤の例としては、熱誘導分解時に、作用様式(i)及び(ii)に寄与する、水、窒素、二酸化窒素、二酸化炭素、又は二酸化硫黄を放出する化合物が挙げられる。これらの化合物の例としては、水和物、炭酸塩、重炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸水素塩、及び重硫酸塩が挙げられる。具体的な化合物としては、Al(OH)3(Al23・3H2Oとして表されることもある)、Mg(OH)2、ホウ砂(Na227・10H2O)、ホウ酸亜鉛、及びセピオライト(含水ケイ酸マグネシウムである無機物)が挙げられる。水和物からの水の遊離は、分解とみなされる。例えば、Al(OH)3は、約180℃への加熱時に水を遊離する。更なる具体的な化合物としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムの炭酸塩、重炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸水素塩及び重硫酸塩など、アルカリ及びアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸水素塩、及び重硫酸塩が挙げられる。窒素又は二酸化窒素放出化合物の例としては、メラミン及びメラミンシアヌレートが挙げられる。
燃焼抑制剤は、加熱時に炭化物になり得る、及び/又は膨張を呈し得る(様式(iii)及び(iv))。かかる剤としては、ケイ酸ナトリウム、バーミキュライト、及びグラファイトが挙げられる。グラファイトを除いて、これらの化合物は、好ましくは無機物である。燃焼抑制剤は、炭素など熱吸収固体であり得る。グラファイトなど炭素は、上記の無機化合物と区別される、単体元素化合物と単にみなされ得る。
燃焼抑制剤はリン含有、好ましくは無機物であり得、例えば、作用様式(v)によって燃焼抑制に寄与する、ポリリン酸アンモニウム([NH4PO4x)、アルカリ金属又はアルカリ土類金属オルトリン酸塩又はピロリン酸塩である。燃焼抑制剤は、臭素含有のものなど有機化合物であり得、その例は、四臭化炭素、テトラブロモビスフェノールA、及びトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなど有機窒素含有化合物などである。
本発明の組成物への固体フルオロポリマーの添加に関して、好ましくは、この態様は実施形態Bを得るために行われる。この態様の一実施形態において、固体フルオロポリマーは、非常に高い分子量を有するために上記の溶融状態で流動しないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と区別するために、一般にPTFE微粉末として知られている、低分子量ポリテトラフルオロエチレンである。PTFE微粉末の分子量はPTFEに比べて低いが、固体ポリマーをもたらすには十分に高い。固体ポリマーとして、PTFE微粉末は、半固体状態のようにパテ状ではないことによって粒子状態を維持する、粉末として市販される。代わりに、粉末形態のPTFE微粉末は、粉末形態のPTFE微粉末が自由に流動しない、十分に硬質な粒子で構成される。PTFE微粉末の分子量がPTFEよりも低い結果、PTFE微粉末は、融解状態での流動性、すなわち溶融流動性を有する。PTFE微粉末の溶融流動性は、372℃で5kgの重りを用いてASTM D 1238に準拠して測定した時、少なくとも0.01g/10分、好ましくは少なくとも0.1g/10分、及びより好ましくは少なくとも5g/10分、及び更により好ましくは少なくとも10g/10分のメルトフローレート(MFR)を特徴とし得る。PTFE微粉末自体は、溶融加工性ではない。すなわち、極めて脆弱であるため、PTFE微粉末の溶解物から成型された物品は役に立たない。PTFE微粉末は、(溶融流動性ではないPTFEに対する)その低分子量のために、強度を有さない。PTFE微粉末の押出フィラメントは非常に脆弱であり、屈曲時に破損する。
この態様の別の実施形態において、固体フルオロポリマーは熱的に不安定である。このフルオロポリマーは、後述する各種の固有性を有し得、これらすべては、固体状態である。概して、フルオロポリマーは、ポリマー鎖として炭素原子主鎖−C−C−C−C−C−C−C−C−C−C−Cx−を有し、式中、xは、ポリマー鎖上の置換基と合わせて、フルオロポリマーに所望の分子量をもたらすために存在し、フルオロポリマーを固体にする、追加の炭素原子の数である。少なくとも50,000(Mn)の分子量を有するフルオロポリマーは市販されており、本発明の混合物中で熱的に不安定な形態にあるこれらのフルオロポリマーを使いやすくしている。好ましいフルオロポリマーは、例えば、少なくとも40〜99モル%のテトラフルオロエチレン(TFE)から(重合によって)誘導された繰り返し単位と、少なくとも1つの他のコモノマーから誘導された1〜60モル%の単位とを含む、溶融加工性テトラフルオロエチレンコポリマーである。TFEと共にペルフルオロポリマーを形成する好ましいコモノマーは、3〜8個の炭素原子を有するペルフルオロオレフィン、例えば、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、及び/又は直鎖若しくは分枝状のアルキル基が1〜5個の炭素原子を有するペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)である。これらTFEコポリマー及び以下に記載するTFEコポリマー中の好ましいPAVEモノマーは、アルキル基が1、2、3、又は3個の炭素原子を含有するものであり、コポリマーは、幾つかのPAVEモノマーを用いて作製することができる。好ましいTFEコポリマーとしては、FEP(TFE/HFPコポリマー及びTFE/HFP/PAVEコポリマー)及びPFA(TFE/PAVEコポリマー)が挙げられ、PAVEは、最も好ましくはペルフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)又はペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、又はペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)とPPVEとの組み合わせである。すなわち、TFE/PMVE/PPVEコポリマーは、本分野においてMFAと呼ばれることがある。これより好ましくないものは、ポリマー鎖中に−CH2−単位を有するフルオロポリマー、例えば、THV(TFE/HFP/VF2コポリマー)などである。FEPは、好ましくは5〜17wt%のHFPを含み、残部はTFEであり、PAVEが存在する場合、PAVEはFEPの総重量に基づいて0.2〜2wt%である。PFAは、好ましくは、PFAの総重量に基づいて少なくとも2wt%のPAVEを含有し、残部はTFEである。
好ましくは、フルオロポリマーは、ポリマー鎖の総重量(末端基を除く)に基づいて、少なくとも50wt%のフッ素、好ましくは少なくとも60wt%、及びより好ましくは少なくとも70wt%のフッ素である。本発明の一実施形態において、ポリマー鎖を構成する繰り返し単位中に水素が存在する場合、−CH2−の存在は、フルオロポリマーの不揮発性を損ない得るため、水素が、ポリマー鎖を構成するすべての炭素原子上で、又はポリマー鎖に結合しているすべての側基中で唯一のモノ置換基であることが好ましい。好ましくは、水素が存在する場合、水素含有量は、フルオロポリマーの総重量に基づいて、2wt%以下、より好ましくは1wt%以下、最も好ましくは0.5wt%以下である。ポリマー鎖に沿って少量の水素が存在することは、フルオロポリマーを熱的に不安定にし、したがってその燃焼抑制効果を支援するという有益な硬化を有し得る。本発明の別の実施形態において、フルオロポリマーはペルフルオロポリマーである。ペルフルオロポリマーとは、ポリマーのポリマー鎖を形成する炭素原子上の1価の置換基は、すべてフッ素原子であり、考えられる例外は末端基であることを意味する。
液体状態である、本発明の組成物のフルオロポリエーテル成分とは対照的に、本発明の組成物へのフルオロポリマーの添加は、0.1メガパスカル(1気圧)の気圧にて最大40℃、時には最大50℃以上、例えば、最大60℃、及び更には最大80℃というリチウムイオン電池が遭遇する少なくとも正常動作状態において、固体状態である。より高い温度において、フルオロポリマーは融解してよい。しかしながら、好ましくは、フルオロポリマーの融点は少なくとも200℃、かつ315℃以下である。あるいは、フルオロポリマーは、明確な融点を有するのではなく、加熱時に軟化するものであってよい。いずれにしても、フルオロポリマーは、好ましくは溶融流動性である。それにもかかわらず、フルオロポリマーは、リチウムイオン電池の正常動作状態において固体に留まる。溶融流動性は、特定のフルオロポリマーに処方される、融解ポリマーに関する融点及び重量の条件下で、ASTM D 1238に準拠してすべてを測定した時、少なくとも0.01g/10分、好ましくは少なくとも0.1g/10分、より好ましくは少なくとも5g/10分、又は少なくとも10g/10分のフローレート(MF)を特徴とし得る。PFA及びFEPでは、処方される温度及び重量は、それぞれ372℃及び5kgである。
フルオロポリマーは、その熱安定性で知られており、これは、特に、フルオロポリマー中で支配的な、炭素とフッ素原子との間での強力な化学結合から生じる。しかしながら、重合された状態のフルオロポリマーは、重合反応中に水性重合媒体中で遊離基をもたらす成分から生じる、熱的に不安定な部分、特に不安定な末端基を有することが一般的である。106炭素原子あたり合計で少なくとも300個以上の不安定末端基、より頻繁には少なくとも400個のかかる末端基である−COOH、−COF、及び/又は−CONH2が、重合された状態のフルオロポリマー中に存在し得る。例えば、水性重合媒体中の一般的な過硫酸重合開始剤は、ポリマー鎖上でカルボキシル末端基である−COOHを形成する。これらの基は高温で分解し、フルオロポリマーの熱的不安定性を示す。この分解はカルボキシル末端基の分離であり、反応基CF2 -を残す。これにより、ポリマー鎖に入り込む、新たな不安定末端基であるペルフルオロビニル(−CF=CF2)を形成し得る。かかる不安定なフルオロポリマーが、製造業者によって商業目的で使用可能になる前は、フルオロポリマーは、安定末端基で不安定末端基を置換する安定化プロセスを受けていた。例えば、FEPは、高温で湿熱処理を受けて、比較的より安定な−CF2H末端基で不安定末端基を置換する。FEP及びPFAの両方はフッ素化処理を受けて、安定な−CF3末端基で不安定末端基を置換する。
本発明で使用される不安定なフルオロポリマーは、好ましくは末端基が安定化されておらず、その代わりに、その熱的に不安定な形態で使用される。すなわち、不安定末端基など熱的に不安定な部分がフルオロポリマー中に存在する。不適切な充電又は短絡などの破損によって生じたリチウムイオン電池による加熱は、フルオロポリマーを加熱し、不安定部分を分解させる。この分解は、フルオロポリマーから放出される不燃性揮発物をもたらす。これらの揮発物は燃焼を抑制して、燃焼の発生を阻止すること、燃焼が発生した場合にそれを封じ込めること、又は燃焼が発生した場合にそれを直ちに消火することのいずれかを行う。燃焼揮発物は、燃焼抑制において少なくとも作用様式(v)をもたらす。
好ましい不安定なフルオロポリマーは上記のFEPであるが、上記の不安定末端基を有するように、安定化されていない末端基を含む。
熱的に不安定なフルオロポリマーの別の実施形態は、フルオロポリマーに可燃性を付与することなくフルオロポリマーを熱分解する、−CH2−CH2−又はCH2−など熱的に不安定な基を上記のようにポリマー鎖中に少量含有するフルオロポリマーである。かかる熱的に不安定な基は、上記のような熱的に不安定な末端基と組み合わせて存在し得る。少なくとも熱的に不安定なポリマー(主)鎖を含む、熱的に不安定な好ましいフルオロポリマーは、TFE、HFP、及びエチレンのコポリマーであり、コポリマー中のエチレンの量は少量であって、上記の好ましい最大水素含有量を満たす。TFE/HFP/エチレンコポリマーのTFE及びHFP含有量は、上記のFEPジポリマーと同一であり得る。
不安定なフルオロポリマーは、好ましくは、破損したリチウムイオン電池によってもたらされる加熱下で流動性になるものである。融点を有するフルオロポリマーの場合、かかる加熱は融点を超す。このフルオロポリマーは、かかる加熱時に十分に軟化して、融解し流動性になるか、融解して溶融流動性になるかのいずれかである。破損した電池によってもたらされる加熱は、固体状態から液体状態へとフルオロポリマーを変化させる。フルオロポリマーの流動は、過熱した電解質から生じる可燃性蒸気からの酸素の排除、及び/又は火勢の抑制に寄与する。溶融流動は、さもなければ可燃性蒸気が漏出するであろうリチウムイオン電池を封止するのに十分であり得る。
本発明の組成物に組み込まれ得る、熱誘導触媒に関して、好ましい触媒は、AlCl3、BF3、FeCl3、及びTiCl4などルイス酸である。これらは、好ましくは標準状態下で粒子状固体である。破損したリチウムイオン電池による加熱時にフルオロポリエーテルを分解させるためには、ごく少量の触媒が必要である。好ましくは、本発明の組成物中に存在するルイス酸など触媒の量は、組成物中に存在するフルオロポリエーテルの重量に基づいて0.1〜2wt%である。
本発明の組成物は、液状フルオロポリエーテルと粒子状の燃焼抑制剤とを合わせて混合することによって製造され得る。固体フルオロポリマー及び/又は触媒が組成物中に存在する場合、これらは混合工程で含められる。フルオロポリマーの粒子は、フルオロポリマーを製造する重合プロセスから生じるものであり得る。例えば、水性分散重合は、通常、レーザー光散乱によって測定する時、0.5マイクロメートル以下の平均粒径を有するフルオロポリマー粒子の形成をもたらす。水性重合媒体からのフルオロポリマー粒子の回収は、重合プロセスからの1次粒子の凝集をもたらして、凝集した1次粒子の2次粒子を形成する。この2次粒子は、通常、レーザー光散乱によって測定する(ASTM D 4464)時に、200〜800マイクロメートルの平均粒径を有する。燃焼抑制剤、フルオロポリマー、及び触媒の粒径は、好ましくは、液状フルオロポリエーテルとの均質半固体混合物を生じさせるのに効果的な粒径である。好ましくは、これらの成分の平均粒径(ASTM D 4464に準拠した光散乱による)は、0.1〜800マイクロメートルの範囲である。
便宜上、混合工程は、周囲温度(15〜25℃)で実行され得る。混合は、手又は機械的手段で実行され得る。成分は混合容器に加えられ、混合を受ける。固体は、好ましくは液体と混合されるため、どちらの成分の塊も見えなくなると、混合は完了する。代わりに、好ましくは半固体である、均質に見える混合物が得られる。リチウムイオン電池の寿命期間にわたって組成物の使用中に均質性が維持されることが好ましいが、この均質性は、組成物がリチウムイオン電池に関して閉じ込められて適用される時には不要であり得る。組成物の閉じ込めは、閉じ込め空間内で隔てられている時であっても、組成物の成分の存在を維持する。
本発明の組成物中の組成物の比に関して、粒子状固体材料又は単に粒子状固体の量は、フルオロポリマー以外の燃焼抑制剤であるか、フルオロポリマーとかかる剤との組み合わせのいずれが組成物中に存在するかに関わらず、好ましくはフルオロポリエーテルの液体状態を半固体組成物に転換するのに有効である。この量は、フルオロポリエーテルの分子量及び存在する固体の粒径によって異なる。フルオロポリエーテルの分子量が高いほど、その粘度は高い。つまり、半固体状態への転換には、より少ない粒子状固体が必要となる。粒子状固体の粒径が小さいほど、この転換を達成するのにより少ないこれらの固体が必要となる。フルオロポリマー以外の燃焼抑制剤である粒子状固体に関して、組成物は、少なくとも70wt%、より好ましくは少なくとも60wt%、最も好ましくは少なくとも50wt%の液状フルオロポリエーテルを含み、合計100wt%に対する残部は、粒子状固体であることが好ましい。少なくとも3、4、又は5wt%の組成物が粒子状固体を含み、合計100wt%に対する残部は、液状フルオロポリエーテルであり、液状フルオロポリエーテルの最大量が、それぞれ97wt%、96wt%、及び95wt%であることも好ましい。更に好ましい粒子状固体の最小値は、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、又は少なくとも40wt%であり、合計100wt%に対する残部は、液状フルオロポリエーテルと粒子状固体との組み合わせである。一実施形態において、これらの組成範囲は、粒子状固体としてフルオロポリマー以外の燃焼抑制剤に適用される。すなわち、液状フルオロポリエーテルとフルオロポリマー以外の燃焼抑制剤との組み合わせは、合計して100wt%になる。別の実施形態において、これらの組成範囲は、液状フルオロポリエーテル、どちらも粒子状固体である、フルオロポリマー以外の燃焼抑制剤及びフルオロポリマーの組み合わせに適用され、PTFE微粉末であるか、熱的に不安定なフルオロポリマーであるかに関わらず、この組み合わせは、合計して組成物の100wt%になる。この実施形態によると、組成物の重量の少なくとも3、4、又は5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、又は少なくとも30wt%がフルオロポリマー以外の燃焼抑制剤であるという条件で、上記の粒子状固体の重量%は、フルオロポリマー以外の燃焼抑制剤と、組成物のフルオロポリマー成分との組み合わせに適用される。好ましくは、フルオロポリマー成分は、少なくとも50wt%の熱的に不安定なフルオロポリマーを含む。分解触媒が存在する場合、組成物中のその量は、これらの組成物範囲に含まれない。触媒量は、上記のようにフルオロポリエーテルの重量に基づく。
本発明の組成物の実施形態Bは、米国特許出願公開第2014/0065461号に開示される半固体フッ素化材料の代わりに使用され得る。実施形態Aは同様に使用されて、電池ケースが防漏性である場合にリチウムイオン電池面を浸水させ得る。あるいは、実施形態Aの組成物は、Tesla Motors,Inc.に譲渡された米国特許出願公開第2011/0262783号に開示されるようにリチウムイオン電池(ジェリーロール型の電池構造)の中央ピンにある隙間を充填するため、又はHRL Laboratories,LLC.に譲渡された米国特許第8,309,240号に開示されるように電池のアノード層及びカソード層内に分散した、安定ポリマー球によって封入するために使用され得る。
(実施例1)
この実施例では、米国特許出願公開第2014/0065461号の図3に示されるように、リチウムイオン電池はアレイ内にある。電池は、それぞれ4.8vであり、ケース内の電池パックに19.2の電圧を提供する。組成物は、(a)CF3CF2CF2−O−(−CFCF3−CF2−O−)n−CFCF3−COOHという構造を有するペルフルオロポリエーテルであって、nは平均14であって、約2500の分子量をもたらし、周囲温度にて液体であり、100℃を超える沸点を有するペルフルオロポリエーテルと、(b)燃焼抑制剤としてAl(OH)3と、を含む半固体混合物である。これらの成分は、周囲温度にて80:20の重量比で合わせてブレンドして、半固体の混合物を形成し、電池パックケース内の電池及びコネクタ(バス)に手でこて塗りし、米国特許出願公開第2014/0065461号の図3及び4に示される被覆範囲を達成する。電池パックはサーモカップルを備えていて、電池パックケース内の特定位置にて内部温度を監視する。電池パックケースに釘を打ち込み、リチウムイオン電池のうちの1つを突き刺して短絡を生じさせる。突き刺した電池は、サーモカップルに隣接して位置するものである。サーモカップルによって測定された温度が、温度の急増を示すため、このサーモカップルは、釘による電池の短絡の達成を示す。ケースを出る蒸気は目で確認できる。蒸気は着火し、半固体混合物のコーティングによって直ちに消火する。Al(OH)3成分を混合物の40wt%に増加させると、同一の結果を得る。PFPEの重量に基づいて、Al(OH)3含有量を30wt%に増加させ、0.5wt%のAlCl3を混合物に加えると、同一の結果を得る。
(実施例2)
燃焼抑制剤がMg(OH)2であることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
(実施例3)
燃焼抑制剤がCaCO3であることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
(実施例4)
燃焼抑制剤がNaHCO3であることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
(実施例5)
燃焼抑制剤がK2SO4であることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
(実施例6)
燃焼抑制剤がKHSO4であることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
(実施例7)
燃焼抑制剤がバーミキュライトであることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
(実施例8)
燃焼抑制剤がポリリン酸アンモニウムであることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
(実施例9)
燃焼抑制剤がトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートであることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
(実施例10)
燃焼抑制剤がトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートであることを除いて実施例9を繰り返し、同一の結果を得る。加えて、PTFE微粉末を組成物に添加する。トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートは、混合物の30wt%を構成し、PTFE微粉末は混合物の20wt%を構成し、残りの50wt%はPFPEである。
(実施例11)
燃焼抑制剤がセピオライトであり、混合物中に存在するその量は、セピオライト及びペルフルオロポリエーテルの総重量に基づいて5wt%であることを除いて実施例1を繰り返し、同一の結果を得る。
実施例2〜11の燃焼抑制に使用した混合物(組成物)は、すべて半固体である。ASTM D 4464に準拠したレーザー光散乱によって測定する時、これらの実施例で使用する燃焼抑制剤の平均粒径は、1〜50マイクロメートルである。
(実施例12)
実施例1での突き刺しと同様の方法で、実施例1の各電池のような単一のリチウムイオン電池を刺し通し、次いで、PFPE及びAl(OH)3の総重量に基づいて5wt%のAl(OH)3の分散を含む実施例1の液体PFPEの容器内に直ちに配置する。着火は生じない。電池の電気化学領域と電池の頂部ベントとの間で電池の内側に位置付けられた室内にこの実施例の組成物を配置すると、類似の結果を得る。釘の突き刺しによる短絡のために電池内の圧力が増大すると、頂部ベントを通る圧力放出により室が破れ、電池の電気化学領域上に液状組成物が放出され、それによって更なる加熱が阻止される。これらの実験を繰り返すが、0.5wt%のAlCl3を分解触媒として使用し、(i)Al(OH)3を置換すること、又は(ii)Al(OH)3に追加すること、のいずれかを行って同一の結果を得る。

Claims (16)

  1. リチウムイオン電池の燃焼を抑制できる組成物であって、液状フルオロポリエーテルと、フルオロポリマー以外の少なくとも1種類の燃焼抑制剤と、を含む、組成物。
  2. 前記組成物が液体状態である、請求項1に記載の組成物。
  3. 半固体状態に増粘化される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記少なくとも1種類の燃焼抑制剤は、前記組成物を前記半固体状態に増粘化する、請求項3に記載の組成物。
  5. 固体フルオロポリマーを含む、請求項3に記載の組成物。
  6. 前記固体フルオロポリマーは、前記組成物を前記半固体状態に増粘化する、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記固体フルオロポリマー及び前記燃焼抑制剤は、前記組成物を前記半固体状態に増粘化する、請求項5に記載の組成物。
  8. 前記燃焼抑制剤は、加熱時に、(i)熱吸収、(ii)可燃性の低下、(iii)膨張、(iv)炭化物の形成、及び/又は(v)可燃性の損失によって燃焼抑制を呈する、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記燃焼抑制剤は、熱誘導分解時に、水、窒素、二酸化窒素、二酸化炭素、又は二酸化硫黄を放出する、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記燃焼抑制剤は、無機水和物、炭酸塩、重炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸水素塩、又は重硫酸塩である、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記燃焼抑制剤は臭素を含有している、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記燃焼抑制剤はカーボンブラック又はグラファイトである、請求項1に記載の組成物。
  13. 前記燃焼抑制剤はリンを含有している、請求項1に記載の組成物。
  14. 前記燃焼抑制剤は無機物である、請求項1に記載の組成物。
  15. 分解触媒を更に含む、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記分解触媒がルイス酸である、請求項1に記載の組成物。
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